Fundamental properties of fluid permeated rocks relevant to porosity and permeability. By Takashi UCHIDA* Abstract : Porous media are encountered actu

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資 源 地 質(MINING  GEOLOGY),42(3),175〜190,1992

資 料 ・解 説

岩石 の孔 隙率 と浸 透率 につ いて

内 田 隆*

Fundamental properties of fluid permeated rocks relevant to porosity and permeability.

By Takashi UCHIDA*

Abstract : Porous media are encountered actually everywhere in everyday life, in technology and in nature. With the excep- tion of glass and metals, some dense rocks and some plastics, virtually all solid and semi-solid materials are porous to varying degrees. Pores in various types of rocks and materials usually contain some fluid, such as air, water, gas, oil, etc., or a mixture of different fluid facies. The concept of porosity and permeability of rocks and industrial materials might have been nearly missed till now when not only studying the geologic or hydrogeologic phenomena but elucidating the behavior of fluids in porous media, the fatal deterioration of industrial materials, the underground storing of oil, the underground disposal of in- dustrial wastes, and so forth. It will be getting more and more important from now on.

In this paper, the scope and importance of pore characteristics and transport phenomena in porous media, such as building materials and industrial products as well as rocks, are reviewed and applicably discussed.

1.は じ め に

一般 に砂 岩 な どの砕 屑 岩 は砕 屑 鉱 物,砕 屑 岩 片,マ ト リ ック ス粒 子,セ メ ン ト物 質 か ら,ま た火 山岩 は斑 晶 お よび ガ ラス 質 〜半 晶 質 な グ ラ ン ドマ ス か ら構 成 さ れ るの に対 して,深 成 岩 お よび変 成 岩 は完 晶質 な のが 普 通 で あ る.し か しほ とん どの場 合,岩 質 に よ らず 孔 隙(空 隙,間 隙 な ど と も言 うが,石 油 地 質 学 で は 一般 に孔 隙 と呼 ぶ こ とが多 い)を多少 な り とも有 す る.例 え ば,花 こ う岩 で も 3%以 下程 度 の孔 隙 率 を持 つ こ とが あ る.そ れ らの孔 隙 には様 々 な大 き さや 形 状,成 因 が あ る.最 小 はnmか ら 最 大 は た と えば 鍾 乳 洞 の よ う な もの まで あ り,流 体 の物 理 化 学 的 性 質 と も関 連 して 多様 な性 質 を持 つ こ とが予 想 さ れ る.

石 油 や 天 然 ガ ス,熱 水 を始 め,地 下水 な どの流 体 が岩 石 の孔 隙 中 を流 動 で き るか 否 か を制 御 す る主 な 要 因 と し て(1)有効 孔 隙 率,(2)(相 対)浸 透 率,(3)孔 隙 の 大 きさ, (4)孔隙 の形 状,(5)水 飽和 率(と くに不 動 間隙 水 の 存 在), (6)孔隙壁 の状 態(構 成 す る鉱 物 の 形 態 な ど)およ び(7)流体

の性 質 が 挙 げ られ るが,こ れ らの 各 々 の 要 因 は独 立 して い る もの で は な く相 互 に 関連 して 影 響 し合 う.

岩 石 の 孔 隙 の 性 質 を調 べ る に は,地 表 の サ ンプ ル を採 取 した り,石 油 ・天 然 ガス 坑 井 な どに お い て は掘 削 中 に 地 下 深 部 の コ ア試 料 を適 宜 採 取 して,直 接 岩 石 の調 査 ・ 分 析 を行 う.し か し,坑 井 にお い て は 常 に コ ア試料 を採 取 で きる状 況 に あ る と は限 らず,ま た 多 くの 費 用 を要 す る た め,カ ッテ ィ ングス(掘削 中 の ドリル ビ ッ トに よ る岩 石 の掘 り屑)を 調 査 対 象 試料 とす る こ とが 多 い.一 方,坑 井 に お い て は掘 削 中 ま た は掘 削 終 了 後 の 適 当 な深 度 区 間

に お い て物 理 検 層 を実 施 す る のが 普 通 に な っ て きて い る (田 中 ほか,1983).こ の測 定 に よ り,地 層 や岩 石 の地 下 状 態 で の電 気 的,音 響 的,放 射 能 性 な ど の物 理 的 性 質 に関 す る情報 が得 られ,さ らに こ れ らの検 層 結 果 を解 析 ・解 釈 す る こ とに よ り,間 接 的 に岩 石 の 孔 隙 率 や水 飽 和 率 な どの 情報 を得 る こ とが で きる.そ の際 に,カ ッテ ィ ング ス や コア 試料 の孔 隙率 や構 成 鉱 物,鉱 物 の粒 径,地 層 水 な ど の情 報 が 有 効 と な る(田 中 ほか,1983).

従 来 まで 地 質 学 や岩 石 学,鉱 床 学 な どの分 野 で は,続 成 作 用 を扱 った 分 野 を除 く と孔 隙率 や浸 透 率 に着 目 した 研 究 例 は比 較 的 少 な く,両 要 素 を重 点 的 に取 り扱 っ た文 献 は多 くは ない.岩 石 の 孔 隙 率 や浸 透 率 を考 慮 す る こ と は地 質 学 に限 らず,環 境 科 学 や 水 理 地 質 学,材 料 科 学 な ど の分 野 な ど に も大 き な意 義 を持 つ と思 わ れ る,ビ ル な

1992年2月7日 受 付,同 年2月15日 受 理

*石 油 資 源 開 発 株 式 会 社 技 術 研 究 所(JAPEX  Research  Center, 1‑2‑1  Hamada,Mihamaku,Chiba,261  Japan)

Keywords:Porosity,  Permeability,  Intergranular  pore,  Intragranu‑

lar pore,  Vesicle,  Dissolution  pore,  Fracture.

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176 内 田 隆 資源 地質:

どの建 造 物 や航 空機,鉄 道 車 両 な どの 輸 送機 関 の老 朽 化 が 杜 会 問 題化 して い る近 年 で は,岩 石 に限 らず様 々 な材 質 ・材 料 に つ い て も,と くに孔 隙 の 性 質 を調べ る こ とは そ の材 質 の物 性 を評 価 す る際 に重 要 で あ る と思 わ れ る.

また,産 業廃 棄 物 な どの地 下 処 理 や 石 油 の 地下 備 蓄 な ど の社 会 的 要請 もあ り,こ れ らの 要 素 の重 要性 は ます ます 高 まる もの と思 わ れ る.

本 論 で は,孔 隙 率 お よび 浸 透率の 原 理 的 な説 明 につ い て は最 小 限 に止 め,地 質 学 的 また は石 油 地 質 学 的 な観 点 か らそ の基 礎 と応 用 を中心 と した 内容 に した い.な お, 文 末 の文 献 は引 用 した もの だ け で は な く,参 考 文 献 も含 め たの で,さ ら に詳 しい 内容 に つ い て は参 照 して 戴 きた い.

2.孔 隙 の 性 質

岩 石 の 孔 隙 の特 性 を地 質 学 的 ま た は岩 石 学 的 に評 価 す る には,petrographical面 で は岩 石 薄 片 観 察,X線 回折 に よ る鉱 物 組成 分 析,走 査 電 子 顕 微 鏡 に よる孔 隙表 面 の性 状 の観 察,着 色 した樹 脂(青 色 に着 色 す る こ とが 多 く,

ブ ル ー レジ ン と呼 ぶ)の孔 隙へ の圧 入試 験,必 要 に応 じて 粒 度 分 析 な ど,ま たpetrophysical面 で は 孔 隙 率 や 浸 透 率,粒 子 密 度,孔 径 分 布 等 の 測 定 を行 っ て,総 合 的 に検 討 す る の が一 般 的 で あ る(PITTMAN and DUSHATKO,,1970;

 PITTMAN,1979;内 田,1984).

