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雑誌名 大手前大学論集

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(1)

インターンシップへの参加がキャリア成熟と問題解 決能力の変化に及ぼす影響

著者 寺田 未来

雑誌名 大手前大学論集

巻 16

ページ 125‑138

発行年 2016‑03‑31

URL http://id.nii.ac.jp/1160/00000996/

Creative Commons : 表示 ‑ 非営利 ‑ 改変禁止

(2)

イ ン ター ンシ ップへ の 参 加 が

キ ャ リ ア成 熟 と問題解 決 能力 の 変化 に及 ぼ す 影響

寺 田 未 来

要 約

本 研 究 の 目的 は 、 イ ン タ ー ン シ ップ へ の 参 加 が キ ャ リ ア成 熟 と問 題 解 決 能 力 の 変 化 に ど の よ う な 影 響 を 与 え る の か を明 らか に す る こ とで あ る 。 加 え て 、 そ の 変 化 が キ ャ リ ア 成 熟 の 個 人 差 に よ り、 どの よ う に 異 な る の か を明 らか に して い く。 参 加 学 生94名 に 対 し、 イ ン タ ー ン シ ップ の 前(Pre)と 後(Post)に キ ャ リ ア成 熟 と 問 題 解 決 能 力

を測 定 し た 。 分 析 の 結 果 、 イ ン タ ー ン シ ッ プ の 前(Pre)と 後(Post)で キ ャ リ ア 成 熟 お よ び 問 題 解 決 能 力 が 有 意 に上 昇 した 。 さ ら に参 加 の 前 段 階 に お け る キ ャ リ ア成 熟 の 個 人 差 の 違 い に よ り、 異 な る効 果 が 認 め られ た 。 最 後 に本 研 究 を 総 括 し、 今 後 の 課 題 を ま とめ た 。

キ ー ワ ー ド イ ン タ ー ン シ ッ プ 、 キ ャ リ ア 成 熟 、 問 題 解 決 能 力 、C‑PLATS

1.本 研 究 の 概 要 と 目 的

イ ン タ ー ン シ ッ プ へ の 参 加 は、 参 加 した 学 生 の キ ャ リ ア成 熟 や 問 題 解 決 能 力 の 変 化 に ど の よ う な 影 響 を 与 え る の だ ろ う か 。 本 研 究 は この 問 い に 答 え る た め 、 次 の2点 明 らか に し て い く。 は じめ に 、イ ン ター ン シ ッ プ に 参 加 す る前(Pre)と 後(Post)で キ ャ リ ア成 熟 な ら び に 問 題 解 決 能 力 が 変 化 す る か を明 らか に す る 。 さ らに 、 問 題 解 決 能 力 の 変 化 が キ ャ リ ア成 熟 の 個 人 差 に よ りど の よ う に 異 な る か に つ い て 、 検 討 して い

く。

キ ャ リア 成 熟 と は 、 「キ ャ リ ア の 選 択 ・決 定 や そ の 後 の 適 応 へ の 個 人 の レデ ィ ネ ス 」 と定 義 さ れ る(坂 柳,1991)。 こ の 概 念 はSuper(1957)に よ っ て 提 唱 さ れ た 職 業 成 熟 の概 念 を 継 承 し た もの で あ る 。Super(1957)に よ る と、 職 業 的 自 己 概 念 は 生 涯 を

(3)

大 手 前 大 学 論 集 第16号(2015)

通 して 発 達 して い く。 大 学 生 は あ らゆ る分 野 の 職 業 に つ い て 探 索 的 に 選 択 す る 時 期 に あ り、 彼 ら は探 索 的 な選 択 を 通 じ、 職 業 的 自 己 概 念 を発 達 させ て い く。 発 達 に つ れ 個 人 が 到 達 した レベ ル を 示 す 概 念 が キ ャ リ ア 成 熟 で あ る 。 キ ャ リ ア 成 熟 の 下 位 概 念 は 、 若 林 ・後 藤 ・鹿 内(1983)、 坂 柳(1996)に よ る尺 度 の 開発 を 通 じ、「関 心 性 」、「自律 性 」、

計 画 性 」 に 集 約 さ れ て き た 。 自 ら の キ ャ リ ア に対 し積 極 的 な 関 心 を もつ 関 心 性 、 自 ら の キ ャ リ ア に 対 す る 取 り組 み の 姿 勢 が 自律 的 で あ る か の 自律 性 、 将 来 の 展 望 を も ち 、 自 らの キ ャ リ ア に対 して 計 画 的 で あ る か の 計 画 性 で あ る 。

キ ャ リア 成 熟 に影 響 を及 ぼ す 要 因 に は 、 将 来 の 希 望 職 業 の 明 確 さ や 、 大 学 で の 学 業 を主 体 的 に 学 ぼ う とす る 意 欲 な どが 挙 げ られ る 。 若 林 他(1983)は 、 専 門 性 の 高 い 学 部 に所 属 す る 学 生 は 、 将 来 の 希 望 職 業 が 明 確 で あ り、 ま た大 学 の 学 業 が 直 接 職 業 に 結 び つ くた め 、 キ ャ リ ア成 熟 の 発 達 が 促 さ れ る とい う。 ま た大 学 の 学 業 を 主 体 的 に学 ぼ う とす る 意 欲 も キ ャ リ ア 成 熟 に 影 響 を 及 ぼ す と い う(半 澤,2010)。 さ ら に4年 間 の 大 学 生 活 に お い て 、 キ ャ リ ア 成 熟 が い か に 変 化 す る か に つ い て も検 討 さ れ て い る 。1 年 生 よ り も2年 生 の 方 が キ ャ リ ア成 熟 の 関 心 性 が 高 い こ と(松 井,2012)、 さ ら に 就 職 活 動 の 経 験 が キ ャ リ ア 成 熟 を 高 め る こ とが 示 唆 さ れ て い る(松 井,2014b)。 ま た 松 井(2014a)は 、 大 学 生 の 希 望 職 業 の 選 択 状 況 と キ ャ リ ア 成 熟 の 変 化 を検 討 し、1 年 生 か ら3年 生 に か け て キ ャ リア 成 熟 が 高 ま る こ と、 さ らに そ の 変 化 が 職 業 の 選 択 状 況 に よ り異 な る こ と を示 して い る 。 つ ま り、 進 級 に 伴 い キ ャ リ ア 成 熟 は変 化 す る と 同 時 に 、 希 望 職 業 を 選 択 し て い る か と い う将 来 の 明 確 さ が 、 そ の 変 化 に 影 響 を 与 え る と い う 。 こ れ ら を ふ ま え る と、 希 望 職 業 が 明 確 で な く、 「と りあ え ず 」 大 学 に 入 学 し た 大 学 生 や 大 学 で の 学 業 に 対 す る 意 欲 の 低 い 大 学 生 の キ ャ リ ア 成 熟 は 低 い こ と が 伺 え る 。

