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本 資 料 の 内 容 と 範 囲 本 資 料 は S&P ダウ ジョーンズ インデックスの 一 つである S&P/JPX 日 本 国 債 ボラティリ ティー インデックス(S&P/JPX JGB VIX 以 下 本 指 数 という )の 設 計 仕 様 と 計 算 方 法 を 説 明 する 本 指

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(1)

S&P/JPX 日本国債 VIX 指数

ホワイト•ペーパー参考訳

この参考訳は公式訳ではありません。 あくまで参考訳であり、翻訳と英語

原文間に齟齬がある場合は、英語原文が優先するものとします。

2015 年 10 月 15 日

(2)

本資料の内容と範囲

本資料は S&P ダウ•ジョーンズ•インデックスの一つである S&P/JPX日本国債ボラティリ ティー•インデックス(S&P/JPX JGB VIX。以下「本指数」という。)の設計•仕様と計算方法 を説明する。本指数は長期国債先物オプション価格から導出された長期国債先物価格の 期間を 30 日間に固定したボラティリティーの公正な市場価格を測定する。本指数はアッ ト•ザ•マネー(ATM)の権利行使価格から導出されるインプライド•ボラティリティーとは異 なり、アウト•オブ•ザ•マネー(OTM)の権利行使価格のオプション価格に織り込まれる情報 を取り込むことにより、権利行使価格水準に左右されず、かつ、特定の理論モデルに依 拠しない(モデル・フリーな)ボラティリティーの計測を可能としている。 謝辞 本指数の開発においては、アントニオ・メレ、ヨシキ・オオバヤシ両氏による多大な貢 献を、この場を借りて深く感謝したい。

(3)

背景:日本国債、日本国債先物、日本国債先物オプション

日本国債及び国庫短期証券の発行総額は、2014 年 4 月時点で 1,000 兆円を僅かに下回る 規模であり、わが国は、米国に次ぐ世界第2位のソブリン債市場となっている。このう ち、発行総額の 90%超は日本銀行、ゆうちょ銀行、地方銀行、都市銀行、生命保険会社 及び年金基金等から構成される国内投資家層が保有している。 日本国債に係る上場デリバティブ取引には、先物取引と先物オプション取引があり、 株式会社東京証券取引所と株式会社大阪証券取引所の経営統合に伴い、デリバティブ市 場が株式会社大阪取引所(デリバティブ市場統合後、同社は社名を「株式会社大阪取引 所」と変更)に集約された後は、株式会社大阪取引所(OSE)において先物・オプション取 引が行われている。国債先物価格や国債のボラティリティーは、幅広い投資家に影響を 及ぼしていると考えられる。

算出式

本指数は国債先物を原資産とする仮想バリアンス•スワップを想定し、簡素化された方 法により算出されたオプション価格に基づく算出式を用いて計算される:1 st= 1 (T- t) 2 Pt(T ) Putt(Ki) DKi Ki2 Ki< ˆK

å

+ Callt(Ki)DKi Ki2 Ki³ ˆK

å

æ è çç öø÷÷- FK- ˆˆK æ è ç ö ø ÷ 2 é ë ê ê ù û ú ú 上述の算出式における変数は以下のとおり定義する。 𝑡 現時点(指数計算時点) 𝑇 ボラティリティー満期 𝐹 T 時点以降に満期が到来する国債先物の𝑡 時点における価格 𝑃𝑢𝑡𝑢(𝐾𝑢) 国債先物OTM プット•オプション(権利行使価格:𝐾𝑢 、満期:𝑇)契 約の𝑡 時点における価格 𝐶𝑎𝑙𝑙𝑢(𝐾𝑢) 国債先物OTM コール•オプション(権利行使価格:𝐾𝑢 、満期:𝑇)契 約の𝑡 時点における価格

ˆ

K

𝐹以下で最初に有効な権利行使価格水準 𝐾𝑢 i 番目に高い OTM 権利行使価格水準 1 後述の追補ご参照

(4)

∆𝐾𝑢 最も高いOTM 権利行使価格水準𝐾𝑢につき𝐾𝑢− 𝐾𝑢𝑢𝑢 最も低いOTM 権利行使価格水準𝐾𝑢につき𝐾𝑢𝑢𝑢− 𝐾𝑢 ; 上述以外:(𝐾𝑢𝑢𝑢− 𝐾𝑢𝑢𝑢) / 2 𝑃𝑢(𝑇) 満期𝑇 のゼロクーポン日本国債の𝑡 時点における価格 この算出式の平方根内は追補に詳述のとおり𝐹 に対する満期𝑇のバリアンス•スワップ𝑡 時点における価格を表す。

