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橡上野先生訂正2

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Academic year: 2021

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(1)

知 能 と 人 と 情 報 シ ス テ ム

−   シ ン ビ オ テ ィ ッ ク 情 報 シ ス テ ム

(

SIS

)研 究 の 勧 め   −

上 野 晴 樹 国立情報学研究所(NII) 知能システム研究系 101-8430 東京都千代田区一ツ橋2−1−2 学術総合センター tel 03-4212-2516 E-mail [email protected] NIIにおける新COEプロジェクト: 「シ ン ビ オ テ ィ ッ ク 情 報 シ ス テ ム (S I S ) の 概 念 形 成 と 実 現 技 術 の 研 究」 ・ 機関COEプロジェクト(大学共同利用機関等が対象) ・ 代表者  : (故)猪瀬 博(所長) ・ 研究代表者: 上野晴樹 ・ 研究期間 : 2000年度-2004年度の5年間 ・ 研究の場所: 一ツ橋本館および千葉分館 ・ 主たる研究分野: 情報学 ・ 関連研究分野 : 情報科学、情報工学、知識工学、人工知能、認知科学、        情報システム学、メディア情報学、ソフトウエア工学、        社会情報学、情報哲学、人間工学

(2)

問 題 意 識

グローバル情報社会(GIS)では全ての人々が先端情報環境を活用する権利があるが、 このための情報学からのパラダイムは未だ明らかではない。 人、機械・システム、情報環境が自然な形で共生する枠組みが不可欠である。 現在の情報システムは特別の教育・訓練を受けた人々のためのものであり、ディジ タルディバイドによって情報弱者を生んでいる。 これはパラダイムと技術の未熟によるものであり、根本的な解決が不可欠である。 世 界 共 通 の 課 題であり、国際的な視野とともに適切な国際連携が必要である。 NIIがこの分野のリーダーシップを獲得する。 本 研 究 の 目 標  − SISの概念形成を行う  − 事 例 研 究を通して、具体的な実現技術の研究・開発を行う  − この本質的な課題に関して国際的リーダーシップを獲得する。  − 我が国が弱いと言われる概念の提案を本研究の中核とする。 − 研究推進に関しては、積極的に国内外の研究者・研究機関との連携を行う。 技法中心の改良型研究からの脱却を目指す。 独断と偏見に基づく主張を行い、モデリングとデモシステムで説得する。 例:ネグロポンテ(MIT)のメディアルーム(70年代) 古代ギリシアの哲学形成(紀元前)

(3)

Symbiosis( 共 生 ) と は ?

Websters(著者和訳)によると。

symbiosis:

    (生物学上の用語であり)種の異なった生物がお互いに友好的に      生息していることを言い、特に、相互に利益を得ている状態を      指す。寄生(parasitism)と区別する意味で使われる。

広辞苑によると、

共 生(symbiosis) :         種の異なった2種の動物が共存し、互いに利益を得る状態。     例:ヤドカリとイソギンチャク  寄生(parasitism):     種の異なった2種の動物が共存し、片方が別の方から一方的に     利益を得る状態。例:寄生虫。

最 近 の 広 義 の 使 用 例 :

“International Workshop on Biorobotics: Human-Robot Symbiosis, May, 1995, Tsukuba”。

=> ElseviorからRobotics and Autonomous Systems 18( Elsevior ) “James Flanagan, Knowledge Creation – The Symbiotic partnership of University, Government and Industry,

=> Proc. Information Environment and International Cooperation for the 21stCentury, 2000(学振、工学アカデミー、国連大学高等研究所)

(4)

情 報 シ ス テ ム に お け る シ ン ビ オ シ ス の 定 義

シ ン ビ オ シ ス と は、組織(システム)の構成単位が夫々自律性を持ち、 かつお互いの立場を尊重し、協調してコミュニティを構成している状態。」、 これに基づて形成されたコミュニティをシンビオティック・コミュニティと 呼ぶこととする。 「シ ン ビ オ テ ィ ッ ク 情 報 シ ス テ ム (S I S ) と は、人を含む情報システムがシン ビオシスの概念によって構成されているもの」である。

Symbiosis( 共 生 ) と は ?

