理学夢寮
i
去学:第30巻 第7岩
415
〜
420
頁(
2003
向⇒報 告
脳
卒 中片 麻 痺 患 者
の
座
位
体 幹
傾
斜 時
に
お け
る
恐
怖感
の
検 討
*阿 部 恭 子
P沼
出
憲 治
2)大 野 範 夫
D小 笹 佳 史
])要 旨
脳 卒 中片 麻 痺 患 者
の い わ ゆ るプッ シャー
現象
が 損 傷 半球
側 や特 定 領
域, 視空
間失 認
の有 無
に無 関係
に出現
し,
体 幹
の非 麻 痺
側 傾 斜 に 対 し 強い恐 怖 心 を 持つ とす る報 告
があ
る 。 こ の こ とは,
プッ シ ャー
現 象
の発
現 要 因
の.
つ に心 殫 的 要 因 が 影 響 して いること を示
1
唆
してい る。
この ような心 理 的傾 向
は,
明
ら かに本現
象 を認
めず
とも
,
立 ち直
り・
平 衡
反 応 に左 右 非 対 称 性 が 認め ら れ る片麻 痺 患 者
にも内 在
し てい る r1∫能性
が推 察
さ れ る。
本
研 究 は,
明 ら か な プッ シャー
現象 を
認 め ない脳 卒 中 片麻 痺 患 者
の体 幹傾 斜 時
にお ける内 省
報 告
か ら,
立 ち 直 り・
平 衡 反 応の非 対称 性 と心
理的要
因 との関 連性 を 検討 す
る こと をH
的
と し た。
対 象
は脳 卒
1.
}
.
1片 麻 痺 思 者
30
例,
座位
で体 幹 を 左 右 に 傾斜
させ た時
の内 省報 告
の結 果
,
麻 痺
側,
非
麻痺
側 傾 斜に対 す
る「
怖
さ」
を示
す 内容
か ら5
僻 に 分 類 さ れ た。
そのな かで麻 卿 側
に比
べ非 麻 痺 側
の傾 斜
に対
.
し よ り恐
怖 心
を示
した 症 例 が30
例 中15
例 と 高い割 合
で存 在
した。
さら に こ れ ら15
症例
の中
で非 麻 痺
側 傾斜
・
時
に体 幹
の抵 抗
を示 す
症例
が10
例で あっ た。
これ らのこ と か ら プ ッ シャー
現象
の有 無
に関
わ らず
,
非
麻痺
側傾 斜
に対
’
する「
怖
さ」
は 片 麻 海 患 者 に 共 通 す る一
つ の病 態
であ
る こと が推 察
され るtt今
圓の結 果
は、
片 麻
輝 患 者
の体 幹 機
能 を 評 価 す る 場 合,
左 右体 幹 筋 活 動
のみな
らず
,
左 右
へ の傾 斜
に対
する心 理的
な 側画
も 踏ま え
る ことの 貢要 性
が示
唆 さ れ るtt キー
ワー
ド脳
卒
中 片 麻 癌1,
懋 者,
内
省 報 告,
プ ッ シ ャー
現象
は じ め に脳 卒 中 片 麻 痺
患者
に み ら れ る 特 異 的 な姿 勢
パ ター
ンと し て,
DaviesD
は 非 麻 痺 側 力 向 に 押 さ れ る 力 に 対 し非麻痺 側 肢
・
体 幹
に力 を 入 れ 抵 抗 し.
麻 痺 側 方向
に 倒 れ か か る現象
を プッ シャー
症 候群
と呼
ん だ。
本
現象 を
認め る 患 者 は、Z
ち 直 り・
平 衡 反 応の著 明 な 非秦ナ称
性の た めバラ ン ス保 持 が 困 難 で あ り,
リハ ビリ テー
ショ ン ヒの問 題
と なる こと が多
い。
Daviesi
) は本 現 象
が右 半 球 損 傷 患 者
に 多 く出 現 し.
半 側 空 問 無 視と密 接
な 関連 性
が ある と述 べてい る。
し か し,
Pederson
らL’
}沼
田ら」・
s)’
D は プッ シ ャー
現象 を伴 う患 者
の高次 脳 機 能 障 害
を は じ め脳 損 傷 部
位,
麻 痺の程度
など多 く
のパ ラ メー
タと と もに検 討
し た ‡S匸udy
ePl
Fear
during
Tr[1nk
lnchna ロ 〔,【l
ILI
EI Sitt
’
ingPesit[【〕[1
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’
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.
