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営業活動の意義についての基礎的考察

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長野大学紀要 第17巻第2号 54-62頁 (174-182頁)1995

営業活動 の意義 についての基礎 的考察

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1. は じめに

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わが国の営業活動の一般的特徴 3.大規模小売企業の商品選択行動の特徴 4.個人型営業活動の限界 5. おわ りに

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は じめに

わが国の企業経営は様々な レベルで見直 しが行 われつつある。 これ まで企業が実践 してきた多 く の方策の有効性が疑問祝 され るよ うになったので ある。 この背景には経済の 「右上が りの成長」か ら停滞あるいは衰退- と、わが国の経済 の劇的変 化があると思われ る。企業経営の指標のひ とつで ある売上高の伸びが鈍化あるいは低下 しているた めに、企業は低 コス トで経営で きるような体質作 りを 目指す よ うになっている。早期退職勧告や大 学新卒者の採用数の削減など経営 コス トに大 きな 比重を占める人件費を削減す る動 きは社会的に も 注 目されている。一方で、限定 された人数のなか で、一人一人の生産性を高めるための努力 も行わ れている。製造業を前提 とした場合、高い生産性 を誇 る生産部門に くらべ、間接部門 と りわけホ ワ イ トカラーの生産性は相対的に低い と 考 え ら れ る。 営業活動において もコス トお よび生産性 の問題 が注 目されている。販売先 との接点 としての営業 は取 り引きの締結を 目標 とす るが、その 目標達成 のために必要な費用が十分 に把握 されていない こ とが多い。成果管理指標 として売上高を重視 し、 一定の 目標を達成す るために支出 した コス トを厳 密に管理す るとい う傾 向はあま りみ られなかった

Takeshi Satow

ためであると思われ る。また、営業 プロセスを管 理す るとい う視点が十分に確立 されていなかった ために、営業活動 の内容を分析 し、その生産性 あ るいは有効性を高めるとい う発想が生 まれに くか った といえよう。一方、アカデ ィミックな立場か らのアプローチ も必ず しも十分に行われてこなか った1)。 このよ うなことか ら、企業経営にお け る 営業活動 の意義を考察す ることは重要であると考 え られ る。 ところで、 「営業」 とい う言葉の意味す る内容 は業種や業界に よって も、あるいは個 々の企業に よっても異なる。そのため一般論 として、その内 容を規定す ることは きわめて難 しい と 考 え られ る2)。そ こで、本稿では対象業界お よび分析視点 を限定することにす る。 企業経営をめ くやる最近の問題 として、 「価格破 壊」 とよばれ る現象があるが、その発端のひ とつ は大規模小売企業の

PB

(プライベー ト・ブラン ド)である。 この

PB

の台頭に よ り

、NB

(ナシ ョナル ・ブラン ド)をふ くむ市場全体 の価格が低 下す るとい う現象 もみ られ、消費財 メーカーの経 営に大 きな影響を与 えた。 さらに、価格破壊現象 は消費財にかぎ らず、サービス財に も み られ る が、今後は生産財にも同 じ様な現象が起 きるだろ うといわれている。そ こで、考察対象業界 として は大規模小売企業の主要取扱 アイテムであるグロ サ リーを取 り上げ、考察の視点 としては、大規模 小売企業 と密接なつなが りを もつ消費財 メーカー の立場を とることにす る。そ して、わが国のグロ サ リー市場における消費財 メーカーの大規模小売 企業に対す る営業活動の基本的特徴お よび問題点 - 54

