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地域差 この値が大きいほど人体などへの影響が大きくなるのですが ではどれくらいの値を目安にしたらよいのでしょうか これについては 日常生活にも存在する放射線のいろんな値と比較するのがわかりやすいと思います 図 1( 日常生活と放射線 ) を見てみましょう 左の中ほどに 1 人当たりの自然放射線 (

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「マイクロシーベルト」などについて

2011 年 4 月 18 日現 在 福島原発事故で、いろいろな情報が流れ、それらの情報をどう解 釈したらいいのか悩 まれている方も多いと思いますので、以 下に、なるべくわかりやすくまとめてみます。 以 下 の( )内 の※の部 分 は多 少 専 門 的 になるので、読 み飛 ばしていただいても構 い ません。 情 報 の集 め方 について ○噂 話は正 確でない場 合が多 いので真に受けるのはやめた方 がいいと思 います。 ○インターネットをやらない人は、1 日に 1 回は、テレビや新聞で政府の発 表を確認する とよいでしょう。 ○インターネットをやる人 は、文 部 科 学 省 や食 品 安 全 委 員 会 のホームページにアクセス するとタイムリーな情 報 を得 ることができます。食 品 安 全 委 員 会 のホームページでは Q&A(想定問答集)も公開しています。 ○このとき気 をつけることは、ホームページそのものにアクセスするということです。文 部 科 学 省 や食 品 安 全 委 員 会 を引 用 してコメントしているものの中 には無 責 任 なものも あるので注意が必要です。 ○インターネットで「文 部 科 学 省 マイクロシーベルト」と入 力 して検 索 した結 果 、文 部 科 学 省 のホームページの中 に「環 境 放 射 能 水 準 調 査 結 果 」という項 目 がみつかりまし た。その結果を最後の 2 枚のページに付 けてあります(図1と表1)。以下の説明では、 ときどきこれらを使うことにします。 「マイクロシーベルト」とは 【キーワード:放 射 線 、シーベルト、ミリシーベルト、マイクロシーベルト】 ○テレビや新 聞 に頻 繁 に「マイクロシーベルト」という言 葉 が出 てきます。いったい、これ は何でしょう。 ○「シーベルト」というのは、放 射 線 の量 をあらわす単 位 です(※正 確 には、人 体 などが 放 射 線 のエネルギーを吸 収 したことによって受 ける影 響 の度 合 いをあらわしますが、 放 射 線の量と考えていただいて差し支えありません)。 ○「ミリシーベルト」は「シーベルト」の千 分の一、「マイクロシーベルト」はそのまた千 分 の 一です。 【キーワード:日 常 生 活 と放 射 線 、自 然 放 射 線 、自 然 に存 在 する食 物 などからも放 射 線 、

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2 地域差】 ○この値 が大 きいほど人 体 などへの影 響 が大 きくなるのですが、ではどれくらいの値 を 目 安 にしたらよいのでしょうか。これについては、日 常 生 活 にも存 在 する放 射 線 のい ろんな値と比 較するのがわかりやすいと思 います。 ○図 1(日常生活と放射線)を見てみましょう。左の中ほどに「1 人当たりの自然放射線 (年 間)」という図があり、世 界平 均で年 間 2,400 マイクロシーベルト(2.4 ミリシーベル ト)の放 射 線 を受 けていることがわかります。これは、普 通 に生 活 をしていて、自 然 界 から受ける放射線の量です。 ○吹 き出 しの中 に書 いてある内 訳 を見 ますと(ここだけミリシーベルト単 位 で書 いてある ので注 意)、宇宙から 0.39 ミリシーベルト(390 マイクロシーベルト)、大地から 0.48 ミ リシーベルト(480 マイクロシーベルト)となっています。これは体 の外 側から受ける放 射 線(※外 部 被ばく、といいます)です。また、食 物から 0.29 ミリシーベルト(290 マイク ロシーベルト)、空 気 中 のラドンから(※放 射 性 の気 体 の吸 入 など)1.26 ミリシーベル ト(1,260 マイクロシーベルト)となっています。これは体 内 から受 ける放 射 線 (※内 部 被ばく、といいます)です。 ○こうして見 ますと、自 然 に存 在 する食 物 などからも放 射 線 が出 ていて、わたしたちは ふだん、体 の内 側 からも放 射 線 を受 けながら暮 らしているのだということがわかりま す。 ○この年 間 自 然 放 射 線 の量 には地 域 差 があって、ブラジルのガラパリという地 方 では 世 界 平均 の 4 倍以 上の 10,000 マイクロシーベルト(10 ミリシーベルト)になります(※ これは外 部 被ばくの量です)。 