早わかりセミナー PW-110 POWER7 サーバー・テクノロジーとPowerVM

(1)

intra-mart は何を IBM i ユーザーにもたらすのか

日本アイ・ビー・エム株式会社システムズ・ハードウェア

エバンジェリスト安井賢克

(2)

2

アプリケーション資産を

継承しながら成長

アーキテクチャーは S/38 （1979 年）から  TIMI による仮想マシンの実現  単一レベル記憶によるディスク・パフォーマンスの最適化と管理の手間削減  オブジェクト指向によるセキュリティー 1988年 AS/400 オフコンとして登場 1994年 AS/400 アドバンスト・シリーズクライアント・サーバー機 1997年 AS/400e シリーズインターネットをサポート 2004年 eServer i5 仮想化エンジン搭載 1995年 48 ビット CISC から 64 ビット RISC へ 2004年 POWER5 2005年イノベーション宣言 2007年 POWER6 2002年搭載 POWER4 2008年 Power Systems 新ブランド登場 2008年 IBM i 宣言 2010年 POWER7 2001年 POWER4 2014年 POWER8 搭載機 クラウド、アナリティクス、モバイル、ソーシャル

AS/400 から Power Systems へ

2013年 POWER8

2015年

(3)

3

アプリケーションの進化： SoR から、SoR を前提とする SoE へ

処理処理処理判断判断処理処理サブルーチンサブルーチン

各種モバイル・デバイス

IoT* （モノのインターネット）

Twitter、Facebook など

トランザクション処理

SoR

基幹業務

SoE

連携業務

IoT : Internet of Things

両方必要

(4)

4 

SoR：基幹業務



生産管理、販売管理、人事・

給与・経理



業務変革がない限り変化を

求めない



長期間にわたり安定して使用

できる事が重要



アプリケーション資産を継承

できる事は重要な要件



SoE：連携業務



GUI 情報発信、モバイル端

末サポート



積極的に変化を求める

（利用期間は短期的）



改修を前提とするスクラッチ

文化



アプリケーション資産を継承

する必要性は低い

両者の要件の違い

• 業務によってサーバー要件は異なる

• 基幹業務（

SoR）寿命は通常のサーバー寿命を超える

• 連携業務（

SoE）寿命は短期

(5)

5

連携

連携業務を支える言語と環境

基幹業務を支える

言語と環境

RPG

COBOL

DB2

IBM i のアプリケーション開発環境

Java から COBOL を呼び出す

Python が DB2 にアクセスする・・・など

(6)

6

プログラミング言語人気ランキング Top 10

2016/8 順位

2015/8 からの変動*

言語

1

0 Java

2

0 C

3

0 C++

4

0 C#

5

0 Python

6 +1

PHP

7 +2

JavaScript （Node.js）

8

0 Visual Basic .NET

9 +1

Perl

10 +2

Assembly Language

(12)

(+1)

(Ruby)

* : 例えば +1 は順位が一つ繰り上がった事を表す 2016/9/2 http://www.tiobe.com/tiobe_index

青太字はスクリプト言語

(7)

7

IBM i 用オープンソース製品 5733-OPS の強化と入手方法



内容

https://ibm.biz/BdrYGh

SAMBA on IBM i Option 5 Node.js v4

Option 1 Node.js V0.12 Option 6 Git （プログラムのバージョン管理）

Option 2 Python 3 Option 7 Tools

Option 3 GCC & CHROOT_{（コンパイラ、セキュリティ）} Option 8 Eclipse Orion_{（ブラウザ上の} _Eclipse）

Option 4 Python 2 Option 9 cloud-init （クラウド初期化）

例えば Eclipse Orion でフリーフォーム RPG を記述、ソースコードを IFS にストア、 Git でバージョン管理、が可能に



入手方法



バージョン

7.1 以降の IBM i と同梱出荷



同梱出荷開始前のバージョン

7.1/7.2 を持っている場合は、ESS

（

https://www-304.ibm.com/servers/eserver/ess/ProtectedServlet.wss

）よりダウンロード可能

 「Software downloads」 → 「5770-SS1」 → 「hide/show」 →

「5817, 5818, 5819, 5827, 5828, 5829」から一つを選択 → 「hide/show」 →

(8)

