鳥大涙 報 Non 1979
ブナ稚苗の生育特性 と育苗の実際について
ヨ士H口
隼
人
※
Charactettsdcs of Growth of Buna(fagVS Creη
,ね
)Seedlings and Nursery Practice
HayatO HASHIZUME
Summary
ln the years 1973 and 1976, beech seeds 、vere collected from different mother trees in beech forests of the Chugoku district and so、 vn in the nursery of the TOttOri University FOrests, and seed gerHlination, the grollrth and character Of seedlings, the tilne of bud break, ctc. 4rere investigated fOr three years. The results Of the investigatiOn are sunlmarized as f0110ws :
1)The growth Of seedlings varied with prOveninces and families. It was recognized that there 、vere significant differences in height gro、 vth according
to provenances and families and in diameter grO、 vth near the r00t accOrding
to families.
2)Although seedlings had a height growth periOd three times a year, the pattern of height grOllrth differed according tO fanilies and individual trees. There were three types in the pattern of height grO、 vth. It was recognized that there 、vas a positive correlatiOn between the number of tilnes Of height
grO、vth in a year and the height Of seedlings.
3)The time Of bud break of seedlings differed accOrding tO prOvenances and families. The total periOd Of bud break lvas 30 to 40 days, and the average period fOr each family 、vas tlvo 、veeks.
4) The percentage of seed germination in the nursery 、vas 54 percent on
an average for seeds from the Chugoku district, and 59 percent on an average for seeds frOm the Wakayama prefecture. The percentage of seed
germination varied lvith prOvenances and mother trees.
5)Seedlings frOm the ChugOku district grew t0 14 cm One year after sOwing, 30 cm after two years and 60 cm after three years, On the average height Of each family. Regarding the charatteristics Of seedhngs, diameter near the
root, height―diameter ratio, roOt length, branch number, leaf number, 、vinter― bud number, seedling ヽveight, top― root ratio, etco increased with increasing seedling height, h seedlintts for transplanting, the deve10pment Of smaH
roots was more promOted as cOmpared 、vin seedlings still retained in bed.
6)SeedlingS were damaged by cutwOrms, wood―
miCe, dOves, late frOst,drought, high temperatures, ctc.
6の
橋
※ 鳥取大学農学部造林学研究室 ;LabOrat(w Of Sil culttlre, TOttOri university,TottOri
Faculy Of AgriculttBle, 680
(56) 僑 詰 隼 人 口 わが国の ブナは広葉樹の中で最 も蓄積が多 く
,分
布 面 積 も広 い。 中 国 地 方 で は標 高400胞
か ら 1,500れの地域 に分布 してい るが,近
年拡大造林 によ って ブナ帯 の大部分 は伐採 され,針