TJハ ビリテー
ショ
ン晒院 リハ ビ リ テー
ショ
ン 部〔〒 Lt27
−
8518 訓1奈川ll!髪横 浜下け古葉 区 藤が1至2−
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.
RPT.
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,
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Ll 2〕II召利大学 保健1
箜療 学ilHSKenji Nuniata
,
RPT.
Sh〔♪wa しmversL1 }Scho〔]1〔,t’
T.
lcalth Sciences 〔受付 日 2〔XO2イl l且1
・
∫151.
「/受理 [:
1 2003年8月91]〕結 果
,
い わゆ るプッ シャー
現象
が 損 傷 半 球 側や,
特定 領
域
,
視 空 間失 認
の有 無
と は無 関係
にII1覯
す るこ と を 述べ た。さ
ら に沼
田 ら 3)4) は,
プッ シ ャー
現 象
を 果 す る 左右
}卜球
間損 傷 例
の体 幹 傾 斜 時
に おける内省報
告 か ら,
非麻 痺 側 方 向
へ は転 倒
に対 す
る強
い恐 怖 感
を示
し たの に対
し,
麻 痺 側 方 向
へ は「
先
生 が 助 けて くれ る」
「何 と か な る」
な ど安 易
で瞹昧
な 内省
を 認 め たこ と か ら,
体 幹 傾 斜 に対 す
る心
理的傾 向
を 重要 視
し た。
こ の よ う な 心 理 的 傾向
は,
明
ら かに本現 象
を 認 め ず と も,
立 ち 直 り・
平 衡 反 応に左 右 非 対 称 性 が 認 め ら れる片 麻 痺 患 者に も内 在
して い る可能性
が推 察
さ れ る。
そこで今
回プ ッ シ ャー
現象
を認
め ない 患者
を 対象
に,
体 幹 傾 斜 時 に お け る内 省 報
告 を 聴 取 し その 心 理 的 傾向
につ い て検
討 し た。
ま た,
これ ら の症例
と プッ シ ャー
現象
を示
す 症 例 との関 連 性の有 無 を検 討
す る た め に,
Pederson
ら2, , 沼 田 ら 3}4} が 実施
し た検 査 項
目 につ い ても調
べ た。
対象
お よ び方 法
1
.
対象
当 院 人 院 中 及び外 来 通 院 中の脳 卒 中 片 麻 痺 患 者の なか か ら言語 了解
吁能であ り,
さ ら に複
数のPT
に よ り ブッ416 理学療 1去学 第30巻 第7号 シャ
ー
」見象
陽1LL
と判 断
さ れなか っ た30
Vil
例
を対
.
象
とし た.30
症例
の内 訳
は右 卜球
靹変
15
名
(男
8
名
,
女
7
名
,
乎 均 年 齢
62
.
4
±9
.
6
歳
,
発
り]後 期 聞
3
ヶ月
〜
7
年
4
ケ 月 冫・
左半 球 病 変
15
名
(男
10
名
,
.
女5
名
,
平 均 年 齢
63
.
9
士10
.
8
歳
,
発 症 後 期
1
]
2
ヶ月
〜
8
り
9
ヶ月
)であ
っ た。
2
.
方 法
1
)f
量幹f
頃斜
時の内省 報 告
被 験 者 は 開 眼で足 底 按 地
,
両 上 肢 を 組んだ 座位 姿 勢
を嗣
始 肢位
と し た。
検 者
は視 覚 的 影 響
を避 け
るた めに急
{彳
の後 方 に 位 置 し,
被 験者
の体
側部
に手
を当
て左右
い ず れ か一一
側 方luJ
に ゆ っ く り と 傾 け た,
:
検 査 方 法 は,
傾 ける方
向
を あ ら か じ め 被 験 者 に提 示
し,
順序
効果
を 避 け る た め に被
験者
ご と に左
右 傾 斜の 順 序 を 入 れ 替 え た。
傾 斜角
度 は各
被 験 者 が 制 御 可 能 な 範 囲 まで と し,
麻 痺 側・
Ji
麻辣 側 とも 叮 能 な 限 りゆっ く り と し た定
の 迎 乏で傾斜
さ せ た。
体 袢
の傾斜
を 行う前
に 「どの よ う に 感 じた か 教 えて くだ さい。
」と乱 示 してお き,
傾 斜 さ せ た 後に どの よ う に感
じたか につ い て聴 取 し た。
体
卓+の傾斜
を 数度 繰
り返 し,
内 省
≠艮告
の門 現1
{1
を碓
認 し た ヒで。己録 し た、
,
ま た体
幹 を 傾 斜 させ た 際 に 生 じ る 休 1牟連動の抵 抗 反 応につ い て も 己録 した。
2
}その他
の検 合
項 凵体
冷
バ ラン ス のヲ1
対 称 性と内 省 報 告 か ら 彳可 ら れ た 心 理的傾 向
が.
