【論 文】 UDC :624
.
011.
1 :72.
03 :728.
6 日本 建 築学 会 構 造 系 論文 報 告集 第 360 号・
昭 和 61 年 2月江戸 時
代
に
建
築
さ
れ た
農
家
の
水
平 加 力試 験
の ・
結
果
* 正 会 員 正 会 員 正 会 員 正 会 員杉
野
鈴
安
山
口木
藤
英
弘
秀
直
男
*行
* * = * * *人
* * **1.
緒 言 1984年11月19 日,
住 宅・
都 市 整 備 公 団 研究 学園都 市 開 発 局と東 京 大 学の渡辺定 夫 教 授の御尽力によ り,
茨 城 県 新 治 郡 桜 村 大 角 豆にある民 家 (横田家。
18世 紀 末 の建 築と推 定さ れ る])農 家)に つ き,
地 震 力 を想 定し片 振れ水 平 加力試 験を行い,
その水 平 剛 性を調べ る機 会を 得た。
古い民家に関す るこ の 種の実 験は少な く,
大 沢 胖’
等の行っ た実 験2〕が あ る程度な ので,
実験結果を報 告し 世の参考に供し たい と 思 う。2.
建 物 概 要 2.
ユ 平 面 実験は,
こ の建物の創 建時の状態 を対 象に行わ れ た。
層
し た がっ て建 物の 南 面と北 面に あっ た桁 行 全 長にわ た る は り問 約1.
8m
の庇 部 分は除 去さ れ、
さらに土 問に現 存し た部屋 や 間仕切 は 取 り除か れた。
か く て実 験し た建 物の平面 形は桁行 約 14.
9rn,
は り間 約 9.
4m の長 方 形 (Fig.
1参 照)となっ た。
間取り は西 側の桁行約8,
5m
(4間 半 )に居 室 部,
東 側 約 6.
5m (3
間半)に土 間を もつ 田の字 型四間 取りである。
なお ユ899年 に西側か ら 現 位 置に約7.
2m 曳 き家し た形 跡 が ある。
2.
2 構 造 屋根は茅ぶ き寄せ棟 (Fig.
2)で,
棟 高 約9,
4m , 軒 高 約3,
5m 。 はり間および桁 行の断 面 をそれぞ れFig.
3, 4に示 す。
柱の位 置はFig.
1に示す とお りで,
主要な柱 は四行五列に整 然と配置され, 土 間と居 室部の境に は大 黒 柱とこ の 家で3番目に太い 柱が あ る (Fig.
5
)。
柱の 断 面と樹 種はTable
1に示 す。
壁は すべ て 5本 貫の竹 小 舞 土 塗 り壁で, 貫の 断 面は 25×1ユ5mm お よ び その前 後が多い。 加 力 方 向の は り間 方 向に は 列に土 壁が あ る (Fig.6
)だ けで あ る。 横 架 材は差 鴨 居と框が平 角 製 材で あ る が,
これ を除け ぱ はり,
桁 すべて丸 太である。 また框 (樹 種はケヤ キ ) を除き樹種は すべ てマ ツ で ある。
大 曳き (エ ノキ )は は り問方 向に渡 さ れ,
その位 置はFig.
4に見る と おり。 土台は側回 りの◎,,
,
,
の各 列だ けで,
断 面 は幅 14〜
15cm,
せい 11〜
12 cm,
樹 種は は り間 方向は ス ギ,
南の 列は ケヤキ,
北の 列はク リであ る。
3.
試 験 方 法・
3.
ユ 片 振れ水 平 加 力 試 験#15 柱か ら“11 柱 ( 大 黒 柱 )と#7柱の柱 頭を と お り
,
#7・
#3 両 柱の 中 間まで伸び る桁 行 方 向の は り (中 引ば @ 耀 129へ
や Bo】Ro ちゃの 重 か ま DlnLng R1
板 の 融1 蹴しo 」 縁 Woα】en 押 入 nOQr 側 3 7 u く o ヨ 註 m むく ざし匙 α52 軌7 ざ し き幽
大黒柱 Daiko じo 山ロ
n Gue8t RQ L 五v1 RQ1
ど 重 1 Eaτ
しhPloor 2 5 10卩
居皿
tr oo Do 大 戸 ユ 5.
嚠
加力 0,
24 FOrCa bOOr:
:
{
f
13 Oge−一
一
377−一
一一
一
一
一
aT6−一
一一
トー
一
一
一
一
一
ft45−Fig
.
