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3 供用可能年次の推定 供用可能年次の推定の計算順番は以下のとおりである 1) 計算対象水路において 水深 H- 流量 Q 曲線を作成し 許容余裕高に対する許容流量を求める 2) 求めた許容流量と 2011 年 ~2050 年までの排水対象流量の予測値を比較し 排水対象流量が許容流量内にある 最終の

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Academic year: 2021

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(1)

3.2.2 供用可能年数の算定および計画上の耐用年数との比較 気候変動下における施設の余裕高の観点から供用できる年次(供用可能年数注))を推定 する。また、計画上の耐用年数と比較し、施設改修等の対応の有無について検討する。 注):気候変動に伴う 10 年確率雨量の増加により排水路の水位が目安水位を超える年次 (1) 検討方針 「3.2.1 現況施設における機能の「余裕高」の確認」の検討の結果、田面標高+5cm に 設定した目安水位を超過する施設について、将来(気候変動下)のどの時期まで現況の排 水路において現状の機能を確保できるか検討する。 事業の評価期間が 40 年間であること、降雨強度の予測が 2050 年までであることから、 2011 年から 2050 年までの 40 年間を検討対象期間とする。 この期間中、1 年毎に排水量の計算を行い、計算水位と田面標高+5cm に設定した目安水 位の比較を行い、供用可能期間を検討する。 また、上記検討から得られた気候変動下での耐用年数(供用可能期間)と、事業計画上 の耐用年数を比較し、施設の改修等の対策の必要性について検討する。なお、対象モデル 地区では機能保全計画が策定されていないため、事業計画上の耐用年数を用いる。 (2) 検討フロー 検討フローは、下図のとおりである。 図 3-13 検討フロー ① 2011 年~2050 年の各年の基準日雨量(予測値)の設定 現況(1981~2009 年)、近将来(2010~2030 年)、将来(2031~2051 年)の基準日雨量 をそれぞれ、2010 年時点、2030 年時点、2050 年時点での基準雨量ととらえ、中間の値(2020 年等)は、上記の 3 点を結んだ線形補間により推定する。 ② 2011 年~2050 年(40 年間)の排水対象流量の算定 1.2011 年~2050 年の各年の基準日雨量(予測値)の設定 2.2011 年~2050 年(40 年間)の排水対象流量の算定 3.供用可能年次の推定 4.計画耐用年数との比較

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③ 供用可能年次の推定 供用可能年次の推定の計算順番は以下のとおりである。 1) 計算対象水路において、水深H-流量Q曲線を作成し、許容余裕高に対する許容流量 を求める。 2) 求めた許容流量と、2011 年~2050 年までの排水対象流量の予測値を比較し、排水対 象流量が許容流量内にある、最終の年次を、供用可能年次と設定する。 ④ 計画耐用年数との比較 事業計画上の耐用年数を、計画耐用年数とみなし、各事業計画書の値を用いる。また、 用排水路の標準耐用年数(農村振興局通知)は、鉄筋コンクリート・コンクリートブロッ クで 40 年、コンクリート二次製品で 20~40 年と設定されている。

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表 3-13 農業水利施設の標準耐用年数 (3) 検討結果 構 造 物 区 分 標準耐用 年数 ダム、ため池 80 コンクリート 50 石積 40 鋼 30 鉄筋コンクリート、 コンクリートブロック コンクリート二次製品 管路、矢板 練石積 30 空石積 20 土水路 10~20 巻立 50 素堀 40 水 路 橋 鉄筋コンクリート、鉄骨 50 暗 渠 鉄筋コンクリート 50 サ イ フ ォ ン 鉄筋コンクリート、管路 50 鉄筋コンクリート 45 鉄骨 35 木造 20 ポンプ及び原動機を一括 20 管理制御機械装置及び 通信施設を一括 堤防 100 閘門 50 排水門 30 ヒューム管、コンクリート管、 石積 井 戸 巻立、管 30 コンクリート敷 15 アスファルト敷 10 砂利敷 15 路 盤 ・ 路 床 40 鉄筋コンクリート 60 鉄骨 45 整地工、小用排水路、 耕作道等一括 完全暗渠 15~30 簡易暗渠 10~15 泥炭地における客土 15~30 その他 30~50 かんがい排水事業 ため池施設を含むもの 55 施設区間が明瞭でない 機械施設を含むもの 25 関連事業の場合のみ使用 ため池、機械施設を含まない 又は明確でないもの 機械施設を含む 10~15 5~10 水車及び発電器を一括 20 100 100 買収用地 100 (「土地改良事業における経済効果の測定に必要な諸係数について」農村振興局長通知より) 発 電 施 設 開 畑 ・ 開 田 防 風 林 施 設 用 地 20~30 索 道 ス プ リ ン ク ラ ー 客 土 40 10 30~40 15 20~40 農 道 区 画 整 理 暗 渠 排 水 施 設 区 分 貯 水 池 頭 首 工 水 門 ( 樋 体 暗 渠 を 含 む ) 路 面 橋 梁 用 排 水 機 水 管 理 施 設 干 拓 地 下 水 利 用 集 水 暗 渠 水 路 用 排 水 路 随 道 建 物