8

AIX 用実行コードの稼動

IBM i 用

仮想アドレス空間

AIX プログラム

実行用空間

（

PASE）

単一レベル記憶内のプライベートなメモリ空間

AIX そのものではない

プロセッサー

IBM i と AIX とで共通

IBM i

AIX

7.3 7.1 TL3

7.2 7.1 TL2

7.1 6.1 TL2

2

64

_バイト

2

40

_バイト

連携業務

基幹業務

(9)

9

PASE 上の intra-mart

基幹業務

RPG

COBOL

DB2

intra-mart で拡がる IBM i のアプリケーション環境

アプリケーションサーバー層

フレームワーク層

コンポーネント層

•BI •SNS •リッチクライアント •セキュリティ •マルチテナント •レポート •ERP 接続 •帳票印刷 •全文検索エンジン •ポータル •モバイル •アプリ共通マスター

ビジネスオペレーション層

• ルールエンジン • データマッパー • ワークフロー・デザイナー • ワークフロー・エンジン

各種アプリケーション

• intra-mart アプリ • Biz ∫ • パートナー・ソリューション • 個別開発（開発ツール）

intra-mart Accel Platform

(10)

10

ベンチマーク結果に見る性能比較～ 24 コア構成の場合

ベンチマーク Power Systems 結果比率他社機結果 SPECint_rate2006 （整数演算） Power S824 POWER8 3.5 GHz 1,750 x 1.40 Cisco UCS B420 M4 Xeon E5-4655 v3 2.90 GHz 1,250 SPECfp_rate2006 （浮動小数点演算） Power S824 POWER8 3.5 GHz 1,370 x 1.21 Cisco UCS B420 M4 Xeon E5-4655 v3 2.90 GHz 1,130 SAP SD 2-Tier （販売管理） Power S824 POWER8 3.5 GHz 115,870 SAPS x 2.07 PRIMERGY RX300 S8 Xeon E5-2697 v2 2.70 GHz 56,030 SAPS SPECint_rate2006 → https://www.spec.org/cgi-bin/osgresults?conf=rint2006;op=dump;format=csvdump SPECfp_rate2006 → https://www.spec.org/cgi-bin/osgresults?conf=rfp2006;op=dump;format=csvdump SAP SD → http://global.sap.com/solutions/benchmark/sd2tier.epx Power Systems 最速マシン vs. 他社機最速マシン（2016 年 8 月 3 日）

POWER プロセッサについて・・・



整数演算能力は

40%、浮動小数点演算能力は 21% 高い



販売管理トランザクション処理能力は二倍以上

(11)

11

Xeon プロセッサのパフォーマンス

プロセッサ・スペック http://ark.intel.com/ja#@Processors

CPU Mark によるパフォーマンス https://www.cpubenchmark.net/high_end_cpus.html



世代の進化と共に、ソケットあたり能力は向上しているが、

コアあたり能力はやや下落ないし横ばい傾向にある

アーキテク

チャー Sandy Bridge Ivy Bridge Haswell Broadwell

リソグラフィー 32nm 22nm 22nm 14nm モデル（E5-） 2680 2690 2680v2 2690v2 2680v3 2690v3 2680v4 2690v4 クロック（GHz） 2.7 2.9 2.8 3.0 2.5 2.6 2.4 2.6 CPU Mark 13,410 14,427 16,379 16,509 18,865 19,953 21,448 23,199 コア数 8 8 10 10 12 12 14 14 コアあたり CPU Mark 1,676 1,803 1,638 1,651 1,572 1,663 1,532 1,657

(12)

12

POWER プロセッサのパフォーマンス

アーキテクチャー POWER5 POWER6 POWER7 POWER8

リソグラフィー 130nm 65nm 45nm 22nm コア数 2 2 8 12 クロック（GHz） 2.20 5.0 4.4 3.89 SMT レベル 2 2 4 8 rPerf 13.83 21.16 126.1 235.6 コアあたり rPerf 6.9 10.6 15.8 19.6 

世代の進化と共に、ソケットあたり能力、コアあたり能力

共に向上している

(13)

