• 検索結果がありません。

たことにより, ポンタ内閣は発足当初から教育大臣ポストを巡って迷走を余儀なくされている 単一記名式選挙制度改正法案の下院通過 5 月 22 日, 下院は賛成 180 票, 反対 30 票, 棄権 26 票で単一記名式選挙制度改正法案を採択した 同改正法案の採択に関しては, 社民党, 国民自由党及びル

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "たことにより, ポンタ内閣は発足当初から教育大臣ポストを巡って迷走を余儀なくされている 単一記名式選挙制度改正法案の下院通過 5 月 22 日, 下院は賛成 180 票, 反対 30 票, 棄権 26 票で単一記名式選挙制度改正法案を採択した 同改正法案の採択に関しては, 社民党, 国民自由党及びル"

Copied!
7
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

2012年5月号

本月報はルーマニア国内の報道等をもとに日本大使館がとりまとめたものです

平成24年6月8日 在ルーマニア日本大使館作成

Embassy of Japan in Romania http://www.ro.emb-japan.go.jp

主要ニュース

【内政】●ポンタ新内閣が発足。

【外政】●バセスク大統領がNATOシカゴ首脳会合,欧州理事会非公式夕食会に参加。

【経済】●4月末の財政赤字は対GDP比0.83%であった(今年末の財政赤字目標は対GDP比

2.2%)

●4月の年間インフレ率は対前年比1.80%増となった。

●2012年予測経済成長率が1.6%から1.4%に修正された。

【我が国との関係】

●日本・ルーマニア友好議員連盟一行がルーマニアを訪問。

●各種日本関連文化行事が開催。

内政 ■ポンタ首相候補による閣僚候補者公表 ・5月1日夜,ポンタ首相候補は,議会の承認にかけ る閣僚候補者を公表。また,「ポ」首相候補は,総選挙 までの同内閣の優先課題は,(1)法律の尊重,(2) 社会不均衡の是正,(3)経済の安定,(4)行政の非 政治化,(5)汚職対策,(6)公正な選挙の実施,等 である旨表明。さらに,「ポ」首相候補は,同内閣は首 相府からのみ指示を受けるものであり,大統領府から 指示を受けるものではない旨強調。 ■ポンタ新内閣発足 ・5月7日午後,上下両院合同会議において,ポンタ 首相候補によって提出された閣僚リスト案及び政府計 画案が賛成284票,反対92票で可決され,ポンタ 内閣は議会で承認された。 ・5月7日夜,ポンタ内閣閣僚は大統領府において就 任の宣誓式を行い,正式にポンタ内閣が発足した。 ■マング教育・研究・青年・スポーツ大臣の辞任 ・5月15日,マング教育・研究・青年・スポーツ大 臣は,当地マスメディアで剽窃の容疑を取り沙汰され ていたことを理由に,辞任を表明。マング大臣の辞表 は同日ポンタ首相によって受理された。 記者会見において,マング大臣は,「自分としては 引き続き教育分野における必要な諸改革に取り組んで いきたい。本容疑は政治的な攻撃で,審査委員会が設 置されれば止むものと考えていたが,一向に止まない ので辞任を表明した。他方,自分に非難されるべき点 は何もない。」旨表明。 ポンタ首相は,「マング大臣の辞任は,最近のマス コミによる攻撃を受けて同人が辞意を表明したもの。 マング大臣には名誉と評判を守るため時間が必要。新 教育大臣が任命されるまでの間,ポプ社会対話担当大 臣を教育大臣代行とする。」旨表明(最新の当地要人リ スト別添)。 ポンタ内閣における教育大臣ポストには,当初ドゥ ミトレスク候補が推薦されていたが,経歴詐称を当地 マスメディアに取り沙汰されて,同内閣議会信任投票 の直前にマング大臣が推薦されたもの。他方,マング 大臣も剽窃の容疑を取り沙汰されて辞任に追い込まれ

(2)

