水は不思議な液体
-常温水・高温水・超臨界水-
サイエンスカ フェ2007/2/14 京都大学名誉教授 梶 本 興 亜 ノルウエー Flåm鉄道途中の滝 http://www2.plala.or.jp/ryoazusa/ 気体:水蒸気 固体:氷 液体:水水の三態
90 100 110 120 130 0 1 2 3 温度 / ℃ 圧 力 / at m 加圧下の水の沸点
圧力鍋の効用
圧力を上げると沸点も上がる -加熱時間が少なくても良く火が通る 圧力上昇と共に沸点が上昇する。 普通の圧力鍋では、2気圧で 120℃程度の沸点。 水 水蒸気 圧力鍋 山頂での水の沸点0
50
100
0
500
1000
温度 / ℃
蒸
気
圧
/
m
b
0 m 液相 気相 蒸気圧曲線 固相 1574 m 3776 m 4477 m 8848 m物質の三態 固相 気相 臨界点 融解曲線 蒸気圧曲線 昇華曲線 100 0 0.01 液相 水と惑星 固相 液相 気相 金星 CO2 火星 CO2 土星 H2 地球 O2+ N2 100 0 0.01
水の惑星-地球 表面地殻での存在比 O:49.5、H:0.87(Clarke 数) 宇宙での存在比 O:6×10-4、H: 1.0 海水表面積 地球表面積の71% 大きな熱容量 4.18 J K-1g-1 cf. エタノール 2.3 金属 0.5~1 人体の水 体重の65% 溶かす:極性分子やイオン 溶かさない:蛋白質など 生命体に好都合 元素 モル% O 54.6 Si 16.2 H 14.7 Al 4.9 Na 2.0 Fe 1.5 Ca 1.5 C 0.2
ほとんどの水の特異な性質の原因は
水素結合
104.52º 0.0957nm 水分子 固相 気相 水 水分子同士の分子間相互作用 が水分子の集団の諸性質の源 である。 100 0 0.01 液相 分子の間に働く相互作用-1 分子のレベルでの総ての 相互作用は電気的な力に よって引き起こされている –0.64e +0.32e +0.32e d-d+ d+ 双極子モーメント m=1.94 Debye H ― C l + + d+ d-原 子 の 電 気 陰 性 度 の 違 い 双 極 子 モ ー メ ン ト 双極子モーメント mm 原子の電気陰性度の違い 1 2.98Å H H O H H O 58 ° 水素結合 d+ d– d– d+ d+ 2 水素結合
水分子間の結合エネルギー (分子間ポテンシャル) E 0 2.98 Å H2O + OH2 R –6.72 kJ mol-1 /10-21J –11.2 水素結合は大きな引力的相互作用 e s 分子の間に働く相互作用-2 r s 斥力的 引力的 s 分子 e / kJ mol-1 s / Å Ar 1.00 3.41 Xe 1.90 4.06 CO2 1.49 4.49 HCl 2.73 3.36 H2O 6.72 2.64 水の構造-I 水素結合 双極子モ-メント(気体) m=1.8 D –0.64e +0.32e +0.32e 氷-I 液体 気体 1.01 1.75Å 2.76Å 2.85Å 2.98Å
van der Waals距離 1.2+1.4=2.6Å
51 kJ/mol 水の昇華熱
van der Waals 水素結合2 水素結合1 20 kJ/mol
なぜ氷の方が体積が大きいか 強固だけれどスカスカの状態 氷 空隙が減って充填率が高い 水 実験から見た水の構造-温度変化 水の最近接分子数 温度/ºC Ice-I 1.5 13 30 62 83 分子数/個 4.0 4.4 4.4 4.6 4.9 4.9 動径分布関数から見る構造の崩れ X線散乱、中性子線散乱実験 r 氷より水の密度が大きい理由