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① 排水不良モデル地区 表 3-14 排水不良地区検討結果 事業 計画耐用 計画 気候変動下 耐用年数 対策 採択年度 年数 耐用年次 耐用年次 差 1 東北 D-a 地区 小流量 2009年 30年 2039年 2050年 + 11 年 - 中流量 2009年 30年 2039年 2048年 + 9 年 - 大流量 2009年 30年 2039年 2041年 + 2 年 - 2 東北 D-b 地区 小流量 2005年 30年 2035年 2050年 + 15 年 - 中流量 2005年 30年 2035年 2050年 + 15 年 - 大流量 2005年 30年 2035年 2050年 + 15 年 - 3 関東 D-c 地区 小流量 2004年 30年 2034年 2050年 + 16 年 - 中流量 2004年 30年 2034年 2050年 + 16 年 - 大流量 2004年 30年 2034年 2050年 + 16 年 - 4 関東 D-d 地区 小流量 2004年 40年 2044年 2050年 + 6 年 - 中流量 2004年 40年 2044年 2050年 + 6 年 - 大流量 2004年 40年 2044年 2050年 + 6 年 - 5 関東 D-e 地区 小流量 1993年 40年 2033年 2050年 + 17 年 - 中流量 1993年 40年 2033年 2010年 - 23 年 要対策 大流量 1993年 40年 2033年 2050年 + 17 年 -6 関東 D-f 地区 小流量 1994年 40年 2034年 2038年 + 4 年 - 中流量 1994年 40年 2034年 2050年 + 16 年 - 大流量 1994年 40年 2034年 2050年 + 16 年 - 7 関東 D-g 地区 小流量 1994年 30年 2024年 2050年 + 26 年 - 中流量 1994年 30年 2024年 2010年 - 14 年 要対策 大流量 1994年 30年 2024年 2011年 - 13 年 要対策 8 北陸 D-h 地区 小流量 1999年 40年 2039年 2050年 + 11 年 - 中流量 1999年 40年 2039年 2050年 + 11 年 - 大流量 1999年 40年 2039年 2050年 + 11 年 - 9 東海 D-i 地区 小流量 1995年 30年 2025年 2050年 + 25 年 - 中流量 1995年 30年 2025年 2050年 + 25 年 - 大流量 1995年 30年 2025年 2050年 + 25 年 - 10 東海 D-j 地区 小流量 1993年 40年 2033年 2050年 + 17 年 - 中流量 1993年 40年 2033年 2050年 + 17 年 - 大流量 1993年 40年 2033年 2050年 + 17 年 - 11 東海 D-k 地区 小流量 1991年 35年 2026年 2041年 + 15 年 - 中流量 1991年 35年 2026年 2039年 + 13 年 - 大流量 1991年 35年 2026年 2038年 + 12 年 - 12 東海 D-l 地区 小流量 2000年 40年 2040年 2050年 + 10 年 - 中流量 2000年 40年 2040年 2050年 + 10 年 - 大流量 2000年 40年 2040年 2050年 + 10 年 - 13 東海 D-m 地区 小流量 2006年 30年 2036年 2036年 0 年 - 中流量 2006年 30年 2036年 2036年 0 年 - 大流量 2006年 30年 2036年 2035年 - 1 年 要対策 14 近畿 D-n 地区 小流量 2004年 30年 2034年 2050年 + 16 年 - 中流量 2004年 30年 2034年 2050年 + 16 年 - 大流量 2004年 30年 2034年 2050年 + 16 年 - 15 近畿 D-o 地区 小流量 2010年 30年 2040年 2050年 + 10 年 - 中流量 2010年 30年 2040年 2050年 + 10 年 - 大流量 2010年 30年 2040年 2050年 + 10 年 - 16 中国 D-p 地区 小流量 1998年 40年 2038年 2050年 + 12 年 - 四国 中流量 1998年 40年 2038年 2050年 + 12 年 - 大流量 1998年 40年 2038年 2049年 + 11 年 - 17 中国 D-q 地区 小流量 2004年 40年 2044年 2046年 + 2 年 - 四国 中流量 2004年 40年 2044年 2044年 0 年 - 大流量 2004年 40年 2044年 2044年 0 年 - 18 中国 D-r 地区 小流量 1996年 30年 2026年 2024年 - 2 年 要対策 四国 中流量 1996年 30年 2026年 2026年 0 年 - 大流量 1996年 30年 2026年 2043年 + 17 年 - 19 中国 D-s 地区 小流量 2008年 40年 2048年 2050年 + 2 年 - 四国 中流量 2008年 40年 2048年 2031年 - 17 年 要対策 大流量 2008年 40年 2048年 2028年 - 20 年 要対策 20 九州 D-t 地区 小流量 2006年 40年 2046年 2050年 + 4 年 - 中流量 2006年 40年 2046年 2050年 + 4 年 - 大流量 2006年 40年 2046年 2050年 + 4 年 - No. 農政局 地区名 水路規模 ※ 気候変動下の耐用年数が 2050 年以降は 2050 年と表記。

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② 土壌侵食モデル地区 表 3-15 土壌侵食地区検討結果 事業 計画耐用 計画 気候変動下 耐用年数 対策 採択年度 年数 耐用年次 耐用年次 差 1 九州 S-a 地区 小流量 2009年 40年 2049年 2050年 + 1 年 - 中流量 2009年 40年 2049年 2050年 + 1 年 - 大流量 2009年 40年 2049年 2050年 + 1 年 - 2 九州 S-b 地区 小流量 2008年 40年 2048年 2050年 + 2 年 - 中流量 2008年 40年 2048年 2050年 + 2 年 - 大流量 2008年 40年 2048年 2050年 + 2 年 - 3 九州 S-c 地区 小流量 2009年 40年 2049年 2050年 + 1 年 - 中流量 2009年 40年 2049年 2050年 + 1 年 - 大流量 2009年 40年 2049年 2050年 + 1 年 - 4 沖縄 S-d 地区 小流量 1999年 40年 2039年 2050年 + 11 年 -中流量 1999年 40年 2039年 2050年 + 11 年 -大流量 1999年 40年 2039年 2050年 + 11 年 -5 沖縄 S-e 地区 小流量 1996年 40年 2036年 2050年 + 14 年 -中流量 1996年 40年 2036年 2050年 + 14 年 -大流量 1996年 40年 2036年 2050年 + 14 年 -No. 農政局 地区名 水路規模  排水不良地区では、計画耐用年数を満たさない地区は、20 地区中 5 地区であり、 約 25%である。  土壌侵食地区では、すべての地区において、計各耐用年数を上回る。

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(4) 土壌侵食(流出)モデル地区における土壌侵食量の検討

汎用土壌流亡予測式(Universal Soil Loss Equation: USLE)を用いて、気候変動にとも なう、各モデル地区での土壌侵食量の変化を検討する。 ① 検討方針 土壌侵食(流出)モデル地区において、H21 年度業務において確立された降雨係数算定 式を用いて、土壌侵食量の変化を検討する。なお、USLE 式中における変数は、降雨係数の みとし、その他の係数(K:土壌係数、L:斜面長係数、C:作物係数、D:保全係数)は、 事業計画時と変化がないものとする。土壌侵食量の変化は、事業計画時の降雨係数と事業 採択年から 2050 年までの降雨係数の平均値を比較して把握する。

② 汎用土壌流亡予測式(Universal Soil Loss Equation: USLE)について

農地の土壌侵食量の評価には米国で開発された汎用土壌流亡予測式(Universal Soil Loss Equation: USLE)がよく用いられている。USLE 式は、後述に示すように、土壌侵食に 関連する各要因を項として与え、各項の積により流亡土量を求めるものであり、各項のパ ラメータを変化させることによって、条件の違いによる土壌侵食量の差異を算出すること ができる評価式である。

【汎用土壌流亡予測式(Universal Soil Loss Equation: USLE)】

A=R・K・LS・P・C 各係数の意味は以下のとおりである。 A :単位面積当たり流亡土量(重量)。与えられた係数R、K、L、S、C及び Pの相乗積で算定される年平均流亡土量。[tf/ha] R :降雨係数。各地域における降雨侵食指数EI値の年間平均値。[tf・m2/ha・ h] K :土壌係数。単位降雨当たりの流亡土量を与える係数で基準ほ場(斜面 長 20m、勾配 5°、平畝の休閑地)に対する特定地域の土壌固有の係数で ある。[h/m2 LS=L・S(地形係数) L :斜面長係数。基準斜面長(20m)に対する比率から求められる係数で、基 準斜面長ではL=1.0 である。流亡土量はこの数値に比例する。 S :傾斜係数。斜面勾配の関数で、基準勾配(5°)ではS=1.0 となり、流亡 土量はこの係数に比例する。 C :作物係数。作物の種別とその生育状態で定まる係数で、休閑状態を基準 値(C=1.0)とした流亡土量の割合を示す。 P:保全係数。畝立て方向、等高線栽培など保全的耕作の効果を示す係数で、 平畝、上下耕を基準値(P=1.0)とした流亡土量の割合を示す。

