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東京都建設泥土リサイクル指針

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Academic year: 2021

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全文

(1)

東京都建設泥土リサイクル指針

平成30年4月

(2)

目 次

第1章 基本的考え方

--- P 1

第1 本指針策定の目的--- P 1

第2 適用範囲等--- P 1

1 適用範囲

--- P 1

2 位置づけ--- P 1

第3 建設泥土とは--- P 2

1 建設泥土の定義--- P 2

2 建設泥土の分類--- P 3

3 建設泥土と土砂の区分取扱い方針--- P 3

4 建設泥土の改良後の取扱い

--- P11

第2章 基本的な取組方針

--- P13

第1 計画的な取組の推進

--- P16

1 事前調査の実施--- P16

2 基本・詳細設計段階の計画

--- P16

3 積算段階の計画--- P17

4 施工段階の計画--- P17

第2 発生抑制--- P18

第3 自ら利用

--- P19

第4 工事間利用--- P20

1 一体施工システム内改良による工事間利用--- P21

2 一般指定制度による工事間利用(工事現場内で改良する場合)--- P23

3 一般指定制度による工事間利用

(再資源化施設で改良する場合)--- P25

4 個別指定制度による工事間利用--- P27

5 個別指定制度による工事間利用(再資源化施設で改良する場合)--- P30

第5 海面処分場の覆土材利用--- P33

第6 新海面処分場の基盤整備用材利用--- P35

1 工事現場で改良する基盤整備用材利用--- P35

2 再資源化施設で改良する基盤整備用材利用--- P37

第7 再資源化施設の活用--- P40

第8 土木建築工事における有効利用--- P42

第9 建設資材としての積極的利用--- P43

第 10 リサイクルを支える仕組みの強化--- P44

1 リサイクル実施状況の報告等--- P44

2 リサイクルを支える仕組みの強化--- P45

(3)

第3章 処理技術に関する基準等

--- P47

第1 現場内等における処理技術--- P47

第2

工法別の運用基準--- P50

1 泥水循環方式(泥水シールド工法等)--- P50

2 泥水循環方式(リバース工法等)--- P51

3 泥土圧方式(泥土圧シールド工法等)--- P52

4 安定液使用方式(アースドリル工法等)--- P52

5 地山攪拌方式(SMW工法等)--- P53

第3 技術的運用基準--- P55

1 処理土の品質区分と適用用途標準--- P55

2 処理土の利用方法--- P57

特記仕様書記載例

--- P59

提出書類の様式

--- P71

巻末資料

--- P91

(4)

第 1章 基 本 的 考 え方 第 1 本 指 針 策 定 の目 的 東 京 の さ ら な る 発 展 と 都 民 の 豊 か な 生 活 や 安 全 を 確 保 し て い く た め に は 、社 会 資 本 等 の 整 備 及 び 更 新 な ど が 不 可 欠 で あ る が 、こ れ に 伴 う 建 設 工 事 か ら は 、副 産 物 と し て 建 設 泥 土 が 約 1 6 0 万 8 千 ト ン ( * 1 ) と 大 量 に 発 生 し て お り 、 そ の う ち 、 東 京 都 関 連 工 事( 都 、都 監 理 団 体 、報 告 団 体 及 び 区 市 町 村 発 注 工 事 を い う 。以 下「 都 関 連 工 事 」 と い う 。 ) か ら 発 生 す る も の が 3 4 万 8 千 ト ン ( 約 2 割 ) と な っ て い る 。 建 設 泥 土 は 、「 廃 棄 物 の 処 理 及 び 清 掃 に 関 す る 法 律 」( 以 下「 廃 棄 物 処 理 法 」と い う 。)に お い て「 汚 泥 」に 該 当 し 、処 理 の 方 法 が 定 め ら れ て い る 。処 理 に 当 た っ て は 、発 生 抑 制 、再 資 源 化 、都 内 処 理 率 の 向 上 等 の 促 進 を 図 る こ と が 重 要 な 課 題 と な っ て い る 。 こ の た め 、都 は 、建 設 泥 土 の 発 生 抑 制 、自 ら 利 用 、工 事 間 利 用 等 を よ り 一 層 促 進 す る た め「 東 京 都 建 設 泥 土 リ サ イ ク ル 指 針 」( 以 下「 本 指 針 」と い う 。)を 策 定 す る 。 「 廃 棄 物 の 処 理 及 び 清 掃 に 関 す る 法 律 」 ( 定 義 ) 第 二 条 こ の 法 律 に お い て「 廃 棄 物 」と は 、ご み 、粗 大 ご み 、燃 え 殻 、汚 泥 そ の 他 の 汚 物 又 は 不 要 物 で あ っ て 、 固 形 状 又 は 液 状 の も の を い う 。 4 こ の 法 律 に お い て 「 産 業 廃 棄 物 」 と は 、 次 に 掲 げ る 廃 棄 物 を い う 。 一 事 業 活 動 に 伴 っ て 生 じ た 廃 棄 物 の う ち 、燃 え 殻 、汚 泥 、廃 油 、廃 酸 、廃 ア ル カ リ 、 廃 プ ラ ス チ ッ ク 類 そ の 他 政 令 で 定 め る 廃 棄 物 *1 平成24年度センサスによる。 第 2 適 用 範 囲 等 1 適 用 範 囲 本 指 針 は 、都 関 連 工 事 の う ち 泥 状 の 掘 削 物 等 が 発 生 す る 工 事 及 び 築 堤 、盛 土 、 埋 戻 し な ど に 土 砂 等 が 必 要 な 工 事 を 対 象 と す る 。 な お 、 区 市 町 村 発 注 工 事 に つ い て は 、 「 東 京 都 ・ 区 市 町 村 建 設 副 産 物 対 策 連 絡 協 議 会 」 等 の 活 動 を 通 じ て 、 連 携 協 力 し つ つ 取 り 組 ん で い く も の と す る 。 さらに、国発注工事、他県等の地方公共団体発注工事及び公益事業者発注工事に ついても「関東地方建設副産物再利用方策等連絡協議会」(以下「関東協議会」と いう。)等の活動を通じて、連携協力しつつ取り組んでいくものとする。 2 位 置 づけ 本 指 針 は 、 東 京 都 の 建 設 泥 土 リ サ イ ク ル に つ い て の 基 本 方 針 で あ る と と も に 、 「 東 京 都 建 設 リ サ イ ク ル ガ イ ド ラ イ ン 」( 以 下「 ガ イ ド ラ イ ン 」と い う 。)と 都 関 連 工 事 発 注 関 係 機 関( 以 下「 発 注 部 局 」と い う 。)が 定 め る 基 準 類 と の 中 間 に 位 置 す る も の で あ る 。 発 注 部 局 が 発 注 す る 建 設 工 事 に お け る 建 設 泥 土 の リ サ イ ク ル は 、全 て 本 指 針 に 基 づ き 行 う も の と し 、建 設 泥 土 の 発 生 抑 制 、自 ら 利 用 及 び 工 事 間 利 用 等 に 取 り 組 む と と も に 、 こ れ を 推 進 す る た め の 仕 組 み の 構 築 や 基 準 類 の 整 備 を 図 っ て い く 。

(5)

( 図 - 1 )

泥 土 指 針 の 体 系 図

東京都建設リサイクル推進計画 東京都建設リサイクルガイドライン 東 京 都 建 設 泥 土 リ サ イ ク ル 指 針 個別指定事務手続きマニュアル 泥土指針に基づく施策の実施 リサイクル推進の仕組みの構築 設計基準 積算基準 設計単価 その他基準類 基準類の整備 H20・4 H20・4 注)本指針は、都関連工事を対象としている。

(6)

