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沖縄県市町村社会福祉協議会の精神障害者支援活動の状況及び職員の意識調査-精神障害者地域生活支援のための職員研修プログラム策定を見据えて-: 沖縄地域学リポジトリ

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(1)

Title

沖縄県市町村社会福祉協議会の精神障害者支援活動の状

況及び職員の意識調査−精神障害者地域生活支援のため

の職員研修プログラム策定を見据えて−

Author(s)

名城, 健二

Citation

沖縄大学人文学部紀要 = Journal of the Faculty of

Humanities and Social Sciences(10): 109-138

Issue Date

2007-12-31

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/6226

(2)

沖縄大学 人文学部紀 柴 第10弓 2007

沖縄県市町村社会福祉協議会の精神障害者支援活動の

状況及び職員の意識調査

一精神障害者地域 生活支援 のための職員研修 プログ ラム策定 を見 据 えて

-名

要 約 市町村社会福祉協議会 (以下・社協)は、地域福祉の担い手 として地域 における社会福祉全般 を担 ってきた歴史がある。 しか し・精神障害者支援 に関 してはその支援 を充分行ってきた とは言 えないであろう。そ こで,沖縄県 内社協の精神障害者支援 の実態や職員の意識 を把握するために 調査 を行った。 調査の結果分かった ことは、社協は精神障害者 に対す る支援の必要性 を感 じなが らも、精神障 害者の病状などに対する理解度が不充分で、その支援 に不安 を抱えていることであった。そ して、 その不安 を解消す るためには、専門家の配置や職員向けの研修 を強 く望 んでいることが分かった。 調査結果を踏まえ、研究委員会にて職 員を対象 とす る研修 プログラムを作成 し、それ を試行的に 八重瀬町社協にて実施 した。実施後、その課題 を検証 しさらに研修 プログラムを修正 した。 今後は、研修 プログラムを各社協が積極的に実施 し、精神障害者支援 の充実や職員のスキルア ップの手段 として活用 されることを期待するO キーワー ド :社協、精神障害者支援、不安要素、職員研修 1.はじめに 社会保障審議会障害者部会精神障害分会は、2002年12月 「今後の精神保健福祉医療施策 につ いて」 とす る意見具 申を行 った。その基本的考 え として、 「受 け入れ条件が整えば退院可能な入 院患者約7万2千人を今後10年間で退院」 させる ことが うたわれた。2004年10月には、厚生労 働省障害保健福祉部か ら 「改革のグラン ドデザイ ン案」が提案 され、その政策 目標 として 「今後 10年間で約7万床相当の病床数の減少」 を促す とした。 日本における、精神障害者の社会的入院 の問題が取 り上げ られ るよ うにな り久 しくなる。特 に国は2000年以降、本格的 にその解消に取 り組んでいる。佐藤は この一連の国の動きに対 して、 「精神保健医療福祉施策が、 『入院医療 中心 か ら地域 生活 中心 へ』 と歴史 的 に転換 を とげる ことにな った」 (佐藤 :2007)と して いる。 2006年に施行 された障害者 自立支援法 (以下、 自立支援法)は、 3障害 (身体障害、知的障害、 精神障害)の制度格差 を解消 し.市町村 に実施主体 を一元化 した。 これ まで、他の障害分野 と比 べて制度の不備が指摘 されていた (新保 :2006)精神障害者にとって、課題があるにせよ、 自 立支援法にかける期待は大きい。精神保健福祉関連法律の施行 (心神喪失等の状態で重大な他書 行為 を行 った者の医療及び観察法等 に関す る法律2005年)や改正 (精神保健及び精神障害者福 祉 に関する法律2006年、障害者の雇用の促進法等 に関す る法律2006年、 自立支援法) の施行、 精神障害者退院促進支援事業 1'の推進によ り今後精神障害者に対する就労支援や地域生活支援が 重視されて くるであろう。 沖縄県 においては、県障害保健福祉課の調査で、入院 ・通院患者数が、2000年の27,287人か

(3)

-109-沖縄大学人文学部紀要 第10号 2007 ら2005年 には36,491人 と増加 し、内、精神科病院に入院する患者で地域の受け入れ条件が整え ば退院できる患者が約16% (827人) いるとしている (沖縄県 :2007年)。沖縄タイムスによる と、沖縄県 は県 障害者福祉計画 の中に、2011年 までに689人の退院を目標値 に挙 げたが、退院 後 の住居 の確保やサポー ト体制な ど、地域 の受 け皿 づ く りが急務 と (沖縄 タイムス :2007)描 摘 している。 社協は,地域福祉 の担 い手 として、 これ まで地域 の最前線 としてのその役割 を発揮 し、その支 援 システムを構築 して きた。 しか し、精神障害者支援 においては、必ず しもその支援 に力を注い で きた訳 で はな く、 どち らか と言 えば苦手意 識 を持 って いた と思われ る。 そ の ことを石川 は、 「社協 は、社会福祉領域 を事業 の主軸 に置 いたため に、保健や医療 との関係 に隔た りがあ り精神 保健福祉領域 にお いて も例外でないであろう」 (石川 :1998) と指摘 している。一連の精神障害 者 を取 り巻 く法制度 の改正、施行、取 り組み によ り、今後益 々,地域社会で暮 らす精神障害者が 増 えて い くことは間違 いな いであろ う。 その中で、地域福祉 の第一線で活躍す る社協 に対 して、 精神障害者 に対す る支援 の期待 と役割が今後増えて い くもの と考 えるC 2.調査 日的 精神疾患及 び精神障害 に対す る理解 の促進、精神 医療改革、地域 生活支援が取 り組 まれる中、 社協 にお ける精神保健福祉関係事業 の取 り組み を推進す る ことを目的に、社協 と関係機関 ・団体 との連携 のあ り方、社協の精神保健福祉事業の取 り組み に対す るプログラムの提案 を目的に、沖 縄県社 会福祉協議会内 に 「精神 障害者の地域生活支援 を考 える研 究会 (以下、研究委 員会)」 を 設立 した。 本調査の 目的は、各市町村内の精神障害者支援 の現状、社協の状況、社協職員の精神障害者支 援 に対す る意識 を把握す る ことによ り、各社協 の精神障害者地域生活支援 の取 り組みの参考 にな るよ うに実施す る。 3.調査対象 沖縄県 内の社協並びに社協職員 とした。 4.調査の活用 社協に精神障害者支援 プログラム を提案するための資料 として、活用予定 とした。 5.調査 内容 (調査票 は資料 1参照)

(

1

)

(

2

)

は社協 としての回答

、(

3

)

は社協職員の意識調査である。下記の条件 に従 い回答す る。 (1) 市町村 の精神障害者支援活動の状況調査 (資源 ・制度 ・支援 の状況) -調査票1

(

2)

社協 の取 り組みの状況

(

3)

社協職員の意識調査 につ いて 査票

2

3

-①② 調査票3につ いては、社協それぞれ、下記の条件で職員を抽 出 し、質問に答える。 調査票3-①② は コピー して準備する。 調査票3-①② は、調査票3-①(診 (集計用) にまとめて、集計用 を提出す るo - 1

(4)

10-名城 :沖縄県市町村社会福祉協議会の精神障害者支援活動の状況及び職 員の意識調査 管 理 職 ①事務局長、②次長、③支所長、④課長、⑤係長 一般職員 ⑥福祉活動専門員、⑦精神障害者関係担 当、⑧権利擁護事業担 当 ⑨ ボ ランテ ィア担 当、⑩相談担 当、⑪訪問介護事業担 当、⑫その他 の事業 ※ ①∼⑩は、優先的 に抽出す る職員の優先順番である。正職員、嘱託、非常勤 を含 む。 (条件

2)

