白糠養護学校 校内研究 中学部個人のまとめ
( 中 学 部 )
1 本年度の校内研究を行ってきて、キャリア教育の視点を授業に取り入れることができましたか。
○できた
・できた。特に国語、数学で意識した。
・国語の授業で研究を行い、日々の国語の授業の中で知らない人と接した時、相手にわかるように伝え ることができているか国語の場面だけではなく、取り組むことができた。
・できた。と思う。からだの授業の中で、手を使うこと、自分の意思を伝えることを意識して行った。
・常にキャリア教育の視点を意識して、授業作りに取り組もうとすることができた。
・できた。数学の「わけてみよう」という単元でしっかりと取り入れることができた。
・できたと思う。生単の「秋だね」と季節の変わり目を知ること、経験するという単元で意識した。
・できた。特に国語の授業の「聞いてみよう・話してみよう」の単元で意識した。
・自立活動(こべつ)の授業の中でICF関連図の中での将来への社会参加を意識し、授業での内容を 考えた。
・できた。数学の授業で買い物学習の単元で日常生活を意識して実践することができた。
・自立活動のリズムの授業において、余暇活動のひろがりや行きたい場所、やりたいことを言葉で伝え、
周囲に理解してもらうことができること(かかわる)、聴覚情報から次の活動への見通しが持てる(と りくむ)等授業の中で意識して取り組んだ。
○できなかった
・本研究では、主に「とりくむ」(意思決定能力)のキャリア発達を促すことを視野に入れ進めてきたが、
生徒の成長発達を促す支援ができたとは言えない。
2 キャリア教育の視点を意識した、実践例を教えてください。(1で、できたと回答した方)
・国語、数学、人との関わり、コミュニケーションを意識した。コミュニケーション手段として、PE CSに取り組む予定であったが、やりきれていない。主体的に学習する様子は見られた。学習の順番、
教材などには、こだわりは見られなくなった。(「かかわる」「とりくむ」を意識)
・様子を表す言葉など、相手が伝えていることを理解するため、自分が思っていることをより相手にわ かるように伝えるため行った。また、転校生が来たときは、一緒に授業を行うことで、相手の考えを 知り、自分の思ったことを伝えるなど、対教師ではなく生徒同士のやりとり、アクティブラーニング の手法を取り入れ授業実践することで、キャリア教育の「かかわる」を意識し、より卒業後を意識し て授業を行うことができた。(「かかわる」を意識)
・からだの授業の中で、少しでも使いやすい「手」とするため、上肢のストレッチや、エアレックスの 片付け、手押し車など両手を使う活動を多く取り入れた。初めはストレッチを嫌がったり、エアレッ クスを上手く巻くことができずにイライラしたりしていたが、最近では積極的に活動に取り組み、エ アレックスの巻きが太すぎて収納箱に入らないときには、もう一度細く巻き直すことができるように
なった。左手を使いやすくするために行っていることを本人も理解しているため、色々な場面で、左 手を使うようになってきている。(右手に食缶、左手にお盆を持って運ぶなど)
自分の意思を相手に伝えることができるように、痛いときには「痛い」と言っていいこと、やりたく ないときには、どうしてやりたくないのかを言うことなどを伝えてきた。ストレッチを行う中で、自 分の限界を伝えることができるようになり、そこまでは頑張ることができるようになった。
・生単では、授業の目標以外にPATHで話題とされていたコミュニケーション、人との関わりなどを 意識して行うことができた。
・作業では、行うことを理解して学習に取り組むこと、報告・連絡・相談する力が身に付くよう授業す ることができた。
(「かかわる」「とりくむ」「はたらく」を意識)
・数学の「わけてみよう」の単元で、「人の話を聞いて、2つの特性にもとづき、表を使って分類し(「く らす」力)」「○、□の色の違い、図形の違いに気付くことができる(「とりくむ」力)」ように表を使 って「アカのマル」のように分類させることができた。その後、校外学習では「ハイジアの容器」を、