大 学 に お け る キ ャ リ ア 教 育 と し て さ ま ざ ま な 取 り組 み の 効 果 検 証 も実 施 さ れ て い る (石橋 ・林 ・内 藤2015)。 近 年 、 イ ン タ ー ン シ ッ プ に 参 加 す る 学 生 が 増 加 して お り、

そ の 形 態 も さ ま ざ まで あ る 。 本 研 究 で は 、 大 手 前 大 学 で 実 施 さ れ た短 期(5日 〜10日 程 度)の 体 験 型 イ ン タ ー ン シ ップ に 焦 点 を あ て る 。 体 験 型 の イ ン タ ー ン シ ップ に参 加 す る こ とで 、 実 務 に 触 れ る こ とが で きた り、 自 らの 進 路 を 考 え 直 した りす る こ とが で き る とい え よ う。 しか し な が ら、 大 学 に お け る イ ン タ ー ン シ ップ へ の 参 加 が キ ャ リ ア 成 熟 に 影 響 を 及 ぼ す か に つ い て 、 こ れ ま で 有 意 な 影 響 が 認 め ら れ て い な い(楠 奥, 2006;高 良 ・金 城,2001)。 キ ャ リ ア 成 熟 に対 す る イ ン タ ー ン シ ッ プ へ の 参 加 の 影 響 力 は 低 い こ と が 示 唆 さ れ て き た(松 井,2014b)。 一 方 で 、 就 職 活 動 の 経 験 が キ ャ リ ア 成 熟 を 高 め る 可 能 性 を 考 慮 す る と、 就 業 体 験 で あ る イ ン タ ー ン シ ッ プへ の 参 加 は 、 キ ャ リ ア成 熟 に 影 響 を与 え る と予 測 で きる 。 ま た これ らの 先 行 研 究(楠 奥,2006;高 良 ・金 城,2001)で は、 キ ャ リ ア 成 熟 が 関 心 性 、 自律 性 、 計 画 性 の3つ の 下 位 概 念 か

(4)

ら測 定 さ れ て い な い 。 本 研 究 で は イ ン タ ー ン シ ップ へ の 参 加 の 前(Pre)と 後(Post) で 、 キ ャ リ ア成 熟 の3つ の 下 位 概 念 に 有 意 な 上 昇 が 認 め られ る と予 測 す る 。

次 に 、 イ ン ター ン シ ッ プへ の 参 加 が 問 題 解 決 能 力 の 変 化 に 与 え る影 響 に つ い て 検 討 す る 。 大 手 前 大 学 に お い て 、 広 く一 般 か ら認 め られ る 「就 業 力 」 を 身 に つ け る た め に 必 要 な もの の1つ に 、 問 題 解 決 能 力 が 掲 げ られ て い る 。 本 学 で は 社 会 に 貢 献 で きる 人 材 に 必 要 な 能 力 を 問 題 解 決 能 力 と し、 問 題 解 決 能 力 を発 揮 す る た め に 必 要 な10の チ カ ラ を 設 定 して い る(Table1参 照)。 そ れ ぞ れ の 頭 文 字 か ら 「C‑PLATS」 と名 付 け ら れ る 。 本 研 究 で は各10の チ カ ラ にSelf‑Managementを 加 え た11に つ い て 、 そ れ ぞ れ

2〜4つ の 小 分 類 の 観 点 か らの セ ル フチ ェ ック に よ り、 問 題 解 決 能 力 を測 定 す る 。 イ ン タ ー ン シ ッ プ へ の 参 加 は 自 己 効 力 感 の 向 上 に 効 果 を も た らす(楠 奥,2006)。

そ の 背 景 に は 、 イ ン タ ー ン シ ッ プ を 経 験 し成 功 し た こ と に よ る 達 成 感 、 イ ン タ ー ン シ ッ プ を 通 じ現 実 的 な 理 解 に つ な が っ た こ と に よ る 疑 問 の 解 消 や 不 安 の 軽 減 、 イ ン タ ー ン シ ッ プ 先 か ら の フ ィ ー ドバ ッ ク や 、 共 に 働 く仲 間 の 存 在 が 関 係 して い る と い う。 この ほ か に も 、 イ ン タ ー ン シ ップ を通 じ 自 らの 未 熟 さ を 実 感 す る こ とや 、 失 敗 か ら多 くを学 ぶ こ と も効 果 の1つ とい え る だ ろ う。 この よ う な さ ま ざ ま な経 験 は 、 彼 ら のC‑PLATSの 成 長 に も深 くか か わ る だ ろ う。 そ こ で キ ャ リ ア 成 熟 と 同 時 に 、 イ ン タ ー ン シ ッ プ へ の 参 加 の 前(Pre)と 後(Post)で 、C‑PLATSに も有 意 な 上 昇 が 認 め られ る と予 測 す る 。

