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パーソナリティのストレス緩和効果に関する因果分析 : ジェンダーの視点を加えて

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Kobe Shoin Women’s University Repository

Title

パーソナリティのストレス緩和効果に関する因果分析 : ジ ェンダーの視点を加えて

Causal analyses of stress moderating effects of personality - From a Viewpoint of Gender

Author(s) 土肥 伊都子(DOHI Itsuko)

山田 冨美雄(YMADA Fumio)

Citation 研究紀要(SHOIN REVIEW),第 45 号:15-35

Issue Date 2004

Resource Type Bulletin Paper / 紀要論文

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Right

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パ ー ソ ナ リ テ ィ の ス トレス 緩 和 効 果 に

関 す る 因 果 分 析

一 ジ ェ ン ダ ー の 視 点 を 加 え て 一

Causalanalysesofstressmoderatingeffectsofpersonality

伊 都子

冨美雄*

キ ー ワ ー ド ス ト レ ス 緩 和,パ ー ソ ナ リ テ ィ,ジ ェ ン ダ ー,因 果 モ デ ル stressmoderating/personality/gender/causalanalysis 要 旨 65歳 未 満 の 男 性 就 労 者 ・女 性 就 労 者 ・主 婦 の3グ ル ー プ の,パ ー ソ ナ リ テ ィ に よ る ス ト レ ス 緩 和 効 果 を 検 討 す る の が 本 研 究 の 目 的 で あ っ た 。 調 査 対 象 者 は, ス ト レ ッサ,ス ト レ ス 反 応,ス ト レ ス 緩 和 の パ ー ソ ナ リ テ ィ,ジ ェ ン ダ ー ・パ ー ソ ナ リ テ ィ(心 理 的 両 性 具 有 性)に 関 す る 質 問 項 目 に 回 答 し た 。 確 認 的 因 子 分 析 に よ り,ス ト レス 緩 和 パ ー ソ ナ リ テ ィ の 構 成 概 念 は,ス ト レ ス 耐 性,ス ト レ ス ・コ ー ピ ン グ,ユ ー モ ア の セ ン ス,ソ ー シ ャ ル ・サ ポ ー ト,自 尊 心 か ら な る こ と と判 断 し た 。 因 果 分 析 の 結 果,パ ー ソ ナ リ テ ィ は ス ト レ ッ サ の 抑 制,両 性 具 有 性 は,ス ト レ ス 緩 和 の パ ー ソ ナ リ テ ィ の 促 進 に 有 効 で あ る こ と が 示 唆 さ れ た 。 こ れ ら の 結 果 に つ い て,パ ー ソ ナ リ テ ィ と ジ ェ ン ダ ー が 、 ス ト レ ス ・マ ネ ジ メ ン ト に 果 た す 役 割 の 点 か ら 考 察 さ れ た 。 *大 阪 人 間科 学 大 学 本 研 究 は,平 成10年 度 大 阪 ガ ス グル ー プ福 祉 財 団 の助 成 を受 け た 。

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Abstract

The purpose of this study was to investigate the processes of stress moderating effects of personality in male workers (N=581), female workers (N=378), and housewives (N=388) aged under 65 years old. Participants were asked to complete the questionnaire about the following ; stressor, stress reaction, personality, and gender related personality (psychological androgyny). Confirmative factor analyses indicated that the construct of stress moderating personality consists of stress resistance, stress coping ability, a sense of humor, social support, and self—esteem. Causal analyses indicated that stress—moderating personality moderated the stressor, not stress response, and androgyny facilitated stress—moderating personality. These results were discussed in terms of the role of personality and gender in stress management.

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か,あ る い は 社 会 生 活 に よ っ て 生 じ た 性 差,す な わ ち ジ ェ ン ダ ー に 帰 す べ き か, 判 断 が で き な い 。 そ れ に 対 して 近 年 で は,学 際 的 に ジ ェ ン ダ ー 研 究 が 盛 ん に な りtこ れ ま で 生 物 学 的 で あ る と 考 え ら れ て き た も の の 多 くが,実 は 社 会 的 に 作 ら れ た も の で あ る と 認 識 さ れ る よ う に な っ た 。 ス ト レ ス 研 究 に 関 して も,生 活 様 式 や 職 場 や 家 庭 で の 役 割 行 動,他 者 と の 関 わ り方 な ど の 多 く は,ジ ェ ン ダ ー の 影 響 を 強 く受 け て い る と 考 え ら れ る 。 そ の た め,ジ ェ ン ダ ー が,ス ト レ ッ サ ー や ス ト レ ス 反 応iそ し て そ れ に 関 連 す る パ ー ソ ナ リ テ ィへ 影 響 す る 可 能 性 を 考 慮 す る 必 要 が あ る と考 え ら れ る の で あ る 。 例 え ば,稲 葉(ユ999)は,平 成7年 度 国 民 生 活 基 礎 調 査 の 集 計 結 果 よ り,12 歳 か ら85歳 以 上 ま で の 全 年 齢 層 に お い て,一 貫 し て 女 性 の 方 が 「悩 み や ス ト レ ス が あ る 」 人 の 比 率 が 高 い こ と を 問 題 に し た 。 そ し て,女 性 は,他 者 と 自 分 自 身 の 両 方 に 対 す る ケ ア 役 割 が 期 待 さ れ,そ れ が ス ト レ ス の 原 因 で は な い か,と 考 察 し た 。 土 肥(2001)も,女 性 は 家 族 や 家 族 以 外 の 他 者 に 生 じた 出 来 事 に 敏 感 で あ る こ と が 期 待 さ れ,ま た,家 族 に よ り 日常 生 活 が 左 右 さ れ て 当 然 だ と み な さ れ て い る た め,自 己 コ ン ト ロ ー ル 感 を 持 っ て 主 体 的 な 社 会 生 活 を 送 る こ と が 困 難 と な り,そ れ が 女 性 に 多 い と い わ れ る う つ 状 態 を 招 い て い る の で は な い か,と 考 察 し た 。 そ し て,ス ト レ ス と 関 連 が 深 い と 考 え ら れ る タ イ プA行 動 傾 向 に つ い て は,ジ ェ ン ダ ー と ス ト レ ス 媒 介 要 因 に 関 す る 実 証 的 研 究 の 知 見 が, い く つ か 提 出 さ れ て い る 。 た と え ば,タ イ プA行 動 傾 向 と男 性 性 が 高 い 関 連 性 を 示 す こ と は,Stevens,Pfost,&Ackerman(1984),DeGregorio&Carver(1980) に よ っ て 明 ら か に さ れ て お り,Dohi,Yamada,&Asada(2001)に お い て も,高 い 男 性 性 を もつ 人 が,男 女 に か か わ ら ず,タ イ プA行 動 傾 向 を 示 す こ と が 明 ら か に さ れ て い る 。 以 上 の 先 行 研 究 を ふ ま え,本 研 究 で は,ス ト レ ッ サ,ス ト レス 反 応,そ し て そ れ ら に 関 連 す る と 考 え ら れ る パ ー ソ ナ リ テ ィ の 中 か ら,特 に ジ ェ ン ダ ー と 関 連 が 高 い こ とが 予 想 さ れ る も の を 取 り上 げ る 。 そ し て,パ ー ソ ナ リ テ ィ と と も に,ジ ェ ン ダ ー に 関 す る パ ー ソ ナ リ テ ィ の ス ト レ ス 緩 和 効 果 を 検 討 す る 。 ジ ェ ン ダ ー ・パ ー ソ ナ リ テ ィ と,ス ト レ ス を 含 め た 心 理 的 健 康 と の 関 係 に つ い て は,こ れ ま で4つ の モ デ ル が 提 出 さ れ て き た(Marsh&Byme,1991;土