各市町村社協は職員数が異な るので、下記の条件で人数 を抽 出する (パー ト職員は除 く)。 職員総数 抽 出職員数 50人以上 15人 20人以上50人未満 10人 調査票 1は、社協職員 に地域 の精神障害者 の実態 を理解 して も らうことを目的 とした。調査票 2は、社協内での精神障害者支援 の実態把握 を 目的 とした.調査票3-(訓 ま、社協職員の精神障 害者 に対す る意識確 認を目的 とした。 調査票3-② は、社協 の精神障害者支援 につ いての具体 的 な考えの把握 を目的 とし、 自由記述 とした。 6.調査期間 ・方法 調査期間は、2006年8月10日(木)∼25日 (金) とした。調査方法は、研究委員会 にて作成 した 調査票 を社協へ郵送 し、回答後 は事務局で ある沖縄県社会福祉協議会へ転送す る方法 を取 った。 尚、精神障害者 に対す る社協職員の意識調査の質問1- 8は、 高知県精神保健福祉セ ンターがボ ランテ ィア養成講座 にて実施 した内容 を使用 し、 9- 15は委員会 にて検討、追加 した。回答は、 41社協の うち37社協か らあ り (回収率93%)、 回答者は249名であった0 7.研究委員会構成 メンバ ーと研究委員会開催 日 (1)研究委員会委 員 委 員 長 名城 健二 (沖縄大学人文学部福祉文化学科講師) 副委員長 山城 正人 (野の花作業所所長) 委 員 比嘉 智子 (うるま市社協地域生活支援セ ンターあいあい所長) 委 員 長堂たつ子 (恩納村 民生委員児童委員) 委 員 金城 昌範 (豊見城市社協福祉活動専門員) 事 務 局 大木陽一郎 (沖縄県社会福祉協議会地域福祉部)

(

2

)研究委員会開催 日 2006年7月4日・8月1日・9月11日・10月23日・11月13日 2007年3月16日 (合計6回) 8.調査結果 (1)調査票 1 :市町村 の精神障害者支援活動の状況調査 (資源 ・制度 ・支援 の状況) 調査票1に関 しては、社協が地域の精神障害者 の実態 を全て把握できているとは限 らないため、 各地域の行政か らの情報提供 に頼 った。 しか し、行政か らの情報収集が充分で きなか った項 目が ー 1 1 1

(5)

-沖縄大学 人文学部紀要 第10号 2007 あ り、調査結果 に各社協 のば らつ きがみ られた。研究委員会 にて調査票1については、各地域の 充分な回答が得 られなか った と判断 した。 よって、本稿への掲載 は控 えることとす る。 (2)調査票 2 :市町村社協の取 り組みの状況 調査票2- 1:精神障害者関係の相談 調査票2- 1- (1)精神保健福祉 に関す る2005年度相談件数 (5,430件) 調査票2- 1- (2)相談経路

本人

家族 親戚 民生委員児童委員 近所の住 人 その他 調査票

2-1- (

3)

相談 内容 生活 経済 就労 病気 迷惑 制度(サー ビス)用 刺 その他 調査票2-2 :障害者 自立支援法施行 に伴 う実施予定の事業 調査票2-2- (1) 自立支援給付 について ①ホームヘル プサー ビス事業 1.実施 中17社協 (利用者71人) 2.実施予定 0社協 ② グルー プホーム事業 1.実施 中 7社協 (利用者 4人) 2.実施予定 0社協 調査票2-2- (2)障害者 自立支援法における利用料の減免対応の予定 (1.す る :13社協 / 2.しない:9社協 ) 調査票

2-2- (

3

)

地域生活支援事業 につ いて 相談支援事業 5社協 その他 ( ) 移動支援事業 3社協 巨 の他 の事業 生活支援事業

5

社協 調査票 2- 2- (4)局内における 自立支援法 の職員学習会 (研修等) の開催 (1.実施 した:4社協 / 2.実施 して いない :22社協 ) 調査票3:現在、実施 している精神障害者関係の事業 地域福祉権利擁護事業の利用促進 21 精神障害者の社会参加支援 8 作業所 の運営 5 精神保健福祉ボ ランテ ィア養成 1 家族会への支援 (家族会 との連携) 12 精神保健福祉ボランテ ィア活動の場の提供 5 精神障害者の就労支援 6 精神障害理解 における啓発 5 調査票4 :局内で検討を進めたが、実施できなかった精神障害者関係の事業 と実施できなかっ た理 由

(6)

-112-名城 .沖縄県市町心r社会福祉協議会の精神障害者支壊活動の状況及び職Elの意識調査 ・授 産 施 設 を 計 画 して き た が 、 既 存 の 作 業 所 の 老 朽 化 に伴 い 、 移 転 工 事 に2カ年 か け て い る うち に、 自立 支 援 法 の施 行 に よ り、 授 産 施 設 を 断 念 した . 今 後 は 、 地 域 活 動 支 援 セ ン夕一 事 業 や 就 労 移 行 支 援 事 業 を実 施 す る 旨 を役 場 と調 整 して い る○ ・障 害 者 パ ソ コ ン教 室 を 開催 し、精 神 障 害 者 の参 加 を募 集 した が 、参 加 者 が い な か った ○ (3)調 査 票3-① -1:社 協 職 員 の意 識 調 査 (質 問9、11、 13、 15の み 円 グ ラ フ化 して 示 す ) No. 巽 間 Aそう思うBも言えないどちらと わないCそう思 1 一度精神障害になると治らない 12 101 136 2 薬やカウンセリングは、精神障害の治療に有効だ 208 29 10 3 精神障譜のおもな原 因は、迫伝だ 8 93 148 4 精神障蕃者の行動は不 可解で、犯罪に結びつきやすい 16 140 93 5 精神障譜者の病状は、一時期だけであり、普段は社会人としての行動が取れる 76 145 26 6 精神障害者とその家族は、社会の偏見にさらされて大変だ 112 82 51 7 精神障普者が病気や障杏のために、働けないとしても仕方のないことだ 31 88 129 8 精神障醤者が、1人あるいは仲間同士で、アパ-トを借りて生活するのは心配だ 53 89 109 9 精神障害者の対応は,よくわからないので、少し苦手である 77 101 73 10 自分 自身にも,精神瞭杏者への偏見がある 34 100 114 ll 社 協として、精神障宵者支援の取り組みが、もつと必要と考える 131 105 13 12 現在の社協は、精神障害 者支援の-3兼展開が、もつと可能である 71 146 30 13 精神障酉者支援事業を実施するとき,社協には不安要素がある 87 124 37 14 精神保健福祉士の配置で、竹男が円滑にすすむと考える 142 91 15 一 113

(7)

-沖縄大学人文学部紀要 第10号 2007 13.精 神 障 害 者 支 援 事 業 を 実 施 す る と き 、 社 協 に は 不 安 要 素 が あ る Cそ う 思 わ な い 15% B ど ち ら と 言 え な い 50% < ' A そ う 思 う 35%

ー11

(8)

4-名城 :沖縄県 市町村 社会福祉協議会の枯神障醤音支援活動の状況及び職員の意識調査 (4)調査票3-②-1一 (1) 「現在の社 協は、精神障害者支援 の事業展 開が もっと可能であ る」の回答を分類 し、その主な内容 を見る。 ここに寄せ られた意見で、社協の可能性 として最 も多いのは、連携の意見が59%で、役所保健 師や福祉保健所、医療機関 との連携が多 く上げ られている。次に、支援の意見が24%と多 く、具 体的には、家族会への支援、ふれあいサ ロンな ど当事者の社会参加の機会づ くり、就労支援な ど がある。その他は、17%であった。 <他機関との連携の可能性59%> ・役場や福祉保健IFJ務所、精神保健福祉セ ンターの保健師 と定期的な連絡会な どを開き連携 を取 ったほうが良いと思 う。 ・対象者の通院する医療機関や専門のいる相談支援機関、本人に携わる人 との連携が必要である。 ・主治医等 との専門性 を生か した連携 を重視 しなが ら、社協 として民生委員や地域住民 との連携 を密に、地域で支えあえる笥業の展開を図る必要がある。 ・関係機関 (複数機関)でのカンファレンスを行 ったほうが良い。 ・医療、保健所、生活支援セ ンター等の専門機関 との連携がないと支援は難 しい。 ・身体 ・知的 ・柏神の施設や関係する行政、医療機関、ボ ランティア等の連携があれば可能 と思 える。 ・医療機関やハ ロー ワーク、商工会等 との連携は必須に思える。 ・就労支援などを目指 した地元企業者 とのつなが りが必要である。 ・小規模作業所や地域支援セ ンター との連携 によ り地域の精神障害者の支援 に取 り組む必要があ る。 ・行政 との連携によ り作業所の新設を行 い、新たな事業展開が可能だ と思 う。 ・病院、行政、学校、企業、地域社会 との連携を図る。 ・民生委員や地域住民との情報交換や情報収集 を行 う。 ・権利擁護事業、地域でのネ ッ トワーク活動 を行 う。 ・社会適応訓練TJI業の活用による支援やボ ランティア関係事業 との結びつきを図る。 ・社会参加を促進する為のグルー プホ-ムの設置を積極的に行 うと同時 に、行政、施設、家族会 - 11 5

(9)