高 次
脳機 能 障 害
や 脳 損 伊 冷 仁,
麻 痺の 程IL
に起 囲
したも
の であ
る かど う
か 明 ら か にす
る た め に 以 下 の よう
な検
査・
情 報 収 集 を 同 時 に 施 行 し た。
これ らの 項Ll
はPeders
〔〕n らL’
}沼 田 ら3}‘
P が 夫施 し た検
査 項U
に準
じ たも
のと
し だ,
こ、
CT
画 像 に よ る 病 巣 領 域の 同 定,
)Brunmstrom
stage,
感 覚
検
査.
1A
].
〕L
移 動 能 力 〔:歩彳
一
D .
つ 高 次
脳機 能
スク リー
ニ ング テス ト。
高 次 脳 機 能ス ク リ
ー
ニ ン グ テ ス トは,
Mini
−
mental statetest
,
線
分抹 消
・
線 分
二等 分
,
患
側上 ド肢の指
さ しテス ト.
.
麻 岬の 埋角
1に関
す る質 同
,
卜肢
の慣
習的 動 作
,
Motor
1
.
mpersistence (Ml
) を行
っ た、
t3
)統 寸 解 析
体
幹 傾斜
・
時の 内省報
告の内容
か ら分
類 さ れた 群に お い て,
病 巣 半 球 側
・
体
.
幹 傾 斜 時
の体
A,+運動 反応
の有 無
・
感
覚 障 害
の羊
1無
・
歩 行 能 力
との 関連
につ い てz2
検 定
を 用 いた。
イ1忌 ∠ 1.
.
の判 定 は 危 険 率5
% 以 ドと し た。
結 果 ユ.
内省 袵
rr例体 除
傾余
1
時
の 内省 報告
の内容
をノ
1
に示
す,
,
そのt
矛
麻 痒 側,
非 麻 卿 側 傾 斜・
に 対 す る 「怖 さ」 を 示 す内
容 か ら 5詳
に分煩
され た。
非 麻
押側 傾斜
のみ に明
ら か に「
怖
さ」
を衣
現 したAA
群 (9
例)
,
相 対rl9
に非
麻痺
側 傾斜
の方
に「
怖
さ」
を去
現し た 、群
(6
囲 )はいず
れも非 麻痺
側傾 斜
に対
し「
怖
さ」 を 人現
した症例 骭
で,
AA
群
およ び 、 の り【L例 数
は 全体
の50
% (
15
例
) を占
めた。一・
方
,
麻
卿 側 傾 斜
.
の み に明
ら か に「
怖
さ」
の表
現 を 示し た13B
群
(・
1
例 )
と,
相 対 的
に麻 痺 側 傾 斜
の方
に「
怖
さ一
1
を示
し たB
群〔
8
例 )
はいず
れも麻 痺 側 傾 斜
に対
し「
怖 さ
一
を
衣
現 し た 疔 例 群で,
全体
の40
%C12
例
)であっ た、C
僻 (31
夕ID は ノ』
右
いず
れの ノゴ向
へ の傾
ホ’
時
にも 「
怖
い・
倒
れ そ う」
と答
え たり1卜,
例 群
で,
全体
の10
%であ
っ た。
2
.
発
り乍彳
麦廻」
憤亅
群
別
に見
た発
瘋 か らの期 間
はAA
君1
;2
ヶ月
〜
7.
