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30 12 18 2. I 2003 2005) 5 11 3 1 (2000) 12 (40%) 2004 2006; 2007) (2) 30 24 1998) 2 7 24 2008) 9 1981) 4000

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Academic year: 2021

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(1)

心理面接における粘土制作に関する研究 ークライエントに焦点を当てて一

人間教育専攻

臨床心理士養成コース 岡根優未

1.問題の背景

粘土と私たち人類との関係は 4000年以上も 前から始まり(浜本, 1981),今でも小学校の 図画工作や中学校の美術の授業で取り扱うべき 素材とされているなど(文部科学省, 2008),  私たちの生活の中で重要な位置を占めている。

心理臨床の場でも粘土が用いられることがあり,

心理面接の中で行われる粘土制作は,芸術療法 の一分野として捉えられている(徳田, 1998)。 それにとどまらず,粘土は遊戯療法での遊びの 中の 1っとして用いられることもあり(赤石,

2004 ;高浪, 2006;吉見, 2007),さらに亀口 (2000)は,家族療法の中で気楽に取り組める 遊 び の 要 素 を 盛 り 込 ん だ 技 法 と し て 「 家 族 粘 土 法」を開発した。しかしながら,先行研究の中 には事例に関する研究が多く,心理療法を行い ながら,粘土制作を行ったクライエントの内面 の変化について実証的に研究したものはほとん どないのが現状である。

2.研 究 I

(1)目的と方法:実際の心理面接現場での粘 土の使用状況を明らかにすることを目的として ア ン ケ ー ト 調 査 を 実 施 し , 臨 床 心 理 士 指 定 大 学 院 に 通 う 大 学 院 生 30名 ( 男 性 12名 , 女 性 18 名 ) か ら 回 答 を 得 た 。 回 答 は 無 記 名 で , 基 本 事 項の他,①これまでの心理面接の中で,クライ エ ン ト が 粘 土 制 作 を 行 っ た こ と が あ る か , ② 心 理 面 接 の 中 で 粘 土 を 使 っ て み た い ( 継 続 し て 使

指導教員 葛西真記子

いたい)と思うか,③②の理由,④(①で「は い」と答た人のみ)心理面接の中で粘土制作を 行ったクライエントの人数・年齢・性別,を問 うアンケート調査を行った。さらにその中の 9 名 ( 男 性2名 , 女 性7名,平均年齢 24.4歳) に,制作を行ったクライエントについて,使っ た粘土の種類,制作を行った経緯,制作した作 品について,制作中のクライエントの様子・セ ラピストの行動,制作前後の変化,制作の効果・

役割・行った理由,など24項 目 を 半 構 造 化 面 接で尋ねた。

(2)結果:アンケート調査の結果から, 30名 中 12名 (40%)が,クライエントが心理面接 の中で粘土制作を行う経験をしていることがわ かった。インタビュー調査に関して,心理面接 中に粘土制作を行ったクライエントの年齢の内 訳は,小学生 11名 , 中 学 生3名 , 成 人 1名 だ った。粘土制作中のクライエントの様子など 5 項目は,修正版グラウンデッド・セオリー・ア プローチ(木下, 2003, 2005)を参考に調査協 力者の発言から内容を抽出したものを分析した。

その結果,クライエントについて①粘土の感触 に好意をもつこと,②粘土で表現することで,

心地よさを感じること,③粘土制作を行うこと で,攻撃性が表れること,④粘土が人や物,心 をつなぐ媒介となること,⑤粘土制作を行うこ とで内省すること,などが明らかになった。

﹁ ︒

U

E

(2)

3.研究 E

(1)目的と方法:面接における粘土制作がクライ エントにどのような影響を与えるのかを明らかに することを目的とした。大学生・大学院生8名(男 性 3名,女性5名,平均年齢23.9歳)を対象に「現 在気になっていることや困っていること」を話し てもらいながら,粘土制作を行う回・行わない回・

選択する回の3回の面接を実施した。その後,① 粘土制作をして感じたこと,②粘土制作をした面 接としなかった面接の違い,③粘土制作をする(し ない)選択をした理由,④面接者との関係につい て感じたこと,⑤話と粘土制作とどちらに集中し ていたか,⑥制作した作品について,の6項目に 関して半構造化面接を行った。

(2)結果 :3回の面接の中で,調査協力者(クラ イエント)は学生生活や人間関係,自分自身のこ

となどを話し,制作した粘土作品は無生物・生物・

食べ物・抽象物の 4種類に分けられた。インタビ ュー調査に関しては,修正版グラウンデッド・セ オリー・アプローチ(木下, 2003, 2005)を参考 に,調査協力者の発言を分析した。その結果,① クライエントは粘土の感触を重視し,粘土に触る ことで気持ちが安らぐこと,②粘土制作を行って いると,クライエントは自分に没入し,無意識的 になること,③制作した作品を見て内省すること,

などが明らかになった。

4.総合考察

研究 1. 

n

の結果から,①クライエントが粘土 の感触に好意をもつこと,②粘土が,人や物,心 などをつなぐ接着剤のような効果があること,③ 粘土制作を行うことでクライエントは自分自身を 振り返り,内省すること,④粘土制作を行うこと で,クライエントは無意識を意識化し,攻撃性が 表れることもあること,などが明らかになった。

粘土制作の効果の要には『粘土の感触』が存在し

ていることが明らかになった。粘土には,その柔 らかさや可塑性など「粘土d性としか言いようのな い持ち味J(中井, 1985)があり,クライエント はそれを積極的に好んだ。また,問根 (2008)の 研究でも明らかにされたように,研究Eでは,粘

土制作を行うことでクライエントが無意識を意識 することもわかった。小此木 (1973)が「抑圧さ れていた無意識の葛藤や衝動が意識化されるや,

これらの葛藤や行動を現実のこととして行動して しまう」とい述べているように,粘土制作がむや みにクライエントを刺激することで,行動化につ ながる危険性もある。しかし,中井 (2003)は逆 に粘土制作を含む芸術療法が患者の行動化を和ら げるとし治療場面の枠内,作品制作の枠内で,

しばしば象徴的に行われ,それで済む場合がすく なくなしリと述べた。これらのことから,セラピ ストはクライエントが粘土制作を行う際には,心 理面接の枠を大切にしそういう守りのなかでこ そ,あなたの内面は表現できるんですよ,それに 私もいますからJ(河合, 1984) とコミットメン

トすることが重要であると考える。

以上のことから,クライエントの危検性には常 に注意を払いながら,独自の特性をもった粘土を クライエントが用いることで,心理面接で扱える 幅が「言語的 (verbal)方法ばかりでなく,非言 語的 (non"verbal)方法J(山中, 2003)へもさら

に広がると考える。

5.今後の課題

今回は研究1,

n

ともにそれぞれクライエント 全員分をまとめて分析し,結果を出した。それに よってクライエントの個々の特性は見えにくくな っている。今後,個々のクライエントについて研 究することによって,意識の流れや,粘土制作が クライエントに与える影響がより明確になると考 える。

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参照

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