-沖縄大学人文学部紀要 第10号 2007 地域等 と連携、啓発活動 を強化する必要がある。 ・やは り社協は、住民の立場 を中心 に考 える組織だ と思 います。社協が市民 と行政の間に立ち、 マスコミや行政等へ現状 を訴えてい くことが使命ではないで しょうか。その為には、ボランテ ィア団体、各種福祉施設、NPO組織 との連携が必要です。それ と、地域福祉活動計画の策定 が急務である。 ・精神障害者 に対する差別 をせず、職場や専門家チームや地域等 との連携 を図る。 <精神障害者やその豪族 に対する支援の可能性

2

4%>

・家族会の支援が必要である。 ・精神障害者のサ ロン (趣味や作業ができる場所)の設置な ど、居場所作 り。 ・社会 の一員 として、迎え入れ るための取 り組みができる場所作 り (病院、 自治会、民生委員、 子供会、保健相談セ ンター等). ・地域活動支援セ ンター事業、ボ ランティア活動支援事業を実施する0 ・障害者 自立支援事業 と地域福祉権利擁護事業 との組み合わせ によ り、精神障害者の自立 と家族 を支援す る。 ・精神障害者小規模作業所 と連携 を取 り、上記の就労、社会参加等への取 り組みが出来る。 ・社協が法人後見 になることによ り、判断能力が著 しく低下 した場合にも安心 して暮 らせるO ・社協は地域 のために、子 どもか ら高齢者、全ての障害者、家族のために住みやすいまちづ くり を展開 していくために、地域福祉の要 として、活動することが必要だ と思 う。 ・支援セ ンター的な役割 を持 って、社会参加の機会を増やすO ・就労支援な どを行 い、本人たちに生きがいを持たせる。 ・一般住民 と精神障害者が一緒 に参加する事業 (スポーツ、 レク活動) を行 う。 <その他の可能性

1

7%>

・学生や地域住民 と交流 し、精神障害 を身近 に感 じる場 を作 ることができると思 う。 ・住民 と関わる機会 を増やす ことが社協の役割である。 ・企業 に対 して も勉強会等、精神の方 々への理解が深 まることをしていかなければいけないと思

う。

・市民への精神障害に対す る理解の普及 と地域生活支援員の協力や資源の発掘などを行 う。 ・地域での受け皿づ くりのためのボランティアコーデ ィネーター人や団体 の育成な どの取 り組み が必要である。 ・住民ボランテ ィアな どのネ ッ トワークの形成 を図るo ・相談体制を充実 させるO 調査 票3-②-1一 (2) 「社協 として、精神障害者支援の取 り組みが もっと必要 と考える」 の回答 を分類 しその主な内容 を見 る。 - 116

(10)

-名城 ●沖縄県 市町村 社会福祉 協議会 の柏神障害者支援活動 の状況及び職 員の意識調査 もっとも必要性 を感 じているのが、精神障害者への支援35%で、次 に地域啓発の25%である。 3番 目に社協内における取 り組み として職員研修が17%で、地域住民の啓発 もさることなが ら、 職員の意識の向上も必要であるとの認識が強 いと考え られ る。その他は、23%であった。 <精神障害者 に対する支援35%> ・病院退院後、地域で生活する際のサポー トを行 う。 ・退院 しても精神障害者のほとん どが引きこもりがちなので、外出 (交流)す る機会 として、生 きがいを兄いだせる様な活動の場の提供、地域の行 き (生き)場所づ くりが必要である。 ・精神障害者の生活 リズム をつ くる手助けになる事業 として、就労の場の確保 も重要 になって く る。社協 として、就業機会の提供、仕事の発注 も考えることができる。 ・作業所等への支援 を行 う。 ・精神障害者のための生活支援セ ンターを設立する。 ・地域の見守 り活動の展開及び行 き (生き)場所づ くり。 ・家族支援の体制作 りが必要である。 ・地域で社会の一員 として安心 して暮 らしていける取 り組み。 ・権利擁護事業、地域でのネッ トワーク活動 を行 う。 ・関係機関との連携及びグルー プホームの活用な ど。 ・現在、ホームヘル プサー ビス事業を行 っているが、そのサー ビスを受けて安定 した利用者 を次 の段階につな ぐ支援事業が必要 と考える (就労、社会参加等)。 ・団体への育成事業 としての助成金 を確保す る。 ・精神 障害者 のボ ランテ ィア を養 成 (例 えば傾聴 ボ ラ ンテ ィア とか、 心 のボ ラ ンテ ィア と か ・・・・)する。 <啓発 ・啓宗活動25%> ・地域の方の理解 と地域の受け皿、環境づ くり。 ・自治会長、民生委員婦人会等市民対象 とした、啓発 ・啓蒙活動 を実施す る。 ・精神障害者に対する理解、協力を得 るための研修会を開催す る。 ・まず、精神障害者 というレッテル をはることをやめて 「一人の人 として尊ぶ」思考の改革が必 ー 117

(11)

-沖縄大学人文学部紀要 第10号 2007 要であ り、そのための啓発活動 に取 り組む。 ・精神障害者 に対す る世間の偏見解消 の取 り組み。 ・就労支援 を行 う上で、地域 における精神障害者 に対す る偏見 を少 しで も取 り除 くための、地道 な地域活動 を積極的 に展開す ることが必要であるo ・精神障害者 を理解 して もらい、支援者 を増や して い く学習会 を開催す る。 ・地域で1人でも当た り前の権利 として住める環境づ くり、サポー トが必要である。 ・職員含 め、一般社会の理解 を深めるための啓発 を行 う。 ・地域の中で、生活 を安心 して送れ るよ うに、住民の理解認識 を高める福祉教育 を行 う。 ・精神障害者だけでな く、障害全般的 に支援が必要、障害者 との交流は、年間1、 2回 しかな く, 彼 らを理解す るため には、 もっ と多 くのコミュニケーシ ョンをとるべ きだ と思 う。 <職員の研修17%> ・職員の精神障害者 の理解や知識 向上のための勉強会等 を開催す る。 ・職員一人ひ とりが精神障害者 に対す る理解 を深めるよ うに研修会等へ積極的に参加 し、 当事者 や家族 との交流の機会づ くりを積極的 に担 うことだ と思 うO ・精神障害 を理解 して もらうため に、施設へのボ ランテ ィア派遣や、勉強会を開 く。 ・精神障害者が地域で同等 に住 め るよ うにす るための、地域住 民への 「説明の仕方

「説得の仕 方

「協力体 制のあ り方」等 の研修 を して もらいた い。 ・自主的 に研修会等 を参加す る。 ・障害者等 への対応がスムーズに図れ るための精神保健関連 の研修会 を実施す る。 ・正 しい知識修得や保健、福祉、就労 について学 び、障害者 との交流 を図る。 <その他23%> ・関係機 関 との連絡会 を開催す る必要がある と思 う。 ・精神障害者だけではな く、その家族 の支援 (生活環境) を関係機関 と連携 しなが ら仕組みづ く りが必要である。 ・具体的支援 ネ ッ トワー クを構築 し、関係者 と連携 して取 り組みが必要である。 ・社協 らしい地域 ネ ッ トワー クを活か した活動 に地域生活支援セ ンターや病院等 と連携 させ る取 り組み を強化す る。 ・専門的知識及び技術 を有す る専任職員 を配置す る。精神保健福祉士 を配置す る。 ・村全体 の取 り組みが弱 く、社協 としてではな く、行政 と共 に進めてい くべきである。 ・相談機能 を充実 させ るO ・作業所 をもっ と充実できないか と考 える。 ・地域生活支援 セ ンターは、行 政 と地域 をつな ぐため に も社協 に設置で きればよい と考 えるが、 設置が困難であれば、村 内の適切な場所への設置支援 に取 り組む必要があると思 う。 ・適所授産施設 とグルー プホームが村 内に設置で きれ ば、当事者が もっと地域で暮 らしやす い環 境がつ くられ る と思 うので,その支援への取 り組み も必要だ と思 う。 ・精神障害者だけでな く、身体、知的 も含 めた障害者や高齢者等 に対す る総合的な相談支援体制 作 り。 ・家族 の相談や、地域 にお ける見守 りネ ッ トワー ク、作業所や生活支援 を行 う。 ・当事者か らの要望等ニーズ調査、把握 を行 う。 ・家族会や 当事者の会の組織化 を図 る。

(12)

