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平成19年度文部科学省 専修学校教育重点支援プラン事業

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Academic year: 2021

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 台湾

台湾の職業教育は盛んである。特に美容教育は、職業教育の中でも非常に人気がある。台湾

では、エステティシャンのことを「美容師」といい、美容師のことを「美髪師」という。今まで、台湾の

長期の 1 年以上の美容・美髪教育は、3 年制の職業高等学校しかなかったが、ここ数年は、若い

人にはファッション、スタイリスト、化粧品マネジメント、など、ビューティに関係する学科は非常に人

気があるため、全国の大学や美術学院、科技大学では続々とファッション科や美容学科が新設さ

れ、台湾の美容教育は、急速な勢いでいきなり大学院の水準まで上がっている。

台湾の美容教育システムは、それぞれ以下のようになる。

①短期コースの職業訓練校や職業訓練センター

②高級職業学校(通称:「高職」)

中等教育機関で、日本の職業高等学校に相当する。

③五年制専科学校(通称:「五専」)

中学校卒業後に入学できる機関である。修業期間は 5 年であり、日本の高等専門学校に相当

する。現在では減少傾向にある。

④二年制専科学校(通称:「ニ専」)

一般高等学校・職業高等学校卒業後に入学できる機関である。修業期間は 2 年であり、日本

の短期大学に相当する。

⑤科技大学・技術学院(通称:「四技」・「二技」)