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③ 降雨係数 R 推定式について 降雨係数 R は、H21 年度業務において確立された日雨量から変換する計算手法を用いる。 1) 降雨係数について(H21 年度業務より引用) 降雨係数は以下に示すように一連の降雨(累計 13mm 以上)における降水量の積算値(E) と時間最大降水量(I60)の積で表現されている。しかし、RCM20 の降水量データは日単 位でしかない。そのため、日降水量データから降雨係数を推定できる説明変数として平均 日降水量、13mm 以上の日降水量の平均値、年最大日降水量を想定する。 R=E×I60/100 R:降雨係数、E:期間降雨のエネルギー、I60:最大 60 分雨量 E=Σ((210+89logI)×r) I:区間雨量の降雨強度(cm/h)、I≦7.6cm/h とする r:区間雨量(cm) 注)降雨開始後、無降雨が 6 時間以上続くまでの降雨を一連降雨とみなす。ただし、一 連降雨の累計が 13mm 以下の小雨については除外 2) 降雨係数推定式(H21 年度業務より引用) 一連の降雨における降水量の積算値(E)と時間最大降水量(I60)の積で表される降雨 係数を推定する式として、以下に示す式を作成した。推定式は、本州、北海道、四国、九 州、沖縄を対象に作成した。 Y=a・xb Y : 降雨係数 a,b : 係数(下表) x : 平均日降水量×13mm 以上の日降水量の平均値×log(年最大日降水量) 3 / 10 表 3-16 降雨係数推定式のパラメータ a b 相関係数 北海道 2.1159 0.9594 0.92 本 州 3.3693 0.9209 0.93 四 国 3.7379 0.9188 0.97 九 州 4.5592 0.8931 0.94 沖 縄 7.9103 0.8319 0.88

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④ 降雨係数の算定 表 3-17 降雨係数(R)の変化 地区名 年次 S-a 地区 事業採択年次比率 S-b 地区 事業採択 年次比率 S-c 地区 事業採択 年次比率 S-d地区 事業採択 年次比率 S-e地区 事業採択 年次比率 1981 645.09 589.92 294.88 367.79 657.33 1982 732.75 772.72 839.48 645.36 879.35 1983 570.00 546.59 772.15 611.09 1109.33 1984 459.65 410.44 379.27 498.37 506.01 1985 679.65 667.17 316.34 867.33 683.99 1986 467.60 399.39 247.43 501.84 555.77 1987 608.33 632.20 550.64 612.00 657.51 1988 758.21 710.25 506.72 604.89 664.18 1989 483.51 466.63 704.12 358.95 584.66 1990 605.25 529.77 1044.64 549.06 993.81 1991 520.07 465.18 432.17 467.89 872.99 1992 372.72 394.45 650.08 482.35 794.61 1993 885.35 751.85 1092.99 369.54 387.74 1994 185.84 178.93 552.29 603.93 876.53 過去平均 1995 453.31 433.97 903.27 631.64 911.44 742.35 1996 351.87 347.53 608.96 477.86 799.95 1.08 1997 1130.22 1072.67 820.26 670.56 過去平均 734.96 0.99 1998 495.68 516.32 733.69 784.34 561.38 1771.22 2.39 1999 837.34 661.22 750.68 509.35 0.91 851.71 1.15 2000 380.98 366.59 638.25 1108.50 1.97 842.19 1.13 2001 440.06 346.66 633.47 541.83 0.97 2110.51 2.84 2002 319.41 288.97 505.30 683.93 1.22 788.67 1.06 2003 444.88 467.96 479.69 544.39 0.97 498.56 0.67 2004 424.89 438.03 676.24 849.71 1.51 726.84 0.98 2005 332.24 378.13 878.83 682.34 1.22 660.81 0.89 2006 793.87 過去平均 886.42 499.95 737.16 1.31 738.58 0.99 2007 481.87 550.39 545.41 過去平均 979.09 過去平均 913.12 1.63 1407.07 1.90 2008 535.92 0.97 653.73 532.82 977.06 659.57 219.78 0.39 409.86 0.55 2009 456.43 0.83 496.88 0.93 764.67 1.16 437.58 0.78 482.14 0.65 2010 509.16 0.93 500.50 0.94 684.08 1.04 336.42 0.60 448.13 0.60 2011 542.32 0.99 516.48 0.97 967.15 1.47 596.95 1.06 1405.44 1.89 2012 797.62 1.45 800.68 1.50 612.78 0.93 482.39 0.86 993.71 1.34 2013 436.46 0.79 402.94 0.76 539.79 0.82 491.77 0.88 694.45 0.94 2014 856.93 1.56 770.31 1.45 1113.40 1.69 306.32 0.55 360.44 0.49 2015 207.50 0.38 194.99 0.37 524.71 0.80 586.28 1.04 592.54 0.80 2016 447.15 0.81 424.90 0.80 985.26 1.49 738.85 1.32 832.61 1.12 2017 409.06 0.74 367.12 0.69 665.17 1.01 494.07 0.88 723.26 0.97 2018 1106.41 2.01 1053.43 1.98 769.97 1.17 608.37 1.08 760.18 1.02 2019 489.41 0.89 483.20 0.91 959.11 1.45 1168.87 2.08 2392.10 3.22 2020 759.23 1.38 645.86 1.21 825.70 1.25 625.47 1.11 923.88 1.24 2021 375.29 0.68 372.84 0.70 746.55 1.13 1038.12 1.85 1213.29 1.63 2022 362.55 0.66 329.30 0.62 711.19 1.08 646.24 1.15 2243.96 3.02 2023 434.19 0.79 419.69 0.79 556.94 0.84 663.06 1.18 1193.45 1.61 2024 400.65 0.73 358.49 0.67 605.15 0.92 715.40 1.27 470.54 0.63 2025 572.27 1.04 595.83 1.12 872.96 1.32 948.16 1.69 1176.65 1.59 2026 361.20 0.66 335.16 0.63 1374.38 2.08 752.08 1.34 965.06 1.30 2027 1224.48 2.22 1264.46 2.37 599.85 0.91 686.25 1.22 608.77 0.82 2028 460.75 0.84 454.88 0.85 915.02 1.39 794.52 1.42 1455.39 1.96 2029 638.36 1.16 631.98 1.19 825.55 1.25 229.25 0.41 486.16 0.65 2030 399.00 0.72 383.30 0.72 691.57 1.05 469.29 0.84 480.68 0.65 2031 420.91 0.76 389.83 0.73 787.48 1.19 942.68 1.68 1517.14 2.04 2032 558.34 1.01 527.84 0.99 695.39 1.05 633.28 1.13 505.45 0.68 2033 611.98 1.11 552.80 1.04 407.39 0.62 576.58 1.03 738.13 0.99 2034 347.15 0.63 324.04 0.61 959.21 1.45 790.73 1.41 646.93 0.87 2035 1037.51 1.89 944.05 1.77 832.37 1.26 1034.57 1.84 939.75 1.27 2036 349.34 0.63 333.72 0.63 706.82 1.07 867.40 1.55 1442.28 1.94 2037 858.28 1.56 800.92 1.50 892.58 1.35 148.46 0.26 346.52 0.47 2038 389.74 0.71 308.48 0.58 524.63 0.80 335.33 0.60 776.81 1.05 2039 430.85 0.78 400.36 0.75 621.60 0.94 785.82 1.40 706.26 0.95 2040 644.42 1.17 639.97 1.20 1002.25 1.52 516.55 0.92 656.31 0.88 2041 794.60 1.44 766.04 1.44 1202.22 1.82 934.06 1.66 2676.92 3.61 2042 686.82 1.25 674.46 1.27 1274.34 1.93 224.43 0.40 388.57 0.52 2043 662.95 1.20 614.72 1.15 712.92 1.08 1443.50 2.57 4259.81 5.74 2044 826.15 1.50 797.71 1.50 851.69 1.29 396.60 0.71 582.57 0.78 2045 716.70 1.30 709.00 1.33 722.28 1.10 662.33 1.18 844.06 1.14 2046 780.12 1.42 812.74 1.53 875.30 1.33 750.29 1.34 1018.92 1.37 2047 637.11 1.16 575.66 1.08 1277.99 1.94 629.60 1.12 818.06 1.10 2048 2401.26 4.36 2348.19 4.41 1425.36 2.16 824.39 1.47 1333.41 1.80 2049 498.58 0.91 477.44 0.90 384.91 0.58 347.06 0.62 334.27 0.45 2050 706.91 1.28 666.40 1.25 591.98 0.90 1000.84 1.78 427.58 0.58