-118-名城 :沖縄県市町村 社会福祉 協議会の精神障害者支援活動の状況及び戯Elの意識調査 ・サ ロン、作業所、住民に向けての勉強会等の企画、当事者 グルー プの立ち上げ支援な ど。 ・セル フヘル プグループの支援 を行 う。 調査票3-② - 1- (3) : 「精神障害者支援事業 を実施す るとき、社協 には不安要素がある」 の回答を分類 しその主な内容を見る。 社協の不安要素については、社協職員の精神障害者 に対する理解不足が42%であった。理解不 足のために、支援 を展開する際の不安要素となっていると同時に、専門職員がいないために充分 な支援 を展開できないであろうとの意見が30%であった。体制の問題は16%、その他は12%で あった。 <精神障害者に対する理解不足42%> ・精神疾患について学習 した ことが殆 ど無 く,個人的に理解 してない。 ・精神障害に対する勉強不足 (病気の事、カウンセ リング技術等)がある。 ・精神障害者の対応は、よ く分か らない。知識、経験、技能等が不足 している。 ・職員の中には 「精神障害者」 と聞いて 「怖 い」 という人 もいるのではないか ? ・対象者を支援するにも専門家がいないことと、職員全員が支援 に対 して前向きと感 じない。 ・精神陀富者への対応は各々異なるので、専門知識が不足 してお り対応 に不安がある。 ・言東や行動ひとつで当や者 を傷つけて しまわないか不安である。 ・精神障害者に対する支援の仕方 (コミュニケーション等)を職員が全て理解 している訳ではない。 ・職員内での意識が一定ではな く偏見の部分が多い。 ・社協は身体や知的障害 と比べて、精神障害者支援が遅れていると思 う。 また、職員の中にはま だ偏見が見 られる。 ・よ り高度なカウンセ リングの技法を全職員が体得することが求め られ る。 ・リスク管理 (何かあった ときどうす るか) も含めた精神障害者に対する知識不足がある。 ・偏見か もしれないが、精神障害者の病態が複雑なので、現在の職員の力塁では充分な支援がで きない。 ・医学的な知識がない。 どう対応 していいかわか らない。 一 1

(13)

19-沖縄大学人文学部紀要 第10号 2007 <専門職の不足30%> ・専門的知識 を有する職員が少な く、専門家 との連携が取 りにくい状況である。 ・専門の資格 を持つ職員がいない。精神保健福祉士や保健師の専門的知識 を持 った人がいない。 ・精神障害者 に対するカウンセ リング方法や対応の し方な ど経験者 を含めて充分ではないか ら。 ・彼 らとのコミュニケー シ ョン不足 と専門的な知識が社協職員にはないように考えられる。 <体制の問題16%> ・社協の業務体制の見直 し、実施体制の不整備がある。 ・実施するだけの職員数が少な く今後 も増員する保証はない。 ・臨時職員の採用 にも予算面の対応が厳 しく、職員に更なる負担 を強いる状況にある。 ・担 当職員 (精神保健福祉士)の採用等予算 に限 りがあ り、年間を通 して多種多様 を展開する中、 これ以上の事業 を拡大す るには無理がある。何かあった場合、近 くに専門の病院等 もない. <その他12%> ・支援事業実施 に係る運営費の確保が必要である。職員の専門性 と人件費の捻出が必要である。 ・専門職員や専門機関 と連携が取れていない。 ・多様なニーズにどこまで対応できるか分か らない。 ・一般的な精神障害者へのイメー ジが危険 として捉え られている感 じがするので、地域 にどう理 解 させて いくか。 調査

票3-

-1- (

4)

:

「その不安要素を解消するために、 どんな取 り組みが必要 と考えま すか」の回答を分類 しその主な内容 を見る。 不安解消の取 り組みは、職員の意識改革や資質の向上を目的に した職員研修の意見が42%で最 も多 く、次 いで、専 門職 員の配置 の必要性 な ど、社協 の体 制整備 が29%であった。その他 は 29%となっている。保健師や精神科などの専門家、専門機関 との定期的な連絡会の開催、ネッ ト ワーク構築 による支援体制の整備な ど連携の声 も多い。

(14)

-120-名城 .沖縄県 市HJ村朴会福祉協議会の精神障害者支援活動の状況及び職 員の意識調査 <職員研修の必要性42%> ・社協の一般職員を対象 とした 「社協 の役割 の教育、精神障害への理解」 の研修会 を開催す るO ・事例検討会や定期的な学習会を行 う。 ・精神障害の特徴 を理解す る為の基礎知識 を学ぶ と共 に、当事者 の思 いを受容 してい く機会 (場) が必要である。 ・研修等、精神障害が どのよ うな症状なのか を把握す る必要がある。 ・疾患や対象者個 々に対す る理解 を深めるための取組みが必要である0 ・精神障害者 に関す る研修 を増や して職員の資質の向上 を図る。 ・研修強化 を継続的 ・段階的 にす る ことが必要である。 ・症状 に関す る説明会 (初期、安定期、薬 による副作用 等) を持つ。 ・対応方法や医学的な ことも含めた研修会が必要である。 ・正 しい知識修得や理解 を深 める ことが必要だ と思 います。 ・職員 レベルでの、精神障害 者に対す る正 しい理解 を深めるための教育、訓練 (研修 の機会) を 行 う。 ・精神障害者 に対す る研修 会を行 い、 これ まで以上 に交流 を深 める ことによって、不安要素は消 えるもの と考える。 <体制整備の問題29%> ・予算及び人材 の確保の問題がある。 ・利用者が相談 しやす い体制作 りが必要 と思 う。職員 を増員す る。 ・事業を展開す るのであれば、専門職員の配置か、つなが り (保健師)が重要であると思 う。 ・社協職員が精神保健福祉士 を取得す る ことや新た に精神保健福祉士 を配置す る。 ・社協財源は市町村行政 に依存 し、年 々財政が厳 しい中で各事業 を行 っているが、国の三位 一体 改革 による財政悪化 に伴 い、更なる緊縮財源 とな り、 自立支援法の改正 に対応すべ き財源 の確 保がな されていない感がある。 ・社協独 自での財政 は厳 しいので、今後 にお いて、 国県並 び に市町村 の財政負担 が必 要で ある (対応すべき人的負担分)0 <その他29%> ・定期的な連絡会 を開催す る。村保健師、福祉保健所、主治医 と連携す る。 ・医療関係者 と連携す る ことが必要だ と思 います。 ・行政が中心 にな り地域及び関係機関 との連携 を図 り、組織的 に取 り組む ことが必要 と考 え られ る。 ・福祉保健所や精神保健福祉セ ンターな どの専門機関 との連携が必要だ と思 う。 ・精神障害者の支援 のほ とん どが病院 をは じめ とした医療分野が行 っている。地域支援及びネ ッ トワー ク作 りを得意 とす る社協 と医療が連携す る ことが必要であるO ・資金 を集める。 調査票3-②-2 : 「精神障害者の対応で困った ことや上手 くいった こと」 の回答内容 を見 る。 ①困った こと :主な回答の内容は、 「対応 の仕方が分か らない」「病気 の こと、専門的な知識が分 か らない」であった。具体的 に幾つかの回答 を見 る。

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1121-沖縄大学人文学部紀要 第10号 2007 ・電話での対応が上手 くいかない。相手の一方通行で こち らの情報が伝 えきれていない。 どこま で関わればよいのか判断できない。 ・精神障害者の病状の把握ができていないと本人の気持ちや感情 を著 しく傷つけて しまい、意思 の疎通が図れな くなった。 ・家族か ら悩みや相談 を受けたが、 ア ドバイス等対応 にとまどった。 ・危機的状況 (当事者が家族 に危害 を与える)のヘル プが家族か らあ り、職員