1 Plan of tested farmer’
s house,
◎
ー
十 III 隷 畔 1 − 1 み ー お 闘 − 注* 「新 建 築」誌1985年1月号で概 要を速報し た。
,
* 東 京 大 学 教 授・
工博 # 明 治 大 学 講師・
工 博 躰 ホ 職 業 訓 練大学校 講師・
工 修 # # 東 京 大 学 助手・
農 修〔昭 和60年6月10日原 稿 受理} Fig
.
2 Tested house andloading
arrangement.
棟 高 約a4ロ 彑杣 up しo th3 TOP 砿 R〜d9
¢
POBRユ
α
13 LO 凵ea8uro HOr璃o鼻tal D1叩1β
cent 題9σ x320 水 甼 喪 位 Plne ワ イヤ
ー
上 I w⊥re TOP 跏 根太 天 井■
H−
Sbapod w上re Ste。
1 ワイ ヤー
’
田彡銅 加力 方向 D1肥otionof 圓 1 馳65x255 PL
聡
210x222 Z⊃1隗ova 副 足 位 置 ほ ほ 大 黒 柱々「
伽甲 of騨
}
抛 訌kok日
q Co工衂n 醐七
i駄ぽ蓬 鴨 居 下 BoLしof 甲 丁 夐e 80am nH 大 魁 桂 礎 石 上 140×3.9 差鴨
一
Plng Tie 呂a3ロ 床 Ploor 大 肘住30gx307 驅1koku 加LkQV8 Go1山四n GL勉
、 胛璽__
隅 C +_
。,7一 q22TQP QfFOOt1 StoneFig
.
3 Application method of horizental force(Frame 3).
Table l CrQss sectiQ皿al area and species
OI columns
.
Cross βeGtional
are ε」
FramCoLLatera1Lo itudirla1Species Nα 1137 135 12135 135 3130 130 4120 117 5140 135 Cryptmeria 6160 160 27160 163 8123 124 9140 138 31011210309 222307 Zolkova 12148 147 13128 132 41415177233 173240 CryDtmeria 16130 132 ad1 跖inし3 13sx312 143×296Pine 140
×
349 1dOX349 Plne 大照柱 OatkokuCelumn志
・巻
一
・…遇
一
鬯
一 一一
」
Fig.
4 Cress−
section of longitudinat directien(Frame C}.
Fig
.
5 Columns #1〔}(left)and #ll (right }in Frame3
.
り と 呼ぶ べ き もの で地 上 か らの高 さ 約 4
.
5m )の 2 点 (#7柱,
#11柱か らい ずれ も 列 側へ 数 十cm の所一
Fig,
1と4参 照 )に,
Fig.
3に見るように ワイ ヤー
を掛 け,
それ をH
形鋼を介し て ワイヤー
1本とし,
チ ル ホー
ル を用い ては り間 方 向に水 平に引 張っ た。 なお反 力 要 素 と し て は地 上に す え た万能掘 削機 (通称ユ ンボ)を用い た (Fig,
2参照)。
チル ホー
ル を 用 い引張っ た ワイヤー
の方 向,
すな わち水 平 力の合 力の作 用 線は,Fig,
1に見 る ように建 物の はり間 方 向の中心 軸とほぼ一
致 した (厳Fig
.
6 Mud waU in Frame 4.
密に言 う と
,
合 力の作 用線は中心軸よりも24cm 列 側 寄り)。
水平力の加え方は片 振れ繰 り返しで最 大7.
1tonf
に 達し た所で加力を終了したが,
水 平 力,
加 除の経 過の詳 細はFig.
7に示 す と お りであ る。 柱の各 位 置,各 方 向の変位は変位変換 器 (1/100mm 精 度 )74個を用い て測 定し た。
3.
2 固有周 期の測 定 微小振幅が対象であ る が,
この建 物の 固有 周 期 を片 振 れ水 平 加 力 試 験の直 前直後に調べ た 。 Fig.
15に見るよ うに大 黒 柱の柱 頭 (高さ約 4.
5m )に取りつ く は り の大 黒 柱 近 く の 2点に電 磁 式 振 動加振 器 (サンエ ス社 製 APS−
ll3) を すえ, そ れ ぞ れX
方向,Y
方 向に起 振 を 行い,
6本の柱の 8か所の位 置 (Fig.
15で番 号が附し てある)で加 速度を サー
ボ型 加 速 度 計 (明石 製 作 所 製V
−
4QlR )で記録し た。
そ して 加 速 度か ら変 位 を推 算し一 24 一
た
。
4.