人と情報システム、人とコンピュータ、人と機械(ロボット)の共生 (情報弱者へのITによる支援も) 人と人(人々の共生を支援する情報システム)、機械と機械、 情報インフラとアプリケーション、アプリケーション(エージェント)間、など 人間と自然環境/人工環境との共生も重要なテーマ。 => 人間と自然との共生は重要な東洋思想(多神教、仏教思想)?  哲 学 的 概 念 か ら 技 術 開 発 ま での 色 々 な 段 階 で 研 究 す る 。

(5)

シ ン ビ オ テ ィ ッ ク 情 報 シ ス テ ム ( Symbiotic Information System: SIS )は、 情報システムあるいは情報環境が人々の生活の中に溶け込んでいる状況を 理想的目標とする研究課題として提案するものである。 “誰 で も 、 い つ で も 、 ど こ で も”型情報環境の実現。 これは賢いコンピュータを造るという点で、AIのメインテーマでもある。

SIS の 未 来 イ メ ー ジ

1 : 高度情報社会の一般家庭の例1

セキュリティの完備したホームサーバが家庭情報の一元管理と外部との情 報管理を受け持つ。 光LANで結合された情報家電設備が自律ロボット化している。 知的HIを持つ情報TVがあり色々な用途に利用している。 公共サービス、教育、娯楽、福祉、医療、旅行、ビジネス等のサービスを 家庭で受けられる。 公共交通機関、自動車旅行、歩行中もモバイル情報システムを使って各種 サービスを利用できる。

(6)

SIS の 未 来 イ メ ー ジ

2 : 高度情報社会の一般家庭の例2

高齢者だけの家庭でロボットが自立の補助と娯楽を助けている。 障害者の家庭でロボットが自立と介護の補助を行っている。 (自立補助:人に残された能力を最大限に活用しつつ欠落機能を補助する) ウエアラブル情報機器から介護支援センターに情報が集積され、分析・判断 されて適切な支援がおこなわれる。

SIS の 構 成 単 位

と は 、

大きく分けると

人(ユーザ)と情報システム

である。

情 報 シ ス テ ム の 構 成 単 位

は 、

例えば、  ヒューマンインタフェース、  オペレーティングシステム、  アプリケーションソフト、  情報通信ネットワーク、  データベース管理システム、  コンテンツなど。 ・ 自律性を持つようにモデリング可能な構成要素である。 これらを更に分割することも当然可能であり、(知的)ヒューマンインタフェー スは複数の知能エージェントで構成されるのが妥当である。

(7)

研 究 課 題 の 例

 1)共通基盤技術の研究(SISシステム開発環境)    分散型自律システム開発用ソフトウエアプラットフォーム    Q o S 型 情 報 ネ ッ ト ワ ー ク イ ン フ ラ    自 律 分 散 知 能 シ ス テ ム 開 発 実 行 環 境    大規模高性能マルチメディア情報管理システム    マルチエージェントシステム開発実行環境    等  2)実問題指向の基礎研究(事例研究∩基礎研究)    人間−コンピュータ協調システム     自 律 型 知 能 ロ ボ ッ ト    知 的 ヒ ュ ー マ ン イ ン タ フ ェ ー ス/ナチュラルインタフェース    バーチャルリアリティ型遠隔会議システム    適応型遠隔教育システム    ユービキタス情報検索支援システム 進化システム    等

事 例 研 究 課 題 と 要 素 技 術 の 例

: 

知 能 ロ ボ ッ ト

 人の構造、姿、機能、知能、心、の実現を目指す統合システム

関 連 テ ー マ :  自律サービスロボット、福祉ロボット、協調作業ロボット、  遠隔操作ロボット、自律移動ロボット、エンターテイメントロボット、  ペットロボット、次世代産業ロボット 参考: ロボット: 日本ロボット学会、計測制御学会、ロボット工業会、 ビジョン: テレビジョン学会、電子情報通信学会・D分冊(DII)、他 知能  : 人工知能学会 要 素 テ ー マ :  ロボットビジョン、タスク/モーションスケジュール、  知能制御、ワールドモデル、ヒューマンインタフェース、  自然言語対話、プラットフォーム、動的環境適応、モニタリング、  意味理解、意図理解、学習システム、進化システム、生物モデル

(8)

【 例 】

http://plaza22.mbn.or.jp/~atomboy/

http://www.androidworld.com/

http://www.honda.co.jp/robot/

http://www.aibo.com/

シ ン ビ オ シ ス と は ?  