最 後 に、 問 題 解 決 能 力 の 変 化 と キ ャ リ ア 成 熟 と の 関 連 に つ い て も検 討 す る 。 イ ン ター ン シ ッ プへ の 参 加 を 通 じ問 題 解 決 能 力 が 成 長 す る な ら ば 、 そ の 変 化 と キ ャ リア 成 熟 は どの よ う に か か わ っ て い る の だ ろ う か 。 イ ン タ ー ン シ ッ プ に 参 加 す る 学 生 の な か で も 、 将 来 の 明 確 な 見 通 しを もつ 学 生 や 大 学 の 学 業 に 意 欲 的 な学 生 は 、 キ ャ リ ア成 熟 が 高 い と考 え られ る 。 キ ャ リ ア成 熟 が 高 い 学 生 と低 い 学 生 とで は 、 問 題 解 決 能 力 の 成 長 に違 い が み られ る の だ ろ うか 。 本 研 究 で は キ ャ リ ア 成 熟 の 高 い 参 加 学 生 は 、 低 い 参 加 学 生 に比 べ 問 題 解 決 能 力 の 成 長 が 顕 著 で あ る と予 測 す る 。

(5)

大 手 前 大 学 論 集 第16号(2015)

TablelC‑PLATSの 内 容

大分類 小分類 説明

Creativity 創 意工 夫 組 み合 わせ て新 しい もの を生 み 出 した り、従 来 とは違 う方法 を

導 い た り、異 なる視 点か ら考 え た りす る 新規創造 新 しい もの を芸術 的 に生 み 出す力

Planning

目標 設定 ゴ ー ル を 具 体 的 に イ メ ー ジ し 、 他 人 に説 明 で き る

行動計画構築 目標 に近づ くた めの 方法 を 自分 な りに考 える こ とが で きる 柔軟 な計 画の修 正 状 況や 周囲 の人 の反応 を見 なが ら、柔軟 に計画 を変 更で きる LogicalThinking 論理 的 ス ピー キ ング 論 理的 に筋 が通 っ た話 を行 う

論理 的 ラ イテ ィ ング 論 理的 に筋 が通 っ た報告書 を まとめ る

Analysis 情報収集 人 に 聞 い た り、 書 籍 や イ ン タ ー ネ ッ トを用 い て 必 要 な 情 報 を得 る

分析理解 思 い込みや憶測 に こだわ らず、客観 的 に情 報分析 し、考察 で きる

Teamwork

役 割理 解 ・連携 集 団の 中で 自分 の役 割 を果た しつ つ、周 囲 と協 力す る 情報共有 自 らす すん で情報 を周囲 に伝 え、 周囲 か ら も有 用 な情 報 を得 る 相互支援 周 囲の状 況 に気 を配 り、 タイ ミング良 く手助 けがで きる 多様性理解 自分 と異 なる意 見や価 値観 を尊重 し、理 解 しよ うとす る

Communication

親 しみ易 さ 初対 面 の人 で も容易 に和 やか な 関係 を作 る、話 し掛 け られ易 い 興 味 ・共 感 ・受 容 相 手の 話 を表情 や態 度 も使 って聴 き、受 け止め 、理解 してい る

こ とを態度 や言 葉で示 す

話 し合 い 話 し合 いの場 に積 極 的 に参 加 し発 言す る

Leadership 意見主張 意見 が対 立 して も妥協 せ ず粘 り強 く主 張す る こ とが で きる

建設 的 な討議 議 論が 活発 に なる よ うに 自ら働 きか ける、全 員 に意 見 を促 す Action

主体的行動 任 された ことを 自分で判 断 しなが ら物事 に取 り組 むこ とが で きる 行動 の完遂 何事 も途中 で投 げ 出さ ない、粘 り強 く最 後 まで や り遂 げる Presentation

プ レゼ ン技 術 効 果的 に説 明 し、 聞 き手 の理解 ・共感 を得 て、 説得 す る プ レゼ ン資料作 成 プ レゼ ンテ ー シ ョ ン用 の 資 料(パ ソ コ ン作 成)が 作 成 で き る SocialResponsibility 遵法性 ・社 会性 社会 の ルー ルや 人 との約 束 を守 る

社会参画 社会 に積 極 的 に関 わ り貢献 す る意 思が あ る Self‑Management

ス トレス耐 性 落 ち込 む こ とが あ って も、前 向 きに気持 ちを切 り替 え る 自己理 解 自分 の 長所 ・短所 を把 握 し、物 事 に取 り組 む こ とが で きる

(6)

2.方

2‑1.イ ン タ ー ン シ ッ プ 実 施 概 要

大 手 前 大 学 に お け る短 期(5日 〜10日 程 度)の 体 験 型 イ ン タ ー ン シ ップ は 、 第1回

〜 第15回 の 授 業 の 一 環 と して 実 施 さ れ た 。実 施時期 は2015年7月 〜10月 で あ る 。 第1 回 の 授 業 で は 「業 界 研 究 」、 第2回 の 授 業 で は 「就 業 体 験 へ の 動 機 づ け 」、 第3回 の 授 業 で は 「マ ナ ー 講 座 」 が 実 施 さ れ た 。 い ず れ も7月 に 実 施 され た 。 イ ン タ ー ン シ ッ プ の 派 遣 期 間 は 第4回 〜 第12回 で あ る 。 第13回 の 授 業 で は イ ン タ ー ン シ ップ の ふ りか え りが 実 施 され た 。 イ ン ター ン シ ッ プへ の 派 遣 お よ び ふ りか え りは8月 〜9月 に か け て 実 施 され た 。 第14回 、 第15回 の 授 業 で は プ レゼ ンテ ー シ ョ ン を実 施 した 。 い ず れ も10 月 に 実 施 され た 。 な お 、 イ ン タ ー ン シ ップ 実 施 に つ い て の 詳 細 に つ い て は 大 手 前 大 学 HP内 に あ る 活 動 報 告2015年 度 に 記 載 さ れ て い る(http://www.otemae.ac.jp/

cplats/)o

2‑2.イ ン タ ー ン シ ッ プ 参 加 学 生 94名(内 訳 に つ い てTable2参 照)

Table2参 加 学 生 の 詳 細

男性 女性 合計

2年 生7 3年 生15

579臼4 9倉9自りD武U

合 計22 72 94

現代社会学部 総 合文 化学 部 メ デ ィア ・芸術 学 部 合計 2年 生

3年 生

ρ0じ019白

8 3 2 8 4 1

9自9白3だ0

合計 41 31 22 94

2‑3.ア ン ケ ー ト調 査 の 流 れ

第1回 の 授 業(イ ン タ ー ン シ ッ プ 参 加 前(Pre))お よ び 第13回 の 授 業(イ ン タ ー ン シ ッ プ 参 加 後(Post))の2度 に お い て 、 ア ン ケ ー トへ の 記 入 を 求 め た 。 こ こ で は 、 本 研 究 に 関 連 す る 質 問 内 容 の み を 記 述 す る 。 ま ず 、 キ ャ リ ア 成 熟(坂 柳,1999)尺