【キーワード:医 療で受ける放射線の量、一般公衆の線量限度】 ○また図 1の右 側 の方 には医 療 で受 ける放 射 線 の量 (※医 療 被 ばく、といいます)が書 いてあります。胸の X 線集団検診では 1 回あたり 50 マイクロシーベルト、胃の X 線 集団検診では 1 回あたり 600 マイクロシーベルト(0.6 ミリシーベルト)、胸部 X 線 コン ピューター断層撮影検査(CT スキャン)では 1 回 あたり 6,900 マイクロシーベルト(6.9 ミリシーベルト)の放 射 線を受 けるとされています。 ○放 射 線 は受 けないですむなら、それにこしたことはないわけですが、放 射 線 を受 ける という「損 」と、検 査 で異 常 を見 つけたり、あるいは安 心 するという「得 」を秤 にかけて、 この程 度 の「損」なら許そうという判 断をしているわけです。 ○このため、医 療 で受 ける放 射 線 の量 は、それ以 外 のものと別 扱 いになっています。図 1の右 側 中 ほどに「一 般 公 衆 の線 量 限 度 (年 間 )」と書 いてあって、1,000 マイクロシ ーベルト/年 と記 されています。線 量 とは人 体 などが受 ける放 射 線 の量 のことです。 したがって、ここに書 かれていることの意 味 は「一 般公 衆が 1 年 間に受ける放 射 線の 量の限 度 を 1,000 マイクロシーベルト(1 ミリシーベルト)とする」ということです。しかし、 図の中に「医 療は除く」と書かれていて、この 1,000 マイクロシーベルト(1 ミリシーベル ト)という値 は医 療 以 外 で放 射 線 を受 ける量 について言 っているのだということがわ かります。

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3 【キーワード:線 量、線量計、事業者】 ○ところで、「一般公衆が 1 年 間に受ける放射線の量の限度を 1,000 マイクロシーベルト (1 ミリシーベルト)とする」と言われても、1 年中昼も夜も線量計(放射線の量を測る 道 具 )を身 につけている人 などいませんので管 理 のしようがありません。また、自 然 からも世界 平 均で 1,000 マイクロシーベルト(1 ミリシーベルト)より多い 2,400 マイクロ シーベルト(2.4 ミリシーベルト)の放 射 線 を受 けており地 域 差 もあるので、なおさらで す。 ○実は、この「一 般公 衆が 1 年 間に受ける放 射 線の量の限 度 を 1,000 マイクロシーベル ト(1 ミリシーベルト)とする」というのは、一 般 の個 人 を規 制 しているものではなく、事 業 者 、すなわち原 子 力 発 電 所 や、それ以 外 にも放 射 線 や放 射 性 物 質 (放 射 線 を出 す物 質 )を扱 う病 院 、研 究 所 、工 場 などを規 制 しているものなのです。つまり、その意 味 するところは「事 業 者 は、一 般 の人 々がいる可 能 性 のある場 所 (たとえば、病 院 の 敷地と一 般の人々が住む土 地との敷地境界)に、一般の人が 1 年間ずっといても、 自然から受ける放射線や医 療で受ける放射線は別にして、それ以外に 1,000 マイク ロシーベルト(1 ミリシーベルト)を超 える放 射 線 を受 けないようにしなさい」ということ なのです。 【キーワード:原発事故の影 響、μSv/h、マイクロシーベルト毎時】 ○では、原 発 事 故 の影 響 ですが、表 1を見 てみましょう。環 境 の放 射 線 の量 を各 地 で測 定 した結 果 が書 かれています。単 位 は「μSv/h(マイクロシーベルト毎 時 )」とありま すが、1 時 間あたりの放 射 線の量(マイクロシーベルト)です。 ○一 番 右 の欄 は、過 去 の平 常 時 の放 射 線 の量 の範 囲 です。同 じ測 定 地 点 でも時 によ り幅がありますが、国 内でも 2 倍くらいの地 域 差があることがわかります。おおざっぱ に言って、通 常は 1 時 間あたり 0.05 マイクロシーベルトのオーダーです。 ○ところで、この表をよく見 てみると、3 月 16 日に一 時 1.035 マイクロシーベルト毎 時を 記 録 した地 点 があります。そのあと、この地 点 も含 めて平 常 の値 に戻 りつつあります が、もし仮に、この 1.035 マイクロシーベルト毎時という値が 1 年間続いたと仮 定して 計算すると、あくまで現実とは違う仮定の話ですが、1 年は 8,760 時間ですので、1 年 間の積 算 で 9066.6 マイクロシーベルトの放 射 線を受けるという計 算になります(※内 部 被 ばく、すなわち体 内 からの放 射 線 は別 にして)。この値 を図 1に示 された値 と比 べると、ブラジルのガラパリ地 方 の年 間 自 然 放 射 線 よりやや少 ない量 だということが わかります。また、胸の CT 検査と胃の X 線検診を 1 回ずつ受 けたのよりやや多い量 です。 【キーワード:特 殊 な場 合 の放 射 線 の量 の限 度 、放 射 線 業 務 従 事 者 、緊 急 作 業 従 事 の 場 合 、国 際 放 射 線 防 護 委 員 会 (ICRP)、国 際 原 子 力 機 関 (IAEA)、緊 急 時 に一 般 人 に許 容される基準値、計画的避難区域】 ○以 上 は、一 般 人 が日 常 的 に経 験 する放 射 線 のレベルの話 でしたが、図 1の上 の方 に