葉樹 の人工 造林地 に改変 されて きた。 しか し,高
海抜地 にお ける針葉樹の造林成績 は必ず し も良好 で はな い。 ブ ナ材は木工業の原料 として良質 で,合
板,曲
木,硬
化積層 材 な ど用途が広 いが,近
年の過伐 によ って ブナ材は減少 し,良
質 の ブナ材の確保が困難 にな りつつ あ る。 このま まの状態で は,将
来 ブナ材が枯 渇す るので はないか と心配 されて い る。他 方 ブナ林 は,一
般 に高海抜 の奥地 に成立 し,国
土保全,水
源かん養,保
健休養,野
生動物の保護な ど公益的機能が大 きく,国
立公 園,国
定 公 園,保
安林 な ど施 業制限地 に指定 されて い る場合が多 い。 ブナ林 の健全 な育成 をはか ることは,木
材生産 の立場 か らも, また公益的機能重視の立場か らも大変重要な ことである。最近広葉樹の見なお しが強調 されている。 針葉 樹 と広 葉樹の調 和の とれた森林 をつ くることが将来益 々必要 にな って くる と思 われ る。筆 者 は広 葉樹の施業法 に関心 を持 って研究 を行 って い るが '∼ Ю)広 葉樹の施業技術 はまだ確立 されて いない。本 研究 は,ブ
ナ林造成の基礎研究 として稚苗の生育特性 と育苗につ いて研究 した ものであ る。広葉樹の 育苗法 は緑化樹 の研究 と関連 して近年か な りくわ しく研究 されたが,ブ
ナにつ いてはデータが少 な く 不明の点 も多 いの で,
ここに と りまとめて報告す ることに した。 本 研究 に際 し,調
査測定 を手伝 っていただいた当時の専攻生 山本進一氏(現
在京都大学農学部森林 生 態学研究室)お
よ び沼野 孝行氏(現
在 岡 山県農協経済運)に感謝の意 を表す る。Ⅱ
材料 と方法
1.供
試材料
1973年
と1976年
の 9月 下旬∼10月
上 旬 に鳥取県,岡
山県および和歌 山県の ブナ林で タネを採 取 した。 タネの採取場所 は次 の6地
区で あ る (た だ し, 1976年
には大 山 と蒜 山の211L区で タネを採 取 した)。 大 山地区 :表 大 山(夏
山登 山道 にそ って阿弥陀堂 よ り六合 目まで),裏
大 山(ニ
ノ沢,三
ノ沢,文
珠堂,鳥
ケ山,鏡
ケ成)お
よ び東大 山(船上 山,勝
田ケ山)で,標
高580∼
1,320腕 の地域。 蒜 山llL区 :上 蒜山,蒜
山大 山スカイライン沿線 お よび鳥取大学 蒜 山演習林で, 680∼
1,200れ の地 域。 氷 ノ山地 区 :氷 ノ山越か ら頂上 までお よびセ ン谷で,標
高920∼
1,480れ の地域。 扇 ノ山地 区 :鳥 取県八頭郡妻鹿野か ら鳥取営林署沢川国有林11林
斑 ま で と河 合 谷 高 原 で,標
高600∼
1,050れ の地域。 高鉢山地区 :高 鉢山北谷,標
高700れ
の地区。 和歌山県 :日 高郡美 山村旭WII,標
高950∼
970nの
地 区。緒
ブナ椎苗の生育特性 と育苗の実際について タネの採取方法 は
,枝
打 ち鋸で枝 を切 り落 して母樹別に採取す るよ う心掛 けたが,一
部の地区 では すでに タネが落下 して母樹 が は っき りせず,ま
た大径本で枝下高が高 く枝 を切 りとることがで きない もの もあ り,
この よ うな場合には落下種子を拾 い集 めた。 したが って,` 母樹 のは っき りしている もの と,明
らかで ない もの とが ある。1973年
には46母
樹か ら, 1976年
には23母
樹か らタネを採 取 した 。 家系間の比較 には母樹の は っ きりしてい る35家
系を用 いた。2.育
苗 方 法 採取 した タネは水選 して不良種子 を除 き, 10月
と翌 年 の3月
に鳥取大学農学部内の苗畑 に幡種 し た。播種床は主として普通の畑L(壌
土 )を 用いたが,さ らにその上に3mの
厚 さに山土(ミ ソ土)を
敷 いた区 も設 けた。床 幅 を 1れ とし,基
肥 として1″
当 リバーク堆肥2 kθと山林用粒状肥料(NIPiK=13
:17:12,%)を
60∼
100景
施 し,よ
く耕 うん した後播種 した。播付 けは筋掻 きで,列
間12印
, 苗間2, 3印
と し深 さ3074にタネを搭いた。播付 け後敷 きワラを行 って乾燥 を防 ぎ,
さ らに発芽後遮 光率50%の
ダイオネットで 日おい した。その後6月に追肥 として粒状肥料 を1″
当 り80診
程 度 施 し た。除車 は人力 によ り,除
車剤 は使 用 しなか った。病 虫害の防除は,ボ
ル ドー液 を15日
間 隔 で散布 し,ま
た ダ ィァ ジノン粒剤,カ
ル ホス粉剤な ど根切虫防除剤 を月1回土 中に散布 した。 ブナの稚 苗は 乾燥に弱 く,夏
の早 ばつ によ って枯死す る場合が あ り, 7, 3月
にかん水 して干害 を防いだ。1年
苗は2年
目の春全部床替 えした。床替 えの間隔は苗間10卸
,列
間15印
と した 。2年
生 苗は 一部床替 えしたが,大
部 分据置 きして山出 しした。床替 え苗の管理 は,基
肥 として 1加2当 り堆肥を 彦 彰,粒
状肥料 を100景
施 し,
さらに 6月 に粒状肥料 を100分
追 肥 した 。 除車,病
虫害の防除は播種 床 と同様 に行 った。2年
目か らは 日お いを しなか ったが,夏
期 にかん水 して干害 を防いだ。3.調
査 方 法 播種後3年
間育苗 し,毎
年 苗木の生育状況 を調査 した。調査項 目は,
タネの苗畑発芽率,苗
高,根