岩 石 の 化 学 的 性 質 は,岩 石 形 成 後 の 続 成 変 質,熱 水 変 質 や 風 化 作 用 の 進行 に少 な か らず 影 響 を与 え,さ らに そ れ らは 副 次 的 に 岩石 の物 理 的 性 質 に も影響 を与 え る こ と に な る.一 方,岩 石 の物 理 的性 質(力 学 的性 質 とほ ぼ 同義 に用 い られ てい る)と して は,一 般 に孔 隙率,浸 透率 を は じめ,比 重,硬 さ,弾 性 率,圧 縮 強度,引 張 強 度,剪 断 強 度 の ほ か,鉱 物 組 成,粒 度 組 成,音 速 度,電 気 的 性 質,熱 的 性 質,磁 気 的 性 質 な どが挙 げ られ よ う.こ れ ら の 中 で,地 層 を構 成 す る岩 石 の孔 隙 特 性 を と くに代 表 し て い るの は孔 隙 率 と浸 透率 で あ り,最 も基 本 的 な 要 素 で あ る とい え よ う.以 下 に,そ れ ぞ れの 基 礎 的概 念 に つ い て述 べ る.

2.1孔隙 率

岩石 の孔 隙 率(Φ)は,孔 隙体積(Vφ)を 岩 石 の全 体 積(V) で 除 した もの で,下 式 に よ り求 め られ る;

〓 ・・・・(1)但 し,ρg:粒 子密度,ρb:かさ密度,w:試 料 重 量 で あ る.孔 隙 率 は,導 通性 の な い孔 隙 も含 む 全 孔 隙 率 を表 す 絶 対 孔 隙 率 と導 通 性 の あ る孔 隙 のみ を表 す 有効 孔 隙率

Fig. 1 Mean sandstone porosity vs. depth by unit for lower Tertiary strata along the Texas Gulf Coast. Table in lower right hand corner shows porosity loss per 1000 ft for each formation(LOUCKS et al., 1984).

に分 類 され る.実 験 室 内 に お け る孔 隙率 の測 定 に は,ヘ リウ ム ガス に よる置 換 法,水 銀圧 入法 な どが 一 般 に用 い られ て い る.し か し,絶 対 孔 隙 率 を得 る こ とは 困 難 で あ るだ けで な く,孔 隙 中 の流 体挙 動 を考 え る場 合 に は絶 対 孔 隙 率 はあ ま り実 用 的 な値 で は な い とい え る.ま た,そ

れ以外 の 測定 法 と して 中性 子 検 層,音 波検 層 お よび密 度 検 層 な どの物 理 検 層 に よ って 間接 的 に孔 隙 率 を得 る こ と も しば しば行 わ れ て い る(田中 ほか,1983).一 般 に は,単 原 子 分 子 で あ る ヘ リ ウ ム ガ ス を用 い て ボ イ ルの 法 則 に

よっ て測 定 した値 が 絶対 孔 隙 率 に近 い値 と考 え られ てい る.ま た,水 銀 圧 入法 な ど に よる測 定値 は有 効 孔隙 率(以 下,単 に孔 隙 率 と呼 ぶ)であ る.石 油 や天 然 ガス,熱 水, 地 層 水 な どは,導 通 性 の あ る有 効孔 隙 を通 っ て流動 した

り,貯 留 され た りす る こ とに な る.

天 然 の 岩 石 の孔 隙 率 の 最 大値 は,固 結 した 砕屑 岩 で 30%(Fig.1),固 結 した 泥 質 岩 で40%(Fig.2),未 変 質 な火 山 岩 や 深 成 岩 類 で5%,変 質 し た 火 山 岩 や 深 成 岩 類 で 20%(Fig.3),炭 酸 塩 岩 で40%の 程 度 で あ る(田 中 ほ か , 1983;田 中,1987‑1992).珪 藻 岩 や軽 石 で は,80%を 超 え

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42(3),1992 岩 石 の孔 隙率 と浸 透率 につい て 177

Fig. 2 Diagrams of siliceous rocks in subsurface sections in the Akita and Tempoku oil fields: a)relationship between porosity and maximum burial depth, and b)relationship between bulk density and maximum burial depth. Dashed lines imply the range of porosity vs. burial depth of clean sandstones(TADA and IIJIMA, 1983).

Fig. 3 Experimental result showing relatiohships be- tweeen porosities and burial depths of well-sorted sands with 50 % quartz and 50 % lithic material (PITTMAN and LARESE, 1991).

る こ と もあ る.ま た,続 成 作 用 やセ メ ン ト化 が 進 む こ と に よ って,孔 隙率 の最 小 値 は 限 りな くゼ ロ に近 くな る.

2.2浸 透 率

浸 透 率 は,多 孔 質体 内 を流 体 が 移 動 す る際 の 通 過 し易 さ を表 し,そ の 多孔 質体 固有 の物 性 で あ る.そ の 流 体 挙 動 を説 明 す る に は,Poiseuilleの 式 が 用 い られ る;

...(2)

ま た,実 際 の 浸 透率 の測 定 に は,ダ ル シ ー の法 則 に よ る次 の 関 係 式 を用 い る の が一 般 的 で あ る;

〓・・・・・・・・・・・・・(3)

但 し,Q:流 量,K:浸 透 率,A:断 面 積,L:岩 石 試

料の 長 さ,△P:圧 力 差,μ:流 体 の 粘 性,r:毛 管 の (孔 隙 口)半 径 で あ る(Fig.4).こ こ で,A=1cm2,L=1cm

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178 内 田 隆 資 源地 質:

Fig. 4 Sand model for horizontal rectilinear steady-state flow of fluids.

Fig. 5 Relationships between water saturations and relative permeabilities of oil(Kro) and gas(Krw).

の 試 料 に,△P=1atm,μ=1cpの 流 体 がQ=1cc/secの 流 量 で 流 れ る 時,そ の 多 孔 質 体 の 浸 透 率Kを1darcyと 定 義 す る.し か し,一 般 の 固 結 し た 岩 石 で はdarcyの 単 位 で は 大 き す ぎ る の で,milidarcy(md)の 単 位 を 用 い る こ と が 多 い.

浸 透 率 は,(1)絶 対 浸 透 率,(2)有 効 浸 透 率 お よび(3)相 対 浸 透率 に分 類 され る.絶 対 浸 透率 は,単 相 流 体 が 多 孔 質体 内 の全 孔 隙 を通 っ て流 動 す る際 の 浸透 率 で,流 体 の 粘 性 に よ る流 動 性 を加 味 して い る.従 っ て,流 体 の種 類 に よ らず 単 相 流 体 で あれ ば 等 しい浸 透 率 値 を示 す はず で あ る が,実 際 に は気 体 に よる浸 透率 は液 体 の それ よ りも か な り大 きな値 を示 す の が 普 通 で あ る.ま た,浸 透 率 は 岩 石 の方 向 性 に よ って 変化 し,高 い封 圧 下 で は減 少 す る と考 え られ る.石 油 地 質 学 で は,試 料 へ の ダ メー ジが小 さ く測 定 の 容 易 な空気 浸 透 率 を代 表 的 な浸 透 率 値 と考 え る こ とが 多 く,油 層 の 生 産 能 力 の 判 定 に重 要 な 要 素 と な っ てい る.有 効 浸 透 率 は,多 相 流 体 が 多 孔 質 体 内 の孔 隙 を流動 す る 時 の 各流 体 の浸 透 率 を表 し,絶 対 浸 透 率 よ

り も小 さ い値 を示 す の が 普 通 で あ る,従 っ て,有 効 浸 透率 は各 流 体 の飽 和 率 に よ っ て異 な り,現 実 の地 層 中 で の 流動 に近 い値 を示 す と考 え られ る.一 方,相 対 浸 透 率 は有 効 浸 透 率 を絶 対 浸 透 率 で 除 した もの で あ る.石 油 貯 留 層 に お い て は油 ・ガ ス ・水 の3相 が 共在 す る と考 え ら れ る が,相 対 浸 透 率 と水 飽 和率 との 関係 を油― 水 相 の2 相 流 の例 で示 す(Fig5).圧 力 の高 い生 産 初 期 の 段 階 で は 油 の み が 流動 して そ の相 対 浸透 率 は1.0に近 い が,圧 力 の 減 少 に伴 い 水 の飽 和 率 が増 加 して 油/水 の2相 流 と な り,さ ら に油 の 相 対 浸 透 率 は減 少 して水 の流 動 が 卓 越 す る よ う に な る.し か し,貯 留岩 は も と もと は親 水 性 で あ る こ とが 多 く,水 飽和 率 の小 さい油― ガ ス ー水 の3相 が 共 存 す る貯 留 層 にお い て は,水 は ほ と ん ど流 動 しな い と 考 え られ る.こ の水 相 は,不 動 間隙 水(irreduciblewater)

と呼 ば れ て い る.