(5)

計算方法

投資期間: 本指数は長期国債先物における 30 日間のインプライド•ボラティリティーを計 測する目的で設計されている。 データ: 先物とオプションに関するデータは OSE 提供の日次清算値段を利用し、日本国債 利回りに関するデータはReuters のものを利用。 Step 1: オプション満期の選択 本指数の対象となるオプションの残存期間(満期)が30 日と一致しない限り、2つの 異なる満期のオプションの期待バリアンス(分散)の残存期間に関する加重平均値によ って期間30 日間の期待ボラティリティーを推計する。 最も期近な限月(第1 限月)のオプション及び次に期近な限月(第 2 限月)のオプショ ンより期間30 日間のボラティリティーを算出する。具体的に例示すると 2013 年 6 月 21 日 において本指数は第1 限月である 2013 年 6 月 28 日及び第 2 限月である 2013 年 7 月 31 日満 期のオプションを用いて計算する。 第1 限月/第 2 限月のオプションは原資産となる先物取引限月が異なる場合があるが、 実務上はプライシングへの影響は考慮しない。2 Step 2: 権利行使価格の選択 ある満期に対してコールとプットの価格差が最小となる権利行使価格が ATM 権利行使 価格の近似解となりえる。ATM 権利行使価格を上回る(下回る)OTM コール(プット) オプションについて、もし当該オプションの清算値段が 0 円または 0.01 円になる権利行 使価格が存在すれば、当該権利行使価格までの銘柄が対象となる。 Step1 の例に次の条件を追加し、2013 年 9 月 20 日に受渡決済を行う先物取引の 2013 年 6 月21 日における清算値段が 142.10 円、また、第 1 限月(Near Term)及び第 2 限月(Next Term)の オプション取引における清算値段が以下のとおりだったとする。

(6)

Strike Near Call Near Put Next Call Next Put 148 0.01 5.91 147.5 0.01 5.41 147 0.02 4.91 146.5 0.02 4.42 146 0.02 3.92 145.5 0.03 3.42 145 0.04 2.94 144.5 0.01 2.4 0.06 2.46 144 0.01 1.91 0.11 2.01 143.5 0.05 1.45 0.2 1.6 143 0.13 1.03 0.36 1.26 142.5 0.28 0.68 0.59 0.99 142 0.55 0.45 0.9 0.8 141.5 0.89 0.29 1.24 0.64 141 1.28 0.18 1.65 0.55 140.5 1.71 0.11 2.04 0.44 140 2.17 0.07 2.49 0.39 139.5 2.64 0.04 2.94 0.35 139 3.12 0.02 3.4 0.3 138.5 3.61 0.01 3.86 0.26 138 4.11 0.01 4.32 0.22 137.5 4.78 0.18 137 5.25 0.15 上表では 142 円の権利行使価格がプットとコールの清算値段の差が第 1 限月/第 2 限月 双方において最小となり、第 1 限月/第 2 限月双方の ATM 権利行使価格となる。3 この権 利行使価格(142 円)は原資産である先物取引の清算値段 142.10 円に近接しており、本指数 計算対象に含まれるオプションは上表に薄緑色で記載している。本指数の算出に利用す る ATM 権利行使価格の清算値段はコール価格とプット価格の平均値であり、第 1 限月が 0.50 円、第 2 限月が 0.85 円である。 なお、本指数計算対象に含まれる権利行使価格は、プットとコール、第1 限月/第 2 限 月の間で本数が異なり、市況によっても変わりうる。 Step 3:第 1 限月/第 2 限月のバリアンス(分散)の計算 前掲のボラティリティー算出式の平方根内の数値が、オプションから導出されたバリ アンス(分散)である: 3 2つの異なる満期を有するオプションは異なる ATM 権利行使水準を持ち得る(急に上がる/下がるボラテ ィリティーの期間構造を有する場合)