カタカナを読んで(国語で培った力)、形を詰め替え用と容器の2種類を見比べて(「くらす」力)た だしいところに置く(分類した「とりくむ」力)ことができ、子どもが自分自身の生活の中で生きる 力として活用していることを知ることができた。また、自分の授業だけでなく、他の授業から学んだ ことも織り交ぜていけるということも実践することができた。(「とりくむ」「くらす」を意識)
・生徒の将来の生活の中で自分から関わることができる力と、取り組む力、くらすという力をつけるた めに、秋を感じることができる松ぼっくりを拾い、マラカスを作るという場面を設定した。
・生徒は主体的に教師から指示されたことに対して、決められた場所へ入れるという「取り組み」をす ることができていた。工夫した点に関しては、生徒の集中力を保つことができるよう、机上には使う 物のみを置くよう配慮した。
・「くらし」に関しては、今の季節は秋だということを理解することができるよう、身近な植物を触るこ とで経験させた。
・「関わる」は、生徒の楽しみは音楽であり、松ぼっくりを使うことで自分から音を鳴らすことで人と結 びつけることができるだろうと考え、マラカスを作るに至った。
・生徒は楽しみながら主体的に授業を受けているように見られた。
(「かかわる」「とりくむ」「くらす」を意識)
・国語の授業の「聞いてみよう・話してみよう」の単元でPATHの作成から目指すべき姿としてあげ られた「(初めての)人と対話することができる」「場に合った言葉づかいをすることができる」力を付 けるため、インタビュー学習の場面を設定した。インタビューの際に気を付けるポイントを絞り、事前 に確認と練習を行ったことで、実際のインタビューの際に、相手の話を受けて自分なりの感想を伝えた り、相づちうったりする様子や、場に合った丁寧な言葉づかいで対話をする様子が見られた。
(「かかわる」「くらす」「とりくむ」「はたらく」を意識)
・自立活動(こべつ)の中でICF関連図を参考にし、「コミュニケーション能力を高める」ということ を目標とし、自分の意思を表出させるために、生徒が「もう一度やりたい」と思った時に教師の肩を 叩くことで表出する取り組みを行った。最近では、もう一度と叩く様子が見られてきた。
(「かかわる」を意識)
・本物の広告を使って買いたい物を選びながら、予算内でどれくらい買えるかを電卓などを使って計算 することができた。チラシを複数用意することで様々なバリエーションが生まれ、より実践的な内容 に近づくことができた。(「くらす」を意識)
・自立活動のリズムの授業において、本人が将来の生活の中で、見通しをもった安心感のもてる生活、
他者とよりよく関わるためのコミュニケーションの基礎向上を意識した学習を設定した。聴覚的な情 報から先の見通しをもって取り組むことができたり、本人からの発信を待って取り組むことにより、
伝える、伝わる、取り組むがスムーズにでき、安心して学習に取り組む様子が見られるようになった。
意識したポイント(「かかわる」6 「くらす」4 「とりくむ」5 「はたらく」2)
3 キャリア教育の視点を授業に取り入れられなかった要因を教えてください。
(1で、できなかったと回答した方)
・まだ、自分の中でキャリア教育の視点での理解不足なので、もっと広く深く知る必要があると感じま した。
・個別性ばかりに着目してしまい、集団としての学習の中でキャリア発達を促す視点が足りなかった。
そのため、児童生徒が主体的な取り組みができる環境整備に向けて担当者間の連携が十分にできなか った。
・継続してPDCAサイクルに取り組むことができず、細かな視点で研究を進めることができなかった。
・児童生徒が自己選択・自己決定する機会の設定やSTとしての動き方に課題が残った。
4 PATH・ライフキャリアの虹・ICF関連図のいずれかを作成することで、児童生徒の20歳の 姿をイメージして事例研に生かすことができましたか。
○成果
・将来は働きたい、グループホームで暮らしたいなどの希望を意識し、仕事や生活をする上で少しでも両 手が使える方が良いだろう。コミュニケーションを取る中で、自分の意思を相手に伝えることが大事だ と考え、「からだ」の授業の中でも意識して取り組んだ。
・PATHから導き出された、一番星「自分の思いを相手に伝えたい!(正しく、適切に、気持ちよく)」