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を整理す ることを本稿の 目的 とす る。

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わが国の営業活動の一般的特徴 (l) 企業経営の特徴 と営業活動3) わが国の企業経営におけ る営業活動 の特徴を考 える手がか りとして、最初に経済動向を整理す る ことにす る。戦後の一時期を除き、わが国の経済 はほぼ一貫 して右上が りの成長を とげて きたが、 周知の ようにバ ブル経済崩壊後、景気低迷の時期 を迎 えることになる。 この長い間の好況 と成長経 験は、企業経営において戦略を必要 と し な か っ た。む しろ 「販売椀会損失の回避」のための現場 主義が とられた。市場全体あるいは需要が拡大す るなかで、個 々の企業は市場に商品を出す ことに よって、その売上高の伸びが保証 されていたので ある。 この ような状況においては、マーケテ ィング戦 略の巧拙 よ りも現場すなわち営業現場において販 売機会をいかに増やすか とい うことが売上高を決 めた といって よいであろ う。販売機会を創出 し、 維持す ることが営業の役割であった。 この役割を 果たすために、通常の販売行為を超 えた範囲の活 動が行われ、時には、過剰反応 とい う様相 も皇 し た。そ して、企業組織内において営業が利益の源 泉であるとい う考 え方が一般的であ り、営業活動 は他の活動に比べ、高い独立性を保持す ることに なる。 この独立性が営業活動 の範囲を一層、拡大 させ ることになる。 表-1営業活動範囲の拡大の背景 戦後の経済の右上が り懐向⇒経営戦略の不 在⇒現場主義 (販売磯会損失の回避) とい う流れの結果 として 営業活動の高い独立性の保持 ⇒営業活動範 囲の拡大傾向 上記の ように営業活動が経営の中心的部分 にお かれると、組織 もまた営業を中心 として構成 され ることになる。営業 とマーケテ ィングの関係をみ た場合、わが国の企業 の多 くは営業がマーケテ ィ ングよりも上位概念 として捉 え られていることが 多いのは、そのためであると考 え られ る。 この ような営業優位の考 え方が これ まで企業の 経営の維持 ・拡大を支 えてきた といえるが、別の 面で営業活動 の内容や範 囲を結果 として不明確に し、その役割 ・機能をあいまいなものに した とも いえよう。独立性の高い営業活動は他 の経営活動 との関連性がかな らず Lも重視 されず、ひ とり拡 大 してきた。また営業管理 の手法をみて も、結果 管理すなわ ち売上予算の達成度の管理が基本 とな る場合が多い。た しかに、対前年ベースで売上高 の伸長が確実に予想 され、実現 され る状況におい ては、 この よ うな管理手法は有効であったか もし れない。売上高の伸びが利益を保証す る場合には 結果管理で も財務上は安定す ることになろ う。 し か し、売上予算の達成度のみの管理では営業のプ ロセスは考慮 されない ことになる4)。 営業 プロセスは個 々の営業マンの裁量に任 され ていた といって よいであろ う。 この ことは管理者 あるいは第3着が営業 プロセスを観察で きない こ とを意味 している。つ ま り、営業の理解をむずか しくしているのである。

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欧米の販売管理論の影響 実務 レベルにおいて、営業活動を中心 とした経 営が行われ、営業管理 の対象が売上高であること か ら、営業活動のプロセスや内容が個人すなわち 営業マソに一任 され る。つ ま り、営業あるいは販 売成果は個人に帰着す ることになる。 この よ うな 営業観はアメ リカを中心 とす る欧米の 「販売管理 論」のひ とつの流れ と軌を一にす ると こ ろ が あ る

「販売管理論」が直接的にわが国の企業の営 業観の理論的背景になったか ど うかは定かではな い。 しか し、マーケテ ィング理念がアメ リカか ら

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年代にわが国に導入 された ことを考 えると、 販売管理論 もなん らかの形で企業経営に影響を与 えた可能性は高い と思われ る。そ こで、欧米にお ける販売管理論を概観す ることにす る。 ① 販売成果を個人に帰着す る考 え方 Weitz5)の整理を基に販売管理論研究の流れを 以下 まとめることにす る。アメ リカにおける販売 管理の研究は、 まず営業マ ンの特性に関す る研究 か ら始 まった。つま り、 どの ような特性を もつ営 業マンが高い販売成果を達成 しているか とい うこ とを把撞することで、営業 マンの採用あるいは育 成 ・教育に役立て ようとい う目的を もっていたO

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176 長野大学紀要 第17巻第2号 1995 わが国 と違 い、 アメ リカの企業 の場合、セールズ ・レップとよばれ る自由契約 の社外 の営業 マ ンを 必要に応 じて採用す ること、あるいは販売能力の 高い営業 マ ンが企業を渡 り歩 くことが あ る た め に、いかに優秀 な営業 マ ンを採用す るかは重要 な 課題 であ った といえ よ う。 この意味で販売管理研 究 の出発点は実務上 の課題 に応 え よ うとした もの であった。 つ ぎに、テーマ となったのが、採用 した営業 マ ンの能力をいかに引 き出すか とい う こ と で あ っ た。初期 の行動科学 における刺激一反応 モデルを 応用 し、営業 マ ンに どの よ うなイ ンセ ンテ ィブを 与 えると販売成果が高め られ るか とい うことに関 心が集中 した。表彰状、記念品、報奨金な どが イ ンセ ンテ ィブの例 である。 どのイソセ ソテ ィブを どの よ うなタイ ミングで、 どの程度 出す と販売成 果が高め られ るか とい うことが考察 の中心であっ た。 この よ うな考 え方は行動論的 アプローチ とよ ぶ ことがで きよ う。わが国において も一部の企業 では行動論的 アプ ローチに準 じた方法で営業 マ ン を管理す る志 向が現在で もみ られ る。 ところで、行動諭的 アプ ローチは営業活動 の成 否 をすべ て営業 マ ンひ と りに担わせ るが、現実 の 営業活動は販売先 との相互行為 のなか で 行 わ れ る。そ して、相互行為 の結果 として売上が達成 さ れ るのであ る。 この よ うな視点か ら行動論的 アプ ローチは批判 され ることになる。 「売上高はセー ルスマ ンお よび潜在顧客 の個別 の性質の結果では な く両者の特定 の ダイアデ ィックな相互行為の成 果 であ る」6)とい う仮定 に基づ くアプ ローチ で あ り、セールスマ ンと潜在顧客 との相互行為は両者 の経済的 ・社会的特性 さらに身体 お よびパ ーソナ リテ ィーの特徴 に左右 され るとい う考 え 方 で あ る。 これは社会学 の相互行為理論を販売行為に応 用 した ものである。 つ ぎに、 この よ うな要因に よって相互行為が決 定づけ られ販売成果が異 なるとすれば、単にセー ルスマンと潜在顧客 との相互行為 に着 目す るだけ では十分 ではない、要因その ものを考 察 対 象 に 入れなければな らない とい う主張が 現 わ れ た。 Weitzは4パ ターンに分摂 され る考慮すべ き 要 因を指摘 した。 4要 因 とはセールスマ ンの顧客 に 対す る販売行為、セールスマ ンの保有す る資源、 買い手 の仕入れ課業 の性質、セ ールスマ ンと顧客 との関係の性質である7)。 これ らの要 因を 前提 に 顧客へ適切 な対応 を して販売成果を高め よ うとい うものである。Weitzの用語法 に した が え ば、 これは コンテ ソジ ェソシー ・アプ ローチ とよぶ こ とがで きよ う。上記の4要 因のなかで、直接操作 で きるのほ 「セールスマ ンの保有す る資源」だけ であ り、他 の要因 とくに 「買い手 の仕入れ課業」 は操作性が まった くない。 したが って、営業管理 上か らは、いかにセールスマ ンの資源 の質お よび 量を高め るか、そ して他 の要 因をセールスマ ンが どれだけ的確に把握 し、顧客 に適応 した販売行為 を とれ るか とい うことが課題 とな る。 この課題 に 応 えよ うとしているのが認知論的 アプ ローチであ る