たことにより,ポンタ内閣は発足当初から教育大臣ポ ストを巡って迷走を余儀なくされている。 ■単一記名式選挙制度改正法案の下院通過 ・5月22日,下院は賛成180票,反対30票,棄 権26票で単一記名式選挙制度改正法案を採択した。 同改正法案の採択に関しては,社民党,国民自由党及 びルーマニアの進歩のための国民同盟が賛成に回り, 民主自由党が反対し,ハンガリー人民主同盟が棄権し たもの。 同改正法案は,各選挙区画における第一回投票(決 選投票はなし)で最も得票率の高かった候補者を1名 議員として選出するもの。また,5%の政党足切りラ インを廃止し,各県において少数民族が7%以上居住 する場合は,同少数民族は自動的に議会に1議席を有 することを可能とするもの。他方,同改正法案が実施 の運びとなれば,国会議員数は現行の471名から1 0名程度増えることになるとの試算も出ている。 同改正法案は,社会自由同盟のような世論調査の結 果では48%程度の支持率を得ているような大政党を 利するものといわれており,民主自由党や国民党のよ うに世論調査の結果では15-25%程度の支持率を 得ているような政党にとっては不利な法案との見方が されている。また,5%の政党足切りラインの廃止は, ルーマニアの進歩のための国民同盟のような世論調査 結果では1%程度の支持率しか得ていない政党を利す るものであり,右は社民党とルーマニアの進歩のため の国民同盟間の協力プロトコールの条件に含まれてい たもの。さらに,少数民族への配慮は,社会自由同盟 がハンガリー人民主同盟に手を差し伸べたものとみら れている。 民主自由党は,国会議員数の削減が反故にされたこ と及び5%の足切りラインが廃止されたこと等を主な 理由に,5月31日,同改正法案を憲法裁判所に提訴。 なお,右改正法案が合憲との判断が出た場合は,残る 手続きは大統領による署名であるが,バセスク大統領 自身,2010年に単一記名式選挙制度の改正を主張 していたこともあるため,同改正法案に反対すること は難しいであろうとの見方がされている。 ■世論調査結果 ・世論調査機関IMASが本年5月9-15日の期間 に実施したルーマニアの政治情勢等に関する世論調査 結果概要以下のとおり。 なお,ポンタ新内閣の発足を受け,本年4月の調査 に比べて社会自由同盟が10%以上,ポンタ首相が2 0%近く支持率・信頼度をあげていることが特徴。 (1)議会選挙における支持政党 社会自由同盟 59.4% 民主自由党 14.5% 国民党 12.8% ハンガリー人民主同盟 5.5% 大ルーマニア党 3.1% ルーマニアの進歩のための国民同盟 1.7% 新世代党 1.7% その他 1.4% (2)公人に対する信頼度 ポンタ首相 43.1% イサレスク中銀総裁 39.1% アントネスク国民自由党党首 32.4% ウングレアーヌ前首相 22.1% ジョルジェスク公共財務大臣 21.9% ルス内務大臣 15.5% バセスク大統領 9.9% トゥドール大ルーマニア党党首 9.2% ボック民主自由党党首 9.1% ベラ前副首相(ハンガリー人民主同盟) 4.4% アナスターセ下院議長 3.2% 外政 ■要人往来 ・5月10日,ポンタ首相はブリュッセルを訪問し, ハーン欧州委員(地方政策担当),シュルツ欧州議会議 長,ラスムセンNATO事務総長と会談を実施。 ・5月14日,マルガ外務大臣はEU外務理事会に参 加し,アフガニスタン情勢,中東和平プロセス,リビ ア・シリア・アルジェリア情勢,EU-メキシコサミ ットの準備につき協議。

(3)