II 4 ケ月
,
A
群 ;3
ヶ月
〜
8
年
9
ヶ月
,
BB
群
;4
ヶ 月〜
4
年
2
ヶ月
,
B
詳
;2
ヶ月
一・
5
年
,
C
群
;4
ヶ月
〜
1
年
2
ケ 月 と各
群 と も 広く分
1亅攵しており
,
・
定
の傾 向
は認
め られな
かっ た.
3
.
病 巣≒ 球
表
2
に君捌
に みた各
症例
の病 巣
L
卜球
を示 す
。
非 麻 痺 側傾 斜
を怖
がるAA
#[お
よびA
群
で は右
」
卜球 病 変
が5
例,
左半 球 病
£ が10
例
,
麻泣 側 傾
∫1
・
を怖
がるBB
群
およ びB
静では 右 半球 病 変
が8
例
,
左」
卜球 病 変
が4
例で あっ た。
各
群 と病 巣
L
卜球 側
の間
に有 意 な 関 連
は認め ら れ な かっ た。
4
,
体 幹
傾示隔
…の体 幹
連動
反 応体 幹 傾小
1
時
の休 幹
の 反 応 と して,
傾 斜
に対
し抵 抗
を小 した 例 が 認 め ら れ,
その結 果
を衣
3
に示 す
。AA
群
で は9
例 中
8
例
に,
夢1
JiT
痺 側 傾 斜 時
に抵 抗 す
る反 応
がr」♂め ら れ,
病 巣
半球 別
では右 半 球 病 変
4
例
,
左 ド球
病変
4
例
で あっ た。
A
併で は6
例rl’
T2
例に,
非 麻 痺
側 傾斜 時
に抵 抗
す る 反 応 が 認 め ら れ,
2
例
とも
左半 球
炳変
,
B
群
で は8
例 中2
例 に,
非 麻 押 側 傾 斜ll
寸に 抵 抗 す る 反 応 が認
め ら れ,
その 内の1
例 は 麻 痺 側・
非1林痺 狽甲i
側に抵 抗 が 謬 め ら れ た.
病 巣 半 球 別で は2例とも 右 卜球
病 変であっ た。
1林痺
側 力 向
の傾 斜
に.
対 し抵 抗
を 示 し た 疔 例 はB
僻の1
例の み であっ た。
またBB
群.
C
群で は傾 斜 に 対 し抵 抗 を 示 し た例
は認め ら れなかっ た。
体 幹
の運 動 反 応
の有無
と恐 怖 を
示す 方 向
との闔 連’
lti’
つ い て,
非 麻痺
側 方向
に恐’
1
布
を 認め た群 (AA
・
A
)と 麻痺
側 方 向に 恐怖 を認 め た群 〔BB
・
B
) の2
楢三間で 比 転 し た。
その結果
,
非 和
卑側 傾斜
の恐 怖
’
C・
が強
い群
(丶.
丶・−
X
) ほ ど 非 麻 痺 側 方向
の傾 斜に対.
し抵 抗 する者 が多
く,
有
意幽
:が 認め ら れ た (p
< α05
)5
.
運 動 林押・
感 覚 隆 害・
歩 行 能 力麻 痺
の科 度
,
感 覚 障
、
二
i,
歩 行 能 力
の結
果を表
4 に 示す
Brunns
[rom stage か ら み た 運動 麻
揮のgrade
は各
1
,
?[.J
脳 卒 中 片 麻 蝋[患 者の座 位 体 幹 傾 斜 時にお1ナる恐 怖 感の検 討
・
117 表1 内省 報 告の結果・
分類 (n=
30) 症 例 病巣L
卜球 麻 挿:側 傾 斜 非 麻痺側 傾 斜 群 歩 行 亅23156789012345678901234567890
1111
−1111122222222223
右 右 右 右 左 左 左 左 左 右 左 左 左 左 左 有 右 右 左 右 右 右 右 右 左.
左 左 右 右 左 何ともない 大 丈 夫,
安心 右 足 でバラン ス取 れ る 倒れ そうで は ない 大丈 夫 別 に何と も ない こっ ちは強い、
大 丈 夫 何ともない 全然 大 丈 夫 倒れ てい く感 じ 倒れ そう 倒れ て はい け ない.
左よ りは大 丈 夫 倒れ そう 倒れ そう 倒れ そう 倒れそ う 不安,
倒れ そう 危ない,
倒れそう 突っ 張っ てい やな 感 じ 非常に不 安 倒れちゃ うかな一
倒れそ う (左のjJ
’
が 怖い〕 左の方がより倒れる感じ 倒れそう.