孔 隙 率 の値 を得 る場 合 測 定 す る対 象 試料 の形 状 を 問 わ

な い の に対 して,浸 透率 の測 定 で は対 象 試 料 は浸 透 率 測 定 機 の 試 料 ホ ル ダー に合 わせ て整形 で きる大 き さ と硬 さ を有 す る もの に限 られ る.一 般 に は,対 象 試 料 は円柱 状 (プ ラ グ)(場合 に よ っ て は,四 角 柱 状(Fig.4))に 整 形 され る.ま た,整 形 時 に試 料 に人 為 的 な ク ラ ック な ど を生 じ る と,大 きな誤 差 を生 じる こ とに な るの で,注 意 を 要す る.こ の よ うな理 由 か ら,よ り実用 的 な浸 透 率 を得 る た め に い ろ い ろ な工 夫 が な され て い る.例 えば,岩 石 の孔 隙 率,比 表 面 積 お よび粒 径 値 を用 い て浸 透 率 を求 め る

Kozeny‑Carmanの 式 の ほ か(田 中 ほか,1983),PURCELL (1949)の 毛 管 圧 力 デ ー タか ら,ま た 内 田(1987)の 孔 径 分 布 か ら得 られ る孔 隙 率 や平 均 孔 径 値,比 表 面積 値 か ら浸 透 率 を経 験 的 に算 出 す る方 法 な どが 提 唱 され て い る.ま た,孔 隙 率 と は異 な り浸透 率 は坑 井 にお け る物 理 検 層 か

らは直 接 測 定 す る こ とが で き ない もの の,音 波 検 層 の 際 に得 られ る ス トー ン リー波(Stoneley Wave)やGLT検 層 (Geochemical Logging;シ ュ ル ンベ ル ジ ェ社 の測 定 種 目)な

どか ら推 定 しよ う とす る試 み が な され て い る.

一 般 に は孔 隙率 が 大 きい ほ ど浸透 性 が 良 くな る こ とが 予 想 され る.し か し,砕 屑 岩 で は 両者 は粒 度,淘 汰 度, 孔 径 な ど と密 接 な関 係 を持 つ た め,必 ず しも一 意 的 な相 関 が得 られ る と は限 らな い(内田,1987).一般 に は,砂 岩 は粗粒 に な り淘 汰 が 良 くな る ほ ど孔 径 が 大 き くな り,浸 透 率 も良好 に な る(Fig.6).ま た,岩 石 が埋 没 後 に 蒙る変 質作 用(続 成 作 用,熱 水 作 用,風 化 作 用 な ど)によ っ て, 初 生孔 隙 が修 飾 され た り,二 次 孔 隙 が 生 成 した りす る こ と も,そ の 一 因 とな る.

フラ クチ ャ ー をほ とん ど含 まな い天 然 の 岩 石 の浸 透 率 の 最大 値 は,固 結 した砂 岩 で 数darcy(日 本 の新 第 三 紀 の

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42(3),1992 岩石 の孔 隙率 と浸 透率 につ い て 179

Fig. 6 Relationship between grain size, sorting, porosity and permeability in uncemented sands (MCMANUS,

1988).

中粒 ア レ ナ イ トで数100md程 度),固 結 した泥 質 岩 で 数 md以 下,変 質 し た火 山岩 や深 成 岩 類 で数10md以 下,炭 酸 塩 岩 で 数100mdの 程 度 で あ る.ま た,未 変 質 な火 山 岩

や 深成 岩 類,続 成 作 用 や セ メ ン ト化 が進 ん だ岩 石 の 浸 透 率 は0.001md(測 定 限界)以 下 で あ る.

3,孔 隙 中 の 流 体 挙 動

石 油 ・ガス相 が水 で 飽和 され た孔 隙本 体 か ら孔 隙 口 を 通 り抜 け る時,そ の 流 動 を促 進 す る の は 浮力 また は流 体 の圧 力 差 で あ り,ま た妨 げ る の は 毛 管 圧 力 で あ る(田 中, 1987‑1992).

浸 透 率 には 時 間 の 要 素 が 入 っ て い る た め,石 油 や ガ ス の短 時 間 での 生 産 能 力 に対 す る浸 透 率 の 寄 与 は 大 きい と 考 え られ る.し か し,長 い地 質 時 間 で 流 体 が 移 動 す る場 合 に は単 位 時 間 の流 量 は そ れ ほ ど大 き な要 因 で は ない と 考 え られ る.流 体 の貯 留 能 力 に対 して大 き く影 響 を与 え るの は,む しろ後 述 す る毛 管 圧 力,濡 れ,吸 着 な どの 要 素 で あ る.

3.1毛 管圧 力

液 体 は,外 力 の影 響 が な い場 合 は球 形 とな る.こ れ は 液 体 の 分 子 間 引 力 に 基 づ く も の で,表 面 張 力 と呼 ば れ る.液 体 は 球 形 に な る こ と に よっ て 表面 の ギ ブ ス 自 由 エ ネ ル ギ ー を最 小 に保 と う とす る.そ の 際 に,液 体 の表 面 を単 位 面 積 だ け増 加 させ るの に 要 す る仕 事 が表 面 張 力 に 相 当 す る.表 面 張 力 は異 な った相 が 接触 す る境 界 面 に お

い て発 生 し,石 油 ・ガス 流 体 と岩 石 の よ うな 液‑固,気

‑固 相 間 だ けで は な く,液‑液,固‑固 相 間 に も発 生 す る.一 般 に,表 面 張 力 は 温度の 上 昇 に伴 っ て減 少 す る.

水 銀471.6(20°C),エ チ ル ア ル コ ー ル22.3(20°C),水 72,8(20°C),オ リー ブ 油33.1(18°C)な どで,単 位 はdyne/

cmま た はerg/cm2で あ る.

ま た,液‑固 相 系 にお い て,液 体 は水 平 な 固体 表 面 に 接 触 す る場 合,液 面 と固 体 面 に あ る角 度 を もっ て広 が っ て平 衡 状 態 に達 す る.こ の 角度 は接 触 角 と呼 ば れ,水 銀 139°,水5°,オ リー ブ油36°な どで あ る(いず れ も媒 質 を 空気,固 体 をガ ラ ス と し,室 温 で 測 定 した もの).こ の角 の大 小 は,液 体 の固 体 面 に対 す る広 が りの程 度,す な わ ち濡 れ の程 度 を表 す.

この よ う な流 体(液 相 また は気‑液 混 合 相)の 中 に毛 細 管 を立 て る と,上 述 の表 面 張 力γ,接 触 角 θ,毛 細 管 の 半径rに 応 じた毛 管 現 象 が 起 こる.こ れ は,毛 細 管 中 の 高 さhの 液体 と表 面 張 力 が 釣 り合 う現 象 で あ る.す な わ ち;

h=2γcosθ/rρg・・・・・・・・・・・・・(4)

ここ で,高 さhの 液 体 が 作 り出 す圧 力 はρghで あ り,こ れ を毛 管 圧 力 と呼 ぶ;

Pc=2γcosθ/r=ρgh・・・・・・・・(5)

但 し,Pc:毛 管圧 力 で あ る.こ の式 か ら,適 当 な流 体 を用 い て毛 管 圧 力 を測 定 す る こ とに よっ て,そ の毛 管 圧 力 に対 応 す る孔 隙 の大 き さが 求 まる.

粒 子 間孔 隙 の 内 部 は湿 潤 相 の 膜 で 覆 わ れ,毛 管 圧 力 が 生 じる.毛 管 圧 力 は流 体 の 飽 和 率 に 関係 す る.油‑水 相 の毛 管 圧 力 曲 線 に お いて,水 相 の飽 和 率 が100%で も毛管 圧 力 は ゼ ロに は な らな い.こ れ は湿 潤 相 が 飽 和 状 態 に あ る時 に非 湿 潤 相(油,ガ ス な ど)が移 動 す る た め の圧 力 が 必 要 で あ る こ と を示 して お り,こ の圧 力 を ス レ ッシ ュ ホー ル ド圧 力 と呼 ぶ.こ の圧 力 は貯 留 岩 で は きわ め て小 さ く,逆 に帽岩 で は大 き く,シ ー ル能 力 の要 因 と な る.

