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(1)

Hiroshima University Graduate School of Biomedical Sciences

Contents

目次

Greeting

ご挨拶 独立行政法人化2年目へ向けて

Greeting

就任のご挨拶

Greeting

教授就任のご挨拶

Research Project

日系移民環境影響医科学プロジェクト研究センター

Research Frontline

レセプター分子を標的としたアミノグリコシドの腎毒性低減製剤の開発

Research Frontline

相同組換え研究から染色体異常の生成機構の解明へ

Frontier Laboratories

Space Bio-Laboratoryの紹介

Activities

第2回広島大学COE国際シンポジウム開催!

Activities

特許の実用化に向けて

Activities

虫歯特異的溶解酵素の実用化

Activities

財団法人広島がんセミナー紹介

Prize Winner

各賞受賞者リスト

Road to Doctor

大学院生活

Researcher from Abroad

OHISASHIBURI HIROSHIMA DAIGAKU, unforgetable place in all my life

Hint

今からでも使えるラボ知識をあなたに その1

Hint

ホームページ利用ワンポイント PubMed活用法

News Digest

最近の新聞記事から

Information

案内板

人事異動

奨学寄附金受入状況

編集後記

………井出 利憲… 2

………工藤 美樹… 3

………田代  聡… 4

…山根 公則

… 5

河野 修興… 5

…高野 幹久… 6

…宮川  清… 7

………弓削  類… 8

………井倉  毅… 9

………末田泰二郎… 10

………小松澤 均

… 5

菅井 基行… 11

………安井  弥… 12

……… 13

………北川 雅恵… 14

…Heru Wiyono Wiwien… 15

………酒井 規雄… 16

………檜山 桂子… 16

……… 17

……… 18

……… 22

……… 23

………菅井 基行… 23

広島大学大学院医歯薬学総合研究科広報誌 

5号(2005年1月号)

(2)

2

広島大学は、「世界トップレベルの特色ある総合研究大学」の実現に向けた行動計画として三つのステップを策定し、 法人化第1期6年間は、その第1ステップに相当します。法人化とそれを契機とする大学の機構改革が約2年間にわたって 計画され、大学の管理運営機構、意志決定、予算配分、教員配置など、多くの変革が平成16年4月にスタートしたわけ ですが、最初の2年間は、激変を避けてソフトランディングさせ、本格的な改革を平成18年からスタートさせる準備期 間とされています。平成16年は、これをスタートし軌道に乗せることで費やした1年と言えます。大学改革のおおよそ の方向が見えてきた現在、平成18年に向けて研究科の内容の充実を図るのはこれからです。4月から新しい研究科長の 下で、研究科としての新たなスタートを切ることになります。飛躍を期待します。 教育・研究に専念できる体制を ここ何年もの間、医歯薬学総合研究科の設立から、引き続いて独立行政法人化への準備と実行の過程が続きました。 この間、未来へ向けての熱い議論があったことはプラス面と言えますが、他方では、機構改革のために教育・研究の時 間が削られることによる疲労感が蓄積していることも事実です。管理・運営やその改革のための検討委員会やワーキン グが続々と誕生していますし、今後、事業計画・予算計画を立て、年度末のたびに自己点検・自己評価をし、と言う作 業が毎年続くようです。私学では、理事会が強くて教育や研究が教員の思うようにならない、という声を聞くことがあ ります。それはそれで問題ですが、他方では、教育と研究以外のことは教員がやらなくても良い、と言うシステムがし っかりしている面があるようです。改革の波の中でなかなか困難ではありますが、教育と研究に割く時間を増やし、教 員には教員にしかできないことをやってもらう、プロとしての力を発揮してもらうという考えを貫く必要があります。 寄付講座二つ新設予定 4月1日開講を目指して、新たな寄付講座が二つ予定されています。「臨床腫瘍学」と「人工関節・生体材料学」の2講 座です。既に動いている「幹細胞生物医学」講座と併せて3講座になります。「臨床腫瘍学」の立ち上げは、分子生物学 的基盤から、予防・診断・外科療法、化学療法・放射線療法・免疫療法や終末期の心理ケアを含めた、横断・統合的な 臨床腫瘍学の教育・研究体制を構築する方向性を視野に入れたものと理解しています。「人工関節・生体材料学」は、 国内のみならず世界的にも既に高い評価を受けている、人工関節を中心とした再生医療・生体材料研究を基盤に、この 面での臨床研究の中核的センターとして機能することを目指したものと理解しています。教授室や実験室にも多少の準 備ができるよう、各方面と調整しているところです。教員増員や講座増設がなかなか困難な状況の中で、流動的かつ急 速に展開する研究分野に対応して特徴ある新たな研究拠点を構築するために、寄付講座の設立が重要な役割を持ってい ることは明らかです。研究科にとって大きな期待の星であり、可能な限りのバックアップが必要と思います。 五十嵐先生が東北大学大学院医学研究科に引き抜かれる 研究科・学部の充実を目指して、有力な先生を引き抜くことは従来もあり得たことですし、特に法人化後は教員の給 与も大学の自由裁量ということで、優れた先生を通常の2倍・3倍の給料で引き抜くといった可能性も、話としては出て いました。このたび、ご活躍めざましい五十嵐教授が引き抜かれる件は、二つの点でショックでした。一つはもちろん、 優秀な先生がここから引き抜かれるという事実です。そういう優秀な先生が居られたことを誇ってもよいかもしれませ んが、辛いところです。もう一つは、東北大学では、新たな研究室を用意し、助教授、助手のポジションも空席で用意 したということです。東北大学にしてここまでの準備をしたのか、と感心せざるを得ませんでした。当研究科でもしば しば問題になるのは、その講座に前から居られる教員の処遇と、研究室の整備です。新たな教授をお迎えしても、力量 を発揮できるように研究室を整備し、教員構成も整えるまでに3年とか5年、あるいはもっとかかってしまう例が少なく ありませんでした。教員の流動性は一般には歓迎すべきことであり、我々も自前で育てることと同時に、売り込みも引 き抜きもますます活発化するでしょう。受入体制を長期展望に立って準備する必要があります。 BiMeSを発行して 発行計画について、こんなものは無駄だとの意見もありましたが、卒業生やOBの先生方だけでなく、外部の方々の お目にとまって、頑張っていることがよく分かり期待していると言った言葉を頂戴すると、お世辞半分でもありがたく 思いました。大きな研究科の中で、内部同士の情報交換にもなっています。発刊されたものを見直すと、多くの先生方 の活躍ぶりが紹介され、この研究科もなかなか頑張っているではないか、と改めて頼もしく思われます。各部署・各人 の活躍紹介が種切れになる心配もなさそうで、むしろ、活躍を紹介する順番がなかなか回ってこないとの苦情もあるよ うです。編集担当者のご苦労はあるに違いありませんが、今後とも育てていただきたいと願っています。

Greeting

独立行政法人化2年目へ向けて

ご挨拶

井出 利憲:医歯薬学総合研究科長

(3)

