Ⅱ.実証実験・調査報告書
3.国内成功事例調査
<支えるスポーツ>
1.調査概要
調査手法 訪問ヒアリング調査 ※過去事例報告文書収集 調査対象者 大阪市ゆとりとみどり振興局国際スポーツ振興担当 調査実施日 平成22年10月13日(水)2.調査結果
1)大阪市ゆとりとみどり振興局について
「文化、スポーツ、(観光)および緑化政策を推進し、これらの有機的連携を図るとと もに、総合的なプロモーションを進めることによって、都市の魅力を創出し、創造的な 人材をはじめ、国内・海外から多くの人が集う街を実現すること」を使命に掲げる。 観光とスポーツ振興を同じ局で取り扱っている自治体は日本では珍しい。2)国際スポーツ大会 開催実績
大阪市では、2008オリンピック招致(2001年北京に決定)の際に制定した方 針を基に、「みる」「する」「支える」という3つの柱で「スポーツパラダイス構想」を策 定し、様々なスポーツ国内大会・国際大会誘致を行ってきた。 <世界選手権レベルの大会開催実績> 1999年 世界新体操選手権 2001年 第46回世界卓球選手権 2001年 東アジア競技大会 2002年 ワールドカップサッカー日韓大会 2003年 世界柔道選手権 2007年 世界陸上選手権 ※その他、オリンピック予選、国際グランプリ陸上、スーパージュニアテニス等 小中規模大会の実績もある。 現在では、当時と比較すると予算の縮小を背景に誘致件数が減尐している。 国際グランプリ陸上とスーパージュニアテニスのみが継続実施されている。 ワールドカップサッカーについては2022年の開催都市として、新スタジアム建設構想 が計画に含まれている。 (2010年12月2日:2022年開催国はカタールに決定) 2001年東アジア競技大会を開催し、2002年JOCとともにオリンピックムーヴメ ントに参画していく事を目的に、「JOCパートナーシップ都市協定」に加盟した。※「JOCパートナーシップ都市協定」 国際競技力強化の地方拠点として、JOCが協定を結んでいる都市。国内チームが合宿 する際に施設を優先使用させたり、使用料を減免したりして支援する一方、スポーツ教 室などの交流事業でJOCの協力を受けられる。国際親善のため、JOCは海外チーム の合宿もパートナー都市に紹介している。大阪市、長野市、福岡県、福岡市、広島市、 熊本県、熊本市、東京都、北海道、札幌市、横浜市、広島県の5都道県7市(締結順)。
3)海外からの事前合宿受け入れ実績
大阪市が保有するスポーツ施設を国内外のナショナルチームの事前合宿等に利用して もらう事を目的に「JOCパートナーシップ都市協定」を締結し、大阪市が施設使用料の 2割負担を行っている。 2007年に海外チームとしては初めて、世界水泳(千葉市)に参加するイギリス水泳 チームを受け入れし、そのチームが2008年北京オリンピック事前合宿に再来日、3回 目として2011年世界水泳(上海)に際しても、大阪プールで事前合宿を実施する予定 である。 【JOCパートナー都市協定事業実施実績】 <2003年度> ハンドボール女子日本代表チーム:2004年アテネオリンピック予選大会直前合宿 <2004年度> アテネオリンピック・ユースキャンプ日本代表団員として、大阪市立高校生を派遣 アテネオリンピックのJOCジャパンハウス内でシティプロモーション実施 大阪市スポーツギャラリーで「アテネオリンピック展」・「東京オリンピック40周年 記念展示」開催 <2005年度> 全日本男子バレーボールチーム:アジア選手権直前合宿 ハンドボール女子日本代表チーム:世界女子選手権直前合宿 <2006年度> 全日本女子バレーボールチーム:紅白試合、練習指導 ハンドボール男子・女子日本代表チーム:第15回アジア大会(カタール・ドーハ) 直前合宿 <2007年度> イギリス代表水泳チーム:世界水泳(千葉)直前合宿 全日本ホッケー女子代表チーム:北京オリンピック強化合宿、ドイツ女子代表との 親善試合 <2008年度> イギリス代表水泳チーム:北京オリンピック事前合宿 オランダ代表パラリンピック陸上チーム・女子シッテイングバレーボールチーム・女子 車いすバスケットボールチーム:北京パラリンピック事前合宿 「大阪市・JOCパートナーシップ都市協定 施設のご案内」(英語版)パンフレット 作成。(観光案内含む) 配布先はJOC・国内競技団体等。<2009年度> 実績なし <2010年度> 水球ワールドリーグ(5月) 世界バレー(10月) <2011年度> イギリス代表水泳チーム:世界水泳(上海)事前合宿・・・決定済