元直径,年
生長 回数,開
芽 時期,枯
損率,苗
本の形質 などである。苗本の生育調査はlo月
に行 い,35家
系約1,700本
(1家
系10∼
140本
)について調査 した。開 芽 習 性 の 調 査 は 3月 下旬か ら4月 下旬 に行 い,開
芽 した本数 を毎 日あ るいは隔 日に記録 した。苗木の形質調査は, 2年
生 と3年
生苗で 行い, lo月
に掘 り取 って苗高,根
元直径,苗
重な どを測定 した。Ⅲ
結果 と考察
1.産
地および母樹別家系による生育の違い
(1)生
長 産地別
,家
系別3年
生 苗の生 長を第1図∼第2図
に示 した。母樹の標高 と3年
生 苗の苗高 との関係 (3つ僑 詰 隼 人 につ いてみ ると
,標
高700胞
以下 と標高 1,200胞 以上 の地域の ものは一般に生長が悪 く,標
高750η
か ら 1,100れ の地域の ものの中に生長 の良い ものが多 くみ られた。母樹 の標高 と各家系の平均苗高との間の単純相関 係 数 はr=一
o.419で,あ
ま り高 くなかった。 次 に3年
生 苗の根元直径 と母樹の標高 との関係 についてみ ると, 単 純相 関係数 は 十一-0.233て
冶意 な差はみられなか っ た。 しか し,標
高750れ
か ら1,100れ の地域の ものの 中には平均以上 に生長 の良 い ものが み られた。 次 に母樹 の産地 を大 山,蒜
山,氷
ノ山,扇
ノ山,和
歌 山県の五つ に分 けて比較 してみ ると(第 1表
),和
歌 山県産 と蒜 山産の ものは平均苗高が高 く,氷
ノ山, 大 山お よび扇 ノ山産の もの は低 く,産
地 によ って苗高 にかな り差異がみ られた。 しか し,根
元直径 について は大 きな差がみ られなか った。分散分析の結果,苗
高 につ いては危険率1%で
産地 間に有意差が認 め られた。 苗本の生長 は家 系によ ってい ちじるしく異な る。分 散分析の結果, 1年
生, 2年
生 お よび3年
生 苗のいず れ において も,苗
高,根
元直径 とも危険率1%で
家系 間に有意差が認め られた。家 系別平均苗高および根元 直径の頻度分布 をみると(第 3図
∼ 第4図
),苗
高 は 第 1表 産地による生長および生育習性の違い ● ● XI OO°A △ △ 600 800 1p00 1,200 1,4002 標高 第1図 母 樹の産地 と各家系の平均苗高 との関係(3年生苗)
o大
山●蒜 △氷 ノ 山
×扇 ノ □高 鉢 山 。 . X X辻 0 ≫ X o , o E ψ 山 山 腕 ・2 根 一死 直 径 O x 口 。 ● 0
積
O △ ●°△ △ △ 備考 :1回床替3年生苗 で調査 した。 2年生3年
生 29 61 20 30 40 50 30 50 70 90 1100π 苗高 第 3図 家 系別平 均苗高の頻度分布
600 800標
poo普
200 1'400″ 第 2図 母 樹の産地 と各家系の平均根元 直径 との関係(3年生苗) O大 山●蒜 山 △氷 ノ 山
x扇
ノ 山 □高 鉢 山 4 5 6 7 8 6 8 10 12 14π π 根 元 直 径 第 4図 家 系別平均根元直 径の頻度 分布 分 4 0 2 0 頻 度 ︵家 系 数 % ︶ % 40 20 頻 度 ︵ 家 系 数 し 産地 母 樹 数 苗 根 元 直 径 年 生 長 回 数 平 均 開 芽 日 大 山 10
566±
1213
88±086
1日±
019
4月 20±282
ぬ 山 8733±
755
94±156
7±017
4月 15±312
氷 ノ 山 5536士
376
88±110
5±009
4月 16± 187 扇 ノ 山 7586±
159
88±151
7±024
4月 12±318
和 歌 山 県 5748士
559
84±098
9±030
4月 19±179
ブナ椎苗の生育特性 と育苗の実際について
2年
生 で は20∼ 54∽
,平
均29卸 , 3年
生 では40∼ lo4印
,平
均01m,根
元 長 径 は2年
生 では48∼
7.1翻,平
均 57″%, 3年
生 で は 6.0∼121,2,平
均90,2で
,家
系に よ って 生 長 に大 きな差 異がみ られた。中国地方産の ものでは,蒜
山血2(I),血
2(Ⅱ
),大
山No 3な どが 生 長 が 良 く, 扇 ノ山,沢
川配4は
生 長示良 であ った。最 も生長の良い蒜山配2(I)は
3年
生 時の平均 苗高がlo4
卸,最
も生長の悪 い扇 ノ山沢川配4は
40印
で,前
者は後者よ りも26倍
生長 が良か った。(2)生
長 型 ブナ稚苗の生長 曲 線 を第5図
に示す。 稚苗の伸長生長の時 期 は,第
1回
目が4 月上 旬∼5月上 旬, 第2回
目が6月中 旬 ∼7月中旬,第
3回
目が8月中 旬∼9月 上 旬で, 1年
に3回
生長期がある。 しか し,個
体 によ って伸 長生長のパ ターンは % o0O蒜
山Nd2 ●扇ノ山ATC20氷
ノ山No 6 生 60 長 目【 4o 20 0左
/ハ
虫温
第5図 ブナ稚苗(3年
生 )の 伸長生長のパターン 実線は総生長 を,点
線は定期生長を示す 異な り,次
の三 つの タイプが認め られた。 ①l年
に1回生長す る もの ……・4月に開芽 して急速 に生長 し, 5月
上 旬に生長が停止す る。 ②l年
に2回
生長す るもの ……・4月に生長 し,
しば らく休止 して芽 を形成 し, 6月
中 旬か ら7 月中 旬にか けてふたたび生 長 して停止す る。 ①l年