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名にて訪問にて 事態の把握 に努めたが、専門的知識 もないまま大 きな不安があった。後 に専門家か らやっては いけない危険な行為 と指摘 を受けた。 ・精神的に不安定なので、一 日に何度 も電話がかかってきた り等、確認する事が多いので忙 しい 時や朝が早かった りす ると少 し負担 になる場合がある。 ・いきな り抱 きつかれた時、対応 に困ったQ何 を話 しているか分か らず に困った事があるo ・初対面なのに2- 3回車 を止め られ、 「役場 とかその他 の場所 まで連れて行 って下 さい」 と頼 まれOKした ところ、出会 う度 に頼 まれて困った事がある。 ・ある 日ち ょっとした小金を借 りに来たので、貸 して上げたのがきっかけで何回も来て困った事 がある (借 りた金は返さない)0 ・入退院が頻繁で支援 の調整が難 しい。 ・家族か らの相談で、 「行 き場がない」 ので紹介 を依頼 されたが、受 け入れて くれるところがな くて困った。 ・支援の際、 どこまでが性格なのか病気のせ いなのか判断がつきにくい。 ・支援のつもりが本人にス トレスを与えていた。 ・本人か らの話について、妄想か作話か事実なのか、判断できないことがある。 ・妄想の精神障害者への対応がわか らず、 当事者の要求 どお りに振 り回された。 ・身内に精神障害者がいて、 いつ ものよ うに変わ りな く談笑 をしていた ら、急 に怒 り出 し、 「お まえ達、帰れo出て行け」 と暴言 をはかれ、 どう返事 していいかわか らず、対応 に困ったo ・連携が うまく取れないが故 に逆 に、支援 を複雑化 させる ことがあるa ・症状の理解が十分でないため、対応の際、過度のかかわ りになった り、甘やか した りした こと があった。 ・言葉の表現や接 し方等、細かい ことに敏感であるため、 どんな ときで も声をかけ られた ら誤解 がないよう対応 しているつ もりで も、相手に伝わ らないことがある0 ・相手の話にす ぐに答えを見つけて返せない。その場 に応 じて、返事ができないことが多い。 ・なんで もない場面で急 に 「被害妄想的」 に 「攻撃的」な言葉を受けた ことがある。 ・話す きっかけづ くりに大変困った。 ・同 じような悲観的な内容のメールが何度 も入 る。 ・信頼関係の構築 に時間がかかること。 ・どう対応 していいのかわか らず、困った。 ・交流が少な く、知識がないため、体調不良になった ときの接 し方が うまくできなかった。 ②上手 くいった こと :主な回答 の内容 は、 「他機 関 と連携す る ことによ り対応が上手 くいった」 「根気よ く付き合い信頼関係ができた」「社会制度 を上手 く活用 した」であった。具体的に幾つか の回答 を見る。 ・保健師 との同席によ り面談がスムーズに行えたo

-1

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22-チ,城:沖縄 県 IIJ町村 社会福祉 協議会の精神障害者支援活動の状況及 び職 員の意識調査 ・医療中断者 について地域 との連携 の中で早期発見、環境整備 も含 め,医療 に適切 に繋げる事がで き再入院を防 ぐことができた。 ・関わ っていた精神療養者で就職 に結びつけ、更 に現在 も頑張 っているケースがあるo ・社会適応訓練 にて作業 を して いる時 に、地域 の人か ら訓練 生が褒め られた時 に、事業 を してい て良かった と思 った。何 よ り訓練生の 自信 になった と思 う。 ・誠意 を持 って対応 した時。 ・顔見知 りになった ことで、スーパー等で相手側か ら声 を掛 けて くれ る ことがある。 ・精神 障害者 とい う意識で接す るのではな く、一 人の地域 の人 として接 して いるので、道 で会 った時 に、気軽 にあいさつを交わ し立 ち話 しをす る。 自然な関わ りが保たれて いる。 ・病状を把握 し関係機関 と連携 を取 り,生活課題 に対 し支援す る ことでよい結果 になる。 ・やは り当事者の笑顔が見えた ときですO ・障害は一人一一人違 うのでそ の病気や症状 をとらえ、個人性 を しっか り把握 し関係作 りを確立す るまでは山あ り谷あ りだが、一応の期間を経て信栢関係 を築 いた時。 ・年金や、生活費を2、 3日で使 い果た して生活が破綻 していたが、 日常の金銭管理 を支援す る ことで、安心 して暮 らせ るよ うにな った。 ・すべてケースバイケースなのだ とい う意識 に立 って、ゆっ くりあせ らず対応 した らこち らのい うことを理解 して くれたD ・何度 でも根気よ く話す ことで理解 して もらえた り、失敗 を繰 り返 して も最初か ら支援 をす る こ とで信頼関係が築けた りした。 ・専門知識がない分間題 の解決 をあせ らず、答えを出さず、そ の都度の対応で根気強 く付 き合 う ことで信頼関係が築 けた (本人に振 り回されて も、付 き合 って いくこと)。 ・役場の精神保健担 当の保健師 または、その地 区担 当の保健師 にも訪 問や相談 に関わ って も らう と、精神療養者や家族、近隣の方 も安心 して対応 して もらえてよか ったです。 ・ス-パーバイズをもらいなが ら、他 との連携 を持 つためのケース会議 を開き、 グルー プでの対 応 を した結果、依頼者の不安、不満はな くな った。 ・医療機関につな ぎ、障害年金が受給できた こと。 ・成年後見人、権利擁護の手続 きができた こと。 ・福祉制度 を活用す ることによって,問題が解決 され ることが うれ しいです。 ・家族の病気 に対 しての認識が深 ま り、医療機関 との連携で環境 を整える ことに協 力 して取 り組 み、本人への対応 にも気 を配 り本人 もそれ を受 け入れた とき。 9.調査結果の考察 (1)調査票

2- 1

- (1) :精神保健福祉 に関す る相談件数は、全体 で

5,

430

件であった。特徴 的なのは、地域福祉権利擁護事業 2'を実施 して いる社協 (名護市、沖縄市、那覇市) の合計相談 件数が、4,669件で、全体 の86%を占めて いるoデータの取 り方 な どが統一 されて いない ことを 考慮 して も、大きな件数の偏 りが見 られ る。相談件数が、 0件か ら10件以内であった社協が 19 存在 し,そのほとん どが離島を中心 とす る町村部であった (内、 0件は10社協)。年間を通 して、 精神障害者関連 の相談がない という実態が どういうことなのか、今 回の調査でその詳細 を明 らか にす ることはできなか ったが、推測で きる ことはある。先ず、精神障害者支援 に対す る社協 (職 負)の意識の差や社協の存在、活用方法 を精神障害者 自身が知 らない とい うことである。或 いは、 地域 においてあえて何 らかの支援 を提供 しな くて も、精神障害者が上手 く生活 を送 って いること も考え られる。 もしくは、精神的な病気 を発症 した 当時者が、何 らかの理 由で 自らの地域 に住 む - 1

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23-沖縄大学人文学部紀要 第10号 2007 ことを避け、 自宅外 (主 に都市部) の場所で生活 を送っていることも考え られる。 いずれにして も、精神障害者やその家族が気軽 に社協へ相談 に行けるよ うな体制や雰囲気作 りが必要であろう。 調査票2- 1- (2) :社協 にお ける精神障害者関係 の相談 は、本人による相談が最 も多 く (2,254件)、家族か らの相談 (315件) と比較するとその7倍強にあたる。 これは、予想以上に精 神障害者 自身の相談 を社協 (主に、地域福祉権利擁護事業実施社協の金銭管理や使途に関す る相 読) (沖縄県社会福祉協議会 :2007)が対応 し、その支援 を行 っているということが分かった。 精神障害者関連の施設整備の地域差があることを前提 に (都市部 と町村部)、精神障害者の中に は、社協の存在や役割の必要性 を認識 し、上手 く活用 している者がいると理解できるであろう。 調査票2- 1- (3) :相談内容 につ いては、生活問題が最 も多 く (2A51件)、全体の60% を占めている。 これは、社会福祉が利用者の生活問題 にアプローチ し、その解決 ・緩和 を図るこ とを目的 としていることを考えると、社協 において も、精神障害者の生活問題 における相談を主 に行 っている ことが分かる。同時に、精神障害者は精神的な疾患 を発病することによ り、認知機 能障害を伴 い 日常生活が上手 く送れな くな り、生活問題 を抱えることがある。精神障害者が,身 近な社協にその支援 を求めていると理解できる。 調査票2-2- (1) :自立支援法施行 に伴 う実施予定の事業 としては、法施行以前か ら,ホ ームヘル プサー ビスやグループホーム事業を行 っている社協 (24社協)が、継続 して これ らの事 業 を展開す ることが分かったOただ、残念なのは新たに事業 を開始する社協が存在 しなかった こ とである。その背景 には、各社協の財政的な面や人材不足、精神障害者支援 に対する取 り組みの 見解が異なるものと推測できる。 調査票2-2- (2) :自立支援法における利用料の減免は、13社協が予定 してお り、9社協 は予定 していない。残 りの19社協は、 自立支援法関連の事業を実施 していないもの と考える。精 神障害者の中には、精神的な障害 を抱えることによ り、仕事 に中々就 けないことがある。働 く機 会がないということは、 日常の生活 (費) に大きな影響 を与える。生活保護や障害年金を受給す る者 もいるが、経済的に不安定な状況であることは変わ りな い。その ことを考慮 し、精神障害者 が地域でよ り質の高い生活が送れるよう、サー ビス利用料の減免について社協 に配慮 してもらい たいと考える。 調査票2-2- (3):自立支援法に位置づけ られている地域生活支援事業の実施 については、 それぞれ2- 5社協が計画を予定 しているのみであった。社会福祉法人である社協が、更に精神 障害者関連の事業 を実施することを期待 したい。 調査票2-2- (4) :自立支援法の職員学習会の実施は、実施 した社協は 4社協のみであっ た。 この ことは、介護保険法関連の事業 (ホームヘル プ、デイサー ビス) を実施す る社協は多 く あるが、 自立支援法関連 の事業 を実施す る社協が少ない (沖縄県社会福祉協議会:2006)こと も影響 を受けているであろう。 しか し、推測の範囲で厳 しくこの状況を見ると、社協職員の学習 意欲や組織 としての研修体制の不備があるのではないだろうか。地域福祉の担い手 として、その 第一線で活動 している社協 (職員)であるのであれば、 日本の障害者福祉、社会福祉の全体の動 向を見据えて、その知識や技術 を得 る機会を積極的に設けなければな らないであろう。社協の専 門性 を問 う意味で も、重要な課題 と考 える。 調査票2- 3 :現在実施 している精神障害者関係の事業 として最 も多かったのが、 「地域福祉 権利擁護事業の利用促進」 (21社協)であった。金銭管理が上手 く行 えず、精神症状の悪化 につ ながる精神障害者がいる中、 同事業への期待が大き く、社協 として も精神障害者支援の具体的な 取 り組み として意識 しているもの と考える。次に、 「家族会への支援」(12社協)が多かった。精 神的な障害 を持つ当事者が家族内にいることで、社会の偏見等の無理解 によ り、家族の受ける精