13 

数多くの

Googleアプリや自社のインフラストラク

チャソフトウェアの大半を、

IBMのサーバ用最新

CPU「POWER8」に移植済み



ソフトウェア開発メーカーは、単に設定ファイル

のフラグを修正するだけでよい

EETimes より http://eetimes.jp/ee/articles/1604/12/news094.html 

米

Rackspace と共同で次期

POWER9搭載サーバーを開発中



プロセッサ間インターコネクト技術と

して

PCIeより高速なNVLinkを採用

http://www.google.com/about/datacenters/gallery/#/ Google データセンター 2016年4月

(14)

14

米エネルギー省が OpenPOWER を採用



2017～8 年に 2 台のスパコンを導入



Sierra : ローレンス・リヴァモア国立研究所



Summit : オークリッジ国立研究所



それぞれ

100 Peta Flops* を超える能力



2016 年 6 月現在の最速は 93.01 Peta Flops



Top500 サイト（

http://www.top500.org/lists/2016/06/

）



契約金額：

3 億 2500ドル（約 390 億円）



OpenPOWER のテクノロジー



IBM POWER9



NVIDIA 社 NVLINK : 次世代 GPU （Volta）と、5～12 倍高速になる

CPU/GPU 間通信



Mellanox 社インターコネクト技術

Peta Flops:

線形代数ベンチマーク・プログラム Linpack を高度に並列化した HPL （High Performance Linpack）で測定 Peta （ペタ）: 1015 _{= 1,000 兆（10 Peta = 1 京）}

(15)

15

7 ナノ・メートル（シリコンの限界）を超えるために

カーボン・ナノチューブ

• チップに 10,000 トランジスタを搭載

• 9nm トランジスタを実装

• 5～10 倍のパフォーマンス

グラフェン

• 100 GHz で動作するトランジスタ

• 機能実験済み

• 10,000 倍のパフォーマンス



次世代チップ開発のために、約 3,600 億円を投資



IBMの科学者チームが量子コンピュータの実用化に向け

重要な進歩を遂げる

(2016/5/1 http://www-03.ibm.com/press/jp/ja/pressrelease/48383.wss) 

誰でもクラウド上で量子コンピュータを体験可能

(英語サイト https://www.research.ibm.com/quantum/expertise.html)

(16)

16

年間・サーバーあたりの計画外停止時間比較（分）

2016 年 2 月「ITIC 2016 Global Server Hardware, Server OS Reliability Report」より抜粋（https://ibm.biz/BdrbK7） 21 20 13 10 6 5 4 3.5 1.27 0 10 20 IBM z Systems

IBM Power Systems Lenovo System x Cisco UCS

HP Integrity Dell PowerEdge x86

Oracle x86 Oracle OpenSolaris UltraSPARC T1

(17)

17

IBM i に組み込まれているセキュリティ

OS

Windows

2008

Windows

2012

IBM i 7.1

リリース年月

2008/02

2012/09

2010/04

報告件数

293

128

14

http://secunia.com/community/advisories/product/ より製品毎に Advisory 数を抜粋 2015 年 5 月 10 日現在（2016 年 9 月 12 日現在リンク切れ）

セキュリティー脆弱性報告件数比較

SSL 7 件 SA64047, SA63269, SA62582, SA61958, SA60493, SA59306, SA58180 JAVA 5 件 SA61832, SA59604, SA57432, SA55939, SA54820 Apache 2 件 SA63248, SA59469

1988 年の出荷開始以来、ハッキングやクラッキング被害報告無し

ファイル

データとタグ付けされると

プログラムとして実行できない！

プログラムやコマンドとタグ付けされると

内容を変更できない！

(18)

18

IBM i 上の intra-mart におけるセキュリティ考慮点



IFS （Integrated File System: 統合ファイルシステム）を利用



PASE 作業領域として多用される IBM i 内蔵ファイルシステム



PC や UNIX 同様の階層型ディレクトリを持つ



テキスト文書やイメージなどストリーム型ファイルをサポート



考慮点



発症はしないが、ウィルス感染・保菌者になるリスクがある



StandGuard 利用を推奨



エンジンとして

McAfee を利用する IBM i 用アンチ・ウィルス製品



スケジュール化された定義更新とスキャンが可能

詳細情報 → http://www.solpac-products.com/Products/Securities/Anti-Virus/ RPG/COBOL DB2 PASE 用空間 強固かつセキュアウィルス感染リスク

(19)