ロ ボ ッ ト の 研 究 を 例 に と っ て 考 え て み る 。 ヒ ュ ー マ ン - ロ ボ ッ ト ・ シ ン ビ オ シ ス 人とロボットが自然な形で共存する状況を考えよう。 サ ー ビ ス ロ ボ ッ ト:  人を助けるロボット、人を手伝うロボット、人を代行するロボット  掃除ロボット、運搬ロボット、誘導ロボット、通信ロボット エ ン タ ー テ イ ン メ ン ト ロ ボ ッ ト:  エンターティナーの役割を果すロボット。  見ているだけで楽しい。ストレスの解消。心のなごみ。人間性の回復。 ペ ッ ト ロ ボ ッ ト:  ペットの代わりをするロボット。(アイボ)。  かわいい動作。主人に従順。主人の動作をまねる。  挨拶をし、癖を学習する。面倒を見ないと拗ねる。 福 祉 ロ ボ ッ ト:  障害者や高齢者の為のサービスロボット。介護ロボット。  自立を助けるロボット。歩行補助ロボット。歩行訓練ロボット。  言語訓練ロボット。

(9)

シ ン ビ オ シ ス と は ?   :   ( 事 例 )

ヒ ュ ー マ ン - ロ ボ ッ ト イ ン タ フ ェ ー ス の 研 究:  => 人と人とのインタフェースを人とロボットへ持ちこめるか?   コンセプトと技術は?  既存の技術を活用する(TT) vs 新しく技術を開発する。 ロ ボ ッ ト 操 作 の タ イ プ:  動作反復型(産業用ロボット)、ハンドル・ボタン操作型、プログラム型、  コマンド型。  運動エネルギー増幅型(指でクレーンを操る)。  知覚能力増幅型(わずかな光、見えない光、聞こえない音、          わずかなエネルギー)。 ナ チ ュ ラ ル イ ン タ フ ェ ー ス(ロボットを人と思わせる):  自然言語対話。表情対話。アクション対話。視線対話。  意味の理解と意図の理解。  学習能力(動作が巧くなる。対話が容易になる。機能が増える。)

事 例 研 究 の 意 味

: 例えば、

エンターテインメント・ロボット

デモシステムの例

 人の問いかけに応える。人の動作を真似る。人と雑談をする。  人を案内する。物を運ぶ。人について動き回る。人と遊ぶ。  ロボットどうしでじゃれる。ロボットどうしで遊ぶ。  喜怒哀楽の感情を持つ。意外な動作をする。  TV画面を通して対話をする。 学 術 的 要 素:  音声対話、自然言語理解、意図理解、心のモデル、  感情のシミュレーション、意外性の定式化、  協調のモデル、  プラットフォーム、知識システム、しなやか制御、  協調分散システム、進化システム、  知能エージェント、エージェントプログラミング、  ミドルウエア、マルチメディア処理

(10)

Concepts

Words

Tasks

Actions

Sensors

Knowledge-based world

(knowledge modeling)

Sensor-based world

(behavior modeling)

Hierarchy of abstraction in robotic control.

New AI-based approach

There is a black cup, a red cup and a white tray on a table. And, the black cup is in front of the red cup, and…...

To achieve a request, Reach, hold, lift, move, put, and...

A human’s way of understanding a scene and scheduling a task sequence i n his mind with words for “Put a red cup on a tray”.

(11)

A whole view of the human-type robot arm HARIS.

(12)

grip grasp

nip Pinch

Four holding types by the HARIS hand.

In order to simplify both task and motion scheduling and robotic

hand control,

Object holding types

are standardized to

Five typical holding patterns

:

- grasp (tsukamu) with five fingers,

- grip (nigiru) with five fingers,

- nip

(hasamu) with two or three fingers,

- pinch

(tsumamu) with two or three fingers, and

- hook (tsurusu) with single, two or four fingers.

(13)

An image of a scene and its description in the

world model.

Z X Y Z X Y

(hold hand Cup_1) (empty Cup_2) (on Cup_2 Desk) (above Cup_1 Tray)

hand Cup_1 Tray reach_vector Position (0 50 0) Posture (1 0 0) (0 1 0) (0 0 1) reach_vector Cup_1(0 0 1) Cup_2 Desk (0 50 0) X Y Z X Y Z Cup_2

World Model

Vision system Monitor system Distance measuring Object understanding Scene understanding Realtime image understanding Task/Motion monitoring Robot interface HARIS arm CCD Cameras Command generator Scheduling model Task model Motion model Task scheduling Motion Scheduling Intelligent scheduler NL User interface User

Software architecture of the HARIS system

World model (Knowledge Base)

Functional model Shape model

(14)

An experimental system using MoveMaster.