・5月28-30日,マルガ外務大臣はイスラエルを 訪問。リーベルマン・イスラエル外務大臣と経済分野 を中心とした二国間関係,地域及び国際的問題につき 協議。また,ペレス大統領及びネタニヤフ首相を表敬。 ■NATOシカゴ首脳会合 ・5月20-21日,バセスク大統領はNATOシカ ゴサミットに参加。会合後,記者会見で以下につき言 及。 ―NATOは今後軍事的責任のみならず政治的責任を も有する機構に変貌する。 ―ミサイル防衛(MD)システムの暫定的な能力につ き宣言。ルーマニアにおける同システムは2015年 より機能する。将来的にNATOシステムとして統合 することが目標。同システムは防衛システム。ロシア との関係では情報の透明性を支持する。 ―ルーマニアはアフガニスタンに駐留するNATO主 体の国際治安支援部隊(ISAF)が2014年末に 撤収するまでアフガニスタンに関与していく。また, 2015年から3年間アフガン治安部隊を資金面で支 援する。 ―NATOは沿ドニエストル問題外交的解決を期待。 ■欧州理事会非公式夕食会 ・5月23日,バセスク大統領はブリュッセルで開催 された欧州理事会非公式夕食会に参加。会合後,記者 会見で以下につき言及。 ―本夕食会ではギリシャ問題と経済成長につき議論さ れたが,特段結論は出なかった。 ―持続可能な経済成長を達成するためには,財政強化, 構造改革及び投資の促進が重要である旨を主張。 ―ルーマニアが欧州基金を十分に吸収する能力が不足 していることに鑑み,2007-13年までの同基金 予算の使用期限を2016年まで3年間延長すること を提案。 ―あるプログラムから別のプログラムへの基金の転用 の可能性につき提案。たとえば,人的資源開発プログ ラムのための基金を地域開発・観光促進プログラムに 転用することも一案。 ―2014-20年までの同基金予算において,EU 新規加盟国に対する構造基金の増額を要求。この増額 によってのみ,EU旧加盟国と新規加盟国との間の発 展の格差を減少させることができる。 ―EU財政協定条約については,ここ数週間の内に批 准できる見込みである旨報告。 ―6月1日にブカレストで構造基金につき議論するた めEU加盟国に招待状を発出。 ■対モルドバ共和国関係 ・5月3日,ティモフティ・モルドバ共和国大統領が 当国を訪問しバセスク大統領と会談を実施。バセスク 大統領は(1)モルドバ大統領に就任されたことを祝 福,(2)二国間関係構築という観点においてルーマ ニアが最初の訪問国であることに感謝,(3)二国間 関係における問題及びモルドバのEU加盟に対する進 展につき協議。EU加盟に向けたルーマニアとモルド バ間での戦略的パートナーシップにつき協議,(4) モルドバのEU加盟に向けたルーマニアの協力につき 協議。ヤシ―ウンゲニ間のガスパイプライン,ファル チウ―ゴテシュティ間及びスチャバ―バルツィ間の送 電線,イサクチャ―キシナウ市間の光ファイバー線, プルト川にかかる橋の補強といった既に確定している プロジェクトの進展を共同して促進することを決定, (5)我々はルーマニア人が多くを占める二つの独立 主権国家であるという結論を出した。歴史,言語,伝 統,この数世紀の間ルーマニア人の経験した幸福及び 悲哀を共有する,(6)来年度はモルドバ人学生50 00名に対し奨学金を給付し,数年内には1万人にま で増やす,(7)沿ドニエストル問題に関しては,全 力でモルドバに協力することを保証,(8)「ティ」 大統領の本訪問を記念して,モルドバ政府に対してマ ラムレシュ産材木でつくられた教会及びルーマニア語 の書籍100万冊を贈呈する,(9)(新政府発足後 もモルドバに対する現在のルーマニアの外交政策は維 持されるのか,という記者からの質問に対し)維持さ れると断言できる。NATOの一員としての政策,E Uの一員としての政策,そしてモルドバとの戦略的関 係という3つのルーマニア外交基本政策は全政党が共

(4)