3

新任教授のご挨拶

10月1日付をもちまして、病態制御医科学講座(旧産科婦人科学)を担当させ

ていただいております。1984年に広島大学を卒業後、これまでいろいろな施設

で研究、臨床そして教育に携わって参りました。卒業後は広島大学の産婦人科

に入局し臨床研修をしながら、第一生化学でヒト胎盤のアミノ酸、糖、薬剤の

透過機構について研究を行いました。一連の研究の中で、アミノ酸輸送系の解

析を行った論文がきっかけで留学するチャンスを得て、2年間英国オックスフ

ォ−ドで勉強しました。その後、広島に帰って関連病院に出張しましたが、胎

盤の研究が続けたくて東京女子医大に移りました。そこで8年間過ごした後、再

び英国で4年半胎盤の研究を行いました。2年前より帰巣本能が働いたためか再び広島に戻って働いて

います。このように約20年にわたり、ヒトの胎盤に関する研究を続けてきましたので、その内容につ

いて紹介させていただきます。

ヒトの胎盤は血絨毛性胎盤で母体血液と直接に接する絨毛組織の最外層は多核合胞体細胞塊(シン

シチウム、シンシチオトロフォブラスト)構造を有しています。この細胞が母体胎児間の栄養代謝物

交換やガス交換を行うとともに種々のホルモンや成長因子を産生しており、正常な胎児発育に必要な

胎盤機能の中心的な役割を果たしています。このトロフォブラストの機能について以下のことを明ら

かにしてきました。

1)胎盤絨毛上皮細胞を介するアミノ酸の母体から胎児への能動輸送機構及びインスリン様成長因子

等によるその調節機序、さらにそれらの子宮内胎児発育異常発症病態への関与

2)胎盤に局在するindoleamine 2,3-dioxygenaseによる母体の胎児に対する免疫寛容成立機序及びこの

酵素の発現低下の妊娠中毒症発症病態への関与

3)胎盤絨毛細胞の細胞融合による合胞体化(シンシチウム化)の定量的測定系の開発、その調節機序

現在はDNA microarrayにより解析したシンシチウム化に伴う遺伝子発現の経時的変化の結果に基

づいて、シンシチウム化に関与している分子の同定を行っています。また、indoleamine

2,3-dioxygenaseに関する研究としては妊娠合併症のうち特に妊娠中毒症と習慣性流産の発症病態におけ

るこの酵素の関与について研究を行っています。

これまで以上のような研究や臨床を行ってきた過程でよく感じることは、“新しい発見に胸をとき

めかせる心”を教えてくださった恩師と出会えた幸運です。研究に関しましては、最初に研究を始め

た第一生化学の川崎尚先生は学生時代に属していたラグビ−部の部長でしたし、留学先のRichard

Boyd先生は胎盤の研究を始める時に初めて読んだ論文の著者でした。その論文を探してくださったの

は川崎先生でした。臨床に関しましては、基礎を習ったのは藤原篤先生時代の広島でした。産婦人科

手術、ハイリスク妊娠・分娩の管理の本当の面白さを習ったのは女子医大時代でした。このようにそ

れぞれの場所で印象深い恩師との出会いがあり、本当に運が良かったと感謝しています。私自身も、

今後、一緒に働く若い仲間にとって、そのような一人になれますようすべてに邁進したいと考えてお

ります。

Greeting

就任のご挨拶

工藤 美樹:医歯薬学総合研究科 展開医科学専攻 病態制御医科学講座 産科婦人科学 教授

(4)

4

平成16年12月から広島大学原爆放射線医科学研究所放射線再生医学研究部門細

胞再生学研究分野を担当させていただくことになりました。これまで、医歯薬学

総合研究科の皆様に支えていただき、深くお礼申し上げます。

私は、学生時代から白血病の発症機構と治療法に興味があり、大学卒業後は小

児白血病研究が教室のメインテーマである広島大学医学部小児科に入局しまし

た。大学病院、国立呉病院での小児科臨床の研修を経て、平成元年から大学院生

として白血病の染色体転座の研究を広島大学原爆放射能医学研究所血液学研究部

門鎌田七男先生のご指導の下始めました。

当時は、血液学の研究に分子生物学的手法が応用され始めた時期であり、白血病の染色体転座の転

座点から新しい遺伝子が次々とクローニングされていました。このため、私も染色体転座形成機構の

解明を目指して、細胞死関連遺伝子として知られているBCL2遺伝子が関連する染色体転座の転座点

付近の染色体DNA塩基の解析を行いました。しかし、研究を進めるにつれて、染色体転座の形成機構

を理解するためには転座点のDNA塩基配列を解析するだけではなく、ヒト細胞の遺伝子修復を研究す

る必要性を感じました。そこで、平成9年から文部省在外研究員及びフンボルト財団フェローとして、

DNAプローブを用いた新しい染色体解析技術であるFISH法の開発者で、核高次構造研究の世界的権

威であるThomas Cremer教授の下で、バイオイメージング技術を学びました。近年、バイオイメージ

ング技術は、CCDカメラなど様々な光学機器の開発とともに、新しい蛍光物質や蛍光蛋白質の開発な

どで、飛躍的な進歩を遂げています。ミュンヘン大学では最新のバイオイメージング技術を学ぶとと

もに、紫外線レーザーを用いて細胞核の一部にDNA損傷を誘導する紫外線マイクロ照射法を確立する

ことができました。この手法を用いることにより、放射線照射など細胞核全体にDNA損傷を誘導する

実験系では解析が困難なDNA損傷の「場」での修復蛋白質の「動き」を詳細に解析することが可能と

なりました。

帰国後は、転写因子Bach1、Bach2の機能解析を精力的に進められている医歯薬学総合研究科医化

学教室五十嵐和彦教授の下、バイオイメージング技術を用いてこれらの転写因子の局在と遺伝子発現

の関連についての研究を進めてきました。その結果、特定のDNAに結合して転写を抑制する活性を持

つBach2が、酸化ストレスにより細胞質から核に移行すること、さらに核内ではBach2が特定の場所

に集積し遺伝子発現を抑制することを見いだし、核高次構造レベルで行われる転写調節機構の存在を

報告することができました。さらに、遺伝子修復と核高次構造の関連についての研究は、広島大学原

爆放射線医科学研究所との共同研究で進めさせていただき、市販の共焦点レーザー顕微鏡を用いた新

たな紫外線マイクロ照射法を開発することができました。私にとって医歯薬学総合研究科が理想的な

研究環境であったので、研究面で今までで最も生産的な時期を帰国後に過ごすことができました。研

究科の皆様には本当に感謝しています。

新天地である原爆放射線医科学研究所細胞再生学研究分野では、「放射線障害などの環境ストレス

に対して、細胞レベルでの修復、再生がどのように行われているか?」という課題に、これまで進め

てきたバイオイメージング技術を用いて取り組みたいと考えています。同研究所と医歯薬学総合研究

科は緊密に連携していますので、今後とも、ご指導、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

Greeting

教授就任のご挨拶

新任教授のご挨拶

田代 聡:原爆放射線医科学研究所 放射線再生医学研究部門 細胞再生学研究分野 教授

医歯薬学総合研究科 創生医科学専攻 病態探究医科学講座 細胞再生学 教授

(5)

5

プロジェクト研究センター

超高齢化社会を迎え、若年労働者比率の低下や景気の低迷など、我が国の将来には暗澹たるものがあります。した がって、肥満・高血圧・高脂血症・糖尿病などの生活習慣病を予防し、知的にも肉体的にも元気な高齢者を増やすこ と、いわゆる健康寿命の延長を図ることは、国民保健上の最重要課題とされています。本プロジェクト研究センター は、このような目的を達成することを目標として設立しました。 在米日系人は、当然のことながら、遺伝的には純粋な日本人でありますが、急速に欧米の生活習慣に曝露された集 団と捉えることができます。したがって、彼らの医学調査を行うことにより日本本土に在住する日本人の疾病構造の 未来像を窺うことが可能と思われます。 広島大学大学院医歯薬学総合研究科分子内科学(旧内科学第二)では1970年より在米日系人医学調査(図1)を、ハ ワイ州ハワイ島のヒロ市とコナ地区において始めました。また1978年からは南カリフォルニア州ロサンゼルス地区の 調査も開始しております。その後、それぞれの地区において約3年に1回の検診を行っており、本医学調査は2004年ま でに合計19回を数え、のべ受診者数は1万名を越えています。 日系米人では日本人に比し高動物性脂肪、高単純糖質、低複合糖質という欧米型の食形態となっており、身体活動 度が有意に低下していること、肥満者の割合が明らかに高値であることが判明しました。このように日系米人の集団 では生活習慣が高度に欧米化していることが、糖尿病、高脂血症、高血圧、ひいては動脈硬化の発症・進展に強い影 響を及ぼしていることを明らかにしております(図2)。 本研究の現在までの概要は以上のとおりですが、以下に要点を少し詳しく述べます。 ①日本人と日系米人における疾病構造に関する比較研究を継続してきた業績はまれであり、その医学的成果は本邦内外 において高く評価されてきました。健康日本21政策においては、日本人の標準データとして広島県人を掲載している 理由もここにあり、生活環境の欧米化が日本人の疾病構造に変革をもたらしたことが引用されています。 ②近年の日本人糖尿病の発症要因にもインスリン抵抗性の関与が最も重要であることを最初に明らかにしました。 ③日本各地から渡米した移民の出身都道府県を見ると、広島県出身者が最多であり、ハワイ島及びロサンゼルス地区で はそれぞれ広島県人会を組織しています。医学調査時には県人会単位で受診者の応募を受け付け、3週間程度で数百 人を集めることが可能です。 ④2002年ハワイ島における医学調査からは、広島大学大学院医歯薬学総合研究科歯周病態学分野(栗原英見教授)との 共同研究を樹立し、歯科医師による口腔疾患の検診も組み込んでいます。 ⑤広島県とハワイ州は友好提携を結んでおり、本研究の意義は行政にも認知されています。 このような基盤を持つ本研究の今後の展望として、対象者を広島県人会員のみならず他県出身者にも拡大していく こと、また生活習慣病以外にも、アレルギー疾患、感覚器疾患、生殖器疾患、整形外科的疾患などにも視野を広げる ことで、日本人全体の近未来における疾病発症予防に貢献しようと考えています。