科技大学・技術学院ともに、主に職業高等学校を卒業した後に進学する 4 年制の技職系大学

であり、四技と呼ばれている。また、二技は 5 年生の専科学校を卒業した後に進学し、2 年修業し

たのちに大学卒業の資格を取得することができるコースである。職業高等学校からだけでなく、

一般高等学校からの進学も可能である。

⑥大学・独立学院

主に一般高等学校を卒業した後に進学する 4 年制の大学であるが、職業高等学校からの進学

も可能となっている。大学は日本の総合大学に、独立学院は単科大学に相当する。

⑦研究所

大学、科技大学を卒業した後に進学するのが研究所である。日本の大学院に相当し、碩士班

(修士課程)と博士班(博士課程)からなっている。修士課程に入学するためには大学卒業資格が

必要だが、二専、五専の卒業資格でも、その後の仕事の経験や内容次第により、研究所が大学

卒業と同等だと認めれば、入学資格を得ることができる。

美容師技能検定資格試験のための職業訓練校および職業訓練センターは、数多くあり、私立

の塾や訓練コースは数えきれないほどである。「職業訓練法」に則った職業訓練は主に 11 の公

共職業訓練機関により実施されているが、これら政府の公共職業訓練以外にも、社会的訓練団

体や機関、さらに企業や学校組織による幅広い訓練が行われている。公共職業訓練機構、民間

団体、各種学校、政府機関、民営事業、公営事業など職業訓練実施事業体(事業機関)の合計は、

1110 にも上っている。職業高等学校(通学・通信)は 60 校、短期大学は 23 校、大学・技術学院は

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37 校、大学院は 2 校となっている。

 台湾の「大学」(4 年制)における専攻の学校案内事例

30 教務計画 1. 育成目標 A.全体目標: 本専門は即戦力のある美容ケアとメイクアップデザインの専門技術人材の育成を目標として、化粧品の応用に関 する業務に必要な専門知識の他に、実務操作技能も重視しており、学生の正確なサービス理念の形成、独立思考 能力、想像力と組織能力の啓発を通じて、将来の化粧品応用と管理関連知識の発展と技術の進歩に順応する人 材を送り出す。 上記計画に基づき、学生の専門技術と進学面における能力を高め、美容ケア専門人材とメイクアップデザイン専 門人材を育成する。具体的には、以下のとおりである。 i. 美容ケア専門人材 学生の化粧品技術、美容、フレグランス、皮膚ケア等の知識を強化し、美容、皮膚ケア、フレグランス技術関連知 識を向上させ、専門の美容、フレグランス療法関連資格証書の習得能力を高めることで、関連業界の従業員より専 門知識と能力の差別化を図る。フレグランス関連の授業を通じて、学生にフレグランススパ業界のサービスプロセス に一定の知識を持たせ、キャンパス外実習を取り入れることで、美容ケア専門人材へ成長させ、多元化した就業チ ャネルの構築を図る。 ii. メイクアップデザイン専門人材 学生の美容、メイクアップ、ネイルアートとトータルイメージデザイン等の知識を強化することで、メイクアップ、ネイル アートとトータルイメージデザイン等の技術を向上させ、美容、ネイルアート関連の資格証書の習得能力の高めること で、関連業界の従業員より専門知識と能力の差別化を図る。キャンパス外実習も取り入れることで、トータルイメージ デザイン業界のサービスプロセスに一定の知識を持たせ、将来メイクアップデザインの専門人材へと成長し、多元的 な就業チャネルを構築する。

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ここでは、日本の美容師養成と同様のカリキュラムを含んだ事例として、台北にある私立大学(4 年

制)の「化粧品応用管理学科」の学習カリキュラム等について紹介する(内容は当該学校の学校案内

等を日本語に翻訳したものである)。

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B. 専門能力目標: 本専門の成立主旨と目標に則って、学生が卒業後化粧品応用管理の理論と実務技術を融合し、以下の 10 項目 の中核能力と、下表の基本能力指標の専門目標の達成を図る: 1. 化粧品専門知識:化粧品応用の専門知識を高める。 2. 化粧品応用技術:化粧品応用の専門技術と実務的応用能力を高める。 3. 問題解決能力:問題の早期発見、問題の分析と解決能力を強化する。 4. 研究開発能力:化粧品の応用サービス、商品・製造プロセスの研究能力、個人と組織レベルのイノベーション能 力を強化する。 5. チームワーク能力:個人のチームワークへの参加、チームワークの効率性向上能力を強化する。 6. コミュニケーション能力:同僚、上司・部下、及び顧客との間のコミュニケーション、調整能力を高める。 7. サービス態度・能力:化粧品関連産業の必要なサービス態度の強化を図る。 8. 倫理責任能力:学生の専門に対する尊重、サービスにおける責任、と組織の中の倫理と道徳等に関する認識 を高める。 9. グローバル視野能力:学生のグローバル視野を広げ、外国語力の向上を図る。 10. 生涯学習能力:学習の興味、生涯学習能力を高める。 2. 達成方法 (1) 学生の証書取得、就業と進学の指導 A. 証書取得科目の強化:技術専門職発展の方向性に合わせ、学生の証書取得能力を強化することでその就業 における競争力を高める。関連科目に合わせ、奨励システムを強化することで、学生の資格試験への参加を奨励す る。 B. 進学指導の強化:進学意思のもっている学生が専門科目以外の商業、経営と語学類科目の取得を奨励し、大 学院進学試験前の指導を行う。 C. 業界と共同で学生養成計画を組み立て、就業指導を強化する:業界との交流のプラットフォームを維持し、将 来の産業発展のニーズに合わせた実習計画を共同で企画し、産業実習を通じた就業指導によって、科目設置と産 業ニーズの実質上の一致性を保つ。 (2) 産学連携の推進 本専門は業界と密接な協力関係を保ち、今後も産学連携の質的と量的な向上を推進する。具体的には: A. 優良キャンパス外実習期間を選出し、学生に良好な理論検証と実務訓練の場所を提供する。 B. 教員の実習現場訪問で、学生の現場に直面した課題の解決をサポートする。 C. 実習機関からの評価を通じて、学生の実習実績を把握する。 D. 実習機関の責任者との座談を通じて、業界の専門知識・技能に関するニーズを把握し、カリキュラム企画の参 考とする。 E. 美容、化粧品関連の民営企業と接触し、産学連携の範囲を広げる。教育と関連認証科目の設置と開拓に業界 側の意見を取り入れ、業界におけるネットワークを広げる。 (3) e-Learning の学習環境を強化する e-learning の学習環境とキャンパスの e 化サービスを強化し、教員にキャンパス e-Learning プラットフォームの 構築、ネット教育の設計、予習・復習・練習教材の構築への参加を推進し、学生に時間・空間制限のない学習機会 を提供する。また、e-portfolio 教育ネットワークを構築することで、教・学の間の交流空間を提供し、学習効果を強 化する。技術習得と教育が自由に行われるよう、本専門の vod システムの質と量を高める。 (4) 教員の研究能力を高める 本専門は教員の研究能力を向上させるよう、以下の項目を実行する: A. 教員が国家科学会議と政府間連機関の研究計画への参加を奨励する。