Vision system Monitor system Distance measuring Object understanding Scene understanding Realtime image understanding Task/Motion monitoring CCD Cameras Command generator Scheduling model Task model Motion model Task scheduling Motion Scheduling Intelligent scheduler NL User interface User

Software architecture of the HARIS system

World model (Knowledge Base)

Functional model Shape model

(15)

Vision system Monitor system Distance measuring Object understanding Scene understanding Realtime image understanding Task/Motion monitoring CCD Cameras Command generator Scheduling model Task model Motion model Task scheduling Motion Scheduling Intelligent scheduler NL User interface User

Software architecture of the HARIS system

World model (Knowledge Base) Functional model Shape model Spatial model

研究費と研究環境について(2000年度)

H11年度の予算より購入した設備:

  1) ロボット

     MoveMaster、 移動ロボット(Nomad)2機

  2) ビジョンシステム

     6台のカラーTVカメラ、画像処理コンピュータ

  3) 高速UNIX WS

H12年度COE大型設備(9000万円):

  1) 超高速並列コンピュータ

  2) 大容量メモリ装置

非常勤研究員(ポスドク): 3名

COE推進経費:

 H12年度より所長のリーダーシップ経費に組み込まれている!

(16)
(17)

関 連 研 究 に 関 す る 考 察 1

Perception :

ZadehのPerceptionの概念

例えば、 “Aさんの家はBさんの家の近くである”、 “Bさんの家はCさんの家の近くである”から、 “Aさんの家はCさんの家と遠くない”というような、 人が日常的にごく自然に行ってような距離に関する知覚能力をファジー論 理の拡張でモデル化を試みている。 彼はこれを“言葉による計算”と呼んでいる。

関 連 研 究 に 関 す る 考 察 2

Afordance

James J. Gibson のAfordance理論

は、

  

人の知覚システム

に関する認知科学的理論。

“推論”説(情報処理モデル)が我々の直感とあまりにも離れていることに 対する疑問から出発し、 「知覚情報は物体や環境が元々持っているものであり、人はそれを“探索” するのである」という仮説をたて、様々な認知心理学的実験によって立証。 ギブソニアン。 応用例: “椅子が欲しいとき一見して分かるデザインの椅子”はアフォー ダンスを発している椅子である。 疑問: プログラム化が困難。

(18)

研 究 の ス タ ン ス に つ い て :

信 念 :   優 れ た 目 標 が 優 れ た 技 術 を 育 て る 。     優れた目標はどこから来るか? 実問題を取り上げて基礎研究のテーマとする。  簡単な問題はどんな方法でも解答を出せる     (AIの父サイモン? CMUの現役研究者!)。  トイリサーチの戒め。     (ロボット・サッカーワールドカップはトイリサーチ)  学術デモによって概念を提示し、社会へ貢献する。     (MITのネグロポンテのメディアルーム) 情報学では社会性のあるテーマを取り上げることが重要。

素 朴 な 疑 問 は 貴 重 な ヒ ン ト

人は進化する −> ロボットも進化できるか?        −> プログラムも進化できるか?        −> 進化とは何か? モデル化できるか? 道具は使い込むと人になじむ -> 情報システムも人になじむか?      使えば使うほど操作に慣れ、使いやすくなるインタフェースとは。 始めは簡単な動作でも高度な計画と慎重な動作制御を必要とする。   −> 慣れると意識下の自然な動作となる。   −> より高度な計画と制御に意識が向かう。   −> モデル化可能か? カクテルパーティ効果を実現できれば素晴らしい。   人は意識を集中して知覚の注視点制御が出来る!   機械にも可能か?

(19)

SISの研究では、

概念形成、モデリング、理論、手法、技術開発、フィージビリ

ティスタディを総合的に行う必要がある。

SISの 研究課題例:

− 特別な訓練を必要としない情報検索システム − 不完全な話し言葉による対話システム − 学習者の能力や知識を理解する適応型遠隔学習システム   (知らないことを効率良く学習できる遠隔学習システム) − 情報弱者の実態調査に基づく政策の提言 − 何でも家庭相談システム   (エキスパートシステムの集合体) − 要求の列挙から適切なプログラムを合成するシステム − 音声言語対話型オペレーションシステム − 必ず何らかの応答をする情報検索システム   (該当するものがありませんとは決して答えない)

(20)

人と情報システムのあるべき姿とは?

IT研究者だけでは出来ない。

一 般 人 で は 不 可 能 。

学 際 的 研 究 が 唯 一 の 道 。

参照

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