に3回
生 長す る もの ……・ 4月, 6月 , 8月
の3回
生長期があ り,そ
の 間に生長 を停止 し て芽 を形成す る。1年
の生長回数は家系によ ってか な り差があ り ,2年
生 苗では家系平均値 で 1.1回 か ら1.8回ま奄3年
生 苗では13回
か ら21回
までバ ラツキがあ った。 (第 6∼7図
)。 分散分析の結果, 2年
生 苗 ,3年
生 苗 とも1%レ
ベルで家系間に有意差が認め られた。年生長回数は同 じ家系内でも個体によ って 差異がみ られた。扇 ノ山血3の 3年
生 苗の年生長回数は平均 1.3回 で, 1回
生長 の もの67笏
2回生 長の もの33%で
, 1回
生長の ものが多か った。 また蒜 山No 2は 年生長回数が平均21回
で, 1回
生 長の もの19%, 2回
生 長の もの56%, 3回
生長の もの25%で
あ った。年生長回数 は苗本の年齢に よ って変化す るよ うで, 2年
生 苗の平均年生長回数は 1.5回, 3年
生 苗のそれは 1,7回 であ った (第7 図)。 年生 長回数 と母樹の標高 との間 には相 関関係がみ られなか ったが(第 6図
),産
地 間には5%
レベルで有意差がみ られた(第 1表
)。 和歌 山県産 は年生長 回数が多 く,氷
ノ山産 は少 なか った。 年生 長 回数 と苗高 との間 にはかな り密接な関係があ り,年
生 長回数の多 い ものは苗高が高い傾向がC60) 橋 諸 隼 人 0 ● AA O △ △ 600 800 1pOo l,200 1■00″ 標
高 第 6図 母樹 の産地 と各家 系の平 均年生 長回数 との関係(3年生苗) ○大 山
●蒜 山 △氷 ノ 山
X扇
ノ 山 □高 鉢 山02年
生 ●3年生 70 ツう 60 苗 50 高 40 30 20 9-12 13∼16 17∼20 21∼ 24 産 地 別 開 芽(1976年
の調 査) ω ︲00 2。 “ 年 生 長 回 数X。
¨“
△中
X
O
0 l tl ● ● ● 0 0 ● 0 0 0 0 ● ● ● ● ● 0 0 a g % 30 20 10 0 頻 度 ︵ 家 系 数 % ︶ 10 1」2 1■ 16 1B 20 22 年 生 長 回 数 第 7図 家 系別年生長 回数 の頻度分布-2年
生苗 中 3年生苗 lo 12 14 16 18 20 22 平 均 年 生 長 回 数 第 8図 家 系別平均年生長 回数 と平均苗 高 との関係 2年生苗r=0632
3年生苗 ″=0769
み られた(第 8図
)。 家 系別平均年生長回数 と平均苗高 との間の相関係 数 は, 2年
生 苗でr=o.632,
3年
生苗でr=o.769で
あ った。(3)開
芽 時 期 冬芽の開舒す る時期 は凍霜害 と関係 し,育
苗上 お よび造林上重要 な生 理的性質 で ある。開芽 時期 は1976年
の調査では, 3月
29日
か ら5月 8日まで, 1978年
の 調 査では4月 1日 か ら5月 1日まで で, 30∼
40日
で全イ固体 が開芽 した(第 9図
)。 開 芽 率 は 日時 の 経過 に したが って増加 し, 4月
中 旬に最大 に達 した。 各家 系の開芽 日数 は 7∼23日,平
均 14日 であ った。開芽時期 は母樹の産地 によ っ て多少差 があ り,扇
ノ山産が最 も早 く, 大 山産 が最 も遅か っ た(第1表
)。 各産 地 の平均開芽 日につ いて産地間に差が あ ” 50 ― 大 山lfL区 ← ‐ 蒜 山JJL区 韓 氷ノ山地区 X一―X扇ノ山地区 。一。平均 40 F日 30 芽 20 率 10 0 3月
4月
29∼31 1∼4 5∼8 (1976年)
第9図 8 況歩
状
ブナ稚苗の生育特性 と育苗の実際について るか どうか分弾分析 を行 ったところ
,危
険率1%で
4月
25日 有意差が認められた。次に母樹の標高 と各家系の平 蘇 畳i争
居曇哲[】
F牙
ご伝を色旨を盈ill島よ%月
20日 生育 しているものよ り開芽時期んゞ遅い傾向力ゞみ られ雲4月15日 たが
,標
高の低い所の もので も開芽時期の遅い もの 日4月10日 もあ り,両
者の相関係数はr=o.382(1976年
)ま た/=0.328(1978年
)で あま り高 くなか った。開4月
5日 芽時期は家系によ って大 きな差異がみ られた。各家 系の平均開芽 日についてみ ると,扇
ノ山配1(標
高600れ
)は 4月 6日で最 も早 く,船
上 山配1(640
胞)は 4月20日
で,標
高 は 低いが遅 く,ま
た大 山 配3(1,10oれ
)は4月24日
で最 も遅か った。分散 分析の結果,家
系間に危険率1%で
有意差が認 め られた。 化)各
形質の家 系内異変 14家系について 3年生苗の苗高,根
元直径および年生長回数の家系内変異 を調べた(第2表
)。 各形 質につ いて琢系内のバ ラッキの程 度を標準偏差 および変異係数でみ ると,家
系 内変異は苗高および年 生長 回数で大 きく,根
元直径で小 さか った。家系内変異 は家 系によってかな り差が あ り,バ
ラツキの 大 きい家系,小
さい家系があ った。 第 2表3年
生苗における苗高・ 根元直径および年生長回数の家系内変異 樹 母 査 数 調 本 均苗 局 根 元 直 径 年 生 長 回 数 > 蝕 平 て 標 準 偏 差 異 数 変 係 均 , 平 < 偏標 準差 異数 変 係 平 均 準 差 標 偏 異数 変 係 大山No 5(I) ″ No 5(Ⅱ ) 〃
醜 5(Ⅲ) 蒜 山No 2(1) 〃