(7)

s2= 1 (T- t) 2 Pt(T ) Putt(Ki)DKi Ki 2 Ki< ˆK

å

+ Callt(Ki)DKi Ki 2 Ki³ ˆK

å

æ è çç ö ø ÷÷- FK- ˆˆK æ è ç ö ø ÷ 2 é ë ê ê ù û ú ú Step1、Step2 の例に条件を追加して、実日数/365 日の年換算で第 1 限月/第 2 限月オプ ションの満期までの残存期間を0.01917 (=7/365) 年及び 0.10958 (=40/365 )年と仮定する。 Step 2 で選択されたオプションはそれぞれウェイトDKi Ki2 (「ストライク•ウェイト」)を有 する。

Strike Price delta K Strike Weight Price x Weight Price delta K Strike Weight Price x Weight 147.5 0.01 0.5 2.29819E-05 2.29819E-07 147 0.02 0.5 2.31385E-05 4.6277E-07 146.5 0.02 0.5 2.32967E-05 4.65934E-07 146 0.02 0.5 2.34566E-05 4.69131E-07 145.5 0.03 0.5 2.3618E-05 7.08541E-07 145 0.04 0.5 2.37812E-05 9.51249E-07 144.5 0.06 0.5 2.39461E-05 1.43676E-06

144 0.01 0.5 2.41127E-05 2.41127E-07 0.11 0.5 2.41127E-05 2.65239E-06

143.5 0.05 0.5 2.4281E-05 1.21405E-06 0.2 0.5 2.4281E-05 4.8562E-06

143 0.13 0.5 2.44511E-05 3.17864E-06 0.36 0.5 2.44511E-05 8.80239E-06

142.5 0.28 0.5 2.4623E-05 6.89443E-06 0.59 0.5 2.4623E-05 1.45275E-05

142 0.5 0.5 2.47967E-05 1.36382E-05 0.85 0.5 2.47967E-05 2.10772E-05

141.5 0.29 0.5 2.49722E-05 7.24194E-06 0.64 0.5 2.49722E-05 1.59822E-05

141 0.18 0.5 2.51496E-05 4.52694E-06 0.55 0.5 2.51496E-05 1.38323E-05

140.5 0.11 0.5 2.5329E-05 2.78619E-06 0.44 0.5 2.5329E-05 1.11447E-05

140 0.07 0.5 2.55102E-05 1.78571E-06 0.39 0.5 2.55102E-05 9.94898E-06

139.5 0.04 0.5 2.56934E-05 1.02774E-06 0.35 0.5 2.56934E-05 8.99269E-06

139 0.02 0.5 2.58786E-05 5.17572E-07 0.3 0.5 2.58786E-05 7.76357E-06

138.5 0.01 0.5 2.60658E-05 2.60658E-07 0.26 0.5 2.60658E-05 6.7771E-06

138 0.22 0.5 2.6255E-05 5.7761E-06

137.5 0.18 0.5 2.64463E-05 4.76033E-06

137 0.15 0.5 2.66397E-05 3.99595E-06 Sum 4.20733E-05 Sum 0.000145614 Near Term Options Next-Term Options

(8)

Reuter 社から情報取得した 1 か月満期のゼロクーポン日本国債(ZC JGB)のイールド 0.0007 を使用して、残存期間 7 日及び 40 日の ZC JGB 価格を算出する(ただしフラットなイール ドカーブを想定する): 𝑃(7) = 残存期間 7 日 ZC JGB 価格 = exp ( - 0.0007 * 0.01917 ) = 0.9999865 𝑃(40) = 残存期間40 日 ZC JGB 価格= exp ( - 0.0007 * 0.10958 ) = 0.9999233 これらをまとめると:

(

)

(

)

0.00265313 142 142 10 . 142 000145614 . 0 9999233 . 0 2 ) 365 / 40 ( 1 00436184 . 0 142 142 10 . 142 0000420733 . 0 9999865 . 0 2 ) 365 / 7 ( 1 2 2 2 2 = ú ú û ù ê ê ë é ÷ ø ö ç è æ -= = ú ú û ù ê ê ë é ÷ ø ö ç è æ -= next near s s Step 4: 残存期間に関する加重平均したバリアンスに基づき本指数を計算(期間 30 日) 期間 30 日のバリアンスは Step 3 で計算された第 1 限月/第 2 限月のバリアンス残存期 間に関する加重平均値である。

