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全文

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La Normandie

ノルマンディー

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C O N T E N T S

ノルマンディー地方地図

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ノルマンディーの歴史

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修道院と教会

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5

ノルマンディーゆかりの芸術家たち

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ノルマンディーの城と庭園

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6

印象派の故郷を訪ねて

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8

ノルマンディーでのアクティビティ

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フランスで最も美しい村

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ノルマンディーの美食を楽しむ

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[おもな町・観光地の紹介]

エヴルー/レ・ザンドリー/ポン・トードメール/コルメイユ

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ルーアン

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エトルタ/フェカン

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ディエップ/ウー/ル・トレポール

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ル・アーヴル

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オンフルール

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19

ドーヴィル

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リジュー/オージュ地方

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カン/バイユー

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ファレーズ/林檎の礼拝堂

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アランソン/バニョル・ド・ロルヌ/セー

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シェルブール/グランヴィル

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モン・サン・ミッシェル

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ノルマンディーでのショッピング

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イベントカレンダー

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知っておくと便利な連絡先

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アクセスマップ

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手つかずの海岸線、穏やかな光のもと流れるセーヌ川、

緑におおわれた田園……。

かつて印象派の画家たちに愛され描かれたノルマンディーは、

世界遺産モン・サン・ミッシェルをはじめ、

古都ルーアン、ウィリアム 征服王の城など、

すばらしい歴史遺産の宝庫でもあります。

カントリーサイドを歩けば、のんびりと草をはむ牛や木組みの家々など

牧歌的な風景が心をなごませてくれることでしょう。

リンゴとチーズのふるさとであるこの地方では、

グルメの楽しみもいっぱいです。

すべての人にやすらぎと癒しを与えてくれる土地、

ノルマンディーの旅を心ゆくまでお楽しみください。

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H I S T O I R E

ノルマンディーの名は、9世紀に北欧か らやってきたノルマン人(ヴァイキング)に 由来します。当時ヴァイキングはセーヌ川 をさかのぼり、あちこちの町を荒らし回っ ていました。手を焼いたフランス王シャル ル3世は、懐柔策として一族の首領ロロン にノルマンディー地方の領有を認め、ノル マンディー公に叙することにしました。と きは911年。ノルマンディー公国の歴史の 始まりです。キリスト教に改宗したノルマ ンディー公はかつて自分たちが壊した修道 院や教会を再建し、ヴァイキングたちは武 器を農具に持ち替えて、大地を耕しはじめ ました。こうして、今見られるようなノル マンディーの美しい風景が生まれたのです。 1066年には、ノルマンディー公ウィリ アムがヘイスティングスの戦いでイングラ ンドを征服、イングランド王ウィリアム1 世となりノルマン朝を成立させました。バ イユーに残るタペストリーには、イングラ ンド征服の様子が生き生きと描かれていま す。その後ノルマンディー公国は、1204 年フランス王フィリップ2世に併合され、3 世紀の歴史に幕を下ろしました。百年戦争 時は再びイングランドの手に渡りますが、 1450年最終的にフランス領となりました。 その英仏の戦いのさなか、救国の少女ジャ ンヌ・ダルクが、ルーアンで火刑に処され るという悲劇が起こりました。 ノルマンディーといえば忘れ られないのが、第2次世界大戦末 期の連合軍によるノルマンディ ー上陸作戦です。ナチス・ドイ ツ軍に占領されたノルマンディ ー奪回のために展開されたこの 戦いは、連合軍側の勝利に終わ ったものの、ノルマンディー各地 に深い傷跡を残しました。この 海岸を訪れたなら、のどかな風 景の裏に隠された悲しい歴史に 思いをはせてみたいものです。

ノ ル マ ン デ ィ ー 上 陸 作 戦

Le De

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barquement

1944年6月6日(D-Day)の早朝、連合軍最高司令官であるアイゼンハワー 米大統領の指揮の下で、史上空前の規模の上陸作戦が敢行されました。上陸拠 点となった海岸は、それ以降、暗号名のユタ、オマハ、ゴールド、ジュノー、ス ウォードの名で呼ばれることになります。ナチス・ドイツ軍の激しい抵抗にあい ながら、6月26日のシェルブール解放、7月のカン解放、サン・ローの戦いを 経て、8月にはファレーズでの包囲戦を展開。8月21日にドイツ軍は条件降伏 を申し出て、ノルマンディーの戦いは終わりを告げました。 77日間に及ぶ戦闘で、10万人の兵士と2万人のフランス市民が犠牲になり、 歴史ある美しい町の多くが瓦礫の山と化しました。 1万人近い死傷者を出したことから「血のオマハ」と呼ばれたオマハ・ビーチの 近くには米軍墓地があります。芝生一面に並ぶ無数の白い十字架とダビデの星 は、見る者の胸をしめつけます。戦争の悲惨さと平和の尊さを後世に伝えるた め、激戦地となった場所では戦跡が保存され、戦争博物館が建てられています。

Un peu d'histoire

c Tapisserie de Bayeux ファレーズに建つウィリアム征服王の像 ヘイスティングスの 戦いを描いたバイユ ーのタペストリー オマハ・ビーチを見下ろす米軍墓地 c Patrick Forget c Pierre Jeanson c CDT Calvados ウィリアム征服王が建てたカンの男子修道院 [主な戦跡、戦争博物館]

■オマハ・ビーチの米軍墓地Cimetie`re Militaire Ame´ricain

Omaha Beach 14710 Colleville-sur-Mer www.abmc.gov

■アロマンシュの上陸博物館Muse´e du De´barquement

Place du 6 Juin 14117 Arromanches-les-Bains Tel:02.31.22.34.31 www.musee-arromanches.fr ■カンの平和記念館Le Me´morial de Caen

Esplanade Eisenhower 14000 Caen-Cite´ de I'Histoire pour la Paix Tel:02.31.06.06.45 www.memorial-caen.fr

■バイユーの平和記念館Muse´e Me´morial de la Bataille de Normandie

Boulevard Fabian Ware 14400 Bayeux

Tel:02.31.51.46.90 www.normandiememoire.com

上陸作戦の戦跡や博物館の詳しい情報やリストはこちらのサイトで得られます。

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H I S T O I R E

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すでに7世紀の昔から、ノルマンディー の修道院は精神面、芸術面だけでけなく、 政治的、経済的に重要な存在でした。10 世紀以前の遺構はヴァイキングの略奪にあ ってほとんど残っていませんが、熱心なキ リスト教徒となったノルマンディー公によ って再建、創建が進められ、やがてこの地 方は百を超える修道院に埋め尽くされるこ ととなりました。現在残るのはその半数ほ どですが、今でもその奥深い歴史と美しさ が人々をひきつけています。 いくつかの修道院は現在も使用されてお り、よく知られているものに、ノートルダ ム・デュ・ベック・エルアン大修道院Abbaye Notre-Dame du Bec Hellouin、サン・ヴァ ンドリル大修道院Abbaye Saint-Wandrille、 そして世界遺産にもなっているモン・サ ン・ミッシェル大修道院Abbaye du Mont Saint-Michelがあります。そのほか、現在 は廃墟になっているものの、ジュミエージ ュ大修道院Abbaye de Jumie`gesやアンビ

ノルマンディーゆかりの芸術家といえば、 印象派の画家たちが有名ですが、文学、音 楽の分野でも有名人を数多く輩出していま す。17世紀の偉大な悲劇作家コルネイユ (1606-1684)はルーアン出身です。同じル ーアン生まれの作家ギュスターヴ・フロベ ール(1821-1880)は代表作『ボヴァリー夫 ー大修道院Abbaye d'Hambyeなどは、そ の威容で見る者を圧倒します。 大聖堂や教会にも、フランス有数の規模 や美しさを誇るものが数多くあります。ル ーアンのノートルダム大聖堂、サン・マク ルー教会、エヴルー、バイユー、セーの大 聖堂はノルマンディーを代表するゴシック 建築です。