Research Project

日系移民環境影響医科学プロジェクト研究センター

山根 公則:病院 内分泌代謝診療科 内分泌代謝内科 講師

河野 修興:医歯薬学総合研究科 展開医科学専攻 病態制御医科学講座 分子内科学 教授(センター長)

図1 図2

(6)

6

1. アミノグリコシド系抗生物質(AG)の腎挙動と毒性 ワクスマンによるストレプトマイシンの発見以来、AGは世界的に広く感染症治療に用いられています。しかしAGは、 その副作用として、比較的高頻度に腎毒性、聴器毒性を伴うため、その原因解明に関する様々な研究がなされてきまし た。体内へ投与されたAGは、水溶性が高く、血漿中タンパク質との結合率も低いため、腎臓の糸球体で自由にろ過さ れます。そのため投与量の大部分は尿中に未変化体として排泄されますが、一部が腎尿細管上皮細胞内へ特異的に取り 込まれ、長期間その中にとどまります。これが腎毒性誘発の第一ステップとなります。細胞内へ取り込まれたAGは、 リソソームやミトコンドリアの機能異常など様々な障害を引き起こしますが、腎毒性に至る主たる経路についてはいま だ確定しておりません。したがって、腎上皮細胞内へのAG取り込みを抑えることが、その毒性を防ぐ最も確実なスト ラテジーと言えます。こうした理由から、AGの取り込み機構に関する研究が活発に進められてきました。その結果、 AGはエンドサイトーシスによって取り込まれることが分かりましたが、それを媒介するレセプターの実体については 長く不明でした。 2. メガリンの構造と機能 エンドサイトーシスレセプター・メガリンは膜1回貫通型糖タンパク質で、その分子サイズが約600kDaと大きいこと から“メガ”リンと命名され、別名LDL receptor-related protein-2とも呼ばれています(図1)。LDL レセプターの仲 間であり、腎尿細管上皮細胞の管腔側膜に高発現しています。そこでは糸球体ろ過された様々なタンパク質のエンドサ イトーシスレセプターとして働き、尿中へのタンパク質漏出を防いでいます。また、vitamin D3の最終活性化は腎で行

われますが、メガリンは25-(OH) vitamin D3/vitamin D binding protein複合体の取り込みにも働き、カルシウムホメオ

スタシスの維持に重要な役割を担っているものと考えられます。近年、AGのエンドサイトーシスレセプターとしてメ ガリンが重要な役割を果たしていることが、私たちの研究も含めて明らかになってきました。すなわち、糸球体ろ過さ れたAGは、腎近位尿細管上皮細胞表面でメガリンと結合し、エンドサイトーシスによって細胞内へ取り込まれるとい うものです。なお、内耳の上皮細胞にもメガリンが発現しており、AGの聴器毒性と関係する可能性がありますが、現 在のところ不明です。 3. メガリンを標的分子としたAGの腎移行・毒性防御法の開発 このような背景から、私たちはAGのメガリン介在性エンドサイトーシスを抑えることで、AGの腎移行、ひいては腎 毒性を防御できるものと考えました。いわば分子標的治療薬ならぬ、分子標的毒性防御剤であり、これによってAGの 有効性・安全性を高めることができます。これまでに、メガリンのリガンドとなるチトクロームcなどをAGと併用投与 したところ、期待通りAGの腎移行や毒性発現を抑制できました。また、これらタンパク質は分子量が比較的大きいた め、臨床応用時の投与量低減を目的に、チトクロームcやneural Wiscott-Aldrich syndrome proteinの中から、メガリ ンと相互作用すると考えられる部分ペプチドを設計・合成し検討したと ころ、特に後者で良好な成績が得られました。 現在、臨床応用可能なAG製剤の開発を目指して、更に強力なメガリン アンタゴニストの探索、低分子化、安定化、腎指向性向上を進めており ます。 参考論文・資料 1. Am. J. Physiol., 281, F337, 2001 2. Kidney Int., 62, 1707, 2002 3. J. Control. Release, 95, 423, 2004 4. 日経先端技術, 71, 2, 2004

Research Frontline

レセプター分子を標的としたアミノグリコシドの腎毒性低減製剤の開発

研究最前線

高野 幹久:医歯薬学総合研究科 薬学専攻 医療薬学講座 医療薬剤学 教授

図1

(7)

7

研究最前線

なぜこの時代に染色体研究は必要であるか 染色体異常という言葉を聞かれて、多くの方は小児の特殊な疾患や白血病を思い浮かべるのではないでしょうか。あ るいは広島や長崎では放射線被ばくの方が現実の問題として認識されるかもしれません。そして、このような分野に関 わっていない方々は、染色体異常が目前の医学とは関係ないとの理由で興味を持たれることはないと思います。がん研 究をされている方でしたら、遺伝子変異、発現解析、遺伝子多型、メチル化などが最優先課題ではないでしょうか。確 かに遺伝子研究は20世紀後半に大きく発展し、先端医学に貢献してきました。 このように個々の遺伝子解析が爆発的に進展する一方で、遺伝子の構造的な異常だけではがん全体を説明できないこ とも20世紀末には明らかになってきました。そこで再認識され始めたのが染色体の数的な異常です。実はがんにおいて 染色体の数に異常があることは以前からよく知られていたことでした。ところがあまりにもありふれたことであるため に、その意義については長い間忘れられていました。それが、遺伝子解析が発展した21世紀において再び注目されるよ うになったのです。その最大の理由は染色体を安定に保つ遺伝子の異常が、がんに関係することが分かったためで、染 色体再認識は遺伝子研究の熟成を待たなければならなかったわけです。 がんのことばかり例に挙げてきましが、もっと強調したいのは、これからはがん以外の病気における染色体研究が重 要であることです。染色体を安定に保つことができない病気では、種々の皮膚病変が高頻度に見られます。また、それ に次いで頻度が高いのは神経症状です。病気によっては動脈硬化、免疫異常も見られます。染色体異常はどの組織でも 起こりますから、これは当然かもしれません。 相同組換えとは 個の多様性は、人間社会のみならず地球上の生物すべての生存並びに進化に極めて重要です。生殖細胞の減数分裂に おける相同組換えはこの個の多様性を生み出す根源的な現象です。この相同組換えは体中のどの体細胞においても起こ り得ますが、生殖細胞のそれとは共通する部分もあれば異なる部分もあります。体細胞においては、DNAの損傷を修 復するために働いていますが、DNAの複製が阻害された時にも働きます。特徴としては相同性のあるDNAを用いて組 換え現象によって異常なDNAを取り換えることにより、正確な修復が期待できることです。 相同組換え研究からDNA代謝ネットワークへ 私はヒト細胞における相同組換えがどのようにして起きるのかを研究しています。ところが、研究の途中で色々な問 題に直面し、それを解決するためには相同組換えそのものだけではなく、その周辺のDNA代謝機構との関連性も理解 しなければならないことに気が付きました。例を挙げますと、ある相同組換えに関わる遺伝子を破壊すると、染色体の 数が倍数化しやすいことがわかりました(図1)。これは、通常1細胞周期に1回のみDNAは複製されるところが2回以上 複製されてしまうために起きる現象です。したがって、この現象をもっと深く追求するためには、相同組換えがどのよ うに複製機構と関わっているかを理解する必要があります。これは難問かもしれませんが、今取り組んでいます。 この例からお分かりのように、染色体の数的異常を解明するためには今やDNA代謝ネットワークの幅広い理解を欠 かすことができません。一見、遠い回り道をしているように見えますが、ヒトの体に中で起きているまだ分からないこ とを理解して、科学を推進するためにはこのようなアプローチも必要です。