水の性質-1 0℃では氷の方が軽い 0.9998 g/cm3 0.9168 g/cm3 -5 0 5 10 0.9 0.95 1 温度 / ℃ 密 度 / g cm -3 水 氷 物質 液体密度 固体密度 融点 水銀 13.55 14.19 -38.9 鉄 7.04 7.87 1535 Cl2 1.507 2.03 -101.0 アルゴン 1.393 1.65 -189.3 Na 0.928 0.971 97.81 N2 0.88 1.03 -209.9 g cm-3 ºC 圧力をかけると 融点は下がる 水 氷 ル・シャトリエの 原理からは、加 圧は水に有利 水の方が氷より密度が高い 水 –20 0 20 –40 氷 2000 4000 6000 1 8000 温度/ ℃ 圧 力 / B ar 加圧
分子動力学(MD)計算による氷の生成-大峰さん提供 密度4℃で最大 p p T T V V ÷ø ö ç è æ ¶ ¶ -= ÷ ø ö ç è æ ¶ ¶ = r r a 1 1 熱膨張係数 0-4℃で負 通常は正、理想気体では3×10-3deg -1 温度を上げると縮 む! 水の性質-2 0 2 4 6 8 10 0.9996 0.9998 1 1.0002 温度 / ℃ 密 度 / g cm -3 光吸収によって加 熱されて音が出る 場合には、4℃で音 が消える! 密度の粗密波
等温圧縮率 -40℃付近で極小 T p V V ÷÷ø ö çç è æ ¶ ¶ -= 1 c 通常は温度と共に上昇する 水の性質-3 沸点 -同族列水素化物中で最高 水の性質-4 水は極性の強い溶媒 大きな誘電率 イオンを溶かす。 0 5 10 15 0 50 100 Dipole moment / 10-30 Cm D ie le ct ri c C on st . H2O HCONH2 (Formamide) MeOH EtOH ROH 水素結合の効果 双極子モーメント 比 誘 電 率 e 化合物 比誘電率e ヘキサン 1.89 ベンゼン 2.28 ジクロルメタン 8.9 メタノール 33 アセトニトリル 36.6 水 78 極性溶媒 Na+やK+を溶かし、脂質を 溶かさないことは、生体に 対して大きな役割を持って いる。
水の性質-5 大きな比熱 4.18 J g-1K-1 生物の体温の安定化にも 大きな寄与をしている。 化合物 比熱(J g-1K -1) 銅 0.380 鉄 0.437 石英ガラス 0.84 空気 1.006 エタノール 2.29 水 4.18 地球の全域にわたる気温 の安定化に大きく寄与して いる。 比熱の大きさを決める要因 1.個々の分子の中に収容できる エネルギー 2.分子間の運動や相互作用 エネルギー ー水素結合が大きく寄与 では、超臨界流体へと進みましょう。
蒸気圧曲線は何故臨界点で止まるの か? 超臨界流体 : 狭義には臨界点直上(高い温度・圧力を持つ)の流体。 液体 374 100 0.0075 610 Pa 101.3 kPa 22.06 MPa 固体 蒸気圧曲線 気体 三重点 温度 / °C 圧力 臨界点 超 臨 界 流 体 0.05 0.71 300°C 臨界点 374°C 密度 g/cm3 0.315 0.315 100°C 0.0006 1.0
臨界点周辺は揺らぎが大きい 臨界点 密度揺らぎがあると、 短波長の光ほどよく 散乱される。 光散乱 超臨界流体の性質 クリーンな溶媒 -CO2、H2O 液体のようにものを溶かす 溶媒分離の容易さ-CO2 密度を変えて極性・粘性 の調節が可能 気体も良く溶かす 粘性が小さくサラサラしている 食品に使っても安全、環境に優しい 反応がよく起こる 細孔に入り込んで抽出 反応生成物の分離 反応にベストの条件作り
超臨界水の特徴 1.400℃以上の高温ー反応が進みやすい ーイオン積が大きくなる KW = [H+][OH–] 2.水素結合が弱くなっている 密度を下げると水素結合はさらに弱くなる a.水同志の結合が弱くなる ー有機物も溶けるようになる b.誘電率が下がる ーイオンが溶けにくくなる
水の誘電率の変化と水素結合の変化 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1 2 3 4 Chemical Shift C h em ic al S h if t / p p m
(~ degree of Hydrogen bonding)