3.2濡 れ と吸 着

固 体 と液 体 な ど異種 の2相 が接 触 した時 に,互 い に引 き合 う現 象 を濡 れ(wetting)また は付 着(adhesion)と い う.

こ れ ら を引 き離 す の に要 す る仕 事Wは,こ れ らの物 質 の 付 着 に よ る 自 由エ ネル ギー の 減 少分 に 等 し く,液 体 の表 面 張 力 γ,接 触 角 θに よ り次 の よ う に表 さ れ る;

W=γ(1+cosθ)・・・・・・・・・・・・・・(6)

しか し,石 英 や長 石 な どの鉱 物 と水,油,ガ ス また は そ れ らが 混 合 した多 相 流 体 との濡 れ は,鉱 物 種,液 体 の物

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理 化 学 的 性 質,極 性,温 度 な ど多 くの 要 因 に よ り規 定 さ 資源 地質:

れ る複 雑 な系 とな る.一 般 に地 層 は,岩 相 にか か わ らず 地 下状 態 で は水 に濡 れ た状 態 に あ る こ とが 多 く,水 飽 和 率 が小 さい 時 は水 は 固体 表 面 に薄 い膜状 に付 着 して い る と考 え られ る.従 っ て,濡 れ の影 響 は 親水 性 の流 体 に は 小 さい もの の,疎 水 性 の 油 な ど は流 動 が 阻 害 され る.

気相 また は 液相 中 の物 質 が,鉱 物相 との境 界 面 で相 内 部 とは異 な っ た濃 度 で両 相 が 平 衡状 態 に達 す る現 象 を吸 着(adsorption)とい う.吸 着 に は,vander  Waals力 に よ る 物 理 吸 着 と化 学 結 合 力 に よ る化学 吸 着 が あ り,両 者 と も 発 熱 反 応 で あ る ため 温 度 上 昇 に伴 い吸 着 量 は減 少 す る.

炭 化 水 素 の孔 隙表 面 へ の 吸着 に関 して は,YARIV(1976)が 詳 し く報 告 して い る.ま た,JOHNS  and SHIMOYAMA(1972) や須 藤(1982)な どは,粘 土鉱 物 の吸 着 に よる触 媒 能 に つ い て考 察 して い る.す な わ ち,モ ンモ リ ロ ナイ ト中 の八 面 体 層 の 陽 イ オ ンが ル イ ス酸 効 果 を,ま た層 間 の吸 着 残 留 水 分 が ブ レ ンス テ ッ ド酸 効 果 を示 し,そ れ ぞ れ石 油 の 脱 カル ボ キ シ ル化 と ク ラ ッ キ ン グ反 応 を触 媒 す る.

3.3孔 径 分 布

孔 径 分 布 の測 定 をす る こ と は,孔 隙 を全 量 の孔 隙 率 と して把 握 す るの で は な く,ど の程 度 の大 きさ の孔 隙(口) が そ れ ぞ れ ど の くら いの 体積 を占 め る か内 訳 を知 る こ と に ほ か な らな い.小 さ い孔径 範 囲 に は,水 銀 圧 入 に よ っ て毛 管 圧 力 を測 定 す る方 法 と窒 素 ガ ス な どの 気 体 に よる 物 理 吸 着 と毛 管 凝 縮 に よ る 方 法 が 一 般 に用 い ら れ て い

る.測 定 範 囲 は,水 銀 圧 入 法 で は半 径5nm〜150μm,一 方 気 体 吸 着 法 で は1〜30nmで あ る(後藤,1984).JOYNER  et  al.(1951)は,同 一試 料 に よる両 方 法 の測 定 結 果 の比 較 を 行 って い る.す で に述 べ た よ う に,毛 管圧 力 を測 定 す る こ とに よっ て,(5)式 か らそ の 毛管 圧 力 と平 衡 に達 す る孔 隙半 径 に換算 し,そ れ か ら孔 径 分布 を得 る こ とが で き る (PURCELL,1949;PITTMAN,1979;内 田,1984な ど).水 銀 圧 入 法 は(1)表面 張 力 が大 きい ため 高圧 ま で加圧 す る こ とが で き,広 い 範 囲 の孔 径 分布 が得 られ る,(2)他 の流 体 に比 較 して圧 縮 率 が 格 段 に小 さい た め,圧 力 媒 体 自体 の 減圧 効 果 が起 こ りに くい,(3)測 定 時 間 が,比 較 的 短 くて す む,(4)他 の 溶媒 や鉱 物 な どの異 相 に対 して吸 着 な どの反 応 性 が小 さい,な どの利 点 を有 す る.水 銀圧 入法 に よ る 孔 径 分布 測 定 に よっ て,極 少 量 の 試料 か ら比 較 的迅 速 に 孔 径 分 布 曲線 を得 られ る利 点 が あ る.こ の こ とは,孔 径 分 布 曲線 か ら孔 隙 の性 質 が 判 定 で きる だ け で は な く,砂 岩 の 岩 型 を も 判 別 で き る こ と も併 せ て(内 田 ・多 田, 1991),孔 径 分 布 測 定 の応 用 性 や 実用 性 の高 い こ とを示 す (MORDY  et al.,1981).ま た,孔 隙 タイ プ別 の部 分 孔 隙 率 を も推 定 す る こ とが で き,孔 隙率 と浸 透 率,孔 径 分布 との

関 係 を 理 解 す る 上 で 有 用 な 手 段 で あ る(内 田 ・多 田, 1991).

3.4油 層 内 流体 挙 動

多 孔 質 体 内 に お け る流 体 挙 動 は,粘 性 流 体 の 運 動方 程 式 に よ って 表 現 され る のが 普 通 で あ る が,流 体 が 圧縮 性 か非 圧 縮 性 か,単 相 か多 相 か,ま た流 動 が 線 形 か 非線 形 (放射 状 流,球 状 流 な ど)か,定 常 流 か非 定常 流 か,層 流 か 乱 流 で あ る か に よ っ て異 なっ た表 現 方 法 を とる こ とに な る.し か し,流 速 と圧 力勾 配 との関 係 につ い て は,ダ ル シー の法 則 が基 本 運 動 方程 式 とな っ てい る.こ こ で, ダ ル シ ー の 経 験 則 は 流 体 を 非 回 転 完 全 流 体 と して 取 り 扱 った もの で あ る.い ず れ の場 合 も,流 体 の孔 隙 内で の 挙動 に つ い て次 の よ うな仮 定 に立 って 運動 方程 式 が組 み 立 て られ る;(1)重 力 変 化 の影 響 は無 視 で き る,(2)流 体 の通 過 す る岩 石 は均 質 で 等 方 向性,非 圧 縮 性 で あ る,(3) 流体 の粘性 は圧 力 に よ らず 一 定 で あ る,(4)岩 石 の孔 隙率 と浸 透 率 は圧 力 に よ らず 一 定 で あ る(田中 ほ か,1983).

流 体 が 岩 石 の孔 隙 中 を流 動 す る際 に,そ の挙 動 には孔 隙本 体 よ り孔 隙 口 の 方 が 大 き な影 響 を及 ぼ す.す な わ ち,孔 隙 中 の流 体 挙 動 は,Poiseuillの 式 な どか ら明 らか な よ う に,孔 隙(口)の 大 き さに大 き く影 響 され る.孔 隙 本 体 に比 べ て孔 隙 口が 極 端 に狭 く,ま たは 孔 隙口 の数 が 少 ない 場合 は,流 体 が 流動 しに く くな る こ とは言 うまで も な い.こ の現 象 は,火 山岩 類 に よ く起 こ りが ち で あ る.こ の よ うな孔 隙 は,孔 隙 の周 囲 が非 晶 質 な ガ ラス で あ る か,孔 隙壁 が粘 土 鉱 物(と くに緑 泥 石)に よ っ て し っ か り被 覆 さ れ て い る こ とが 多 い.