第 3 建 設 泥 土 と は 1 建 設 泥 土 の 定 義 掘 削 工 事 等 か ら 生 じ る 、 泥 状 の 土 等 の 掘 削 物 及 び 泥 水 を 「 泥 土 」 と い い 、 こ の う ち 廃 棄 物 処 理 法 で「 汚 泥 」と し て 取 り 扱 わ れ る も の を「 建 設 泥 土 」( * 1 )( 建 設 汚 泥 と も い う が 、 都 で は リ サ イ ク ル を 推 進 す る 観 点 か ら 「 建 設 泥 土 」 と い う 。 以 下 同 じ 。 ) と い う 。 * 1 地 下 鉄 工 事 等 の 建 設 工 事 に 係 る 掘 削 工 事 に 伴 っ て 排 出 さ れ る も の の う ち 、 含 水 率 が 高 く 粒 子 が 微 細 な 泥 状 の も の は 、 無 機 性 汚 泥 ( 以 下 「 建 設 汚 泥 」 と い う 。 ) と し て 取 り 扱 う 。 ま た 、 粒 子 が 直 径7 4 (注 1)マ イ ク ロ メ ー ト ル (注 2)を 超 え る 粒 子 を お お む ね 9 5 % 以 上 含 む 掘 削 物 に あ っ て は 、 容 易 に 水 分 を 除 去 で き る の で 、 ず り 分 離 等 を 行 っ て 泥 状 の 状 態 で は な く 流 動 性 を 呈 さ な く な っ た も の で あ っ て 、 か つ 、 生 活 環 境 の 保 全 上 支 障 の な い も の は 土 砂 と し て 扱 う こ と が で き る 。 泥 状 の 状 態 と は 、 標 準 仕 様 ダ ン プ ト ラ ッ ク に 山 積 み が で き ず 、 ま た 、 そ の 上 を 人 が 歩 け な い 状 態 を い い 、 こ の 状 態 を 土 の 強 度 を 示 す 指 標 で い え ば 、 コ ー ン 指 数 が お お む ね2 0 0 k N / m2以 下 又 は 一 軸 圧 縮 強 さ (注 2)が お お む ね 5 0 k N / m2以 下 で あ る 。 し か し 、 掘 削 物 を 標 準 仕 様 ダ ン プ ト ラ ッ ク 等 に 積 み 込 ん だ 時 に は 泥 状 を 呈 し て い な い 掘 削 物 で あ っ て も 、 運 搬 中 の 練 り 返 し に よ り 泥 状 を 呈 す る も の も あ る の で 、 こ れ ら の 掘 削 物 は 「 汚 泥 」 と し て 取 り 扱 う 必 要 が あ る 。 な お 、 地 山 の 掘 削 に よ り 生 じ る 掘 削 物 は 土 砂 で あ り 、 土 砂 は 廃 棄 物 処 理 法 の 対 象 外 で あ る 。 こ の 土 砂 か 汚 泥 か の 判 断 は 、 掘 削 工 事 に 伴 っ て 排 出 さ れ る 時 点 で 行 う も の と す る 。 掘 削 工 事 か ら 排 出 さ れ る と は 、 水 を 利 用 し 、 地 山 を 掘 削 す る 工 法 に お い て は 、 発 生 し た 掘 削 物 を 元 の 水 と 土 砂 に 分 離 す る 工 程 ま で を 掘 削 工 事 と し て と ら え 、 こ の 一 体 と な る シ ス テ ム か ら 排 出 さ れ る 時 点 で 判 断 す る こ と と な る 。 ( 出 典 ) 「 建 設 工 事 等 か ら 生 ず る 廃 棄 物 の 適 正 処 理 に つ い て ( 通 知 ) 」 ( 平 成 23年 3月 30日 付 け 環 境 省 大 臣 官 房 廃 棄 物 ・ リ サ イ ク ル 対 策 部 産 業 廃 棄 物 課 長 通 知 環 廃 産 第 110329004号 ) 別 添 の「 建 設 廃 棄 物 処 理 指 針 」 (注 1)現在の JISZ88301(試験用ふるい)では 74 マイクロメートルは存在せず、国際規格に合わせたふるい目とし ての「75 マイクロメートル」がこれに該当する。 (注 2)「建設工事等から生ずる廃棄物の適正処理について」においては、それぞれ「74 ミクロン」「一軸圧縮強 度」となっているが、より正確な表現を用いるべきとの判断から本指針ではこれらの表現とした。

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含 水 比 が 比 較 的 低 く 、 機 械 式 脱 水 が 困難である。 泥土状の建設泥土 非 自 硬 性 の 建設泥土 泥水状の建設泥土 含 水 比 が 高 く 、 機 械 式 脱 水 に よ り 縮 減が可能である。 ・泥水式シールド工法 ・連続地中壁工法(循環式) ・リ バ ー ス サ ー キ ュ レ ー シ ョン工法 2 建 設 泥 土 の 分 類 建 設 泥 土 の 性 状 は 、工 法 に よ り お お む ね 特 徴 づ け る こ と が で き 、自 硬 性 の 建 設 泥 土 と 非 自 硬 性 の 建 設 泥 土 に 分 類 で き る ( 図 - 2 参 照 ) 。 ( 図 - 2 ) ( 分 類 ) ( 性 状 ) ( 主 な 発 生 工 法 ) 3 建 設 泥 土 と 土 砂 の 区 分 取 扱 い 方 針 泥 土 調 査 の 実 施 、掘 削 工 事 の 設 計・施 工 に 当 た っ て は 、第 3 の 1「 建 設 泥 土 の 定 義 」に 基 づ き 、建 設 泥 土 と 土 砂 の 区 分 を 明 確 に し て 誤 判 断 を 防 止 す る と と も に 、当 方 針 に 基 づ き 、建 設 泥 土 、土 砂 そ れ ぞ れ に 適 し た 処 理 方 法 を 選 定 し 、リ サ イ ク ル の 着 実 な 促 進 及 び 適 正 処 理 の 確 保 を 図 る も の と す る 。 ま た 、各 種 調 査 の 実 施 に 当 た っ て は 、当 方 針 に 基 づ き 記 入 ミ ス を 防 止 し 、統 計 的 数 値 等 に 混 乱 を 来 さ な い よ う に 努 め な け れ ば な ら な い 。 (1) 水 な ど を 使 用 し な い 工 法 の 取 扱 い 水 な ど を 使 用 し な い 地 山 掘 削 工 法 か ら 発 生 し た 泥 土 は 、建 設 泥 土 に 該 当 し な い 土 砂 と し て 扱 う 。た だ し 、補 助 的 に 泥 水 等 の 添 加 剤 を 使 用 し た 場 合 、当 該 使 用 部 分 か ら 発 生 す る 泥 土 の 取 り 扱 い に つ い て は 、図 - 3 ~ 7 に よ る も の と す る 。 な お 、 建 設 泥 土 に 該 当 し な い 土 砂 ( 以 下 「 建 設 発 生 土 」 と い う 。 ) で あ っ て も 、現 場 に 処 理 ス ペ ー ス が な い 、近 く に 処 理 に 利 用 で き る 都 有 地 が な い 等 の 理 由 に よ り 、や む を 得 ず 建 設 泥 土 の 再 資 源 化 施 設 に 搬 入 し た も の 及 び 運 搬 中 に 流 動 性 を 呈 す る よ う に な っ た も の は 建 設 泥 土 と し て 扱 う 。 ( 工 法 の 例 ) ① 開 削 工 法 ② ケ ー ソ ン 工 法 ③ 深 礎 工 法 ④ 開放 型シ ール ド 工 法( 推 進 工 法 ) ⑤ ブ ラ イ ン ド 式 シ ー ル ド 工 法( 推 進 工 法 ) ⑥ 土 圧 シ ー ル ド 工 法( 推 進 工 法 ) ⑦ そ の 他 ・泥土圧シールド工法 ・アースドリル工法 ・連続地 中壁 工法(バケット 式) セ メ ン ト 等 が 混 入しており、放置 すれば固結する。 ・高圧噴射攪拌工法 ・ソイルセメント壁工法 (SMW工法等) 自 硬 性 の 建 設泥土

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(2) 水 な ど を 使 用 す る 掘 削 工 法 の 取 扱 い 図 - 3 ~ 7 の フ ロ ー 図 に よ る 。 ( 図 - 3 ) 泥 水 循 環 方 式 凡例 : 一体の施工システム ※2 呈しない (工法の例) ① 泥水シールド(推進)工法 ② その他 ※1 呈する シールド(推進)機切羽 分級機 調整槽 作  泥 処理工程 ホッパー又は ピットによる貯留 ホッパー又は ピットによる貯留 建設発生土 建設泥土 泥状を 呈するか (再利用水) (余剰濾水の排水) 循 環 利 用 泥 水 ※1 処理工程とは、脱水(フィルタープレス、ドラムプレス、スクリュープレス、高圧薄層   プレス等)、濃縮、乾燥、安定処理等をいう。 ※2 別紙要件を満たす場合に限る。 (余剰泥水) (74μmを超え る砂・礫等) (分級土の貯留) (処理土の貯留)

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( 図 - 4 ) 泥 水 循 環 方 式 凡例 : 一体の施工システム ※3 呈しない (工法の例) ① リバースサーキュレーション工法 ② 地下連続壁工法(循環式) ③ 大口径ボーリングマシン工法 ④ その他 呈する 掘削孔 分級機 調整槽 作  泥 廃棄(余剰)泥水 ホッパー、ピット、 鋼製タンク、遮水 工を施した仮置場 建設発生土 建設泥土 泥状を 呈するか (再利用水) 循 環 利 用 泥 水 ※1 敷地に余裕があり、処理工程が設置できる場合。 ※3 別紙要件を満たす場合に限る。 処 理 工 程 ※1・2 (余剰濾水の排水) (処理土の貯留) ※2 処理工程とは、脱水(フィルタープレス、ドラムプレス、スクリュープレス、高圧薄層     プレス等)、濃縮、乾燥、安定処理等をいう。 (74μmを超える砂・礫等)

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( 図 - 5 ) 泥 土 圧 方 式 ※3 呈しない 凡 例 : 一体の施工システム (工法の例) ① 泥土圧シールド(推進)工法 ② 気泡シールド工法 ③ その他 呈する ※1 ※2 シ ー ル ド ( 推 進 ) 機 切 羽 分 級 機 作     泥 処 理 工 程 ホ ッ パ ー 又 は ピ ッ ト に よ る 貯 留 ホ ッ パ ー 又 は ピ ッ ト に よ る 貯 留 建 設 発 生 土 建 設 泥 土 泥 状 を 呈 す る か ( ベ ル ト コ ン ベ ア ・ ト ロ ッ コ に よ る       搬送 、 ポ ン プ 圧 送 ) ※1 分級機等を設置する場合(玉石、砂礫等の分級) ※3 別紙要件を満たす場合に限る。 (分級土の貯留) (処理土の貯留) 搬 送 (玉石・礫等) 建 設 発 生 土 ※2 処理工程とは、脱水(フィルタープレス、ドラムプレス、スクリュープレス、高圧薄層   プレス等)、濃縮、乾燥、安定処理、良質土混合処理等をいう。