日経コンピュータ顧客満足度調査 2015 - 2016

～ 2015年9月3日号～  日本 IBM は総合満足度 75.3 で、ミッドレンジサーバー部門で 18 回連続 1 位達成  「性能・機能」、「信頼性」、「価格」、「運用管理の容易さ」で強みを発揮 ※『日経コンピュータ』2015年9月3日号「顧客満足度調査 2015-2016」より自社にて再作成

(20)

20

3 年間の TCO 比較サマリー : 2014 年 9 月版

0 200 400 600 800 1,000 ハードウェアと保守ソフトウェアソフト保守人件費設備費

X86 Linux

Oracle 12c

Windows Server 2012

Hyper-V

SQL Server 2014

IBM i 7.2

PowerVM

DB2 for i

408.3 747.9 841.3

IBM i on Power Systems for Midsize Businesses: International Technology Group Setember 2014 http://www.ibm.com/common/ssi/cgi-bin/ssialias?infotype=SA&subtype=WH&htmlfid=POL03209USEN

Windows 比 - 45% Linux 比 - 51%

（単位千ドル）

(21)

21

フルタイム換算要員数比較

ヘルス卸売製造卸売小売組立製造プロセス農業従業員数（人）年収（$） •システム •DBA 500 650 1,500 2,500 2,000 5,000 IBM i DB2 for i 89,745- 0.3 0.3 0.45 0.65 0.6 1.0 Windows Server SQL Server 77,820 93,986 0.5 0.55 0.95 1.25 1.2 2.3 Linux Oracle 12c 80,02298,070 0.55 0.6 1.05 1.2 1.3 2.65 単位は人・年

より少なくて済む要員

DB 管理者不要

ITG 調査結果より

(22)

22

IBM i ライフサイクル

• 開発部門は、常に将来世代を見据えた投資計画を策定します

• IBM i 上のお客様資産・投資は、将来にわたって活かされます

• 過去 28 年間の実績は、今後とも継続されます

上図はIBM の現時点における製品計画を示すものですが、将来予告なく変更ないし取り止めになる可能性がありますバックレベル・サポート中（3 年間の有償延長保守）

(23)

23 

intra-mart



オープン性



高い開発生産性



IBM i



新たに intra-mart アプリケーションが利用可能になる



旧来の基幹業務アプリケーションと連携・活用できる



POWER プロセッサによる高いパフォーマンス



サーバー台数を増やさずに済む



ライセンス料金を削減できる



高いお客様満足度



TCO 削減が可能



早わかりセミナー PW-110 POWER7 サーバー・テクノロジーとPowerVM

intra-mart は何を IBM i ユーザーにもたらすのか

アプリケーション資産を

継承しながら成長

AS/400 から Power Systems へ

アプリケーションの進化： SoR から、SoR を前提とする SoE へ

各種モバイル・デバイス

IoT* （モノのインターネット）

Twitter、Facebook など

トランザクション処理

SoR

基幹業務

SoE

連携業務

両方必要

SoR： 基幹業務

生産管理、販売管理、人事・

給与・経理

業務変革がない限り変化を

求めない

長期間にわたり安定して使用

できる事が重要

アプリケーション資産を継承

できる事は重要な要件

SoE： 連携業務

GUI 情報発信、モバイル端

末サポート

積極的に変化を求める

（利用期間は短期的）

改修を前提とするスクラッチ

文化

アプリケーション資産を継承

する必要性は低い

両者の要件の違い

•

業務によってサーバー要件は異なる

•

基幹業務（

SoR）寿命は通常のサーバー寿命を超える

•

連携業務（

SoE）寿命は短期

連携

連携業務を支える言語と環境

基幹業務を支える

言語と環境

RPG

COBOL

DB2

IBM i のアプリケーション開発環境

Java から COBOL を呼び出す

Python が DB2 にアクセスする ・・・ など

プログラミング言語人気ランキング Top 10

2016/8 順位

2015/8 からの変動*

言語

1

0

Java

2

0

C

3

0

C++

4

0

C#

5

0

Python

6

+1

PHP

7

+2

JavaScript （Node.js）

8

0

Visual Basic .NET

SoR：基幹業務

SoE：連携業務

Python が DB2 にアクセスする・・・など

_バイト

_バイト

ベンチマーク結果に見る性能比較～ 24 コア構成の場合

POWER プロセッサについて・・・

販売管理トランザクション処理能力は二倍以上