石 油 ・ガス を移動 させ る原 因 と して,圧 密 に よ る水 の 排 出,粘 土 鉱 物 の相 変 化 に よ る脱 水,地 層 水 の 塩 分 濃度 の違 い に よ る水 の移 動,温 度 上昇 に伴 う流 体 圧 の上 昇 が 考 え ら れ る(MAGARA,1980).石 油 ・ガス は単 相 流 体 で は な く複 雑 な多 相 粘 性 流 体 で あ る た め,温 度 と圧 力 変 化 に よ って 表 面張 力 や接 触 角 と と もに そ の流体 挙動 は大 き く 変 化 す る と思 わ れ る.ま た,さ ら に厄 介 な 問題 は水 の存 在 で あ る.水 は石 油 ・ガ ス が移 動 す る際 の キ ャ リア ーの 役 を果 た す こ と もあ る が,一 方 で 阻 害 要 因 とな る こ と も 多 く,孔隙 中 で の流 体 挙動 を複 雑化 させ てい る(WARDLAW, 1980).

この よ うに,石 油 の流 動 には水 が何 等 か の 形 で 関 与 す る こ とが 多 い と考 え られ る.水 は極 性 溶 媒 で あ る の に対 して,石 油 の多 くは極 性 が小 さい た め水 との 親和 力 も小 さ い.石 油 が水 と一 緒 に流動 す る場 合 には,石 油 中 の水 酸 基,カ ル ボ キ シル 基,ア ミノ基,ケ トン基 な どの親 水 基 に よっ て水 溶 液 を作 る か,ま た は ミセ ル の よ うな コ ロ イ ド状 態 を作 る可 能 性 が あ る(YARIV and CROSS,1979).し

(7)

42(3),1992 岩石 の孔 隙率 と浸 透 率 につ いて 181

か し,根 源 岩 中 の ミセ ル移 動 につ い て は異 論 を唱 え る 人 が多 い(田口,1981).ま た,水 と分 離 した相 と して移動 す る こ と も考 え られ るが(MAGARA,1980),最 終 的 に は貯 留 層 に お い て油 ・ガ ス相 は ほ ぼ水 と分 離 した状 態 にあ る と 考 え られ る.従 っ て,水 相 中で の油 ・ガ ス相 の 浮 力 が 十 分 に大 きい,す な わ ち水 層 中 にお い て油 ・ガス 滴 が 十 分

な大 き さ を持 つ 必 要 が あ る.

3.5フ ラ ク チ ャー油 層 内 の 流体 挙 動

地 下 深部 に お け る油 層 に は粒 子 間孔 隙 や溶 脱 孔 隙 な ど の ほ か,フ ラ クチ ャーが 生 じて い た り して,流 体 は複 雑 な挙 動 を示 す こ とが多 い と考 え られ る.流 体 の 地 層 内 で の挙 動 は,粒 子 間孔 隙 な どの孔 径 と孔 隙 率 と と も に フ ラ クチ ャー の 分 布 密 度(量)と 開 口幅 な どに依 存 す るが,一 般 には フ ラ クチ ャー の寄 与 の方 が大 きい と考 え られ て い る.

この よ う な複 雑 な 地層 中 の流 体 挙 動 を モ デ ル化 す る場 合 に は,フ ラ クチ ャー とそ れ以 外 の粒 子 間孔 隙 な ど とを 分 離 して二 重 孔 隙 構 造 を考 え る こ とが多 い(田 中 ほ か, 1983).そ の際 に は,(1)フ ラ ク チ ャ ー は 同一 方 向 に は等 間隔 の ネ ッ トワ ー ク状 に発 達 す る(すな わ ち,岩 石 は等 し い直 方 体 に分 割 され る もの とす る),(2)流 体 は粒 子 間孔 隙 な ど か ら フ ラ クチ ャー を経 て 流 動 し,フ ラ クチ ャー は 流 動 にの み 関与 し,流 体 の 貯 留 に は 関与 しない,(3)粒 子 間 孔 隙 な どか ら フ ラ ク チ ャ ー へ の 流 れ は 擬 定 常 流 で あ る,な どの仮 定 が 設 け れ られ て い る.

3.6地 下 水 の 流 体 挙 動

地 下深 部 に分 布 す る地 下 水 は,浅 部 に分 布 す る地 下水 と比 較 して循 環 速 度 が遅 い た め,一 旦 汚 染 され る と元 の 状 態 に 回復 す る まで に きわ め て長 い時 間 を要 す る と言 わ れ て い る.従 っ て,産 業 廃 棄物 の地 下 処 理 や液 体 燃 料 の 地 下 備 蓄 が検 討 され る 中,地 下 水 の汚 染 お よ び地 下 水 に よ る汚 染 拡 大 を予 測 ・防 止 す る 上 で,地 下 水 の流 動 を解 析 す る こ と は重 要 で あ る.

地 下 浅 部 にお け る地 下 水 の 流動 を考 察 す る場 合,不 透 水 層 上 の 不 飽 和 層,不 圧 飽 和 層 お よび被 圧 飽 和 層 の3層

に分 けて解 析 す る(鎌田,1981;藤 縄,1981).基 本 的 に は, 地 下 水 の 流 動 の 運 動 方 程 式 は3次 元 方 向 の 透水 係 数 と全 水 頭,飽 和 度 に よ っ て表 され る.不 飽和 層 に お け る 透水 係 数 は,間 隙 水 圧 の関 数 で 表 され,飽 和 透水 係 数 よ り小 さい値 とな る.ま た,不 圧 飽 和 層 にお い て は 天 水 の 影 響 に よ って地 下 水 卓 面 の位 置 が 変 動 して も,不 圧 帯水 層 中 の 単 位 体 積 にお け る帯 水 量(飽 和 度)は 時 間 に よっ て 変 化 しない.そ の た め,Dupuit‑Forchheimerの 仮 定 に よっ て鉛 直 方 向 の 流 れ を無 視 して水 平 二 次 元 の流 動 方 程 式 を考 え る場 合 が あ る.一 方,被 圧 飽 和 層 に お け る地 下 水 の流 動

に は飽和 度 の代 わ りに,地 層 の孔 隙 率 と鉛 直 方 向 の 圧 縮 率,水 の 圧 縮率 に よっ て表 さ れ る比 貯 留 量 を用 い,ま た 鉛 直 方 向 の 流 れ が無 視 で きる場 合 は比 貯 留 量 に被 圧 帯水 層 の 厚 さ を乗 じた貯 留 係 数 を用 い る こ と に よ り流 動 方程 式 は表 さ れ る(藤縄,1981).

地 下水 中 の 溶存 物質 は,地 層 の孔 隙 を通 り地 下 水 の流 れ や地 下 水 中で の拡 散 に よ り移 動 す る.西 山 ほ か(1990) は岩 石 の 孔 隙水 中 の イ オ ン拡 散 と孔 隙 の性 質 につ い て考 察 し,岩 石 の種 類 に よ って拡 散 係 数 が異 な る だ け で は な く,岩 石 の孔 隙率 お よび孔 隙 の大 き さ(孔径 分 布)と 相 関 性 を持 つ こ と を報 告 して い る.と くに,地 下 水 の流 動 性 が 小 さ くな る と,拡 散 作 用 が重 要 な要 素 とな る.地 下 水 中 での 物 質 移 動 の 運動 方程 式 を考 え る場 合,流 体 で飽 和 さ れ て い る孔 隙 内 の 単位 体 積 当 りの微 視 的 な物 質 収 支 を 考 え,こ れ を地 層 の 単位 体 積 当 りの物 質 の空 間 的変 動 成 分 に 当 て は め る こ とに よ り表 す(藤縄,1981).

4.初 生 孔 隙 の変 遷 と二 次 孔 隙 の 形 成

岩 石 の 孔 隙 は,成 因 的 に 初 生(一 次)孔 隙 と二 次 孔 隙 に 分 け ら れ る(Fig.7).

4.1初 生 孔 隙

岩 相 に よ っ て 異 な る も の の,一 般 に は(1)粒 子 間 孔 隙 (intergranular,interstitial,intercrystal pore),(2)気孔(vesicle, vug),(3)粒 子 内 孔 隙(intragranular,intracrystal  pore)の3種

類 が 認 め ら れ る.気 孔 は,火 山 岩 類 の み に 認 め ら れ る.

こ れ ら の 初 生 孔 隙 は,時 間 経 過 に よ る 温 度 や 圧 力 上 昇 に 伴 っ て,孔 隙 の 形 態 の 変 化 や 体 積 の 減 少 を も た ら す こ と が 多 い.ま た,砕 屑 岩 の 孔 隙 率 は(1)粒 子 の パ ッ キ ン グ,(2)粒 子 の 粒 度 組 成 や 形 状,(3)含 有 岩 片 の 有 無 な ど の 要 因 に よ っ て 増 減 す る.

