Riccati変換と戸田dual変換

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Title Riccati変換と戸田dual変換 Author(s) 鯖田, 秀樹 Citation 物性研究 (1973), 19(6): 451-455 Issue Date 1973-03-20 URL http://hdl.handle.net/2433/88606 Right

Type Departmental Bulletin Paper

(2)

R iccati

変 換 と戸 田

dual

変 換

大 教 大 物 理 鯖 田 秀 樹 (2月 20日受理 ) §1.非線形 と線形 非線形 問題 を変換 に よ?て線形 間頓に帰着す 畠こ とがで きる場合があ る.そのとき変換 を別 のや り方 で行 うと当然別の線形問題 に帰着 され る。こ う して得 られ る異 な った線形 問 題の間にはどのよ うな関係があ るか を考 えることは物理学 としては興 味が ある。 最 も簡単な-鹿 Riccati方程 式 の場合につ いて考 えてみ よ う。この微分方程式は抵抗項 を考 えた非線形放物体運動や化学反応 を記述 す るのに昔か らよ く用 い られ ている。 iticcati方程式 は簡単な変換で二 階線形微分方程式にな る。 この線形方程式 は上 の例で は振 動の方程式で あ り, よ く知 られた物理系であ る。線形化す る変換 と しては2つ が考 え られ,振 動の物理系 も2種類得 られ る。 格 子振 動についてのTodaの双対鎖1)と同 じく, これ ら2種 の振 動系 も戸 田 dual 変 換 で結 びつ け得 るこ とを示す。

§

2.

一般 のRiccati方程式 の線形化 一階Riccati方程式 聖

+

Q(Ⅹ)y+ R(Ⅹ)yt2= p(Ⅹ) dx にお いて,変換 l u′ l d y

≡-

- - -

-

(log u) R(Ⅹ) u 氏(Ⅹ)dx を行 うと, u〝

+

{Q(Ⅹ)

一慧

L

}

u, - p(Ⅹ)R(Ⅹ)u- 0 (1) (2)

(

A)

、 な る二階線形微分方程 式 が得 られ る。 この変換 が伝統 的 に微分方程式のテキス トに書かれ てあって, この変換 で線 形化 を行 うのがふつ うである2.)

(3)

鯖 田秀樹 つ ぎに(2)の変換 と異 なる変換 を考 えよ う-.それ には

u

u

′の役割 をいれか えた変換 が よさそ うに思 われ る。 (1)にお いて,変換 V y-- p(x)V

-

/

- p(x)

蕊 (

log v) を行 うと, ・〝 - {慧

+Q

(x)}・,/ - P(Ⅹ)氏(Ⅹ)Ⅴ-0 (3) (B) なる二 階線形微 分方程 式が得 られ る。 R(x)の形 が簡単 な ときには伝統的 な(2)の変換 が よ く,P(Ⅹ)の形 が簡単な ときには (3)の変換 を用 い るのが よい と思われ る。

(

A)

と(B)とは どんな関係が あるか を考 えてみ るoP(Ⅹ),Q(Ⅹ),R(x)が ともに定数 のときには (A),(B)の左辺 の微 分表式 はお盲 に随伴 微分表式になってい る.このことか ら物理 系 で考えて もお 互に反対的な関係 にあ りそ うな こ とが予想 され る。

§

3. 物理系 が振 動系 になる場合 化学反 応や放物 体運 動 を扱 う微 分方程式 と して dx

- +

6+ kx+ Kx2= o dt を考 えよ うoxは問題 とす る物理量, tは時間, E, k,

K

は定数 であ る。 変換 (2)は この場合 1 u′ Ⅹ 二=- -k u であ り,変換後 の微 分方程式 は

d

2u du 訴 +kd

-

t

+K

eu= O とな る。 一方,変換 (3)は この場合には V x≡ 6

-√

(/1) (5)

(4)

であるか ら,変換後の微 分方程式 は d2ll du

-

- k- +KEu- 0 dt2 dt となる。 定数 E, k,K を正 とし, Ke- W2とす ると, これ らは振 動の方程式であるo (5)式で k- 2γ,Ke- u2 とお くと, d2u du - +2r- +W2u- o dt2 dt とな り,線形減衰振 動の方程式である…) こ の 方 程式の解 は係数 の値によって3 つ の 場 合 に 分 け ら れ, ( i)γ く a・(kく2V'jEf)の場合 は減 衰 振 動 。 ( jj)γ > Q,(k> 20 )の場合は適減衰O ( iii) γ- a・(k- 20 )の場合は限界減衰 . (6) (7) とな る。 しか しこれ らの解 のすべてが もとの非線形の物琴系 の解 と して意味 をもっ とはか ぎ らない。線形系では意味のある初期条件 で もそれ に対応す る非 線形 系では意味りない初 期条件 となっているこ とがある。 ヽ また,変換式 め分母 が 0にな る時間 で対応がわ け られ な くな り, もとの非線形 の系は線, 形振 動の一 部分 と関係 をもっ と しかいえない。 つぎに, (6)式 を考 えてみ よ う。これは負抵抗 をもった振 動であ り,時 間 とともに振 動 は しだいにはげ しくな る。 しか し対 応 は全時間 ではな く物理的に矛盾す るこ とはない。 こ うして,随伴表 式は振 動の場合 には正抵抗 と負抵抗 の関係 であ るこ とがわか る。

§

4・ 単振 動にな る場合 (4)式 で, k-0の場合 を考 える。変換 (2), (3)のいずれ を依 って も, 単振動 の方 程式 d2u - + ♂ u= o

dt

?

が得 られ る。 a'2-KEである。 (8)の第1積分 はエネルギーの関係式 であ り, エ ム2+ lw2 u2

= E

2 2 (8) (9)

(5)

鯖 田秀樹 とな る。

E

は定数。 格子振動 についての戸 田 dual変換 はこの場合は自由度 が 1であるか ら ● V . u= -

α

)

I u=-alv \

(

1

0)

で, (u,ふ)を(V,i)に変換 す ることにな る。 変換 した系で も, (8)式 と (9)式 の形 は同 じであるが,運動エネル ギー とポテ ンシャル ・エネルギーの役割 が入れかわ ってい る。

(

1

0)

式 によ り,

2

種類 の変換

(

2)

,

(

3)

が結 びつ く。 l

G

v x= - - = -EI

K

u

i

とな る。 この ことか ら,簡単 な単振動 になる場合 には

(

A)

系 と(B)系 はお 互に戸 田 dual 変換で結びつ け られ るこ とがわか る。図で説 明すれ ば,

d

u

a

l

とな る。

§

5. 結 論 Riccati方程式 を線形化す るのに,伝統的 な変換 のほかに変換 (3)が考 え られ る。変換 が異 な るのだか ら,線形方程式 も異 な る。 これ ら2つ の線形系の間には,随伴関 係 もある。 特 に簡単 な場合 は,dual系の関係 にある。 非線形 問題 を線形 問題に変換 できる場合に は,変換 のや り方が多 く考 え られ る。結 果 の線形系の間の関 係を考 えるこ とは興 味あるこ とと思われ る。 参 考 文 一 献

1) H. Davi

s:

Instroduction toNonlinearI)ifferentialaLld Integral Equations

,

p・59. (Dover)

(6)

3)戸 田 盛和 p振動論

J

'

培風館。

1 ●

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