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肥,1999)。 そ の 中 で 支 持 さ れ て き た もの が,男 性 性 と女 性 性 の そ れ ぞ れ が独 自 に,心 理 的 健 康 に 貢 献 す る とい う加 算 モ デ ル と,男 女 に か か わ らず,男 性 性 が 心 理 的健 康 に よい とす る男 性 性 モ デ ル で あ る。 男 性 性 は,作 動 性(agency)が 核 とな り,女 性 性 は 共 同性(communion)が 核 と な っ て い る こ と が,因 子 分 析 な どに よ っ て 明 らか に さ れ て きた。 作 動 性 とは,自 己 の 能 力 や 可 能 性 を 最 大 限 に生 か す こ とで あ り,共 同 性 は,円 滑 な人 間 関係 や 親 密 性 を高 め る こ と を意 味 して い る。 そ して,作 動 性 も共 同性 も,個 人 に と っ て 人 間 的 成 長 を大 い に促 進 す る も の で あ る た め,作 動 性 と関連 す る男 性 性 も,共 同 性 と 関 連 す る女 性 性 も, 個 人 の 心 理 的健 康 に貢 献 す る と考 え られ て きた の で あ る。 そ して,加 算 モ デ ル を一 歩 進 め れ ば,男 女 に か か わ らず,男 性 性 も女 性 性 も両 方 高 い,す な わ ち心 理 的 両 性 具 有 的 パ ー ソ ナ リ テ ィ(Bem,1974)が もっ と も心 理 的 健 康 を高 め る とい うモ デ ル が,当 然 考 え られ る。 近 年 の ジ ェ ン ダ ー研 究 で も,心 理 的 両 性 具 有 が,ジ ェ ン ダ ー か ら開 放 さ れ た,理 想 の パ ー ソ ナ リ テ ィで あ る とい う仮 説 の も と,多 くの研 究 が 生 ま れ て き た。 個 人 が 男 性 性 も女 性 性 も兼 ね 備 え る こ と に よ り,男 性 性 と女 性 性 の 相 加 効 果 だ け で な く相 乗 効 果 も期 待 で きる か らで あ る。 両 性 具 有 的 な個 人 が社 会 的適 応 や 自尊 心 を高 く もつ こ とは,Bem(1974;1975) らの 研 究 を初 め と した い くつ か の研 究 で,明 らか に さ れ て き た。 土 肥 ・広 沢 ・ 田 中(1990)の 大 卒 女 性 に対 す る役 割 の 心 理 的影 響 に 関す る 調 査 研 究 で は,両 性 具 有 型 の 女 性 が,役 割 達 成 感 も高 く,生 活 満 足 感 も高 い こ とが 明 らか に され た。 また,Hirokawa,Dohi,Yamada,&Miyata(2000)で も,両 性 具 有 型 の 男 女 が,初 対 面 の異 性 と の会 話 場 面 で の 緊 張 の な さや,会 話 中 の 姿 勢 な どか ら,最 も対 人 関 係 で の 適 応1生が 高 い こ とが 明 らか に され て い る 。 以 上 の 先 行 研 究 で は,男 性 性 ・女 性 性 が,ス ト レス 過 程 の ど こ に影 響 を及 ぼ して い る の か,そ の 具 体 的 な 因 果 関 係 に つ い て ま で は 究 明 さ れ て い な い 。 そ こ で,本 研 究 は,男 性 性 と女 性 性 が ス トレス 緩和 パ ー ソナ リ テ ィ とい か に関 わ り な が ら ス トレス 反 応 を緩 和 して い くか,因 果 分 析 に よ っ て明 らか に し,壮 年 者 の ス トレス ・マ ネ ジ メ ン トに とっ て有 益 な 知 見 を 得 た い 。 ス トレ ス を緩 和 す る パ ー ソ ナ リテ ィ と して は,ス トレ ス耐 性,健 康 に つ い て の 自己 統 制 感,コ ー ピ ン グ,ソ ー シ ャル ・サ ポ ー ト ・ネ ッ トワー ク の大 き さ,ユ ー モ ア の セ ン ス を取