Research Frontline

相同組換え研究から染色体異常の生成機構の解明へ

宮川 清:原爆放射線医科学研究所 ゲノム障害制御研究部門 ゲノム障害病理研究分野 教授

医歯薬学総合研究科 創生医科学専攻 探索医科学講座 ゲノム障害病理 教授

一細胞周期に一回だけ複製した細胞の染色体 一細胞周期に二回も複製した細胞の染色体

(8)

8

1. Space Bio-Laboratoryの目的 我々Space Bio-Laboratoryでは、重力、電気、磁場等の物理的環境に対する細胞応答を利用して再生医療に応用でき る技術の開発、権利化を行い、ベンチャー化を目指しています。また、プロジェクト研究として国際宇宙ステーション を使った宇宙実験テーマに選定され、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、米国航空宇宙局(NASA)の支援の下、国際 宇宙ステーションを使った軌道実験を行うことになり、その研究成果の民需利用も目的としています。 2. 研究内容紹介 近年、多能性幹細胞を用いた再生医療に関する研究が始まり21世紀の医療技術として期待されています。この幹細胞 を使った医療技術を確立するためには、 1)幹細胞を未分化な状態のまま大量培養する技術 2)幹細胞を目的臓器へと分化誘導する技術 3)幹細胞を移植して生着率を高める技術 という3つのブレークスルーが必要です。

我々は、これまで宇宙科学研究所(ISAS)、宇宙開発事業団(NASDA)、JAXA等の支援を受けて物理的環境(特に 無重力環境での筋萎縮、骨萎縮)に対する細胞応答に関する研究を行ってきました。その過程で、人工無重力環境を利 用して細胞分化を制御する方法を三菱重工業株式会社と共同開発しました(三次元重力分散型模擬微小重力発生装置利 用培養システム:図1)。この人工無重力環境を利用して間葉系幹細胞を培養すると、未分化大量培養できること、軟骨 欠損モデル動物へ細胞移植すると、軟骨(硝子軟骨)として効率よく生着することが分かりました。現在、この間葉系 幹細胞から筋、骨、神経を作り出す研究にも取り組んでいます。さらに、造血幹細胞の未分化大量培養法の開発も始め ました。その他に、電気、磁場、超音波等の物理的環境下で細胞を培養して、細胞分化を人為的に促進・抑制する手法 の開発とそのメカニズムの解明に取り組んでいます。 物理的環境は、35億年の生命の進化の過程において、すぐ側にあった環境と言えます。面白いことに、その特異的な 環境を取り出して細胞を培養すると細胞の増殖・分化を制御することができます。この手法は、細胞の分化制御に薬物 を使用せず、サイド・エフェクトがないため、安全性という点からも再生医療に適した手法かも知れません。 3. 期待される応用分野・用途 ・再生医療(軟骨、骨、神経、筋、血液 各疾患への応用研究) ・再生医療に必要なマテリアル・サイエンス(細胞移植用注射器:図2) ・再生医療に関する周辺技術の開発と権利化 Space Bio-Laboratoryでは、上記のような研究とベンチャー化を目指しています。学内外の皆様の見学を歓迎いたし ます。また、学生さんも広く募集していますので見学、説明希望の方は、E-mail: ryuge@hiroshima-u.ac.jpにご連絡く ださい。今後、ますますのご指導、ご支援をよろしくお願いいたします。

Frontier Laboratories

Space Bio-Laboratoryの紹介

フロンティアラボ探訪

弓削 類:保健学研究科 保健学専攻 心身機能生活制御科学講座 スポーツリハビリテーション学 助教授

図1:人工無重力装置(3D-クリノスタット:直交二軸のまわりに試料を 360°回転させ、重力ベクトルを時間軸で積分して宇宙環境と同じ 10-3Gの環境を作り出す装置) 図2:ガス透過性のメンブランで作った細胞が培養できる注射器

(9)

9

21世紀COEシンポ報告

このたび広島大学COEプログラムの一貫として第2回国際シンポジウムが12月16∼17日の2日間にわ

たりとり行われました。今回はDNA metabolism and Chromatin Dynamics in Cellular Responsesを

テーマに生体が受ける様々なストレス応答に対して転写や修復といったDNA代謝がクロマチン構造を

介していかなるメカニズムで行われていくのかについて活発な議論が展開されました。

生体のストレス応答の中で最も私たちが馴染み深いものとして免疫応答があります。この応答に重

要な働きをしてくれているのがB細胞とT細胞であることはもう皆さんもご存じでしょう。第1日目は、

B細胞に焦点をあて初期のVDJ組換えから成熟後のクラススイッチ及び体細胞突然変異の機構につい

て最新の知見が紹介されました。その時の内容を簡単に紹介しましょう。最初は、私たちが最も胸を

躍らせて拝聴したAlt博士のKeynote Lectureからです。Alt博士はこれまで免疫学の分野で既に数多

くの業績を打ち立て、最近では免疫学だけにとどまらずクロマチン、特にDNA損傷において重要な働

きをするH2AXが癌抑制遺伝子のように働くというこれまでにない新たな概念をCell誌に報告された

ばかりです。今回はB細胞分化の初期過程において重要な現象である抗体遺伝子のVDJ組換え機構の

破綻と発がんとの関わりについてお話しされ、その際DNA損傷修復における修復経路のひとつである

Non-homologous end joining(NHEJ)が重要であるというこれまでにない新たな知見を報告していた

だきました。京都大学の長岡 仁博士はB細胞分化の後期に起こるクラススイッチ及び体細胞突然変

異に必須の因子であるAIDがRNA editing enzymeとして機能しているとの報告をしていただき、ま

た同じく京都大学の清水 章博士はId2ノックアウトマウスの解析から得られた知見を基にTGFβ-Id2

pathwayが制御するクラススイッチの分子機構についての最新の知見を報告していただきました。熊

本大学の阪口薫雄博士は胚中心で起こる抗体の親和性成熟の過程に関与するRNAプライマーゼGANP

のお話をしていただきB細胞成熟過程の分子基盤の一端を垣間見ることができました。また広島大学

の五十嵐和彦博士は転写制御因子であるBach2のノックアウトマウスの解析からこれまで明かされる

ことがなかったクラススイッチにおける転写機構の関与についてお話されました。この内容はすでに

広島大学発のNature誌に掲載され話題を呼んだことは記憶に新しいと思います。

2日目は酸化ストレス応答の分子機構についてToledano博士及び筑波大学の山本雅之博士によりと

り行われました。Toledano博士はH

2

O

2

ストレスに対する核内輸送機構の役割を転写因子であるOrp1-Yap1とTpx1-Pap1に着目し酵母の系を用いてお話していただきました。筑波大学の山本雅之博士は酸

化ストレス応答に対する生体防御機構についてマウスを用いた個体レベルでの解析を転写因子Nrf2に

焦点をあてお話していただきました。酸化ストレスは循環器系の疾患など我々の身近に起こっている

疾患に深く関与しているだけに今後の発展に大いに期待したいものです。

最後のセッションにおいてはSpeicher 博士がマルチカラーFISHと3次元構築の手法を組み合わせた

方法で染色体転座を解析するシステムを紹介し、Ogryzko博士はプロテオミクス解析において現在注

目されつつある蛋白質複合体解析の新たなアプローチを様々な例を挙げて提示していただきました。

最後に私がDNA損傷に対してヒストンH2AXの損傷クロマチンからの放出が損傷シグナルとして作用

する可能性について述べさせていただきました。

地道な基礎研究の積み上げが将来の真の医療貢献につながることに疑いはありません。そして更な

る飛躍を求めるならば世界トップレベルの研究者と交流を持つことは非常に大事なことだと思いま

す。今回の国際シンポジウムはそういった意味で非常に有意義なものであったと思います。

Activities

第2回広島大学COE国際シンポジウム開催!