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これ ら一連 の アプ ローチは先天的であれ後天的 であれ、セールスマ ンの個人的能力や資質が結果 として販売成果を決定す るとい う考 え方 に基づい ているといえ よ う。そ して、 セールスマ ンの能 力 や資質を高め るために管理上何が可能か とい うこ とを これ らのアプ ローチは課題 としていると考 え られ る。 ②販売成果を組織 に帰着 させ る考 え方 欧米の販売管理論には も う一つの流れが ある。 これは販売成果を個人 にではな く組織 に求 め よ う とす るものであ り、生産財 マーケテ ィングのなか に、 この考 え方はみ られ る。例 えば、生産財にお いて標準製品 よ りも各顧客 の ニーズに応 じた製品 作 りが よ り高い付加価値を生み出す とすれば、買 い手に対す る コソサルテ ィングを通 じて、売 り手 は買い手の抱 える問題を解決 しなが ら、買い手の ニーズを具体 的に製品化 してい く必要がある。 こ の プロセスを遂行す るためには、チ ーム販売が必 要 であるとい うのである9)。 この理 由は特定 の 販 売担 当者だけでな く、製品開発 にか か わ る 技術 者、製 品を確実に販売先に届け るためのシステム を動かす物流担 当者 な ど社 内でサ ポー トす るスタ ッフがいなければ、高付加価値 の製品を顧客に提 供で きないか らである。 さらに、組織対組織 の取組みが必要 であるとい う考 え方がある10)。生産財市場 の特徴は売 り手 も 買い手 も少数で大規模であ るために、売 り手は特 - 5