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り上 げ る こ と とす る。 そ し て,65歳 未 満 の 調 査 対 象 者 を,男 性 就 労 者 ・女 性 就 労 者 ・主 婦 に分 け,ス トレ ス緩 和 パ ー ソ ナ リテ ィ と ジ ェ ン ダ ー ・パ ー ソ ナ リテ ィ(男 性 性 ・女 性 性)の ス トレス 反 応 へ の影 響 過 程 を よ り詳 細 に 分 析 す る た め に, 要 因 間 の 因 果 関係 に つ い て,複 数 の 仮 説 モ デ ル を作 成 し,そ れ ら を検 討 す る 。 〈方 法 〉 調 査 対 象 者:大 阪 府 内 に 本 社 を お く複 数 の 企 業(鉄 鋼 関 係,青 果 会 社,銀 行 な ど)の 従 業 員 と そ の 被 扶 養 者 約2,40a名 と,大 阪 府 内 在 住 市 民(公 民 館 主 催 事 業 参 加 者,ス ポ ー ツ ク ラ ブ メ ン バ ー な ど)約1,000名 に 対 し て,「 こ こ ろ の 健 康 指 標 」 を 郵 送 し,回 答 を 求 め た 。 そ の 結 果,回 答 に 不 備 の な い,男 性718名 (平 均 年 齢46.5歳,SD=13.7),女 性958名(平 均 年 齢43.8歳,SD=16.5)の デ ー タ が 回 収 で き た 。 調 査 票 の 内 容: (1)ス ト レ ッサ 尺 度 … 日 常 の 些 細 な で き ご と に 対 す る 認 知 的 評 価(Lazarus& Folkman,1984)を イ ラ イ ラ 感(dailyhassle)と して 評 定 す る も の で,宗 像(1995) の 「日 常 苛 立 ち ご と 尺 度 」 を 参 考 に,生 活 領 域,人 間 関 係 領 域,仕 事 領 域 に お け る 出 来 事22項 目 を 独 自 に 選 択 し,日 頃 の イ ラ イ ラ 感 を 回 答 させ た 。 反 応 形 式 は,「2;大 い に そ う で あ る 」 「1;ま あ そ う で あ る 」 「0;そ う で な い 」 の3件 法 の リ カ ー ト法 に よ っ た 。 高 得 点 ほ ど,ス ト レ ッ サ と な る 出 来 事 が 多 い こ と を 示 す 。 下 位 尺 度 と し て,「 人 間 関 係 ス ト レ ッ サ 」 「仕 事 関 係 ス ト レ ッ サ 」 「生 活 関 係 ス ト レ ッ サ 」 の 得 点 を 用 い た 。 (2)ス ト レ ス 反 応 尺 度 … 不 安,う つ,怒 り,心 身 症 状 に 関 す る27症 状 の 項 目 か ら構 成 さ れ,調 査 時 点 ま で の 数 ヶ 月 の 問 に,そ れ ら の 症 状 が あ っ た か 否 か を 尋 ね た 。 反 応 形 式 は,「3;と て も つ よ く あ っ た 」 「2;か な りあ っ た 」 「ユ; わ ず か に あ っ た 」 「0;ま っ た く な か っ た 」 の4件 法 の リ カ ー ト法 に よ っ た 。 高 得 点 ほ ど,ス ト レ ス が 高 い こ と を示 す 。下 位 尺 度 と し て,「 不 安 ・う つ 」 「心 身 の 不 全 」 「攻 撃 ・ギ ャ ン ブ ル 」 の 得 点 を 用 い た 。 (3)ス ト レス 緩 和 要 因 … ス トレ ス 反 応 を 緩 和 す る こ と を 仮 定 し た 要 因 で,以 下 の リ カ ー ト尺 度 を 用 い て 測 定 し た 。

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① コ ー ピ ン グ(11項 目)… 尾 関(1993)の,大 変 な 事 態 に 巻 き 込 ま れ て 困 っ た 時 の,積 極 的 焦 点 的 対 処,消 極 的 対 処,情 動 焦 点 的 対 処 を 測 定 す る 尺 度 。 各 項 目 に つ い て,「3;い つ も し て い る 」 「2;と き ど き し て い る 」 「1; た ま に し て い る 」 「0;ま っ た くや ら な い 」 の4件 法 に よ り 回 答 を 求 め た 。 高 得 点 ほ ど,各 コ ー ピ ン グ を 用 い た 対 処 傾 向 が 強 い こ と を 示 す 。 ② 健 康 自 己 統 制 感(12項 目)… 渡 邊(1985)を 参 考 に,健 康 は 自 分 で コ ン ト ロ ー ル で き る と 考 え る 程 度 を 測 定 す る,外 的 統 制 感 と 内 的 統 制 感 に つ い て の 項 目 を選 ん だ 。各 項 目 に ど の 程 度 同 意 す る か を 尋 ね た 。反 応 形 式 は,「3; か な り そ う 思 う 」 「2;思 う 」 「1;そ う 思 わ な い 」 「0;ま っ た く そ う 思 わ な い 」 の4件 法 に よ っ た 。 高 得 点 ほ ど,健 康 へ の 自 己 統 制 感 が 高 い こ と を 示 す 。, ③ ユ ー モ ア の セ ン ス(10項 目)… 上 野 ら(1992)の ユ ー モ ア 尺 度 の 項 目 に つ い て,ど の 程 度 同 意 す る か を 尋 ね た, ④ ス ト レ ス 耐 性(14項 目)…Kobasa(1982)の ス ト1/ス 耐 性 尺 度 の 項 目 に つ い て,ど の 程 度 同 意 す る か ど う か を 尋 ね た 。 反 応 形 式 は,健 康 自 己 統 制 感 と 同 一 で あ る 。 ⑤ 自 尊 感 情(10項 目)一 ・下 仲(1997)の10項 目 か ら な る 自 尊 感 情 尺 度 項 目 に つ い て,ど の 程 度 同 意 す る か ど う か を 尋 ね た 。 反 応 形 式 は,健 康 自 己 統 制 感 と 同 一 で あ る 。 ⑥ タ イ プA行 動 傾 向(12項 目)… 前 田(1985)の タ イ プA尺 度 を 用 い た 。 た と え ば 「緊 張 し や す い ほ う で す か?」 と い っ た 質 問 に 対 し て,「0;い い え 」 「1;し ば し ば 」 「2;い つ も 」 の い ず れ に あ て は ま る か 尋 ね た 。 高 得 点 ほ ど,タ イ プA行 動 傾 向 が 強 い こ と を 示 す 。 ⑦ ソ ー シ ャ ル ・サ ポ ー ト ・ネ ッ ト ワ ー ク(10項 目)… 松 崎 ら(1990)のSSQ 9な ど を 参 考 に 項 目 を 作 成 し た 。 困 っ た と き に 頼 れ る 人 や ま ち が っ た と き に 叱 っ て く れ る 人 な ど が 「0;1人 も い な い 」 「1;1人 だ け い る 」 「2; 数 名 は い る 」 「3二 た く さ ん い る 」 の い ず れ で あ る か を 尋 ね た 。 高 得 点 ほ ど,サ ポ ー ト を 多 く得 て い る こ と を 示 す 。 ⑧ 男 性 性 ・女 性 性 尺 度 ・… 伊 藤(1978)のMHFス ケ ー ル の 男 性 役 割 ・女 性