試 験 結 果 と考 察 4,
ユ 柱の傾 斜 角 建物全体に加わっ た水平 力 と各 列の柱の は り間 方 向傾 斜角 (差 鴨 居 下 端 と,5FnR
柱 直 下 の 玉 石 上 端か ら 上 へ 22cm の位 置の はり 間方 向 水 平 変 位の差 を,
上記 2位 置 の鉛 直 距 離で割っ’
t
」もの)の関 係 を 示 す とFig.
7の と お りで ある。 同一
の列においては4つの柱の間には り間 方 向 傾 斜 角の差は認め ら れ て な か っ た。
また上記の 水 平 力と柱 傾 斜 角の関 係が,
列と 例でほ と ん ど一
致 ( 列の柱 傾 斜 角の方が 列よ り や や小さいが)し たの で前 者はFig、
7に掲げ な かっ た。
Fig.
7 を 眺め る と次の こ と が看 取され る。
加 力 時は 列の 柱 傾 斜 角の 方 が 列よ り大きい が,
完 全 除 荷 時の残 留 柱 傾 斜 角は両 者の 間に差が ない。
こ の ことはどの加 力 段 階につ い て も言え る。
加 力 時の柱 傾 斜 角は, 土 壁の ある 列が最 小であ 8 0 斗(
翌D ご U ヨ 2 0 0Fra旧e
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→ 乙.
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ノ
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/ LO 2.
0 3.
O SIope of Calumn ? (IO『
:
rad)4
.
oFig
.
7 Total load versus s1Qpe of columns (s 【ope Qf Fiame〕is not drawn in止is figure,
as that is a little smaller thanslqpe of Frame 2
,
but almost simllar しo the latter).
Column M6Ccm 〕 る が, 完全除荷時の残 留柱傾斜角も最 小である。
こ のこ と はどの加 力 段 階につ いて も言え る。
残 留 柱 傾 斜 角 比 (ある上 限 荷 重 を加え た時の最 大 柱 傾斜角に対す る残 留 柱 傾 斜 角の比)は, 各列と も繰り 返 し加 力によ る上限荷重の上昇 につれ漸増し た が, これ を仔 細に調べ る とTable
2の と おり で,
残 留 柱 傾 斜 角比 は,
終 始 土壁のあ る 列が最 小,
大 黒 柱な ど太い 柱のあ る 列 が最 大で あっ た。 た だ し最大, 最 小と 言っ て も, そ れ程の大 差があ る訳で はない。
上 述の よ うに残留柱傾斜 角比は, 軸 組 列と上限荷 重に よ り変 化す るが, 大 雑 把に建 物 全 体 として見れ ば, 低 荷 重 域で は約0.
25,
高 荷 重 域で は O.
3−
O.
35で あっ た。
最 大 荷 重 時の柱 傾 斜 角につ い ては後 述。 4.
2
柱の各 部の水 平 変 位 Fig.
8に は荷重 と柱 各 部の水平 変 位の関係 が,
#6,
#7,
#10,
#11の各 柱につ い て示して あ る。こ の 図を眺め る と,
同じ軸組列の2
つ の柱が,
柱脚か ら上 屋 ばり下端までの 全 長にわ た り完全に同 変形 を 示 して いるのが 分 る。
ま た 柱 断 面が大きい #10,
#11両 柱は全 長にわ た りほ ぼ一
直 線を な して いる (差 鴨 居 位 置で ご く わずか折れて はいる が)が,
断 面の 小さい (約 16cm 角。 小さい と言っ て もこ の家で5
番 目,
6番 目に太い )#6,
#7両 柱は差鴨 居 位 置で大き く折れ,
これ を境に 2本の折 線 状 を呈 して い る。
各柱の脚元の水平 変位は, 柱の 2点 (差 鴨 居 下 端と大 黒柱 礎 石の上 端か ら上へ 22cm の 位 置 )の水 平 変 位か ら外 挿 し て求め,Tab
旦e 3に示 し た。
同 表を眺め る と次 の こと が看取さ れ る。
Fig.
1におい て建 物の左 下 隅と右上隅を結ぶ斜め の線を境に,
線上 お よび右 下 側にある柱の脚元は下 側〔南 側〉に動き,
左 上 側にある柱の脚 元は上側 (北 側 )に動 いてい る。
建 物が後 述の よ うに反 時 計 周りに回 転 (平 面 的に )した ために,
上 記の斜め線 を境に柱の脚 元が開いColumn M7 Colu頃n
圏
MLO【c而 (c面 Column M
1匡 〔Daikoku)
(cm) 0 5 101ユ0 5 且0 110 5 且O O 5 10 匝
一
一
・
一
一
・
r− −
1 1−一一
一一
一 一 一一
{ 广一
一
トー
一
一
一
「Table 2 Resudial siope of coiumn versus load
.