粒 子 間 孔 隙 は 粒 子 と粒 子 の 間 に 生 じ る 空 間 で,一 般 に は 砂 岩 な ど の 砕 屑 岩 の 初 生 孔 隙 の フ レ ー ム ワ ー ク を な す.等 粒 の 球 体 粒 子 が 規 則 的 パ ッ キ ン グ し た 場 合,粒 径 に よ ら ず 孔 隙 率 は 一 般 に47.64(cubic  packing)か ら25.95

%(rhombohedral  packing)の 範 囲 で 変 化 す る こ と が 簡 単 な 幾 何 学 計 算 に よ り分 か る(Fig.8).天 然 の 砂 岩 で は,堆 積 粒 子(砕 屑 粒 子)は 球 体 で は な く,粒 径 も等 粒 で は な く, 淘 汰 も あ ま り 良 く な い こ とが 多 い の で,孔 隙 率 は こ の 範 囲 に は 収 ま ら な い の が 普 通 で あ る.一 般 に は,等 粒 子 の 場 合 粒 径 が 粗 粒 に な る ほ ど 規 則 的 パ ッ キ ン グ を 達 成 し易 く な る た め,上 記 の 範 囲 に 近 い 値 を と る.ま た,細 粒(と く に細 粒 砂 岩 よ り も細 粒)に な る と,初 生 的 に は よ り大 き な 値 を と る.こ の た め,砂 岩 の 堆 積 直 後 の 孔 隙 率 は45%

前 後(Fig.2),泥 岩 で は80%前 後(Fig2)で あ る こ と が 多 い.一 方,淘 汰 が 悪 くな る と孔 隙 率 は 小 さ く な る 傾 向 が

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182 内 田 隆 資 源地 質:

Fig. 7 Porosity types showing relationships among porosity types, pore sizes, rock types and genetic stages.

Fig. 8 Sectional views of equal-size sphere packings showing throats of intergranular pores: a)cubic pack- ing whose porosity is 47.64%, and b) rhombohedral packing whose porosity is 25.95%.

あ る(内田,1987).ま た,ほ ぼ 同様 な傾 向 が,平 均 孔 径 と 粒 径 ま た は淘 汰 度 との 間 に も認 め られ る(Fig.9;内田 ・多 田,1991).砂 岩 な どの 堆積 岩 以外 で も,砕 屑 岩 で あれ ば 粒 子 間孔 隙 が 初 生 的 に存在 す るが,火 山岩 や深 成 岩,変 成 岩 で は な い か あ って も少 な い.粒 子 間孔 隙 本 体 と孔 隙 口 の大 きさ は,粒 度 組 成 の ほ か堆 積 時 とそ の後 の 埋 没 続 成 作 用 に よ る粒 子 の パ ッキ ン グ状 態 に依 存 す る.内 田 ・ 多田(1991)は,岩 石 の 孔径 分 布 に よ って砂 岩 の粒 の 粒子

Fig. 9 Linear relationships between mean pore-throat di-

ameter and (a) grain size or (b) sorting index(UCHIDA

and TADA, 1991).

(9)

42(3),1992 岩 石 の孔 隙率 と浸 透率 につ い て 183

Fig. 10 Schematic correspondences of shapes of cumulative pore-size distribution curves plotted on the log-probability diagram with sand- stone types; A) porous lithic frag- ment-free arenites, B) porous lithic fragment-free wackes, C) porous lithic fragment-bearing arenites, and D) porous lithic fragment- bearing wackes(UCHIDA and TADA, 1992).

Fig. 11 The same figures as Fig. 10 showing effects of grain size, ma- trix size, sorting and compaction on shapes of cumulative probability curves of pore-size distribution.

間 孔 隙(フ レー ム ワ ー ク孔 隙 と トロ イ ダ ル孔 隙),マ ト リ ッ クス の粒 子 間 孔 隙(フ レー ム ワー ク孔 隙 と トロ イ ダル 孔 隙)お よ び含 有 岩片 の粒 子 内 孔 隙 を分 離 で き る こ とを示 し,そ れ ぞ れ の 孔 隙 率 を求 め る方 法 を報 告 して い る.す な わ ち,孔 径 分 布 累 積 曲 線 を対 数 正 規 確 率 紙 上 に描 く と,砂 岩 で は そ の岩 型 に対 応 して2〜5本 の 直 線 的 な セ グメ ン トか らな る折 れ線 状 を示 す.各 セ グ メ ン トは 孔 隙 の タ イ プ に対 応 し(Fig.10),ま た セ グ メ ン トお よび 変 曲 点 の位 置 は圧 密 や粒 径,淘 汰 度,粒 子 組 成 な ど に よ って シ フ トす る(Fig.11).

気 孔 は,マ グマ が 噴 出 して 冷却 す る と温 度 ・圧 力 が 減 少 す る た め,マ グマ 中 に溶 解 して い た揮 発 性 成 分 が膨 張 し大 部 分 は外 部 に放 出 され るが,一 部 は 岩 石 中 に捕 獲 さ れ て気 孔 を形 成 す る.気 孔 は火 山 岩 や 凝灰 岩 に 普 通 に見

られ るが,必 ず し も各 気 孔 間で 導 通 性 を持 つ とは 限 らな い.気 孔 が 油 ・ガ ス の貯 留 空 間 に な っ て い るの は きわ め て希 で あ るが,秋 田 の 由利 原 油 ・ガ ス 田 の グ リ ー ン タ フ 層 準 の玄 武 岩 に認 め られ る.

粒 子 内 孔 隙 は,岩 石 中 の砕 屑 岩 片 や鉱 物 内 に あ る孔 隙 を指 す.一 般 に は鉱 物 内 には 孔 隙 は存 在 しな い が,凝 灰

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184 内 田 隆 資 源地 質:

Fig. 12 Sequential diagenetic stages in arc-derived sand- stones and relative positions of porosity and permeabil- ity basement, assuming economic reservoirs require 20

% porosity and at least 10 and permeability(GALLOWAY , 1979).

岩 や火 山岩 中 の鉱 物 結 晶 には 比 較 的 よ く認 め ら れ,そ の 鉱 物 が 部 分 的 に溶 脱 した結 果 生 成 し た粒 子 内 孔 隙 で あ る.一 方,砂 岩 中 に普 通 に見 られ る含 有 岩 片 は粒 子 内孔 隙 を有 す る こ とが 多 く,泥 岩 片 の 孔 隙 率 は20%か ら 40%,火 山岩 類 で は10%前 後,ま た花 こ う岩 の よ うな結 晶 質 岩 で は数%以 下 で あ る こ とが 多 い.

砂 岩 が圧 密作 用 に よっ て堆 積 直 後 の パ ッキ ング状 態 を 再 配 列 して孔 隙率 を減 少 させ,さ らに圧 密 を受 け る と上 記の よ うな多 孔 質 な含 有 岩 片 が 変形 して孔 隙 率 を さ ら に 減 少 させ,疑 似 マ トリ ックス化 す る か(Fig.12;GALLOWAY , 1979),破 壊 や プ レ ッシ ャ ー ソ リュ ー シ ョ ン(PETTIJOHN et  al,1983;HOUSEKNECHT  and HATHON,1987;TADA  and SIEVER , 1989)な どの現 象 を伴 う.こ の よ うな多 孔 質含 有 岩 片 の粒 子 内 孔 隙 率 は砂 岩 が受 け る圧 密 の程 度 を示 唆 す る もの と 考 え られ,内 田 ・多 田(1992)は そ の値 を孔 径 分 布 お よ び 岩 石 の 薄片 観 察 に よるモ ー ド組 成 か ら見 積 る方 法 を提 唱 して い る.

星 野 ・井 波(1979)は,ア レナ イ ト砂 岩 と泥 質 岩 の 孔 隙 率 と強 度 との 関 係 を検 討 し,ま た孔 隙 率 が そ れ ぞ れ 約 30%お よ び15〜20%に お い て圧 縮 率 の顕 著 な転 換 が起 こ り(井 波 ・星 野,1979),圧 密 が2段 階 に分 け られ る こ と を示 した.