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6-定の買い手の要請や ニーズに個別に応 える必要が ある。一方、買い手か らみれば特定の売 り手への 依存度が高 くな り、売 り手を選択す る幅がせ ま く なる。 したが って、特定製品の一回限 りの売買取 り引 きではな く、継続的な取 り引きを行 った方が 売 り手 と買い手の両者に取引先を探索す る時間お よび コス トの節約 な どの メ リッ トを もた らす こと になる。 とくに生産財の場合、買い手 自身 も生産 活動をお こな う訳であるか ら、安定的に製品供給 を受けることは不可欠であるといえ よ う。 つ ま り、売 り手の生産 プ ロセス と買い手 の生産 プロセ スが連動す ることが理想 となろ う。 この ような考 え方に したが うと、売 り手は特定 の買い手のために、組織的な対応体制を作 り、そ れぞれのメンバ ーが協働 して (時には買い手 との 協同作業を通 じ)、買い手の提供す る様 々 な 情報 を処理 し、製品を提供す ることになる。 この よ う な営業の在 り方を組織型営業 と呼ぶ こ と に す る と、組織型営業は販売成果を個人の能力だけでな く組織全体 の能力に求めているといえ よう。 ところで、本稿で対象 としているのは消費財で あるが、消費財について も販売成果を個人に帰着 させず、組織に帰着 させ る考 え方が近年、現われ ている11)。販売先である小売商が大規模化 し販売 力を高め、小売市場におけるシ ェア も伸ば した こ とに よって、消費財 メーカーの販売依存度 も高 く な りつつある。そのため、特定 の製 品の売買関係 以上 の取組関係を大規模小売企業 と構築 しなけれ ば、競合他社に対 して優位な地位を確保す ること は困難になっている。た とえば、Cespedesの調 査結果12)に よれば、成功 している消費財 メーカー は販売先小売商 との関係において、つ ぎの ような ことを積極的に行 っているとい う。 ① ブラン ドお よびサ ービス ・サポー ト情報の提 供 ②製品動向情報 の継続的交換 (参棚管理情報の継続的交換 ④販売状況情報の継続的交換 ブラン ド情報を提供す るためには、 ブラン ド自 身の-- ド面での特長、 プロモーシ ョンの内容や 実施計画な どを知 らなければな らない。製品動向 を 自社でモニターできる情報 システムを もってい なければ、販売先小売商 と継続に製品動向の交換 はで きない。棚管理において も自社で プラノグラ ムが作成で きるコンピュータシステムを もってい なければな らない。店頭での販売状況を把握す る ためには フィール ド活動が必要 となる。 この よう な活動は、一定の販売条件 の合意だけに基づ く製 品の売買 とい う活動をは るかに超 える内容 となっ ている。そ して もし、 これ らの活動が、広告担当 者だけ、 あるいは情報 システム担当者だけ といっ た よ うに個 々の担当者に よってバ ラバ ラにお こな われ るのでは有効性が薄れ ることになる。 そ こで、消費財においても組織型営業が重要で あるとい うのである。 この よ うな考 え 方 に 立 て ば、販売成果は必ず しも営業マン個人の能力に よ るものではない とい うことになる。

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属人的営業観 わが国の企業経営の特性か ら生 じた営業観 と行 動論的アプローチか ら認知論的アプローチにおけ る営業観においてほ 「販売成果は個人の能力に依 拠す る」 とい うことで共通 している。わが国の営 業観 も属人的な債向が強い。 実務において 「トップセールスマ ン」 とい う言 葉が よく用い られ るが、それは職人芸的要素が営 業にはあることを示 していると考 え られ る。 しか し、以下のステ ップの よ うに考 えると トップセー ルスマンの存在はかな らず Lも組織全体 の営業力 に貢献す るわけではない。 また、それぞれの トッ 表-2 トップセールスマンと営業組織 営業マ ンには能力において個人差があること 1 営業マ ンのなかで特異な能力を もった ものが トップセールスマンと呼ばれ ること J トップセールスマンが特異な能力を持 ちえた 理 由が十分 に把握できない こと 1 理 由が把捉で きないために第3者に伝達が困 難 なこと 1 トップセールスマンの存在が営業組織全体 の スキル ・ア ップにつなが らない こと

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178 長野大学紀要 第17巻第2号 1995 プセールスマンのスキルが職人芸 とい う意味で個 人独 自の ものであるとすれば、営業のプロセスが 客観的に把握で きない ことになる。 もちろん、 トップセールスマンのスキルを組織 的に学習す る試みは重要であ り、可能であれば組 織全体の営業力の向上に役立つ と考 え られ る。 し か し、属人的営業観 をわが国のグロサ リー市場に おける消費財 メーカーの大規模小売企業に対す る 営業活動に適用 した場合、かな り難 しい ように思 われ る。その理 由は グロサ リーを取 り扱 う大規模 小売企業の商品選択行動の特徴を考察す ることに よって明 らかになるもの と思われ る。そ こで、次 章では この商品選択行動を取 り上げ る。

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大 規 模 小 売 企 業 の 商 品選 択 行 動 の 特 徴 (1) 商品選択決定 と リスク 小売商が商品選択を行 う基準は様 々あ り、時に は同一企業内において もバ イヤーに よって異なる 程である。商品選択基準は商品政策の 一 つ で あ り、商品政策を決定す るのが当該企業の経営戦略 である。 しか し、小売企業の経営戦略は長期的視 点が不足 していることが多い。そのために、商品 選択基準 も相対的に短期間で変化す るもの と思わ れ る。 また、仕入れ担当者 もその都度、消費者の ニーズに適応 した商品を晶抑 え しなければな らな い ことか ら統一的な基準を持 ちに くい もの と思わ れ る。つ ま り、小売商に とって商品選択は リス ク の高い意思決定であるといえよ う。 そ こで、 ここでは商品選択 と リス クとの関係に おいて商品選択行動 の特徴を検討す る こ と に す る。商品選択行動は3分類で きるとい う考 え方が ある18)。すなわち、 ①新規購買 (new task)

②修正購買 (modefiedrebuy)