’
一
厂一齟
一
7 1 ’ 广 !1
苫・1
〆 Ip ’ ” 101 『 r°
’ 印 1踊 1冂 r6 乙6−&
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Fra田eMa 毘 Loadat each loadi cycle
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斜 一 鴇_
3 もonf5 tonf7
,
1tor ぼ1∠
.
一
一
2340
.
23 砿310.
25q270.
.
300260.
(L33〔L29 Top of POOtlng Sしone
」
.
aj{果’
ド端 ECttom ofTop B已
am一
天 丿11以 」.
端 Top of Ceili囗9 遊II巴1匡1.
1「
;.
嶷 BottOr Tie Beam 6
一一
幽勲居上 端 Top of Tatam1Fig
,
8 Load versushorizontal displacementatvarious pDmtsof column fQr CoIumns #6,
#7,
#10,
and 鉾11.
Table3Horlzontal displacement of the bettom of columns ln 且ateral direction
.
Unit:mm
Fra囮qCoL Load ‘tonf )
阻 1 2 3 4 5 6 6
.
9 7.
1 10.
090.
23冫 0,
661.
231,
79a633.
283.
33 12一
〇.
26一
〇.
56一
1.
55一
1.
68一
ZIB一
2.
85一
3.
32一
3.
37 3一
〇.
26一
〇.
59一
〇.
99一
1.
41一
1,
80一
2.
33一
2.
65一
Z69 4一
〇,
26一
〇.
73一
1.
25一
1.
76一
2.
23一
2,
52一
2.
78一
2」72 50.
120.
420.
901.
502.
163.
oo3.
58a65 26一
〇.
11一
〇.
11一
〇.
07一
〇.
030.
020.
140.
170.
17 7一
〇.
36一
〇.
34一
〇.
47一
〇.
72一
〇.
80一
〇.
96一
1.
06一
1.
0δ 8一
〇.
12一
〇.
23一
〇.
39一
〇.
57一
α51一
〇.
34一
〇.
41一
〇.
41 90.
140.
450.
861.
40ZO93.
083.
813.
88 310一
〇.
200.
190.
470.
80L171.
731.
961.
98 11o。
30q140.
260.
420。
59 α851.
460.
97 12一
〇.
02一
〇.
14一
〇.
35一
〇.
64一
〇.
95一
1.
31一
1.
49一
1.
43 13一
〇.
010.
050.
140.
230.
320.
460.
340.
54 4140.
010.
070 」190.
28q420.
570.
67 ¢ 69 15o 』20.
09 “20O.
290,
400.
560.
640.
66 16一
〇.
04一
〇.
G90.
03’
0.
050.
100.
220.
260.
26 た と考え られ る。
最 大 荷 重 (7
.
1t・nf)時に,
列の柱の脚 元は0.
5〜
O.
7mm (#16柱を除く〉南へ 動い てい る。
大 黒 柱 (#ll 柱)は約 1mm である。
ほ とんど不 動と見て よい。
柱 脚 元の動き の最 大は居 室部 通りであ る が,
最 大 荷 重 時に約3.
5mm と小さい。
4,
3 柱の鉛 直 変 位 Fig.
9に各 柱の鉛 直変 位と荷重の関 係を示す。 これ を 眺め る と,
沈み を示し た の は#7 , #13の 両柱だ けで、
し か も そ の 量 は小さい。
ほ かの柱は浮 き上 がりを示し,
特 にその量が大 きか っ たの は,
,
列の 通り柱で, そ の浮き上が り 量は互い にほ ぼ等し かっ た。 し か し大き い と言っ ても水 平 加 力7.1
tonfに対し4〜
5mm で,
建 物 寸 法と比 較し き わめて小さい。
ほかの柱の浮 き 上 がり 量は 7.
ltonfに対し, 大き いもの で も2皿m を越 す もの は ない。 以 上の所 見 を総 合す る と,
水 平 力を受け た と き 建 物 全 体に ほ とん ど浮 沈が生じ ないと言っ て大 過な か ろ う。
これは建物 自重が大きい た め水平 力に よる柱の浮 き 上が りを抑 止す る もの と考え ら れ る。 4.