「自分を理解して素敵な自分になりたい!」「やさしいお姉さんになりたい!」という思いを叶える一 歩めとして、授業の中で「分類する」(正しく、適切に選ぶ)ことができた。また、数学だけではなく 全ての授業を通して自分の思いを判断することができるようになってきた。数学では、細かな違いに気 付き、分類することで、物の特性を知る力、カテゴリー分けでの視覚認知による判断力を養ってきたが、
いずれはその力が物事の応答の豊かさ、人とのやりとりの中での力へと育ち、将来の生活の豊さにつな げていけるよう育てていきたいと願っている。
現在、PATHの目標が「人のために頑張りたい」なので、「何個ずつ配る」活動を取り入れている。
(切り分けた粘土を5個ずつ、板を一枚ずつなど) 今後20歳になったとき、人のために働く(生活の 中で活かせる力)につながるように、願いながら授業の中に取り入れることができている。
・事例研の授業では、学習の目標をICF関連図の項目から設定した。他の授業でも、各単元の目標設定 をする際には、生徒の将来の姿を意識し、「今、必要な力は何か」を考え、単元の学習内容を設定した。
(生単) それぞれの図があることで、これからの指導の方針を決める参考になったので、目標の設定 がしやすかった。
・一番星を共有することで、グループ内でのキャリアの視点を見直す機会となり、キャリア教育や20歳 を見据えた指導を意識した授業の実践につながった。
○課題
・数学の中で順番に行う、指定された個数の物を取ってくる、配るなどの学習を取り入れた。一定の成 果はあったが、将来を考え、誰とでも(関係ができていない人でも)できるような教材の工夫も必要 だと思った。
・国語での授業実践だったので、キャリア教育の「かかわる」の中のコミュニケーション、相手に伝え るという部分に特化したものになってしまっていたかもしれません。全体像の中で20歳をとらえる ということでは少し弱いものになっていたのかと思います。
・活かせたといえば活かせた。
PATHのゴールが、中学部でも抽象的なもので20歳像が、曖昧なものだったように感じました。
・生徒の20歳の姿をイメージするまでにはいかなかった。
・働く視点だけでなく暮らす視点を含めて捉えることで、児童生徒に培ってほしい力を学習場面ごとに 考えやすかった。また、一番星に向けて必要な能力や態度を習得するためにはどのような手立てでど のような段階を得て取り組んでいくと良いのか課題は多く残ったが、今後に繋がる研究となった。
・ある程度、PATH、虹、ICFを作成したものをもとに授業を組み立てることはできたが、作成自 体を教員のみで行っているため、20歳の姿がどうしても抽象的になってしまう部分が多かったよう に思う。難しいとは思うが、本人、保護者、関係機関の意見を取りまとめながら作成、共有したもの でないと、本当に使って意味のあるものにはならないのではと思いました。
・PATHで最初に作成したが、イメージがわきにくく、ICFで再度作り直しました。ICFで整理 することにより、PATHよりもより具体的なイメージをもって、学習を設定することができました。
白糠養護学校 校内研究 中学部グループのまとめ
1 PATH・ライフキャリアの虹・ICF関連図から導き出した、児童生徒の20歳の姿をイメージ しながらグループの中で児童生徒の「今、育てたい力」「今、経験させておきたい教育内容」につい て話し合いをすることができましたか。
○成果
・それぞれがライフキャリアを意識して授業をした。
・いろいろな学習での話もでき、意識して指導にあたることができた。
○課題
・PATHで良かったのか。
・先生方の望む姿と現実的なものとの結びつきが弱い。
2 実際の話し合いの内容を教えてください。(1で、できたと回答したグループのみ記入)
・個々のケースに応じて、一人ひとりにつけさせたい力が生かされていたか否か、経験させたい教育内 容が授業に入っていたか
・お互いに話し合って(かかわりあって)学び合っていく学習
・生徒の実態把握を含める。かかわって、入試に必要な要素(掛け算など)
3 どのようなものがあれば、児童生徒の将来の姿を意識しやすくなると思いますか?