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役 割 項 目(各10項 目r計20項 目)に つ い て,自 分 に どの く らい あ て は ま る か を,5件 法 の リ カー ト形 式 で 回 答 させ た 。 高 得 点 ほ ど,男 性 性,あ る い は女 性 性 が 高 い こ と を示 す 。 く結 果 〉 1)調 査 対 象 者 の グ ル ー プ化 と尺 度 得 点 の基 本 統 計 量 調 査 票 を 回収 で きた 対 象 者 の,年 齢 の 度 数 分 布 を 算 出 し た と こ ろ,65歳 以 上 の対 象 者 が280名 含 ま れ て い た た め,そ れ らの 対 象 者 は 分 析 か ら 除 外 し た 。 そ の結 果,職 業 別,性 別 ご との 有 効 調 査 対 象 者 の 人 数 は,Table1の 通 り と な っ た。 職 業 分 類 に入 ら な い もの の 内 訳 を見 る と,「 主 婦 」 と 「学 生 」 と 「そ の 他 (の 職 業 〉」 が あ っ た が,「 主 婦 」 と 「学 生 」 の 男 女 の 人 数 のバ ラ ン ス が とれ て い な い こ とや,「 そ の 他 」 の 職 業 内 容 が 不 明 で,分 類 が 困 難 で あ る と予 想 さ れ た 。 そ の た め,65歳 未 満 で,か つ男 女 の 「就 労 者 」,あ る い は,女 性 の み に絞 っ た上 で 「主 婦 ・無 職」(以 下 「主 婦 」 と略 す)の 該 当 者 だ け を分 析 対 象 と した 。 そ の結 果,「 女 性 就 労 者(N-378;平 均 年 齢38.30歳,SD=ユ2.44)」 「男 性 就 労 者(N=581;平 均 年 齢43.72歳,SD=11.63)」 「女 性 の 主 婦(N-388;平 均 年 齢47.52歳,SD=ll.33)」 の3つ の 対 象 者 グ ル ー プが 作 成 され た 。 全 尺 度 得 点 の 平均 値 と標 準 偏 差 は,Table1の 通 りで あ る 。 Table対 象者 グループ別尺度得点の平均(標 準偏差) 対 象 者 グ ル ー プ 男 性 就 労 者 女 性 就 労 者 主 婦 観測変数名 平 均 値 標準偏差 平 均 値 標準偏差 平 均 値 標準偏差 人 間 関係 ス トレ ッサ 仕 事 関係 ス ト レ ッサ 生 活 関係 ス トレ ッサ タ イ プA行 動 傾 向 男 性 性 女 性 性 ス ト レス耐 性 コ ー ピ ン グ ユ ー モ ア 健 康 自 己 統 制 感 ソ ー シ ャ ル ・サ ポ ー ト 自尊 心 不 安 ・うつ ス トレス 反 応 心 身 の不 全 ス トレス 反 応 攻撃 ・ギャンブルス トレス反応 xl XZ x3 x4 x5 ×6 x7 x8 xg x10 ×11 ×1Z x13 x14 x15 9 7 9 9 31 29 38 17 29 32 26 27 zo 11 8 38 50 03 47 "rfl as os 87 81 63 67 80 50 47 70 442 20z 226 953 886 335 a54 &06 313 863 235 274 945 013 zs2 973 067 87S 970 3098 2897 3437 4121 as31 9831 2837 872G 9121 1274 547 3 8 5 7 2 7 2 4 7 6 0 1 3 3 3 6 1 2 0 3 ° 2 6 4 8 0 6 0 4 1 ° ° ° . ° 5 ° ° ° ° ° ° ・ ° 2 2 2 4 7 4 6 3 3 4 4 7 3 2 9 6 9 8 30 29 37 21 30 32 zs z6 20 12 7 11 39 G5 60 22 51 10 16 71 33 05 94 34 0a z36 791 242 7s3 027 685 395 715 31ユ 348 624 411 660 563 821 観測変数名は共分散構造分析モデルの中で用い たもの

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2)各 対 象 者 グ ル ー プ の,ス トレス 過 程 の 因 果 分 析 上 記 の3対 象 者 グル ー プ ご と に,ス トレ ッサ か らス トレス 反 応 へ い た る過 程 に,パ ー ソ ナ リテ ィが 緩 和 効 果 を もつ か,ま た,そ の 過 程 に,ジ ェ ン ダ ー ・パ ー ソナ リ テ ィが どの よ う に 関 わ っ て い る か ,そ れ らの 因果 関 係 を,共 分 散 構 造 分 析 に よ っ て分 析 した 。 第 一 に,測 定 され た 全 て の パ ー ソ ナ リ テ ィ特 性 を観 測 変 数 と し て確 認 的 因 子 分 析 し,そ の 中 か ら どの パ ー ソ ナ リテ ィ特 性 をス トレス 過 程 に 関 連 した パ ー ソ ナ リテ ィの 構 成 概 念 に含 め る か を検 討 した(モ デ ル1; Fig.1参 照)。 第 二 に,ス トレ ッサ か ら ス トレス 反 応 が 生 起 す る過 程 に,ど の よ うにパ ー ソ ナ リテ ィの 構 成 概 念 が 関 わ る の か,複 数 の モ デ ル(モ デ ル2∼ モ デ ル5;Fig.2∼Fig.5参 照)を 比 較 検 討 し,そ れ ぞ れ の 対 象 者 グ ル ー プ ご とに,最 も適 合 性 の 高 い モ デ ル を特 定 した 。 第三 に,ジ ェ ン ダ ー ・パ ー ソ ナ リ テ ィが ス トレス過 程 に どの よ う に 関 わ る の か を 比較 検 討 した 。 そ の た め に,そ れ ぞ れ の 対 象者 グ ル ー プ で 最 適 で あ る と判 断 され た パ ー ソナ リテ ィの モ デ ル に,ジ ェ ン ダ ー を加 え た モ デ ル を比 較 検 討 した(男 性 就 労 者 の モ デ ル6∼ モ デ ル8は,Fig. 6∼Fig.8を 参 照;女 性 就 労 者 の モ デ ル6は,Fig.9を 参 照;主 婦 の モ デ ル6は, Fig.12を 参 照;女 性 就 労 者 と主 婦 の モ デ ル7は,Fig.10を 参 照;女 性 就 労 者 と 主 婦 の モ デ ル8は,Fig.1iを 参 照))。 ① パ ー ソ ナ リテ ィ特 性 の確 認 的 因子 分 析 各対 象 者 グ ル ー プ に,タ イ プA,ス トレス 耐 性,コ ー ピ ン グ,ユ ー モ ア, 健 康 自己 統 制 感,ソ ー シ ャル ・サ ポ ー ト,自 尊 心 の7パ ー ソナ リ テ ィ特 性 の尺 度 得 点 を観 測 変 数 と して,モ デ ル1の 確 認 的 因子 分 析(Tablet参 照) を行 っ た 。 そ の 結 果,3対 象 者 グ ル ー プ と も共 通 して,タ イ プAと 健 康 自己 統 制 感 の 影 響 指 数 の標 準 化 解 の値 が低 く,ま た,決 定 係 数 の値 も低 か った 。 そ の た め,タ イ プAと 健康 自己 統 制 感 の2観 測 変 数 を削 除 し,再 び確 認 的 因子 分 析 した 。 そ の結 果,男 性 就 労 者 と女 性 就 労 者 に 関 して は,モ デ ル 全 体 の 適 合 度 も上 昇 し,パ ー ソ ナ リテ ィ の構 成 概 念 か ら各 観 測 変 数 へ の 影 響 指 数 お よ び決 定 係 数 も一一様 に高 ま った 。 主 婦 に 関 して は,モ デ ル の適 合度 は上 昇 しな か っ たが,そ れ ら2観 測 変 数 を 削 除 す る こ と で,残 り5観 測 変 数 へ の 影 響 指 数 が,全 て 一 様 に高 くな っ た 。 そ の た め,最 終 的 に,い ず れ