修道院と教会

Les abbayes et les e

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glises

ノルマンディーゆかりの芸術家たち

Les personnalite

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s

人』でノルマンディーの風景とそこに生き る人々の姿を生き生きと描きました。ルー アンには、コルネイユとフロベールの生家 があり、それぞれ博物館として公開されて います。フロベールを師と仰いだ作家ギ・ ド・モーパッサン(1850-1893)は、ディエ ップに近いミロメニルの城館で生まれまし た。別荘のあ ったエトルタ をはじめ、ノ ルマンディー を舞台とした モーパッサンの生家であるミロメニルの城 館は、美しい庭園があることでも有名です c Vudoiseau c SL - convergencephotos セーヌ川に面したヴィルキエの町にある ヴィクトル・ユゴー記念館(左の館) c Pierre Jeanson 短編を中心に多くの作品を残し た作家モーパッサンの像 c P. Deneufve c P. Deneufve 創 設 6 4 9 年 の サ ン ・ ヴ ァ ン ド リ ル 大 修 道 院 の ミ サ で は グ レ ゴ リ オ 聖 歌 を 聴 く こ と が で き ま す 「フランスで最も美しい廃墟」といわれるジュミエージュ大修道院

ノルマンディー修道院歴史街道Route Historique des Abbayes Normandesのウエブサイ トでは、この地方に残る32の修道院を紹介しています。www.abbayes-normandes.com 作品を数多く残しています。また、ヴィク トル・ユゴー(1802-1885)は、セーヌ川を 望むヴィルキエの家にしばしば滞在し、今 ではその家がヴィクトル・ユゴー博物館に なっています。 作曲家では、近代フランス音楽の奇才エ リック・サティ(1866-1925)がオンフルー ル生まれで、生家が博物館になっています。 また、フランスを代表するポスター作家レ イモン・サヴィニャック(1907-2002)はト ゥルーヴィル生まれ。海岸の遊歩道には彼 のポスター作品が多数掲げられています。

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C H A T E A U X E T J A R D I N S

ノルマンディーの

城と庭園

中世の要塞からルネッサンス時代の優美な 城館、さらにわらぶき屋根のかわいらしい田 舎家まで……。長い歴史を持つノルマンディ ー地方は歴史的建築物の宝庫です。フラン スの他の地方には見られない個性的な建築 物があり、訪れる者を楽しませてくれます。

中世の軍事要塞

イギリス王でもあったノルマンディー公の 時代には、フランス王に対抗するために多 くの軍事要塞が築かれました。代表的なも のに、カンの城砦(11世紀中頃)、ファレー ズの城(12世紀)、レ・ザンドリーのガイヤ ール城(12世紀末)などがあり、いずれも中 世要塞建築の傑作です。アルクール城(12-14世紀)は、ノルマンディーに残る軍事要塞 のなかで最も保存状態がよく、当時の建築 技術を知る格好の見本になっています。 ■カンの城砦 Cha^teau de Caen→P22 ■ファレーズの城 Cha^teau de Falaise→P23 ■ガイヤール城 Cha^teau Gaillard→P14 ■アルクール城 Cha^teau du Domaine d'Harcourt

27800 Harcourt Tel:02.32.46.29.70 www.harcourt-normandie.fr

ルネッサンスの城館

14世紀から16世紀にかけて建てられた 領主や貴族の城館は、多くが現在は歴史博 物館として公開されています。

■カルージュ城 Cha^teau de Carrouges 61320 Carrouges Tel:02.33.27.20.32 www.carrouges.monuments-nationaux.fr

■マルタンヴィル城 Cha^teau de Martainville 76116 Martainville-Epreville

Tel:02.35.23.44.70

■ヴァスクイユ城 Cha^teau de Vascoeuil 27910 Vascoeuil Tel:02.35.23.62.35 www.chateauvascoeuil.com

17世紀末∼18世紀末の貴族の大邸宅

城館内の優美なインテリアもさることな がら、素晴らしい庭園を見るだけでも訪れ る価値は十分あります。 ■シャン・ド・バタイユ城 Cha^teau du Champ de Bataille 27110 Le Neubourg Tel:02.32.34.84.34 www.chateauduchampdebataille.com ■ヴァンドゥーヴル城 Cha^teau de Vendeuvre

14170 Vendeuvre Tel:02.31.40.93.83 www.vendeuvre.com

■ボーメニル城 Cha^teau de Beaumesnil 27400 Beaumesnil Tel:02.32.44.40.09 www.chateaubeaumesnil.com

中世の要塞から貴族の城館まで

Les Cha

teaux

ボーメニル城 アルクール城 シャン・ド・バタイユ城 カルージュ城 ヴァンドゥーヴル城 c Vudoiseau c Vudoiseau c Vudoiseau c CRT Normandie c Vudoiseau

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花咲きみだれる庭園

Les Parcs et Jardins

穏やかな気候と豊富な水、肥沃な土地に 恵まれたノルマンディー。世界各地からも たらされた植物が容易に育つ条件を備え ています。そのため古くから造園技術が発 達し、芸術の域にまで高められた魅力的な 庭園が数多く造られました。英仏海峡を隔 ててすぐそこはイギリスという地理的条件 から、整然としたフランス式庭園とは趣を 異にするイギリス式の自然風景庭園が多く 見られます。花やガーデニングに興味のあ る人はもちろん、美しい風景の中で散策の 楽しみを味わいたい人にもぜひ訪れてほし いものです。

ノルマンディーの主な庭園

■ヴォーヴィル植物園

Jardin botanique de Vauville Cha^teau de Vauville

50440 Vauville Tel:02.33.10.00.00 www.jardin-vauville.fr シェルブール近郊に建つ城館の城主が、 第二次世界大戦後に少しずつ整備してい ったもので、地中海地方から運ばれた植 物を植えた熱帯庭園など、さまざまなスタ イルの庭を観ることができます。 ■ブレシー城の庭園

Jardin du Cha^teau de Bre´cy 14480 Saint-Gabriel-Bre´cy Tel:02.31.80.11.48 www.parcsetjardins.fr カン近郊にあるプライベートシャトーの 庭で、左右対称を強調したフランス式幾何 学庭園の整然とした美しさを味わえます。 ■ラ・マンソニエール La Mansonie`re

61250 Saint-Ce´neri-le-Ge´rei Tel:02.33.26.73.24 www.mansoniere.fr 香り、ネオゴシックなど、いくつものテ ーマに沿って造られた庭の散策を楽しむこ とができます。 ■アンジェリック庭園 Jardin d'Ange´lique 76520 Montmain Tel:02.35.79.08.12 www.rouentourisme.com オーナーが幼くして亡くなった娘アンジ ェリックに捧げた庭。種類豊富なオールド ローズや白を基調とした花々に、心癒やさ れる場所です。 ■ボスムレ「アルカンシエル」菜園−ボスムレ城 Potager《arc-en-ciel》de Bosmelet-Cha^teau de Bosmelet

Le Bosmelet 76720 Auffay Tel:02.35.32.81.07 www.chateau-de-bosmelet.fr 900種類もの野菜が育てられる菜園や、 色によって分類された花壇を組み合わせた、 見応えたっぷりの庭園です。 ■ミロメニル城の庭園