左の万が怖い 大 丈夫と わかっ てい るがや はり怖い 早 くから倒れ そうな感じが する 倒れそう,
どうに か体を戻し たくなる 倒 れ そ う 倒れ そ う 怖い 怖い,
倒れ そう 倒 れ そ う 大 変 倒れ そう,
フ ワー
とし た感じ 怖い 〔理由は わか ら ない 〕・
1
布い 〔理由はわか ら ない 〕 緊 張 する,
右E:り大 変 不安 定 倒れそう 倒 れてはい けない とい う気 持 ちが 強い 倒れそ う (左の万が大変) 倒れて はい けない 左の方 がより倒 れ そ う 左の方が よ り倒れそ う 左の方がよ り倒れそう 大 丈 夫 大 丈夫 大 丈夫 何とも ない 不 安だ が 左 よ り は 軽 度 倒れ ちゃ う か な一
〔左 よ り はk
丈 夫 ) 倒れ そ う 倒れ そ う だ が,
左 よ り は 大 丈 夫 倒れ そう 怖いが石よりは平 気 ぎ り ぎ り まで平気,
最 後 は 倒 れ る 感 じ 倒れ そう,
右と同じ だ がい く ら か ま し 倒れ そう 〔左右 変わ ら ない〕 倒 れ そ う 〔左 右 同 じ 程 度 ) 怖い (左 右一
・
緒 )AA
介助AA
自立AA
自立AA
監視 AA 自立AA
監 視AA
監視 AA 自立 AA 自立A
監視 A 自立 A 監視A
監視 A 自立 A 監 俔 BB 自立 BB 監視 BB 監視 BB 自立 B 自 立 B 自 立B
自 立B
自 立 B 自 1:1:B
自立 B 自 立 B 監 視C
白 立C
介 助c
介 助 〈内 省 報 告に よ る分 類 墓 準>AA
:非 麻 痺側 傾斜.
[1寺の み恐 怖 を認め る.
A :両側 同 様の表現だが,
非 麻 痺 側の方に よ り恐 怖 感が強い.
BB :麻 痺 側 傾 斜 時の み恐 怖を認める.
B
:両 側 同 様の表 現 だ が,
麻 痺 側の方に より恐 怖 感 が 強い.
C
:両 側 同 等に恐 怖 をli
忍め る.
表2 病 巣 半 球 表3
体 幹傾斜時の体 幹運動反応 (Tl=
30) 群 晶 A 鴎 Bc 右 半 球 病 変 〔例) 4 t 3 52
左1
卜球病変 (例〕 群 非 麻痺側方 向の傾斜に 抵抗あ りFD5131
に一・
定の傾 向 は 認 め ら れ な かっ た。
感 覚 障 害 は12
例 に 認め られ た が,
各 群 と感 覚 障 害の有 無 に 有 意 な 関 連は認 め ら れ なか っ た。
歩 行 能 力
は介 助
レベ ル3
例,
監 視10
例
,
自
立17
例
で,
こ れ らも各 群
に分 散
し て おり有 意 な
関 連は認め ら れ なか っ た。
AA 〔9例) 非麻 痺側の み恐 怖 Ac6 例) 非 麻揮 側に より恐 怖 BB (・
41列) 麻 痺 側のみ 恐怖 BC8 例 } 7秣」卑傾il こよ り恐・
[tli
C
〔3
例 } i匸11∫t
貝lj tこ 丑畏’
lfif
8例 〔右 半 球 病 変4例 左半球 病 変4例〕 2例 〔左 半 球 病 変2例) 0例 2例 笛’
卜球 病 変2例) 0例6
,
高次 脳 機 能 検 査
MMST
の検
査結 果
は右 半 球 病 変
患者
で平 均
26
,
7
±2
.
5
点,
,
左 半 球 病 変 患 者で 平 均 242 士5
.
4点、
,
半 側 無 視,
病418 理 学 療 法 学 弗30巻 第7ぢ 表4 麻 痺の蒋
L
い 戊覚悔 S/・
歩 行 能 力の糺 木 群 Br.
s1 /g.
IE−
L/E.
Flll
見IS
,
害1
例1 歩 行 能 力 (例) へ へ (9i列)A
〔6例♪ BB 〔:4例 } B 〔8例 )C
〔3
例 } WVUW 八一
一
一
一
一
WVWWV一
一
一
一
.