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4 は特 殊 な場 合 の放 射 線 の量 の限 度 が書 かれています。放 射 線 業 務 従 事 者 及 び防 災に係る警察・消防従事者に認められている上限は年 間 50,000 マイクロシーベルト (50 ミリシーベルト)です。また、緊 急 作 業 従 事 の場 合 に認 められている上 限 は年 間 100,000 マイクロシーベルト(100 ミリシーベルト)でしたが、福島原発事故に際して年 間 250,000 マイクロシーベルト(250 ミリシーベルト)に引き上げられました。 ○では、一 般 人 については、今 回 の原 発 事 故 のような場 合 についての放 射 線 の限 度 も、 あいかわらず年 間 1,000 マイクロシーベルト(1 ミリシーベルト)のままなのでしょうか。 これについては、国 際 的 なルールつくりを行 っている国 際 放 射 線 防 護 委 員 会 (ICRP) と国際原子力機関(IAEA)が、緊急時に一般人に許 容される基準値を、年間 20,000 マイクロシーベルト(20 ミリシーベルト)~年 間 100,000 マイクロシーベルト(100 ミリシ ーベルト)としています。 ○政 府 が設 定 する「計 画 的 避 難 区 域 」というのは、上 の基 準 値 のいちばん小 さい値 を 採用し、事故発生後の放射線レベルに加 え、現在(4月 5 日 24:00)の放射線レベル が、仮 定 の話 しとして、今 後 も続 くと考 えたときに、1 年 間 に住 民 が受 ける放 射 線 の 量が 20,000 マイクロシーベルト(20 ミリシーベルト)に達するおそれのある区 域のこと を言います。 ○上 に述 べてきたことを総 合 的 に見 れば、人 が受 ける放 射 線 の量 (何 マイクロシーベル トという値 )について、どこまでが日 常 的 な値 の範 囲 であり、また特 殊 な場 合 には、ど こまでが限 度になっているのかということが判 断できると思います。 「ベクレル」という単 位 について 【キーワード:放射能、放射性物質】 ○「ベクレル(Bq)」という言 葉もよく聞くようになりました。これは「放 射 能」の単 位です。 ○放 射 線 を出 す物 質 のことを「放 射 性 物 質 」といいますが、「放 射 能 」というのは、このよ うな物 質 が放 射 線 を出 す能 力 の強 さをあらわす量 です。「100 ベクレルの放 射 性 物 質は 1 ベクレルの放射性物質より 100 倍多くの放射線を出す」というような言い方を します。 ○同 じ放 射 性 物 質 であれば、その物 質 の量 と放 射 能 は比 例 しますので、たいていの場 合「放射能=放射性物質の量」と考えて差 し支えありません。 【キーワード: 1 平 方 センチメートルあたり 40 ベクレル(40 Bq/cm2)、1 キログラムあたり 300 ベクレル(300 Bq/kg)、汚 染 、除染】 ○「1 平 方 センチメートルあたり 40 ベクレル(40 Bq/cm2)」とか「1 キログラムあたり 300 ベクレル(300 Bq/kg)」といった言 い方 も目 にするようになりました。前 者 は、体 や食 物 などの表 面 に放 射 性 物 質 が付 着 しているような場 合 に使 い、後 者 は食 物 や水 な どの全体や一部に放射性物質が入っているような場 合に使います。

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5 ○上 の例 のように、放 射 性 物 質 が付 着 したり入 ったりしている状 態 を「汚 染 している」と 表 現 します。ただし、もともと通 常 の時 でも、食 物 や水 の中 には、量 は僅 かですが放 射 性 物 質 があります。ですから、「汚 染 」というのは、通 常 の時 よりも放 射 性 物 質 の 量が増えた場 合に使われる言葉です。 ○このうち、放 射 性 物 質 が表 面 に付 着 している場 合 (※表 面 汚 染 、といいます)には、 払 い落 したり、水 で洗 い流 したりすれば汚 染 を取 り除 くことができます。