井倉 毅:原爆放射線医科学研究所 ゲノム障害制御部門 分子発がん制御研究分野 助手

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大学院医歯薬学総合研究科病態制御医科学講座外科学(旧外科学第一)の人工臓器研究班はこれま

でに人工心臓や人工肺に関する9件の特許を出願して内5件は特許が成立しています。本稿では、(1)

最近広島TLOを通じて民間企業に特許の技術移転を行った事例と(2)将来事業化が有望な特許とし

てJSTのデータ補完事業の対象になった事例について報告します。

(1)「補助人工心臓簡易駆動装置」

(特願2003-068751)の特許が広島市の

船舶用品、精密機械製造会社の㈱江波

工作所に広島TLOの仲介で技術移転さ

れました。広島TLOの技術移転事例第

一号でした。本発明は従来の補助人工

心臓駆動装置とはまったく異なった駆

動方式で人工心臓を動かす簡易な補助

人工心臓駆動装置です。試作品の駆動

装置を用いて当研究室で開発した補助

人工心臓を実際に駆動させたところ、

東大医用電子研究所と㈱アイシン精機

が共同で開発した従来型の補助人工心

臓駆動装置とまったく同等の血液拍出

性能を有していました。過酷な条件で

1か月以上の耐久性試験を行っても耐

久性に何ら問題はありませんでした。

しかも、アイシン精機社製の従来品の駆動装置は重量が200kgを超えていましたが本駆動装置では総

重量が7.5kgと格段に軽量で、消費電力も10分の1になりました(写真1)。江波工作所の香口会長さん

とはこれまでも長い間一緒に人工心臓開発研究を行ってきた間柄です。今回の技術移転で本駆動装置

の改良を更に行い、安価で操作の容易な携帯型補助人工心臓駆動装置として近い将来の臨床応用と事

業化を目指しています。

(2)事業化が期待できる特許として「体外循環装置の訓練装置、およびそのプログラム」(特願

2003-344804)がJST(産業総合研究所)の平成16年後期の「データ補完事業」に選ばれました。本特許

は心臓手術で必要な体外循環装置運転の訓練を行うためのシミュレーションソフトとソフトを入力し

たコンピューターに連動した体外循環装置及び模擬循環回路から構成されています。本発明ではこれ

まで臨床の現場でしか訓練のできなかった体外循環装置の運転操作が、実際の体外循環装置を動かし

ながらコンピューターのシミュレーション画面で様々な事象、アクシデントを経験しながら操作訓練

が行える仕組みになっています。操作を一つ間違うと生命に危険を及ぼす体外循環の運転はシミュレ

ーション訓練を充分に行ってから、臨床現場に出る必要があると以前から考えていました。本訓練装

置が、臨床工学技師や心臓外科若手医師の体外循環訓練用装置として将来は全世界に普及することを

期待しています。今回の「データ補完事業」費を用いてシミュレーションソフトを動かすパソコンのグ

レードアップとシミュレーションソフトのバージョンアップ、模擬循環回路の改良を行って本システ

ムの性能を高めて、来年は事業化に結び付けたいと考えています。

Activities

特許の実用化に向けて

産学連携による研究成果の実用化

末田 泰二郎:医歯薬学総合研究科 展開医科学専攻 病態制御医科学講座 外科学 教授

写真1:広大型補助人工心臓を駆動させている簡易駆動装置

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産学連携による研究成果の実用化

Activities

虫歯特異的溶解酵素の実用化

小松澤 均:医歯薬学総合研究科 創生医科学専攻 探索医科学講座 細菌学 助教授

菅井 基行:医歯薬学総合研究科 創生医科学専攻 探索医科学講座 細菌学 教授

Amlはmutanolysinやlysozymeのような他のムラミダーゼと異なり、

S. mutans, S. sobrinusを選択的に溶解する活性を示す。 Aml添加時のS.mutansの形態変化

虫歯(齲蝕)は国民病と呼ばれるほど罹患率の高い口腔感染症です。口腔細菌の中で虫歯を起こす

活性(齲蝕原性)を持つ細菌としてはミュータンス連鎖球菌グループの細菌が知られています。その

中でヒトに齲蝕を起こす細菌としてStreptococcus mutans及びS. sobrinusが知られています。これらの細

菌はヒトが摂取した蔗糖を材料として不溶性粘着性グルカンを産生し、歯質表面に固着し、プラーク

を形成します。プラーク中のこれらの菌が持続的に産生する代謝産物(酸)はダイヤモンドより固い

と言われる歯質エナメル質を脱灰してゆきます。

私どもは細菌が産生する溶菌酵素を研究する過程でS. mutansが産生する溶菌酵素の一つAmlがS.