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の対 象 者 グ ル ー プ の 場 合 も,タ イ プAと 健 康 自己 統 制 感 を 削 除 して ,パ ー ソ ナ リテ ィの構城 概 念 を作 る こ と と した 。 Table2パ ー ソナ リテ ィの 観 測変 数 の 決定 のた め の確 認 的 因子 分 析 の結 果 (モデ ル の全 体 的 評価 と影 響指 数 の 標 準化 解) モデルの評価(*)観 測 変 数 影響指 数 決定係数 男性就労者 GFI=.9629 モ デ ルlAGFI=.9258 x2(14)=75.1488 x4 x7 x8 xg x10 xll x12 タ イプA ス トレス 耐 性 コー ピ ン グ ユ ー モ ア 健 康 自己 統 制 感 ソー シ ャ ル ・サ ポ ー ト 自尊 心 02≫ 0.739 0,509 0.565 0.301 0.435 0,598 0.047 0.546 0.259 0.319 11'/ 0.189 0.358 モ デ ル2 GFI=.9774 AGF'1=.9323 x2(5)=36.2761 x7 x8 xg xユ1 x12 ト 一 ポ サ 性 ・ 耐 グ ル ス ン ア ヤ レ ピ モ シ 心 ト 一 一 ] 尊 ス コ ユ ソ 自 0.6953 0.49ユ4 1 0.4631 0.&25 0.483 0.242 0.348 0.214 0.391 女性就 労者 GFI-.9812 モ デ ル1AGFI=.9625 x2{14)=26.5071 x4 x7 X$ xg x10 ×11 x12 タ イ プA ス トレス 耐 性 コー ピ ン グ ユ ー モ ア 健 康 自 己 統 制 感 ソ ー シ ャル ・サ ポ ー ト 自尊 心 0.152 0.761 0.471 0.475 0.428 0,575 0.595 0.023 1:' o.zzz O.225 0.183 0.330 0.353 モ デ ル2 GFI=.9913 AGFI=.9740 x2(5)ニ8.7558 x7 XS xg xll x12 ス ト レス 耐 性 コ ー ピ ン グ ユ ー モ ア ソ ー シ ャル ・サ ポ ー ト 自尊 心 0.742 0.476 0.495 0.591 0.587 0.55」. 0.227 Q.245 0.349 'II 主 婦 GFI=.9840 モ デ ル1AGFI=.9679 xz(14)=2i.s6ii x4 x7 ×8 xg xia xll x12 タ イ プA ス ト レス 耐 性 コ ー ピ ン グ ユ ー モ ア 健 康 自 己 統 制 感 ソ ー シ ャ ル ・サ ポ ー ト 自尊 心 0,080 0.673 0.479 0.478 0.388 1. Q.581 o.oos O.452 a.zsa a.zz9 0.15 0.382 0.337 モ デ ル2 GFI=.9840 AGFI=,9519 x2(5)=15.2267 x7 x8 xg Xll X12 ス ト レス 耐 性 コ ー ピ ン グ ユ ー モ ア ソ ー シ ャル ・サ ポ ー ト 自尊 心 Q.662 0.492 0.475 0.627 0,575 0.438 0.242 0.226 0.394 0.330 (*}す べ ての モ デ ルのxzは,P〈,OO1

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Fig.1モ デ ル1:パ ー ソ ナ リ テ ィ に 関 す る 確 認 的 因 子 分 析 ② ス ト レス過 程 にお け る パ ー ソナ リテ ィの 関 わ り につ い て の モ デ ル の 比 較 ① で 決 定 した パ ー ソ ナ リテ ィ の構 成概 念 は,ス トレ ッサ と と もに ス トレ ス 反 応 が 生 起 す る の を緩 和 す る の か(モ デ ル2),社 会 で の 出 来 事 が ス ト レ ッサ に な る か ど うか を 決 定 す る の か(モ デ ル3),ス トレ ッサ の 大 きさ を決 定 す る の と同 時 に,ス トレ ッサ が ス トレ ス に 及 ぶ の を緩 和 す る の か(モ デ ル4),ス トレ ッサ に さ らさ れ る経 験 と と も に パ ー ソ ナ リテ ィが 変 容 し, そ れ に よ っ て ス トレス 反 応 が 生 起 しや す くな る の か(モ デ ル5),こ れ ら の4通 りに つ い て,因 果 モ デ ル を比 較 検 討 した(Table3参 照)。 そ の 結 果,男 性 就 労 者 の 場 合 は,モ デ ル4の 適 合 度 が 最 も高 か った 。 各 因 果 係 数 を み る と,ス トレ ッサ が ス トレ ス反 応 を引 き起 こ して い る こ とが か な り明 確 に認 め られ た が,パ ー ソナ リ テ ィは ス トレ ッサ とス トレス を緩 和 す る こ と も明 らか に され た 。 そ して パ ー ソ ナ リ テ ィ は,ス ト レス に対 して よ り も,ス トレ ッサ に 対 して,よ り緩 和 作 用 が 強 い こ とが 明 らか に な っ た 。 女 性 就 労 者 と主 婦 の場 合 は,モ デ ル3の 適 合 度 が 最 も高 か っ た 。 各 因 果係 数 をみ る と,男 性 就 労 者 の 場 合 と同 様,ス トレ ッサが ス ト レス 反 応 を 引 き 起 こ して い る こ とが 明 白で あ っ た が,パ ー ソ ナ リテ ィは,ス トレ ッサ の 緩 和 効 果 だ け を仮 定 す る 方 が,妥 当 性 が 高 い こ とが わ か っ た 。