Density / g cm-3 0 20 40 60 D ie le ct ri c C on st . Dielectric Constant Supercritical (400 C) 100 C 200 C 300 C Density contribution H-bond contribution 誘電率 NMR化学シフト 水素結合強さ) 水素結合 の寄与 密度の寄与 誘 電 率 密度
誘電率 超臨界水の誘電率 は温度と密度につ れて大きく変わる。 温度と圧力の制御で 極性溶媒としても 無極性溶媒としても 使える 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 0 10 20 30 密度 / g cm-3 比 誘 電 率 e 400 C 500 C sc H2O C2H5OH CHCl3 O CH3Cl CH2Cl2 有機溶媒のe (20℃) 無極性溶媒 極性溶媒 極性分子を安定化 超臨界水中の反応 水のイオン積 KW = [H+][OH– ]
H2OàH++OH– DG=79.9 kJ mol-1
温度が上がると平衡は右に進む
25℃で KW = 1.01×10-14 [H+]=[OH–]=10-7mol dm-3
60℃で KW = 9.61×10-14 [H+]=[OH–]=3.1×10-7mol dm -3
KW = [H+][OH–
]
CH4+H2O (30%) (70%) 450℃, 1000Bar O2ガスを 下から加え ている 超臨界水酸化 超臨界水酸化
CH3CH2OH H2+ CH3CHO CH4+ CO H2+ CO2 H2O H2O + C2H4 C2H6 H2 00 20 40 60 80 10 20 t, min yi el d, m ol % H2 CH4 CO2 C2H4 CH3CHO 500℃ 0.2g/cm3 C2H6 1.イオン反応-H+、OH–触媒 2.ラジカル機構-OH、H が関与 3.水の直接関与 アルコールからの 無触媒水素生成反応 水の触媒的酸化 金属微粒子の生成
Amazon.co.jp 商品紹介 美容にもスポーツにも最適。1本で5本分の水分補給 長年の研究の結果、ハイドレーションの能力を最大限に発揮す るの数値が導き出されています。そのなかで硬度とPH値で、硬 度はゼロ(超軟水)で、PH値6.8~72(中性)が良いとされていま す。さらに水の分子を構成するクラスターの大きさを表す NMR(核磁気共鳴)測定値が65~73Hzであること。そこで、理想 の水として、開発されたのが、ナノクラスター水「VIVO」です。通 常のミネラルウォーターと比較すると、VIVOはクラスターが極 めて細かいナノレベルのため、一本(500ミリリットル)でミネラル ウォーター2リットル分以上の機能をします。 ナノクラスター水のスペック 硬度:0超軟水(とても飲みやすく美味しい) PH:6.8~7.2中性(酸性でもアルカリ性でもない、身体にやさし い) 酸化還元電位:プラス200~300mV(水道水・プラス500~700mV、 釘を入れてもさびにくい・抗酸化力がある) NMR(核磁気共鳴)測定値:65~73HZ/25℃(クラスターが非常 に細かい) ナノクラスター水VIVO(ヴィボ) Beauty 500ml*24本 From VIVO 参考価格: ¥ 11,340 NMR活水器のゴールドクラスターは NMR現象により、水分子を細分化しておいしい水を提供します。 水の活性力(生命力)は水分子の集合体であるクラスター運動エネルギー(エント ロピー)の大きさで決まってきます。 ”ゴールドクラスター”は家の給水管の元に設置するだけで家中の水を非常に活 性力の強い”クラスター水”にします。
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水クラスターの大きさは測定可能か 水クラスターの寿命は長いか 水クラスターは細分化できるか 処理水は美容や健康に良いか X線、中性子散乱 NMR緩和時間? 温度上昇 超音波吸収 磁場? 分子動力学シミュレー ション 天羽優子氏(山形大学理学部)のHP