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図 3-14 降雨係数(R)の変化 降雨係数(R)の変化 0.00 500.00 1000.00 1500.00 2000.00 2500.00 3000.00 3500.00 4000.00 4500.00 5000.00 1981 1986 1991 1996 2001 2006 2011 2016 2021 2026 2031 2036 2041 2046 年次 降 雨係数  Y S-a 地区 S-b 地区 S-c 地区 S-d地区 S-e地区 降雨係数(R)は、年ごとの値であり、年ごとにばらつきはあるが、事業採択年次以降 の平均値等は、下表のとおりである。 表 3-18 降雨係数(R)の変化 地区名 1981 年~ 採択年次 降雨係数平均① 降雨係数(①との比較) 最大値 最小値 平均値 1 S-a 地区 550.39 2401.26 (4.36) 207.50 (0.38) 631.21 (1.15) 2 S-b 地区 532.82 2348.19 (4.41) 194.99 (0.37) 606.37 (1.14) 3 S-c 地区 659.57 1425.36 (2.16) 384.91 (0.58) 810.94 (1.23) 4 S-d 地区 561.38 1443.50 (2.57) 148.46 (0.26) 662.51 (1.18) 5 S-e 地区 742.35 4259.81 (5.74) 334.27 (0.45) 985.52 (1.33)

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表 3-19 2050 年までの超過回数の変化 地区名 採択年次 降雨係数 超過回数 採択年次~ 2050 年まで 比率 % 1 S-a 地区 2008 年 21 43 49 2 S-b 地区 2009 年 20 42 48 3 S-c 地区 2009 年 31 42 74 4 S-d 地区 1999 年 34 52 65 5 S-e 地区 1996 年 29 55 53 また、土壌侵食地区において計画基準雨量として用いられる、1/10 年確率時間雨量(計 画時・2050 年)と降雨係数の平均値との比較は以下のとおりである。 表 3-20 降雨係数(R)の変化 地区名 事業計画時 1/10 年確率 1 時間雨量① 2050 年 予測 1/10 年確率 1 時間雨量② 比率 =②/① 降雨係数 比率の平均 値 1 S-a 地区 71 mm 76.02(219.3) 1.07 1.15 2 S-b 地区 71 mm 78.34(226.1) 1.10 1.14 3 S-c 地区 66 mm 95.35(275.0) 1.44 1.23 4 S-d 地区 88 mm 91.28(263.3) 1.03 1.18 5 S-e 地区 76 mm 76.28(373.69) 1.00 1.33 注)2050 年予測 1/10 年確率雨量は、物部式で日雨量を時間雨量に変換したもの。 ⑤ 考察 考察は以下のとおりである。  各地区とも、年ごとにばらつきはあるものの、降雨係数の平均値(事業採択年次~ 2050 年まで)は事業採択年次以前の平均値より、1.15~1.33 倍に増加することが 推測される。  各地区とも、事業採択年次から 2050 年の間で、事業採択年までの平均値より超過 する年は、約 50%~75%程度である。  土壌侵食地区において、計画基準雨量として用いられる 1/10 年確率時間雨量の増 加に対して、例外はあるものの、ほぼ同様の比率で増加している。

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(5) 土壌侵食(流出)モデル地区における沈砂池への影響 沈砂池の設置が行われている土壌侵食モデル地区(沖縄県の 2 箇所)において、気候変 動にともなう、各モデル地区での沈砂池への影響の検討を行う。 ① 検討方針 沈砂池の設置が行われている土壌侵食(流出)モデル地区(沖縄県の 2 地区)において、 気候変動に伴い、排水量が増加した場合の、沈砂池への影響を検討する。沖縄県における 沈砂池は、「「土地改良事業における赤土等流出防止対策設計指針 平成 7 年 10 月」沖縄 県農林水産部」(以下、沖縄県指針とする。)に準拠して、設置されているため、本設計指 針に従い検討を行う。 ② 検討フロー 以下のフローにて検討する。 図 3-15 検討フロー ③ 沈砂池の目的・機能・計画土砂流出量について 沖縄県指針より、目的・機能、計画土砂排出量等について整理する。 1) 目的 沈砂池は、池内流速を 0.15m/s 以下に押さえることにより、土と雨水が混濁化した赤 土等流出水から粒径 0.2mm 以上の土粒子を沈降させ、かつ除去までの期間その沈降土粒子 を堆積させておくことを目的とする。 2) 機能 沈砂池の機能としては、次の機能を有するものとする。 1.沈砂池の目的・機能・計画土砂等について(設計指針より) 4.2050 年予測流量に対する沈砂池影響検討 2.沈砂池の規模決定について(設計指針より) 3.検討対象沈砂池の設定 5.要改修となった沈砂池に対する気候変動下における供用可能年次の推定 5.沈砂池への影響結果の整理