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( 図 - 6 ) 安 定 液 使 用 方 式 凡例 : 一体の施工システム (工法の例) ① アースドリル工法 ② 地下連続壁工法(バケット式) ③ 中堀工法 ④ プレボーリング工法 ⑤ その他 掘削孔 オーガー系掘削 バケットによる掘削 水切り・仮置き 建設泥土 建設泥土 泥状を 呈するか (余剰泥水) ※1 敷地に余裕があり、処理工程が設置できる場合。 ※3 別紙要件を満たす場合に限る。 (掘削土又は処理土) ※1・2 (処理土の貯留) 処理工程 (回収泥水) 建設発生土 ※2 処理工程とは、脱水(フィルタープレス、ドラムプレス、スクリュープレス、高圧薄層   プレス等)、濃縮、乾燥、安定処理、良質土混合処理等をいう。 安定液(泥 水 又 は ベ ン ト ナ イ ト 泥 水 ) ホッパー、ピット、鋼製タンク、 遮水工を施した仮置場 呈しない ※3 呈する

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( 図 - 7 ) 地 山 攪 拌 方 式 別 紙 要 件 シ ー ル ド 工 法 、推 進 工 法 、基 礎 工 等 に お い て 、一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 で 余 剰 泥 水 等 を 処 理 工 程 に よ り 処 理 し た 結 果 、貯 留 ホ ッ パ ー 又 は ピ ッ ト 等 か ら 搬 出 さ れ る 時 点 に お い て 泥 状 を 呈 し な く な っ た も の は 、建 設 発 生 土 と し て 取 り 扱 い 、建 設 資 材 と し て 有 効 に 利 用 す る 。 た だ し 、 そ の 成 立 に は 以 下 の 要 件 を 全 て 満 た さ な け れ ば な ら な い 。 ( 1 ) 当 該 工 事 は 、 都 関 連 工 事 で あ る こ と 。 〇 当 該 工 事 は 、都 内 で 施 工 さ れ る 都 関 連 工 事 で あ る 場 合 に 限 る 。ま た 、利 用 場 所 も 都 内 に 限 る 。都 関 連 工 事 に 限 定 し た 理 由 は 、そ の 受 注 者 が 、以 下 の 通 り 、公 共 工 事 の 受 注 者 と し て 一 連 の 審 査 を 経 て 必 要 な 許 可 や 資 格 を 得 て お り 、当 該 処 理 物 が 有 価 物 と し て 適 切 に 利 用 さ れ る こ と に つ い て 監 督 員 等 に よ る 審 査・監 督 が 担 保 さ れ て い る た め で あ る 。 呈する 呈しない 凡例 : 一体の施工システム (工法の例) ① 柱列式連続壁工法(SMW工法等) ② 地盤改良工法(CJG、CCP、JSG等) ③ その他 セメントミルク注入 セメントミルクと土砂の混合物 セメントミルク 建設泥土 泥状を 呈するか ※1 非自硬性の性状のもの。建設泥土の再資源化施設への搬入が可能である。 ※1 ガラス陶磁器くず・コンクリート がら 掘削孔 ※2 ※2 自硬性の性状のもの。コンクリート塊の再資源化施設への搬入が可能である。 汚 泥

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① 当 該 工 事 の 受 注 者 が 、 建 設 業 法 に 基 づ く 建 設 業 の 許 可 申 請 、 審 査 等 の 過 程 を 経 て 、 建 設 業 許 可 を 得 て い る た め 。 ② 当 該 工 事 の 受 注 者 が 、 建 設 業 法 に 基 づ く 経 営 事 項 審 査 の 申 請 、 審 査 、 経 営 状 況 分 析 等 の 過 程 を 経 て 、 審 査 結 果 通 知 を 得 て い る た め 。 ③ 当該工事の受注者が、建設工事競争入札参加資格の申請、審査等の過程を経て、 資 格 審 査 結 果 通 知 を 得 て い る た め 。 ④ 当 該 工 事 の 受 注 者 が 、関 係 法 令 を 遵 守 し 、当 該 工 事 の 入 札 参 加 申 し 込 み 、指 名 委 員 会 の 審 査 、 指 名 、 入 札 の う え 、 当 該 工 事 を 適 正 に 落 札 し た も の で あ る た め 。 ⑤ 指 名 、 入 札 の 過 程 に お い て 、 「 発 注 者 支 援 デ ー タ ベ ー ス シ ス テ ム 」 (( 財 ) 日 本 建 設 情 報 総 合 セ ン タ ー が 管 理 運 営 ) に よ る 許 可 情 報 、 経 営 審 査 情 報 、 監 理 技 術 者 情 報 、 工 事 実 績 情 報 等 の チ ェ ッ ク を 受 け た も の で あ る た め 。 ⑥ 工事請負契約の締結後、規定日以内に「工事実績情報サービス(CORINS)」 (( 財 ) 日 本 建 設 情 報 総 合 セ ン タ ー が 管 理 運 営 ) に 登 録 し た も の で あ る た め 。 ⑦ 当 該 工 事 に 受 注 者 の 現 場 代 理 人 が 配 置 さ れ 現 場 管 理 体 制 が 確 立 さ れ る と と も に 、 主 任 技 術 者 ( 監 理 技 術 者 ) が 専 任 さ れ 、 技 術 管 理 体 制 が 万 全 で あ る た め 。 ⑧ 当 該 工 事 に 監 督 員 が 指 名 さ れ 、 施 工 計 画 書 の 審 査 、 厳 格 な 施 工 監 督 等 が 行 わ れ る も の で あ る た め 。 ⑨ 当 該 工 事 に 検 査 員 が 指 名 さ れ 、 厳 格 な 中 間 検 査 、 材 料 検 査 、 完 了 検 査 等 が 行 わ れ る も の で あ る た め 。 ⑩ 工 事 施 工 結 果 は 成 績 評 定 要 領 に 基 づ き 、 監 督 員 、 検 査 員 等 の 評 定 を 受 け る も の で あ り 、 成 績 不 良 の 場 合 は 工 事 指 名 等 に 反 映 す る も の で あ る た め 。 ⑪ 工 事 監 査 等 に よ り 客 観 的 な チ ェ ッ ク を 受 け る も の で あ る た め 。 ( 2 ) 当 該 工 事 は 、 東 京 都 建 設 発 生 土 利 用 調 整 会 議 で 決 定 し た も の で あ る こ と 。 〇 当 該 工 事 は 、 「 東 京 都 建 設 発 生 土 利 用 調 整 会 議 」 に よ り 、 公 共 工 事 土 量 調 査 や 建 設 泥 土 調 査 等 の 対 象 と し て 調 査 を 行 い 、 そ の 結 果 を も と に 利 用 調 整 さ れ た も の に 限 る 。 ( 3 ) 広域的な再利用を行う場合は、以下の条件を満たすものであること。 ○発生側工事所管部局と利用側工事所管部局との協議が成立したものであること。 ○「関東協議会」等の活動を通じて、利用調整を行ったものであること。 ( 4 ) 当 該 工 事 は 、 関 係 法 令 に 基 づ き 通 知 、 届 出 等 が 適 正 に 行 な わ れ る も の で あ る こ と 。 〇 当 該 工 事 は 、 建 設 リ サ イ ク ル 法 に 基 づ く 通 知( 届 出 ) な ど 、 関 係 法 令 に 基 づ く 諸 手 続 き が 適 正 に 行 な わ れ る も の で あ る こ と 。

