飛砂粒子 の跳躍水平飛行距離分布
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(2) 557. 飛砂粒子の跳躍水平飛行距離分布 時 間 内 に空 気 中 に跳 び 出 す 砂 粒 子 の総 質 量,K0,K1,K2. 立 して い る こ とが わ か る.全 ケ ー ス に つ い て 対 数 則 は成. は0次,1次,2次. 立 して お り,こ れ よ り摩 擦 速 度 を計 算 した.. の変 形 さ れ た 第1種 ベ ッセ ル 関 数,l0は. 砂 粒 子 の跳 躍 水 平 距 離 の平 均 値 で あ る. 係 数a,G0,l0は,実. 験 で 定 め られ る定 数 で あ る.λ は本. 来 実 験 に よ り求 め る 値 で あ るがu1の 村(1951)は. 測 定 は 難 しい.河. 写 真 の 軌 跡 よ り平 均 的 なu1の. 値 を 求 め,λ. の 値 と して は 平 均 的 な 値2.0を 与 え て い る.以 後 の 解 析 に お いて も,こ の 値 を使 用 す る もの とす る. 3. 実 験 施 設 と 方 法 (1) 実 験 施 設 実 験 に用 い た 風 洞 は幅1.0m,高. さ1.1m,長. さ20mの 吹. き出 し型 風 洞 で あ る.風 の 吹 き出 し口 か ら風 下15mの 地 点 ま で,風. 図‑2. 実験砂 の粒 径加 積 曲線. 洞 底 部 に 厚 さ10cmの 実 験 砂 層 が 敷 設 され て. お り,断 面1.0×1.0mが 確 保 され て い る.風 洞 末 端 に は, 2重 金 網 構 造 の 集 砂 室 が 設 置 さ れ て い る. (2) 風 速 計 測 装 置 外 力 算 定 の た め 風 速 鉛 直分 布 を 測 定 した.風 速 の測 定 に は熱 線 風 速 計 ア レイ を使 用 した.用. い た 風 速 計 は砂 表. 面 か ら2.5〜62.5cmま で の高 さ に16台 設 置 した. (a)D15. (3) 捕 砂 器 飛 砂 量 水 平 分 布 の測 定 に は図‑1に 示 す 捕 砂 器 を使 用 し た.図‑1の. よ う に,実 験 砂 層 か らの距 離 別 に27箇 所 の 砂. の 入 口 が あ り,砂 表 面 か ら跳 び 出 して各 距 離 に落 下 す る 飛 砂 粒 子 を捕 砂 で き る構 造 とな っ て い る.捕 砂 器 は,砂 床 末 端 風 下 側 に設 置 した.. (b)D48. 図‑1. 水平 分布 型捕 砂器. (4) 実 験 に用 い た 砂 の 粒 度 特 性 実 験 に 用 い た砂 は鹿 島 海 岸 の砂 で,篩 を揃 え た 砂 で あ る.図‑2に 示 す.そ. い分 け し,粒 度. こ れ らの 砂 の 粒 径 加 積 曲 線 を. れ ぞ れ の 中 央 粒 径 は0.15,0.25,0.48,0.68,. 1.0mmと な る. 4. 実 験 結 果 と 考 察 (c)D100 (1) 風 速 の鉛 直 分 布 図‑3に 砂 面 上 の 風 速 の鉛 直 分 布 の 例 を示 す.横 軸 を風 速,縦. 軸 を 砂 面 か らの 高 さ と し,縦 軸 を対 数 表 示 して い. る.図 中 の 直 線 は,片 対 数 グ ラ フ上 で 実 験 デ ー タ を近 似 す る直 線 で あ る.高. さ30cm程 度 ま で,対. 数 則 式(1)が 成. 図‑3. 風 速鉛 直分 布.