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3) 計画土砂流出量

沈砂池の計画土砂排出量の基準は、設計指針より以下のとおりである。 以下、「設計指針」より抜粋

沈砂池の堆積土砂の容量は、裸地状態の期間に土砂流出量が集中することも考慮しなが ら、3 年に 3 回程度の堆積土砂の除去を行うものとして上記の流出土砂量より、

V=195.8 m3/ha/3 年÷3=65.2 m3/ha≒70 m3/ha

を基準とする。なお、沈砂池の堆積土砂の除去は、多大な費用が必要となるために目安 者の予算措置等を考慮して平均的に年 1 回程度としている。 ④ 沈砂池の規模決定について 沈砂池の規模は地形条件、支配面積及び降雨条件等によって異なるために地区の実情に 応じたものとするが、原則として、算定緒元は次のことを参考に決定するものとする。(設 計指針より) 1) 単位排水量(m3/s/ha) q=1/360×f×r(合理式) f:流出率(各事業計画のものを用いる。) r:10 年確率降雨強度(mm/h) 2) 幅(m) B=Q/(h×u) 3) 長さ(m) 沈降理論に基づいた計算式より L=(k×h×u)/Vg=(K×Q)/(B×Vg)

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Q:計画流出量( m3/sec) L:沈砂池の長さ(m) B:沈砂池の幅(m) h:堆砂面上の水深(m) u:土粒子の浮遊限界流速(池内流速) (m/s) K:安全係数(1.5) Vg:沈降すべき最小粒子の限界沈降速度(m/s) ここで 対象土粒子:粒径 0.2mm(沈降速度:Vg=0.01m/s) 池内流速 :u=0.15m/s ⑤ 検討対象の沈砂池の設定 沖縄県に位置するモデル地区 2 箇所より、検討対象の沈砂池は、以下のとおりである。 表 3-21 現況沈砂池の諸元 地区 名称 流域 面積 (ha) 単位 排水量 (m3/s/ha) B(m) L(m) H(m) V(m3) S-d 地区 1 号沈砂池 14.62 0.255 25.0 25.0 3.0 1875.0 2 号沈砂池 2.47 0.255 7.0 14.0 2.0 196.0 3 号沈砂池 1.95 0.255 6.0 13.0 2.5 195.0 4 号沈砂池 2.16 0.255 7.0 12.0 2.1 176.4 5 号沈砂池 0.71 0.255 4.0 7.0 2.2 61.6 S-e 地区 1 号沈砂池 51.0 0.172 25.0 110 3.3 9075.0 2 号沈砂池 21.0 0.201 40 45 3.1 5580.0

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図 3-16 S-d 地区沈砂池標準図

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図 3-18 S-e 地区 2 号沈砂池図面 ⑥ 2050 年予測流量に対する沈砂池への影響の検討 2050 年予測流量に対する沈砂池への影響の検討を行う。検討は、現行基準(粒径 0.2mm 以上の土粒子を沈降)を満たすものとして検討する。 各地区の 2050 年流量(単位排水量)の変化は、下表のとおりである。 表 3-22 単位排水量の変化 地区 計画年次 計画時単位 排水量 (m3/s/ha) 2050 年 予想単位排水量 (m3/s/ha) S-d 地区 1999 年(H11 ) 0.255 0.264 S-e 地区 1996 年(H8) 1 号 0.172 0.192 2 号 0.201 0.189 注)S-e 地区は、設計基準において流域面積により流出率が異なる設定となっている。 各沈砂池への影響の検討は、以下のとおりである。

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1) S-d 地区 1 号沈砂池 (a)洪水量 Q = q × A q 単位排水量(2050 年流量) Q = 0.264 × 14.62 ha= 3.860m3/s (b)堆砂量 V=70 m3/hax14.62 ha=1023.40m3 (c)幅(B) B = Q /(h×u) B = 3.860/(1.1×0.15)= 23.4m ≒ 25m(事業計画時と同じ) (d)長さ(L) L =(K×h×u)/ Vg =(K×Q)/(B×Vg) L =(1.5×3.860)/(25.0×0.01)= 23.2 ≒ 25.0m(事業計画時と同じ) (e)土砂堆砂深(h1) h1 =V/(B×L) h1=1023.40/(25.0×25.0)= 1.76 ≒ 1.90m (f)堆砂面上の水深(h2) h2 =Q/(B×u) h1=3.860/(25.0×0.15)= 1.03 ≒ 1.10m (g)沈砂池の深さ(H) H = h1 + h2 =1.9 + 1.1 = 3.0m (h)総容量(V) V = B × L × H = 25.0 × 25.0 × 3.0 = 1875m3 Q : 計画流水量(m3/s) B : 沈砂池の幅 L : 沈砂池の長さ h : 堆砂面上の水深(m) u : 土粒子の浮遊限界流速(0.15m/s) K : 安全係数(1.5) Vg: 沈砂すべき最小粒子の限界沈降速度(0.01m/s) (i) 沈砂池の決定諸元 ①流域面積 =2.47ha ⑤ L(長さ) =25.0m ②単位土砂流出 =70.0m3/ha ⑥ H(深さ) =3.0m ③単位流出量 =0.264m3/s/ha ⑦施設の容量 V =1875 m3 ④ B(幅) =25.0m 影響なし。

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2) S-d 地区 2 号沈砂池 (a)洪水量 Q = q × A q 単位排水量(2050 年流量) Q = 0.264 × 2.47 ha = 0.652m3/s (b)堆砂量 V=70 m3/hax1.62 ha(耕地面積)=113.40m3 (c)幅(B) B = Q /(h×u) B = 0.652/(0.65×0.15)= 6.7m ≒ 7.0m(事業計画時と同じ) (d)長さ(L) L =(K×h×u)/ Vg =(K×Q)/(B×Vg) L =(1.5×0.652)/(7.0×0.01)= 14.0 ≒ 14.0m(事業計画時と同じ) (e)土砂堆砂深(h1) h1 =V/(B×L) h1=113.40/(7.0×14.0)= 1.16 ≒ 1.35m (f)堆砂面上の水深(h2) h2 =Q/(B×u) h1=0.652/(7.0×0.15)= 0.62 ≒ 0.65m (g)沈砂池の深さ(H) H = h1 + h2 =1.35 + 0.65 = 2.00m (h)総容量(V) V = B × L × H = 7.0 × 14.0 × 2.00 = 196m3 Q : 計画流水量(m3/s) B : 沈砂池の幅 L : 沈砂池の長さ h : 堆砂面上の水深(m) u : 土粒子の浮遊限界流速(0.15m/s) K : 安全係数(1.5) Vg: 沈砂すべき最小粒子の限界沈降速度(0.01m/s) (i) 沈砂池の決定諸元 ①流域面積 =2.47ha ⑤ L(長さ) =14.0m ②単位土砂流出 =70.0m3/ha ⑥ H(深さ) =2.00m ③単位流出量 =0.264m3/s/ha ⑦施設の容量 V =196.0 m3