有している旨言及。ティモフティ・モルドバ共和国大 統領は,(1)「バ」大統領からのモルドバ大統領就 任の祝辞に感謝。ブカレスト公式訪問に対する招待に 感謝,(2)「バ」大統領との議論は建設的で有意義 なものであった。2011年は司法分野おいて二国間 関係は大きく進展し,具体的な実践計画を引き続き進 行していくことができる,(3)ルーマニア政府から モルドバ政府に対する1億ユーロの無償援助に関する 両国政府間協定への批准に関する法律の公布に感謝, (4)経済関係に関して協議。ルーマニアはモルドバ にとっての戦略的経済パートナーであり,輸出先とし ては2番目,輸入元としては3番目に貿易量の多い国 である。モルドバにおいてルーマニアからの投資は 8%にすぎず,今後多くの投資がなされることを期待。 特に送電線及びガスパイプラインの接続といったエネ ルギー分野に関する二国間関係の構築が優先事項, (5)モルドバのEU加盟,EUへの入国査証免除, EUとの貿易自由化に向けた交渉に対するルーマニア の協力に感謝する旨言及。 経済 ■マクロ経済 ・5月8日付アジェルプレス通信は,イサレスク中央 銀行総裁がインフレ率は今年後半には3~4%レベル に安定すると述べたと報道。 ・5月9日,国家統計局(INS)は,2012年3月 の貿易赤字が31億1,740万レイ(7億1,420 万ユーロ)となり,前年同月よりも約6億350万レイ (1億7,100万ユーロ)の減少となったと発表。 2012年第1四半期の貿易赤字は,73億5,47 0万レイ(16億9,060万ユーロ)で,前年同期比 で9億8,270万レイ(1億8,300万ユーロ)増 であった。 ・5月11日付アジェルプレス通信及びナイン・オク ロック紙は,ラゼア中央銀行チーフエコノミストが, 2011年末のルーマニアの総対外債務は984億ユ ーロで,ルーマニア人一人当たりで5,000ユーロ となったと発言したと報道。 ・5月14日付ズィアル・フィナンチアル紙は,欧州 委員会の春季経済予測報告書によると2012年のル ーマニア予測経済成長率が1.6%から1.4%に修 正されたたと報道。2013年には2.9%になると 予測。他の国際機関による2012年ルーマニア経済 成長率の予測は次のとおり: IMF 1.5% WB(世界銀行) 1.5% EBRD(欧州復興開発銀行) 0.8% 民間銀行 0.5~1.0% ・5月11日,国家統計局(INS)は,4月の年間イ ンフレ率が1.80%増であったと発表。 ・5月15日,国家統計局(INS)は,2012年 第1四半期の経済成長率は前期比で0.1%下落し, 二期連続で下落したため、ルーマニア経済がリセッシ ョンに入ったと発表。 ・5月16日,欧州問題省は,2012年の4月末の EU 基金の吸収率を7.4%と発表。 ・5月21日,ユーロスタットは,ルーマニア政府の 2010年の徴税額が,ヨーロッパの中でリトアニア に次いで2番目低く,リトアニアは対GDP比で27. 1%,ルーマニアは対GDP比27.2%と発表。 ・5月23日付ズィアル・フィナンチアル紙は,ドゥ ミトル・ライファイゼン銀行チーフエコノミスト及び モルナーING銀行チーフエコノミストはルーマニア の公的債務が対GDP比40%レベルに近づいており, 財務省のデータによると今年2月は対GDP比33. 4%,3月は34.6%と指摘したと報道。 ・5月25日,公共財務省は,4月末の財政赤字が5 0億レイ,対GDP比0.83%であったと発表。な お,今年末の財政赤字目標は対GDP比2.2%。 ■IMF,国際機関関係 ・5月5日付アジェルプレス通信は,IMFルーマニ ア代表団が,公務員給与の削減率を6月に8%緩和す ること,また,年金受給者から過剰に徴収していた社 会保障金を返還することを認めたと報道。 ・5月5日付アジェルプレス通信は,IMFとの交渉 の結果,電気料金の自由化実施期間は2012年~2 017年,ガス料金の自由化実施期間は2013年~

(5)