mutans

及びS. sobrinusを選択的に溶解する活性を持つことを見い出しました。この酵素はS. sanguinis,

S. salivarius

, S. mitisには全く溶菌活性を示しません。この選択的な溶解活性を利用した抗菌剤開発のた

めの基礎研究として平成16年度広島県知的クラスター創成事業の特許化・育成課題に採択されまし

た。本研究では組換え型Amlの臨床分離株に対する活性の検討、実用化レベルでの使用に耐えるため

の安定性、in vivoでの有効性などについての検討を行っております。

齲蝕予防法には物理的な方法(ブラッシングなど)、代用糖の利用、フッ素塗布、ワクチンなど多

様な方法がありますが、私どもの提案する溶解酵素による原因菌の選択的除去は今までにない全く新

しいユニークなアプローチと考えられます。また純粋サイエンスの立場からも、この酵素の持つ選択

性はとても興味深いと思います。溶菌酵素を用いた抗菌剤の開発は米国で既に臨床試験に上がってい

るものもあり、今後の発展が期待されています。しかしながら実際にやってみると試験管の中での活

性を実用化までに持ってゆくには非常に多くのハードルが存在し、道はまだまだ遠いというのが実感

です。明るい未来を信じて一喜一憂しながら実験をしているところです。

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現代社会における最大の悲願であるがんの克服のためには、がんにならないための一次予防、早期発見によるがん死 を防ぐ二次予防、がんの再発・転移を防ぐ三次予防という3つの予防対策が重要な課題です。「財団法人 広島がんセミ ナー」は、がんの予防、克服を目標として平成4年5月に設立され、平成8年3月には特定公益増進法人として認可されま した。国際シンポジウム、学術講演会、県民公開講座の開催、がん関連学会や若手研究者への助成事業などを行ってい ます。役員会は、医学、学術、財界の各方面の方々から構成され、広島大学関係では、田原榮一名誉教授((財)放射線 影響研究所常務理事兼研究担当理事)が理事長を務め、牟田泰三学長が理事として運営に参画されています。主な活動 内容をご紹介します。 ● 国際シンポジウムの開催 国際シンポジウムは毎年10∼11月に開催し、本年で14回を数えました。国内外から第一線のがん研究者を招聘し、最 先端の研究成果の発表と討論の場を提供しています。例年200名を超える参加者があり、がんの予防・診断・治療に関 する最新の情報を世界に発信しています。本年は「がんとエピジェネティクス:基礎研究から臨床展開へ」をテーマに 10月30∼31日に広島国際会議場にて開催しました。公募ポスター発表では、医歯薬学総合研究科からも多くの演題が提 出されました。医歯薬学総合研究科及び医学部の学生は無料招待しており、学生が研究の最先端を知ることにより将来 の臨床・研究の目標を明確にするとともに国際性の重要性を実感する機会になっています。 ● 学術講演会の開催 広島大学・広島がんセミナー学術講演会は、医歯薬学総合研究科の教員が運営委員となり、年3回、霞キャンパス内 で行っています。国内第一線のがん研究者からまとまった話を聞く機会として講演時間は90分としています。これまで に、谷口維紹先生(東京大学)、長田重一先生(大阪大学)、林崎良英先生(理化学研究所)他から講演をいただきまし た。医歯薬学総合研究科を中心とする広島地域のがん研究の推進に貢献しています。 ● 県民公開講座の開催 一般県民を対象にがんに対する正しい知識啓発のため、毎年10∼11月に県民公開講座を開催しています。がんの疫学 や治療の専門家を招き、食生活、生活習慣の改善によるがん予防から最新の薬物療法、外科治療、緩和ケアなどについ て、分かりやすくお話をしていただいています。これまでの講師は、富永祐民先生(愛知県がんセンター)、垣添忠生 先生(国立がんセンター)他であり、広島県福祉保健部長から「広島県におけるがん予防の取り組み」についても講演 をいただきました。毎回200∼300名の参加者からは講演後にたくさんの質問が寄せられます。 ● 学会開催への助成 がんに関連する学会開催への助成事業として、種々の学会や学術集会を共催しています。学会への寄付金は財団で受 入れ、運営費を助成するものです。本財団は特定公益増進法人であり、一般寄付金等とは別枠で損金算入の特例が受け られます。これまでに、日本癌学会総会、日本癌治療学会総会、日本乳癌学会総会、日本病理学会総会などを助成して きました。詳しくは、事務局までお問い合わせください。 ● 若手研究者への研究助成 県内の大学あるいは研究施設において、がん研究に従事し ている40才未満の研究者を対象に研究助成を行っています。 (財)広島がんセミナーの活動をご理解いただき、種々の事業 をご活用ください。 ホームページ:http://www.convention.co.jp/hcs/ 事務局:TEL 082-247-1716 FAX 082-247-0864

Activities

財団法人広島がんセミナー紹介

(財)広島がんセミナー紹介

安井 弥:医歯薬学総合研究科 創生医科学専攻 探索医科学講座 分子病理学 教授

財団法人 広島がんセミナー 専務理事

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各種受賞者リスト

Prize Winner

賞の名称 認定内科 専門医会 研究奨励賞 病院講師 中島 正光 喫煙による急性呼吸不全および急 性好酸球性肺炎の発症機序の検討 を行った結果,その検討内容が認 定内科専門医会役員会において高 い評価を得た。 認定内科 専門医会 会長 石橋 大海 平成16年 4月9日 日本小児 放射線学会 小池賞 (優秀論文賞) 大学院医歯薬学 総合研究科 助手 内藤久美子 教授 伊藤 勝陽 論文「門脈大循環短絡の超音波診 断」が優秀と認められたため。 日本小児 放射線学会 会長 林 邦昭 平成16年 6月26日 第15回 日本緑内障学会 学術展示 優秀賞 病院医員 杉本栄一郎 第15回日本緑内障学会で学術展示 された発表のなかで、緑内障学会 評議員の投票により、優れた発表 と認められた。 第15回 日本緑内障 学会会長 阿部 春樹 平成16年 9月25日 受賞者 受賞理由 授与者 授与年月日 所属・職 氏名

○各種表彰等の受賞

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私は口腔顎顔面病理病態学研究室(口腔病理)の大学院生です。学部学生時代、

同研究室で歯周組織再生の研究のお手伝いをさせていただいていました。そのこ

とがきっかけで、引き続き研究を続けたいと思い、大学院に進学しました。

研究のテーマは、歯根表面を覆うセメント質を形成するセメント芽細胞につい

ての特性の解析です。セメント芽細胞は歯周病によって侵された歯周組織を再生

する上で極めて重要ですが、セメント芽細胞に特異的なマーカーがなく、細胞の

モデルが少ないためin vitroの研究遂行の障害となっています。そこで、ヒトのセ

メント芽細胞株を樹立し、その細胞の特性について歯周組織構成細胞との比較を

行い、セメント芽細胞に特異的なマーカーを検索しています。今後、このマーカーによりセメント芽

細胞の特性が明らかとなり、歯周組織の恒常性維持機構や再生療法の開発に結び付けられることを願

っています。

また、我々の研究室では、臨床に活かせる研究をとの教授の方針により、大学院生は研究だけでな

く、病理診断や歯科治療にも携わっています。治療については、今の時点では、4年間臨床をバリバ

リにやってきた同級生と比べると技術は未熟かもしれませんが、病理診断で身に付いた異型性を見抜

く力と、研究で培われたデータを的確に判断する能力を用いて、これからの時代に必要とされる歯科

医師になりたいと思っています。

この4年間で獲たものはたくさんありますが、最も大きな収穫は、たくさんの方々と出会えたこと

です。そして、いつも支えてくださった先生方々、教室員の皆様に深謝いたします。最後に、共に学

び、励ましあった大学院の先輩でもある、夫 尚嗣に心から感謝します。

Road to Doctor

大学院生活

院生日記

北川 雅恵:歯学研究科 博士課程4年 歯学系専攻 口腔顎顔面病理病態学

写真2:セメント芽細胞株が形成した硬組織 写真3:スリランカよりティラク教授来日。教室員と最先端歯学研究コース学生、スリランカからの留学生 サマダラで歓迎。 写真1:ヒトセメント芽細胞株

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外国人研究員手記

It is like a dream that now I am in Hiroshima University again. My

supervisor Assoc. Prof. Keiko Hiyama and Prof. Masahiko Nishiyama gave me

opportunity to refresh my knowledge and skill in molecular biology especially

in cancer research field from October until the end of this year. I am very

happy that there are no differences between 12 years ago at first time I

studied in the Second Department of Internal Medicine under Prof. Michio

Yamakido until I finished my Ph.D course in 1996 and now in Department of

Translational Cancer Research, Research Institute for Radiation Biology and

Medicine. All staffs and members kindly teach me the knowledge and skill to perform many

methods in the research.

Ten years ago I had to perform sequencing of DNA manually using radioisotopes, but this time I

can do it using autosequencing machine which is simpler and convenient. Also this time I practiced

RNA extraction and real-time RT-PCR that I can not find and perform yet in my Department of

Pulmonology and Respiratory Medicine, University of Indonesia. Beside the equipments and

reagents are so very expensive, we do not have enough time to do such basic research.

After I got Ph.D from Hiroshima University and completed my specialist in respiratory medicine

course, I and some staffs who also graduated from Hiroshima University Doctor Course were

expected to have responsibility to be leaders in our department to educate specialists in respiratory

medicine. Our leader knows that his staffs who graduated from Japanese Doctor Courses have

strong motivation and responsibility in performing education and research, as strong as Japanese

doctors teach their students. Beside we teach them and perform many clinical researches, every

year we also perform continuing medical education in respiratory medicine field for Indonesian

general physicians and specialists in respiratory medicine. It was our great pleasure that this year,

in this program Assoc. Prof. Keiko Hiyama in the Department of Translational Cancer Research,

RIRBM and Prof. Nobuoki Kohno in the Department of Molecular and Internal Medicine, Graduate

School of Biomedical Sciences could attend in our great event as guest speakers from abroad. We

hope next time we can also invite again the best persons in their specialty from Hiroshima

University to attend our great event.