Nb 2(I)
″醜 2(Ⅲ) 〃
h3(F)
″醜8 扇 ノ 山
N01
〃醜 2 〃
No 3
〃Nd 4
″Nd 5
河 合谷 高原 No l 77 105 65 16 15 18 32 6 27 22 33 24 19 16520
680
612
1036
841
664
752
838
607
776
545
572
538
652
279
268
275
428
342
200
282
383
271
282
206
190
191
209
536
394
449
413
407
301375
457
446
363
378
332
355
321
81 93 88112
93 75 93 121 87111
91 94 88 902
2
野
2
3
肝
W
別
器
3
8
悧
3
0
%
珀
別
W
272
290
261241
183
267
301314
218
270
275
202
227
211
14 18 17 21 17 17 17 18 18 18 13 15 17 20054
063
057
068
059
067
059
075
064
050
048
051
048
052
386
350
335 324 347394
347
417
356278
369
340
282
260
均 平688
272
395
252
058
占 ∞ ・ ● ● △ △ 。 ∝ ∝ ・L o x 鎌 x x □ ▲ . 日 ■ . D ■ 0 第10図 600 80催 lp00嵩 '20ィガす
o01°00 母樹の産地 と各家 系の平均開茅 日との関係 1976年 の調査(2年生苗) 。大 山 地 区□蒜 山 地 区 △氷 ノ山地区
文扇ノ山地区 1978年 の調査(1年生苗) 。大 山地 区
■蒜 山 地 区
(6の 僑 詰 隼 人
2.育
苗試験
(1)タ
ネの発芽10月
に 番 種 した タネは 3月 上 旬 ごろか ら胚軸が伸長 して種皮 をかぶ ったまま地上 に現 われ, 4月
中 旬に はほぼ生 えそろ った(写
真1の 1∼
2)。
発芽初期の稚 苗 は霜害 に弱 く, 鳥取大学蒜 山演習林苗畑(標高550
胞)に播種 した ものは晩霜で全滅 し た(写真2の
11)。 霜害のおそれ の ある地方では霜 よけをす る必要が ある。1973年
産種子の苗畑における発芽状況は第3表
の通 りで与発芽率は大 山産が平均68%で
最 も高 く,高
鉢山産が42%で
最 も低か った。中国地方産のタネの平 均発芽率は54%,和
歌山県産のそれは59%で
あった。 標高別にみると (第11図
),低
海抜地(標
高700脇
以 下)と高海抜地 (標 高1,400れ 以上)のタネは発芽 が悪 く,標
高1,000れか ら1,300れの地域の タネは一般に発 芽が良好で, 80%程
度 の高い発芽率を示す ものが多 く み られた。 タネの発芽率は産地,林
分,母
樹によってか な り差があるよ うであった。 次に幡種床の用上の種類が発芽にどのよ うな影響をお よぼすかを調べたと普通の畑土(壌
土)と畑上の上 に3る
00600 8催
lp00 1聟01ユ001'6002 第11図 母樹 の産地 と充実種子 の苗畑 に おけ る発芽率 との関係O大
山 地 区 ●蒜 山 地 区 △氷 ノ山地区X扇
ノ山地区 □高 鉢 山 ” 00 80 妥音60 芽 ョ【40 20 0□ ° :埼墳。。
ポ・
∞
側の厚 さに山土(ミ ソ土 )を 敷いた区とを設けてタネをまき,被
土にはやは り畑土 と山土 とを用いた。 畑土区の発芽率は平均69%(30∼
86%),山
土区のそれは平均77%(55∼
92%)で
,
山土区 の方がやや発芽がよい傾 向がみ られた。発芽 した ものの中で健全稚苗の比率は前者で63%,′ 後 者で69%で
あった。不健 全 な ものは枯死,首
折れ,そ
の他で,首
折れが比較的多か った。首折れは子葉 のす ぐ下で胚軸が折れた もので,被
土が硬 くて子葉が地上に現われることがで きずに折れる場合,発
芽後に降雪があ り雪圧で胚軸が折れる場合な どがあった。また野鳥やノネズ ミがタネを掘 り出して食 べた り,発
芽直後の子葉 を食害 し,全
滅 させる場合 もあった。その外発芽す るが胚軸が伸長せず,子
葉が地上に現われない もの もみ られた。(2)苗
木の生長3年
間の育苗試験の結果は第4表
の如 くである。家系平均値でみると,中
国地方産の ものは苗高が 第 3表 水選種子の苗畑における発芽率 ※ 産 地 (2) 一 局 標 林分数 均 率 > 実 ” 平 充 く 苗畑発芽率均 > ” 平 < 囲 (%) 範 山 山 山 山 山 均 ノ ノ 鉢 大 キ 林 氷 扇 昔同 平 640∼ 1,270 680∼ 1,200 920∼ 1,480 600∼ 1,050700
(640∼ 1,480) 14 6 6 5 2 (33) 68 29 38 14 29 36 68 46 56 56 42 54 29∼92 13∼76 14∼93 10∼80 30∼55 (10∼93) 和歌 山県 950∼970
5 17 25∼80 ※1973年 産の種子ブナ稚苗の生育特性 と育苗の実際について 第 4表 ブナ稚樹の苗畑における生育状況 産 地 項 目 家 系 平 均 家 系 平 均 の 範 囲 個 体 の 生 長 節 囲 1寄ヨJヒ
2牲
34干とこ1年
生2年
生3年
生1年
生2年
生3年
生 中 国 地 方 産 苗高 Olll 根 元 直 径 │お 年 生 長 回 数 生 存 率 修) 断 子苗の割合 lpl 141 33 994 287 57 15 937 375 609 90 17 9616 888 101∼222 27∼47 83-100 203∼541