を 用 い た 。 そ の う ち 職 業 キ ャ リ ア 成 熟 の 関 心 性 、 自 律 性 、 計 画 性 の 各9項 目 計27項 の う ち 、各5項 目 を 選 定 し計15項 目 を 用 い た 。5件 法(1:全 く あ て は ま ら な い 〜5:

良 く あ て は ま る)で 回 答 を 求 め た 。Preお よ びPostと も に 十 分 な 信 頼 性 が 確 認 で き た(Pre;関 心 性 α=.75,自 律 性 α=.73,計 画 性 α=.86、Post;関 心 性 α=.86,自

(7)

大手前大学論集 第16号(2015)

律 性 α=.86,計 画 性 α=.86)。 そ こ で 、 各5項 目 の 平 均 値 を 算 出 し 、 各 下 位 因 子 の 得 点 と した 。

次 に、 独 自 に 作 成 さ れ たC‑PLATSセ ル フ チ ェ ッ ク シ ー トを 用 い 、 今 の 自分 が9 つ の 選 択 肢 の う ち 、 どれ に 近 い と思 うか に つ い て9件 法 で 回 答 を求 め た 。 計26項 目で あ る(詳 細 はTable3参 照)。 各11の 下 位 因 子 につ い て そ れ ぞ れ 平 均 値 を 算 出 し た 。

Table3 C‑PLATSセ ル フ チ エ ツ ク シ ー ト(1)

Q1)創 意工夫:既 存の発想にとらわれず、課題に対 して新 しい方法 を考 える 02)新 規創造:新 しい価値 があるものを芸術的に生み出す 既存 の考 えや、置 かれている状況にとらわれて、新 しい発想をす1

ることが 少ない p

物事 を考 える時には、出来るだけ制約条件や過去の習慣に とらわ3 れ ないよう心がけている

4

現状 にとらわれず、新しい発想を した り、良い事例の趣旨を理解5 し、他の 分野 に応 用している

s…

話合 いや ブレーンス トーミングでは、独創的で聴 くべき価値のあ7 る発 言が 多いとよく言われる。自覚もある

g

アイデアに行き詰 まった状況でも、様々な角度か ら柔軟に発想 ・9 提 案し、 その場の議 論を活性化 している

1芸 術作品への関心は あまりない 2...

美 しさに積極的に関心 を寄せ ている。 また美しさに配慮 して提出3 物 をつ くってい る。

4

5美 しい作晶に関心が あり、感動 した経験 を説明 したり している 6

自分が求め る美 しさを意臓的 に表現、説 明でき、7 他者の美的 ・芸術的感覚 を理解 している 8

優れた美的 ・芸術的作 品を自らの手 で生み出し、人々の支持を得9 ている

Q3)目 標設定:ゴ ールイメージを明確に し、 目標を立てる Q4)行 動計画構築:目 標 の実現 に向けた効果的な行動計画、シナ リオを描 く 課題 に対 して、自分は 「ここまでや りたい」とい う目標(ゴ ール1

の イメー ジ)を 設 定することは少ない p

短期 的なテーマ ・課 題に対 して、目標(ゴ ール)設 定はするが、3 高過 ぎたり抽象的過ぎたりすることが多い

4

短期 的なテーマ ・課 題であれば、達成する見込みのある目標5 (ゴール のイメー ジ)を 自分で設定 している 6

課題 に取 り組 む時は、最終目標と同時に、達成に向けた途中段階7 の具体 的な目標も設 定して進めている

g

課題 に対 し周囲が期 待する水準以上の高い目標(ゴ ール)を 自 ら9 設 定し、違 成に向けて物事を進めている

課題に取 り組む とき、事前 に計 画をたてることは少ないために、1 締め切 りに遅れた り、周囲 に迷 惑をか けることが多い 2...

計画を 自分な りに立 てるが、分量 と締 め切りの見積もりが甘かっ3 た り、優先順位が上手 くつ けられ ないことが多い 4

経験ある こと、具体的 にイメー ジできることは、実現の可能性の5 高い計画 ・手順 を一応 自分 なりにほぼ立 てている 6

経験のあ ることにつ いては、周 囲との 関係 も考 慮して、実現の可7 能性の高い計画 ・手ll頂を立 てている

8

初めての ことや抽象度が高 いことでも、いつまでに何をやるのか9 の具体的な行動計画 を立て ている

Q5)行 動計画の修正:状 況をみながら、計画や行動を柔軟に変更す る Q6)論 理的ス ピー キング:論 理 的に筋が通った話を行う 一旦 取り掛 かり始めると、状況変化に気づかずそのまま進めて し1

まい、目標 が達成できないことが多い p

3状 況変化 に気づくのが遅く、行動修正が間に合わないことがある 4

計画 を実行 しながら、遅れや予想外の事態に応 じて、行動計画を5 修 正したりしている

6

計画 を実行 しながら、先行きを予見 して、必要に応 じて、早めに7 行動計画 を修 正したりしている

g

全体 的な視 野にたって、周囲の状況に気を配 りながら先行きを予9 見 し、早 めに全体 の動きを修正 した りしている

1筋 道を立てて話 しす ることが できていない 2...

筋道を立てて話 をす ることが できないが、普段 から論理的に考え3 よ うしてい る

4

5筋 道を立てて話 をす るようにしている 6

自分の話だ けでな く、他人の話 も合理 的 ・客観 的に評価するよう7 に してい る

8

自他の話 を合理的に組み合わせ 、説得 力のある結論を導き出せて9 い る

(8)

Table3 C‑PLATSセ ル フ チ エ ツ ク シ ー ト(2)

Q7)論 理的ライティング:論 理的に筋が通 った報告書 をま とめ る 08)情 報収集:必 要 に応 じて、適 切な方法を選択 して情報を収集する 1論 理 的に考 えることが全くできず、単発的な言葉 しか出て こない

p..