⑨再購買 (straightrebuy) である。 新規購買 とは新たに商品の購買を決定す ること であ り、意思決定における リス クの レベルは最 も 高い。つ ま り問題の新規性が最 も高 く、必要 とす る情報量 も最 も多 く、他の購買先を検討す る重要 性 も高い。逆に、再購買はすでに一度、取 り扱 っ た経験のある商品の購買であるか ら、新規性が低 く、必要 とす る情報量 も最小限であ り、他 の購買 先を検討す る必要はない。修正購買は両者の中間 に位置す ることになる。わが国の大規模小売企業 に適用 してみ ると、新規購買はバ イヤーが再購買 は店舗の発注担当者が主に行い、修正購買はバイ ヤーあるいは店舗の発注担当者が行 うことが多い といえよ う。つ ま り、 リス クの高い意思決定は本 部で行われていることになる。 (2) リスク減少 と商品選択プ ロセス 小売商に とって仕入れた商品が消費者の支持を 得 るか ど うかは重大な関心事である。支持を得 ら れない とい うことは小売経営の基盤をゆるがす こ とになる。 しか し、消費者が、あるいは当該小売 商に とっての潜在顧客が どの よ うな ニーズを もっ ているかを知 ることはきわめて 困難 で あ る。例 えば

、POS

は小売経営に革新を もた らした とい われ るが、そのデータは過去の販売デ ー タ で あ り、将来を予測す るものではない。ただ し、販売 データのタイム リーな把捉が可能 となったために 非常に短い期間の販売予測は精度を増す ことにな った。 したがって、小売商は不透 明で不明瞭なデータ に もとづいて、将来を予測 しなければな らない こ とになる。 しか も、消費者のニーズは静的ではな く、時間 とともに大 きく変化す るために、迅速で 的確な対応 しなければな らない。そのため、いか に リス ク ・- ッジしなが ら意思決定す るかが課題 となる。 そ こで、小売商 と りわけ大規模小売企業におい ては、商品選択 プロセスなかで リス クを軽減 して いると考 え られ る。消費者か ら支持 されるような 商品を選択できるように時間的に一定の幅 (ある いは余裕)を もって意思決定を行 っているのであ る。特定の取引条件に合意で きれば商品を仕入れ るとい う行動は通常 とらない。商品選択のプロセ スの例14)を示す と以下のよ うになろ う。図か らも 判断できるよ うに、仕入れ価格、仕入れ量、仕入 れ時期などの取引条件を決める段階は商品選択 プ ロセスのひ とつにす ぎず、その段階に達す るまで には多 くの段階を経 なければな らない。それぞれ - 5

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8-の段階を経 るとい うことは一定 の時間が必要であ ることを意味 している。

蓑-

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商品選択プロセス ①お よび②は小売商の商品担当部長あるいは担 当役員の レベルで意思決定 され、⑧、④お よび⑤ はバ イヤー (あるいはマーチ ャンダイザー) に よ って行われ る。⑥は本部の商品決定を受けて各店 舗の発注担当者が行 うことになるが、通常、本部 の商品マスタに登録 されている商品は店舗の棚 ス ペースに陳列できる商品数 よ りも多い。そのため 店舗の発注担当者は商品マスタか ら自店で売れ る と判断 され る商品を選択す ることになる。一旦、 陳列 された商品は

POS

な どに より販売動向がモ ニターされ、そのデータが再発注す るか ど うかの 判断材料 となる。⑧は店舗の発注担 当 者 が 行 う が、⑦は本部バイヤーに よって行われ、時には定 番すなわち商品マスタか ら外す こともある。 このよ うにみて くると、一定の時間をかけ、段 階を踏む とい うことは組織内の各階層 ごとに独 自 の範田で意思決定を行 っているとい うことで もあ るといえよう。それに よりリス クを分散 し軽減 し ているのである。

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リスク軽減型商品選択行動 商品を選択す る うえで、一定のプロセスを踏む ことに よって リス クを軽減す るとい う行動を小売 商 とりわけ大規模小売企業は とることを前節でみ たが、それ以外に も リス クを軽減す る行動を とっ ている。 すでに完成 された商品を仕入れ るのではな く、 商品開発の段階において消費財 メーカーに対 して 仕様の変更や新たな仕様の追加 などを要請す るこ とがある。いわゆる商品の共同開発を行 うのであ る。例 えば、業態専用商品がある。あるいは、一 定の売上が見込めるよ うな新商品を競合他社に さ きがけて先行販売15)す る場合 もある。いずれ も、 小売商 として当該商品の販売確率を高め ようとし ているのである。ただ し、小売商 と取引先 メーカ ーが話 し合いなが ら意思決定す るとい うことを前 提 としているとい う意味で、相互依存型意思決定 と呼ぶ ことがで きよ う。例 えば、先行販売を消費 財 メーカー側が拒否すれば、先行販売その ものが 成立 しない