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( 5 ) 有 用 物 と な る よ う 処 理 し た も の で あ る こ と 。 〇 泥 水 ( 泥 土 ) シ ー ル ド ( 推 進 ) 工 法 、 基 礎 工 等 の 泥 水 循 環 方 式 又 は 泥 土 圧 方 式 の 工 法 を 採 用 す る 場 合 に お い て 、 そ の 掘 削 に よ り 発 生 す る 余 剰 泥 水 、 泥 土 等 で あ っ て 7 4 μ m 以 下 の 細 粒 子 を 多 く 含 む も の に つ い て は 、 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 に 組 み 込 ま れ た「 処 理 工 程 」( 脱 水( フ ィ ル タ ー プ レ ス 、ド ラ ム プ レ ス 、ス ク リ ュ ー プ レ ス 、 高 圧 薄 層 脱 水 等 )、濃 縮 、乾 燥 、安 定 処 理 、良 質 土 混 合 処 理 等 )に よ り 、有 用 物( 利 用用途に応じて第1種~第4種処理土に相当する品質まで処理する必要がある。)と な る よ う 処 理 し 、 こ れ を 埋 戻 し 材 ・ 盛 土 材 と し て 利 用 す る 場 合 に 限 る 。 (6 ) 当 該 工 事 で 発 生 す る 泥 水 ( 泥 土 ) を 処 理 す る も の で あ る こ と 。 ○ 当 該 工 事 に 設 置 す る 処 理 工 程 は 、 当 該 工 事 か ら 発 生 す る 泥 水 ( 泥 土 ) を 処 理 す る も の に 限 り 、 他 の 工 事 で 発 生 し た 泥 水 ( 泥 土 ) を 処 理 し て は な ら な い 。 (7 ) 自 己 処 理 し た も の で あ る こ と 。 ○ 当 該 工 事 で 設 置 す る 処 理 工 程 は 、 元 請 業 者 が 設 置 ・ 運 転 す る 自 己 処 理 に 限 る 。 廃 棄 物 処 理 業 者 に 委 託 す る も の で あ っ て は な ら な い 。 (8 ) 汚 染 土 壌 に 関 す る 法 令 等 に 抵 触 し な い も の で あ る こ と 。 〇 当 該 工 事 か ら 発 生 す る 処 理 土 は 、 汚 染 土 壌 に 関 す る 法 令 や 条 例 、 有 害 物 質 に 関 す る 法 令 や 条 例 等 に 抵 触 し な い も の に 限 る 。 4 建 設 泥 土 の 改 良 後 の 取 扱 い 建 設 泥 土 を 改 良 し た 建 設 泥 土 改 良 土 の 取 扱 い に つ い て は 、 環 境 省 通 知 ( 平 成1 7 年7月 25日 付 環 廃 産 発 第 050725002号 「 建 設 汚 泥 処 理 物 の 廃 棄 物 該 当 性 の 判 断 指 針 に つ い て 」 ( 巻 末 資 料 参 照 ) に よ る 。 再 生 利 用 指 定 制 度 の 個 別 指 定 又 は 一 般 指 定 を 受 け て 有 効 利 用 す る 場 合 に は 、 建 設 泥 土 改 良 土 は 利 用 価 値( 取 引 価 値 )を 有 す る も の と し て 取 扱 う 。ま た 、一 度 有 用 物 と し て 利 用 さ れ た 建 設 泥 土 改 良 土 を 再 掘 削 し た 際 の 廃 棄 物 処 理 法 上 の 取 扱 は 、再 掘 削 時 の 性 状 で 判 断 す る も の と す る 。 ( 表 - 1 ) ( 用 語 の 定 義 ) 処 理 ○ 本 指 針 で は 処 理 を ① 法 的 な も の と ② 技 術 的 な も の と の 2 つ の 意 味 で 用 い る 。 ① 法 的 な 意 味 の 処 理 と は 、廃 棄 物 処 理 法 に お け る 産 業 廃 棄 物 の 分 別 、保 管 、収 集 、運 搬 、再 生 、 処 分 等 を い う 。 ② 技 術 的 な 意 味 の 処 理 と は 、脱 水 、乾 燥 、安 定 処 理 、焼 成 等 の 泥 土 を 再 資 源 化 す る た め の 行 為 を い う 。

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改 良 材 ○ 土 と 混 合 し 土 の 性 質 を 改 良 す る も の を 総 称 し て い う 。 改 良 材 に は 土 を 軽 量 化 す る 気 泡 剤 、 化 学 的 に 固 化 す る 固 化 材 、吸 水 あ る い は 凝 集 に よ り 改 質 す る 高 分 子 土 質 改 良 剤 の ほ か 、発 泡 ビ ー ズ や 繊 維 な ど が あ る 。 固 化 材 ○ 改 良 材 の う ち 、セ メ ン ト 、石 灰 及 び こ れ ら を 主 材 と す る も の で 土 を 化 学 的 に 固 化 す る も の を い う 。 安 定 処 理 ○ セ メ ン ト 系 や 石 灰 系 な ど の 固 化 材 に よ り 、 泥 土 の 性 状 を 化 学 的 に 改 良 す る こ と を い う 。 減 量 〇 発 生 量 を 総 体 と し て 減 ら す こ と を い う 。 縮 減 〇 脱 水 、 乾 燥 等 に よ り 体 積 を 減 少 さ せ る 行 為 を い う 。 再 資 源 化 施 設 〇 建 設 工 事 か ら 搬 入 さ れ た 建 設 泥 土 に つ い て 、分 級 、脱 水 、濃 縮 等 に よ る 縮 減 や 安 定 処 理 等 に よ る 性 状 の 改 良 を 行 い 、 建 設 資 材 等 へ の 再 資 源 化 を 行 う 施 設 を い う 。 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 〇 発 生 し た 掘 削 物 を 元 の 土 砂 と 水 と に 分 離 す る 工 程 を 掘 削 工 事 と し て と ら え 、こ の 一 体 と な る シ ス テ ム を い う 。 処 理 工 程 〇 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 に 設 置 す る 脱 水 、 濃 縮 、 安 定 処 理 、 乾 燥 等 の 工 程 を い う 。 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 処 理 土 〇 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 の ホ ッ パ ー 、ピ ッ ト 等 の 手 前 に 設 置 し た 処 理 工 程 に よ り 、泥 状 を 呈 し な い 状 態 に ま で 改 良 し 、 建 設 発 生 土 と し て 有 効 利 用 す る も の を い う 。 分 級 処 理 土 〇 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 の 分 級 処 理 に よ り 発 生 し た 玉 石 、礫 、砂 分 等 の 建 設 発 生 土 と し て 有 効 利 用 す る も の を い う 。 分 別 土 〇 バ ケ ッ ト 掘 削 等 の 場 合 に 、 水 切 り や 仮 置 き に よ り 玉 石 、 礫 、 砂 等 を 泥 水 や 泥 土 と 分 離 し 、 建 設 発 生 土 と し て 有 効 利 用 す る も の を い う 。 混 合 処 理 土 〇 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 処 理 土 の う ち 混 合 処 理 が 必 要 な も の を 東 京 都 建 設 発 生 土 再 利 用 セ ン タ ー 等 に お い て 、 分 級 処 理 土 、 普 通 土 、 路 盤 材 等 と 混 合 処 理 し 粒 度 等 を 調 整 し た も の 。 建 設 泥 土 改 良 土 〇 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 の ホ ッ パ ー 、ピ ッ ト 等 の 手 前 に 処 理 工 程 を 設 置 で き ず 、一 体 の 施 工 シ ス テ ム 外 で 泥 状 を 呈 し な い 状 態 ま で 改 良 し 、 建 設 泥 土 と し て 扱 う も の を い う 。 こ の 場 合 は 工 事 間 利 用 を 行 う と き は 、 個 別 指 定 の 手 続 き が 必 要 と な る 。 第 1 種 ~ 第 4 種 処 理 土 〇 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 処 理 土 、混 合 処 理 土 、建 設 泥 土 改 良 土 は 、そ の 品 質 に よ り 、第 1 種 ~ 第 4 種 処 理 土 の 4 種 に 区 分 さ れ る 。 覆 土 〇 海 面 処 分 場 に お け る 廃 棄 物 の サ ン ド イ ッ チ 方 式 の 埋 立 に 使 用 す る 建 設 発 生 土 、 分 級 処 理 土 、 分 別 土 、 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 処 理 土 、 混 合 処 理 土 、 建 設 泥 土 改 良 土 を い う 。 建 設 発 生 土 〇 土 砂 の う ち 、建 設 工 事 等 か ら 発 生 す る も の い い 、盛 土 、埋 立 、築 堤 、覆 土 、埋 戻 し 等 の 用 途 に 有 効 利 用 す る も の を い う 。

