チューベローズの花芽分化並びに花芽の発育経過について-香川大学学術情報リポジトリ

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香川大学農学部学術報賃 230

チユーベローズの花芽分化並びに花芽の発育経過について

小杉 清・木村幕事

On the且ower bud differentiation and且ower bud development

in PoJグα乃才ゐβ5わ¢∂βγ・OgαL.

KiyoshiKosuGIand YoshiyukiKIMURA

l.緒 チエ.」−ベロ−ズは元来熱帯原産の球根植物(8)(7)であるが,日本の暖地では比較的容易に露地で越冬するので,球 茎を増殖させることもできるし,大球を春から順に時期をずらせて植付ければ,7月から11月の降霜期までく7)開花 させることができるので,近年は暖地に.おける露地の切花として,次第に栽培が増加してきた(1)… またこの花は純 白で香りが高いので,周年開花が望まれ,促成や抑制が行なわれる気運に.ある そこでまずその基礎となる花芽の分化期や,花芽の発育状態について額察を行なったので,ここに報告する次第 である. 2.:材料及び方法 八丈島産八重咲種の開花球(球茎垂30∼59g,平均39り2g.)360球を15球ずつ24等分し,1957年4月1日に,香ノーt 県木田郡三木町池戸の本学部実験田場に.,15cm間隔で植付けた 試料は4月16日より7日目毎に.15個体ずつ採り,70%アルコ−ルに澄渡貯蔵し,随時取出して鱗片剥皮法によっ て花芽の状態を検鏡し,顕微鏡写真を撮影した. 3.結 果 観察の結果は第1表及び第1図に.示す通りであった.

Tablel.Developingphasesof且owerbudsin Polianthesiuberosa L・

*1:Undifferentiationstage小 2,3:Spike differentiation stage・

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第12巻第2号(1960) 231 すなわら5月21日までの試料では,総て未分化の状態(第1図A)であったが,5月28日の試料中には,茎長 3..2cm,Stage8(花整が5段形成された段階のもの)の状態のものが1個体認められた。しかしその後は6月4 日まで依然として未分化の状態が続き,6月11日になってようやく花穂分化の段階(第1図B)に達したものが半 数認められたので,この時を花穂分化期と定めたこの時の草丈は19“5cmで葉数は198枚,気轟は6月1日∼10 日の最低平均13.40C,最高平均2710Cであった その後6月18日には最初に分化した花芽の原基が中央から2、つに分かれ(第1区IC),6月25日にはその各々に花 欝が分化し始めたので(第1図D),この時を花芽の分化期と定めたこの時の草丈は29.2cm,葉数は23,・3枚であ った.また気掛ま6月21∼30日町政低平均1930c,最高平均2940Cであった その後ほ次第に花蓄の数を増したが,植皮の壷弁花であるために,ほとんど総て弁化して,琴,花弁,雄丑,雌 叢の区別がつかなかった..そこで止むを得ず分化期以後は花監1段(1段は3弁よりなる)増す毎に段階1を進め, 4∼14の段階とした(第1区甘,G,H)い しかし花慧6∼9段の隠匿に変形した紡が認められたものもあったので (第1図Ⅰ,.丁),6段までが花慧,7∼9段が雄蕊,10段以上が雌掛こ.相当する部分かと考えられる この変形した荊中に花粉粒が認められたのは7月23日で(第1図Ⅰ),開花始めは8月10日(第1図K),平均開 花日は8月22日であった 4い 考 察 以上の結果からみて,チユー・ベロ−∵ズの花芽分化には比較的高温が必要で,少くとも毎日の最低気届が13◇C以 上ないと花紆分イヒこが開始されず,個々クニ、花芽分化にほ最低190C くらいが必要であると考えられる,.この点キキョ ウ(4〉とよく似ているが更に高温が必要なのであろうこのことは熱帯原産の植物(6)(7)であるから当然のことと思わ れ,促成や抑制する場合に,アマリリス(さ)と共に注意しなければならない点であると考えられる 5月28日の試料申に,花芽の段階の相当進んだものが1個体認められたことについては∴熟こ検討を要する∴ 花芽分化の形式では,花穂の側面に花芽原基が形成される点,グラジオラス(2)に類似しているが,花芽の配列位 置が異なり,しかも1つの花芽原基が2等分されて,2個ずつ花芽が並んで形成されるのがこの植物の特長である チッポウェ・リ(3)でも花芽原基は2分されるが,これは2等分ではなく,中央からやや片寄った位置に髭忘れが入り, 1方は直ちに.花芽分化を開始するが,他の1カは虜に.肥大して再び2分され,これを繰返して花芽の数を増す点で チュ−ペローズとは異なる. なおチ。・−ベロ・−・ズは30g以上の大球を植付けた場合には90%以上の開花が得られるが,これ以下の小球を用い た場合に.は,開花率が低く,しかも開花が不揃になる(1)といわれているい これは栄拳が花芽分化に影響を与えるも のと.考えられる 5..摘 要 1・チュ−ベロトーズの花芽分化期及び花芽の発育状況を知り,促成・抑制の基礎資料としようとして,1957年4 月1日に八丈島産の30g以上の球茎を,本学部実験開場に植付けた 2・試料は4月16日以降7日目敏こ採り,70%アルコ・−ルに保存し,随時取出して鱗片倒皮法によって花芽の状 態を検鏡した 3‖ 6月4日までの試料では総て未分化の状態であったが(5月28日の試料中に唯1個体花芽の発育の相当進ん だものが認められたが),6月11日には約半数のものが花穂分イヒを開始した… この時の草丈は19..5cm,葉数は19い8 放であった.また6月1日∼10日の最低平均気温は134◇Cであった 4.6月18日には最初に分化した花芽の原基が中央から2等分され,2つの花芽ができた 5..6月25日にはその各々の花芽原基に花慧が分化し始めたい この時の草丈は292cm,葉数は23.3放であった また6月21日∼30日の最低平均気温は19.30Cであった 6..その後は次第に花弁数を増し,7月23日には変形した荊中に花粉粒が認められたものもあった 7,.開花始めは8月10日であった