(18)

3) S-d 地区 3 号沈砂池 (a)洪水量 Q = q × A q 単位排水量(2050 年流量) Q = 0.264 × 1.95 ha = 0.515m3/s (b)堆砂量 V=70 m3/hax1.95 ha=136.50m3 (c)幅(B) B = Q /(h×u) B = 0.515/(0.60×0.15)= 5.7m ≒ 6.0m(事業計画時と同じ) (d)長さ(L) L =(K×h×u)/ Vg =(K×Q)/(B×Vg) L =(1.5×0.515)/(6.0×0.01)= 12.9 ≒ 13.0m(事業計画時と同じ) (e)土砂堆砂深(h1) h1 =V/(B×L) h1=136.50/(6.0×13.0)= 1.75 ≒ 1.90m(事業計画時と同じ) (f)堆砂面上の水深(h2) h2 =Q/(B×u) h1=0.515/(6.0×0.15)= 0.57 ≒ 0.60m (g)沈砂池の深さ(H) H = h1 + h2 =1.9 + 0.60 = 2.50m (h)総容量(V) V = B × L × H = 6.0 × 13.0 × 2.50 = 195.0m3 Q : 計画流水量(m3/s) B : 沈砂池の幅 L : 沈砂池の長さ h : 堆砂面上の水深(m) u : 土粒子の浮遊限界流速(0.15m/s) K : 安全係数(1.5) Vg: 沈砂すべき最小粒子の限界沈降速度(0.01m/s) (i) 沈砂池の決定諸元 ①流域面積 =1.95ha ⑤ L(長さ) =13.0m ②単位土砂流出 =70.0m3/ha ⑥ H(深さ) =2.50m ③単位流出量 =0.264m3/s/ha ⑦施設の容量 V =195 m3 ④ B(幅) =6.0m 影響なし。

(19)

4) S-d 地区 4 号沈砂池 (a)洪水量 Q = q × A q 単位排水量(2050 年流量) Q = 0.264 × 2.16 ha = 0.570m3/s (b)堆砂量 V=70 m3/hax1.73 ha(耕地のみ)=121.10m3 (c)幅(B) B = Q /(h×u) B = 0.570/(0.55×0.15)= 6.9m ≒ 7.0m(事業計画時と同じ) (d)長さ(L) L =(K×h×u)/ Vg =(K×Q)/(B×Vg) L =(1.5×0.570)/(7.0×0.01)= 12.2 ≒ 12.5m (e)土砂堆砂深(h1) h1 =V/(B×L) h1=121.10/(7.0×12.5)= 1.38 ≒ 1.50m(事業計画時と同じ) (f)堆砂面上の水深(h2) h2 =Q/(B×u) h1=0. 570/(7.0×0.15)= 0.54 ≒ 0.60m(事業計画時と同じ) (g)沈砂池の深さ(H) H = h1 + h2 =1.50 + 0.60 = 2.10m (h)総容量(V) V = B × L × H = 7.0 × 12.5 × 2.10 = 183.75m3 Q : 計画流水量(m3/s) B : 沈砂池の幅 L : 沈砂池の長さ h : 堆砂面上の水深(m) u : 土粒子の浮遊限界流速(0.15m/s) K : 安全係数(1.5) Vg: 沈砂すべき最小粒子の限界沈降速度(0.01m/s) (i) 沈砂池の決定諸元 ①流域面積 =2.16ha ⑤ L(長さ) =12.5m ②単位土砂流出 =70.0m3/ha ⑥ H(深さ) =2.10m ③単位流出量 =0.264m3/s/ha ⑦施設の容量 V =183.75 m3

(20)

5) S-d 地区 5 号沈砂池 (a)洪水量 Q = q × A q 単位排水量(2050 年流量) Q = 0.264 × 0.71 ha= 0.187m3/s (b)堆砂量 V=70 m3/hax0.71 ha=49.70m3 (c)幅(B) B = Q /(h×u) B = 0.187/(0.36×0.15)= 3.5m ≒ 4.0m(事業計画時と同じ) (d)長さ(L) L =(K×h×u)/ Vg =(K×Q)/(B×Vg) L =(1.5×0.187)/(4.0×0.01)= 7.0 ≒ 7.0m(事業計画時と同じ) (e)土砂堆砂深(h1) h1 =V/(B×L) h1=49.70/(4.0×7.0)= 1.78 ≒ 1.84m(事業計画時と同じ) (f)堆砂面上の水深(h2) h2 =Q/(B×u) h1=0. 187/(4.0×0.15)= 0.31 ≒ 0.36m(事業計画時と同じ) (g)沈砂池の深さ(H) H = h1 + h2 =1.84 + 0.36 = 2.20m (h)総容量(V) V = B × L × H = 4.0 × 7.0 × 2.20 = 61.6m3 Q : 計画流水量(m3/s) B : 沈砂池の幅 L : 沈砂池の長さ h : 堆砂面上の水深(m) u : 土粒子の浮遊限界流速(0.15m/s) K : 安全係数(1.5) Vg: 沈砂すべき最小粒子の限界沈降速度(0.01m/s) (i) 沈砂池の決定諸元 ①流域面積 =0.71ha ⑤ L(長さ) =7.0m ②単位土砂流出 =70.0m3/ha ⑥ H(深さ) =2.2m ③単位流出量 =0.264m3/s/ha ⑦施設の容量 V =61.6 m3 ④ B(幅) =4.0m 影響なし。

(21)

6) S-e 地区 1 号沈砂池 (a)洪水量 Q = q × A q 単位排水量(2050 年流量) Q = 0.192 × 51 ha= 9.792 m3/s (b)堆砂量 V=50 m3/hax48 ha=2400.00m3 (c)幅(B) B = Q /(h×u) B = 9.792/(2.65×0.15)= 24.6m ≒ 25.0m(事業計画時と同じ) (d)長さ(L) L =(K×h×u)/ Vg =(K×Q)/(B×Vg) L =(1.5×9.792)/(25.0×0.01)= 58.8 ≒ 110m(事業計画時と同じ) (e)土砂堆砂深(h1) h1 =V/(B×L) h1=2400.00/(25.0×110.0)= 0.87 ≒ 0.90m(事業計画時と同じ) (f)堆砂面上の水深(h2) h2 =Q/(B×u) h1=9.792/(25.0×0.15)= 2.61 ≒ 2.65m (g)沈砂池の深さ(H) H = h1 + h2 =0.90 + 2.65 = 3.55m (h)総容量(V) V = B × L × H = 25.0 × 110.0 × 3.55 = 9762.5m3 Q : 計画流水量(m3/s) B : 沈砂池の幅 L : 沈砂池の長さ h : 堆砂面上の水深(m) u : 土粒子の浮遊限界流速(0.15m/s) K : 安全係数(1.5) Vg: 沈砂すべき最小粒子の限界沈降速度(0.01m/s) (i) 沈砂池の決定諸元 ①流域面積 =51ha ⑤ L(長さ) =110.0m ②単位土砂流出 =50.0m3/ha ⑥ H(深さ) =3.55m ③単位流出量 =0.192m3/s/ha ⑦施設の容量 V =9762.5 m3