これを「除 染 」 といいます。(※ちなみに、健 康 相 談 などで保 健 所 などを訪 れた一 般 住 民 の体 の表 面 の汚 染 に関 して、スクリーニングレベル、すなわち除 染 が必 要 となる汚 染 のレベル は、サーベイメータで測って 100,000cpm、すなわち 1 分 間に 10 万カウントとなってい ます。これは、一般的に放射線測定に使 われている GM サーベイメータで測定した場 合は、1 平 方センチメートルあたり 400 ベクレル(400 Bq/cm2)の表面汚染レベルに相 当します。) 【キーワード:飲 料 水 や食 物 、暫 定 規 制 値 、食 品 衛 生 法 、指 標 値 、放 射 性 ヨウ素 、牛 乳 、 野菜類、魚介類、水道水】 ○話 を元 に戻 して、では、何 ベクレルから注 意 しなければいけないのでしょうか。これに は、法令などによって国の基準が定められています。 ○飲 料 水 や食 物 に含 まれる放 射 性 物 質 については、原 子 力 安 全 委 員 会 が設 定 した指 標 を基 に、厚 生 労 働 省 において「暫 定 規 制 値 」が定 められ、これを上 回 る食 品 につ いては、食 用 に供 されることがないよう、食 品 衛 生 法 において規 制 されています。ま た、水道水についても同様に摂 取に関する指標値が定められています。 ○たとえば、放射 性 ヨウ素に関して言 えば、飲 料 水や牛 乳については 300 Bq/kg、野 菜 類 (根 菜 ,芋 類 を除 く)や魚 介 類 については 2000 Bq/kg、水 道 水 については、乳 児 以 外は 300 Bq/kg で乳 児は 100 Bq/kg です。(※詳しくは、食品安全委員会のホー ムページにある Q&A をご覧ください。) 【キーワード:出 荷や取水の規 制、甲状腺、国際放射線防護委員会(ICRP)】 ○ただ、このような数 値 があっても、一 般 の人 は測 ることができないので、安 全 なのかど うか判 断 ができません。しかし、自 分 で測 って判 断 しなければいけないと考 える必 要 はありません。上 記 の数 値 を上 回 った場 合 には、法 令 などによって出 荷 や取 水 が規 制 されるので、規 制 値 や指 標 値 を上 回 った食 物 や水 道 水 を食 べたり飲 んだりするこ とができなくなるからです。 ○では、この規制値というものは、どうやって決められているのでしょうか。放射性ヨウ素 を例 にとって説 明 します。まず、飲 み物 や食 べ物 の中 に規 制 値 と同 じ濃 度 の放 射 性 ヨウ素が含まれるという状 態が 1 年 間ずっと続くという仮 定を置きます。そのうえで、 飲 料 水 、牛 乳 ・乳 製 品 、野 菜 、穀 類 、肉 、卵 、魚 その他 の食 品 を、人 が平 均 的 な摂 取 量だけ 1 年 間飲 み食いしたとします。そうすると、1 年間 に甲 状 腺が受ける放 射 線 は 50 ミリシーベルトになります。逆に言うと、規制値未満のものを飲み食いしている 限 り、50 ミリシーベルトにはならないということです。何 故 、甲 状 腺 に注 目 しているか

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6 というと、ヨウ素 という物 質 は甲 状 腺 に集 まる性 質 があるからです。また何 故 50 ミリ シーベルトという値 が限 度 になっているかというと、国 際 的 なルールつくりを行 ってい る国 際 放 射 線 防 護 委 員 会 (ICRP)が勧 告 した基 準 を基 に、放 射 性 ヨウ素 の場 合 、甲 状腺が 1 年間に受 ける放射線の限度を 50 ミリシーベルトとしているからです。 ○もし、一 時 的 に規 制 値 を超 えるものを飲 み食 いしたかもしれないけれど大 丈 夫 だろう かと心 配 している人 がいたら、規 制 値 というものの決 め方 が、上 に述 べたように厳 し い条件設定の上に立ったものであるということを参 考にされるとよいでしょう。 【キーワード:妊娠中や授乳中の女性、日本産婦人科学会】 ○とは言 っても、妊 娠 中 や授 乳 中 の女 性 の中 には心 配 している人 がいると思 います。こ ういった方 々は、日 本 産 婦 人 科 学 会 が「水 道 水 について心 配 しておられる妊 娠 ・授 乳 中 女 性 へのご案 内 」という文 書 を出 していますので参 考 にされるとよいと思 います。 インターネットで「日 本 産 婦 人 科 学 会 妊 娠 ・授 乳 中 女 性 」と入 力 して検 索 すればす ぐ出てきます。以 下に、その概 要 を示します。 ・3 月 23 日に東京都の金町浄水場で検 出され取水制限された放射能レベルと同程度 (200 Bq/kg)に汚 染された水 道 水(軽 度汚染水道水)を、妊娠期間中(280 日 間)毎 日 1 リットル飲むと仮 定した場合、その間に受ける放射線の量 は 1.2 ミリシーベルトと 算出される。