。PB

開発の場合は小売商が単独で意 思決定 し、全面的に リス クも負 うことになるが、 商品の共同開発の場合は リス クは小売商 と消費財 メーカーに分割 され ることになる。 また、各階層 ごとに商品選択を行 うことは柔軟 な意思決定を行 っているともいえ よ う。 と りわ け、一度、取引数量が決定 しても、商品の販売動 向に応 じて、その数量は変更 され ることがある。 あるいは、数量達成 のために店頭価格 の 引 き 下 げ、それに ともな う仕入れ価格の引き下げを要請 す ることもある。つ ま り、取引の数量や価格の意 思決定が何度か行われ るのである。 この よ うに、大規模小売企業の商品選択は リス クを軽減 しなが ら行われている。その意思決定の 特徴は以下の3つに整理 で きよう。 ①階層的意思決定 ②相互依存的意思決定 ⑧柔軟な意思決定

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個人型営業活動の限界 (1) 販売先小売商の構造的変化 販売先小売商の構造的変化 も消費財 メーカーの 営業活動に影響を与 えるもの と考え られ る。例 え ば、英国の ArgyllGroupの調査16)に よれば、 同 グループの納入業者 の 販売先小売商 (accoun・ ts)が1977年か ら1987年 までの10年間 で9,815か

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180 長野大学紀要 第17巻第2号 1995 ら4,951と約半分 になっているとい う。小売 市 場 が10年間で半分 になるとい う想定が現実的でない とすれば、販売先小売商の規模が大 きくなった こ とを この数値は示 していると考 え られ る。そ し て、同期間に回答納入業者の平均営業マ ン

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数は254名か ら149名 に減少 している。 さらに、回答企業の80パーセン トが販売先小売商 別に財務管理 していた。 この例は取引先小売商が大規模化 し、同時に少 数になることに よって、営業の在 り方が変わ った ことを示 しているといえよう。取 引先小売商が減 少すれば、本部商談 の拠点が減少す ることになる。 そ して、大規模化す ることがチ ェ-ソオペ レーシ ョンの高度化そ して中央集権化 した運営を意味す るとすれば、 フィール ド・セールス活動 も不要 と なる。 これ らの理 由か ら営業マ ンの数が減少 した もの と思われ る。そ して、取引先小売商が大規模 化 した ことは、当該納入業者に とって販売依存度 が高 くなった ことを意味す る。そのために取引先 小売商別の財務管理が行われているもの と思われ る。取引先小売商別の財務管理を行 うことはそれ を担当す るスタ ッフが必要であるとい うことであ る。事実、 この調査 に よれば、回答企業の平均値 で全国チ ェーンの担当者

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は10年間で7名か ら15名 と2倍に増 えている。個 別の財務管理を実施 していることは単に会計上の 問題だけでな く、営業活動 も個別対応 しているも の と想定 され る。 この よ うな販売先小売商の構造 の変化に対応す るために、営業体制や営業活動を変更 した英国の 事例はわが国において もあてはまるこ と に な ろ う。 また、すでに実施 している企業 も多い と思わ れ る。そ して、わが国において も今後、 ます ます 販売先小売商の大規模化は進展 し、それ と並行 し て小売商の数は減少す ると予測 され る。 この変化 への消費財 メーカーとしての対応 の巧拙が当該 メ ーカーの維持あるいは成長を左右す ることになろ う。

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個人型営業の問題 企業組織 として外部環境に適応で きなければ、 存続が困難 となる。消費財 メーカーとして販売先 小売商 の要請に適応で きなければ、存続が危ぶ ま れ る。 これ まで、販売先小売商の特徴を消費財 メ ーカーとの関連か らふたつの視点で整 理 し て き た。それは、小売商の商品選択 は 1)階層的意思 決定、2)相互依存型意思決定、3)柔軟な意思決 定に基づいて行われ ることであ り、小売商が大規 模化 し少数化 していることであった。 それでは、わが国の多 くの企業が採用 している と思われ る個人型営業は この よ うな特徴を もつ小 売商に有効性を発揮できるであろ うか。大規模小 売企業への販売依存度が高い とい うことは個別対 応が必要であるとい うことである。そ して、個々 の小売企業の要請 内容は多様であ り、要請の レベ ル もまた多様である。つ ま り、階層的に意思決定 が行われ るとい うことは、営業マンとバ イヤーと の交渉だけでな く、担当部長同士 さらには トップ マネジメン ト同士の交渉や話 し合 いが行われ るこ とを意味 し、 また、それぞれの内容 も異なること になる。そ して各階層で合意が とりつ け られ た 時、初めて取引が成立す るのである。 しか も、先 に も例をあげた よ うに、商品の共同開発を行 う場 合には技術スタ ッフも関わ ることになるな ど、組 織的な対応が必要 となっている。 この ように、営業マン活動は相対的に小 さくな る一方で、営業 と呼ばれ る活動はその範囲 もその 深 さも拡大す ることになる。あるいは、取引条件 を販売先に提示す るだけの従来型の営業マンは不 要にな りつつあるといえよ う。つ ま り、大規模小 売企業を前提 とした場合、個人型営業では対応で きない状況にあるといえよ う。