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第 2 章 基 本 的 な 取 組 方 針 環 境 に 与 え る 負 荷 の 軽 減 、 資 源 の 有 効 利 用 、 建 設 コ ス ト の 縮 減 、 都 内 処 理 率 の 向 上 等 の 課 題 に 対 応 す る た め 、以 下 に よ り 、建 設 泥 土 の リ サ イ ク ル に 取 組 む 。 ① 計 画 的 な 取 組 の 推 進 建 設 泥 土 の リ サ イ ク ル に 当 た っ て は 、 事 前 調 査 を 十 分 に 行 う と と も に 、 そ の 結 果 を も と に リ サ イ ク ル 計 画 を 作 成 し 、 計 画 的 な 建 設 泥 土 の リ サ イ ク ル の 推 進 に 努 め る 。 ま た 、 本 指 針 の 策 定 及 び 施 策 の 進 行 管 理 等 に つ い て は 、 「 東 京 都 建 設 副 産 物 対 策 協 議 会 」 ( 以 下 「 協 議 会 」 と い う 。 )(*1)に お い て 行 い 、 建 設 泥 土 の 発 生 予 測 量 の 調 査 、 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 処 理 土 、 混 合 処 理 土 、 建 設 泥 土 改 良 土 等 の 工 事 間 利 用 や 覆 土 材 利 用 に 関 す る 利 用 調 整 に つ い て は 、 「 東 京 都 建 設 発 生 土 利 用 調 整 会 議 」 ( 以 下 「 利 用 調 整 会 議 」 と い う 。 )(*2)に お い て 行 う 。 また、国発注工事、他県等の地方公共団体発注工事及び公益事業者発注工事 に係る利用調整については、関東協議会等の活動を通じて行う。 ② 発 生 抑 制 建 設 泥 土 の 発 生 の 少 な い 工 法 等 を 採 用 す る 。ま た 、工 事 現 場 は 、概 念 上「 リ サ イ ク ル 工 場 」 と 考 え 、 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 で 処 理 工 程 ( 脱 水 、 濃 縮 、 安 定 処 理 、 乾 等 ) に よ り 、 ホ ッ パ ー 又 は ピ ッ ト 等 か ら 搬 出 さ れ る と き に 泥 状 を 呈 し な く な く な る よ う に 改 良 を 行 っ た も の ( 以 下 「 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 処 理 土 」 と い う 。 ) を 建 設 発 生 土 と し て 活 用 し 、 建 設 泥 土 の 発 生 を 抑 制 す る 。 ③ 自 ら 利 用 ( 現 場 内 利 用 ) 建 設 泥 土 を 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 外 で 改 良 し た も の を 現 場 内 で 利 用 可 能 な 場 合 は 、 自 ら 利 用 す る 。 ま た 、 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 処 理 土 は 建 設 発 生 土 と し て 現 場 内 利 用 を 行 う 。 ④ 工 事 間 利 用 の 促 進 工 事 現 場 外 に 搬 出 せ ざ る を 得 な い 場 合 は 、一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 処 理 土 等 は 建 設 発 生 土 の 工 事 間 利 用 と し て 、建 設 泥 土 改 良 土 は 、一 般 指 定 制 度 又 は 個 別 指 定 制 度 等 に よ り 工 事 間 利 用 を 最 大 限 に 行 う 。ま た 、そ の 利 用 調 整 は 利 用 調 整 会 議 が 行 う 。

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⑤ 海 面 処 分 場 の 覆 土 材 利 用 の 促 進 工 事 現 場 外 に 搬 出 せ ざ る を 得 な い 場 合 に お い て 工 事 間 利 用 が で き な い 場 合 は 、 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 処 理 土 は 建 設 発 生 土 と し て 、 建 設 泥 土 改 良 土 ( 工 事 現 場 の 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 外 で 改 良 し た も の に 限 る 。 ) は 一 般 指 定 制 度 又 は 個 別 指 定 制 度 に よ り 、 海 面 処 分 場 の 覆 土 材 利 用 を 行 う 。 そ の 利 用 調 整 は 、 利 用 調 整 会 議 が 行 う も の と し 、 覆 土 材 利 用 を 希 望 す る 工 事 の う ち 、 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 処 理 土 、 債 務 工 事 で 前 年 度 か ら の 継 続 工 事 を 優 先 に 利 用 調 整 す る 。ま た 、覆 土 材 利 用 を 希 望 す る 工 事 で あ っ て も 、 毎 年 度 の 海 面 処 分 場 の 埋 立 事 業 計 画 に 定 め る 覆 土 材 必 要 量 を 超 え る 場 合 は 対 象 外 と な る が 、 こ の う ち 、 泥 土 圧 シ ー ル ド ( 推 進 ) 工 法 の 工 事 は 、 新 海 面 処 分 場 の 基 盤 整 備 用 材 利 用 の 対 象 と す る 。 ⑥ 新 海 面 処 分 場 の 基 盤 整 備 用 材 利 用 の 促 進 工 事 現 場 外 に 搬 出 せ ざ る を 得 な い 場 合 に お い て 工 事 間 利 用 又 は 海 面 処 分 場 の 覆 土 材 利 用 が で き な い 場 合 で 可 能 な 場 合 は 、 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 で 改 良 し た 場 合 は 建 設 発 生 土 と し て 、 一 体 の 施 工 シ ス テ ム 外 ( 工 事 現 場 又 は 再 資 源 化 施 設 ) で 改 良 し た 場 合 は 建 設 泥 土 改 良 土 と し て 一 般 指 定 制 度 に よ り 、 新 海 面 処 分 場 の 基 盤 整 備 用 材 利 用 を 一 定 の 枠 内 で 行 う ( 泥 土 圧 シ ー ル ド ( 推 進 ) 工 法 に 限 る 。 ) 。 ま た 、 そ の 利 用 調 整 は 利 用 調 整 会 議 が 行 う も の と し 、 海 面 処 分 場 の 覆 土 材 利 用 が で き な い も の を 対 象 と す る 。 ⑦ 再 資 源 化 施 設 の 活 用 発 生 抑 制 、自 ら 利 用( 現 場 内 利 用 )を 最 大 限 に 行 っ た 後 、工 事 間 利 用 、海 面 処 分 場 の 覆 土 材 利 用 、 新 海 面 処 分 場 の 基 盤 整 備 用 材 利 用 等 が で き な い も の は 、 建 設 資 材 製 造 の 原 料 と し て 活 用 す る と と も に 、 再 資 源 化 施 設 に お い て 再 資 源 化 を 行 う も の と す る 。 な お 、 工 事 現 場 か ら 直 接 最 終 処 分 し て は な ら な い 。 ○ 海 洋 投 入 処 分 の 禁 止 建 設 泥 土 を 再 資 源 化 施 設 に 搬 入 す る 場 合 に お い て 、 縮 減 及 び 再 生 利 用 を 最 大 限 に 行 っ た 上 で 、 そ の 一 部 が 最 終 処 分 さ れ る 場 合 は 、 管 理 型 最 終 処 分 場 に 処 分 す る も の と し 、 海 洋 投 入 処 分 を し て は な ら な い 。 ⑧ 資 源 と し て の 有 効 利 用 発 注 部 局 が 施 行 す る 各 種 事 業 に お い て 、築 堤 、盛 土 、埋 戻 し 等 に 土 質 材 料 (*3)等 が 必 要 な 場 合 は 、分 別 土 、分 級 処 理 土 、一 体 の 施 工 シ ス テ ム 内 処 理 土 、 混 合 処 理 土 、 建 設 泥 土 改 良 土 を 建 設 資 材 と し て 積 極 的 に 利 用 し な け れ ば な ら な い 。 ⑨ リ サ イ ク ル を 支 え る 仕 組 み の 強 化 リ サ イ ク ル 実 施 状 況 に つ い て の 報 告 や 調 査 の 実 施 等 に よ り 、毎 年 度 フ ォ ロ ー ア ッ プ を 行 っ て い く 。 ま た 、各 種 の 施 策 を 着 実 に 推 進 す る た め 、基 準 類 の 整 備 、研 究 開 発 等 、リ サ イ ク ル を 支 え る 仕 組 み の 強 化 を 図 る 。

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* 1 東 京 都 の 建 設 副 産 物 対 策 を 推 進 す る た め 、平 成 1 2 年 8 月 に 設 置 さ れ た も の で あ り 、都 の 関 係 1 0 局 で 構 成 し 、会 長 は 都 市 整 備 局 次 長 、事 務 局 は 都 市 整 備 局 都 市 づ く り 政 策 部 に 置 か れ て い る 。 * 2 東 京 都 の 建 設 発 生 土 対 策 を 推 進 す る た め 、 平 成 3 年 7 月 に 設 置 さ れ た も の で あ り 、 都 の 関 係9 局 及 び 3 受 入 機 関 で 構 成 し 、 会 長 は 都 市 整 備 局 都 市 づ く り 政 策 部 長 、 事 務 局 は 都 市 整 備 局 都 市 づ く り 政 策 部 に 置 か れ て い る 。 * 3 土 質 材 料 と は 、 建 設 工 事 に お い て 築 堤 、 盛 土 、 埋 戻 し 等 の 土 工 事 に 伴 い 、 そ の 材 料 と し て 必 要 な 土 砂 や 砂 等 を い う 。

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第1 計画的な取組の推進 1 事前調査の実施 (1)「公共工事土量調査(翌年度施工予定工事)」 公共工事土量調査(以下「土量調査」という。)は、建設発生土が発生する工 事又は土砂(土質材料等)が必要な工事を対象として行うものであり、建設泥土 の工事間利用等を促進するため、土砂(土質材料等)が必要な工事の情報の活用 を図るものとし、その詳細はガイドラインによる。 (2)「建設泥土調査(翌年度施工予定工事)」 建設泥土調査(以下「泥土調査」という。)は、建設泥土の工事間利用、新海 面処分場の基盤整備用材利用等の利用調整やリサイクル計画の立案などのため の基礎資料を得るため行うものであり、土量調査及び泥土調査の結果をもとに、 リサイクル計画の作成や工事間利用、新海面処分場の基盤整備用材利用等の調整 を行っていくものとし、その詳細はガイドラインによる。 (3)「処理土等供給(受入)調査」 工事間利用を促進し都内処理率の向上を図るため、その基礎資料を得ることを 目的とし、都の大規模な埋立、盛土、築堤等の事業における、中長期的な土砂(土 質材料等)の必要量を調査(以下「処理土等受入調査」という。)するとともに、 併せて、建設泥土が大量に発生する事業における中長期的な建設泥土の発生量の 調査(以下「処理土等供給調査」という。)を行うものであり、その詳細はガイ ドラインによる。 (4)「覆土材調査」 建設発生土(分別土、分級処理土、一体の施工システム内処理土、混合処理土 等)、建設泥土改良土を海面処分場の覆土として利用する場合は、覆土材調査を 行うものとし、その詳細はガイドラインによる。 なお、調査様式は、建設泥土改良土を一般指定又は個別指定制度により覆土材 に利用する場合、一体の施工システム内での改良により泥状を呈しなくなり建設 発生土となった一体の施工システム内処理土、混合処土を覆土材として利用する 場合の両方について、「建設泥土調査票」を使用する。 2 基本・詳細設計段階の計画 (1) リサイクル計画書の作成 設計業務受託者は、当該工事における建設泥土のリサイクルに資する工法、材 料等について、十分に検討し、「リサイクル計画書(基本・詳細設計段階用)」 に取りまとめ、委託者に提出するものとし、その詳細はガイドラインによる。 (2) 物質収支計算書の作成 設計業務受託者は、泥水循環方式その他の工法を採用する場合は、物質収支計 算書を作成し、委託者に提出する。