We have to thank to all persons in Hiroshima University who are involved in our relationships.

And we hope in the future, we can make better relationship and collaborations between our

Department and Hiroshima University especially in education and research filed. Domo arigatou

gozaimashita, yoroshiku onengaiitashimasu.

Reseacher from Abroad

OHISASHIBURI HIROSHIMA DAIGAKU, unforgetable place in all my life

Heru Wiyono Wiwien:原爆放射線医科学研究所 ゲノム疾患治療部門 遺伝子診断・治療開発研究分野

外国人客員研究員(インドネシア大学呼吸器科講師:帰国外国人留学生短期研究制度で来日)

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実験方法ワンポイント

BiMeS newsきっての人気コーナーを目指して、「研究のちょっとしたコツ・裏技」を紹介するコーナーを作りまし た。今回は、提案者の一人、酒井が担当しますが、今後広く皆様から第一線の「ネタ」を募集したいと思います。それ では手始めに・・・・ アガロースにまつわる小ネタ集 初めて覚えた手技がアガロースゲルを使った核酸の泳動という方は多いと思います。恐らく日本中のどのラボでも使 っているのがA社のミューピッドあるいはその派生品でしょう。8年前、米国留学の際、ミューピッドを持参しました。 そして、日本の生んだ「ミューピッド」がいかに優れものであるかを思い知りました。当時、留学先で使われていたア ガロースゲル作製の道具は、アクリルの型に紙テープで仕切りをしてアガロースを注ぎ込むという超原始的なもので、 ゲルは必要以上に大きく、泳動のたびに作る必要がありました。また泳動槽も大きく電源装置が必要でした。ミューピ ッドの画期的ゲル作製皿、省スペース小形泳動装置を見て、青い目の研究員達は「Amazing! Great! Incredible!」と称 賛の声を連発したのです(ちょっとおおげさ)。 そこで便利なミューピッド活用方法を御紹介します。 1)ゲル作製皿をいくつも購入し、アガロースゲルをたくさん作り置きしておきます。保存はちょっと大きめのタッパー に入れ、TAEかTBEで浸しておけば大丈夫。エチブロもそう易々とは抜けません。これで電気泳動はready to goで す。溶かしたアガロースを50∼60度の乾燥機の中に保存しておくのも便利です(情報提供 分子細胞情報 岸田氏)。 2)使わなかったレーンはかみそりで切り取り保存しておきます。切り取ったゲルを使うときは、泳動中に向きが変わ らないようにゲルを載せる皿を2枚組み合わせて挟んで固定すれば便利です(情報提供 医化学 武藤氏)。 3)ゲルは乾燥しないよう保存しておき、溜まればやかんに入れ、オートクレーブで溶かして再生ゲルを作ります。ゲ ルに混在するDNAが悪さをすることはありません。エチブロはもう一度入れてください。再生するごとにもろくな りますが、2∼3回は十分再生OKです。 「この程度のことは常識。すでに実行しています。」という方もいらっしゃるでしょうが、第一線で奮闘中の若い研 究者の皆さんにちょっとでもお役に立てば幸いです。ご意見・ネタがありましたらnsakai@hiroshima-u.ac.jpまでお願 いします。次回もお楽しみに。(担当 酒井規雄)

Hint

今からでも使えるラボ知識をあなたに その1

酒井 規雄:医歯薬学総合研究科 創生医科学専攻 病態探索医科学講座 神経・精神薬理学 教授

広報誌編集部 副編集部長

論文検索で毎日のようにフル活躍するPubMed(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi)も、その便利なtagをフル 活用している人は意外に少ないのでは?そこで、付加することで検索が容易になるtagや掛け合せ記号の抜粋を列挙しました。

ホームページ利用ワンポイント PubMed活用法

檜山 桂子:原爆放射線医科学研究所 ゲノム疾患治療部門 遺伝子診断・治療開発研究分野 助教授

医歯薬学総合研究科 創生医科学専攻 先進医療開発科学講座 遺伝子診断・治療開発 助教授

広報誌編集部 編集委員

ad au dp edat la pt ta ti tiab tw : * AND OR NOT “ “ hasabstract ( ) tag 他 所属(affiliation) 著者名(author)検索。「姓 イニシアル」と記載すると不要。 出版年月(date of publication) PubMed掲載日(entrez date) 言語(language) 論文の種類(publication type) 雑誌名(journal title abbreviation) 論文表題(title)検索 論文表題およびabstractを検索 フレーズとして検索(text word) 出版年月範囲 ワイルドカード。語尾を問わない。 「かつ」単語をスペースを入れて並べても同じ。必ず大文字。 「または」 必ず大文字。 「後者を除外」 必ず大文字。 フレーズ。[TW]や*に同じ. Abstractを有する論文 数式の( )と同様、先に規定 意味

Neoplasms AND Hiroshima[ad] King[au], King A

2004/12[dp], 2004/11/30[dp] 2004/06[edat]

English[la], Japanese[la]

clinical trial[pt], editorial[pt], letter[pt], meta-analysis[pt], practice guideline[pt], randomized controlled trial[pt], Review[pt], Cancer res[ta], cell[ta]

genomics[ti] genomics[tiab] DNA chip[tw] 2002/01:2004/06[edat] flavor*はflavored, flavorfulも含む human AND cell (= human cell) human OR mouse

Arthritis NOT letter[pt](レターを除く) “DNA chip”, DNA chip[TW], DNA chip*

Neoplasms AND hasabstract Smith[au] AND (2003[dp] OR 2004[dp])

上記のtagによる規定の多くは、検索行の下段にある「Limits」をクリックしてメニューから選択することもできます。 tagは[ ]で囲み、word(s)との間のスペースの有無、大文字小文字は関係なし。AND、OR、NOTは必ず大文字。