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B. 教員による研究チームの構築と産学連携研究計画の協働構築を奨励し、産学共同研究の学風を形成する。 C. 教員の研修キャンプと学術会議への参加と関連論文の発表を奨励する D. 教員が研究成果を学術誌への発表を奨励する。 E. 専門領域の著名人を学校教員座談会への参加を招待する。 F. 各教員に毎年少なくとも 1 件の国家科学会議、または産学研究計画の作成を奨励・要求する。 G. 授業外の研究用具を増やし、研究の質と量の向上を図るために、校外資源を積極的に取り入れ、関連設備を 追加購入する。 H. 関連学術会議を継続的に招集する。 I. 教員の海外学術会議・研修への参加を奨励し、国際化を高める。 昼間部四年生カリキュラム構造 化粧品応用管理学部の中核カリキュラム 本学部のカリキュラムは、国家政策、学校全体の発展方向及び中長期成長目標をもとに構築され、即戦力のある 美容ケア及びメイクアップデザインの専門技術人材の育成がその究極的な目的である。本カリキュラムでは、低学 年は基礎中核科目が中心で、高学年では専門科目と特色のある選択科目の組合せで展開し、学生が個人の興味 と教員の指導のもとで自由に発展の方向を決められる。本学部卒業生が有すべき学術基礎と技能基準は、業界専 門家の共同参加によって作成されており、現在 2 つの部分によって構成されている。すなわち、美容ケア専攻とメイ クアップデザイン専攻である。 1. 美容ケア専攻: 本専攻は美容ケアの技術人材の養成を目標とし、カリキュラムが学生の美容ケア関連技術の強化のために、化粧 品化学、化粧品原料学、化粧品調合と実習、皮膚ケア技術と実習、美容衛生学、自然療法、生物技術化粧品、化 粧品品質検査と実習等の科目から構成されている。 基礎科目 専門科目 実習科目 専門選択科目 目標 (専門人材の育成) 多元常識科目 美容ケア 校外実習(6 ヶ月) 少なくとも 18 単位 美容ケア 基礎中核科目 メイクアップデザイン メイクアップデザイン

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2. メイクアップデザイン専攻: 本専攻はメイクアップデザインの専門人材の育成を目標とし、カリキュラムが応用色彩学、トータルイメージデザイ ン、礼儀、ネイルアートデザイン、流行メイクアップ、ブライダルコンサルタント業務等によって構成される以外に、各 種のメイクアップコンテストを通じて学習効果の強化を図る。 化粧品応用管理学部 昼間部 カリキュラム構図