2018年に設定されたと報道。 ・5月23日付ナイン・オクロック紙は,ルーマニア 政府がIMFへの趣意書を承認したと報道。趣意書の 中には電気料金及びガス料金の自由化,公務員給与の 削減緩和が含まれている。 ■産業界の動向 ・5月14日付ズィアル・フィナンチアル紙は,ルー マニアにおいて太陽光発電投資が活発化していると報 道。その理由は再生可能エネルギー法により供与され る補助金(1 メガワット当たりグリーン証券6枚)が EU内で最も高いためと報道。 ・5月31日付ズィアル・フィナンチアル紙は,20 11年販売額ランキングを報道。トップ3は次のとお り。 OMVペトロム 社 39億ユーロ ダチア社 31億ユーロ ロムぺトロール石油精製 24億ユーロ ■投資関連動向 ・5月8日,ボッシュ社(独)は,クルージュ・ナポカ 市の自動車部品工場に7,700万ユーロを投資する と発表。 ■財政政策 ・5月16日,ルーマニア政府は,世界銀行(WB)と の10億ユーロを上限とする3年間の予防的取極を締 結するための覚書を承認した。 ・5月16日,ルーマニア政府は,緊急政令により, 6月に公務員給与削減率の8%緩和及び年金受給者か ら過剰に徴収されていた社会保障金額の返還を決定し た。 ・5月30日付アジェルプレス通信は,ルーマニア政 府が税法を改正したと報道。 ・5月30日付アジェルプレス通信は,ルーマニア政 府が緊急政令により,零細企業及び自営業者の税負担 緩和措置を講じたと報道。 ■公共政策等 ・5月7日付ズィアル・フィナンチアル紙は,ポンタ 新政権の政策には次の優先事項が含まれていると報道。 (1)国際通貨基金(IMF),欧州委員会(EC)及び世 界銀行(WB)との予防的取極を継続すること (2)EU基金の吸収率を向上させること (3)PPP法を改正すること (4)エネルギー分野の近代化と開発 (5)国営企業の民営化プロセスの継続 (6)財政制度の再構築 (7)灌漑設備の再構築 (8)鉄道の近代化 (9)地下鉄線M7(アレキサンドリア駅~ボルンタリ 駅)の建設 (10)コンスタンツァ港の開発マスタープラン作成 と現在進行中のプロジェクトの完成 ・5月7日付ズィアル・フィナンチアル紙は,メトロ レックス社がオトペニ国際空港と市中央部を結ぶ地下 鉄線(M6)の公的調達プロセスを5月5日に開始した と報道。 ・5月9日付アデヴァール紙は,ウドリシュテ・メト ロレックス社総裁が地下鉄線(M6)には12駅が建設 され,そのうちの一つは東京(Tokio)駅と命名さ れると発言したと報道。 ・5月10日付アジェルプレス通信は,クンペアヌ労 働大臣がテレビ番組の中で,公務員給与の引き上げ(削 減率の緩和)を1回目は今年6月に8%幅で実施して 7月から支払い,2回目は今年12月に引き上げを実 施して来年1月から支払う予定であると発言したと報 道。 ・5月22日付アジェルプレス通信は,21日ブカレ ストにおいて,ルーマニアと韓国が産業開発・輸出・ 経済情報・経済危機管理方法及び人材開発についての 協定を結んだと報道。 ・5月22日付アジェルプレス通信は,下院がルーマ ニア政府とIMFと合意した電気料金及びガス料金の 自由化を進める法律を承認したと報道。同緊急政令中 には,ルーマニアエネルギー規制局(ANRE)を経 済・貿易・ビジネス環境省から議会の管轄下に移管さ せるとの条項も存在。また,上院も5月29日に同法

(6)

を承認した。 ・5月28日,ルーマニア政府は,6月末までに家庭 用及び産業用の電気料金を,IMFとの合意に従って, 5%引き上げると発表。 ■金融政策 ・5月2日,中央銀行は,政策金利を5.25%で維 持した。 ・5月2日,中央銀行は,2012年4月末の外貨準 備高が343億3,600万ユーロとなったと発表(2 012年3月末の346億400万ユーロから減少)。 金準備高は103.7トンで不変。また,2012年 4月末の国際準備高(外貨準備高及び金準備高)は38 5億2,600万ユーロとなった(2012年3月末 の387億5,700万ユーロから減少)。 ・5月16日,中央銀行は,2012年第1四半期の 経常収支等について次のとおり発表。 (1)経常収支の赤字は,前年同期よりも43.7% 減少して,5億4,400万ユーロとなった。 (2)2012年1~3月の外国直接投資(FDI)は 4億2,500万ユーロとなった(前年同期のFDIは 4億4,400万ユーロ)。 (3)2012年3月末の中長期対外債務は,201 1年末から1.1%増加して,764億4,300万 ユーロとなった(対外債務全体の77.4%)。 (4)2012年3月末の短期対外債務は,2011 年末から2.4%減少して,222億6,900万ユ ーロとなった(対外債務全体の22.6%)。 ・5月25日,対ユーロ・レイ相場が史上最安値であ る1ユーロ=4.4750レイを記録した(中央銀行発 表のレートでは,24日の1ユーロ=4.4662レ イ)。 ■労働・年金問題等 ・5月2日,国家統計局(INS)は,ILO基準によ る2012年3月の季節調整後の失業率を7.5%と 発表。なお,対前月比で0.4%増加,対前年同月比 で0.5%増加であった。 ・5月7日,国家統計局(INS)は,2012年3月 の平均月給(グロス)が2,126レイ,対前月比98 レイ増であったと発表。なお,平均月給(ネット)は1, 543レイで,前月比71レイ増。 ・5月8日,国家雇用庁(ANOFM)は,2012年 4月の全国の失業率を4.73%と発表。対前月比0. 32%低下し,また対前年同月比では0.75%低下 した。 ■格付け(2012年6月7日付) 内はアウトルック Fitch 外貨建長期(国債) BBB- (安定的) 自国通貨建長期 BBB (安定的) S & P 外貨建長期 BB+ (安定的) 自国通貨建長期 BB+(安定的) JCR 外貨建長期 BBB-(安定的) 自国通貨建長期 BBB (安定的) 我が国との関係 ■日本・ルーマニア友好議員連盟一行のルーマニア訪 問 ・5月2-3日にかけて,日本・ルーマニア友好議員連 盟一行(石関衆議院議員(同連盟事務局長),畑衆議院 議員(同連盟メンバー)及び柴橋衆議院議員(同連盟事 務局次長))がルーマニアを訪問し,シュテファン・ル ーマニア日本友好議員連盟会長(下院議員),コルラツ ェアン上院外務委員会委員長(現法務大臣),オプレス ク・ブカレスト市長,アウレスク外務次官及びディミト リウ・ルーマニア商工会議所副会頭(元民営化大臣)他 と会談を実施。 各会談では,大変良好な両国政治・経済関係の更なる 強化に向けた具体的な意見交換が行われた。とりわけ, 日本側からはインフラ海外展開等に関する説明や日E U・EPA締結に向けた協力要請が,また,ルーマニア 側からは日本の総理のルーマニア訪問や日系企業の対 ルーマニア投資の増加及び日EU・EPA締結支持に関 する希望・意思表明が行われた。さらに,対ルーマニア 最後の円借款案件となる「ブカレスト国際空港アクセス