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Table3ス トレス過 程 に お ける パ ー ソ ナ リテ ィの緩 和効 果 につ い て の 共 分散 構 造 分 析 の結 果(モ デ ル2か らモ デ ル5の 因果 係 数 の標 準 化 解) GFIAGFIx2(*jdf 因 果 係 数 モ デ ル2 .9197.8738285.9942ス パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ スト レ ッ サ ー → ス ト レ スY=・7922γ=一 .2582 モ デ ル3,9358.8991218.09 42パ ス ト レー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ ッサY=一 ・5375 ッ サ → ス ト レ ス β=.8526 男性就労 者 パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ ッサ γ=一 .4964 モ デ ル4.9364、8977213.4841パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ ス γ=一.ユ251 ス ト レ ッ サ → ス ト レ ス βニ.7695 モ デ ル5 .., .8182379.942ス パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ スP=ト レ ッ サ → パ ー ソ ナ リ テ ィ γ=一 ・6826 一.6688 モ デ ル2 .9279,8866174.5242ス パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ ス7=一ト レ ッ サ ー → ス ト レ ス7ニ ・7827 .1646 モ デ ル3 ・9455・9144119.2342㌫ ご;綴 献 レ認,y=一.5295982 女性就労者 パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ ッ サY=一 .5166 モ デ ル4.9451.9116118.3741パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ ス γ=一 .06401**1 ス ト レ ッ サ → ス ト レ ス βニ.7538 モ デ ル5 .8$59.8207228,5742ス パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ スRニト レ ッ サ1パ ー ソ ナ リ テ ィY=一 ・6739 .6522 モ デ ル2.9268.885 171.0342ス パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ スYニト レ ッ サ ー → ス ト レ スY=・8603 .2522 主 モ テ ル3.938 ・9・・6136.7942㌫ 認 二知 餐 よ レ詑9 1蓋r・49'4 婦 パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ ッ サYニ ー.5375 モ デ ル4.9396.9028133.2941パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ ス γ=一.1221'**' ス ト レ ッ サ → ス ト レ ス β=.8412 モ デ ル5 ,8642.7866285.5442ス パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ スト レ ッ サ → パ ー ソ ナ リ テ ィβ= 一γ=一 ・7388 ,7493 (*)全 ての モ デ ル のxzは,P〈.001 (**1閃 果 係 数 のt値は,n.S, そ れ以 外 の 因果 係 数【値 は,P<,05 Fig.2モ デ ル2

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Fi臼4モ デ ル4 ③ ジ ェ ン ダー ・パ ー ソナ リテ ィ と ス ト レス 迦 程 お よび パ ー ソナ リテ ィ との 関 係 を示 した モ デ ル の比 鞍 本 研 究 で はrジ ェ ン ダ ー ・パ ー ソ ナ リテ ィ と して,男 性 性 と女 性 性 を測 定 した 。 そ れ ら の 相 関 を み る と,い ず れ の 対 象 春 グ ル ー プ と も,か なO高 い 正 の 相 関 が あ っ た 傷 性 就 労 者 のrr,52"7、p〈.00鱗 女 性 就 労 者 のr

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= .402,p〈.001;主 婦 のT=.551,p<.001)。 ま た,男 性 性,女 性 性 の 自 己 概 念 お よび 役 割 評 価 につ い て の 共 分 散 構 造 分 析 を行 っ た土 肥(1995)の 研 究 で も,男 性 性 と女 性 性 の 自 己概 念 が1つ の 因 子 と して ま と ま っ た 。 ゆ え に こ の 因 子 を,両 性 具 有 性 因子 と命 名 した 。 そ こ で,本 研 究 で も,男 性 性 と女 性 性 を1つ の 両1生具 有 性 と い う構 成 概 念 と して ま とめ る こ と と した 。 そ して,両 性 具 有 性 の 構 成 概 念 を,男 性 就 労 者 の場 合 は モ デ ル4を 加 え た 。 同様 に,女 性 就 労 者 と主 婦 の場 合 は,両 性 具 有 性 の 構 成 概 念 を,モ デ ル3 に加 え た 。 そ の際,両1生 具 有 性 が,ス トレ ッサ,ス トレス 反 応,パ ー ソ ナ リテ ィの い ず れ に影 響 を 及 ぼ す か,複 数 の モ デ ル を比 較 検 討 した 。 そ の結 果,モ デ ル6か らモ デ ル8が 作 成 さ れ た 。 そ の適 合 性 を比 較 検 討 した と こ ろ,Table4の 通 り とな っ た。 ま ず,男 性 就 労 者 に 関 して は,両 性 具 有性 は パ ー ソ ナ リテ ィに影 響 を 及 ぼす と仮 定 した モ デ ル6(Fig.6参 照),両 性 具 有 性 は ス ト レ ッサ に影 響 を 及 ぼ す と仮 定 した モ デ ル7(Fig.7参 照),ス トレス に 影 響 を及 ぼ す と仮 定 した モ デ ル8(Fig.8参 照)の3つ を比 較 した と こ ろ,モ デ ル6が 最 も適 合 性 が優 れ て い た 。 ま た,他 の モ デ ル で は,両 性 具 有 か らの 因果 係 数 が 有 意 に至 っ て い な か っ た。 モ デ ル6を み る と,両 性 具 有 性 は,ス トレ ッサ お よび ス ト レス を緩 和 す る働 きの あ るパ ー ソ ナ リテ ィ を,か な り強 く促 進 す る こ とが わか っ た(Fig.6の 標 準 化 解 を参 照)。 女 性 就 労 者 と主 婦 に 関 して は,両 性 具 有 性 は ス トレ ッサ を抑 制 す る働 き の あ る パ ー ソ ナ リ テ ィを促 進 す る と仮 定 した モ デ ル6,ス トレ ッサ に影 響 を及 ぼ す と仮 定 した モ デ ル7,ス トレス に直 接 影 響 を与 え る と した モ デ ル 8の3つ を比 較 した と こ ろ,2つ の グ ル ー プ と も,モ デ ル6が 最 も適 合1生 が 高 か った 。 モ デ ル6を み る と,両 性 具 有 性 は,ス トレ ッサ を低 減 す る働 きを す るパ ー ソナ リ テ ィ に対 して,そ れ を か な り強 く促 進 す る こ とが わ か っ た(女 性 就 労 者 の標 準 化 解 はFig.9に 示 す 通 り で あ る 。 ま た,主 婦 の 標 準 化 解 は,Fig.12に 示 す 通 りで あ る)。 モ デ ル7と8と も に,両 性 具 有 性 か らス トレ ッサ や ス トレス へ の影 響 指 数 は,有 意 で は な か っ た 。