(22)

7) S-e 地区 2 号沈砂池 (a)洪水量 Q = q × A q 単位排水量(2050 年流量) Q = 0.189 × 21 ha= 3.969 m3/s (b)堆砂量 V=50 m3/hax21 ha=1050.00m3 (c)幅(B) B = Q /(h×u) B = 3.969/(1.60×0.15)= 16.5m ≒ 40.0m(事業計画時と同じ) (d)長さ(L) L =(K×h×u)/ Vg =(K×Q)/(B×Vg) L =(1.5×3.969)/(40.0×0.01)= 14.9 ≒ 45m(事業計画時と同じ) (e)土砂堆砂深(h1) h1 =V/(B×L) h1=1050.00/(40.0×45.0)= 0.58 ≒ 1.50m(事業計画時と同じ) (f)堆砂面上の水深(h2) h2 =Q/(B×u) h1=3.969/(40.0×0.15)= 0.66 ≒ 1.60m(事業計画時と同じ) (g)沈砂池の深さ(H) H = h1 + h2 =1.50+1.60 = 3.10m (h)総容量(V) V = B × L × H = 40.0 × 45.0 × 3.10 = 5580 m3 Q : 計画流水量(m3/s) B : 沈砂池の幅 L : 沈砂池の長さ h : 堆砂面上の水深(m) u : 土粒子の浮遊限界流速(0.15m/s) K : 安全係数(1.5) Vg: 沈砂すべき最小粒子の限界沈降速度(0.01m/s) (i) 沈砂池の決定諸元 ①流域面積 =21ha ⑤ L(長さ) =45.0m ②単位土砂流出 =50.0m3/ha ⑥ H(深さ) =3.0m ③単位流出量 =0.189m3/s/ha ⑦施設の容量 V =5580 m3 ④ B(幅) =40.0m 影響なし。

(23)

⑦ 2050 年予測流量に対する沈砂池への影響の検討結果 2050 年予測流量に対する沈砂池への影響の検討結果は、以下のとおりである。 表 3-23 結果総括表 地区 名称 流域 面積 (ha) 単位排水 量 (m3/s/ha) B(m) L(m) H(m) V(m3) 影響 S-d 地区 1 号沈砂池 14.62 0.264 (0.255) - 25.0 - 25.0 - 3.0 - 1875.0 なし 2 号沈砂池 2.47 0.264 (0.255) - 7.0 - 14.0 - 2.0 - 196.0 なし 3 号沈砂池 1.95 0.264 (0.255) - 6.0 - 13.0 - 2.5 - 195.0 なし 4 号沈砂池 2.16 0.264 (0.255) - 7.0 12.5 12.0 - 2.1 183.75 176.4 あり 5 号沈砂池 0.71 0.264 (0.255) - 4.0 - 7.0 - 2.2 - 61.6 なし S-e 地区 1 号沈砂池 51.0 0.192 (0.172) - 25.0 - 110 3.55 3.3 9762.5 9075.0 あり 2 号沈砂池 21.0 0.189 (0.201) - 40 - 45 - 3.1 - 5580.0 なし 注)上段は影響があった場合の、必要長。 5 箇所の沈砂池のうち、2050 年度予測流量に対して、S-d 地区の 4 号沈砂池、S-e 地区 の 1 号沈砂池で、それぞれ長さ、水深が不足する結果となった。 表 3-24 要改修沈砂池 地区名 名称 S-d 地区 4 号沈砂池 S-e 地区 1 号沈砂池

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⑧ 影響を受ける沈砂池に対する気候変動下における供用可能年次の推定 現況の施設諸元より耐用可能な単位排水流量を逆算し、単位排水流量に対応する年次を 供用可能年次とする。 影響を受ける沈砂池の現況諸元は以下のとおりである。 表 3-25 改修が必要な沈砂池の諸元 地区 名称 流域 面積 (ha) 単位排水 量 (m3/s/ha) B(m) L(m) H(m) V(m3) 影響 S-d 地区 4 号沈砂池 2.16 0.264 (0.255) - 7.0 12.5 12.0 - 2.1 183.8 176.4 あり S-e 地区 1 号沈砂池 51.0 0.337 (0.201) - 25.0 - 110 3.55 3.3 9762.5 9075.0 あり 注)下段数字は現況の施設諸元 S-d 地区 4 号沈砂池においては、沈砂池長 L が不足するため、現況の沈砂池長 L=12.0m に対する、単位排水量を逆算する。 S-e 地区 1 号沈砂池においては、沈砂池深さ H が不足するため、現況の沈砂池深さ H =3.3m に対する単位排水量を逆算する。

(25)