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3 積算段階の計画 設計担当者は、以下のとおり積算段階におけるリサイクル計画を作成する。 (1) 積算時におけるリサイクル計画書の作成 設計担当者は、積算に当たっては、基本設計・詳細設計時のリサイクル計画書 を確認するとともに、見直しが必要な場合は、数量等を修正する等「リサイクル 計画書(積算段階用)」等により作成する。 なお、基本設計・詳細設計時にリサイクル計画書が作成されていない工事の積 算に当たっては、新たに作成するものとし、その詳細はガイドラインによる。 (2) リサイクル阻害要因の明確化 積算段階において「リサイクル計画書」を作成したとき、リサイクル阻害要因 が生じた場合には、「リサイクル阻害要因説明書(積算段階用)」を作成、その 原因を明らかにし、以後の対策に活用するものとし、その詳細はガイドラインに よる。 4 施工段階の計画 工事を請け負う元請の建設業者(以下「受注者」という。)は、工事着手に当 たっては、施工段階における建設泥土のリサイクル計画を作成し、施工計画書に 含めて監督員に提出しなければならない。 また、施工計画書には、添付図書を添付するものとし、その詳細及び様式はガ イドライン及び本指針による。 (施工計画書の添付書類) (1) 「再生資源利用計画書」・「再生資源利用促進計画書」 再生資源利用計画書、再生資源利用促進計画書の作成対象となる工事の基準 及び様式は、ガイドラインによる。 (2) 「建設泥土再資源化等計画書」 建設泥土再資源化等計画書は、建設泥土を建設資材の原料として利用する 場合及び再資源化施設に搬入する場合に作成する。 (3) 「事前協議書」 産業廃棄物の搬入について事前協議を義務付けている自治体の区域に建設泥 土を搬入する場合は、当該自治体と行った協議の内容を証明する書類の写しを 添付する。 (4)「物質収支計算書」 泥水循環方式その他の工法を採用する場合は、受注者は物質収支計算書を作 成し添付する。 (5) その他の資料 許可証の写し、契約書の写し等のその他資料についてはガイドラインの定め るところによる。

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第2 発生抑制 (1) 発生抑制 工事の計画・設計・積算・施工に当たっては、以下により発生を抑制する。 ① 掘削工事に当たっては、泥水、安定液等を使用しない工法を優先して採用す る。 ② 掘削土量の少ない工法の採用、掘削断面の合理化等により、掘削土量の削減 を図る。 ③ 一体の施工システム内での処理工程による性状改良により、泥状を呈しない 状態とし、建設発生土として有効利用し、建設泥土の発生抑制を図る。 ア 一体の施工システム内処理土の活用方法 一体の施工システム内処理土を海面処分場の覆土材に利用する場合には、 発 注 部 局 の 工 事 主 管 課 長 か ら 海 面 処 分 場 埋 立 工 事 を 所 管 す る 環 境 局 資 源 循 環推進部一般廃棄物対策課に「一体施工システム内処理土搬入申請書」(様 式 10)を提出し確認を受けるものとする。 イ 他の工事との工事間利用の場合は、一般の建設発生土の工事間利用と同じ 取扱いとする。 ウ 東京都建設発生土再利用センター等の活用 一体の施工システム内処理土のうち、混合処理を行うことにより、より一 層、有用物としての品質を高める必要がある場合は、東京都建設発生土再利 用センターのストックヤードに搬入し、そこにストックされている普通土、 分級処理土と混合処理し養生するものとする。なお、養生後の混合処理土は 海面処分場の覆土材又は他の工事との工事間利用として活用する。 また、必要に応じて中川建設発生土土質改良プラントその他の都有地にお いて混合処理を行い、海面処分場の覆土材又は他の工事との工事間利用とし て活用する。 (2) 縮 減 以下のとおり縮減を図る。 ① 工法等の制約から建設泥土が発生した場合は、発生した工事現場内において 分級、濃縮等を行い、徹底した縮減 を 図 ると と も に、分 級 等 の後 、玉 石・礫 ・ 砂分等は建設発生土(分級処理土)として利用する。 また、バケット掘削等の場合は、水切りや仮置きにより玉石、礫、砂等を泥 水や泥土と分離し、建設発生土(分別土)として利用する。 ② 分級等を行った後の泥水については、循環利用や再使用を行い、縮減に努め る。 ③ 循環利用や再使用を行った後、余剰となった泥水・泥土については、脱水、 濃縮、沈殿等により縮減を図る。 ④ 脱水後の濾水については、場内での再使用に努め、公共用水域への排出量の 削減により環境に与える負荷の軽減を図ることはもとより、水道水使用量の節

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約をすること等により建設コストの縮減を図る。 第3 自ら利用 都 関 連 工 事 に お い て 、 工 事 現 場 内 で の 発 生 抑 制 、 縮 減 を 最 大 限 に 行 っ た 後 、 建 設泥土が発生した場合 は、以下のとおり、自 ら利用(現場内利用) (*1)の促進に 努める。 * 1 「 自 ら 利 用 」と は 、建 設 泥 土 を 有 用 物(*2)と な る よ う 処 理 し 、占 有 者 が 使 用 す る こ と を い う 。 な お 、 「 占 有 者 」 と は 、 建 設 泥 土 の 場 合 、 一 般 に は 建 設 泥 土 が 発 生 す る 工 事 の 受 注 者 で あ る 。 * 2 有 用 物 と し て の 性 状 は 、第 3 章 第 3 の 技 術 的 運 用 基 準 に 定 め る 品 質 を 有 す る も の と す る 。 巻 末 資 料 、 環 境 省 通 知 「 建 設 汚 泥 処 理 物 の 廃 棄 物 該 当 性 の 判 断 指 針 に つ い て 」 を 参 照 の こ と 。 (図-8) 発生側と利用側の関係の例 ケースA: 発生場所と利用場所が同一敷地内の場合 ケースB: 発生場所と利用場所が公道を挟む隣接する敷地内の場合 ケースC: 発生場所と利用場所が異なる場合 (発生側) 発生場所 利用場所 (利用側) 公道 (発生側) 発生場所 利用場所 (利用側) (発生側) 発生場所 利用場所 (利用側) 注)ケースB及びCの場合、処理前の建設泥土を運搬するときは、廃棄物処理法に基  づき、都知事の許可を受けた収集運搬業者が取り扱うことが必要である。 (1) 設計時点における取り組み 〇発注部局の設計担当者は、自ら利用を行うことを決定した場合は、リサイクル 計画書に必要な事項を記載するとともに、特記仕様書に自ら利用の実施内容を明 示する。 (2) 自ら利用の適用条件 建設泥土を自ら利用する場合は、以下の条件を満たすものとする。 ① 都関連工事から発生する建設泥土を、都関連工事で利用するものであるこ と。

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② 建設基礎工事(シールド工法、地下連続壁工法、杭基礎工法等)から発生す るもので、無害な無機性の建設泥土を改良した建設泥土改良土であること。 ③ 再利用場所が特定されており、発注部局が将来にわたって管理する土地で利 用するものであること。 ④ 第1種~第4種処理土に相当する品質まで処理したものであり、第3章第3 の技術的運用基準に定められた品質を有すること。 なお、余剰泥水利用、スラリー化安定処 理 (*1)の 調 整 用 泥 水 等 と し て、そ の ままの状態で利用する場合もある。 ⑤ 「建設泥土再生利用計画書(自ら利用)」(様式 17)を作成し、保管してい ること。 *1 ス ラ リ ー 化 安定 処 理 と は 、土 に 泥 水 ( 又は 水 ) を 混 ぜて ス ラ リ ー 化し た も の に セメ ン ト 等 の 固 化 材 を 添 加 混 合 す る こ と に よ り 、 流 動 性 と 自 硬 性 を 持 た せ る 技 術 の 総 称 で あ る 。ス ラリ ー化 安定 処理 を用 いる 工法 には 、流 動化 処理 工法 、気 泡混 合土 工法 など があ る。 (3) 品質の明示及び管理 自ら利用を行う場合、利用用途に応じた適正な品質を有していることを客観的 に示せるよう、次のような品質目標の明示及び品質管理を行う。 ① 設計者は、設計図書(特記仕様書等)に品質の具体的な目標値を記載する 。 ② 受注者は、再生品の品質管理試験を行う。なお、品質管理試験の頻度等につ いては、第3章第3の技術的運用基準による。 (4) 仮置き ① 仮置き場所は都内に限るものとする。 ② 処理を行う前の建設泥土の仮置きは、廃棄物処理法が適用され「保管」とし て扱われるため、同法に定める処理基準に基づき、必要な措置を講じなければ ならない。(*1) ③ 仮置きは工期内に限るものとする。 *1 降雨や日 射に よる品質低下、水 質汚濁、粉 じんの飛散等を防 止するため 、屋根、シート 等により覆う こ と 等 、 必 要 な 措 置 を 講 じ る 。 第4 工事間利用 都関連工事において、工事現場内で発生抑制、縮減及び自ら利用を最大限行っ た後、工事現場外に搬出せざるを得ない場合は、都内処理率の向上を図る観点か ら、工事間利用を促進するものとする。 工事間利用は、一般指定制度、個別指定制度、再生利用認定制度、有償売却等 の方法により行うことが可能であるが、本指針では、このうち、一般指定制度及 び個別指定制度により工事間利用を行うものとし、以下のとおり、積極的に運用