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3

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組織型営業の可能性 個人型営業の有効性が疑問視 され るとすれば、 どの ような営業の在 り方が期待 され る で あ ろ う か 。 多数の顧客がいて、それぞれの顧客に標準的な 方法で対応す ると、顧客の反応 も平均的である消 費財市場 と生産財市場は違 うとい う主張がある。 そのため、生産財マーケテ ィングでは組織対組織 の取組が必要であると指摘をす るのである17)。つ ま り、生産財市場において 「販売企業は重要で個 別に対応 しなければな らない限 られた数の顧客を もつ。 これ らの顧客 との関係は複雑で、技術的問 題、取引の問題、配送 の問題を解決す るた獲)に両

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者 において複数 の部 門や意思決定者が関わ る こと にな る」18)とい うのであ る。 この Hakansson の指摘 した生産財市場 の特徴 は、わが国の グ ロサ リー市場 に近似 してい る よ う に思われ る。 とすれ ば、彼 の主張す る組織対組織 の取組 の必要性 と有効性 を検討す る ことは有意義 であ る と思われ る。 グ ロサ リー市場 において も、 売 り手 と買い手 は特定 の個人を通 じて取 引す る と い うよ りも、組織 間の取 引が重要 にな りつつあ る と考 え られ るか らであ る。 事実、わが 国の消費財 メーカーにおい て、営業 活動 を支援 す る活 動、 た とえば、取 引先小売商に 各種商 品情報 を提供す るため の ツールや棚割表 の 作成 な どを専 門に行 う部 署を もつ ところが多い。 1990年 に流通政策研究所 が実施 した調 査 に よ れ ば、 回答企業 の

5

4.

5

%

が営業活動を支援す る部署 を もち1

9

㌧ 1995年 に 日本 マ ーケテ ィン グ協会が実 施 した調査 に よれ ば、 回答企業 の

5

1

.

8

%

が 同様 の 部署を もってい る20)。 これ らのデ -タは営業活動 を支援す る部署 の保 有 の有無 に関す る も の で あ り、その具体的 な内容 は明 らか ではないが、少 な くとも、わが 国の消費財 メーカ-が組織型営業 を 指 向 してい ることを示 してい る と考 え られ る。 を改 めて検討 し、そ の上 で組織型営業を実践 す る ための条件 を整理す る ことであ る。組織塑営業 の 在 り方 を考 える上 では、大規模小売企業 の商 品選 択行動 の精赦 な分析 が不可欠 となろ う。そ して、 組織型営業 を とここで呼 んでい る ものが どの よ う な理論的 フレー ム ワー クに よって支持 され るか と い うことも検討課題 となろ う。 ただ し、わが国独特 の概 念で あ る営業を本格的 に接近す るためには グ ロサ リー以外 につ いて も検 討す る必要 があ る ことはい うまで もない。 (さ と う たけ し 講師) (1995.7.

4

受理) 注 個人 の能 力に頼 るのではな く、組織 が学 習 し能 力を高め、営業活動 を行 うよ うな営業 の在 り方、 組織型営業が これ か らの方 向性 のひ とつを示 して い るとい え よ う。

5

.

おわ りに 本稿ではわが国 の グ ロサ リー市場 に限定 した う えで、消費財 メーカーの営業上 の特徴 と問題点を 整理 した。そ の結果、多 くの企業が営業 マ ン個人 の能 力に重 きを置 く営業活動 を行 ってい る こと、 そ して、大規模小売企 業を 中心 とす る小売 の変化 が契機 とな って個 人型営業 が有効性を失 いつつあ る ことが確認 で きた。そ して、従来型 の営業す な わ ち個人型営業 に とって代 わ る可能性 のあ るもの として組織型営業 があ る ことを指摘 した。それ は 本来、生産財 マーケテ ィングにおいて主張 された ものであ るが、 グ ロサ リー市場 に十分 適用可能 で あ る と考 え られ る。 したが って、今後 の課題 は組織型営業 の可能性 1)石井淳蔵 「営業のジレンマ」石井淳蔵 ・鳴口充輝 編 『営業の本質』有斐閣、1995年を参照のこと。 2)営業中こ関連 した用語として 「販売」があるが、販 売は 「売買、 (財貨、サービスの所有権の移転-所 有的効用の創出活動<thecreation ofpossession utility>における売 り手側の一連の活動」 (久保村 隆祐、荒川祐書編 『商業辞典』同文舘) と定義づけ られているが、同辞典には 「営業」の定義は記載さ れていない。 3)本節は、嶋口充輝 「ワークショップ型営業の可能 性」石井淳蔵 ・嶋日充輝編 『営業の本質』有斐閣、 1995年を中心にまとめたものである。 4)もちろん、実際の営業管理においては、営業マン 単位、支店 ・営業所単位で売上高だけでな く利益、 さらに細か く特定商品の取扱店舗数、特売実施回数 なども管理の対象になっていることが多いが、基本 的には売上高が管理指標 となっている。