4.2二 次 孔 隙

二次 孔 隙 は,堆 積 物 ま た は火 山 岩類 が埋 没 して,時 間 の経 過 と と もに地 下 温 度 や 圧 力 が 上昇 す る こ とに よ って 岩 石 中 に新 た に生 じる孔 隙 であ る.一 般 に は,(1)溶 脱 孔 隙(dissolution pore),(2)フ ラ クチ ャー や クラ ック(fracture, crack)の2種 類 が考 え られ る.

溶 脱孔 隙 は,鉱 物粒 やマ トリ ック ス(また は グ ラ ン ドマ ス),セ メ ン トな どが二 次 的 に部 分 的 も し くは全 部 溶解 し て孔 隙 とな っ た もの で,そ の成 因 は様 々 で あ る.東 北 日

本 の 日本 海 側 地域 に は,日 本 海 が 開 口 し始 め た 中新 世 頃 か ら現 世 に至 る まで 火 山活 動 が 活発 な地 域 が 多 く,熱 水 作 用 の影 響 を しば しば受 け て きて い る た め,溶 脱 孔 隙 は 比 較 的頻 繁 に生 じてい る可 能性 が あ る と考 え られ る.

フ ラ ク チ ャ ー は,埋 没 に よ る圧 密 や 構 造 運 動 な ど に よ っ て 形 成 さ れ るが,そ の 規 模 す な わ ち単 位 当 りの 密 度,連 続性 や 開 口幅 は多様 で あ る.フ ラ クチ ャー の岩 石 (ま たは 地 層)の孔 隙率 全体 に 占 め る割 合 は そ れ ほ ど大 き

くは な く,せ いぜ い数%以 下 の程 度 で あ る と考 え ら れ る が(PITTMAN,1979;内 田,1987),む しろ流 体 の流 動 性(浸 透性)に 対 す る寄 与 の 方 が 大 きい.

石 油 鉱 業 の 分 野 で は 近 年 の 深 部 探 鉱 の 活 発 化 に よ っ て,こ れ らの 二次 孔 隙 は片 貝 地 域(新潟)や 由利 原 地 域(秋 田)に代 表 され る グ リー ンタ フ層 準 の火 山岩 貯 留 岩(片平, 1974;島 津,1982な ど)を始 め と して,勇 払 地域(北 海 道)の 古 第 三 系 の礫 岩 や基 盤 を なす 深成 岩 類,秋 田 地域 の女 川 層 珪 質 岩 類,常 磐 地 域 の古 第 三 系 か ら白 亜 系 砂 岩 な ど に,規 模 は大 き くな い もの の広 く分 布 す る こ とが わか っ て きた.こ れ らの 例 か ら,二 次 孔 隙 の発 達 は あ る層 準 に 限 られ る こ とが 多 く,従 っ て温 度,圧 力,変 質 状 態 お よ び構 造 運 動 下 にお け る 地質 環 境 な どが あ る条 件 を満 た し て い る 時 に選 択 的 に 発 達 す る と推 定 さ れ る .フ ラ ク チ ャ ーの 発 達 や 岩石 の主 た る構成 鉱 物 で あ る珪 酸塩 鉱 物 が 溶 脱 して 二次 孔 隙 を形 成 す る現 象 は,岩 石 が埋 没 して もそ の初 生孔 隙 は減 少 す る一方 で は な く,孔 隙率 が増 加 した り孔 径 が 大 き くな る 可 能 性 を示 す(Fig.13)と と も に,二 次 孔 隙 の 生 成 に よっ て様 々 な流 体 が大 深 度 にお い て も流 動 し得 る こ とを示 唆 してい る.

一 方,世 界 的 には メ キ シ コ湾 岸 地帯 のFrio砂岩(テ キ サ ス州 〜 ル イ ジ ア ナ州),ブ ル ドー ベ イ油 田 のParsons砂 岩 (ア ラス カ州),北 海 油 田 のBrent砂 岩,カ リ フ ォル ニ ア油 田の砂 岩貯 留 岩 お よ びモ ンテ レー層 珪 質 岩,南 シ ナ海 の Lufeng油 田 の砂 岩貯 留 岩 な どが,二 次 孔 隙 を主 体 とす る

貯 留 岩層 を形 成 して い る.

4.3二 次孔 隙 の成 因

二 次 孔 隙 の成 因 と して,(1)埋 没 続成 作 用 お よび熱 水 変 質 作 用,(2)天 水 お よび(3)地 下 の応 力 な どが 考 え られ る.(1)で は,埋 没続 成 作 用 下 で の温 度 や圧 力 上 昇 に よっ て,岩 石 が 物理 的 お よ び化 学 的 変化 を受 け る こ とに よ り 発 生 す る.ま た,熱 水 変 質作 用 にお い ては 熱水 の化 学 的 性 質 や温 度 な どの 違 い に よっ て熱 水 と岩 石鉱 物 の相 互 反 応 が規 制 さ れ る.岩 石 中 に含 ま れ る粘 土 鉱物 や沸 石 鉱 物 が,続 成 作 用 や 熱水 変 質作 用 を受 け て相 変化 す る際 に排 出 さ れ る と考 え られ る層 間水 や 結 晶水 の一 部 が 鉱 物 の 溶 脱 作 用 や 物 質 の 運 搬 作 用 に関 与 す る可 能 性 が あ る.一

(11)

42(3),1992 岩石 の孔 隙率 と浸透 率 につ い て 185

Fig. 13 Diagenetic changes during burial in textures and mass properties of the Neogene siliceous rocks in northern Japan (TADA and IIJIMA, 1983).

方,岩 石 中 に含 ま れ る有 機 物 が 続 成 変 化 す る際 に有 機酸 を生 じ,地 層 水 中 に溶 解 して,岩 石 中の 長 石 類 や 炭酸 塩 鉱 物 な ど を溶脱 す る可 能 性 も指 摘 され て い る(DIXON et al.,

1989).こ の事 実 は,石 油 ・ガス の生 成 に関 わ る有 機 物 の 熟 成 ・移 動 と二 次 孔 隙 形 成 との 化 学 的,物 理 的,時 間 的

因果 関係 と も密 接 に 関 連 し て こ よ う.

しば しば溶 解 して い るの が 認 め られ る 鉱 物 と して は, 長 石 類,炭 酸 塩 鉱 物,石 英,輝 石類,オ リ ビ ン類 な どが 挙 げ られ る.珪 酸 塩 鉱 物 や 炭 酸 塩 鉱 物 の 熱水 な どの水 溶 液 中へ の溶 解 は,風 化 作 用,続 成作 用,熱 水 変 質作 用 な どの水‑岩 石 ・鉱 物 相 互 反 応(柳沢 ほ か,1991)の 中 で最 も 基 本 的現 象 で あ り,し ば しば反 応 の律 速過 程 とな り得 る (藤本,1991).溶 解 の メ カニ ズ ム は,珪 酸 塩 鉱 物 で は単 純 に は 水 が 鉱 物 に取 り込 まれ る過 程 と結 晶 構 造 の シ リ カ ネ ッ トワ ー クの破 壊 さ れ る過 程 とに分 け られ,後 者 はpH 依 存 性 が 強 い.溶 解 は結 晶 表 面 全体 で 一様 に進 行 す る の

で は な く,ラ メ ラ,双 晶,転 移 境界 や 結 晶 欠 陥 な どの反 応 性 の高 い部 分 か ら選 択 的 に 進 む こ とが多 い.こ れ は, 水 溶 液 と鉱 物 表 面 で の 反 応 が 鉱 物 の 溶解 を律 速 す る か ら

で あ る.ま た,多 くの 場 合 ご く初期 の 急速 に溶 解 す る段 階 を経 た後 に,一 定 に近 い 反 応 速度 で 溶解 す る と考 え ら れ て い る(藤本,1991).

(2)では,岩 石 が地 表 に露 出 して い る 間 に,雨 水 や 土壌 中 の微 生物 な ど に よ っ て風 化 や 侵 食作 用 を受 け るで あ ろ う.そ の際,一 部 の鉱 物 は溶 脱 して二 次孔 隙 を生 じる こ とが あ る.