論理 的に考 えることが苦手で、文章は感覚的、感情的にな りがち3 である

4

5あ る程度 は論理的に筋道を立てて、文章をまとめた りしている s…

演繹 ・帰納 法などを理解 し、説得力がある論理構成を して文章を7 書 いている

g..

1万字程度の論文も演繹 ・帰納法、CREC・MECEな どの論9 理 メソッ ドに沿い、説得力に富む文章を書いている

課題解決に 向けて、 どんな情報 を集 めれ ばいいかがなかなか思い1 つかない ことが多 い

2...

情報収集の範囲が限定 的で、 人から別 の観点を指摘されることが3 多 い

q...

テーマや課題に対 して、自分 の思いつくままに様 々な方法で情報5 を集めた りして いる

6

課題発見 ・課題解決 に向けて、どん な観 点が必要かを検討 したう7 えで、幅広 く情報 を集 めて いる

a…

日頃か ら(学 業、社会活動、仕事な ど)幅 広い情報 に関心 を持9 ち、適切な方法で収集 ・蓄積 したり、人脈を拡 げている

Q9)分 析理解:事 実に基き客観的に情報 をとらえ、本質 を見極める 010)役 割理解 ・連携:自 分や周囲の役割を理解 し、互いに連携 ・協 力す る 1情 報を整理 した り分析 した りするよ うな ことは苦手だ

2...

自分なりに情報を集めて整理をす るが、視点が狭 いとか、分析 が3 浅いと言われることが多い

4

思い込みや憶測をできるだけ入れずに情報 を客観的 に整理す るよ5 うに している

6

思い込みや憶測をできるだけ入れずに情報 を整理 し、原因 と結 果7 の因果関係を分析解釈するよ うに してい る

8

事実が複雑に絡み合っている問題でも、情報 を客観的 に分類 ・分9 析 し、因果関係をわか り易 く整理するよ うに して いる

1秀 団の中で割り当てられたこ撚 人か らヨ離 されない翻:や p

集 団の中で、周囲に迷惑をかけないよう、自分の担当の仕事 をき3 ちんと遂行 している

4

自分 に割り当てられたことでも、最良の結果がでるように、 自分5 なりに工夫 して課題に取り組んでいる

6

自分 に割り当てられたことが周囲にどんな影響を及ぼすかを考7 え、最 良の結果がでるように課題に取 り組んでいる a…

成 果を上げるため、集団の中で果たすべき役割を自 ら考え、周囲9 と協 力して課 題に取り組んでいる

Q11)情 報共有:一 緒に物事 を進める人達 と情報 を共有す る Q12)相 互 支援:互 いに力を貸 して助け合う 自分がもっている情報や知識な どを他の人に伝えた り、教 えた り1

することは少ない 2..

皇分がもっている情報や熾 な どを周囲【こ伝 えよ うと醐 ナてい 4

自らすすんで報告 ・連絡 ・相談を し、有用な情報 を周囲に伝 える5 ことを心がけている

6

もっている情報を自分が提供するだけでな く、周囲か らも有用 な7 情報を引き出そうと している

g..

個人が有 している情報を、各人がすすんで提供 し皆で共有す るよ9 うな しくみや環境をつ くりだそ うとしてい る

1周 囲 の人が 困っていても、その状況に気付かないことが多い z...

他の 人が困っているようでも、本人から求められなければ手を貸3 さない方だ

q...

自分 の役割 だけでなく周囲の状況に気を配 り、出来るだけ困 って5 いる人の手 助けをする方だ

6

周囲 の状況 に自分が気を配るだけでなく、率先 して補い合 うよ う7 な雰 囲気を作り出すよう心がけている

8

皆が互 いに助 け合い、力を補完 しあうような しくみや環境をつ く9 りだす ことを心がけている

Q13)多 様性理解:多 様な価値観を受 け入れ る Q14)親 しみ易さ:話 しかけ易い雰囲気をつ くる 1自 分と異なる意見や価値観をもつ人とは付 き合わな い方だ

2..

自分と異なる意見や価値観に出会 った場合、戸惑 いなが らも理解3 しようと している

q

自分と異なる意見や価値観を尊童 し、柔軟に受け入れ ようとして5 いる

6

自分と異なる意見や価値観を柔軟に受け入れ、 自分の考え方の幅7 を広げるよう心がけている

g..

自分と異なる意見や価値観を柔軟に受け入れ、 自ら考 え方の幅 を9 広げつつ積極的に人間関係を広げるよ う心が けて いる

1無 愛想 な方 だ z...

自分 から話 しか1ナることは少ないが、相手から話 しか1ナられれば3 自然 に会話 することができる

q

5出 来 る限り笑 顔に心がけて接 している 6

7維 とでも気軽 に笑顔で会話 している 8

9初 対面 の人達 と容易になごやかな関係をつ くっている

Q15)興 味 ・共感 ・受容:人 に興味 をもつ、共感 し受けとめる Q16)話 し合い:ど んな相手に対 しても、相手に合わせて 自分の考 えを述べ る 自分の話を優先 しがちで、相手の話を最後まで聞 くことがで きな1

い方だ z...

相手の話を最後まで聞き、考えや言いたい ことを理解す るよう心3 がけている

q

相手の立場に立って感情を受け とめなが ら、相手の考 えや言 いた5 いことを理解するよ う心がけてい る

6

相手の感情だけでな く、発言の背景まで も引 き出 しなが ら話 を聴7 き、理解 していることを態度や言葉で示す よう心が けている 8

相手の発aを 引き出 して、考えや感情 を理解 して いることを示9 し、相手の前向きな行動へ動機付 けてい る

直感 や思いつきで発言 しがちで、説明が不足 し話が伝わ らない こ1 とが多い

y

相手説 明す る場面において、自分の考えを整理 しきれず説明に時3 間 を要 することが多い

q

自分 の考えを、自分なりに整理 し、筋道を立てて伝えるよ うに し5 ている

s…

自分 の考えを、相手の関心に合わせて、それぞれに分か りやす く7 伝 えるようにしている

a…

自分 の考えを、意思 ・情熱を込めて、相手に分か りやす く明快に9 伝 えるようにしている

(9)