4 建 物の ね じ れ 差 鴨 居下端 位 置にお け る柱の水 平 変 位に注 目し,
建 物 の平 面 的ね じれ を調べ て み よ う。
は り間方 向の水 平 変 位 は すべて の柱につ い て,
桁行 方 向の そ れ は 四隅の柱と 大 8 E 4〔
冒 g}
覃
§ 2 u 畠、
θ.:Rotation Angle of End Fra皿e 砧2,洗3。島,:LocalRota七ion An91e
of Fron七 Frame
Shear Strain for
Three Bays γコ z
=
=
(i
〜十 風)/2 十 畠2 γ2s=
(a
+ 瓦)/2 + 6』s r: .=
(磊十b,
)/2 十 6も4 」IIIIII
− h − IIIIIl 卜 ◎ ◎ ◎ 一 L− 一
T『−
k一一
「一一一
』一一一一
一
T−
II
丘II1111H
しoad 〔P)Fig
.
1G Definiヒion of various kinds of rotation ang [e and shea 【stra【n for three bays
.
黒 柱
C
#1] )につ い て測 定し たの で, こ れ を 基に話を 進 め る。 ま つ妻 面 列,
の回 転 角 (θ,とe,), 建 物 前 面 通 り の局 部 回 転 角 (θ12,
磁,
e,,),
3つ の水 平 構 面 部 (べ 「 直 23 7 5 61n129 1L8 1514 16 4 川 0 1 0 ユ O K O l 2 3Vertlcal DISρ1ace囎nt of COlunne 仙m レ
Fig
.
9 Load ve τsusvertica 】displacementQ{columns (Columns#7and #13 indicate down
,
while others up,
)
.
4
イ )の せ ん断 変 形 角 (
rn,7n,
r34
) をFig.
10に示 す よ うに定 義す る。Fig.
11に は妻 面 列の 回 転 角と荷重の関 係が示し て あ る が,
これ を眺め る と,
列の回 転 角がほと ん ど完 全 に一
致し てい る の が看 取さ』
れ る。 Fig.
12
は 通り の局 部回転角と荷 重の 関係を示 し て い るが,
これか ら 娠 とa
,が完 全に近く一
致し, 桁行 方向一
各 通りの〜
間の柱 が, いずれ も一
直線 上にの り動く (例えば 通りの“5,
#9 , #13 各 柱が終 始一
直線 上にあ る)こと が 分る。
上 記の ことか ら〜
問の ベ イと一
間のベ イのせ ん 断 変 形 角 が 完 全に近 く一
致 することが 予 想さ れ るが,
Fig.
13を 眺 め るとその ことが よ く分る。 な お 通りの〜
間局 部回転 角θn は非常に小さ く (特に水 平 力 5 tonf まで )無 視で き る程 度なの で,
.
両 列 の柱は は り間方 向に等しい動きを示す と見て大 過 な か ろ う。 こ れ は大 黒 柱の頭 頂 を通る◎ 通りの桁が,
列 間の中 央で継が れて いるこ と と大き く関 係 して い る。一
方,
上 述の θ,,=a
,とい う現 象は,
上記の◎ 通り 桁が〜
列 間 を一
本で通っ て い る (継 手が ない〉こ と に起 因す るもの で,
こ の桁が水 平 構 面の固めに大き く寄 与し て い る のが分る。
昔か ら大 黒 柱,
小 黒 柱をつ な ぐ桁 行 方 向の 材 (中 引ばりな ど}を 入 れ る と家が固ま る と言 わ れ て き た が,
上 述 の指 摘は昔か らの伝 承 説の 正 し さ を 立証 す る もの と言え よ う。
4(
と O ど層
垈ー
0 住5 1.
0 0 駄 5 1.
0 1.
5 20 匙5−一
一
P 臥 〔10.
Zrad
}■
一
一
→一
昂 〔LO−:
rad 〕Fig
.
11 LQad versus rotation angle of s孟d
已 frames.
娠 CIO1:
rad ) 0 叺5 1.
O 巳 6 4 2[
智 o“
}
043 D’
ζ 、・
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1
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3.
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Zo−
LO O−
ZO_
1.
a O 4・
oo−
8rad) a.
〔1r:
rad )Fig
.
12 Load versus local rotation angle of front frame A.
r1
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【10』
trati ) 8 fi 4 2(
セ o ご 93 o一
轟 o Fig13一
Zo−
LO O−
ZO ns 〔LO−
ired 〕Load versus shear strain for three bays
.
一
1.
0 0 h・
oo一
匸
r己
d )次に水 平 構 面の変形 をvisibly に と ら え る た め模 式図 を画い てみ る と
Fig.
14の とお り で,
こ の図か ら 次の事 柄が明瞭に看取さ れ る。
妻 面列 , の 回転 角は
,
桁行 方 向の 通 りの回転 角とくらべ著し く小さ い。
建 物 全 体の水 平 構 面が 列を境に
2
分さ れ る (そ の理 由は前 述し た)。
建 物が水 平 力の大小にか か わ らず
,
終 始 0点を中 心に反 時 計 回りに回転す る。 こ のこと は, 土 間 部 分 (〜
列 間)に存 在する剛心の加力 方 向 並 進 量 と, 剛 心 を 中心に し た建 物の回転 角が終始一
定の比例関係を保っ て いたこと を指 唆する もの で,Fig.