JGB-VIXt=100 ´ Tnear

s

near2 Nnext- 30

Nnext- Nnear æ è ç ö ø ÷+Tnext

s

next 2 30- Nnear Nnext- Nnear æ è ç ö ø ÷ é ë ê ù û ú´365 30 ここで𝑁𝑢𝑢𝑢𝑢𝑁𝑢𝑢𝑢𝑢はそれぞれ第1 限月/第 2 限月の満期までの残存日数である。 最終的に以下のとおり導出される: JGB-VIXt=100 ´ 7 3650.00436184 40- 30 40- 7 æ è ç öø÷+ 40 3650.00265313 30- 7 40- 7 æ è ç öø÷ é ëê ù ûú´ 36530 = 5.26%

(9)

2008 年 1 月 15 日以降のヒストリカル指数値4 4 ヒストリカル指数算出のために対応する 1 か月 ZC 利回り情報は Reuter 社が 2010 年 4 月 5 日より提供しているためそれ以前は全て 0.30%とした。 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 1/ 15 /0 8 3/ 15 /0 8 5/ 15 /0 8 7/ 15 /0 8 9/ 15 /0 8 11 /1 5/ 08 1/ 15 /0 9 3/ 15 /0 9 5/ 15 /0 9 7/ 15 /0 9 9/ 15 /0 9 11 /1 5/ 09 1/ 15 /1 0 3/ 15 /1 0 5/ 15 /1 0 7/ 15 /1 0 9/ 15 /1 0 11 /1 5/ 10 1/ 15 /1 1 3/ 15 /1 1 5/ 15 /1 1 7/ 15 /1 1 9/ 15 /1 1 11 /1 5/ 11 1/ 15 /1 2 3/ 15 /1 2 5/ 15 /1 2 7/ 15 /1 2 9/ 15 /1 2 11 /1 5/ 12 1/ 15 /1 3 3/ 15 /1 3 5/ 15 /1 3 7/ 15 /1 3 9/ 15 /1 3 11 /1 5/ 13 1/ 15 /1 4 3/ 15 /1 4 5/ 15 /1 4 7/ 15 /1 4 9/ 15 /1 4 11 /1 5/ 14 1/ 15 /1 5 3/ 15 /1 5 JGB VIX

(10)

追補: 理論と計算方法

国債先物のバリアンス•スワップにおける厳密な理論展開と精緻な理論価格算出式は Mele and Obayashi (2014, a)による。バリアンス評価出式によると、国債のバリアンス・スワ ップの公正市場価値は、いわゆるフォワード確率 (Jamshidian, 1989 等)に基づいた、将来実 現するであろうバリアンスの期待値であり、一般的に株式のバリアンス算出の際に用い られる金利固定を前提(例:CBOE VIX®)とするリスク中立的な確率に基づくものではない。 このフェアバリューの特性は、金利商品の公正価値評価を行ううえで金利固定してはい けないことからも明白である。些細に思われるかもしれないが、本指数に基づく先物や オプションといった市場流通性を有する商品の評価を行う際には重要なことである。 本指数算出には以下の4つの近似を用いて理論的なバリアンス価値を実務上評価する 上で必要な補正を行っている: 近似1: オプションと先物の満期ミスマッチ 本指数ではオプション価格から長期国債先物のインプライド•ボラティリティーを導出 する。原資産たる先物とオプションの満期が一致する場合のみ本指数算出式は数学的に かつ厳密に正しい。原資産たる先物の満期よりバリアンス計算のために用いられる先物 オプションの満期の方が短い場合、理論的にはかかる満期ミスマッチの補正が必要とな る。幸いにも本指数のように計算対象期間が短い場合、このミスマッチによる誤差を Vasicek(1977)の呈示したモデルを用いて計測すると実務上捨象できる程軽微なものであり ミスマッチは考慮する必要がないと考える。

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近似2: アメリカンとヨーロピアン•オプション

本指数算出はヨーロピアン•オプション、即ち満期日のみに行使可能であるという前提 に依拠する。しかしながら実務上は、OSE に上場する長期国債先物オプションは満期日 まで何時でも行使できるアメリカン•オプションであり、満期前の権利行使に係るプレミ アムを有する。Mele and Obayashi (2014, b)による Longstaff Schwartz (2001)に基づくアメリカン •オプションからヨーロピアン•オプションへの変換式によれば、本指数のプライシング 上の評価誤差は指数価格対比僅か 1%程度であり、前述の満期ミスマッチの影響よりは大 きいものの本指数の算出式にアメリカン•オプションの適用を妨げない軽微な影響である。