大 手 前 大 学 論 集 第16号(2015)

Table3C‑PLATSセ ル フ チ エ ツ ク シ ー ト(3)

Q17)意 見主張:集 団の中で自分の意見を主張する Q18)建 設的な討議:議 論 の活発 化や発展のため自ら集団に働きかける 1話 し合いの場では発 言しない方だ

p

3自 信 のあることについては、自分の意見を述ぺるように している 4

大抵 の場 合には、自分の意見をはっき りと主張するよ うにできて5 いる方だ

6

意見 が対立 したり立場が上の人に対 しても、自分の意見をはっき7 りと述べ るようにできている

g

意見 が対立 したり、立場が理解を得られない場合であって も、妥9 協せ ず自分 の意見を粘り強く主張するようにできている

議論の場では、他者の発言 に対 して賛否 を返さないなど、周囲に1 関心を示す ことは少 ない

2...

3他 者の発言に賛否 を返すな どして、議論 には参 加する 4

重の場嚥 論が活発 になるように・ 自ら進んで意見を発表してい 6

全員に発言 を促 し、整理 した り方向づけたりしながら、議論を発7 展 させてい って いる

8

意見が対立 した場合 でも、互 いの意見 を活かしながら、さらに創9 造的な結論に導 いて いる

Q19)主 体的行動:自 分の意志や判断において 自ら進んで行動す る

や り遂 げる

行動の完遂:一 度決 めたこと、やり始めたことはやり切る/粘 り強 く取 り組み 、020) 自分 から進 んで行 動するより、細かなことでも人から指示 される1

の を待って行動することが多い 2.

任 されたことは、最 後まで自分の責任で行うよ り、途中途中で人3 か ら判断 してもらいながら進めることが多い

q

任 され たことは、細 かな指示を仰がな くても、自分の責任で判断5 しながら進 めている

6

自分 への期 待を意識 して、すべきことを自分で考え行動に移 して7 いる

g

求 められ たり期待されたりすること以上のことを、自発的に行 う9 ことができている

一度始めて も、直 ぐに面倒 になってや めてしまったり、我慢が続1 かない方だ

z...

3一 度始めて も、障害や 困難 を感 じると、投げ出 してしまいがちだ q

5一 度始めた ことは最後 まで あきらめず頑 張る方だ 6

7一 度始めた ことは必ず最後 までやり切 る 8

障害があ って も、一度取 り掛か った ことは自分 が納得できるまで9 粘 り強 くや り遂げ る

Q21)プ レゼン技術:効 果的な説明で聞き手の理解 ・共感を得、説得す る Q22)プ レゼ ン資料作成:プ レゼン用の資料(パ ソコン作成)が 作成する 1人 前 で話 をするのが全く苦手で、話が出来ない

2.

3人 前 で話 をするのは苦手だが、挑戦するように している q

5抵 抗 なく、人前で話をしている 6

声 、表情 、姿勢など意識 して効果的に人前で話をするよ うに して7 いる

g

声 、表情 、姿勢に加え、a葉 の選び方、間の取 り方、目線など意9 識 して迫 力ある話 をするように している

1パ ワーポイ ントを使 うことはない z...

3パ ワーポイ ントの資料 は一応作 っている q

チ ャー ト分 け、色使 いなど工夫 し、パ ワーポイン ト資料を分かり5 やす く、美 しく作成 している

6

論理的なページ構成、字数 などにも考 慮し、効 果的な資料を作成7 している

g...

アニメー ションや効果音な どの機能 も駆使 し、聴衆に訴える効果9 的なパワーポイ ント資料 を作成 している

Q23)遵 法性 ・社会性:公 序良俗 ・社会ルールに則 って 自らの発言や行動 を律す る Q24)社 会参画:社 会 に積極 的に関わり貢献する意思がある 1自 分 の都 合を優先 して、集団のルールを無視することが多い

2.

3学 校 ・社会(集 団)の 決まりごとには意臓を して行動する方だ q

周 囲の行動 に惑わされることなく、学校や社会(集 団)の 決ま り5 ごとを尊 重して、自らの判断で行動 している

6

間違 っていると感 じることには、他人の目を気にすることな く、7 すす んで規 範となるような行動を取っている

g

間違 っていると感 じることに対 して、自分の行動を律するだけで9 なく、周 囲に働きかけて全体の行動を修正させている

1社 会に興味 を持てず、新聞 ・テレビなどのニュースも知らない z...

社会に興味 を持 ち、社会に関わ る活動 に参加する基本的な意思を3 持 ってい る

q

社会につ いて考え、 クラス メイ トと意 見交換を行うなど、自分の5 意見を発表 して いる

6

社会につ いて学び考 え、 自分 自身の信念 に基づいた社会活動への7 参加意思 を持 って いる

g...

社会的な出来事 を自分 自身 に関わる問題 としてとらえ、必要であ9 れば積極的に活動に参加す る

Q25)ス トレス耐性:欲 求や恐怖などの悪い影響を及ぼすス トレス を処理す る Q26)自 己理解:他 者 と自己の違 いを認め、自己の強みを認識する ちょっとしたことでも、動揺 したり落ち込んだ りして、なかなか1

立 ち直れ ない 2.

ちょっとしたことですぐ動揺 したり落ち込んだ りするが、あま り3 長 くは引きずらずに、次に進む

q

失 敗した時や強いプレッシャーで動揺 した り落ち込んだ りする こ5 とはあるが、長くは引きずらずに、次に進む

6

ス トレスやプレッシャーがかかる場面でも、あま り動揺 しないで7 上 手く対処 する

g

ス トレスやプレッシャーがかかる状況では、自 らその原因に働き9 か け、ス トレスやプレッシャーの速やかな解消に努める

1自 分の強み ・弱みが よくわか らない z...

3自 分の強みはよ くわか らな いが 、弱み はわかっている q...

5自 分の強み も弱み も理解 している 6

自分の強み弱み を理解 し、普段 からそれ らを意識 して物事に取り7 組んでい る

g...