48-71
11∼18 8Cl-100 6-88 395∼Ю36 60∼ 121 13´ヤ21 68-100 75∼100 35マ54610-67
83-114(13-124
1∼3 100∼1750 31∼192 1∼4 和 歌 山 県 産 苗高 ω 根 元 直 径 0う 年 生 長 回 数 生 存 率 の 山イれ彗の答恰 修) 158 30 960 340 52 18 831 537 786 84 19 989 917 129-198
26-34
90∼100 265∼450 36∼58 15∼20 57∼100 2,☆84 568-986 69∼96 15∼22 95-100 75∼100 55∼410 14∼49 112∼90722-82
1∼2 175∼X00
39∼127 1-3 備考 :(1)中国地方産は 33家 系,和
歌 山県産は 5家 系につ いて調査 した。 (2)山行苗は苗高 30級 以上 の も のの比率を示す。1年
生 で14印 , 2年
生 で約30印 , 3年
生 で約 60o7Pに な った。 根元直 径 は, 1年
生 で約3 ηπ, 2年
生 で約6,2, 3年
生 で9 ηηに生 長 した 。各 年 度 の生 存率 は94∼
99%で
, 3年
間 に約10%が
枯 死 し た。苗高30卸
以上 の もの を山行苗 とす ると,山
行 苗の得 苗率は2年
生 で約40%, 3年
生 では約90%が
山行 き可能で あ った。 和歌 山県産の ものは,中
国地方産 の ものに党べて苗高がやゃ高か ったが,根
元直径は小 さく,比
較 苗高が大で あ った。 苗本の生長は家系によって著 しく差が あ り, 3年
生 苗の家系平均 苗高 は40卿
の ものか ら104伽
の ものまであ った。 また個体差 も著 しく, 3年
生 で苗高10側
の ものか ら最高175釦
の ものまで あった。(3)苗
本の形 質1回
床答2年
生苗, 2回
床替3年
生 苗お よび1回
床替3年
生 苗の形質 を調査 した(第
5∼
6表
,写
真1の5∼
6)。 秋 に苗木 を掘 り取 り,苗
高(幹
長 )を 基準 に して苗木を次の如 く区分 した。2年
生 第 5表1回
床替 2年 生苗の形質 (60 種 一 局 > 蝕 苗 で 元 径 > 根 直 く 比 較 苗 高・ (H/D。) 枝 数 重 > ′ 葉 く 重 ケ 枝 ∂ 幹 < ♂>重 根 て 上 重 > ∂ 地 部 < 重 > ♂ 苗 <T/R率
僻 蟷 舗 lull姓 大 苗 40∼ 50伽 中 苗 30∼40蝕 小 苗 20∼ 30∽ 極小苗 20蝕以下613
442
365
270
166
105
89 85 65 51 5850
4342
33 90 75 63 40 34266
(12)183
(13)153
(10102
(1の036
(13)993
(46)627
(44)514
(42)249
(3の098
(30 921 (4の619
(4の546
(4の333
(49) 148 (52)1259
810
667
351
134
2180
1429
1213
684
282
137
131122
105
091
備考 :(1)苗重 は乾重量を示す。(2)( )内
は各部分の重量割合(%)を
示す。⑭ 橋 諸 隼 人 第 6表
3年
生苗の形質舗
ω
航
酪
ω
触舗
∽
枝数 葉 数響
数
壁
嗣
数
根長 (伽) 葉重 (′)輔
重
⑭
腫
②
趾
絶
②
苗重 (′)軟
率
2 回 床 替 苗 特大苗 90伽以上 大 苗 70∼90伽 中 苗 50∼70●Vl ガヽ 苗 30∼ 50伽 極 小苗 30伽以下 994 769 574 432 25,4H9
11.9 107 94 66 84 65 54 46 38 156 140 11.0 89 8.0 1011 837 562 493 137 809 747 52,9 41.8 182 21 1.8 1.5 16 10 43,0 410 416 36.4 315 1986 (51) 1779 (52) 11.20 (47) 702 (45) 2,72 rぉ費、 1517 (39) 13.24 (39) lα46 (44) 702 (46) 312 (19) 2392 20182 13.20 838 3.21 39,09 34.06 2366 1540 6.33 158 1.57 1.26 1.19 103 1 回 床 替 据 置 苗 特大苗 00伽以上 大 苗 70∼90翻 中 苗 50∼70ω 小 苗 30∼50伽 極 小苗 30伽以下 1072 815 550 404 24,9 13,9 126 11,6 97 73 77 65 47 42 34 188 118 9,9 9,8 74 161,8 1173 83,8 81.8 3段 7 107.4 812 61.0 48.6 269 21 1.9 1`4 1,2 13 432 39.5 304 287 263 3285 (54) 1987 (52) 1285 (52) 765 (45) 3,09 (44) 19,87 (33) 1327 (35) 858 (35) 7.23 (42) 313 (44) 41.03 2441 16.03 985 3,92 60.90 37.68 2461 1708 7.05 206 1184 187 1.36 1,25 備考:(1)苗重は乾重量 を示す。(2)( )内
は各部分の重量割合(%)を
示す。 苗 では,苗
高20伽