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近似3:存在する権利行使価格 は有限個でありかつ離散的である 数学的に厳密な理論前提においては、権利行使価格がゼロから無限大まで無限に連続 的に存在する。実務上は、上場オプションは有限個であり、したがって、本指数は実際 に存在する個々の権利行使価格を用いて加重平均値を算出することとした。これはどの ようなオプション市場であれ避けられないものであり、近似誤差の程度は本指数導出に 用いるオプション権利行使価格水準の範囲と権利行使価格の数を変えることによって確 認できる。 近似 4: アット•ザ•マネーの権利行使価格欠落 数式の F -Kˆ ˆ K æ è ç ö ø ÷ 2 項はオプションがATM (At-The-Money)と一致する権利行使価格が存在しない 場合の補正を行っている。詳細はMele and Obayashi (2014, b)を参照。

内挿補間と外挿補間の比較と「早期ロール」のルールについて

CBOE においては、VIX の計算に期間 1 週間の SPX オプションを取り入れる以前の、VIX メソドロジーは期近限月オプションの残存期間が 1 週間以内である場合、第 2 限月と第 3 −1.0 −0.8 −0.6 −0.4 −0.2 0.0 8. 1 2 8. 14 8 .1 6 8. 1 8 8. 20 8 .2 2 8. 24

Risk aversion parameter

JG B V IX ( % )

Impact of early exercise premium

American style

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限月オプションをボラティリティー算出に利用していた。これは残存期間が非常に短い オプションは特異な挙動を示すことがあるためで、その影響を低減することを目的とし ている。CBOE / CBOT 10 年債のボラティリティー指数( TYVIX 、米国市場においての S& P/JPX JGB VIX に相当)の算出においても同じ手法を用いている。 OSE における国債先物オプションは、3 月、6 月、9 月及び 12 月においては直近 3 限月 が取引可能であるが、それ以外の月は直近2 限月が取引可能な限月構成となっている。よ って本指数を算出するにあたり「早期ロール」の導入は難しいと判断される。しかし、 各四半期限月取引の最後の1 か月の期間においては、「早期ロール」を適用したデータと 「早期ロール」を適用しないデータを比較してみることとする。下の図は 2008 年 1 月 15 日以降における 3 月、6 月、9 月及び 12 月の各四半期限月取引の取引最終日まで 15 取 引日以内の期間においての内挿補間手法により算出された指数値から外挿補間手法によ り算出された指数値を差し引いた差の平均値と95%信頼区間を示している。 上の図が示すように内挿補間手法により算出された指数値の平均値は外挿補間手法に より算出された指数値の平均値よりも統計的に有意に高いことを確認することができる。 これは第 1 限月と第 2 限月よりも、第 2 限月と第 3 限月の間のボラティリティスロープが 急であることを意味するとともに、取引最終日に向かいその差は縮小していることがみ てとれる。よって残存期間が5 取引日といった非常に短いオプションの特異な挙動が指数 値に与える影響は補間手法の違い(内挿か外挿か)に関係なく第2 限月における残存期間 に関する加重平均計算における重みによって抑制されると解釈することができる。

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別の視点での検証として、標準的なイベント·スタディのフレームワークを用いて内挿 補間手法を適用した本指数の第 1 限月オプションの権利行使最終日近辺のパターンを解析 した。下の図は月末前後それぞれ 10 日間の本指数の対数変化率の累積値の平均とその 95%信頼区間を示している。ここに統計的に有意なパターンを見つけることはできず、 したがって、本指数算出にあたり VIX メソドロジーの早期ロールを適用しないことが、必 ずしもインデックスの挙動に重大なバイアスや癖を生成することはないとの解釈の根拠 となっている。 参考文献

Jamshidian, Farshid, 1989. “An Exact Bond Option Pricing Formula.” Journal of Finance 44, 204 - 209. Longstaff, Francis A. and Eduardo S. Schwartz, 2001. “Valuing American Options by Simulation: A Simple Least-Squares Approach.” Review of Financial Studies 14, 113 - 147.

Mele, Antonio and Yoshiki Obayashi, 2014, a. “Interest Rate Variance Swaps and the Pricing of Fixed Income Volatility.” GARP Risk Professional: Quant Perspectives, March 1-8.

Mele, Antonio and Yoshiki Obayashi, 2014, b. “The Price of Fixed Income Volatility.” Book manuscript. Vasicek, Oldrich A., 1977. “An Equilibrium Characterization of the Term Structure.” Journal of Financial Economics 5, 177 - 188.

参照

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