他人 と違 う自分の強みや持 ち味 を認織 しており、どんな場面でそ9 れが活かせ るかイ メー ジしている

(10)

3.結

3‑1.キ ャ リア 成 熟 に つ い てPre‑Postに よ る 比 較 検 討

キ ャ リ ア 成 熟 の3つ の 下 位 因 子 の 得 点 に つ い て そ れ ぞ れ 、Pre/Postの 対 応 の あ る t検 定 を 実 施 し た 。 そ の 結 果 、 す べ て の 得 点 に つ い て 有 意 な 差 が 認 め られ た(Table

4参 照)。Preに 比 べ 、Postの 方 が す べ て の 得 点 が 高 か っ た 。 こ の こ と か ら イ ン タ ー ン シ ッ プへ の 参 加 が キ ャ リ ア 成 熟 の 上 昇 に か か わ る こ とが 示 さ れ た 。

Table4Pre/Postに お け る キ ャ リ ア 成 熟 の 得 点

Pre Post

関 心 性3。95(0.06)4。ll(0.07)t(89)=2.2,p<.05g=。24 自 律 性3.82(0.06)3.96(0.06)t(89)=2.1,ρ<.05g=.21 計 画 性2.98(0.08)3.39(0.07)t(90)=4.9,ρ<.01g=.53

()は 標 準誤 差

上 記 の 効 果 が 、 性 別 に よ り異 な る か を検 討 す る た め 、 時 期(Pre/Post;参 加 者 内)

×性 別(男 性/女 性;参 加 者 間)の2要 因 分 散 分 析 を 実 施 した 。 そ の 結 果 、 関 心 性 、 自律 性 、 計 画 性 す べ て に 対 し、 有 意 な 交 互 作 用 効 果 は み られ な か っ た 。 学 年 に つ い て も 同 様 に 、 時 期(Pre/Post;参 加 者 内)× 学 年(2年 生/3年 生;参 加 者 間)の2要 因 分 散 分 析 を 実 施 した 。 そ の 結 果 、 関 心 性 、 自律 性 、 計 画 性 す べ て に 対 し、 有 意 な 交 互 作 用 効 果 は み られ な か っ た 。 ま た 学 部 に つ い て も、 時 期(Pre/Post;参 加 者 内)×

学 部(現 代 社 会/総 合 文 化/メ デ ィ ア ・芸 術;参 加 者 間)の2要 因 分 散 分 析 を 実 施 し た が 、 有 意 な 交 互 作 用 効 果 は み られ な か っ た 。 この こ と か ら、 性 別 や 学 年 、 学 部 に か か わ らず 、 イ ン ター ン シ ッ プへ の 参 加 が キ ャ リ ア 成 熟 の 上 昇 に 影 響 を与 え る と い え る 。

3‑2.C‑PLATSに つ い てPre‑Postに よ る 比 較 検 討

次 にC‑PLATSの 各11の 下 位 因 子 の 得 点 に つ い て そ れ ぞ れ 、Pre/Postの 対 応 の あ るt検 定 を 実 施 し た 。 そ の 結 果 、Presentation以 外 の10の 下 位 因 子 に 対 しPreとPost の 問 で 有 意 差 が み ら れ た(Table5参 照)。

上 記 の 効 果 が 、 性 別 に よ り 異 な る か を 検 討 す る た め 、 時 期(Pre/Post;参 加 者 内)

× 性 別(男 性/女 性;参 加 者 間)の2要 因 分 散 分 析 を 実 施 し た 。 そ の 結 果 、 す べ て に 対 し 、 有 意 な 交 互 作 用 効 果 は み ら れ な か っ た 。 ま た 学 年 に つ い て も 同 様 に 、 時 期 (Pre/Post;参 加 者 内)× 学 年(2年 生/3年 生;参 加 者 問)の2要 因 分 散 分 析 を 実 施 し た 。 そ の 結 果 、Action、SocialResponsibility、Self‑Managementに 対 し 、 交 互 作 用 効 果 が 認 め ら れ た(F(1,92)=3.79,p=.05,.F(1,92)=3.41,p=.06,‑F(1,92)=

(11)

大 手 前 大 学 論 集 第16号(2015)

Table5C‑PLATSの 得 点

Pre Post

Creativity Plannig LogicalThinking Analysis Teamwork Communication Leadership Action Presentation SocialResponsibility Self‑Manegement

3.84(0.15) 4.99(0.15) 4.38(0.12) 4.69(0.12) 5.19(0.15) 5.18(0.15) 3.86(0.16) 5.13(0.15) 4.14(0.13) 4.28(0.11) 4.21(0.13)

4.31(0.15) 5.23(0.15) 4.82(0.13) 5.07(0.12) 5.54(0.15) 5.57(0.16) 4.45(0.16) 5.47(0.16) 4.33(0.14) 4.79(0.14) 4.72(0.14)

t(93)=4.0,p<.Olg=.31 t(93)=2.2,p<.05g=.16 t(93)=3.4,p<.Olg=.35 t(93)=3.0,p<.Olg=.32 t(93)=2.7,p<.Olg=.24 t(93)=3.1,p<.Olg=.25 t(93)=4.2,p<.Olg=.37 t(93)=2.4,p<.05g=.22 t(93)=1.6,p=.10g=.13 t(93)=4.0,p<.Olg=.41 t(93)=3.4,p<.Olg=.35 ()は 標準 誤差

2.78,pニ.09)。 い ず れ も、3年 生 に お い て の み 有 意 な 上 昇 が 認 め られ た(Figurel、

2、3参 照)。 こ の こ とか ら、 就 職 活 動 が 近 づ くタ イ ミ ン グ で イ ン タ ー ン シ ップ に 参 加 した3年 生 の 方 が 、 主 体 的 な行 動 や 完 遂 、 社 会 的 な マ ナ ー を意 識 した り、 自己 をマ ネ ジ メ ン ト した り とい うチ カ ラ を強 く意 識 す る た め 、 彼 らに お い て の み これ らの チ カ ラが 上 昇 した と考 え ら れ る 。 学 部 に つ い て 、 時 期(Pre/Post;参 加 者 内)× 学 部(現 代 社 会/総 合 文 化/メ デ ィ ア ・芸 術;参 加 者 間)の2要 因 分 散 分 析 を 実 施 し た 。 そ の 結 果 、Actionに 対 し、 交 互 作 用 効 果 が 認 め ら れ た(F(2,91)=3.47,p<.05)。 現 代 社 会 学 部 の 学 生 に お い て の み 、 有 意 な上 昇 が 認 め られ た(Figure4参 照)