以下 を極小 苗, 20∼ 30印
を小苗, 30∼ 40印
を中苗, 40∼ 50印
を大苗, 50
卿 以上 を特大 苗 とした。3年
生 苗では,苗
高30翻
以下 を極小苗, 30∼ 50例
を小苗, 50∼
70mを
中苗, 70∼ 90印
を大 苗, 90伽
以上 を特大 苗 とした。各家系の平均苗高でみ ると(第3図
), 2年
生 苗の平均苗高 は29卸
で,苗
高20∼ 30卸
の小苗が最 も多 く,次
いで30∼
40mの
中苗が多い。3 年生苗の平均苗高 は61卸
で,苗
高50∼ 70伽
の 中苗が最 も多 く,次
いで30∼ 50印
の小苗 と70∼
90mの
大 苗が多 い。 苗本の形質についてみると,苗
高が高 くなるにしたが って根元直径,比
較苗高,根
長,枝
数,葉
数, 冬芽数,年
生長回数,葉
重,幹
枝重,根
重,苗
重およびT/R率
が増加 した。各部分重の割合につい てみると,苗
高が高 くなるにしたがって幹枝重の割合が増加 し,根
重の割合が減少 した。葉重の割合 は殆ん ど変わ らなか った。 次に2回
床替3年
生苗 と1回
床替1年
据置3年
生苗の形質 を比較すると, 2回
床替苗は据置苗に比 べて地上部の発達がやや劣 り,同
じ大 きさの もので地上部重がやや軽い傾向がみ られた。 しか し,根
重には大 きな差がな く,細
根の発達が良好で, T/R率
は床替苗の方が据置苗に比べて小 さい傾向が みられた(第
6表
,写
真1の
6)。 すなわち,床
替によって地上部の生長は抑制 され るが,細
根の発達が促 され, T/R率
は小 さくな って頑丈 な苗本がで きる。 山行苗 としては, 2年
生 では中苗∼大苗(苗
高30∼
50m)が
3年
生苗では小苗∼中苗(30∼
70
側 )が 手頃のよ うである。大 きくな りす ぎると造林の功程が落ちる。 また活着 もやや悪 くなるよ うである。3年
生苗を山出しす るときは, 2回
床替す るか据置の場合はブナ稚苗の生育特性と育苗の実際について 9月上 旬ごろ根切 りを十分 に行 って細根の発達を促す ことが大 切である。 律
)被
害 状 況 ブナの育 苗の際 にみ られ る被害は病虫害,島
獣害,気
象 害な どであ った( 虫害 は ネキ リムシの被害が最 も多 く, 6月
か ら8月にかけて発生 し,地
下1 写真2の
10∼
12)。 病 ∼2側
の所 の根 を食害 し て苗木 を枯死 させた。 ダ イアジノ ン粒剤,
カル ホス粒剤,ネ
キ リ トンな どを散布 して防除につ とめた。食葉性害虫 として マ イマイガ,
コガネ ムシな どが葉 を食害 したが,稚
苗が枯死す るほ どの被害 はでなか った。ス ミチ オ ン,
デ ィプテレックスなどを散布 して防除につ とめた。病害は播種当年に立枯病 らしきものが多少発生 したが,大
きな被害 はでなか った。 鳥獣害 はノネズ ミとハ トの害が大 きく,蒜
山演習林の苗畑(標高550れ )に
播種 した ものは,ノ
ネ ズ ミとアオバ トの被害 を受 けた。 ノネズ ミは発芽直後の子葉および幡種 した タネを掘 りだして食害す る。 アォバ トは発芽直後の子葉 を食害す る。キ ヒコー トな どの忌避剤 を散布 したがあまり効果なか っ た。苗床に 目の細い金網 を張 って防 ぐ方法がよいと思 う。気象害では晩霜害,干
害,高
温害な どがみ られ た。蒜 山演習林 に秋 播 きした ところ翌年の5月に晩霜が あ り,発
芽直後 の稚苗が枯死 した。 ブナ は10℃
前 後 で 発芽す るので,高
冷地 に タネを幡 くときは霜よけをして霜害 を未然に防 ぐよ う注意 し な ければな らない。夏の高温 と乾 燥は稚苗に大 きな被害を与 える。ブナの葉は高温,乾
燥に弱 く,苗
畑で強 い 日射 を受 けると葉焼 けを超 こして,葉
の一部 あるいは全部が枯死す ることが あ る。また高 温 によって稚苗の地際部の幹の形成層が障害 を うけ枯死することもあ る。1978年
の7, 3月
は 殆 ど 雨が降 らず,鳥
取大学農学部 苗畑で育苗中の ブナ稚 苗は大 きな被害を受けた。2年
苗で無 日おい区は 平均27%,日
おい区は6%枯
死 した。被害の大 部分は干害による もので,か
ん水 だ けで は禾十分で ,1, 2年
生 の ときは 日おいを して強 い陽光 と乾燥を防 ぐことが大切で ある。遮光率50∼
70%の
寒冷 紗 の 日よけをす ると被害が少 な く,生
育良好 であ る。 以上 ブナ稚苗の生育 と育苗について述べたが,ブ
ナの育苗例は きわめて少な く,本
研究 と比較対照 で きる資料 はな い。前橋営林局六 日町営林署では,
ブ ナの人工造林 を行 う目的で1968年
よ り育苗試 験 を試 みてい るF)そ の結果 によ ると, 1″
造 り200∼ 400本
仕立てで1年
生 の平均苗長は17∼
18 印, 2年
生の 苗長は平均40∼ 45側
に達 し,ょ
ぃ成績が え られた。名 古 屋 営 林 局 古ナ II営林署の例 で は;)1″
当 り100本
仕立て で1年
目の秋 に苗長が5∼ 15∽
に生長 した。 中山ワ)によ ると,
ブナの実 生 苗は1年
生 で高 さlo∼
15印 , 2年
生で30∼ 40側
に生長す るとい う。 筆 者の これまでの経験 によ ると,ブ
ナの育苗は樹木の中では容易な方で はな く,細
心の注意が必要 であ る。 ブナの タネは栄養分に富み,脂
肪 分が28%含
まれて いる伊) したが って,播
付 け と同時にネズ ミや野鳥が好 んで食害 し,