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-124-名城 :沖縄県 市町村社会福祉協議会 の精神障害者支援活動 の状況及び職 員の意識調査 神的な負担は図 り知れない。当事者支援 と同時 に、今後 も益 々家族支援 の推進、強化 を期待す る。 調査票2-4 :精神障害者関係 の事業 を実施す る予定で、それ を実施できなか ったのが2社協 あった。その内容 を見 ると、授産施設の建設予定 を 自立支援法 の施行 によ り、地域活動支援セ ン ターへ変更す る というものであった. これ は、精神障害者支援 を充実 させ る とい う意味で評価 で きる。 次 に、障害者パ ソコン教室へ精神障害者 を募集 したが、参加者が集 ま らず実施できなか った社 協がある。 回答 した職員のコメン トにあるよ うに 「ニーズがなか った」 のか 「情報が行 き届かな かった」 のか詳細は把握できないが、少な くともパ ソコン技術 の習得が精神障害者 の就労や趣味 につながることを考 えると、再度その情報伝達 の方法 を含め実施 の検討 を期待 した い。 他の35社協は、精神障害者関係 の事業の実施 を検討 していない ことにな る。地域生活 を送 る精 神障害者が今後益 々増えると思われ る中、社協 にで きる精神障害者支援が ある と考 える。社協 の 取 り組みに期待 したい。 (2)調査票 3-① -1: 「精神障害者 に対す る社協職 員の意識調査」 では、職員 の精神障害者 に対す る理解が質問内容 によって、 ば らつ きが見 られた。質問1- 8にお いては、精神的な病気 が治 る (質問 1) ことの理解 (54%)、治療 の有効性 (質問2)の理解 (84%)、精神障害 の原 因 を遺伝 (質問3)としないとす る意見 (60%)、社会か らの偏見 の存在 (質問6)の理解 (46%)、 精神障害者の就労 (質問 7) の機会 の提供 (52%)や住 まい (質問8)に関 して も前向きな回答 (44%)が多い。 一方、病状が安定 して いて も社会 人 としての行動 (質問5)が取れ ない (AとBで69%)や精 神障害者 と犯罪 の関係 (質問4)が ある (AとBで53%)との回答で あった。 これ は、精神障害 者 に対す る理解が充分でな い もの と考 え られ る。2006年 の警察庁 の調査 による と、 国民の一般 刑法犯の検挙人員は38万6,955人で内、精神障害者は962人 (0.6%)である (犯罪 白書 :2006)0 これは、 これ までのマス メデ ィア等 の影響 によ り 「精神障害者は何 をす るか分か らず怖 い」 とい うことを社協職員が無意識 に感 じているもの と推測できる。 質問9-15に関 しては、精神障害者 の対応 の不安 (質 問9)が表れて (31%)いる。精神障害 者 に対する偏見の感情 (質問10)は、46%が 「な い」 と答えて いるが、質 問5や4の回答 と比較 して考 えると、真意 は定かではな いo社協職 員 として、 「偏見的な感情 を持 って いな い」 とい う 抑制的な感情が働 いた ことも推測できる。向谷地は 「偏見 はあた りまえ」(向谷地 :2002)とす る。 人間の 自己防衛的感情が働 くとき、 自然 と回 りに偏見的な感情 を持つのは、 ある意味人間 として の当た り前の感情であると思える.質問10の分析は、本調査 の方法では限界がある。 社協 として、精神障害者支援 の取 り組みが もっ と必要 (質 問11)で あ り (53%)、可能 (質 問 12)である (29%)としなが らも、精神障害者 を支援す る ことに対 して不安要 素が ある (質 問 13)と答えた職員が いた (35%)。そ の不安 を解消す るために、専門職員 の精神保健福祉士 (質 問14)の配置 (57%)や職員向けの研修 (質問15)の必要性 (89%)を強 く認識 している。 (3)調査票 3-②- 1- (1):精神障害者支援 に対す る社協 の可能性 精神障害者支援 にお ける社協 の可能性 として多か った意 見が、 「連携 の可能性」 で、そ の中で も役所保健師 との連携であった。 この ことは、保健師が地域 にお ける専門職 としての期待が大 き い ことを裏づける ことがで きるであろ う。 しか し、保健師は精神障害者 に対す る支援 を主 に行 っ ている訳ではな く、地域 において予防的な観点で、妊産婦や乳児、高齢者 まで を対象 とす るのが 通常である。社会福祉 の専門家 として地域 に存在す る社協職員が、社会福祉 の支援対象者で ある - 12 5