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していくものとする。 また、工事間利用に当たり、工事現場内で建設泥土の改良ができない場合には、 再資源化施設を経由した工事間利用を行うものとする。 なお、一体の施工システム内で改良したものは、建設発生土としての工事間利 用を行う。 加えて、国発注工事、他県等の地方公共団体発注工事及び公益事業者発注工事と の間においても一般指定又は個別指定により工事間利用を行うことができる。 (図-9) 再生利用の制度 再生利用の制 度 再生利用指定制度 個別指定制度 一般指定制度 再生活用業者 再生輸送制度 再生利用認定制度 (*1) (*2) (*3) *1 廃 棄物 の 処理 及び 清掃 に関 する 法律 第1 4条 及び 同法 施行 規則 第9 条第 2号・第1 0条 第 2号 に基 づき 、再 生利 用さ れる こと が確 実で ある と都 道府 県知 事が 認め た産 業廃 棄物 のみ の 収集・運 搬又 は処 分を 業と して 行う もの であ って 都道 府県 知事 の指 定を 受け た者 は、当該 業 を行 おう とす る区 域を 所管 する 都道 府県 知事 の許 可は 不要 であ る。 *2 個 別指 定 制度 は、指 定を 受け よう と する 者が 東京 都知 事に 申請 し、知 事が 審査 の結 果、必 要か つ適 当と 判断 した 場合 に「再 生利 用業 者」と して 指定 する もの であ り、指 定 を受 けた も のは 廃棄 物処 理業 の許 可が 不要 とな る。 なお 、再 生利 用業 者に は、建設 泥土 の再 生活 用を 行う「再 生活 用業 者」と 、再 生利 用の た めに 建設 泥土 の収 集又 は運 搬を 行う 「再 生輸 送業 者」 の2 種類 があ る。 * 3 一 般 指 定 制 度 は 、 都内 において同 一形態の取引が多数存在す る場合等について指定を受 けよ うと する 者の 申請 によ らず 、都 が産 業廃 棄物 を特 定し 、そ の収 集、運搬 、処 分を 行う 者 を一 般的 に指 定す るも ので ある 。 1 一体の施工システム内改良による工事間利用 都関連工事において、発生抑制、縮減、自ら利用を最大限行った後、工事現場 外に搬出せざるを得ない場合で、かつ、一体の施工システム内で改良することが 可能な場合は、建設発生土としての工事間利用を行う。 なお、一体の施工システム外で改良する場合は、一般指定制度又は個別指定制 度により工事間利用を行う。 再 生 輸 送 業 者

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(1) 一体の施工システム内改良による工事間利用の適用条件 一体の施工システム内改良により工事間利用を行う工事は、以下の条件を満た すものとする。 ① 都関連工事から発生したものを、都関連工事で利用するものであること。 ② 建設工事(シールド工法等)から発生するもので、無害な無機性の建設泥 土を一体の施工システム内で改良し、建設発生土として利用できるものであ ること。 ③ 利用する場所が特定されていること。 ④ 第1種~第4種処理土に相当する品質まで処理したものであり、第3章第 3の技術的運用基準に定める品質を有しているものであること。また、受入 施設が定める受入条件に適合する品質を確保すること。 ⑤ 利用調整会議で調整済みの工事であること。 ⑥ 発生場所及び再利用場所ともに都内に限るものであること。 ⑦ 広域的な再利用を行う場合は、上記①~⑥のうち該当するもののほか以下の 条件を満たすものとする。 ○発生側工事所管部局と利用側工事所管部局との協議が成立したものであ ること。 ○利用側の受入基準を満たすもの。 ○「関東協議会」等の活動を通じて、利用調整を行ったものであること。 (2) 仮置き 一 体の施 工 システム 内改 良によ り工事間 利用 を行う 場合にお いて 必要が ある 場合は、都内で仮置きをすることができる。 ① 仮置き場所は都内に限るものとする。ただし、広域的な再利用を行う場合は この限りでない。 ② 仮置きは、原則として発生側工事の工期内に限るものとする。ただし、利用 側工事において確実に利用されることが明確である場合は、利用側工事の工期 内は仮置きすることができる。 (3) 工事間利用のルール 発生側工事及び利用側工事の発注者が、搬出入の時期、時間帯、土量、土質そ の他の条件を調整の上、以下のルールにより工事間利用を実施する。 ① 基本ルール ア 改良は発生側工事が行い、原則としてその費用を負担する。 イ 積込及び利用側工事までの運搬は発生側工事が行い、その費用を負担 する。 ウ 受入費は無料とする。

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エ 利用側工事用地内の管理及び土工事(敷き均し、転圧等)は利用側工 事が行い、その費用を負担する。 オ 搬出入の時期調整が必要な場合において、発注部局の適当な用地の確 保が可能なときは、ストックヤードを設置し、搬出入時期を調整の上、 工事間利用を行うものとする。 なお、発生側工事がストックヤードを確保した場合の費用は発生側工 事が負担し、利用側工事が確保した場合の費用は利用側工事が負担する 。 ② 土質試験等の実施 改良に必要な分析、建設発生土の品質判定、土質試験、生活環境の調査等は 発生側工事が行い、その費用を負担する。 また、建設発生土の利用に必要な検討、生活環境の調査等は、利用側工事が 行い、その費用を負担する。 ③ 設計時点での取り組み 発生側工事及び利用側工事の発注者は、処理及び運搬に要する費用を計 上するとともに、一体の施工システム内改良による工事間利用を行うこと について、その内容を特記仕様書に明示する。 (4) 関係者間での連絡 ① 書面による連絡 一体の施工システム内改良による工事間利用の実施に当たり、発生側及び利 用側工事の受注者は、綿密に連絡・調整を行うものとする。 ② リサイクル伝票の使用 建設発生土の運搬に当たっては、「一体の施工システム内リサイクル伝票」 (様式13)(以下「リサイクル伝票」という。)を使用する。 ア リサイクル伝票は、発生側の受注者が発行する。 イ 運搬担当者は運搬終了後、運搬担当者が押印又は署名した後、リサイクル 伝票を利用側工事受注者に回付する。 ウ 利用側工事受注者はリサイクル伝票を保管するとともに、写しを発生側の 受注者に送付する。 ③ 発生側及び利用側の受注者はリサイクル伝票の「集計表」を整備し、その写 しを監督員に提出するとともに、リサイクル伝票を提示する。 2 一般指定制度による工事間利用(工事現場内で改良する場合) 都発注工事において、発生抑制、縮減、自ら利用を最大限行った後、工事現場 外に搬出せざるを得ない場合で、かつ、一体の施工システム外で改良することが 可能な場合は、一般指定制度により工事間利用を行う。また、国発注工事との間 の工事間利用にも適用できるものとする。 なお、工事間利用の相手工事が区市町村や公益企業等の発注工事である場合に