WVMM 恥〜
亠
〜
〜
HHHH 工一
一
一
一
一
mW 皿 皿 皿一
一
一
一
.
H 皿 皿 且1
十 十 ー ト 十 13152 8 fJSIB
カ IL
視 :31
ヨ玉凱:5 3 』卞見 4 自ユ :2 3 臣 子見 2 1封立 :2 3 1 子見 ⊥ 自1
二:71
介助2
自玉1
Br
.
shgo Bru[lnstmm stage.
態 失 認
,
連 動 失 行 は 全ての群で認 め ら れ な かっ た。
Ml
rs
[H
/は 2名で,
A
,
C
群 に各
1名 ずつ 認め ら れ た運 動 性 人.,,は
7
名 認 め ら れ た が,
これ も各
群 に 分散
し て お り,
AA ,
A
群 に 各2
名,
BB
,
B
,
C
詳 に 各1
名 認 め ら れ た。
考
察
Pederson
ら2).
沼 田 ら31 〕はプ ッ シ ャー
現 家 につ い て調べ た結
果炳 朱
半 球
,
麻 痺
や歩
行能 力
の孝
L度
,
感覚
17
害
や視
U問 失 認
の有 無
、
’
J・
とは無 閃 係
であ
る ことを報 告
し た。
プ ッ シャー
現象
を伴
わないti
「例 を 対象
に した本 研究 糸
「,果でも
それ と 同様
の紀
午であっ た。
さら に プ ッ シャー
現 家を示 す
VbF
.
例 につ い て沼
田 ら’
s) 1〕 は,
体 幹
傾小}
時
の内
省 報 告 が 非 麻 痺 側 傾 斜に対 し強い恐怖
心 を 持つ と とも
に,
麻 痺 側
傾斜
に対
し無
関 心である こ とを 羅告
し た一
本 研 究
におけ
るプッ シ ャー
現象 を伴
わな
い症 例
でも
,
非
麻
押 側 傾斜
に対
』
し恐’
1
布
心を持
つ 症例が30f
列1.
1.
115 例と lj い割 合
で存 在 す
る こ とが示
さ れ た。
すな わち,
比軟 的 多
く
の片 麻 痺 恵 者
レト
研ノと
で は50
%
の痂 例 )
がプッ シ ャー
現 家 を伴 う
til
例 と 冂様
のる
・
理的傾 向
を有
し てい る こと が明
ら か と なっ た,
,
プッ シャー
現 象
は于
足 を使 用
し防 御
的
に抵 抗 を示 す も
の であ り
,
/
,.
イ
1方向
の傾 斜
に対 し明
ら か な訓 対 称 肘
な立ち直
り・
平 俛
反応
とし て出
現す
る。
本
研 究
の疔例
で は引
淋痺
側傾 斜 時
の体 幹
迂動
反 応に抵抗
を示 し
,
さ らに非 麻
掉側
に強
い恐 怖 心 を才
寸つ症 例
ほ どそ
の 傾向
は強か っ た。
こ の ことか ら,
い わ ゆ るtt
プ ッ シャー
境 象
’
とはDavicsi
)が述べ た 現象
が 明らかに出 現 するも
の を 石い,
非 痳 痺 側 傾 斜
に対
.
す
る「
怖
さ一
という
心 理 的 傾向
は,
本 現象
を 伴 う か 否 かに関 わ らず,
比 版 的多
く のJ11
.
嘛痺
患 者に共 通 す る一
つ の 病態であ るこ とが 推 察 さ れる,
、
プ ッ シャ
ー
現 象
の貢仔 病 染
は同定
さ れてお らず
,
む し ろ左 右 半 球 を 問 わ ず 多 様 な 脳 領 域の靹巣で生 じる とさ れ る5 )tt 沼 田 ら 41 は,
プ ッ シ ャー
現象
の 出 現メ カニ ズム と してそれぞれの半 球
は 互い に反対 側
1
球
の機 能
を抑 制
し てい る と するKinsbourne
が述べ た 半
球
同 抑 制1
早書説
が要 因
である こ と を拍
撃 し た。
こ の 仮説
は,一
・
側の 半 球 が 障 自 さ れ ること で 反 対 側」
r
球 のわ
異 的機 能
が脱 抑 制
され,
そ
の結 果
,
非 病 巣
i
球
に過 活 動
が 生 じる と考
え る もの である,
,
す な わ ち,
非 病 巣 半 球の 特に感 慮 系の過 活 動 が,
非 麻」4
.