7
の柱傾斜角と荷 重の 関 係が著しい塑 性 発 生を示して いない事 実と併わ せ考え る と, こ の建 物が本 実 験の加 力条 件下で著 しい 危 険 状 態 に達しな かっ たこと を示す もの と言えよ う。
4.
5 建物の強さ と破 壊予測本 実験で加え られ た水 平 力を地 震力計算用の せ ん断力 係数と対 比さ せ る た めに
,
建 物の重量 (地震力計 算用で, 地 盤 面 上1.
lm か ら上の 部 分の 重量 )を計 算して み る と次の とお り で ある。 屋 根 茅 ぶ き 61.
5kgf/m2 (屋根面 当り)*竹
・
縄15
kgf
/m2 (屋 根 面 当り) 16.
5tonf 屋 根 面 積 215m2 【c切 〔mm ] (mml lo Ccm) 10〔
ε o}
B 64
尸
匚
匹 00 臨
同
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因
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臼
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一
ノ
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〃
努
〃姦
う
箋
亠.
”
霧 0 2 B 6 4 2 0Fig
.
14Schematic
indication
of deformation
of horizontal struct”ral plane at tie beam leve]
.
注* 眞 木 建設 に依 頼した茅 自 重の抽 出 測 定 結 果に よ れ ば 112kgf/m3 であっ た
。
一
28
一
小 屋 組 部 材8
tonf 柱,
差 鴨 居そ の他8,
5
tonf 合 計 33.
O tonf 上述の建 物 重量に基づ く と, 本実 験で加え られ た最 大 水平 力7.
1 tonf は,
せ ん断 力 係致 O.
215 に対 応 するこ とにな る。 現 行 設計法で は, 地 盤が著し く軟 弱で な い敷 地に立つ 木造平屋 建に対して は,
せん断 力係 数0.
2を と るのが一
般で ある か ら,
本 実 験の最 大 水 平 力は ほ ぼこの 条件と一
致す る (わずか に安 全 側 )ことに な る。 こ のと き の各列の柱傾斜角は 列 0.
015Tad≒1/65 rad 列 o.
024rad≒ 1/40 rad列
o.
031
rad ≒1
/30
rad であっ た。
上 記の値は木質 構 造の耐 力 壁の許 容せん断 耐力 評価の 際, 従 来,
基 準 に とっ て きた見 掛 けの せ ん断変形 角 1/60 rad (1980年 以 前 ),1
/120
rad (1980
年以降)よ り 大 きいが,
こ の状 態で柱は りの仕口と 土 壁に致 命 的 損 傷 は発 見さ れ な かっ た (Fig.
7を 見て も各 列 軸 組に大き な 塑性 発生の 兆候が 認め ら れ ない)。
し た がっ てせ ん断 力 係 数0.
2
(昔 流 に言えば震 度0,
2)程度ま で 「強さ」の 面か ら見れ ば問 題ない と言えよう。
こ の こと と,
約16 cm 角の柱2
つ を含む軸 組 が1/30
rad,
に達して も危 険な 兆候を示さ な かっ た とい う事 実は注目 され る。
残 念なこ とに 7.
1 tonf以 上の荷重を加 力 装 置の 都 合 で加え ることがで き な かっ たの で, 「強さ」と 「粘り」 につ きこれ以 上 論 及 すること はで き ない。 こ の建 物が壊 れるとす れ ば,
列のい ずれ か の柱の差 鴨 居位 置にお け る曲げ折 損が発 端と な る と考え ら れ る が,
残 念な が ら ど の柱が発端に な る か も追及 で き な かっ た。 側 柱 ( #5
, #8 両 柱 )の い ずれ か が最 初に折れ,
それが内柱 (#6,
# 7両 柱)の折 損を誘 起す るとも考え られ る が, 1930年の 北 伊 豆 地 震 時の菅 哲 夫の 農 家 震 害 調 査3)に よれ ば,
内柱 が先に折 損 する ケー
スが多いと指 摘さ れて い る の で,
内 柱の 折 損 先 行も考え られ る。
Fig.
8が示す よ うに#6,
# 7両 柱が差 鴨 居 位 置でか な り折れ曲っ て いる (横 架 材が 四方差しされ柱 断面の欠損が大きい ため)のが その可能 性を指唆するように も見える。
4.