Parc et potager du Cha^teau de Miromesnil 76550 Tourville-sur-Arques ノルマンディーには、上記以外にもさまざまな工夫を凝らした庭園が あり、花と緑だけでなく、ユニークな造りで訪れる人を楽しませてくれ ます。 ■ヴァンドゥーヴル城の庭園 スイス・ノルマンドと呼ばれる景勝地にあるこの城には、整然とした フランス庭園のほかに、遊び心のある噴水庭園や熱帯庭園、迷路、さら に動物の小屋、ミニチュア家具の博物館まであり、家 族連れで訪れるのにぴったりです。また4月には、3万 種ものチューリップが揃う盛大な「チューリップ祭り」 が開催され、色鮮やかな花絨毯が訪れる人を迎えます。 [問い合わせ]

Parc et jardins du Cha^teau de Vendeuvre 14170 Vendeuvre Tel:02.31.40.93.83 www.vendeuvre.com ■フランソワ庭園 美しい自然に恵まれたペルシュ地方にある庭園。こ の庭のユニークな点は、植物を自由に組み合わせて構 成している点にあります。優雅に咲き誇る花と控えめ

ユニークな庭園巡り

ヴォーヴィル植物園 ミロメニルの庭園 アンジェリック庭園 c CRT Normandie c CRT Normandie c CRT Normandie な植物を隣合わせたり、最古の品種と最新の品種を並べたりと、制約に とらわれない展示が人気を集めています。また、夏は野外劇場、冬はオ ランジュリーでコンサートも行われます。 [問い合わせ]

Le Jardin Franc5ois

Le Clos 61340 Pre´aux-aux-Perche

Tel:02.37.49.64.19 www.jardin-francois.com ■ル・アーヴルに日本庭園が !? ル・アーヴル港と大坂港が姉妹都市関 係を結んでいることにちなみ、造園され た庭園。数十種類の植物が植えられ、日 本の象徴的な庭園スタイルが紹介されて います。 [問い合わせ]

Grand Port Maritime du Havre

Quai Lamande´ 76600 Le Havre Tel:02.32.74.71.02 www.lehavretourisme.com ヴァンドゥーヴル城の庭園 c CRT Normandie Tel:02.35.85.02.80 www.chateaumiromesnil.com モーパッサンの生家として知られる城館。 現在は菜園で有名です。

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L ' I M P R E S S I O N N I S M E

19世紀なかば、絵はアトリエで描くのが普通だった時代に、進んで戸外に出て、光にあふれる自然を描く画家たちが現れました。印象 派の画家たちです。彼らにとって、ノルマンディーの穏やかな光と風景は絶好のモチーフとなりました。きらめくセーヌの流れ、海、空、 港のざわめき……。モネ、ブーダン、ピサロら、印象派の画家たちが愛し、描いた風景を探しに、ノルマンディーを旅してみませんか? 2010年、印象派をテーマにした大規模 なフェスティバルがノルマンディー地方で 開催され、100万人もの訪問者を迎えるな ど、大成功をおさめました。2013年には、 印象派と深い関わりを持つ「水」をテーマに、 第2回印象派フェスティバルが開催されま す。ルーアン、ジヴェルニー、ル・アーヴ ル、カン、オンフルールなどの町でさまざ まな催しが行われる予定で、アートファン には見逃せません。詳しい情報は下記のサ イトにて。 www.normandieimpressionniste.fr

印象派フェスティバル2013

印象派を代表する画家、クロード・モネ (1840-1926)はパリ生まれですが、5歳の 頃に家族とともにル・アーヴルに移り住 み、少年時代を過ごしました。17歳の頃、 先輩画家のブーダンに出会い、戸外で制作 することの素晴らしさを教えられます。そ れが画家モネの運命を決定づけました。 ル・アーヴルとその周辺の海岸の風景は、 彼の生涯のモチー フとなります。印 象派の誕生を告げ る記念すべき作品 『印象・日の出』は、 ル・アーヴルの港 で描かれました。 1873年、モネ32 歳のときでした。 ■ル・アーヴルの ガイド →P18 海に切り立つ白い断崖の奇観で知られる エトルタ。モネは、故郷ル・アーヴルから ほど近いこの海岸を幾度となく訪れ、多く の作品を描きました。ドラクロワ、クール ベ、コローらフランス絵画の大家もエトル タにひかれ、作品を残しています。なかで もクールベは、1865年から1873年にかけ て何度かエトルタに滞在し、天候によって 刻々と表情を変える断崖を描きました。彼 の代表的な連作である『波』も、エトルタ の海で描かれたものです。 ■エトルタのガイド →P16 19世紀にはパリから最も近い海水浴場と してにぎわったディエップ。ドラクロワ、 ルノワール、モネ、ドガら多くの画家が訪 れ、港や海、断崖の風景を 描きました。印象派の長老カミーユ・ピサ ロ(1830-1903)は、穏やかな農村風景を 好んで描いた画家ですが、晩年にノルマン ディーを旅行した際には、ディエップの港 やにぎやかな町の様子を描き、新境地をし めしています。 ■ディエップのガイド →P17 1892年から1893年にかけて、モネはル ーアンでノートルダム大聖堂の連作に取り 組みました。30点の連作のほとんどは全く 同じ角度から描かれたものですが、季節、 天候、時間によって無限に表情を変える大 聖堂の一瞬一瞬がとらえられています。大 聖堂近くにあるルーアン美術館には、連作 のうちの1点『曇天』が展示されています。 ■ルーアンのガイド →P15

ル・アーヴル

Le Havre

エトルタ

Etretat

ディエップ

Dieppe

ルーアン

Rouen

モネが『印象・日の出』を描 いたとされる場所 ルーアンの町並み 多くの画家に描かれたエトルタの断崖 モネの作品『草上の昼食』を再現 太鼓橋のかかるモネの「水の庭」 c E. Benard c CRT Normandie c OTC V alle ´ e de Seine Normandie c Andrea So¨lter

印象派の故郷を訪ねて

印象派の故郷を訪ねて

c Office GUIA

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L ' I M P R E S S I O N N I S M E

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モネの師で印象派の先駆者とされるウー ジェーヌ・ブーダン(1824-1898)が生まれ た町。ブーダンはほとんど独学で絵を学 び、生まれ育ったこの地の海と空の風景を 好んで描きました。彼はまた、この町にク ールベ、モネ、ヨンキントら芸術家の友人 を集め、盛んに芸術論をたたかわせました。 多くの画家たちが描いた旧港周辺の風景 は、今も絵画的な美しさで訪れる者を魅了 します。ブーダンの作品を中心に印象派の 作品を集めたブーダン美術館も必見です。 ■オンフルールのガイド →P19 19世紀に鉄道の普及でにぎわいはじめ た海辺の保養地。着飾ったパリの上流階級 の人々が休日を楽しむ風景は、ブーダン、 モネらによって描かれました。トゥルーヴ ィルは今も洗練されたリゾート地としてパ リジャンに人気の町です。 海辺に続く遊 歩道の明るい雰囲気は、印象派の画家たち がキャンバスを立てた100年前と変わって いません。 [アクセス]パリ・サン・ラザール駅から列 車で約2時間。Trouville-Deauville下車。 光と大気、水、蜘蛛、霞……刻々と移 りゆく自然の様相を描き続けたモネが、セ ーヌ河畔のジヴェルニーに居を定めたのは、 1883年、43歳のときでした。1890年には 家と土地を購入し、四季折々の花々が咲き 乱れる庭園と、睡蓮の浮かぶ池を設計して 造り上げます。彼は晩年の日々をこの家で 過ごし、『睡蓮』の連作など数々の傑作を生 み出しました。 モネの家と庭園は、現在クロード・モネ 財団の美術館となり、花の季節(4∼10月) に一般公開されています。淡いピンク色の 外壁や内部の家具調度は当時のままに修 復され、モネが家族とともに暮らした幸福 な日々をしのばせてくれます。またモネが 収集した浮世絵コレクションや陶器類も、 館内に展示されています。同時代のほかの 芸術家たち同様、モネも日本の美術を深く 愛し、歌麿や北斎の作品を買い求めたので す。 モネ亡き後、一時は荒れ果てていた庭 も、かつての姿に復元されました。そして ここでも、モネの日本趣味を見ることがで きます。しだれ柳が影を落とす睡蓮の池、 京都を思わせる竹林、そして作品に幾度も 描かれた太鼓橋。庭を歩いているだけで、 まさにモネの絵の世界に入り込んだ気分に なることでしょう。 ジヴェルニーの村もまた、モネが住み始 めてから急速に人気が高まり、アメリカ人 を中心に、多くの外国人芸術家たちが訪れ るようになりました。彼らは長期にわたっ て滞在するため、この小さな村は、次第に 「芸術家村」としても知られるようになった のです。モネの家にほど近い場所にあるジ ヴェルニー印象派美術館(旧アメリカン美 術館)では、ジヴェルニーの村が印象派運 動のなかで果たした役割や、国際的影響に ついても光を当てています。 [アクセス]パリ・サン・ラザール駅からルー アン方面行きの列車で約50分のヴェルノン Vernon下車。ここから接続のバスで約15分。 ■モネの家と庭園