(筆者註:通 常の場合でも、自然界から世界平均で年間 2.4 ミリシーベ ルトの放 射 線を受けており、世 界 には年 間 10 ミリシーベルトという地 域もある。) ・胎 児に影響が出るのは、胎児が 50 ミリシーベルト以上の放射線を受 けた場合と考え られる(※ICRP の勧 告に基づいて 100 ミリシーベルトとする意 見もある)。 ・胎 児が放射線を受 ける量は、母 体に比べて少 ない。 ・現 時 点 では、妊 娠 中 ・授 乳 中 女 性 が軽 度 汚 染 水 道 水 を連 日 飲 んでも、母 体 ならびに 胎 児 に健 康 被 害 は起 こらないと推 定 される。また、授 乳 を持 続 しても乳 幼 児 に健 康 被害は起 こらないと推 定される。 ・しかし、放 射 線 を受 ける量 は少 ないほど安 心 なので、軽 度 汚 染 水 道 水 以 外 の飲 み水 を利 用できる場合は、それらを飲 むことを勧 める。 ・妊 娠 中 の女 性 は脱 水 に注 意 する必 要 があるので、のどがかわいた場 合 はがまんしな いこと。 放 射 線 をなるべく受 けないための対 策 について 【キーワード:屋内退避の勧 告】 ○屋内退避の勧告がなされている地域については、 ・なるべく屋 内にいる。 ・不 要な外 出は避ける。 ・雨に濡れないようにする。 ・外 出して家に入る前には、服 についたものを払い落す。

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7 ・外 出するときはマスクなどをする。 というような注 意がなされています。 【キーワード:放射線の影響を減らすための三原則、遮 蔽、距離、時間、屋内、屋 外】 ○何 故 このような注 意 を守 れば、余 分 に放 射 線 を受 けないですむのでしょうか。まず第 一 に、放 射 線 の影 響 を減 らすための三 原 則 「遮 蔽 ・距 離 ・時 間 」というものがありま す。 ○「遮 蔽 」というのは「遮 る(さえぎる)もの」という意 味 です。放 射 線 は物 体 を通 過 すると、 その強 さが弱 まります。場 合 によっては物 体 の中 で止 まってしまう場 合 もあります。紙 を通して光を見ると、紙を置かなかった場合よりも光 の強さが弱まるのと似 ています。 紙 を厚 くすると光 が全 く見 えなくなるところも同 じです。建 物 の屋 根 や構 造 物 も放 射 線 を遮 る働 きがあるので、外 にいるよりも屋 内 にいる方 が、より安 全 ということになり ます。 ○次 に「距 離 」です。放 射 線 を出 している源 から距 離 をとる、すなわち離 れれば離 れるだ け放 射 線 の強 さは弱 まります。ロウソクの光 を間 近 で見 ると明 るく輝 いていますが、 遠 く離 れると明 るさが弱 まるのに似 ています。放 射 性 物 質 が風 などによって運 ばれて 屋 根 などに降 ってきているような状 況 の時 は、屋 根 や周 囲 の地 面 などに放 射 性 物 質 が一 時 的 に付 着 している場 合 があります。屋 内 にいれば、そのような放 射 性 物 質 か ら距 離をとることができます。 ○「遮 蔽 」の効 果 と「距 離 」の効 果 を合 わせると、屋 内 にいる場 合 は、外 にいる場 合 に比 べて、 放 射 線 を受 ける程 度 が数 分 の 一 か ら 十 分 の 一 くら いに減 ると言 わ れていま す。 ○「時 間 」の効 果 も重 要 です。テレビや新 聞 でよく目 にする「μSv/h(マイクロシーベルト 毎時)」というのは 1 時 間あたりの放射線の量(マイクロシーベルト)です。たとえば、1 マイクロシーベルト毎 時の場所に 1 時間いれば 1 マイクロシーベルトの放射線を受 け ることになりますが、30 分しかいなかったら半 分の 0.5 マイクロシーベルトですみます。 このため、屋 内 に比 べて屋 外 の方 が放 射 線 の量 が多 い場 合 は、外 出 時 間 はなるべ く少なくするようにした方がよいとされているわけです。 【キーワード:雨、マスク、花粉症対策】 ○次 に、「雨 に濡 れないようにする。外 出 して家 に入 る前 には、服 についたものを払 い落 す。」というのは、雨に溶け込んだり、風 に乗って飛んできたり、土から舞い上がったり する放 射 性 物 質 を衣 服 などの表 面 に付 着 させないように、また付 着 させたままにして おかないようにするためです。 ○また、「外 出 するときはマスクなどをする」というのは、空 気 中 にある放 射 性 物 質 を吸 い込んで体 内に取り込むことを防ぐためです。 ○「外出して家に入る前には、服についたものを払い落す。」とか「外 出するときはマスク などをする」というのは花粉症対策と同じです。