6
固有 周 期 加 振 器 の 振 動 数と柱 各 点の 変 位の 関 係 を図 示 (Fig.
15に大 黒 柱の柱 頭 11’
と差 鴨 居 位 置 11の はり間 方 向 振 動 の 場 合 を例 示 ) し,
こ れ か らHa1{−
power (Bandwidth
}Method
を 用い 固有振 動 数と減 衰 定 数 を 求めた (Table 4参 照)。
Table 4を 眺 め る と,
こ の建物が は り 間,
桁 行 両 方 向 に対し そ れ ぞ れ1
次固有 振 動 数約 2Hz , 約 1.
7Hz を も つ こと,
換言す れ ば両 方 向 と もほぼ1次 固 有 周 期 約 O.
5 秒で あ ること が 分る。
また は り間 方 向の減 衰 定 数は 6一
3 ? 丿 − 9x
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ロ ユ一
= OF 蔭 OOO一
α ω一
〇《
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ハ 丶 Frequeocγ ‘Hz}Fig
,
15 Tke ralation between frequency of [eciprecating massand displacement oE coiumn #11a
しthe top of column
(11
’
) and at tie beam leve[ (11)・
・
・
…
庁om the forcedvLbratlon in lateral direction
.
15% で桁 行 方 向の 4
〜
6% よ り大きい 傾 向が看取さ れ る。
こ れ は は り間 方 向 列に土 壁が沢 山 あ る た め と 解 さ れる。
なお固有 周 期0.
5秒 時のは り間 方 向 加振 (1
次 固 有 振 動 )に お い て,
測 定した柱はすべ て 同位 相で振 動 してい る が, そ の と き の各 列 柱の差 鴨 居位置で の変位と その比 は,
お よ そ 列 0.
28mm (比 1.
56) 列 0.
18mm (比 1.
00) 列 0.
12mm (比 0.
67) であ る。
ま た桁行方 向も 固有周期 0.
49秒 時の加 振 (1 次 固 有 振 動)において,
各 柱 は 同 位相で振 動 し,
差 鴨居 位置 での変 位と その比は お よ そ次の と お りであ る。 列 O.
24 mm (比 1,
41)◎列
0
.
17mm (比LOO )な お片 振れ水 平 加 力試 験 が終 了し た直 後
,
#10 , #11 両 柱の差 鴨 居 位 置で測定し た結 果に よれ ば , は り間 方 向 の 固有 振 動 数はユ,
7Hz に減少し,
加力 経 歴の ため固 有 周期 (1 次 〉が2割 弱 大き く なっ た。
5,
結 論4.
の考察 内 容を要 約ずれば次の と おり である。
(1 )せ ん断力係 数0
.
2強 相 当の水平力 を 加 えた所,
土壁列で1
/65rad,
無 壁 列で1
/30
rad の柱 傾 斜 角 を 生 じ た が,
土壁,
柱は り仕口に損 傷も顕著な塑 性 発 生の兆 候も 認め られな か っ た。
(2)柱の残 留傾 斜 角は当 然 水 平 力の増 大と と もに増加す る が,
全 軸 組 列 を平 均すれ ば, 低 荷 重 域で は生じ た傾
斜 角の約25
%,
高 荷 重 域で は約 35% であっ た。
(3)柱 脚の水 平 変 位と 鉛直 変 位は,
す べ て の柱で無 視で き る程 小さか っ た。 (4 ) 剛 性の高い 土 壁の あ る列の偏 在に よ り建 物は水 平 力を受け ね じれ た が,
その 際建物 (差 鴨 居を含む水 平 構 面 )は終 始,
建 物 外の一
定 点を 中 心 と して回転 し た。 (5)差 鴨居 を含む 水 平 構 面の挙 動か ら,
中 引ば り (大 黒 柱の柱 頭 を通る◎ 通 りの は り) が 古い農家の水平構面の固めに大き な役 割 を果すこ と が明 らか になっ た。
(6
)建物の 固有 周 期 (1 次 )は水 平 加 力 試 験 前は は り間, 桁行 両 方 向とも約0.
5 秒であったが,
試 験 後,
加 力を受け た は り間 方 向の固 有 周 期は 2割弱大き く なっ た。
謝 辞 実 験の企 画に当っ て は住宅・
都 市 整 備公団の鎌 田一
夫 氏の御助 力を,
実験の準備 万 般 と実施につ い て は眞 木 建 設の田 中 文 男 社 長,吉田 晃氏, 大野 富氏の御 援 助 を,
実 験 遂 行に関し て は西 森 進 氏 (東 京 職 訓 短 大)を始め とし,
著者等の各 研 究 室の学 生,
研究 生 諸氏の御 協 力 を 得 た。
ま た 振 動解 析につ い て は東 京 大学
の坂 本功 助教 授の御 助 言を得た。 こ こ に記して関 係 各 位に謝 意 を表 す る。
Table4 NaturaL frequency and damping constant of the tested
house before and after 監aLe匸al 且aoding
.