側の視 空 同 ない し 身 体 図 式 を 実 態 以 上 に 語仙
す るこ と で 「怖い」とい っ た 心∫甲的 恐 怖 を 生 起 さ せ る メ カニ ズ ムが 邦 察 さ れ る今
回のヲi
麻 痺 側 傾 斜 時 に,
よ り恐 怖 心 を 示 し た15
症 例の 内,
非 麻 痺 側 傾 斜 時に抵 杭 を 示 すtibl
例 が⊥0
例1、
♂め ら れ た。
こ れ ら10
例 は,
Ji
病 果
半 球の よ り重 皮 な 感 覚系
の過 活 動 や,
さ ら に 運 動系
の過 活 動 に 伴っ て非 麻 痺 側 肢の過 剰 反 応 が 出 現 し た ものなの か も知
れ ない.
Karuath
ら{ は,
閉 眼 と 同 眼 に おいて 座 位 での }観 的 な身
体のll
寉
直 位 置 を 測 定 し,
プ ッ シャー
現 象 例で は,
岡 眼で は垂 直
位 置 に ↓ぐ常 が ないが,
閉 眼 時 に 孟力
軸 が非
麻痺
側 に 傾いてい ること を ?tt’
1
’
し たこ の こと か ら
一
側 の前 庭 系の 「S、
青 が プッ シャー
現 象の 皮 因で あ るこ と を 推察
してい る.
tt−.
・
方
, 沼 田 ら 7s 〕 は プ ッ シャー
現象
を 伴 わないlT
麻 婢 患 者
の視 覚
的垂 直
判 断 が 麻 庫 側 方向
に 偏 位 し て お り,
それが 体 吟バ ラ ン スに影 響 を 与 えて い るこ と を拍 篆
し た両
者
の報 告
は異 なっ たり1例 を 対象
に してい るも
の の il/いに矛盾
した緜 果
であ
る。体 幹 傾 碁 峙
の非
対称 性
の反応
につ いて は,
身体
の垂 直位
阻が前
庭系
あるい は視 覚
!lJな情 報 処
埋 の誤
りに よっ て直接
生じ る可能 ]
Vl,
あ
るい は心 理
rU
影 響
と して 二次 的
に生
じ る可能性 も ト分
考
え ら れ る,
今 後
一
卜分に検
II寸する、、果題であろう
。
座
位
で体 幹
を側 方
に傾 余ト
さ せ た場 合
,
安 定
を保 持 す
る ため に反 対 側
の体 幹 筋
が制 動
と して働 く 跟告
があ
るP}片 麻 痺
患者
が非 麻 輝
側に体 幹
を 傾斜
さ せ た場 合,
麻痺
側 の体 ドi肋 や骨 盤 周囲
筋 活 動の低
1
.
に より,
傾斜
した体 冷
を 制 動 しにく
いた め 恐怖
心 を 抱い た り,
そ れ をi
[Ll1
二し よ う とJI
J“SJII,
二側で抵 抗 する。
こ う し た 傾 斜に対.
する左 右 非 対 称 忸の 立 ち 直 り・
平 衡 反 応の 出 現 は 麻 痺 に よ る 運 動 学 的 な 観 点 か ら も 推 定で き る。
しか し,
今
回の症 例の中 に は,
麻痺
が 怪 度であ り材冷
傾 斜に対 し制 御 可 能 な 運 動 機 能 が あるに も か かわ らず,
過 剰に抵 抗 し,
恐 怖 心 を示 す よう
な 例も
泌め ら れたtt こ の よう
に運 動
の機 能 的 能 力
と体 幹 傾斜 能 力
と は 必ず
しも
一・
致 してお らず
,
運 動 機 能
に 比 し左 右 非 対 称 性の ヒち 直 り・
平 衡 反 応 ガ 認 め ら れる場 合には,
機 能 的 な 障 害 によ る要 因よ り も, 非 麻 痺 側 空 間 へ の傾斜
に対 す
る「
怖
さ」
という心
埋的 要
因に よっ て牛 じた 逃 避 反 応 と 考 え る ノi
が よ り 妥 当 と 思 わ れ るtt ま た,
プ ッ シ ャー
現 家 例の座 位バ ラ ン ス に関 する網 木 田 の rl乏脳 卒 中 片 麻 抑:患 者の座位:体 幹傾斜
11
寺にお け る 恐怖 感の 検討419
告では,
重 心 動 揺 計 に て 左 右 方向
の 平 均 圧 中 心位 概
をiHl
]
定
した ところ,
静 止 座 位 で は 麻痺
側 に偏 位
している症 例
で も.