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8 【キーワード:避 難 命 令 や屋 内 退 避 勧 告 が出 ている地 域 以 外 、放 射 線 医 学 総 合 研 究 所 、100 ミリシーベルト未 満 、がん、モニタリングデータ、地 域 差 、国 内 自 然 放 射 線 の差 、 県別平均値の差の最 大、日常のレベル】 ○以 上 は、屋 内 退 避 の勧 告 がなされている場 合 の注 意 事 項 でした。では、避 難 命 令 や 屋内退避勧告が出 ている地域以外では、どのように考えたらよいのでしょうか。 ○放 射 線 医 療 や人 体 への放 射 線 影 響 などを専 門 的 に研 究 している独 立 行 政 法 人 放 射 線 医 学 総 合 研 究 所 のホームページでは、『被 ばくした放 射 線 量 (筆 者 註 :受けた放 射線の量)が、例 えばおよそ 100 ミリシーベルト未満では、放射線ががんを引き起こ すという科 学 的 な証 拠 はありません』『放 射 線 による影 響 は、喫 煙 や食 事 などの生 活 習 慣 を原 因 とするがんの危 険 性 の数 十 分 の一 と言 う低 い値 で、過 度 に心 配 する必 要 はありません。さらに、原 子 力 発 電 所 周 辺 の避 難 地 域 以 外 では、普 通 に生 活 して いる限り 100 ミリシーベルトを超 えることは無いと考えられ、普 段どおりの生 活をして いただいて何ら問題 はありません。』と述 べています。 ○それでも心 配 だという方 は、文 部 科 学 省 や各 県 が発 表 しているモニタリングデータ (地 域 ごとの屋 外 における放 射 線 の量 :マイクロシーベルト毎 時 )を見 て、屋 内 退 避 勧告が出 ている地域並みの対策をとるかどうか判断されるとよいでしょう。 ○たとえば、1 年を 8,760 時 間として計 算すると、モニタリングデータの値として 11.4 マイ クロシーベルト毎時の状 態が 1 年 間ずっと続いた場 合に 100 ミリシーベルトになりま す。 ○モニタリングデータの値は、地 域 差がありますが、普 段はおおむね 0.05 マイクロシー ベルト毎時 のオーダーです。その 10 倍を超 える 0.55 マイクロシーベルト毎 時の状 態 が 1 カ月続き、後はもとに戻った場 合を考えてみましょう。この期 間に普段より増えた 放射線の量は 360 マイクロシーベルトになります。ここで、図 1 の左側中ほどを見 てく ださい。「国内自然放射線の差(年 間)」(県 別 平均 値の差の最 大)は 400 マイクロシ ーベルト/年であることがわかります。計 算 の上の話 ですが、通 常の放 射 線のレベル が低い地 域から高い地 域に引っ越した場 合の方が、上の 360 マイクロシーベルトより 放 射 線 の量 が多 くなるという結 果 になります。このあたりの放 射 線 の量 の増 減 は、日 常のレベルであると考 えてよいと思います。 【キーワード:食 物の汚染、出荷や取水の規 制、放射性ヨウ素】 ○食 物 の汚 染 が気 になる方 もいらっしゃると思 います。放 射 能 のレベルが国 の基 準 の 値 を上 回 った食 物 や水 道 水 は、出 荷 や取 水 が規 制 されるため、食 べたり飲 んだりす ることができないということは既 に述べました。 ○それでも心 配 だという方 のためには、放 射 線 医 学 総 合 研 究 所 のホームページに述 べ られている次のような助 言が参 考になると思います。 ・野 菜 で検 出 された放 射 性 物 質 は、ほとんどすべて、表 面 に付 いていると考 えられます。 従 って、野 菜 を洗 う、煮 る(煮 汁 は捨 てる)、皮 や外 葉 をむく、などによって、汚 染 の低 減が期待できます。 ・放 射 性 ヨウ素 は沸 騰 しても蒸 発 しないと考 えられます。水 分 が蒸 発 し、むしろ放 射 性 ヨ

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9 ウ素が濃 縮される場 合があります。 (筆 者 註 :野 菜 を煮 て、野 菜 の中 や表 面 の放 射 性 物 質 を煮 汁 の方 へ溶 け出 させる方 法 は有 効ですが、飲み水 の場 合、沸騰させると水 分が蒸発して減 る一方で放射性物質は 水の中に残るので、その分放射性物質の濃度が高くなるため有 効ではありません。) 【キーワード:甲 状 腺 、安 定 ヨウ素 剤 、放 射 性 ヨウ素 、安 定 ヨウ素、副 作 用 、医 師 の指 示 、 国などの指示】 ○甲 状 腺 が放 射 線 を受 けるのを防 ぐ手 段 として、安 定 ヨウ素 剤 が話 題 になっています。 ヨウ素 には、放 射 線 を出 す放 射 性 ヨウ素 と、放 射 線 を出 さない安 定 したヨウ素 、すな わち安定ヨウ素があります。 ○ヨウ素 は甲 状 腺 に集 まる性 質 がありますが、放 射 性 ヨウ素 も安 定 ヨウ素 も同 じヨウ素 ですからその性 質 も同 じです。このため放 射 性 ヨウ素 が入 る前 や直 後 に安 定 ヨウ素 を服 用 して、甲 状 腺 を安 定 ヨウ素 でいっぱいにしておけば、それ以 上 放 射 性 ヨウ素 が 入 って来 ないか、入 ってきたとしても割 合 は小 さいものになり、放 射 線 の量 も少 なくて すむというのが安 定ヨウ素 剤の効能です。 ○しかし、ヨウ素 剤 の服 用 によってアレルギーなどの副 作 用 を起 こす場 合 もあるとされ ており、避 難 所 などで配 布 された場 合 には、医 師 の指 示 通 りに服 用 することが重 要 であると言 われています。 ○また、放 射 性 ヨウ素 の取 り込 みの恐 れがあるずっと前 に服 用 しても、徐 々に体 外 に排 出されていくので効 果 が薄れてしまいます。 ○国などの指 示に従って服 用した方がよいと思います。 参 考 :「被 ばく」という言 葉 について 【キーワード:放射線被ばく、被 ばく、被曝、被ばくした、作業者、放射線を浴びる】 ○テレビや新 聞 で「放 射 線 被 ばく」という言 葉 をよく目 にするようになりました。前 後 の関 係から単に「被ばく」という場 合もあります。 ○昔 は「被 曝 」と書 きました。「曝 」は「曝 す(さらす)」という意 味 なので、「被 曝 」は「曝 さ れる(さらされる)」という意 味になります。 ○これまで「放 射 線 を受 ける」という表 現 を使 ってきましたが、これは「放 射 線 被 ばく」あ るいは「放 射 線 に曝 されるということ」を易 しく言 ったものです。ただ、テレビや新 聞 で 「被 ばくした」というときには、作 業 者 などが法 令 に従 った報 告 が必 要 なくらい放 射 線 を受 けた時 に使 われているようです。このようなときには「放 射 線 を浴 びる」というよう な言い方も使われています。 【キーワード:被 曝、被 爆】 ○ところで、昔のように「被 曝 」と書 かないで「被 ばく」と書 くと、いわゆる広 島 ・長 崎 の「被 爆」と音が同じなので混乱を生じる場合があります。

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10 ○「被ばく」あるいは「被曝」は放射線を受けることだけを表しますが、「被 爆」の方は、放 射 線 以 外 に爆 発 による熱 線 や爆 風 による衝 撃 などが加 わり被 害 をもたらしたことに 対して使われる言葉 です。「日」ヘンと「火」ヘンでは意 味 が大きく異 なります。 【キーワード:福 島 原 発 の事 故 、核 反 応 は停 止 、全 電 源 喪 失 、冷 却 水 、燃 料 棒 、崩 壊 熱】 ○ちなみに、福 島 原 発 の事 故 では核 爆 発 が起 こっているわけではありません。核 反 応 は停 止 しています。では、何 が起 こっているかというと、核 反 応 は停 止 しても、全 電 源 喪 失 によって冷 却 水 が供 給 できなくなったため、燃 料 棒 の中 にある放 射 性 物 質 の出 す熱 を除 去 しきれなくなって、燃 料 を入 れている管 (※被 覆 管 、といいます)の一 部 が 破 損 し、放 射 性 物 質 が燃 料 棒 の外 に出 てしまった状 態 が続 いているものと考 えられ ています。 ○ここで、核 反 応 は停 止 しているのに、何 故 まだ冷 却 が必 要 なのかを、もうすこし詳 しく 見 ていきましょう。核 反 応 が起 こっている間 (すなわち発 電 している間 など)は、核 分 裂 反 応 の結 果 、核 分 裂 生 成 物 (ウランなどの原 子 が 2 個 ないし数 個 の原 子 に分 か れたもの)が燃 料 棒 の中 にたまってきます。核 反 応 が停 止 しても、核 分 裂 生 成 物 は 残 っています。このような核 分 裂 生 成 物 は多 くが不 安 定 な放 射 性 物 質 です。放 射 性 物 質 は、放 射 線 を出 すことによって別 の物 質 に変 わっていきますが、このとき放 出 さ れた放 射 線 が周 囲 の物 質 (たとえば、燃 料 を入 れている管 )を通 るとき、放 射 線 のエ ネルギーが物 質 によって吸 収 されます。この吸 収 されたエネルギーが熱 に変 わり、周 囲 の物 質 が熱 せられた状 態 が、かなりの期 間 続 くわけです。そのため、核 反 応 が停 止 しても、また燃 料 を原 子 炉 から取 り出 した後 も、冷 却 することが必 要 になるわけで す。 ○ところで、上 に述 べた「放 射 性 物 質 が、放 射 線 を出 すことによって別 の物 質 に変 わっ ていく」ことを、専 門 用 語 で「放 射 性 崩 壊 」とか「放 射 性 壊 変 」とか言 います。