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四年生昼間部 化粧品応用と管理学科カリキュラム 中核常識 12 単位、多元常識 6 単位、職業常識 10 単位、学院必修 8 単位、専門必修 60 単位、専門選択科目 32 単位 最低卒業単位:128 注 1:学科を跨った選択科目は最大で 6 単位まで専門選択科目と互換可能 注 2:専門選択科目において、「メイクアップデザイン」分野の科目を少なくとも 20 単位を開設 注 3:選択科目の開設は産業発展のニーズに合わせて行う 類別 科目名 第1学年 科目名 第2学年 科目名 第3学年 科目名 第4学年 前半 後半 前半 後半 前半 後半 前半 後半 単位 コマ数 単位 コマ数 単位 コマ数 単位 コマ数 単位 コマ数 単位 コマ数 単位 コマ数 単位 コマ数 基 礎 常 識 中文リーディングライティング 2 2 体育(3) 2 2 応用英語(1)(2) 2 2 2 2 体育(1)(2) 2 2 2 2 小計 6 6 4 4 小計 2 2 0 0 小計 0 0 0 0 小計 0 0 0 0 類型別単位小計 12 職 業 常 識 法律と生活 2 2 サービス学習(1)(2) 1 1 1 1 職場応用文型 2 2 職場マナーと表現 2 2 職場英語 2 2 小計 2 2 2 2 小計 3 3 3 3 小計 0 0 0 0 小計 0 0 0 0 類型別単位小計 10 多 元 常 識 多元常識 人文芸術分野、自然科学技術分野、社会学分野の各分野から 2 単位ずつ、計 6 単位 また、各学院の「有名人による講座」は「多元常識科目」の中の 1 科目(2 単位)として、1 回限りカウント可能 類型別単位小計 6 学 院 必 須 科 目 経営学 2 2 文化創造 2 2 民生産業講座 2 2 職場倫理 2 2 類型別単位小計 8 専 門 必 修 科 目 美容衛生と法規 2 2 化粧品制作と実習(1) 2 3 キャンパス外実習(1) 10 20 テーマデザイン 1 1 1 1 化粧品概論 2 2 カット、ブローセット実務 2 3 キャンパス外実習(2) 10 20 マーケティング 2 2 基礎髪型デザイン 2 3 上級メイクアップ技術 2 3 トータルイメージデザイン 3 3 造形実務 2 3 アートネイル 2 3 ブライド秘書実務 3 3 メイクアップ 技術と実習 2 3 化粧品制作と実習(2) 2 3 スキンケア 技術と実習 2 3 パーマ、カラーリング造形実務 2 3 化粧品原料 2 2 上級アートネイル 2 2 美容英語文献研究 2 2 小計 6 7 8 11 小計 8 12 8 10 小計 10 20 10 20 小計 6 6 4 4 類型別単位小計 60 専 門 選 択 科 目 ( メ イ ク ア ッ プ デ ザ イ ン ) 選択科目単位 5 5 6 6 選択科目単位 4 4 8 8 選択科目単位 0 0 0 0 選択科目単位 10 10 6 6 基礎美容技術 3 3 姿勢と礼儀 2 2 化粧品 GMP 2 2 産業講座 2 2 生活毒知識 2 2 ファッション流行分析 2 2 企画提案と報告 2 2 化粧品流行トレンド 2 2 流行髪型デザイン 2 2 天然物概論 2 2 服飾造形 2 2 イメージデザイン 2 2 彩絵設計 2 2 バイオ化粧品 2 2 人体彩絵 2 2 造形スケッチ 2 2 ファッション撮影 2 2 カット、パーマ、カラーリング上級実務(1) 2 2 応用色彩学 2 2 アクセサリーデザイン 2 2 広告学 2 2 創意メイクデザイン 2 2 化粧品の有効性評価 2 2 特効イメージデザイン 2 2 就職前実習 7 0 7 0 漢方化粧品学 2 2 ステージ造形 2 2 調合実務 2 2 消費者行動 2 2 カット、パーマ、カラーリング上級(1) 2 2 産学連携技術特定テーマ講座 2 2 専 門 選 択 科 目 ( 美 容 と ケ ア ) スキンケア化粧品概論 2 2 香草知識 2 2 医学美容概論 2 2 生活科学実験 2 2 体重コントロール 2 2 美容教材と教育法 2 2 肌の清潔とケア 2 2 エステ実務 2 2 美容保健カウンセリング 2 2 美容経絡学 2 2 美容養生学 2 2 温泉と美容 2 2 広告学 2 2 食膳療法 2 2 美容術後ケア 2 2 フリーラジカルと美容保健 2 2 SPA クールデザイン 2 2 自然療法 2 2

参照

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