ネキ リム シな どの虫害 も受 ける。 さら に ブナは冷温帯 に分布 してい るので高温乾燥に弱 く,夏
期に干害や高温害を受 け枯死す ることがある。 また ブナはtt較的低温で発芽す るので秋碁 きすると4月 に発芽 して晩霜害を受けることがあ る。 ブナ の育 苗に際 しては,幡
付 け時期,鳥
獣害,虫
害,気
象害 な どに細心の注意 を払 う必要が ある。 ブナは 旧 相 ︱ ︲︲ 耐 ︲︱︱ ︱ ︱ ︱ ︱︱ = ︱ 町 ︲ ︲ ︲鰤) 橋 詰 隼 人 肥培管理 を十分 に行 えば針葉樹 に劣 らない良い生長 を示 し
, 3年
生 で大部分の ものが 山出 しで きる。 さらに本研究 において注 目すべ きことは,稚
苗 の生長 が産地およ び家 系 によ って異 な る ことであ る。 本試験 は育 苗を目的に して行 った もので,試
験 区の設定 に問題が あ り,諸
形質の遺伝性 を判定す るこ とがで きなか ったが,家
系別 に育成 した3年
生 苗につ いて予備 的 に狭義 の遺伝率 を計 算 した ところ, 苗高の遺伝率 は0.58,根
元直径の遺伝率 は0.42,年
生長 回数の遺伝率 は0.59,開
芽期 の遺 伝 率 は 0.61と い うかな り高 い値が え られた。 ブナの育 苗 に 際 しては,針
葉樹 と同様 に母樹 をよ く吟味 して 形質の優れた母樹か らタネを とる心要があ る。V
摘
要
母樹別 に採取 した タネを苗畑 に幡種 して育苗 し,生
育状 況 を調査 した。調査結果 は次の如 くで あ る。1.稚
苗の生長 は母 樹の産地 および家系 によ って差 が あ った。苗高 につ いて は産地 およ び家系間に, 根元直径 について は家系 間 に有意差 が み られた。2.稚
苗の伸長生長の時期 は第1回目が4月上 旬∼5月上 旬,第
2回
目が6月中 旬∼7月中 旬,第
3回
目が3月中 旬∼9月上 旬で, 1年
に3回
生長期が あ った。3.稚
苗の伸長生長型 には, 1年
に1回生 長す るもの, 2回
生長す る ものお よび3回生 長す る もの の二つ の タイプがみ られた。各生長型の出現頻度は家系によ って差 があ った。年生長 回数 と苗高 との 間には正 の相関関係 がみ られた。4.稚
苗の開芽時期 は母樹の産地および家系によ って差があ った。鳥取 にお ける開芽時期 は3月下 旬か ら5月上旬で,期
間 は30∼
40日であつたが,各
家 系の平均開芽 日数 は約2週
間であ った。5.苗
畑 にお けるタネの発芽率 は,中
国地方産 で平均54%,和
歌 山 県 産で平 均59%で
あ った。 タネの発芽率 は産地および母樹 によって差があ った。6.苗
木の生 長 は,中
国地方 産の もので平均 苗高が1年
生 で14卸 , 2年
生 で30伽 , 3年
生 で60
印 に,ま
た根元直径 は1年
生 で平均3材π, 2年
生 で6醒, 3年
生で9印
にな った。7.苗
本を大 きさによって特大乱 大苗,中
苗,小
苗および極小苗に区分 した。苗木は,苗
高が高 くなるにしたがって根元直径,比
較苗高,根
長,枝
数,葉
数,冬
芽数,年
生長回数,苗
重, T/R率
などが増加 した。また苗高が高 くなるにしたがって苗重の中で幹枝重の割合が増加 し,根
重の割合が 減少 した。床替苗は据置苗に比べて細根の発達が良好で, T/R率
が小 さい傾向がみ られた。8.稚
苗の被害は,ネ
キ リムシ,ノ
ネズ ミおよびハ トの食害,晩
霜害,干
害,高
温害な どがみ られ た。ノネズ ミ,ハ
トおよび晩霜害は壊滅的な被害 を与 えることがあった。引
用
文
献
天野正幸 :ブ ナの苗本が 出来 ま した。造林 な ごや。9(12):6∼
9, 1971
橋詰隼人・ 山本進一 :中 国地方にお けるブナの結実(I)着
果調査。 日林誌56:165∼
170,
ブナ稚苗の生育特性と育苗の実際について
1974
3)橋
請隼メ、
・山本進―
:中国地方におけるブナの結実
(■)種子の稔性と形質について。 日林誌
56
:993-398, 1974
4)橋
詰隼人・ 山本進一
:ブナ林の成立
1過程に関す る研究
(1)種
子 の藩下
,稚
樹の発生おょび消失
について。
86回
日林講
, 226∼
227, 1975
0
橋詰隼人・ 山本進一
:ブナ林の成立過程に関する研究
(■)生
育条件の違いによる稚樹の形質変
イヒ。
86回
日林講
, 228∼
229, 1975
0橋
詰隼人・野口和年
:ブナ林の成立過程に関す る研究
(IIl)稚樹の成立状態と生長について。鳥
大農凍報
10i31∼
50, 19.77
つ
橋講隼人・福富
章
:ブナ林の結実におょぼす疎開伐の影響。88回 日林論, 201∼ 202, 1977
働
橋詰隼人
:ブ
ナ採種林の結実。90回 日林論, 1979
9,
橋語隼人
:ブ
ナとクヌギのさし本による増殖。9o回 日林論。1979
10 橋詰隼人
:ブナ種子の発育にともなう化学成分の変化。日林誌
61:342∼ 345,1979
1つ山中寅文
:植本の実生と育て方。
75p,誠
文堂新光社, 1975
切
dll沢聰雄ほか
:新
しい天然更新技術。249pテ 倉
J文, 1971
68) 橋 詰 隼 人
¥
孝
⋮
〆
⋮
守
,
写真1
ブナ 実生 苗 の育 苗 状 況 1∼4:当年生稚苗5:1回
床替 2年 生苗。左か ら右へ小苗,中
苗,大
苗。6:3年
生苗。左 1回 床替 3年 生苗,右
2回 床替 3年生苗。ブナ権苗の生育特性 と育苗の実際について 1()