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Table4 ス トレス過 程 にお け るパ ー ソナ リテ ィの 緩和 効 果 につ い て の共 分散 構 造分 析 の結 果 (各対 象者 グ ルー プの モ デ ル6か らモ デル8の 因果 係 数 の標 準 化 解) GFIAGFIx2{*)df 因 果 係 数 モ デ ル6.9122.8712351.43 両 性 具 有 性 一 パ ー ソ ナ リ テ ィY=.7970 パ ー ソ ナ リ テ ィ→ ス ト レ ッ サ βゴ ー.444162 パ ー ソ ナ リ テ ィ→ ス ト レ ス γ=一.1353 ス ト レ ッ サ → ス ト レ スYニ.7717 男 性 就 労 者 モ デ ル7.8770.8194577.4462 両 性 具 有 性 → ス ト レ ッ サy-一.05141*判 パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ ッ サYニ ー.5195 パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ ス γ=一.1262 ス ト レ ッ サ → ス ト レ スR=.7684 モ デ ル8.8765.8187 両 性 具 有 性 → ス ト レ スY-.0435〔**1 パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ ッ サY=一.4960577 .3862 パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ スY=一 .1':・ ス ト レ ッ サ → ス ト レ スP=.7822 モ デ ル6.9175.8809 両 性 具 有 性 一 パ ー ソ ナ リ テ ィY=.8249 226.2663パ ー ソ ナ リ テ ィ→ ス ト レ ッ サR=一.4921 ス ト レ ッ サ → ス ト レ ス7=.7979 女 性 就 労 者 モ デ ル7.8838.8322353.85 而 性 具 有 性 → ス ト レ ッ サ γ=.1121{**1 63パ ー ソ ナ リ テ ィ→ ス ト レ ッ サY=一.5772 ス ト レ ッ サ → ス ト レ ス β=.8079 モ デ ル8,8855.8346355.58 両 性 具 有 性 → ス ト レ スY-.0096`**' 63パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ ッ サY=一.5311 ス ト レ ッ サ → ス ト レ スR=.7994 モ デ ル6.9262.8934196.99 両 性 具 有 性 → パ ー ソ ナ リ テ ィY=.7724 63パ ー ソ ナ リ テ ィ → ス ト レ ッ サ βコ ー.4454 ス ト レ ッ サ ー ス ト レ スY=.9173 主 婦 モ デ ル7...1.8382332.79 両 性 具 有 性 → ス ト レ ッ サY=.1156〔**♪ 63パ ー ソ ナ リ テ ィ→ ス ト レ ッ サYニ ー.5463 ス ト レ ッ サ → ス ト レ スR=.9131 モ デ ル8.8907.8421330.60 両 性 具 有 性 → ス ト レ ス γ=一 」110`**1 63パ ー ソ ナ リ テ ィ→ ス ト レ ッ サY=一.4620 ス ト レ ッ サ → ス ト レ スR=.9033 (*)全 ての モ デ ルのxzは,pく,OQ1 (**)因 果 係 数 の[値は,ns. そ れ以 外 の 因果 係数 【値 は,P〈.05 Fig.6男 性 就 労 者 の モ デ ル6

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F19、14女 性 就 労 者 と主婦 の モ デル 〒

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く考 察 〉 本 研 究 で は,65歳 未 満 の 男 性 就 労 者 ・女 性 就 労 者 ・主 婦 を対 象 に,ス ト レ ッ サ,ス トレス 反 応,ス トレス 緩 和 パ ー ソナ リテ ィ とジ ェ ン ダ ー ・パ ー ソ ナ リ テ ィ を質 問紙 調査 に よ って 測 定 した 。 そ して,パ ー ソ ナ リ テ ィに よ って ス トレ ス 反 応 が 緩 和 され る過 程 を よ り詳 細 に分 析 す る た め に,構 成 概 念 問 の 因 果 関 係 に つ い て,複 数 の 仮 説 モ デ ル を作 成 し,そ れ ら を検 討 した 。 第 一 に,ス トレス緩 和 の パ ー ソ ナ リテ ィの構 成 概 念 を,確 認 的 因子 分 析 に よ っ て検 討 した と こ ろ,3グ ル ー プ と も,ス トレス 耐 性,コ ー ピ ン グ,ユ ー モ ア の セ ンス,ソ ー シ ャル ・サ ポ ー ト,自 尊 心 の5つ の 特 性 で測 定 す る の が 妥 当 で あ る と判 断 され た 。 す なわ ち,タ イ プAと 健 康 自 己 統 制 感 の2つ が 削 除 され た 。 た だ しこ の 結 果 は,タ イ プAと 健 康 自己 統 制 感 が,ス トレス 緩 和 効 果 を もつ パ ー ソ ナ リテ ィ と して不 適 切 で あ る こ と は意 味 しな い。 土 肥 ・山 田(未 発 表)が ス トレ ス 反 応 を 目的 変 数 に,パ ー ソ ナ リ テ ィ を 説 明 変 数 に し た重 回 帰 分 析 で は,65歳 未 満 の対 象 者 の 場 合,タ イ プAは,3種 類 の ス トレ ス 反 応 の い ず れ に 対 して も,そ れ を促 進 す る方 向 で 強 く規 定 す る こ とが 確 認 され て い る。 ま た, タ イ プAは,本 研 究 で と りあ げ た 他 の パ ー ソ ナ リテ ィ とは 異 な り,虚 血 性 心 疾 患 な どの 身 体 的 な 疾 患 と結 び つ い て い る と い わ れ て い る 。 したが っ て,タ イ プ Aは,本 研 究 で と りあ げ た パ ー ソ ナ リテ ィ群 とは,そ の 点 で 異 質 で あ っ た か も しれ な い 。 身体 的 な疾 患 と深 く関 わ りあ っ て い る と思 わ れ るパ ー ソナ リ テ ィ は, タ イ プA行 動 傾 向 以外 に も少 な か らず 存 在 して い る可 能 性 が 高 い で あ ろ う 。 そ れ に対 して健 康 自 己統 制 感 の方 は,重 回 帰 分 析 で もあ ま り強 力 なス トレス 緩 和 要 因 で は な か っ た。 した が っ て,ス トレス 緩 和 とい う点 か ら も,健 康 自己 統 制 感 は,他 の パ ー ソ ナ リテ ィ とは 質 的 に異 な る と考 え ら れ る 。 ス トレ ッサ を 回避 す る た め に は,時 に は,災 い の 時 が 行 き過 ぎ る の を待 つ,と い っ た消 極 的 な 方 法 も有 効 で あ る とい わ れ て い る。 自分 で は ど うす る こ と もで き な い ス トレ ッサ が 存 在 す る 以 上,自 分 の 努 力 で 健 康 が 決 定 す る と考 えす ぎる と,か え っ て ス トレス を強 め て しま う こ と もあ る と考 え られ る 。 第 二 に,パ ー ソ ナ リテ ィの ス トレス 緩 和 の 過 程 につ い て は,男 性 就 労 者 の場