(7)

鉄道建設計画」については,両国にとって大変重要な案 件であり,両国の友好関係を象徴する形で実施されるこ とが重要である旨の認識が共有された。 ■各種日本関連文化行事の開催 ・5月5日,イオン・クレアンガ高校で日本文化祭「起 き上がりこぼし祭」が,また,5月13日にブカレスト 大学植物園で同大学日本語学科による日本文化祭「道開 き」がそれぞれ開催され,歌や踊り,書道,生け花等の 日本文化に関するパフォーマンス及びワークショップ が行われた。 ・5月7日から12日までルーマニア・アメリカ大学で 「Japanese culture days」が開催され,着物やマーシ ャル・アーツのデモンストレーションやアニメ,仏教に 関する講演会等が行われた。 ・5月15日にブカレスト市においてシビウ国際演劇祭 記者会見が実施され,雨宮大使が出席した。同演劇祭は 5月25日から6月3日までシビウ市で開催され,日本 から4グループの参加があった。 ・華道家の野村天圭衣氏が当地を来訪し,5月17日に トゥルグ・セクイエスク市で,5月29日にブカレスト 市でそれぞれデモンストレーションを行ったほか,大学 等で複数回のワークショップや講演を実施した。 ・5月25日から30日まで日本映画祭が開催され,今 村昌平監督「女衒」や井筒和幸監督の「岸和田少年愚連 隊」他を上映した。 ・5月28日から6月2日まで,オデオン劇場において 「Japanese culture days」が開催され,前述の野村氏 を含む日本人6団体・個人による舞台・ダンス・生け花・ 評論等の公演のほか,各種デモンストレーション,講演, 展示,ワークショップが実施され,多くの来場客を得た。

参照

関連したドキュメント

は  共通の改革について 意見の一致を 見なかったために ,  6  月  18  日に,その占領 

タイの国会は下院と上院で構成される。 1932 年以降、下院は公選とされる一方で、上院 については国王による任命が行われることが多かった。

大統領を首班とする文民政権が成立した。しか し,すでに軍事政権時代から国内各地で多発す

大統領選動向:大統領選挙の投票動向に関して、今月 1 月の時点で第 1 回目の投票が行われ た場合、誰に投票するかという調査が行われた(グラ フ 4 及び

上下両院議長も与党から選出された。ベニグノ・アキノⅢ大統領による議会運営

盧大統領は学生や労働者の激しい示威活動に対して このままでは大統領職を 続けていけないという危機感を感じる という弱音を漏らした ( 月 日)

56.8%で、民進党の現職、林佳龍を破って当選した。同時に行われた公民投票では、全部で 10

一方,前年の総選挙で大敗した民主党は,同じく 月 日に党内での候補者指