Maison et Jardins de Claude Monet 84, rue Claude Monet 27620 Giverny Tel:02.32.51.28.21

www.fondation-monet.com ■ジヴェルニー印象派美術館

Muse´e des Impressionnismes Giverny 99, rue Claude Monet 27620 Giverny Tel:02.32.51.93.99 www.mdig.fr

オンフルール

Honfleur

トゥルーヴィル

Trouville

ジヴェルニー

Giverny

まさに一幅の絵のようなオンフルールの旧港の眺め 太鼓橋のかかるモネの「水の庭」 19世紀からの高級リゾート地トゥルーヴィル c G.Wait c J. Tack c Pierre Jeanson

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A C T I V I T E S

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ノルマンディーでのアクティビティ

2014年、ノルマンディーは第7回「オルテックFEI世界馬術 チャンピオンシップ大会」の開催地となります。これは4年ごと に開かれる馬術の祭典で、ショージャンプ、障害物競走、軽乗 競技、ドレサージュなど8つの馬術を競い、チャンピオンを決 定します。競技はおもにカンの競技場で行われますが、耐久レ ースのみアラス・デュ・パンが出発地となります。森や牧草地 を抜け、モン・サン・ミッシェル湾沿岸まで、総距離160km のルートで競われるレースは、乗馬ファンならずとも観戦して みたくなるはず。開催期間は2014年8月24日∼9月7日の 15日間。世界各国から多数の観客が訪れる本大会、馬術の技 に触れるだけでなく、ノルマンディーの魅力に触れる良い機会 ともなることでしょう。

世界的な馬術の祭典をノルマンディーで

c E. Lorang c J. E. Rubio c J. F. Lefevre

競馬

ドーヴィル競馬場は、1864年、ナポレ オン3世の義理の弟にあたる競馬好きのモ ルニー公爵によって開設されました。リゾ ート気分を味わえる競馬場として人気を集 めています。主なシーズンは8月で、ジャ ック・ル・マロワ賞、モルニー賞など有名 レースが行われます。8月には競走馬のオ ークションも開かれ、世界中から集まった バイヤーと観光客でにぎわいます。

種馬牧場

ノルマンディーはフランス最大の馬の産 地で、数多くの牧場があります。なかでも 世界的に有名なのが、パン国立牧場。1715 年にルイ14世の命によって創設されて以 来、多くのサラブレッドを生み出してきた 種馬牧場です。1000ヘクタール以上の広 大な敷地に威風堂々たる建物が立ち並ぶ 様子から「馬のヴェルサイユ宮殿」と呼ば れています。10種60頭もの種馬による生 産が行われているほか、鞍や蹄鉄造り、馬 術学校、競馬場運営など馬に関わるあらゆ る活動をとおして馬術文化の伝統を後世に 伝えています。

■パン国立牧場 Haras National du Pin 61310 Le Pin-au-Haras

www.haras-national-du-pin.com ■サン・ロー国立牧場

Haras National de Saint-Lo^ 50000 Saint-Lo^

乗馬

初級コースから上級コースまでを備えた 150を超える乗馬センターがあります。ド ーヴィルの海岸を走ったり、モン・サン・ ミッシェルの広大な湾を干潮時に渡ったり ……。すばらしい風景を楽しみながらの乗 馬ハイキングが可能です。また、スイス・ ノルマンドの森や広大な地方自然公園の 中を数日間かけて遠乗りする乗馬ツアー は、フランスならではの体験としておすす めです。

豊かな乗馬文化

Les Courses, L'Equitation

「馬のヴェルサイユ宮殿」とよばれるパン国立牧場

障害物競走も行われます c fifranck - Fotolia.com

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A C T I V I T E S

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タラソテラピーは、海水、海藻など、海 の資源を用いて、身体の自然治癒力を引き 出す治療法です。フランスはタラソテラピ ーの先進国で、ノルマンディーにも最新設 備と高度な技術を誇るタラソテラピーセン ターがいくつもあります。本来は病気治療 を目的とした施設ですが、最近では美容、 リラックス、ダイエットを目的に訪れる人 も増えています。海を望むゴージャスな雰 囲気の中で、リラクゼーション・リフレッ シュ体験はいかがですか?

ノルマンディーの主なタラソテラピーセンター

■ドーヴィル

Thalassothe´rapie Spa Algotherm de Deauville 3, rue Sem 14800 Deauville

Tel:02.31.87.72.00 www.thalasso-deauville.com ■リュック・シュル・メール

Institut de cure marine-Le Hammam de la Mer 2, rue Guynemer 14530 Luc-sur-Mer Tel:02.31.97.32.22

www.thalasso-normandie.com ■ウィストレアム Institut de Thalassothe´rapie-Thalazar

Avenue du Commandant Kieffer 14150 Ouistreham Riva Bella

Tel:02.31.96.40.40 www.thalazur.fr ■ディエップ Les Bains Dieppe

101, Boulevard de Verdun 76200 Dieppe Tel:02.35.82.80.90 www.vert-marine.com/les-bains-dieppe-76 ノルマンディーには、36のゴルフコース があり、コースの充実度はもちろん、周り の自然環境のすばらしさで世界中のゴルフ ァーを引きつけています。ディエップ、エ トルタ、ドーヴィル、オマハ・ビーチ、グ ランヴィルなど12のゴルフ場では、海を眺 めながらのプレイが楽しめます。ノルマン ディーは、2000年と2001年には、IAGTO (国際ゴルフツアーオペレータ協会)によ り、世界5大ゴルフツアーディスティネー ションのひとつに選ばれました。 ノルマンディー地方観光局では、30の ゴルフ場を紹介したパンフレット「ノルマ ンディー・ゴルフ・ガイドNormandie Golf Courses」を用意しています。 www.normandie-tourisme.fr/golf-193-2.html