また、こ の結 果 発 生 する熱 のことを「崩 壊 熱 」と言 います。新 聞 などにこれらの言 葉 が出 てく ることもあります。「崩 壊 」とか「壊 変 」というと、何 か大 きな物 が壊 れたり崩 れたりする というイメージがありますが、本 当 は、「原 子 が他 の原 子 に変 わっていくこと」をあらわ したもので、原 子 というきわめて小 さな単 位 の物 質 の世 界 で起 きている現 象 について 言っている言 葉なのです。 参 考 :「半 減 期 」という言 葉 について 【キーワード:放射性物質、放射能、半減期】 ○放 射 性 物 質 は放 射 線 を出 すことによって放 射 能 が段 々減 っていきます。放 射 能 が半 分になるまでの時 間を「半減期」といいます。たとえば半減期が 10 日の放射性物質 の場 合は 10 日で半 分、20 日 で 1/4、30 日で 1/8 に減っていきます。 ○物 理 的 には厳 密 ではないのですが、わかりやすさのために、タンクに貯 まった水 を配

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11 管 から流 す場 合 を例 にとって説 明 します。「半 減 期 が短 い」ということは、太 い配 管 を 使 って排 水 する場 合 に相 当 します。水 がたくさん出 て行 きますので、タンクの水 は早 くなくなっていきます。逆 に言 うと、タンクの水 が早 くなくなるのは、たくさん水 が出 て行 くからで、これを放 射 性 物 質 にあてはめて言 うと、半 減 期 が短 い放 射 性 物 質 は、その ぶん一 定 時 間 内 にたくさん放 射 線 を出 すことになります。(ただし、そのぶん早 く放 射 能がなくなっていきます。) ○インターネットの書 き込 みなどで「半 減 期 の長 い放 射 性 物 質 は放 射 能 が強 く危 ない」 といった意 見 が書 いてあることがあります。これは誤 りです。半 減 期 が長 い放 射 性 物 質 はいつまでも放 射 能 が減 らないので扱 いが厄 介 であることは事 実 ですが、ちょっと ずつしか放 射 線 を出 さないので、半 減 期 の短 い放 射 性 物 質 と比 べると、一 定 時 間 内 に出す放 射 線の量 は少ないと言えます。 【キーワード:物 理 的 半 減 期 、生 物 学 的 半 減 期 、新 陳 代 謝 、ヨウ素 131、実 効 半 減 期 、 セシウム 137】 ○もうひとつ、インターネットの書 き込 みでよくある間 違 いを指 摘 しておきたいと思 います。 「ヨウ素 131 という放射性物質は物理的半減期は 8 日と短いが、生物学的半減期は 80 日 と長 いので、なかなか減 っていかない」というような書き込みがありますが、これ は間 違いです。 ○たしかに、「半 減 期 」には「物 理 的 半 減 期 」(ふつう言 われている半 減 期 )と「生 物 学 的 半 減 期 」(新 陳 代 謝 などで体 内 から排 出 されることによる半 減 期 )があります。しかし、 このことは、「体 内 に取 り込 まれた放 射 性 物 質 は、放 射 線 を出 すことによって物 理 的 に減 っていくのと同 時 に、生 物 の代 謝 機 能 で体 外 に排 出 されることによっても減 って いく」と考えるべきです。 ○再びタンクからの排水に例えると、ヨウ素 131 の場合は 8 日という短い物理的半減期 が太い配 管で、それに加えて 80 日という長い生物学的半減期も細い配 管として働き ます。タンク(体 内 )からは、主 に太 い配 管 を通 してたくさんの水 (放 射 性 物 質 )が排 出 されますが、細 い配 管 からも僅 かずつ水 が出 て行 きます。この両 者 を合 わせると、 短 い方 の半 減 期 よりも、体 内 の放 射 性 物 質 の量 が半 分 に減 るまでの時 間 はさらに 短くなって 7.27 日になります(※これを実効半減期といいます)。ちなみに、ヨウ素 131 の生物学的半減期が 80 日というのは成 人についてであって、5 歳児では 23 日、乳 児はもっと短くて 11 日です。 ○逆に、セシウム 137 という放射性物質は、物理的半減期は 30 年と長 くても、生物学 的半減期は、1 歳までは 9 日、9 歳までは 38 日、30 歳までは 70 日、50 歳までは 90 日と短いので、体 内で半分に減 るまでの時間は 30 年 よりはるかに短く、生物学的半 減 期と同 程 度(たとえば、50 歳の人の場 合 89.3 日)になります。 以 上

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参照

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