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-沖縄大学人文学部紀要 第10号 2007 精神障害者支援 にお いては、役所保健師 を頼 らざるをえな い状況 を呈 して いる。 これは、社協職 員 の精神障害者支援 の不安 と知識、技術不足 を表 している と思われ るC 中には、病院、保健所、 地域活動支援セ ンター との連携 を重視す る意見 も見 られたが、精神障害者関連の施設が都市部 に 集 中 して いる ことを考 える と、町村部 にお いては保健師 に頼 らざるを得ない状況があるのであろ う。 回答 を厳 しく分析す るのであれば、 「これか らの社協 の可能性」 の中で保健師 との連携が示 された ということは、これ まで、保健師 との連携 を充分 に行 って いなか った という見方 もできる。 残念なのは、精神障害者やそ の家族 の支援 を中心 に行 って いる精神保健福祉士 との連携 という意 見が出なかった ことであるo想定できる理 由 として、精神保健福祉士 の社会のおける認知度 の低 さ、精神科病院の敷居 を高 く感 じ、そ こに勤務す る精神保健福祉士が 日常 において連携 を取 る対 象 とな って いない、町村部 にお いては精神保健福祉士の資格 を有す る人材が少ない、或 いは存在 してな い、な どを挙 げることができるであろう。 その他 に、民生委員や地域住民、商=会、企業、NPO等 のインフォーマルな部分の機関 との連 携 の意 見 も見 られた。 これは、社協がすで に他 の領域 (知的障害者、身体障害者、高齢者、児童 等) において他機関 との連携 を上手 く取れて いる実績があるもの と考 え られた。 調査票 3-②- 1- (2) :精神障害者支援 に対する社協の取 り組みの必要性 精神障害者 に対す る具体 的支援が必要 とされ る内容 は、地域で生活す る際のサポー ト,外出す る機械 の提供、地域 の行 き場づ くり、安心 して暮 らせ る取 り組み、就労の場の提供、精神障害者 のボ ランテ ィア養成等で あった。生活 のサ ポー ト、行 き場,就労は精神障害者 に限 らず、地域 に 住 む住 民 にも必要な基本的生活条件である。蟻塚は、精神障害者 の環境条件 と して 「しごと ・仲 間 ・住居」 (蟻塚 :2007)を挙げている。地域で生活を送る住民 と、同等で安心できる生活条件 が、精神障害者 にも充分 に保障 され る ことを期待 したい。 他 に、市 民を対象 とした啓蒙 ・啓発 を 目的 とした研修会や講演会 の意 見 もあった。それ らを行 うことによ り、精 神障害者 に対す る偏見 の解消 を目指す ものである。精神障害者の中には、地域 住 民の理解 が不充分 で、それ をス トレスに感 じ病状 を悪化 させ る者が いる ことを考 えると、社協 による地域住 民の啓蒙 ・啓発活動が、広 く精神障害者理解 につなが り、 当時者が過 ごしやすい生 活環境 になる と期待できる。継続的な研修会や講演会 の開催 を、積極的 に実施 して もらいたいO 調査票3-(診-1- (3) :精神障害者支援に対する社協の不安要素 精神障害者支援 を行 う際の社協職 員の不安要素の多 くは、精神障害者 に対する理解不足であっ た。職員 の多 くが、精 神障害 につ いて勉強 した ことがな く、そ の対応方法 (知識、経験,技術) が分か らな いと して いる。 中には、精神障害者 を 「怖 い」存在 とし、偏見 を持 っている職員がい ると指摘 している。 この ことは、 これ まで精神障害者は医療の対象者であ り、社協、 もしくは社 会福祉 の支援対象ではない としてきた社協 の意識があるであろ う。 しか し、 これはあながち社協 だけの責任ではな い。 日本の精神医療 の歴史が、精神障害者 を医療の枠 の中か らはみ出せない仕 組み を作 って きた とい う事実が ある。1950年 に制定 された精神衛生法は、精神障害者 を精神病 院 に収容す る という 「精神病院収容時代」 を築 くことにな った。 これは、必然的 に地域 にお いて 精神障害者の生活す る場や存在 が失われ、社協は精神障害者 を支援す る場 を得 る機 会がなか った とも言 えよ う。1987年の精神保健法 において、精神障害者の 「人権擁護 と社会権帰の促進」が 謡われ、1995年の精神保健及び精神障害者福祉 に関する法律 においてさ らに、精神障害者の福 祉的な支援が強調 され る様 にな った。今後は、益 々地域生活 を送 る精神障害者が増えて くるであ ろう。精神障害者支援 に対 して、社協職員が不安 を抱 き、精神障害者 に対す る偏見を持 っている の も事実である。 これか らは、社協職員の精神障害者 に対す る意識変革が迫 られ る。 - 12 6

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-名城 :沖縄県市町村社会福祉協議会 の精神障害者支援活動の状況及び職員 の意識調査 調査票3-② - 1- (4) :精神障害者支援 に対する社協の不安要素解消の取 り組み 精神障害者に対する社協職員の不安要素を解消する取 り組み として最 も多か ったのが、職員に 対する研修会の開催であった。先の 「精神障害者 に対する社協職員 に取 り組みの必要性」 の中で は、地域住民に対する研修会の開催の希望があったが、職員に対 して もその必要性 を強 く認識 し ているものと考える。職員研修 の位置付けを、職員の意識改革や資質の向上のために継続的、段 階的に研修 を強化すべきとする意見 もあった。そ して、 さらに精神障害者 との交流の場 を持つ こ とによって、職員の不安要素は消えるのではないだろうか とす る意見 もあった。 この ことは、社 協職員が精神障害者の支援 を不安 としなが らも、その不安 を解消するために、積極的に学習の場 を欲 しているものと理解できる。 体制整備の問題 としては、予算及び人材の確保の問題 を挙げている。社協の財源が年々厳 しく なっていく中で、新たに職員の採用ができないという実情である。新たに精神障害者の支援 を展 開 した くて も、 これ以上職員の業務負担 を増やす ことができないという切実な意見 もあった。人 材の確保 については、社協職員が精神保健福祉士の国家資格 を所得す るか、新たに精神保健福祉 士 を配置 したいという意見も見 られた。 (4)調査票 3-②-2 「精神障害者の対応 に困ったこと」は、精神的な病気の専門的な知識、技術が充分でないため に困ったとする意見が多かった。特 に、妄想な どの精神症状への対応 に不安 を感 じているよ うで ある。精神障害者の特性 は、疾病 と障害 を抱える (荒田 :

2006)

こととされている。 この こと は、精神障害者は、医療的なケアや リハ ビリ、福祉的支援 を必要 とす る存在である ことを示す。 社協職員は、精神疾患等の医学的知識の不充分 さか ら、精神障害者の理解 に限界 を感 じ、その こ とでさらに対応の困難さや苦手意識 を感 じているものと理解できる。 「精神障害者の支援で上手 くいった こと」は、他の機関 との連携 をその要素 とする意見が多い。 地域の保健師、病院 との連携 をとり上手 く対応できた としている。 この ことは、社協が 日頃よ り 他機関 との連携 を重視 し、精神障害者 も同様 に対応できていると見 ることができるC 他 には、根気強 く誠意 を持 って対応することによ り、相互の信頼関係が構築 され 日常生活 にお いて も気軽に声を掛け合っていることである。社協職員が、精神障害者 を同 じ地域住 民の一人 と して理解 し、同等 に対応 していることに大 きな意義があるであろう。社協職員の中にも、精神障 害者に対す る偏見的な感情があると指摘 された中で、 このよ うに誠意 を持 って精神障害者 に接 し ている社協職員の存在は重要である0 1

0

.研修 プログラムの作成 調査結果 を総合的に分析すると、社協 (職員)は、精神障害者 に対 して一定の理解 を示 しなが らも、具体的な支援 に対 しては、専門的な知識や技術が不足 しているために不安 を抱え、それを 解消するために、専門職員を配置す ることや精神障害者理解 を深めるための職員研修の要望が強 いということであった。研究委員会は調査結果 を踏 まえて、地域の精神障害者の生活支援 を意識 した社協職員研修 プログラムの作成 を行 うこととした。 職員研修 プログラムの作成時 に意図 した ことは、社協職員が精神障害者をよ り理解 し、社協 と して精神障害者支援の必要性 を認識 し、精神障害者支援の事業化へ とつな ぐことであった。 プロ グラムは、 1回 目か ら4回 目までの開催 とし、それぞれ基本的 に1週間の間隔を置いた。研修 日 に間隔を置いたのは、詰め込み式の内容 にす るのでな く、研修で学んだ内容 を 日頃の業務 を通 し て振 り返ってもらい、問題意識 を持 って次の研修 に取 り組む ことで さらに研修の効果が増す と考 - 127

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-沖縄 大学 人文学部紀 要 第10号 2007 えたか らである。 1回 目は,研修のアンケー トか ら始 まり講義 (精神保健福祉 と社協活動、家族 への支援、病気 の理解)、 当事者の体験発表 を入れた。 2回 目は、 当事者理解 を目的に、 当事者 とのグラン ドゴル フを設けた。 3回 目は、 ソーシャル ワークにおける精神障害者のケアマネジメ ン トの学習を目的に、演習 を取 り入れた。 4回 目は、実際の地域ケア会議 を開催 し、精神障害者 支援 の実際を学ぶ ことを目的 とした。全てのプログラムの講師や当事者 との体験は、研修後 に社 協 と地域の関係機関 との連携のきっかけとするために,研修 を開催す る地域の人材を活用するこ ととし、その調整 も基本的に研修 を開催する社協の職員にや って もらうこととした。 11.試行的研修 プログラムの実施、分析、修正 研究委員会 にて作成、検討 した、研修 プログラムを