地方自然公園

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ノルマンディー地方には4つの自然公園 があり、それぞれ散策用の遊歩道が整備さ れ、ハイキングや乗馬、サイクリング、バ ードウォッチングなどを楽しむことができ ます。カヌーでの渓流下り、ロッククライ ミングなどさまざまなアウトドアスポーツ も盛んです。 ■ブークル・ド・ラ・セーヌ・ノルマンディー地方自然公園 Parc Naturel Re´gional des Boucles de la Seine Normande www.pnr-seine-normande.com ルーアンからル・アーヴルにかけてのセ ーヌ川に沿って広がる公園。中世の城塞や 修道院が数多くあり、歴史的、文化的にも 興味深い地域です。 ■マレ・デュ・コタンタン・エ・ベッサン地方自然公園 Parc Naturel Re´gional des Marais du Cotentin et du Bessin www.parc-cotentin-bessin.fr 総面積14万5000ヘクタールのうち、3万 ヘクタールを沼地が占め、豊かな生態系を 観察することができます。 ■ノルマンディー・メーヌ 地方自然公園 Parc Naturel Re´gional de Normandie-Maine www.parc-naturel-normandie-maine.fr 総面積23万5000ヘク タールで、5つの大きな森 林、なだらかな丘、平野、 牧草地といった変化に富 んだ風景が楽しめます。 ■ペルシュ地方自然公園 Parc Naturel Re´gional du Perche www.parc-naturel-perche.fr 豊かな森と牧草地が広 がり、伝統的な農村の風 景とそこに住む人々との ふれあいを楽しむことが できます。 フランスには、これといった観光名所はないけれど、昔ながらの街並みが よく残された趣ある村を「フランスで最も美しい村」として認定する制度が あります。人口が2000人以下であること、少なくとも2つの文化・歴史遺 産があること、街並みの保護に努めていることなど、厳しい基準をクリアし た村だけが「美しい村」を名乗ることができます。ノルマンディーには5つの 「美しい村」があり、どれも田舎の村の魅力を存分に味わわせてくれるかわい らしい村ばかり。有名観光地巡りに疲れたら、こんな素朴な村でただのんび りと過ごしてみるのもいいでしょう。 ■バルフルールBarfleur シェルブールの東27km。中世の頃にはノルマン ディー公国の重要な港でしたが、現在は小さな漁港となっています。 17、18世紀の家が並ぶ港の眺めはさながら絵のようです。 www.ville-barfleur.fr ■ブヴロン・アン・ノージュBeuvron en Auge オージュ地方のシードル街道上にある、古い木組みの家並みがか わいらしい村(→P21) ■ル・ベック・エルアンLe Bec-Hellouin 1034年創建のベネディクト会修道院があることで知られています。 www.lebechellouin.fr

■サン・セヌリ・ル・ジェレSaint-Ce´neri le Ge´rei

アランソンの南西15km。サルト川のほとり、11世紀のロマネス ク教会を中心に赤い屋根の家々が並んでいます。 www.saintceneri.org ■リヨンス・ラ・フォレLyons la Fore^t ルーアンから40km。18世紀の屋根付き市場を中心に、木組み の家々が並ぶ街並みは、まさにおとぎ話の村そのもの。 www.paysdelyons.com

タラソテラピー

Thalassothe

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ゴルフ

Golf

フ ラ ン ス で 最 も 美 し い 村

Les plus beaux villages de France

c J. E . Rubio

c Maison de la France - J.F.Lefe`bvre

c CRT Normandie エトルタのゴルフ場

バルフルールの港 「花の村」としても知られるブヴロン・ア ン・ノージュ

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G A S T R O N O M I E

ノルマンディーの

美食を楽しむ

イギリス海峡に面し、内陸には広大な牧 草地が広がるノルマンディー地方は、海 陸ともに豊かな素材に恵まれた美食の地 です。フランス一の酪農王国でもあり、 カマンベールをはじめとする数々のチー ズがこの地で作られます。リンゴの産地 としても知られ、シードルやカルヴァド スといったリンゴ酒の里でもあります。 酪農の盛んな地方だけあり、料理の基本 となるのは「ソース・ノルマンドSauce Normande」 と呼ばれるクリームソース。たとえば、イ ギリス海峡で獲れた舌平目やホタテ貝、ム ール貝、牡蠣といった豊富な魚介類をロー スト、あるいは蒸して調理し、最後にクリ ームで仕上げます。このほか、バターで炒 めた鶏肉をカルヴァドス(リンゴの蒸留酒) で風味付けをした料理は「オージュ渓谷風」 と呼ばれ、やはり、クリームソースととも にいただきます。 訪れる町の伝統料理を食べるのも楽しみ のひとつです。たとえば「ルーアンの鴨料 理Canard au sang a` la Rouennaise」は鴨 をローストし、その焼き汁と血を使って作 るソースを添えたもので、肉汁と旨みが詰 まった逸品です。またモン・サン・ミッシ ェルでは、「プレ・サレPre´-sale´」と呼ばれ る羊の料理をお試しください。海辺の牧草 を食べて育つため潮の香りのする肉は、ロ ーストでシンプルに味わうのがおすすめで す。牛の胃袋を煮込んだカンの名物料理 「トリップ・ア・ラ・モード・ド・カン Tripes a` la mode de Caen」、ヴィール産 の臓物入りソーセージ「アンドゥイユ・ド・ ヴィールAndouille de Vire」などもよく知 られています。

チーズとデザート

Fromages et desserts

ノルマンディーは、「カマンベール・ド・ ノルマンディー」をはじめとするAOC(原産 地呼称統制)の認可を受けたチーズの産地 です。なかでもカマンベールは、フランス のチーズを代表するものとして、世界中に その名を知られています。白カビチーズと しては、ほかにハート型の「ヌーシャテル」

ノルマンディーの

郷土料理

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ホタテ貝と生クリ ームを使った料理 c P. Forget c E. Lorang いろいろなチーズを食べてみたい c Fromagerie Graindorge

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朝の町を歩いていると、大通りや中 心広場などで、地元の農家が新鮮な野 菜などを直売する市(マルシェ)に出合 うことがあります。チーズなどの乳製 品や果物のジャム、シードルやカルヴ ァドスといった、ノルマンディーならで はの特産物がずらりと並び、威勢の良 いかけ声がかかる市場は、ノルマンデ ィーの食材の豊かさを実感できる場所 です。また、オンフルールのサント・カ トリーヌ広場では、毎週水曜日の朝、 「マルシェ・ビオ」と呼ばれる市が立ち ます。有機栽培(ビオ)の野菜や果物、 パン、シードルなどを扱う市で、年々 その人気が高まっています。

特産物をマルシェで購入

カマンベール村 c J. F. Lefevre c E. Benard c Patrick Forget c Apicius/Cha ^ teau d 'Audrieu があります。 また、円筒型の「リヴァロ」、ノルマンデ ィーで最も古い歴史をもつと言われる「ポ ン・レヴェック」、四角形をした「パヴェ・ ドージュ」もこの地方名産のチーズです。 いずれも塩水で表面を何度も洗うウォッシ ュタイプで、香りが強く、通好みのチーズ として愛されています。 デザートでは、特産のリンゴを使った焼き 菓子がポピュラーです。薄切りのリンゴを 花のように並べて焼いたタルト・オ・ポム、 カルヴァドスで香りをつけたノルマンディ ー風スフレなどがあります。 フランス北部にあるノルマンディー地方 の気候は、ブドウの栽培には適さないた め、ワインは造られていません。その代わ りに、特産のリンゴを使った酒が造られて います。その代表と言えるのが発泡酒の 「シードル」です。日本と違い、小粒で酸味 の強いリンゴを使い、さっぱりとした飲み 口に仕上げたシードルは、クリームを多用 する郷土料理との相性もぴったりです。 また、このシードルをさらに蒸留して造 ったものが「カルヴァドス」。アルコール度 数40度、ブランデーならではの芳香をもつ 酒で、おもに食後酒として飲まれます。1 リットルのカルヴァドスを造るのに、約 80kgのリンゴが必要とされ、最低2年、樽 で熟成されます。年を経るにつれ、よりま ろやかで香りの強いものとなり、「オル・ダ ージュHors d'Age」と称される高級品とな ります。 なお、発酵前のシードルとカルヴァドス を合わせたものは、「ポモー」と呼ばれま す。甘口で口当たりがよく、デザートとと もに、あるいは食前酒としても楽しめます。