(3) 558. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). (2) 全 飛 砂 量. l0は,試 行 錯 誤 に よ り,図 上 に お い て視 覚 で 最 もデ ー タ. 水 平 分 布 型 捕 砂 器 と風 洞 末 端 集 砂 室 に捕 捉 され た全 飛. に一 致 す る値 を決 定 した.. 砂 量(transport rate q)を 図‑4に 示 す.図 でu*c=23cm/s,K=0.5,1.0,2.0の. 中 の 曲 線 は 式(2). と き の 曲 線 で あ る.. (a)D15. デ ー タ に多 少 の バ ラ ツ キ が 見 られ る が,実 験 係 数K=1.0 で の 式(2)が 実 験 デ ー タ を 説 明 して い る.粒. 径 に よ る差. 異 は な く,こ の 傾 向 は,粒 径 の 揃 っ た砂 で は,粒 径 の小 さ い 砂 よ り粒 径 の 大 き い砂 の 実 験 定 数 が 大 き くな る と い う従 来 の 研 究 の 傾 向 は見 られ な い.. (b)D25. 図‑4. 全 飛砂量. (c)D48 (3) 使 用 した 捕 砂 器 の 捕 砂 効 率 捕 砂 器 の 幅 は20cm,風 は,Wt/{(Wt+Ww)/5}と. 洞 の 幅 は1mで 定 義 す る.こ. に捕 捉 され た飛 砂 量,Wwは た飛 砂 量 で あ る(Wt+Wwは1m幅 で あ り,(Wt+Ww)/5は20cm幅. あ る.捕 砂 効 率 こ にWtは. 捕 砂器. 風 洞 末 端 集 砂 室 に捕 捉 され を 通 過 す る全 飛 砂 量 を通過 す る全飛 砂量 に相. 当 す る). 図‑5に 捕 砂 効 率 を示 す.粒 径 に よ る差 異 は小 さ く,摩 擦 (d)D68. 速 度 が 大 き くな る と捕 砂 効 率 は小 さ くな る傾 向 が あ る. u*=60cm/sで. 捕 砂 効 率 は0.7程 度,u*=300cm/sで. 捕砂 効. 率 は0.2程度 で あ る.. 図‑5. 使用 した捕砂 器 の捕砂 効率. (4) 水 平 距 離 分 布. (e)D100. 図‑6に 測 定 され た 飛 砂 量 水 平 分 布 の例 を 示 す.水 平 距 離 分 布 は捕 砂 効 率 で補 正 され て い る.図 中 の 曲 線 は式(3) に よ る推 定 値 で あ る.曲 線 は 次 の よ うな手 順 で 決 定 した. 砂 面 か ら高 さ10cmま で の 風 速 を 用 い てaを 求 め る.G。,. 図‑6. 飛 砂量 水平 分布 の例.
(4) 559. 飛砂粒子の跳躍水平飛行距離分布 デ ー タ に多 少 の バ ラ ツ キが 見 られ るが,推 定 され た水 平 距 離 分 布 曲 線 は デ ー タ に良 く一 致 して い る.水 平 分 布 型 捕 砂 器 の開 口面 積 の 変 化 点(風 下21cm,110cm)で の 不 連 続 が 見 られ る.図‑6は,水. デー タ. 平 分 布 型 捕 砂 器 の開 口. 部 毎 に捕 砂 さ れ た 砂 量 を,開 口 面 積 で 除 す る こ と に よ っ て,単 位 面 積 当 た りの 落 下 飛 砂 量 で 表 示 して い る.こ の こ とか ら,デ ー タの 不 連 続 性 は,開. 口部 が風 下 側 に広 が. る こ と に よ って 生 じ る飛 砂 量 平 均 計 算 上 の実 験 誤 差 で あ る と考 え られ る. (5)式(3)の 係 数 推 定 法 図‑7にaと 摩 擦 速 度u*の 関 係 を 示 す.図‑7はaとu*は 似 的 に 直 線 関 係 と な る こ と を示 す.粒. 近. 径D15〜D68の. 図‑8. G0とu*の. 関 係. 範. 囲 にお い て は,多 少 のバ ラ ツキ は あ る が,粒 径 に よ る差. 傾 き は,粒 径 が 小 さ い ほ ど急 に な り,切 片 は,粒 径 が 大. 異 は な く,実 験 式(4)を 得 る.D100に. き くな る ほ ど大 き く な る.D100に. 表 さ れ る.式(5)は. 式(4)と 比 べ,傾. つ い て は,式(5)で き は等 し い もの の,. 切 片 が 大 き くな り,D100は,D15〜D68の. 範 囲 に 比 べ,. と 同 程 度,切. 片 はD48とD68は. 径 との 関 連 性 は 確 認 で きな い.傾 に 示 す.図‑10か. 等 しいu*に対 す るaが 大 き くな る.. (4). つ いて は,傾. きがD68. 中 間 程 度 で あ り,他 の 粒 きB'とdの 関 係 を 図‑10. らD100の 結 果 を 除 い てB'とdの 関 係 を. 調 べ る と,直 線 関 係 が 得 られ式(8)で 示 さ れ る.. (8) (5) こ こ に,aの. 単 位 は √cm/s,u*はcm/sで. あ る,. 次 に 式(7)の 切 片C'と 粒 径aの 関 係 を 図‑11に 示 す.上 述 した と お り,D100に. つ い て は,他. て 関 連 性 が 確 認 で き な い た め,こ. の粒度 の砂 に対 し. こ で も,D100は. て 検 討 を 行 う も の とす る.検 討 の 結 果,D15〜D68の. 除い 範. 囲 で は,B'と 同 様 に 直 線 関 係 が 得 られ 式(9)で 示 され る.. (9) 式(7)に. 式(8),(9)を. 代 入 す る と,l0に. つ いての 実験式. (10)を 得 る.. (10) 図‑7. aとu*の. 図‑8に 両 対 数 紙 上 のG0とu*の. 関 係. 関 係 を示 す.G0は. 粒径. に よ る差 異 は あ るよ うで あ る が,明 確 で は な い.G0の. 値. はu*が 大 き くな る に つ れ て 直 線 的 に大 き くな る.図‑8で G。とu*の 直 線 関 係 を仮 定 す る と,実 験 式(6)を 得 る.. (6) こ こ に,G。 図‑9にloとu*の り,式(7)の. の 単 位 はgf/cm2/s,u*はcm/sで 関 係 を 示 す.l0とu*は. あ る. 直線 に近似 してお. 形 で 表 す こ と が で き る.. (7) こ こ に,B'はs,C'はcmの. 次 元 を 持 っ 値 と な る.図‑9 図‑9. に 示 さ れ る と お り,D15〜D68の. 範 囲 に お い て,式(7)の. l0とu*の. 関 係.