〈CQrrecnQ皿>at にhe column of
’
」
Meas凵red posltl・n N。!’
→
6,
7、
10,
10’
,
ll、
11’
,
14.
15 Lataraldlr 已ct ⊥on Lon81tudina1di τecにionNeabured
μositlonBefo 匸e ↓a しo τa1 工
oadlngAf 匸er1a にeral10ading (BeEore1ateral loading)
No
.
★ f(Hz)貞 ☆ hα )★ 寅 ★ d( ) f(1{の hα ) d( ) f(Hz) h α 〉 d(m1 》 6 2.
0 7,
50.
2ア 1.
75,
90,
392.
25.
70.
24 ア 2.
010 0.
281.
75。
90.
392.
25.
7o.
Tア 10 2.
0 】2 0.
171.
7一
0.
222.
24,
20,
24 10 1,
814 0.
22一
一
一
2.
15.
フ 0.
37 11 2.
014 0.
181.
7『
0.
222.
26.
40.
16 Ll 1,
814 0.
22 ユ.
7一
0.
312.
14.
30,
34 14 2.
6一
0.
13一
『
一
2.
23.
90.
25 15 2.
6 6.
70.
10一
一
一
2,
25.
ア 0.
17 需 需 ★貞 オ † 廿 丗 See Fig.
15f:Frequency in reclproca 【ing mass
h:Darnping constapt calcula 【ed by Half
−
Power method.
d:Disp 工acemen 匸 a匸 measur 巳d positton at f=
2日zd3Dtsplacement at measured pes1匚ion a し f
=
1,
アHz d:Displaeement at 皿easured p。siti 。n 飩 fi2.
2Hzelmlstl)
H"peee#ft・eexenffajxemk:mEMee\eeasiiisl
S L)6futhtsNXOestrtsMe:
me
S-6suti,1984ff
7H
2)
Y.
Osawa
and otheTs /Studyon theEarthquaketivityof Woeden Houses, Partl
(On
the AseismicExperiment of a Wooden House inWakaho Town in
Connectionwith the Damage dueto Matsushife
quake, Bulletlnof the EarthquakeResearchInstituteof
The Universityef Tekyo. VeL.45,1967.
3}
E
taX:gesieeStwRtrOwtblevMft,
ptasmeas,
47
fi
566g,
l933ff
1A
SYNOPSIS
UDC:624.011.1:72.03:72B,6
LATERAL
LOAD
TEST
ON
A
OLD
FARMER'S
HOUSE
BUILT
IN
THE
LATE
EIGHTEENTH
CENTURY
byDr. Hll)EOSUGIYAMA, Professor,Facultyef
ture, The Universityof Tokyo. Dr. HIROYUK[ CHI, Full-timelecturer,Facultyof Engineering,Meiii
University, SHUHZOH SUZUKL Full-time lecturer,The
Instituteof VocationalTraining.NAOTO AptDO,
tantProfessor,Facultyof Agriculture,TheUniversityof
Tekye, Members ef A,I.
J.
Since
little
field
test on thefull-scale
farmer's
house,
constructed with old conventional wood-framecontrllction, has
been
carried out, authorsniade
thefull-scale
testson thehousebuilt
in
thelate
eighteenthcen-tury to findout the stiffness of a whole house in thelateral
direction
underlateral
loading and tomeasure the naturalfrequency
of vibrationby
dynamic
response tohorizontal
reciprocating motion of the small mass.In
late[al
direction,
f[arne
4is
the onlyframe
in
whieh shear walis<mud
wallbacked
by
bamboo-lath)
were arranged. The lateralload was horizontalLyappliedby
pulling
twopoints
on abeam
in
frame
C
through wires as shown inFigs.3and 4.
The
following
canbe
concludedfrom
the testresults.
(1)
Lateral
load
was increasedup to 7.1 tonf, corresponding 21.5%
of the weight of the tested house to beused
for
calculation ofdesign
lead
for
earthquake, after repetitiveloading
as shown inFig.
7.
The
slope of col-umns at 7.1tonf were muchlarger
than 11120rad. whichis
rega:ded as thebasic
deformation
in
theevaluation ofthe allowable racking strength of shear walls
being
used inthepresenthouses,
but
all thejoints
did
not reach thedangerous stage.