1) S-d 地区 4 号沈砂池 沈砂池長さ L=12.0 m の場合の、単位排水量を逆算する。 (a)流量 Q Q=(L×B×Vg)/K Q =(7.0×12.0x0.01)/1.5= 0.560 m3/s (b)単位排水量 q = Q / A q 単位排水量 q =0.560/2.16 =0.259 (m3/s/ha) (c)耐用可能年次 下表の水理計算より、供用可能年次は、2048 年である。 表 3-26 単位排水量の変化 1/10年 流出 時間雨量 単位排水 年次 基準日雨量 係数 r(mm/h) 流量q 2010年比 該当年度 備考 (mm/day) f n= 0.667 (m3/s・ha) 0 2010年 183.6 0.540 122.832 0.184 1.00 1 2011年 184.5 0.540 123.469 0.185 1.01 2 2012年 185.5 0.540 124.107 0.186 1.01 3 2013年 186.4 0.540 124.745 0.187 1.02 4 2014年 187.4 0.540 125.383 0.188 1.02 5 2015年 188.3 0.540 126.020 0.189 1.03 6 2016年 189.3 0.540 126.658 0.190 1.03 7 2017年 190.3 0.540 127.296 0.191 1.04 8 2018年 191.2 0.540 127.934 0.192 1.04 9 2019年 192.2 0.540 128.571 0.193 1.05 10 2020年 193.1 0.540 129.209 0.194 1.05 11 2021年 194.1 0.540 129.847 0.195 1.06 12 2022年 195.0 0.540 130.484 0.196 1.06 13 2023年 196.0 0.540 131.122 0.197 1.07 14 2024年 196.9 0.540 131.760 0.198 1.07 15 2025年 197.9 0.540 132.398 0.199 1.08 16 2026年 198.8 0.540 133.035 0.200 1.08 17 2027年 199.8 0.540 133.673 0.201 1.09 18 2028年 200.7 0.540 134.311 0.201 1.09 19 2029年 201.7 0.540 134.949 0.202 1.10 20 2030年 202.6 0.540 135.586 0.203 1.10 21 2031年 205.7 0.540 137.615 0.206 1.12 22 2032年 208.7 0.540 139.644 0.209 1.14 23 2033年 211.7 0.540 141.673 0.213 1.15 24 2034年 214.8 0.540 143.702 0.216 1.17 25 2035年 217.8 0.540 145.730 0.219 1.19 26 2036年 220.8 0.540 147.759 0.222 1.20 27 2037年 223.9 0.540 149.788 0.225 1.22 28 2038年 226.9 0.540 151.817 0.228 1.24 29 2039年 229.9 0.540 153.845 0.231 1.25 30 2040年 233.0 0.540 155.874 0.234 1.27 31 2041年 236.0 0.540 157.903 0.237 1.29 32 2042年 239.0 0.540 159.932 0.240 1.30 33 2043年 242.1 0.540 161.960 0.243 1.32 34 2044年 245.1 0.540 163.989 0.246 1.34 35 2045年 248.1 0.540 166.018 0.249 1.35 36 2046年 251.2 0.540 168.047 0.252 1.37 37 2047年 254.2 0.540 170.075 0.255 1.38 38 2048年 257.2 0.540 172.104 0.258 1.40 ○ 39 2049年 260.3 0.540 174.133 0.261 1.42

(26)

2) S-e 地区 1 号沈砂池 堆砂面上の深さ h2=2.40 m の場合(事業計画時)の、単位排水量を逆算する。 (a)流量 Q Q=h2×B×Vg Q =2.40×25.0x0.15= 9.00 m3/s (b)単位排水量 q = Q / A q 単位排水量 q =9.00/51 =0.176 (m3/s/ha) (c)耐用可能年次 下表の水理計算より、供用可能年次は、2022 年である。 表 3-27 単位排水量の変化 1/10年 合成流出 時間雨量 単位排水 年次 基準日雨量 係数 r(mm/h) 流量q 2010年比 該当年度 備考 (mm/day) f n= 0.500 (m3/s・ha) 0 2010年 288.6 0.640 83.311 0.148 1.00 1 2011年 293.2 0.640 84.627 0.150 1.02 2 2012年 297.7 0.640 85.942 0.153 1.03 3 2013年 302.3 0.640 87.258 0.155 1.05 4 2014年 306.8 0.640 88.574 0.157 1.06 5 2015年 311.4 0.640 89.889 0.160 1.08 6 2016年 315.9 0.640 91.205 0.162 1.09 7 2017年 320.5 0.640 92.521 0.164 1.11 8 2018年 325.1 0.640 93.837 0.167 1.13 9 2019年 329.6 0.640 95.152 0.169 1.14 10 2020年 334.2 0.640 96.468 0.171 1.16 11 2021年 338.7 0.640 97.784 0.174 1.17 12 2022年 343.3 0.640 99.099 0.176 1.19 ○ 13 2023年 347.8 0.640 100.415 0.179 1.21 14 2024年 352.4 0.640 101.731 0.181 1.22 15 2025年 357.0 0.640 103.047 0.183 1.24 16 2026年 361.5 0.640 104.362 0.186 1.25 17 2027年 366.1 0.640 105.678 0.188 1.27 18 2028年 370.6 0.640 106.994 0.190 1.28 19 2029年 375.2 0.640 108.310 0.193 1.30 20 2030年 379.8 0.640 109.625 0.195 1.32 21 2031年 379.4 0.640 109.538 0.195 1.31 22 2032年 379.1 0.640 109.450 0.195 1.31 23 2033年 378.8 0.640 109.362 0.194 1.31 24 2034年 378.5 0.640 109.275 0.194 1.31 25 2035年 378.2 0.640 109.187 0.194 1.31 26 2036年 377.9 0.640 109.100 0.194 1.31 27 2037年 377.6 0.640 109.012 0.194 1.31 28 2038年 377.3 0.640 108.925 0.194 1.31 29 2039年 377.0 0.640 108.837 0.193 1.31 30 2040年 376.7 0.640 108.749 0.193 1.31 31 2041年 376.4 0.640 108.662 0.193 1.30 32 2042年 376.1 0.640 108.574 0.193 1.30 33 2043年 375.8 0.640 108.487 0.193 1.30 34 2044年 375.5 0.640 108.399 0.193 1.30 35 2045年 375.2 0.640 108.311 0.193 1.30 36 2046年 374.9 0.640 108.224 0.192 1.30 37 2047年 374.6 0.640 108.136 0.192 1.30 38 2048年 374.3 0.640 108.049 0.192 1.30 39 2049年 374.0 0.640 107.961 0.192 1.30 40 2050年 373.7 0.640 107.874 0.192 1.29

表 3-13  農業水利施設の標準耐用年数  (3)   検討結果  構 造 物 区 分 標準耐用年数ダム、ため池80コンクリート50石積40鋼30鉄筋コンクリート、コンクリートブロックコンクリート二次製品管路、矢板練石積30空石積20土水路10~20巻立50素堀40水路橋鉄筋コンクリート、鉄骨50暗渠鉄筋コンクリート50サイフォン鉄筋コンクリート、管路50鉄筋コンクリート45鉄骨35木造20ポンプ及び原動機を一括20管理制御機械装置及び通信施設を一括堤防100閘門50排水門30ヒューム管、コンクリート管、
表 3-19    2050 年までの超過回数の変化  地区名  採択年次  降雨係数  超過回数  採択年次~ 2050 年まで  比率 %  1  S-a 地区  2008 年  21  43  49  2  S-b 地区  2009 年  20  42  48  3  S-c 地区  2009 年  31  42  74  4  S-d 地区  1999 年  34  52  65  5  S-e 地区  1996 年  29  55  53  また、土壌侵食地区において計画基準雨量として用いられる、
図 3-17  S-e 地区 1 号沈砂池図面
図 3-18  S-e  地区 2 号沈砂池図面  ⑥   2050 年予測流量に対する沈砂池への影響の検討  2050 年予測流量に対する沈砂池への影響の検討を行う。検討は、現行基準(粒径 0.2mm 以上の土粒子を沈降)を満たすものとして検討する。  各地区の 2050 年流量(単位排水量)の変化は、下表のとおりである。  表 3-22    単位排水量の変化  地区  計画年次  計画時単位 排水量  (m 3 /s/ha)  2050 年  予想単位排水量 (m3/s/ha)  S-d 地区  19

参照

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