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最近の新聞記事から

1日3食など助言「肥満とガン」講演、西区の医師会館 田妻進教授(病院総合診療科) (中国、10/3) 野村乳業、植物乳酸菌のヨーグルト、固形では業界初、広大と研究、製品化 杉山政則教授 (日経、10/6) とびひ患者3割にMRSA、広島大院が調査、「抗生物質使い方見直しを」 菅井基行教授(細菌学)ら (朝日、10/7) 広島大教授、薬剤師向け支援ソフト、年内にもVB、処方判断的確に 森川則文教授 (日経、10/8) 広島TLO、承認から1年、技術移転5件、目標達成へ 補助人工心臓用の簡易駆動装置、広島大 (日経、10/9) 「目の愛護デー」特集、コンタクトレンズ眼障害防ごう 三嶋弘教授、皆本敦助教授(視覚病態学) (中国、10/10) 「慢性膵炎」、石除去で改善の場合も 佐々木民人助手(病院消化器内科(第一内科)) (中国、10/13) 抜歯・・・日本なら治療できるのに、歯科医の卵ベトナム記、広島大の学生3人、発展途上の現実痛感、「患者のため研究」 成長の旅 歯学部の学生3人 (中国、10/15) 「医療と倫理」探る、21日に広島市南区 西山正彦教授(原医研) (中国、10/15) チタン抗菌技術移転、広島大の溶液塗布、ヒロマイトと契約、広島TLO 二川浩樹講師(病院口腔維持修復歯科)ら (中国、10/16) 良質な医療提供を、中国歯科医学大会 栗原英見歯学部長 (中国、10/17) 広島大の挑戦、法人化半年、研究地域に貢献してこそ、市民に講座、発表会 医歯薬学総合研究科 (読売、10/17) 「視野に影」、治癒遅ければレーザー 山根健医師(病院眼科) (中国、10/20) 健康セミナー、予防に治癒に新たな成果、命を縮める肥満、生活改善で併発を防ぐ 田妻進教授(総合診療科) (中国、10/24) HUMANIX、コメット社と提携、生体高分子分析機を販売 升島教授、社長 (日刊工、10/26) 児童・生徒の心の健康、医療と学校の連携大切、家庭でも目配りを 小林正夫教授(小児科) (中国、10/27) ヒロマイトに技術移転、広島大保有の歯科材料特許、広島TLO (日刊工、10/28) 高齢社会歯をどう守る、骨粗しょう症チェック、エックス線写真を活用、正確さ超音波と同等 田口明講師(病院歯科 放射線科) (中国、11/8) 爆心の細工町精密個別地図、制作委家並み立体CGへ基礎データ、直前の暮らしぶり再現 原医研 (中国、11/9) 地域医療協を発足、広島大、県内の医師配置融通 弓削孟文医療担当副学長、会長 (中国、11/11) 大地震医療どうする、県庁で訓練 山野上敬夫助教授、災害医療コーディネーター (中国、11/12) 健康を謳歌する社会に 烏帽子田彰教授(公衆衛生学) (朝日、11/16) 「自殺減」専門家と共に 烏帽子田彰教授(公衆衛生学) (朝日、11/23) 早めの予防接種が第一、インフルエンザ対策、感染後は水分と安静を 小林正夫教授(病院小児科) (中国、11/24) エイズ急増今年16人広島市内、「同性で性交渉」12人、市保健所など、早急な検査呼び掛け 高田昇助教授(病院輸血 部長) (中国、11/26) 広島大学病院に「不妊専門相談センター」が開設、心理面でサポート不安を軽減、「妊娠できるんだ」前向きな姿勢で 気軽にご相談を 原鉄晃助教授(病院周産母子センター) (毎日、11/26) 最善の対応訴訟未然に 烏帽子田彰教授(公衆衛生学) (朝日、11/30) 「難病相談室の拡充を」、広島県協議会が初会合 松本昌泰教授、会長 (中国、11/30) 原子力災害発生時、医療体制づくり地域協が初会合 (朝日、中国、山陽、12/4) 被曝実態データで解明、科学の力 星正治教授(原科研) (中国、12/6) ウイルス有無検査肝心、感染放置なら肝がんの危険 吉澤浩司教授 (中国、12/10) 科学者であること 五十嵐和彦教授 (中国夕、12/18) 禁煙へ医療の手助けで 烏帽子田彰教授 (朝日、12/21) C型肝炎、「感染有無検査を」、広島県医師会が公開講座 吉澤浩司教授、厚生労働省ウイルス肝炎疫学研究班長 (中国、12/23) 広島大の霞総合研究棟、開発商品の販売好調 医歯薬学総合研究科 (中国、12/29)

News Digest

報道された大学院医歯薬学総合研究科等

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案内板

★第489回広島大学医学集談会 日時:平成17年2月3日(木) 場所:医学部第5講義室 問合せ先:<当番予定> 病態情報医科学講座 病態臨床検査医学 TEL:082-257-5540(内線5540) ★第36回広島脊椎・脊髄セミナー 日時:平成17年2月5日(土)午後3時∼ 場所:大正製薬㈱ 広島支店 特別講演「後方侵入脊椎内視鏡手術の課題と展望」 和歌山県立医科大学整形外科教授 吉田宗人先生 主催:広島脊椎脊髄セミナー 問合せ先:広島脊椎・脊髄セミナー事務局 広島大学大学院整形外科学教室内 田中信弘 TEL:082-257-5233(内線5233) ★第490回広島大学医学集談会 日時:平成17年2月21日(月) 場所:医学部第4講義室 問合せ先:<当番予定> 病態探究医科学講座 脳神経内科学 TEL:082-257-5200(内線5200) ★第20回広島肝がん研究会 日時:平成17年2月24日(木)午後6時30分∼ 場所:広島大学医学部広仁会館 内容:一般演題 3∼4題 特別講演「肝多段階発がん過程におけるDNAメチル化の変化」 国立がんセンター研究所病理部 部長 金井弥栄先生 当番世話人:広島大学大学院医歯薬学総合研究科分子病理学 安井 弥 TEL:082-257-5145 E-mail:wyasui@hiroshima-u.ac.jp ★文部科学省特定領域研究 「遺伝情報発現におけるDECODEシステムの解明」 第1回国際シンポジウムin長崎 日時:平成17年2月28日(月)∼3月1日(火) 場所:長崎大学医学部ポンぺ会館 本特定領域研究では遺伝情報の読みだし方と生理的意義に焦点をあて、転写やクロマチンに関わるDECODE複合体、 ならびにその活性制御系や標的遺伝子から形成されるDECODE回路に関する研究を推進します。17年度研究開始に向け て情報交換と討論の場を設けることになりました。多数のご参加をお待ちします。 講演者:Marjorie Brand(Canada)、深水昭吉(つくば)、五十嵐和彦(広島)、井倉毅(広島)、井上聡(東京)、 伊藤敬(長崎)、加藤茂明(東京)、W.Lee Kraus(USA)、Tapas.K. Kundu(India)、本橋ほづみ(つくば)、 緒方一博(横浜)、大熊芳明(大阪)、太田力(東京)、Claus Scheidereit(Germany)、澁谷浩司(東京)、 高橋陽介(広島)、田中信之(東京)、和田忠士(東京)、柳澤純(つくば)

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案内板

登録等:参加費無料。事前登録をお願いします(締め切り:平成17年2月18日)。 (詳しくは http://www.decodesystems.jp/) 問合せ先:五十嵐和彦(igarak@hiroshima-u.ac.jp) TEL:082-257-5135(内線5135) ★第13回広島大学・広島がんセミナー学術講演会 日時:平成17年3月1日(火)午後6時∼午後7時30分 場所:広島大学医学部 広仁会館

講演「アレイ解析によるhigh throughput bioligy」 東京大学国際・産学共同研究センター ゲノムサイエンス部門 油谷浩幸教授 問合せ先:<担当> 広島大学原爆放射線医科学研究所 ゲノム障害病理 宮川 清 TEL:082-257-5828 事務局:広島大学・広島がんセミナー学術講演会事務局 広島大学大学院医歯薬学総合研究科分子病理学(旧病理学第一)安井 弥 TEL:082-257-5145 主催:広島大学・広島がんセミナー学術講演会・財団法人広島がんセミナー

★Third Dosimetry Workshop on the Semipalatinsk Nuclear Test Site Area joining with Tenth Hiroshima International Symposium 日時:平成17年3月9日(水)∼11日(金) 場所:広島大学霞キャンパス 広仁会館 内容:旧ソ連の核実験場であるカザフスタン共和国セミパラチンスクには50万人ともいわれる被曝者が存在していま す。広島大学原医研では1993年より11年にわたり継続的に、被曝線量調査、被曝者健康調査また国際会議を行 っています。2002年には、セミパラチンスクで国際会議が開催され、被曝線量見積がそれぞれの方法で大きく 異なることが示されました。この解決に向け、多様な方法で評価した線量の相互比較を行い、より正確な被曝 線量を決定することを目的としています。

講演者:Simon S. L.、Romanyukha A.(USA)、Bailiff I.K.(UK)、Groshe B.、Goeksu Y.(Germany)、 Jungner H.(Finland)、Ivannikov A. I.、Stepanenko V. F.、Orlov M. Y.、Shinkarev S.(Russia)、 Apsalikov K. N.、Zhumadilov Zh.、Rozenson R.、ナエラChaizhunussova N. J.、Pivovarov S.(Kazahstan)、 山本政儀(金沢大)、今中哲二(京大)、佐藤 斉(茨城県立医療大)、片山博昭(放影研)、 武市宣雄(武市クリニック)、豊田 新(岡山理大)、佐々木正夫(ICRR)、田中公夫(環境科学技研)、 峠岡康幸(マツダ病院)、ほか 問合せ先:広島大学原爆放射線医科学研究所 国際放射線情報センター 遠藤 暁、田中憲一 TEL:082-257-5874、5419、5884 E-mail:endos@hiroshima-u.ac.jp, E-mail:tanakake@hiroshima-u.ac.jp

参照

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