グルメ街道

Les routes gastronomiques

ノルマンディーの名産物であるカマンベ ールチーズとシードル。その里を訪ね、村 や生産地を結ぶルートをたどってみません か。いずれも標識に従うことで、簡単にた どることができます。 ■カマンベール街道 Route du Camembert ノルマンディーの小さな村で生まれ、今 ではチーズの王様として誰からも愛される カマンベール。同じく白カビチーズである ブリの製法を教わったマリー・アレルが考 案したといわれ、その生家がカマンベール 村に残されています。この村をはじめ、ア レルの像があるヴィムティエなどを結び、 55kmに及ぶルートをたどるのが「カマンベ ール街道」です。オージュ地方の名産品を 楽しみながら、チーズの里ノルマンディー をたっぷりと味わいます。 ■シードル街道 Route du Cidre カンから東へリジューに向かうルートを 車で走ると、「シードル街道」と書かれた表 示が目に入ります。標識に従って入ってい くと、そこはシードルやカルヴァドスを造 る農園が集まる一帯。道沿いにはリンゴ園 が続き、ノルマンディーらしいのどかな田 園風景を楽しめます。 また沿道には、「フランスで最も美しい 村」のひとつに登録されているブヴロン・ アン・ノージュもあり、観光ルートとして も充分楽しめます。 ノルマンディーでは、この地方の味覚を より楽しんでもらえるよう、56のレストラ ン、生産者、観光地などと協力し、「アシ エット・ド・ペイAssiettes de Pays」と呼 ばれるメニューを提供しています。これは、 地方色豊かな料理、デザート、飲み物がセ ットになったもので、いずれもノルマンデ ィー産の食材を使って作られます。 料理をどこでいただくかにもこだわりた いもの。アジサイに彩られた石造りの家、 リンゴの樹の下にたたずむチャーミングな 田舎家、家族で代々受け継いできた古城、 そして画家たちにインスピレーションを与 えた館。ノルマンディーには、歴史と伝統 の息づくホテルやレストランがたくさんあ ります。こうした場所なら、ノルマンディ ーの雰囲気を味わいながら、食事を楽しむ ことができるでしょう。古きよき時代の空 気が残るレストランで、昔から受け継がれ てきたノルマンディーの伝統料理を味わっ てみてはいかがでしょう。 「アシエット・ド・ペイ」のリストはこち らのサイトで得られます。 www.normandie-pays.com

シードルとカルヴァドス

Cidre et calvados

郷土料理が味わえる

レストラン

Les restaurants

リンゴを使ったお酒、シードルや カルバドスもマルシェで買えます

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E U R E

c Pierre Jeanson ヴェルノンの古い水車小屋

コルメイユ

ポン・トードメール

レ・ザンドリー

セーヌの支流、イトン川 に潤された広大な農耕地帯 にある町。パリとノルマンデ ィー沿岸部を結ぶ交通の要 衝にあたるため、古代からこ の地方の中心都市として発 展してきました。現在はウー ル県の県庁所在地です。 多くの宗教的建造物があ

りますが、なかでもノートルダム大聖堂Cathe´drale Notre-Dameは、13∼16世紀に造られた70枚近くの大ステンドグラ スで知られています。特に14世紀のものはシルバーステイン (黄色)の色遣いがすばらしく、同時代のステンドグラスでは

フランスで最も美しいといわれています。

大聖堂の隣には、旧司教館を改装した市立博物館Muse´e de l'Ancien Eve^che´があります。先史時代からガロ・ローマ時代 の発掘品が展示され、町の長い歴史をしのばせてくれます。イ トン川に沿った気持ちのいい遊歩道を歩くのもおすすめです。

ルーアンの南約40km、セーヌ川が大きく蛇行して流れる地 点にレ・ザンドリーの町があります。高台にそびえるガイヤー ル城Cha^teau Gaillardは、イングランド王でノルマンディー公 でもあったリチャード1世(獅子心王)が、ルーアンをフランス の攻撃から守るために築いたものです。当時最新の築城技術 を取り入れたリチャード1世ご自慢の要塞でしたが、1204年、 フランス王フィリップ2世にあっけなく攻め落とされました。 以来一度も再建されることなく、廃墟のままとなっています。 それでも、中世の戦乱の激しさをしのばせる貴重な遺跡とし て、訪れる人が絶えません。城跡から望むセーヌ川の眺めも 流域随一の美しさです。 リル川から引かれた運河沿いに、第2次世界大戦の戦火を免 れた古い木組みの家々が並んでいます。その風景から「ノルマ ンディーのヴェニス」と呼ばれるかわいらしい町です。ルーア ンとカンを結ぶ街道上にあるた め、中世の頃からさまざまな職人 や商人たちが集まる商工業都市と して栄えてきました。特に革なめ し産業が盛んで、エルメスの創業 者、ティエリ・エルメスが鞍具工 の修業をしたのもこの町でした。 町は、小さなサントゥアン教会 Eglise Saint-Ouenを中心に広が っています。教会内部にあるルネ サンス期の美しいステンドグラス は必見です。 リンゴのブランデー、カル ヴァドスの生産で有名なオ ージュ地方の入口にある町。 カルヴァドスの大手メーカ ー、ビュネル社の蒸留所があり、同社が運営するカルヴァド ス博物館Maison du Pays d'Auge et des Calvadosでは、リ ンゴの選別から圧搾、蒸留、瓶詰めまでの工程見学と試飲が できます。 そのほかに必見なのが、11世紀に建設が始まったサント・ クロワ教会Eglise Sainte-Croix。身廊から交差廊に向かって 床が緩やかな勾配で上っている珍しい教会です。

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観 光 局●1ter, place de Gaulle 27000 Evreux Tel:02.32.24.04.43 Fax:02.32.31.28.45 www.grandevreuxtourisme.fr

アクセス●パリ・サン・ラザール駅からカン行きの急行で約1時間。

観 光 局●Rue Philippe Auguste 27702 Les Andelys Tel / Fax:02.32.54.41.93 www.ville-andelys.fr

アクセス●ルーアンからN14でパリ方面に向かい、GrainvilleからLes Andelys 方面へ。

観 光 局●14, place du Mont Mirel 27260 Cormeilles Tel:02.32.56.02.39 Fax:02.32.42.32.66 www.office-tourisme-cormeilles.com アクセス●ルーアンから西へ約80km。リジューからバスで約30分。 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

エヴルー

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観 光 局●Place Maubert 27500 Pont-Audemer Tel:02.32.41.08.21 Fax:02.32.57.11.12 www.ville-pont-audemer.fr/tourisme

アクセス●ルーアンから西へ約60km。リジューからバスで約50分。

c J. F. Lefevre

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S E I N E M A R I T I M E

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セーヌ川沿いに開けた、北フラン ス有数の大都市。ローマ時代から 水運を利用した交易で発展を続け、 10世紀にはノルマンディー公国の 首都として栄えました。モネの連 作で有名な大聖堂をはじめ、ゴシ ックの宗教建築が多数残されてい ることから、“100の鐘楼を持つ町” ともいわれます。旧市街には、ノ ルマンディー独特の木組みの家々 がよく保存され、なかには14世紀 の建物も残っています。百年戦争 のヒロイン、ジャンヌ・ダルクが 没した町でもあり、命日にあたる 5月には、彼女をしのんで大規模 な祭りが開かれます。

ルーアン

ノートルダム大聖堂

Cathe´drale Notre-Dame

フランスゴシック建築の代表作。 12∼16世紀にかけて建てられ、ゴ シック建築の変遷の過程を見ること ができます。華麗な西正面は、モネ の連作のモチーフになりました。聖 堂内を飾る13世紀から現代にいたる までのステンドグラスも必見です。 6月下旬から9月上旬の日没後、大 聖堂正面を巨大なキャンバスに見立 て、モネの作品イメージを照射する 独創的な光のショーが開催されます。