一方,(3)で は地 下 深 部 にお い て構 造 運 動 に伴 う差 応 力 な どに よ っ て,岩 石 が 高 い密 度 の フ ラ クチ ャー を生 じ, フ ラ クチ ャ ー卓 越 型 の貯 留 層 を形 成 す る こ とが あ る (AGUILERA,1980).世 界 的 に は,フ ラ ク チ ャー を主体 と し た貯 留 層 の分 布 は希 で あ り,最 も代 表 的 な例 は カ リ フ ォル ニ ァ ・サ ンタマ リア堆 積 盆 の モ ンテ レー層 珪 質岩 類 で

あ る とい える(主 にチ ャー ト相 に高 い密 度 の フ ラ クチャ ー が発 達 して い るが,ド ロ ス トー ン に も発 達 す る こ とが あ る)(COMPTON,1991な ど).日 本 に お い て も,1991年 に モ ンテ レー層 とほ ぼ同 層 準 に相 当 す る秋 田 地域 の女 川 層 珪 質岩 に お い て も フ ラ クチ ャ ー卓 越 型 の貯 留層 が発 見 され て い る.

4.4続 成 作 用 ・熱 水 変 質 作 用 ・風 化 作 用

続 成 作 用 は,堆 積 物 な どが 埋 没 して 固化 す る まで の物 理 的 お よ び化 学 的 変 化 を含 む 一 連 の過 程 を指 す.圧 密 に よる物 理 的過 程 で は荷 重 の 増 加,脱 水,構 成 粒 子 の再 配 列 な どの現 象 を伴 い,そ れ らの 結 果 と して か さ体 積 が減 少,孔 隙 形 態 が変 形,孔 隙 率 が 減 少,強 度 や粘 着 力 が増

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186 内 田 隆 資 源 地質:

Fig. 14 General diagenetic stages with increasing depth of burial for lower Tertiary sandstones (LOUCKS et al.,

1984).

加 す る な どす る.ま た,化 学 的 過 程 で はセ メ ンテ ー シ ョ ン,自 生作 用,再 結 晶,鉱 物 の 再 成 長,ノ ジ ュ ー ル や ゴ ン ク リー シ ョ ンの成 長,鉱 物 の 溶 脱 な どの現 象 が起 こ り 得 る(Fig.14).

一 方,熱 水 変 質 作 用 は,熱 水 に よ る岩 石 の 変 質 を指 し,続 成 作 用 に比 べ て 作用 時 間 が きわ め て短 く,広 域 的 な 地 下 増 温 率 で与 え られ る 温 度 よ り高温 な熱 水 溶 液 に よ っ て も た ら され る低 度 変 成 作 用 であ る.岩 石 が続 成 作 用 と熱 水 変 質 作用 を重複 して蒙 る こ と は しば しば起 こ る こ とが 普 通 で あ るが,両 者 の 識 別 は あ ま り容 易 で は な い.一 般 に は,変 質鉱 物 に よ る累 帯分 布 の形 態 か ら の区 別 が 最 も有 効 で あ るが,さ ら に変 質鉱 物,変 質 岩 の 化 学 組成 の変 化 と くに特 定 成 分 の挙 動 な どの変 質 作 用 の 特 性 を も考 慮 す る必 要 が あ る(歌田 ほ か,1983).原 岩 と生 成 し た変 質 鉱 物 の 種 類 との 間 に は大 まか な対 応 性 しか 認 あ ら れ な いが,続 成作 用 よ り も熱 水 変 質 作 用 の ほ うが対 応 性 が 悪 く,系 全 体 の化 学組 成 は岩 石 と と も に反応 溶 液 に も 規 制 され る.続 成 作 用 で は原 岩 の 孔 隙率 が 変 質作 用 の進 行 に 影 響 を与 え る が,熱 水 変 質 作 用 で は孔 隙率 だ けで は な く断 裂系 の 有 無 が 大 き な影響 を及 ぼ す .

風 化 作 用 は,地 表 にお い て 岩石 が受 け る空 気,雨 水, バ ク テ リア ま た は植 物 な どに よる化 学 的 風 化 作 用 ,お よ び岩 石 に対 す る気 象 ・気候 変 化 に伴 う温 度 変化 や水 分 の

凝 固 な どに よる物 理 的(機械 的)風化 作 用 に分 け ら れ る.

溶解 が化 学 的 風化 作 用 の重 要 な基 本 的 過程 で あ り,溶 解 速度 定 数 と風 化 系 列(石英 → 長石 → 輝 石 の順 で風 化 を受 け 易 い)と は調 和 的 で あ る(藤本,1991).

5.結 び

岩 石 の孔 隙 の性 質 につ い て,孔 隙率 と浸 透 率 を基礎 と して,初 生孔 隙 の変 化 と二 次 孔 隙 の形 成,地 層 中 の流 体 挙 動 を 中心 に述 べ て きた.

岩 石 の物 理 的性 質 を表 す 要 素 に は,孔 隙 率,浸 透 率, 比 重,硬 さ,弾 性 率,圧 縮 強度 な どが あ るが,岩 石 の孔 隙 の特 性 を代 表 す るの は孔 隙率 と浸 透 率 で あ る.地 層 ま た は岩 石 中 の石 油 や ガス な どの流 体 挙動 を考 え る上 で, これ らの要 素 を抜 き に して は論 じる こ とは で きな いで あ ろ う.筆 者 の研 究分 野 が石 油 地 質 学 で あ る た め に,ど う して も論 調 が 石 油 ・ガ ス貯 留 岩 を想 定 した記 述 と な り, また 参 考 に した デ ー タや 文 献 類 も石 油 関 連 の もの が多 か っ た こ とは否 め な い.元 来,地 質学 にお いて は 岩 石 の 孔 隙 率 や 浸 透 率 な ど に つ い て は あ ま り考 慮 され て お ら ず,む しろ油 層 工 学 な どの分 野 に お いて研 究 が進 め ら れ て きた経 緯 が あ る.し か し,今 後 は地 質 学 お よび 関連 分 野 に お い て も精 力 的 な研 究 を期 待 したい,と くに以 下 の よ うな場 合 に は,岩 石物 性 と しての 孔 隙 の性 質 を認 識 す る こ とが 必要 に な る と思 われ る;(1)岩 石 を一 つ の材 料 と して,そ の 力 学 的性 質 を主 とす る物 理 的性 質 を研 究 す る 場 合,(2)岩 石 の力 学 的挙 動 か ら,地 質 構造 運 動 や 地震, 断 層 の発 生 な どの 地殻 変 動 の 現象 を解 析 す る場 合,(3)ト ン ネル や ダ ムな どを建 設 す る場 合 ,(4)産 業廃棄物 な どを

地下 処 理 す る場 合,(5)液 体 燃 料 な ど を地 下貯 蔵 す る場 合.ま た,地 層 や 岩 石 に 限 らず,現 代 社 会 の構 造 基 盤 を な す金 属 材 料,コ ン ク リー材 料,プ ラス テ ィ ック材料 な どの耐 久 材 の 疲 労 や老 朽 化 現 象 を予 測 また は防 止 す る際 に も,こ の よ うな孔 隙 の性 質 を評価 す る こ と は重 要 な解 決 策 の 一 助 と な る と思 わ れ る.

謝 辞:本 原 稿 の執 筆 に当 た り,慶 応 義 塾 大 学 理工 学 部 地 学 教 室 の鹿 園直 建 助 教授 か ら執 筆 の ご依 頼 をい た だ き, 岩 石 の孔 隙 の性 質 につ い て レ ビュー す る良 い機 会 に恵 ま れ た.石 油 資 源 開 発株 式 会 社 に は本 論 文 の公 表 許 可 を頂 い た.ま た,鹿 園 直建 博 士 お よ び石 油資 源 開発 株 式 会社 技 術 研 究 所 副所 長 米 谷 盛寿 郎博 士 に は原 稿 を読 んで い た だ き,有 益 な助 言 を賜 っ た.記 して 感 謝 の意 を表 し ま す.

参 考 文 献

参考 文献 は,  内容 別 にI. 孔隙 率 に関す る もの,  II. 浸 透

(13)

42(3),1992 岩 石の孔 隙 率 と浸透 率 につ いて 187

率 に 関 す る も の,  III. 孔 隙 の 変 化 に 関 す る も の― 続 成 作 用,  熱 水 変 質 作 用,  初 生 孔 隙,  二 次 孔 隙,  IV. 石 油 貯 留 岩 に 関

す る も の お よ びV.  多 孔 質 体 中 の 流 体 挙 動 に 関 す る も の の5 項 目 に 分 類 し た.  ま た,  各 項 目 に 一 部 重 複 す る 文 献 もあ る.

I. 孔隙 率 に関 す る もの

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