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From Pygmalion to My Fair Lady : The Play’s Development into Popular Culture beyond Shaw’s Intention

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Academic year: 2021

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Popular Culture beyond Shaw's Intention

教 科・領 域 教 育 専 攻 言 語 系(英 語)コース 木 内 千 恵 1.

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劇 作 家ジョージ・バー ナ ー ド・ショー(1856・ 一 1950)の代表 作とい え ば、 ミュージカノレ『マ イ・ フェア ・ レディ~ (1956)の 原 作 と な っ た 『ピグマリオン~ (1912)であろう。『ピグ、マリ オン』は劇としての上演、続編の付け足し、 映 画 化、戯 曲 改 訂 版 の 出 版、ミュージカル化 と、これま で さ ま ざ ま な 変 遷 を 経 て 来 た 。 シ ョーが原作に込めた意図と、さ ま ざ ま な 改 作 に 携 わ っ た 人 々 の 意 図 を 比 較 す る こ と で、ど の よ う に 作 品 が 変 化 し ていっ た か を 明 ら か に す る 。 さ ら に、作 品 の ミ ュ ー ジ カ ル 化 に 焦 点 を 当 て る た め に、ミュージカノレの 歴 史 を 概 観 し、 ミュージカルという媒体の特徴を探る。 ヒ ッ ト 作 品 の 傾 向 を 見 る こ と で 、 ミ ュ ー ジ カ ノレに必要な要素が自ずと見えてくる。そのよ う な 特 徴 や 要 素 を 踏 ま え て、『マイ ・フェア ・ レディ』 の 脚 本 家 ア ラ ン ・ジェイ ・ラーナー が 『 ピ グ マ リ オ ン 』 に ど の よ う な 変 更 を 加 え たのかを具体的に検証する。 2.

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第 1章 で は、シ ョ ー の 人 生 と 作 品 の 特 徴、 『ピ グ マ リ オ ン』を書く に 至 っ た 経 緯 に つ い て 概 観 し、『ピグマリオン』と『マイ ・フェア ・ レディ』の 概 要 を 述 べ る 。 特 に 『ピグマリオ ン』のヨーロッパ諸国に お け る 上 演 と 映画化 に つ い て 焦 点 を 当 て、作 品 の 変 遷 に つ い て 詳 指 導教員 . 杉 浦 裕 子 しく分析する。ショ ー は 社 会 主 義 に 影 響 を 受 けた作家であり 、観 客 が 直 視したくない社 会 問題を、笑 い を 交 え な が ら 暴く作風を持って いた。『ピグマリオン』は観客受けを狙いつ つ もさまざまな社会問題を込めた作品であった。 しかし、上 演 さ れ た 『 ピ グマリオン』は翻訳 者 の 誤 訳 や、役 者 の 演 技 に よ っ て 花 売 り 娘 イ ライザ と 彼女に玉しい英 語 を 仕 込 ん だ ヒ ギン ズ 教 授 の ラ ブス トーリーに仕立てられるこ と が多く 、そ れ に 憤 慨 し た シ ョ ー は イ ライザが う だ っ の 上 が ら な い ブ レ デ ィ と 結 婚 す る 続 編 を 書 い て い る 。 ま た 映 画 化 に 際 し て も 、 シ ョ ー が 映 画 台 本 を 執 筆 し た の に も 関 わ ら ず 、 イ ライザ と ヒ ギ ン ズ 教 授 のハッピーエンドを示 唆 す る も の に 変更さ れ た 。 シ ョ ー は 映 画 を一 つ の 作 品 と し て 認 め つ つ も、そ の 後 映 画 に 対 抗 し た よ う な 戯曲改 訂 版 を 出 版 し て い る 。 オ リジナノレ戯曲、ショーが映画のために場面を 書 き 加 え た 映 画 台 本、実際 作 ら れ た 映 画、シ ョーが書き直 し た 戯 曲 改 訂 版 の 変 遷 を 表 に 表 し、特に重要な変更点を場面ごとに分析する。 3.

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第 3章で 『マイ ・フェア ・レディ 』を具体 的 に 検 証 す る た め に、第 2章ではミュージカ ノレの歴 史と特徴を概観し、 原作とミュージカ ル 作品の関係やミュージカノレに必要な要素を 分析する。ミュージカノレの先行芸能としては、 -193