ルーアンの美術館・博物館

Les Muse´es

ルーアン美術館Muse´e des Beaux-Artsは15世紀から現代までのヨーロ ッパ絵画を幅広く集めた美術館。地 方美術館としてはフランス最大の規 模を誇ります。なかでもモネ、シス レーなど印象派絵画のコレクション が充実し、モネが描いた約30点の 大聖堂連作のうちの1枚、『曇天』を 所蔵しています。 セック・デ・トゥルネル博物館 Muse´e Le Secq des Tournellesは、 看板や錠、鉄の扉、階段の手すり、 台所用品などありとあらゆる錬鉄製 品を1万2000点も集めた世界でもユ ニークな博物館です。

陶器博物館Muse´e de la Ce´ramique では、地元のルーアン焼きをはじめ、 6000点に及ぶ世界各国の陶器を観 ることができます。

旧市場広場

Place du Vieux Marche´

1431年5月30日、ジャンヌ・ダル クはこの広場で火刑に処せられまし た。広場に建つ聖ジャンヌ・ダルク 教会Eglise Sainte-Jeanne d'Arcは、 見どころ

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1979年建造のモダンな造りの教会 ですが、内部を飾るステンドグラス は16世紀の教会から移設されたもの です。教会の前には、ジャンヌ・ダ ルクの生涯を綴ったろう人形館があ ります。

観 光 局●25, place de la Cathe´drale 76000 Rouen Tel:02.32.08.32.40 Fax:02.32.08.32.44 www.rouentourisme.com アクセス●パリ・サン・ラザール駅から急行で約1時間10分。 c OT Rouen - B. Voisin c Remi Hondier ルーアンの旧市街 印象派コレクションが豊富なルーアン美術館 旧 市 街 に あ る 黄 金 の 大 時 計 は 16 世 紀 の も の c B.Voisin/OT Rouen c Office GUIA

H O T E L S S E L E C T I O N

中世の教会建築や木組みの家並みが 残るル ー アンでは、旧市街に近いホテルがおすすめです。 ●ベストウエスタン・オテル・デュ・ヴィユー・ マルシェ

Bestwestern Ho^tel du Vieux Marche´

★★★

旧市場広場とジャンヌ・ダルク教会へは歩いてす ぐというロケーション。

15, rue de la Pie 76000 Rouen Tel:02.35.71.00.88

www.hotel-vieuxmarche.com

●オテル・メルキュール・ルーアン・サントル Ho^tel Mercure Rouen Centre ★★★

ノートルダム大聖堂近くにあるホテル。 Angle rue St-Nicolas et rue Croix de Fer 76000 Rouen

Tel:02.35.52.69.52 www.mercure.com

●オテル・メルキュール・シャン・ド・ マルス・ルーアン

Ho^tel Mercure Champ de Mars Rouen

★★★

ルーアンの歴史地区から徒歩10分。静か で広々とした客室が魅力。

12bis, avenue Aristide Briand 76000 Rouen Tel:02.35.52.42.32 www.rouen-hotel.fr ●オテル・ド・ブールトルルド Ho^tel de Bourgtheroulde ★★★★★ 旧市場広場、ジャンヌ・ダルク教会からすぐ。 スパを備えたルーアンきっての高級ホテル。

15, place de la Pucelle 76000 Rouen Tel:02.35.14.50.50

www.hotelsparouen.com

ルーアンのおすすめホテル

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S E I N E M A R I T I M E

ノルマンディーの海岸線の中でも 特に名高い絶景の地が「エトルタ の断崖」です。クールベとモネに よって繰り返し描かれ、モーパッ サン、モーリス・ルブランらの小 説家にたたえらえました。ふたつ の断崖に挟まれて美しいビーチが 続き、夏は肌を焼く観光客でいっ ぱいになります。人気の観光地と なった今も、町は素朴な漁村の面 影を残しています。魚介類がおい しいことでも有名です。

エトルタ

フェカン

エトルタの断崖

Falaise d'Amont, Falaise d'Aval

モネとクールベによって描かれた、 白くそそり立つ石灰岩の断崖。町の 南側には、モーパッサンが“象の鼻” と呼んだアヴァルの断崖、北側には アモンの断崖がそびえ、時間によっ て変わりゆく光とともにさまざまな 表情を見せてくれます。どちらの断 崖も上を歩くことができ、素晴らし い海岸線の景色が楽しめます。リン ドバーグに先駆けて大西洋横断飛行 に挑んだ飛行家、ナンジェセールと コリーが消息を絶つ直前に通過した のがここエトルタでした。アモンの 断崖の上には彼らの冒険心をたたえ る記念碑が建っています。

アルセーヌ・ルパンの家

Le Clos Arse`ne Lupin

怪盗ルパンシリーズの中でも最も 見どころ

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人気が高い『奇巌城』。エトルタは その舞台となった場所で、奇巌城 L'Aiguille Creuseも実在します。ル パンの生みの親、モーリス・ルブラ ンが住んでいた家は、ルパン博物館 として公開されています。オーディ オガイドから流れるルパンの声が、 怪盗紳士の華麗な世界に導いてくれ るユニークなテーマ館です。

観 光 局●Place Maurice Guillard 76790 Etretat Tel:02.35.27.05.21 Fax:02.35.28.87.20 www.etretat.net

アクセス●ル・アーヴルからバスで約1時間。

観 光 局●Quai Sadi Carnot 76403 Fe´camp Ce´dex

Tel:02.35.28.51.01 Fax:02.35.27.07.77 www.fecamptourisme.com アクセス●パリ・サン・ラザール駅から列車で約2時間15分(Bre´aute´-Beuzeville乗り換え)。

ル・アーヴルからバスで約1時間30分。エトルタからバスで約30分。 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●

ノルマンディーの中でも重要な漁港、商業 港。エトルタと同じように白く輝く石灰岩の断 崖があり、夏は海辺のリゾート地としてにぎ わいます。 この町を有名にしているのは、16世紀にベ ネディクト会修道院の修道士によって発明さ れた秘酒「ベネディクティン」。27種のハーブ やスパイスを使った濃厚な甘口のリキュール で、その味わいは修道院を訪れたフランス王 フランソワ1世も魅了したといいます。フラン c E. Benard ス革命後、修道院は閉鎖され、レ シピも失われてしまいますが、19 世紀半ばに地元のワイン商アレクサ ンドル・ル・グランによって復元さ れました。今ではフランスを代表す る薬草系リキュールとして世界中で 愛飲されています。パレ・ベネディ クティンPalais Be´ne´dictineは、ベ ネディクティンを紹介するために、 ル・グランによって建てられた博物館です。ル ネサンスの城のように華麗な建物の中に蒸留 所があり、ベネディクティンを試飲すること ができます。 c SL_convergencephotos.com ベ ネ デ ィ ク テ ィ ン の 蒸 留 所 が あ る パ レ ・ ベ ネ デ ィ ク テ ィ ン

c Palais Be´ne´dictine c G. Rigoulet

H O T E L S S E L E C T I O N

石灰層の断崖が続く白亜の海岸線にある魅力的 なホテルはこちら。

●ドメーヌ・サン・クレール ル・ドンジョン Domaine Saint-Clair - Le Donjon ★★★

19世紀に建てられた塔のある館がホテルに。 Chemin de Saint-Clair

Tel:02.35.27.08.23 www.hoteletretat.com

●オテル・ロワイヤル・アルビオン Ho^tel Royal Albion ★★★

ル・トレポールの近く、海岸へは歩いてすぐです。 1, rue de la Mer-Mesnil-Val 76910 Creil sur Mer

Tel:02.35.86.21.42 www.treport-hotels.com

●オテル・メルキュール・ラ・プレジダンス Ho^tel Mercure la Pre´sidence ★★★★

ゴルフ、乗馬などのアクティビティも楽しめます。 1, boulevard de Verdun 76200 Dieppe Tel:02.35.84.31.31 www.mercure.com ●ドメーヌ・ド・ジョワンヴィル