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合,パ ー ソナ リテ ィが 主 にス トレ ッサ とス トレス 反 応 の 両 方 を抑 制 す る と した モ デ ルが,最 も優 れ て い た 。 女 性 就 労 者 と主 婦 の 場 合 は,パ ー ソ ナ リテ ィ は ス トレ ッサ だ け を抑 制 す る と した モ デ ル が,最 も優 れ て い た 。 男 性 就 労 者 の パ ー ソ ナ リテ ィか らス トレス 反 応 へ の 因 果 係 数 は,パ ー ソナ リ テ ィか らス トレ ッサ へ の 因果 係 数 に比 べ 低 か っ た の で,男 性 就 労 者 も含 め て い ず れ の グ ル ー プ に お い て も,パ ー ソ ナ リテ ィ は ス トレス 反 応 よ りス トレ ッサ を抑 制 す る と考 え る べ きで あ る こ とが 示 唆 され た。 従 来 は,パ ー ソ ナ リテ ィ は ス トレス 反応 を緩 和 す る効 果 を もつ とい わ れ て きた た め,パ ー ソナ リ テ ィ はス トレ ッサ よ りも ス トレ ス 反応 を抑 制 す る もの と予 想 して い た。 しか し,本 研 究 の結 果 か らは,パ ー ソ ナ リテ ィは 直 接 的 には ス トレ ッサ に働 きか け る 方 が 主 で あ る こ とが 明 ら か に な っ た 。 これ を ス トレス ・マ ネ ジ メ ン トの 観 点 か ら結 論 づ け る と,ス ト レス に打 ち勝 つ た め にパ ー ソ ナ リテ ィ を変 容 させ る の は,ス トレ ッサ に さ ら さ れ る 経 験 に先 立 っ て行 わ れ るべ きで,ス トレ ッサ に な る 日常 の 出来 事 を ス トレ ッサ とさ せ な い た め の,早 め の方 策 が 必 要 で あ る と い え る。 第 三 に,各 グル ー プ の パ ー ソ ナ リテ ィ の ス トレ ス緩 和 過 程 に 関 し て,適 合 度 が最 も高 か っ た モ デ ル に 対 して,ジ ェ ン ダ ー ・パ ー ソ ナ リテ ィ と し て の両 性 具 有 性 を加 え た 。 そ して,複 数 の モ デ ル を た て,両 性 具 有 性 はパ ー ソ ナ リテ ィの ス ト レス緩 和 過 程 に どの よ う な効 果 を もつ か を検 討 した 。 そ の 結 果,い ず れ の 対 象 者 グ ル ー プ にお い て も,両 性 具 有 性 は,ス トレ ッサ や ス トレス 反 応 へ の直 接 的 影 響 は 及 ぼ さず,ス ト レ ッサ を緩 和 す るパ ー ソ ナ リ テ ィ を促 進 す る こ とで, ス トレス緩 和 に 間接 的 な効 果 が あ る こ とが 分 か っ た 。 さ ら に 両 性 具 有 性 か らパ ー ソ ナ リテ ィへ の 因果 係 数 が か な り高 か っ た こ とか ら,そ の効 果 は か な り高 い とい え る 。 ジ ェ ン ダー ・パ ー ソナ リ テ ィは,社 会 的 に期 待 され る特 性 に男 女 間 で 違 い が あ る と し て,男 性 性 と女 性 性 と い う 区 別 が され て き た 。 しか し土 肥 (1995)の 研 究 結 果 に 引 き続 き本 研 究 で も,特 に 自 己 概 念 の 側 面 で は,そ の 両 方 を高 め る,心 理 的 両 性 具 有 性 とい う概 念 が ス トレ ス緩 和 に有 効 で あ る こ とが 示 され た とい え る 。 男 性 性 ・女 性 性 の 心 理 的 健 康 や 社 会 的適 応 に 関 す る従 来 の モ デ ル で は,男 性 性 と女 性 性 が どの よ う な過 程 を経 て心 理 的 健 康 な ど を も た ら す の か,不 明 で あ っ た 。 しか し,本 研 究 で は,そ の 因 果 関 係 が 明 らか に で きた 。

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パ ー ソ ナ リテ ィの ス トレス 緩 和 効 果 と同様,両1生 具 有 性 も,ス トレ ッサ に さ ら され る前 に,そ れ を高 め て お くこ とが 重 要 で あ ろ う 。 男 性 性 の核 で あ る 作 動 性 と,女 性 性 の 核 で あ る 共 同 性 をバ ラ ンス よ くそ な え る こ とは,ジ ェ ンダ ー 以 外 の 分 野 に お い て も,適 応 的 な人 格 と され て きた 。 ゆ え に,こ れ が ス トレス 緩 和 に よい 影 響 を与 え る こ と も,当 然 予 想 され る こ とで あ る。 男 性 性 お よ び 女 性 性 が,ジ ェ ン ダ ー研 究 の 中 だ け で議 論 され る の で は な く,ス トレス研 究 に お い て も,さ らに 検 討 が 進 む こ と を期 待 した い。 〈引 用 文 献 〉 Bem,S.L.1974Themeasurementofpsychologicalandrogyny.Joacrnal.ofConsulting andCliizicalPsychology,42,155-162. Bem,S工1975Sexroleadaptability:Oneconsequenceofpsychologicalandrogyny, Journalof・Pθ 樗oηo距 り,andSocialPs)ノcんo!08ア,31,634-643, Braiker,H.B.1986Thet}peEwoman.Howtoovercomethestressofbeingeverything toeverybody.Angus&Rovertson:London. DeGregorio,E.,&Carver,C.S.1980TypeAbehaviorpattern,sex‐roleorientation,and psychologicaladjustment.JournalofPersonalityandSocialPsychology;39,286‐ 293. 土 肥 伊 都 子1995ジ ェ ン ダ ー に 関 す る 役 割 評 価 ・ 自 己 概 念 と ジ ェ ン ダ ー ・ス キ ー マ ー母 性 ・父 性 と の 因 果 分 析 を 加 え て 一 社 会 心 理 学 研 究,ユ1,84-93. 土 肥 伊 都 子1999ジ ェ ン ダ ー に 関 す る 自 己 概 念 の 研 究 一男 性 性 ・女 性 性 の 規 定 因 と そ の 機 能 一 多 賀 出 版 土 肥 伊 都 子2001家 族 の 幸 せ,私 の 幸 せ 土 肥 伊 都 子 ・諸 井 克 英(著)福 祉 の 社 会 心 理 学 一み ん な で 幸 せ に な る 方 法 一 ナ カ ニ シ ヤ 出 版pp.77-123. 土 肥 伊 都 子 ・山 田 冨 美 雄(未 発 表)成 人 期 に お け る ス ト レ ッ サ,ス ト レ ス, お よ び ス ト レ ス の 規 定 因 に 関 す る 研 究 土 肥 伊 都 子 ・広 沢 俊 宗 ・ 田 中 國 夫1990多 重 な 役 割 従 事 に 関 す る 研 究 一役 割 従 事 タ イ プ,達 成 感 と 男 性 性,女 性 性 の 効 果 社 会 心 理 学 研 究,5,137-145.

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Fig調 女 性就 労響 と主 蝋 の モ デ ル8

参照

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