2007

1

月か ら

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月にかけ八重瀬町社協 に て試行的に実施 した (1回 目:1月26日、 2回 目 :2月2日、 3回 目 :2月16日、 4回 目 :3 月1日)。八重瀬町社協は、次年度よ り地域 を地 区担 当制 にす るコミュニテ ィーソー シャル ワー ク構想があ り、その一環 として職員研修 を検討 していた。そのため、積極的に研究委員会が作成 した研修 プログラムの実施 を受け入れて くれた。試行的研修は、全体的に職員の研修 に対する期 待や意識の高 さが伺えた。 しか し、幾つかの課題点が明 らかになった。先ず、多忙な 日常業務を 抱えている社協職員に、研修の全 日程 を受講 して もらうには限界があった。研修は午後の開催 を 基本 としていたが、業務 との関係で途中参加や途中退席者 もいた。そ して、当初研究委員会が立 てた研修 内容 を全て実施することは難 しかった。特 に、研修 の4日目に実際の地域ケア会議の開 催 を予定 としていたが、 当事者、関係者 との調整 を限 られた期間で職員に対応 して もらうには無 理があったよ うである。研究委員会の 「限 られた期間内で、少 しでも多 くのことを職員に学んで ほしい」 とする見解が原因であろう。 研修 を受 けた職員の代表的な意見をアンケー トか ら紹介する。 (1) 1日目の研修 (講義 :精神保健福祉 と社協活動 ・病気の理解) について ・社協の精神障害者に対す る地域支援生活事業の方向性が見えてきた。 ・精神障害者を理解するためにもっと事例 を聞きたかった。 (2) 2日目の研修 (交流 :グラン ドゴル フ) について ・初めて精神障害者の方たち と接 し 「何 を考 えているんだろう」 と思 ったけど、 コースを回 るごとに話ができ普通に接することができた。 ・笑って話 して くれたので、楽 しく過 ごせ ました。 (3) 3日目の研修 (講義 と演習 :ケアマネジメン ト) について ・内容が難 しくもっと時間をかけて勉強 したかった。 ・充分理解できなかった (途中参加者)0 (4) 4日目の研修 (演習 :支援計画の作成) について ・利用者が何を求めているのかを第一 に考 えな くてはな らないと思いましたD (5)研修全体 を通 して ・研修時間が短いので理解が難 しかった。 という内容であった。 1日目と 2日目の研修内容の理解度は高いよ うに思えたが、研修の中心 と捉えていた3日目のケアマネジメン トについての理解度は充分でなかったと考える。時間的な 制限 と、参加 した職員の経験や知識差 もあ り課題が残 った。 4日目は、地域ケア会議を開催する ことができず、3日目の内容 をさ らに深める研修 とした。全体的 に 「理解が難 しかった」 とする 意見が出た。 試行的研修 プログラムを八重瀬町で実施 した後、再度研究委員会 を開催 し、その課題の修正 と

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一128-名城 :沖縄県 r71AFJL村社会福祉協議会の精神障害者支援活動の状況及び職員の意識調査 尚一層の研修 の充実方法 の検 証 を行 い、更 に研修 プログ ラム を作成 した (資料2参照)。留意 し た ことは、研修 の内容 を詰め込み過 ぎず、研修 を前期 と後期 に分 け、その間に現場体験 の時間 を 設けた ことである。 そ して、2007年8月6日と7日に沖縄県社会福祉協議会 の主催 で、研修 プログラム作成 の根 拠 にした 「社協の精神障害者活動 と職員の意識調査」 の報告会 を兼ねて、修正 した研修 プログラ ムのモデル研修 を社協職員向けに実施 し、その内容 を紹介 した。その後 (2007年10月現在)、那 覇市社協が研修 プログラムの実施 を希望 し、1]月に開催予定である。ただ、那覇市社協の場合は、 業務が多忙で研修 プログラム を全て開催す る ことは困難なため、 1日のみの研修 にしたいという 申し出である。今後 は、作成 した研修 プログラム を全て実施す るのではな く、那覇市社協 のよ う に柔軟的に社協 の要望や実情 に応 じ、そのプログラムを検討 して い く必要がある。 12.おわ Uに 地域福祉 の重要性が改めて意識 され るよ うにな り、そ の担 い手である社協 の期待 は今後、益 々 増えて くるであろう。2000年 に施行 された介護保険法 は、福祉サー ビスの提供者 にNPO法 人や 民間会社の参入 を認めた。その結果、福祉サー ビスが競争原理 の中に置かれ る ことにな り、否が 応で も社協 も競争を意識 したサー ビス提供 をせ ざるを得な くな ったであろう。利用者が求める質 の高いサー ビス提供ができなけれ ば、今後、地域 にお ける社協 の存在意義 は危 うくな るのか も知 れない。 社協 における職員研修 プログラム実施 の大 きな 目的 に、精神障害者支援 の方法、技術 を習得す ることによ り、他分野 (高齢者、児童、知的 ・身体 障害者な ど) にもそ の技術 を応用 し、社協職 員の地域福祉サー ビス提供 のスキル ア ップにつなげる ことがある.そ して、 これ まで培 ってきた 社協の地域福祉の ノウハ ウを精神障害者 にも提供 してほ しい と期待す る。今後、研究委員会 にて 作成 した職員研修 プログラムを、誇張 し表現す るのであれば 「社協 の生き残 りをかけて」意欲的 に取 り組んで もらいたい と考 えるQ -129

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-沖縄 大学 人文学部紀要 第10号 2007 注 1) 退 院促 進支援 事業 は、受 け入 れ条 件が整 えば退 院可能 な72.000人の対策 と して、2003年度 か ら始 め られ た国庫補助事業 で あ り、そ の実施主体 は都道府県及 び政令指定都市 とな ってい る。 事 業 の 目的 は、 「精 神科 病 院 に入 院 して い る精 神 障害 者 の うち、 症 状 が安 定 してお り、 受入条件 が整 えば退 院可能で ある者 に対 し、活 動 の場 を与 え、退 院のための訓練 を行 うこと によ り、精 神 障害者 の社会 的 自立 を促進 す る こと」 とされ て いる。2006年か ら障害者 自立 支援 法 内の事業 と して位 置づ け られ ている。 2)1999年10月か ら,認知症 高齢者、 知的障害者 、精神 障害者 な ど判 断能 力が十分 ではな い方 へ福祉サ ー ビスの利用手続援 助や 日常 的な金銭管理等 を行 う事 業 と して、各道府県社会福祉 協議会 を実施主体 として実施 され て いる。利用者 の利便性 を考 慮 し、窓 口業務 は基幹的な市 区町村 社会福祉協議会で行 って いる。 引用文献 荒 田寛 (2006)精神保 健福 祉普 及啓発研 究会 『精 神 障害者 の 自立 を どう支 え るか 一精 神障害者 の理解 と居宅生活支援 (ホームヘル プ)』 へ るす 出版,p75. 蟻塚亮二 (2007)『統 合失調症 とのつ きあ い方 一闘わ な い ことのすすめ 一』 大 月書店,p125. 石川到覚 (1998)「精 神障害者 のサ ロンづ くりと社会 福祉協議会」,『Review レビュー』,nO24, pp14-17.

沖 縄県 (2007)http://www.pref.okinawa.jp/hwdpd/new/index.html

沖縄県社会福祉協議会 (2006)『平成17年度市町村 社会福祉協議会 の現況』 沖縄県 社会福祉協議会 社協 にお ける権利擁護 システム に関す る調査研究委員会 (2007) 『平成19年 度 社協 にお ける権利擁護 シス テム に関す る調査研 究事業 中間報告 ∼地域福祉権利 擁護事 業 (日常 生活 自立支援事業) の現状分析 と今後 のあ り方 につ いての提言∼』 沖縄 タイム ス (2007)1月22日月曜 臥 夕刊記事. 警察庁 『犯罪 自書 平成18年度版』 法務省 法務総合研 究所,p120. 佐藤三 四郎 (2007)「障害者 自立支援法 の意義 と課題 一地域移行 ・地域 生活支援 の観点か ら」, 『精神保 健福祉』vol.38,No.2,通巻70号,pp.109-114. 新保裕元 (2006)『精神 障害者 の 自立支援活動 一生活支援 の原点 と自立支援法 の実践課題-』 中央法規,plo. 向谷地 生 良 (2002)『べて るの家 の 『非』援助論』 医学書院.pp47-54

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-130-The current situation of support activities for people suffering from mental

illnesses provided by city, town, village social welfare councils in Okinawa,

and a survey of staff attitudes.

Kenji NASHIRO Abstract

City, town, and village council for social welfare have historically borne the whole burden of supporting community welfare in local areas. However, not enough support has been provided for people suffering from mental illnesses. An investigation was carried out to identify the current realities of support suffering from mental illnesses by social welfare council in Okinawa, and to ascertain staff attitudes.

The investigation showed that there is insufficient level of understanding of some of the conditions supported by social welfare councils, and that there is anxiety about the support. To reduce this anxiety, specialist staff training is required. A staff training program was implemented in Yaese with a study group on the basis of the results of the investigation. Problems encountered during the execution of the program were identified and later corrected.

Itis hoped that social welfare councils will continue to the training program positively, and that in the future it will be used as a means to enhance the support of people with mental illnesses and to improve of support staff.

Keywords: council of social welfare, support for people suffering from mental illnesses, the anxiety factor, staff training

参照

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