Domaine de Joinville ★★★

かつての王家の狩り場にあった宿を改装したホテル。 Route du Tre´port 76260 EU

Tel:02.35.50.52.52 www.domainejoinville.com

アルバートル海岸のおすすめホテル

c CRT Normandie 石灰質の断崖が続くアルバートル海岸

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S E I N E M A R I T I M E

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ディエップ

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トレポール

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ノルマンディーで最も歴史の古い港町で、 11世紀以来貿易と商業の町として栄えてきま した。なかでもアフリカの象牙海岸から運ば れた象牙はディエップの特産品で、最盛期に は300人以上の象牙細工職人がいたといいま す。英仏海峡を望む要塞城を利用したディエ ップ城博物館Le Cha^teau-Muse´e de Dieppe には、千点以上にも及ぶ見事な象牙細工のコ レクションが展示されています。このほか、印 象派絵画やジョルジュ・ブラックの寄贈によ る版画コレクションもあります。 19世紀以降は、パリから最も近い海辺のリ ゾート地として、上流階級の人々を惹きつけ てきました。断崖上の展望台からは、趣ある 街並みと昔ながらの漁港、華やかなヨットハ ーバーという新旧さまざまな表情を持つ町の 全景が一望できます。 昔からパリの人々の胃袋を満たすための魚 が水揚げされてきた古い漁港の町。ノルマン ディー地方とピカルディー地方の自然の境界 となっているブレル河口に位置します。1873 年にパリから直通の鉄道が敷かれてからは、 「パリから3時間で行ける、ヨーロッパで最も 美しいビーチ」として一躍有名になり、リゾー ト客が殺到するようになりました。 町は高さ100m以上の白亜質の断崖に囲ま れています。2006年には、町と断崖の上を結 ぶケーブルカーが開通しました。断崖の上か らは、街並みとはるかに続いていく海岸線の 眺めを楽しむことができます。 ブレル川に沿って海岸から5kmほど 内陸部に入った、ウーの森にほど近い 場所に位置する歴史の古い町。1050 年、ウィリアム征服王とマチルド王妃 はこの町の城で結婚式を挙げました。 当時の城は15世紀に破壊され、現在 見られる城は、16世紀当時ウー伯爵 夫人だったカトリーヌ・ド・クレーブ (ギーズ公アンリ1世の妃)によって建 てられものです。のちにルイ・フィリ ップ王のお気に入りの城となり、イギ リスのヴィクトリア女王も頻繁に招か れました。現在は市の所有で、ルイ・ フィリップ時代の家具調度や工芸品を 展示するルイ・フィリップ博物館 Muse´e Louis-Philippeとして公開さ れています。ギーズ公アンリによって 植えられたという樹齢400年のブナの 木も健在です。

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観 光 局●56, quai Duquesne 76200 Dieppe Tel:02.32.14.40.60 Fax:02.32.14.40.61 www.dieppetourisme.com アクセス●パリ・サン・ラザール駅から列車で約2時間10分(ルーアンで乗り換え)。ルーアンからは列車で約40分。 観 光 局 Place Guillaume Ie Conque´rant 76260 Eu Tel:02.35.86.04.68 Fax:02.35.50.16.03 www.ville-eu.fr アクセス ルーアンから列車で約2 時間10分(Abancourt 乗り換え)。

観 光 局●Quai Sadi Carnot 76470 Le Tre´port

Tel:02.35.86.05.69 Fax:02.35.86.73.96 www.ville-le-treport.fr アクセス●ルーアンから列車で約2時間15分(Abancourt乗り換え)。 夏の土曜のみ直通列車があり、所要約1時間30分。 c J. Decaux ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● c OT Eu - C. Rodier c E. Lorang

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S E I N E M A R I T I M E

1517年、フランソワ1世によって 港が築かれ、19世紀から20世紀初 頭には、大貿易港として繁栄しま した。印象派の誕生を告げる記念 すべき1枚、モネの『印象・日の 出』が描かれたのもこの町です。第 2次世界大戦で大きな被害を受け、

ル・アーヴル

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ユネスコ世界遺産登録地区

Le Centre Ville classe´UNESCO

第2次世界大戦中、ノルマンディ ー上陸作戦時の爆撃により、ル・ア ーヴルの町の大半は廃墟と化してし まいました。戦後、133ヘクタール に及ぶ中心街の再建に取り組んだの が、「コンクリートの巨匠」と呼ばれ る建築家オーギュスト・ペレ。高さ 110mの鐘楼を持つ巨大なサン・ジ ョセフ教会 Eglise Saint-Joseph、 ビルを巨大な門に見立てたポルト・ オセアンPorte Oce´aneなど、近代都 市建築に興味のある人は必見です。

マルロー近代美術館

Muse´e MuMa

1961年、当時の文化相で作家の アンドレ・マルローにより創設され た美術館。印象派が生まれた町にふ さわしい充実したコレクションを誇 ります。印象派の先駆者ブーダンの 作品を220点も所蔵しているほか、 ル・アーヴル生まれのデュフィやブ ラックの作品もあります。2004年 には、モネ、ルノワール、ピサロか ら、印象派後のボナール、マティス にいたる206点ものプライベートコ レクションが寄贈され、さらに充実 した展示内容となりました。

ノルマンディー橋

Pont de Normandie ル・アーヴル近郊のセーヌ河口に 架かる巨大な吊り橋で、1995年に 完成。全長2141m、支柱から支柱ま での距離は856mと、斜張橋として は完成当時世界最長を記録しまし た。周囲の環境と調和したデザイン も高く評価されています。この橋を 通って、対岸のオンフルールに行く ことができます。 見どころ

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観 光 局●186, boulevard Cle´menceau 76600 Le Havre Tel:02.32.74.04.04 Fax:02.35.42.38.39 www.lehavretourisme.com アクセス●パリ・サン・ラザール駅から急行で約2時間。ルーアンから急行で約50分。 町並みのほとんどを失いますが、 戦後の都市計画により見事に復興 しました。133ヘクタールに及ぶ 再開発地区は、20世紀におけるす ぐれた都市計画の例証として評価 され、2005年、ユネスコ世界遺産 に登録されました。 c D. Basse c Ville du Havre マ ル ロ ー 美 術 館 ス テ ン ド グ ラ ス が 美 し い サ ン ・ ジ ョ セ フ 教 会 c OT Le Havre - Pixell c E. Levilly

c Florian Kleinnefenn collection SENN, Muse´e Malraux

ポルト・オセアン

H O T E L S S E L E C T I O N

●オテル・ノボテル・ル・アーヴル Ho^tel Novotel Le Havre ★★★

建築家ジャン・ポール・ヴィギエが設計した現代 的なデザインホテル。先のとがった船のような形 をしており、内装も海をモチーフにしたデザイン でまとめられています。

20, cours Lafayette, Quai Colbert 76600 Le Havre

Tel:02.35.19.23.23 www.novotel.com

●ベスト・ウエスタン・アート・ホテル Best Western Art Ho^tel ★★★

火山の形をしたアートセンター「ル・ヴォルカン」 の正面にあり、アーティストたちに人気のホテル。 ショップやレストランの多い界隈にあり、観光に も便利です。

147, rue Louis Brindeau 76600 Le Havre Tel:02.35.22.69.44 www.art-hotel.fr

ル・アーヴルのおすすめホテル

c Pierre-Jeanson ル・アーヴルの海岸 建築にこだわったホテルに泊まるなら以下がおすすめです。

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参照

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