5)BartonA.Weitz,``Effctive ln Sales lnter・ actions:ContingencyFramework,"Journalof MarketingVol.45(Winter),1981,pp.85-103 を参照のこと。

6)F.B.Evans,"SellingAsADyadicRelationsh・ ip-ANewApproach,"TheAmericanBehavior -alScientistVol.6(May),1963,p.76. 7)BartonA.Weitz(1981),op.cit"pp.90-92. 8)BartonA.Weitz,H.Sujan,andMitaSujan, "Knowledge,Motivation,and Adaptive Beha・ vior:A Framework for improving Selling Effectiveness,"Journalof Marketing,Vol.50 (October),1986,pp.174-191を参照のこと. 9)DanT.Dunn,C.A.Thomas,and∫.L.Luba・

wski,''pitfallsofConsultiveSelling,"Business Horizons,Vol.24,No.5,1981,pp.59-65%* 照のこと。

(9)

182 長野大学紀要 第17巻第2号 1995

10)HakanHakanssonandClaesOstberg,"Indus・ trialM、arketing:AnOrganizationalProblem?,'' IndustrialMarketingManagementVol.4,1975 において生産財市場におけ る販売活動において組織 対組織の取組が重要であるとい う指摘がなされてい

る。

ll)Frank V.Cespedes,--coordinatingSalesand MarketinginConsumerGoodsFirms,"Journal ofConsummerMayketing,Vol.10No.2,1993, pp.37-55を参照の こと。なお、 この論文では組織 型営業を行 うための組織体制をアカウン ト・チーム と名付けてい る。アカウン トとは特定販売先小売企 業を指 してい る。またCespedesは生産財のマーケ テ ィング ・チ ャネル研究を長年行 ってお り、生産財 販売におけ る組織型営業の重要性を指摘 してい る。 例 えば、Frank V.Cespedes,StephenX.Doyle, and ∫.Freeman,"Teamwork forTodaysSel一 ling,

"

HarvardBusinessReview,Vol.67(March・ Apri

l

),1989,pp.44-54を参照の こと。

12)FrankV.Cespedes(1993),op.°it.,p.39 13)Patrick ∫.Robinson,C.W.Farris,andY・

Wind,IndustrialBuyingandCreativeMarket・ ing,Allyn& Bacon,1967,pp.22-38を参照の こ

と。なお、本書は生産財に関す るものであ るが、購 買課業を整理す る うえでは消費財に適用で きると考 えられ る。 14) この例は筆者が消費財 メーカーのスタ ッフに対 し て行 った聞 き取 り調査を基に して い る。 し た が っ て、かな らず Lも一般性をもつ ものではないが、大 規模小売企業の商品選択行動の特徴のひ とつを示 し てい るものといえ よう。 15)先行販売 とは特定の小売商が新商品を独 占的に取 り扱 うことを意味す る。通常、 2- 3カ月の期間に 限定 され、その後 は他の小売商で も取 り扱われ るよ ようになる。先行販売に より小売商は限定 された期 間ではあるが、他社に先ん じて一定の売上を享受す ることがで き、一方、消費財 メーカーは新商品の確 実な販売先を確保できることになる。

16)AlistairGrant,"TheDeathofTheSalesFor・ ce,''ADMAP(Winter),1988を参照のこと01988 年当時、Grantは ArgyllGroup の ChiefExe・ cutiveであ り、StiflingUniversityの小売担当の 客員教授であった。なお、調査は1987年の9月に実 施 され、回答企業は51であった。回答企業はユニリ ーバーや-インツか ら野菜や果物生産業者 まで と多 岐にわたっていた。ちなみにArgyllGroupは1988 年当時、英国のグロサ リー市場で約10パーセン トの シェアを持 っていた。

17)H独 an Hakansson,Jan Johanson an dBij6rn Wootz,"InfluenceTacticsinBuyer・SellerPro・ cesses,"IndustrialMarketingManegement,Vol. 5,1977,pp.319-332を参照のこと。

18)HakanHakanssonetal.(1977),op.cit.,p. 319. 19)流通政策研究所 『量販店の仕入政策 とそれへの対 応に関す る研究調査報告書』平成2年 3月、 136ペ ージ参照の こと。 この報告書では営業マン活動を支 援す る本社内の部署を 「マーチ ャンダイジング支援 部署」 と呼んでいる。なお、本調査は平成元年11月 に消費財 メーカーの マーケテ ィング ・スタッフ762 名に郵送調査法によって実施 したもので、有効回答 は154票であった。 20)本調査は社団法人 日本 マーケテ ィング協会が1995 年3月に消費財 メ-カーのマーケテ ィング ・スタッ フ579名に郵送調査法によって実施 した もので、有 効回答は105票であった。本調査においても流通政 策研究所 (平成2年3月) と同じく 「マ-チ ャンダ イジング支援部署」 とい う用語を使用 している。

参照

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