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232 香川大学農学部学術報嘗 引 用 文 献 る研罪(第1報)花芽分化期並びに・花芽の発育経過 についで 同誌26(3),199∼200(1957) 6)岡田正順・山田富造:アマリリスの花芽分化とそ の発達に:就いて‖ 同誌22(2),119∼122(1953) (6)PosT,K:Flor・ist crop prIOduction and mar・

keting.OrangeJudo Pub.Co.New York pp.74 5∼746(1952) (7)塚本洋太郎:花井闇雲朝倉書店,pp小291∼292 (1954) (1)岩瀬倉ニ:チ,コ・−ベロ−ズの仔球肥大率並びに・開 花率について.園芸学会昭和31年皮東海支部木会研 究発襲要旨(1956). (2)小杉 滑:ダラジカラー不の花芽並びに球茎の発育 経過についてい 園芸学会雑誌20(3,4),231∼237 (1951)v (3)∴一 :チッポウ.ユリの花芽分化についで同 誌21(1),59T62(1952)

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・三野繁−・:キキョウの花芽分化に閲す SⅥmmary

In recent year・S,tuberose cultur・eisincrIeaSingin the south−WeSt part OfJapan for the cut且owerin Summer・and autumn,Now,allyear r・Ound production of tuber・OSeis hoped on account ofits pur’e White color and char・ming smell。For・this purpose,mOrphologicalobservations on the 且ower bud initiation and development▲in this plant were made

1・Large corms(30−59g)of double variety producedinHachijioIsland were plantedon the Aprillst Of1957in Kagawa

2.The buds were sampled weekly fr・Om the April16th to theJuly30th,and theflower・buds were Observed by binocular・.

3.On theJunellth,72days after planting,initialprimordia of the且ower buds were grown up at the axillae ofthe upper part of the stemThisis definitely spike formation stage.At this time the

average heightofplant was19、5cm,and the average number ofleaves was19.8.The mean minimum temperaturIe fromJunelst tolOth was13.40C.

4.On theJune18th,OneWeeklaterfrom thebeginning of thespike formationStage,the primor’dium of the且owerbud was dividedinto two par・tS,eaCh of which develと〉pSinto且ower afterwards

5.On theJune25th,initialtepals were observed on the two primordiaい Thisis the魚ower bud dif・ ferentiationstage.The averageheight ofplant was29小2cm and the aver・agenumber・Ofleaves was23小3

at this time,and the mean minimum temperature from theJune21st to30thwas19。3◇C. 6.Thereafter・the且ower budsincreased the numberIOf petals continuously untilanthesis

7.Abnormalanthersin which pollen grains were contained wer・eObserved on theJuly23rd,and the 且ower begun to anthesis on the August.10th.

8.From the results observed,it seems that tuberose requir・e high temperature forthe 且ower.bud initiation. (Received November・30,1960)

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香川大学鹿妻廓挙衛報告

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Fig.1.Developing phases of負ower budsin Polianthesiuberosa L A:UndifEerentiation stage.

B,C:Spike differentation stage D,E,F:Tepals formation stage

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料亭拳第2号(1960)

G,H:Tepals for’mation stage

Ⅰ‥ Pollensformationstage(Holizontalsection view)

J:VeTIticalsection viewofthe nowerbud

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