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-ヨ ー ロ ッ パ で 発 展 し た オ ペ ラ や オ ペ レ ッ タ が 挙 げ ら れ る が、ミュージカノレはオペラやオペ レ ッ タ に 比 べ て、題 材 や 音 楽 に お い て 庶 民 的 で親しみやすいという特徴をもっ。それは、 ミュージカノレと共に発展したミュージック ・ ホール、ヴォードヴイノレ、レヴューといった 庶民的芸能がミュージカノレに影響を与えたか ら で あ る 。 こ の よ う な 庶 民 的 芸 能 が 一 貫 し た ス ト ー リ ー を 欠 い て い る の に 対 し て 、 ミ ュ ー デカノレは文学的側面を重視し、ストーリーの 自 律 的 統 ー を も っ た 文 学 的 芸 術 と い え る 。 ま た 、 こ れ ま で の ヒ ッ ト 作 品 の 傾 向 か ら 、 ミ ュ ージカノレ化の 際 に 原 作 は 簡 略 化 ま た は 軽 量 化 され、 ミュージカノレに必要な人間賛歌やノ¥ツ ピ ー エ ン ド と い う 要 素 が 強 調 さ れ て い る こ と がわかる。 そ し て 原 作 か ら削がれた部分は歌 や ダ ン ス が 言 語 的 な 役 割 を 果 た す こ と に よ っ て 補 わ れ る 。 こ の 考 察 を 踏 ま え た う え で 、 シ ェイ ク ス ピア 作 『 じ ゃ じ ゃ 馬 馴 ら し 』 を も と にしたミュージカノレ『キス・ミー、ケイト』 を例にミュージカノレ作品の成功の要因を検証 する。 4. Chapter III 第 2章で分析した原作とミュージカノレ作品の 関 係 を 加 味 し、 第 3章で は ま ず 原 作 『 ピ グ、マ リオン』のミュージカノレに向かない要素をあ ぶ り 出 し 、 そ の 要 素 が ミ ュ ー ジ カ ル で は ど の よ う に 処 理 さ れ た か を 考 察 す る 。 シ ョ ー の 戯 曲 で は 登 場 人 物 が 感 情 を 露 わ に す る 場 面 は あ まり措かれないが、ミュージカノレでは登場人 物 た ち が 喜 怒 哀 楽 の 感 情 を 歌 に 乗 せ て 歌 い 踊 っ た 。 社 会 問 題 を 示 唆 す る 場 面 は 削 除、軽 減 さ れ た が 、 シ ョ ー が 描 く 独 特 な キ ャ ラ ク タ ー たちはソロの歌でその存在を十分に発揮した。 脚 本 家アラン ・ジ ェ イ 。 ラ ー ナ ー は こ の よ う に 原 作 の 要 素 を 巧 み に 生 か し な が ら 、 最 終 的 に イ ラ イ ザ と ヒ ギ ン ズ 教 授 の ハ ッ ピ ー エ ン ド で 物 語 を 結 ん だ 。 シ ョーが 原 作 で描いたこ人 の口論や相 容れない 様子を、ラーナーは本心 では二人 が 惹 か れ あ っ て い る と 逆 説 的 に 捉 え た の だ 。 こ の よ う に ミ ュ ー ジ カ ル に 必 要 な 要 素をふん だ ん に盛り込んで 『マイ 。フェア ・ レディ』は完成し、世界各国で翻訳上演され、 20世 紀 を 代 表 す る 大 衆 文 化 と し て 受 け 入 れ られるようになったのだ。

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Conclusion

『マイ‘フェア ・レデ ィ 』 は シ ョ ー が 描 い た 『 ピ グ マ リ オ ン 』 か ら 大 き く か け 離 れ て し ま っ た か も し れ な い が 、 シ ョ ー が 描 き た か っ た も の は ミ ュ ー ジ カ ル の イ ラ イ ザ と い う 人 物 の 中 に 受 け 継 が れ て い る のではないだろうか。 イライザ自身、 言語の習得とい う プ ロ セ ス を 通 し て 自 分 に ど の よ う な 変 化 が 起 こ る か な ど 予 想 も し て い な か っ たo イ ラ イ ザ は 、 自 分 の ア イ デ ン テ ィ テ ィ の 喪 失 と い う 事実に対して 深 く 苦 し み 、 自 分 の 変 化 に 戸 惑 い 、 自 分 の 生 き る 道 を 改 め て 考 え る よ う に な る 。 ブ レ デ ィ と 結 婚 し 花 屋 を 営 む も 、 ヒ ギ ン ズ 教 授 と 共 に 生きるも、彼女の選択に委ねられたのである。 物 語 の 初 め か ら 、 イ ラ イ ザ は 本 質 的 に と て も 自 立 し て い た 。 選 択 と い う の は 本 質 の 先 に あ る も の で あ り 、 イ ラ イ ザ は 言 語 を 習 得 す る こ と に よ っ て 自 分 の 道 を 選 択 で き る 存 在 に な っ た の だ 。 誰 を 相 手 に 選 ぼ う と 彼 女 の 本 質 は 変 わ っ て い な い 。 シ ョ ー が 措 き た か っ た 自 立 し た女性はミュージカノレの中にも生きている。 ミュージカノレのイライザもショーが描きたか った新しい女性像、として十分観客に受け入れ られるのではないだろうか。 -194

参照

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