(5) 560. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). (15) を 得 て い る. 式(11)と 式(14),式(12)と 面 に限 りが あ るの で,詳. 式(15)は 一 致 して い な い.紙 し い検 討 は稿 を 改 め るが,係. 数. aに つ い て の式(11)と 式(14)の 差 異 は式(3)に 大 き な影 響 を 与 え な い. しか し,G0が. 問題 と な る.式(15)は 粒 径dが パ ラ メ タ ー. と な って い る が,式(12)はdが れ な い.G0は 図‑10. パ ラメ タ ー と して 導 入 さ. 砂 床 末 端 近 傍 あ る微 少 距 離xに. お け る式(3). の 境 界 値 で あ る.実 験 に お いて 最 も計 測 が 困 難 で,計. B'とdの 関 係. 値 に誤 差 が生 じや す い地 点 で あ る.図‑8に. 測. プ ロ ッ トされ. た デ ー タ は粒 径 の 差 異 を表 す こ とが で き る まで の精 度 に 測 定 され て い な い と考 え られ る.G0の 推 定 に は さ らな る 実 験 と検 討 が 必 要 で あ る.従. って,G0の. 値 と して は,実. 験 が 精 度 よ くな され た飛 砂 量 鉛 直 分 布 測 定 よ り得 られ た 式(15)を 適 用 す る の が妥 当 で あ ろ う. l0はx軸 方 向 の 曲 線 の 形 を 与 え る係 数 で あ って,G0に は 関 係 しな い.図‑6に. み られ るよ う に推 定 曲 線 は デ ー タ. に よ く一 致 して い る の で,l0に つ い て の 実 験 式 は問 題 が な い と考 え られ る. 6. 結 図‑11. 論. C'とdの 関 係. 飛 砂 量 の 鉛 直 分 布 を 表 す 式 よ り変 換 さ れ た式(3)は, 以 上 を ま とめ る と. 飛 砂 量 の水 平 距 離 分 布 の 測 定 結 果 を説 明 した.粒 径0.15 mm〜0.68mmの. (11). 砂 に つ い て は,式(3)中. の 係 数a,G0,l0. の実 験 式 を求 め る こ とが で き た.粒 径1.0mmに. お いて は,. 他 の粒 径 の砂 と傾 向 が 異 な り,求 め られ た実 験 式 の適 用. (12). 範 囲(粒 径0.15mm〜0.68mm)外. とな っ た.粒 径0.68mm以. 上 の砂 に お け る係 数 に つ い て は,今 後 の研 究 課 題 と な る.. (13). 本 実 験 に よ るG0の 推 定 につ い て は,精 度 上 の 問 題 が あ り,さ らな る検 証 が必 要 で あ る. 本 研 究 に よ り,粒 径 が よ く揃 った 中 央 粒 径0.15mm〜. とな る. 実 験 係 数a,G0,l0が. 0.68mmの 求 ま っ た.従. 揃 っ た 中 央 粒 径0.15mm〜0.68mmの. って,粒. 度がよく. 範 囲 の砂 につ い て,. 範 囲 の 砂 に つ い て,式(11),(15),(13)か. ら飛. 砂 量 の 水 平 距 離 分 布(砂 床 末 端 か ら風 下 側 領 域 へ の 落 下 飛 砂 量 分 布)の 計 算 が可 能 と な った.. 水 平 距 離 分 布 の計 算 が 可 能 と な る. 5.. 係 数a,G0,l0に. 参. つ いて の 検 討. 式(3)は 飛 砂 量 鉛 直 分 布 式 か ら変 換 さ れ た 式 で あ る. も し,仮 定 の よ うに飛 砂 粒 子 の軌 道 が 相 似 で あ るな らば, 飛 砂 量 鉛 直 分 布 か ら求 め られ る係 数aとG0は 一 致 す る は ず で あ る. 久 保 田 ら(2006)は 飛 砂 量 鉛 直分 布 か ら. (14). 考. 文. 献. 岩垣 雄一 (1950): 網 代港 埋没 に関す る飛 砂 の影響 につ いて, 土木 学会誌, 35巻6号, pp.19‑25. 河村 龍馬 (1951): 飛 砂 の研究, 東京 大学 理工 学 研究 所報 告, 第5巻, pp.95‑112. 久保 田進 ・保 坂 幸一 ・鵜 飼正 志 ・堀 田新 太 郎 (2006):風 洞実 験 デ ータ に基 づ く飛 砂量 鉛 直分布 予 測法 の確 立,海 岸工 学 論文 集,第53巻,pp.431‑435. Hotta, S. and K, Horikawa. (1991): Vertical distribution of sand transport rate by wind, Coastal Eng. in Japan, JSCE, Vol.36, pp.81-100..
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