左
右方 向
へ の随 意 的
な動 的 座 位
で は非 麻 痺 側
に偏
位 す る と してい る。
この こ と は,
プ ッ シャー
現象
例 は 随 意 的 な左
右方 向
の傾斜
運動
に比
べ て外 力
に よ る傾斜
に対
.
して よ り心
理的 「
怖
さ 」を 強 く感
じるた め とも考
え ら れ る。
今 後,
プ ッ シ ャー
現象
の有 無
に関わ らず
.
片 麻 痺
患者
の外
的 刺 激 時 お よ び 随意
的 運動 時
の体
1羚機 能 を 心 理 的
状 態 も含
めて今 後 詳 細
に検 討 す
る必 要
があ
ろう
。本 研 究の症 例で は非 麻 痺 側に強い恐
怖
心 を持
つ 症 例ほ ど 非 麻 瘴 側 傾 斜 に 対 す る体 幹
の過剰 反 応
が認
め られ,
非
麻 輝 側 傾 余1・
に対す
る「
怖
さ」 という心 理 的 傾 向 も体 幹
バ ラ ン ス に 影 響 を 与 える要 因の・
つ と考
え る、
片
麻痺
患 者 の体 幹 機 能,
特 に 立 ち直 り
・
平衡 反 応
を評価 す
る場
合に,
機 能
的 な 側面
だけ
でな く
,
傾 斜
に対
.
す る 心 理 的 傾 向 を 含 め るこ とが 重 要であると とも
に.
心 理 的 側 面 か らの アプ ロー
チ も 工 夫 す る 必要
があ
る と考 え
る。参 考
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mp#ellifik・V-
ag
3c]
kng
7
--iL<Abstract>
Study
onFear
during
Trunk
Inclination
in
aSitting
Position
amongHemiplegic
Patients
afterStroke
Kyoko
A]3E,
RPT,
Norio
OIINO,
RPT,
Yeshifumi
OZASA,
RPT
Department
ofRehabilitation,Showa
Ultiversity
Fepid
'aoka
Rehabilitation
Hbspital
Kenji
NUMATA,
Rl'T
Showa
UniversiCy
School
ofHbalth
Sciences
Previous
researchers reported thatthe
PLtsher
sign was observedill
hemiplegic
paLients
ufter stroke. which appeared unrelated tothe
affectedheTriisphere.
side and specific region as well asto
whetherthe
putieiits
had
visual spatial agnosia or not.1'hey
also claimedthat
the
patientshad
afear
ofinclinalion
of thetrunk
to
the unaffected side.This
also suggests that the psychologiealfeatures
of thepatients
affectthe
factors
which cause thePusher
sign.If
thchemiplegie
patients
whohas
shown adifference
between
the nfiected side and unaCfected sidcin
rightitig reactions or equilibriurrireactions. we can assume ihal theyhave
such apsychological
tendeney although they
does
llot show the clear signs.The
purpose of this studyis
to examinethe relationship
between
the asymmetrical responsein
the righ[ing reaeLior]s or thc'. eqttilibriurn reactions and the psychelegicalfeatLtres
in
view ofthe
self-examination of the patlent whodocs
nothave
clearPusher
si.anin
his
reaction totrunk
inclination.
The
sLibjects were30
hemipEegie
patients.According
to the results of se[f-examination whenthe
trullk
wasinclined
bilaterali},
i'na sitting posture, the subjects were cl:issifiedinto
5
groups.Fifteen
out of30
patientsindicated
more t'ear ot'trunkinclination
ro tlieunaffected side thanthat
to thc affected side.In
addirion.10
out of these15
patients exerted resistancein
the
truiikduring
inelination
to
[he unaffected side.These
resu[ts suggest that "fear"of trunk