(1で、できなかったと回答したグループのみ記入)
・PATH→抽象的になってしまう。
今回は個別での指導が多かった。作業や生単などの集団ではどうだったか。
(来年度は、作業や生単などの授業者のグループでやっていった方がよいのでは)
(その方が集団のなかで生きていくための力について話し合いが持ちやすいのではないか)
(子どもの将来の姿を見越して)
・生活の場(学園や保護者)も含めた話し合いが必要。
(現実と教師の希望の姿に差があることも考えられるため)
・PATHのゴールが本人の希望と指導者のイメージとなかなか結びついていかない部分があった。
作成する段階で、いろいろな関係機関、学園、保護者の意見も必要なのではないか。
三者懇談などで共有もしていけるとよいのでは
◎進路の専門機関などに入ってもらう必要もあるかもしれない。
(こどもの将来を考えることについての理解を得てもらうためや、子どもの障がい受容をした上での進 路選択のために)
4 研究授業やプレゼンテーションを行うことで、対象の児童生徒の現在・将来の生活により結び付い た授業作りを行い、グループや学部の中でキャリア教育の視点を共有することができましたか。
○成果
・教科がばらばらだったこともあり、様々なキャリアの視点を話し合い共有することができた。
5 キャリア教育の視点に絞った事後研やプレゼンテーションで実践を振り返り、意見を交流し、授業 改善を行うことができましたか。
○成果
・アドバイスをもとに、授業に還元することができた。
白糠養護学校 校内研究 中学部のまとめ
○20歳のイメージを持つために、PATH・ライフキャリアの虹・ICF関連図は有効であったか?
(キャリアの視点を持つためのツールとして)
○今後も使用していけるツールであったか?(日常の中で)
PATH=20歳のイメージを持てたら使いやすいツールだったと思う。
これ1つだけで使えるツールではない。
ライフキャリアの虹=使わなかった→書きづらく、読み取りづらかった。活用しづらさがある?
一般就労向きとあったように、生徒本人と相談できるならつかえたのでは。
ICF 関連図=授業に生かしやすく、現在の姿は読み取りやすい。20歳の姿はとらえにくい。
いずれも関係機関と話して20歳の姿をもてたなら、使えたかも…。
○今後、使用していくために改善した方が良い点は?
・教員が決めたゴールだけではなく、現実と、本人の希望とをすり合わせられるとよい。
そのために…複数の目で見る 実態把握の時から。
子ども本人や、関係機関、さらに専門職(進路先の方など…)
も加えた話し合いができるとよいのでは。
良かった点⇒継続したらよい点。
・(この研究で)授業のとらえ方、子どものとらえ方を改めて考えられた。
・子どもの将来像について話し合うことができた。考えるきっかけができた。
・話し合いは続けた方がよい。
○他に方法はないか?
ICF の様式
・ICF には、20歳の姿がわかる欄を書きくわえてみては。
(ICF 関連図 1 つでも 20 歳の姿まで見通しやすくなるように。
・ICF を教育支援計画に入れて見ては。
実態把握を複数の目で 子どものゆめ 20歳の姿
・生徒とも話す。 保護者、関係機関とも
・専門機関から意見をもらう。(こどもの夢に向かって、子どもの夢の進路先の方から)
キャリア教育とは
・「キャリア教育とは」をさらに深く学びたい。
学部としてのまとめ(次年度の方向性)
○学部間で連携しながら教育を進めていくには?
(一貫した教育・指導をおこなうために必要なことは)
引き継ぎ
・引き継ぎの仕方(引き継ぎ資料の残し方)の工夫
⇒最低限これだけは引き継ぐマニュアル(実態によって難しいとは思うが…)
・児童生徒の【客観的な】アセスメントを毎年行う。
・経緯表(入学~当該年次までの記録 一覧で見やすく何をしてきたかわかりやすい表)
・映像で残す(DVD やリンクの活用)
・12 年間のもちあがり
学部間での共有
・年間指導計画の見える化や時間割の全学部同一箇所での掲示
・他学部の授業内容を知る。 見に行きたい(現状空き時間がないといくことが難しい)
・授業交流をする。
・学部を超えたグループ分け(総合的な学習の時間に限らず)
・過去の研究の積み重ね 過去の研究の共有 見える化。
・一人一本12年間の見通しをもてる教育課程
・ベテランを授業チームに。
○教育課程を見直していくためには?(学習内容の連携や積み重ねをスムーズにしていくには)
発達
・発達の段階表の作成 新学習指導要領
・改訂される学習指導要領の検討、勉強会、他校との情報共有、
IT 活用
・質問したら答えてくれる掲示版(校内リンクステーションの活用)
・次世代 HP