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は、個別指定制度により工事間利用等を行う。 (1) 一般指定の適用条件 一般指定により工事間利用を行う工事は、以下の条件を満たすものとする。 ① 都発注工事から発生する建設泥土改良土を、都発注工事で利用するものであ ること。また、国発注工事対都発注工事で利用する場合にも適用できる。 ② 建設工事(シールド工法、地下連続壁工法、杭基礎工法等)から発生するも ので、無害な無機性の建設泥土を一体の施工システム外で改良した建設泥土改 良土であること。 ③ 利用する場所が特定されていること。 ④ 第1種~第4種処理土に相当する品質まで処理したものであり、第3章第3 の技術的運用基準に定める品質を有しているものであること。 なお、余剰泥水、スラリー化安定処理の調整用泥水等として、そのままの状 態で利用する場合もある。 ⑤ 利用調整会議で調整済みの工事であること。また、国発注工事の場合は関東 協議会等で調整済みの工事であること。 ⑥ 発生場所及び利用場所ともに都内に限るものであること。 ⑦ 発生側及び利用側工事の発注部局が利用計画を定め、「建設泥土の工事間利 用に関する確認書」(様式18)を取り交わし、保管していること。 ⑧ 本指針に沿った品質の確認を行うこと。 ⑨ 実施状況の記録・保管をすること。 (2) 仮置き 一般指定制度により工事間利用を行う場合において必要がある場合は、都内で 仮置きをすることができる。 ① 仮置き場所は都内に限るものとする。 ② 降雨や日射による品質低下、水質汚濁、粉じんの飛散等を防止するため、屋 根やシート等により覆うこと等、必要な措置を講じる。 ③ 仮置きは、原則として発生側工事の工期内に限るものとする。ただし、利用 側工事において確実に利用されることが明確である場合は、利用側工事の工期 内は仮置きすることができる。 (3) 工事間利用のルール 発生側工 事 及び利用 側工事の 発注 者が、搬 出入の時 期、 時間帯、土 量、土質 その 他 の 条件 を 調 整の 上、 以 下 のル ー ル によ り工 事 間 利用 や 覆 土材 利用 を 実 施 する。 ① 基 本 ル ー ル ア 改良による建設泥土改良土化は発生側工事が行い、原則としてその費用 を負担する。 イ 積込及び利用側工事までの運搬は発生側工事が行い、その費用を負担す

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る。 ウ 受入費は無料とする。 エ 利用側工事用地内の管理及び土工事(敷き均し、転圧等)は利用側工事 が行い、その費用を負担する。 オ 搬出入の時期調整が必要な場合において、発注部局の適当な用地の確保 が可能なときは、ストックヤードを設置し、搬出入時期を調整の上、工事 間利用を行うものとする。 なお、発生側工事がストックヤードを確保した場合の費用は発生側工事 が負担し、利用側工事が確保した場合の費用は利用側工事が負担する。 ② 土質試験等の実施 改良に必要な分析、建設泥土改良土の品質判定、土質試験、生活環境の調査 等は発生側工事が行い、その費用を負担する。 また、建設泥土改良土の利用に必要な検討、生活環境の調査等は、利用側工 事が行い、その費用を負担する。 ③ 設計時点での取り組み 発生側工事及び利用側工事の発注者は、処理及び運搬に要する費用を計上 するとともに、一般指定制度による工事間利用を行うことについて、その内 容を特記仕様書に明示する。 (4) 関係者間での連絡 ① 書面による連絡 一般指定制度による工事間利用の実施に当たり、発生側及び利用側工事の受 注者は、綿密に連絡・調整を行うものとする。 ② 建設泥土リサイクル伝票の使用 処理土等の運搬に当たっては、「建設泥土リサイクル伝票」(様式21)を使 用する。 ア 建設泥土リサイクル伝票は、発生側の受注者が発行する。 イ 運搬担当者は運搬終了後、運搬担当者が押印又は署名した後、建設泥土リ サイクル伝票を利用側工事受注者に回付する。 ウ 利用側工事受注者は建設泥土リサイクル伝票を保管するとともに、写しを 発生側の受注者に送付する。 ③ 発生側及び利用側の受注者は建設泥土リサイクル伝票の「集計表」を整備し、 その写しを監督員に提出するとともに、建設泥土リサイクル伝票を提示する。 3 一般指定制度による工事間利用(再資源化施設で改良する場合) 都発注工事において、発生抑制、縮減、自ら利用を最大限行った後、工事現場 外に搬出せざるを得ない場合で、工事現場内に改良スペースが確保できず、かつ、 再資源化施設の活用が可能な場合は、一般指定制度により再資源化施設を経由し た工事間利用を行う。 また、国発注工事との間の工事間利用にも適用できるものとする。 (1) 再資源化施設経由の工事間利用の適用条件 再資源化施設を経由した工事間利用を行う工事は、以下の条件を満たすものと する。

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① 都発注工事から発生する建設泥土を、再資源化施設で改良し都発注工事で利 用するものであること。また、国発注工事同士、国発注工事対都発注工事で利 用する場合にも適用できる。 ② 建設工事から発生するもので、無害な無機性の建設泥土を再資源化施設で改 良した建設泥土改良土であること。 ③ 第1種~第4種処理土に相当する品質まで処理したものであり、第3章第3 技術的運用基準に定める品質を有しているものであること。 ④ 建設泥土改良土の搬入は無料とする。 ⑤ 利用調整会議で調整済みの工事であること。また、国発注工事の場合は関東 協議会等で調整済みの工事であること。 ⑥ 発生場所は都内に限るものであること。 ⑦ 発生側及び利用側工事の発注部局が利用計画を定め、「建設泥土の工事間利 用に関する確認書」(様式18)を取り交わし、保管していること。 ⑧ 本指針に沿った品質の確認を行うこと。 ⑨ 実施状況の記録・保管をすること。 (2) 再資源化施設の適用条件 再資源化施設は、以下の条件を満たすものとする。 ① 再資源化施設の選定方法 再資源化施設の選定にあたっては、COBRISの検索機能を活用する。た だし、同年度の近接工事等から得られた情報により、あらかじめ搬出するべき 再資源化施設の情報が把握できている場合は、この限りでない。 ② 再資源化の計画及び報告 受注者は、再資源化施設の活用に当たっては、発注者に「建設泥土再資源化 等計画書」(様式11)を提出する。 また、建設泥土の運搬の完了時には、「建設泥土再資源化等実績書」(様式 11)を提出する。 ③ 処理委託契約の締結 再資源化施設の活用に当たっては、受注者と処分業者が廃棄物処理委託契約 を締結するものとし、その契約書の写しを発注者に提出する。 また、その契約書の写しには、「建設泥土再資源化等計画書」及び再資源化 施設の処分業及び施設設置の許可証の写しを添付する。 ④ 収集運搬契約の締結 再資源化施設の活用に当たっては、建設泥土の運搬に際し、受注者と収集運 搬業者が収集運搬契約を締結するものとし、受注者は、その契約書の写しを発 注者に提出する。 ⑤ マニフェストの取扱い 受注者は、工事現場から再資源化施設への建設泥土の運搬及び処分に当たっ ては、一次マニフェストを交付する。 また、処分業者(再資源化施設)は、再資源化施設から工事現場への運搬に 当たっては、二次マニフェストを交付する。ただし、建設泥土改良土は利用側

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工事現場に搬入された段階で廃棄物ではなくなるため、E票は運用しない。 なお、産業廃棄物処理委託契約書の写しと照合し適正に処理されたか否か確 認する必要がある。 ⑥ 再資源化施設の要件 再資源化施設で改良を行い、工事間利用する場合には、以下の要件を満たさ なければならない。 ア 都内に立地する施設であること。 イ 都知事の廃棄物処理法上の許可を受けた施設であること。 ウ COBRIS登録施設であること。 エ 都又は国発注工事専用改良施設を有すること(専用ピットを有するなど他 の土砂等が混入しなければよい。)。 オ 都又は国発注工事の発生物を改良した建設泥土改良土であることを証明 できること。 カ 第1種~第4種処理土相当の品質に改良できること、かつ、受入工事が定 める受入条件に適合する品質を確保できること。また、定常的に品質管理試 験(コーン指数及び含水比)を行い、その結果を証明できること。 キ 汚染土壌に関する法令等に抵触しないものであること。また、pH及び六 価クロムの試験を定常的(1,000㎥に1回)に行うこと。 ク 二次運搬に当たっては、マニフェストを運用し、その写しを監督員に提示 すること。 4 個別指定制度による工事間利用 区市町村及び都監理団体等発注工事において、発生抑制、縮減、自ら利用を最 大限行った 後、工事 現 場外に搬出 せざるを 得 ない場合で 、かつ、 一 体の施工シス テム外で改 良するこ と が可能な場 合及び区 市 町村及び都 監理団体 等 発注工事にお いて工事間利用を行う場合は、個別指定制度により行う。 ま た 、都 発 注 工 事 対 区 市 町 村 発 注 工 事・都 監 理 団 体 等 発 注 工 事 で 工 事 間 利 用 を 行 う 場 合 、 国 発 注 工 事 対 区 市 町 村 発 注 工 事 ・ 都 監 理 団 体 等 発 注 工 事 で 工 事 間 利 用 を 行 う 場 合 、 国 土 交 通 省 以 外 の 省 庁 の 発 注 工 事 ( 以 下 「 そ の 他 国 発 注 工 事 」 と い う 。 ) で 工 事 間 利 用 を 行 う 場 合 、 公 益 事 業 者 発 注 工 事 で 工 事 間 利 用 を 行 う 場 合 、 都 関 連 工 事 ・ 国 発 注 工 事 対 公 益 事 業 者 発 注 工 事 で 工 事 間 利 用 を 行 う 場 合 に も 適 用 で き る 。 さらに、都関連工事において、都県境を越え、隣接県等の発注工事との間で工事 間利用を行う場合は、当該隣接県等と協議して双方(又は片方)で個別指定の手続 きを行う等の方法で行うものとする。 (1) 個別指定により工事間利用を行う工事 以下の条件を満たすもの工事とする。 ① 都関連工事から発生する建設泥土を、都関連工事で利用するものであるこ と。

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