(12)

3‑3.C‑PLATSの 成 長 に 対 す る キ ャ リ ア 成 熟 の 影 響 の 検 討

C‑PLATSの 成 長 が 、 イ ン タ ー ン シ ップ へ の 参 加 の 前 段 階 に お け る キ ャ リ ア 成 熟 の 高 さ に よ り異 な る か を検 証 す る た め 、時 期(Pre/Post;参 加 者 内)× キ ャ リ ア 成 熟(高 /低;参 加 者 間)の2要 因 分 散 分 析 を 実 施 し た 。 そ の 結 果 、LogicalThinkingと 関 心 性 、LogicalThinkingと 自律 性 、 お よ びActionと 計 画 性 の 交 互 作 用 が そ れ ぞ れ 有 意 で あ っ た(F(1,91)=3.38,p=.06,‑F(1,91)=5.61,p<.05,‑F(1,91)=3.37,p=

.06)o

ま ずLogicalThinkingと 関 心 性 に つ い て 、 関 心 性 が 高 い 学 生 の み で 有 意 差 が 確 認 さ れ た(Figure5参 照)。 同 様 に、 自律 性 が 高 い 学 生 の み でLogicalThinkingの 有 意 差 が 確 認 さ れ た(Figure6参 照)。 論 理 的 に 話 を した りま と め た りす る チ カ ラ の 成 長 は 、 あ らか じめ 自 らの キ ャ リ ア に 関心 を もつ 、 あ る い は キ ャ リ ア に対 す る 取 り組 み に 自律 的 で あ る学 生 に お い て顕 著 で あ る こ とが わ か る 。 反 対 に キ ャ リ ア へ の 関心 が 低 く 自律 的 な 姿 勢 で 取 り組 み が で きて い な か っ た 学 生 に お い て は、LogicalThinkingの 長 が み られ に くい とい え る 。

ま た 、 計 画 性 が 低 い 学 生 の み でActionの 有 意 な 上 昇 が 確 認 さ れ た(Figure7参 照)。 こ の こ と は、 将 来 の 展 望 を あ ま り も た ず 、 自 ら の キ ャ リ ア に対 して 計 画 的 で な か っ た 学 生 が 、 イ ン タ ー ン シ ップ へ の 参 加 を 通 じて 主 体 的 な 行 動 や 完 遂 の チ カ ラ を高 め た こ と を示 して い る。 イ ン タ ー ン シ ップ へ の 参 加 の 前 段 階 に お い て 、 キ ャ リ ア に 対

(13)

大 手 前 大 学 論 集 第16号(2015) Table6各 変 数 間 の 相 関 係 数

CreativityPlannigL°gicalAnalyThi nkingsis

TeamCommuniL

eadershipAction workcation

SocialSelf‑P resenR

esponsManeget ationibilit

yment 関 心 性.066‑.107.194†.040

自 律 性 一.015‑.007。168.015 計 画 性.082‑.094.132‑.054

.124.021.020‑.103

.083.026‑.022‑.129

.075‑.050.005‑.252*

.018.073.094

.014.093.085

.158.035.007

*ク<.05,†p<.10

し明 確 な ビ ジ ョ ン や イ メ ー ジ を も ち に くか っ た 学 生 に対 し、 イ ン タ ー ン シ ップ へ の 参 加 がActionの 成 長 に 効 果 的 で あ る こ と を示 唆 す る。

最 後 に、C‑PLATSの 成 長 に つ い てPresentation以 外 の す べ て の 下 位 因 子 に つ い て 有 意 な上 昇 が 認 め られ た 。 そ こで 、 どの 程 度 得 点 が 上 昇 した か と い う変 化 量 に着 目

し た 。11の 下 位 因 子 の 得 点 そ れ ぞ れ に対 しPost‑Preを 計 算 し 変 化 量 を 算 出 し た 。 変 化 量 の 得 点 が 高 い ほ ど、 大 き く上 昇 し た こ と を 意 味 す る。 各 変 化 量 と イ ン タ ー ン

シ ップ へ の 参 加 の 前 段 階 に お け る キ ャ リ ア 成 熟 との 関 連 を検 討 す る た め 相 関係 数 を求 め た(Table6参 照)。 そ の 結 果 、Actionの 変 化 量 と計 画 性 と の 問 に有 意 な負 の 関 連 が 認 め ら れ た 。 つ ま り、 イ ン タ ー ン シ ッ プ に 参 加 す る 前 段 階 の 計 画 性 が 低 い 学 生 ほ ど、Actionの 変 化 量 が 大 きい 、 言 い 換 え る とActionの 成 長 が 顕 著 で あ る と い え る 。 こ の 結 果 は 、 先 と 同 様 、 自 らの キ ャ リ ア に 対 し明 確 な イ メ ー ジ を あ ま り描 い て い な か っ た 学 生 ほ ど、 イ ン タ ー ン シ ッ プ に 参 加 す る こ と でActionの 効 果 を 高 め る こ と を 示 唆 す る 。

4.考

本 研 究 の 目的 は 、 イ ン タ ー ン シ ップ へ の 参 加 が キ ャ リ ア成 熟 と問 題 解 決 能 力 の 変 化 に ど の よ う な 影 響 を 与 え る の か を明 らか に す る こ とで あ っ た 。 ま た そ の 変 化 が キ ャ リ ア 成 熟 の 個 人 差 に よ り、 ど の よ う に異 な る の か を 明 らか に して い く こ とで あ っ た 。 イ ン タ ー ン シ ッ プ の 前(Pre)と 後(Post)に キ ャ リ ア 成 熟 と 問 題 解 決 能 力 を 測 定 し分 析 した 結 果 、PreとPostで キ ャ リ ア 成 熟 の 下 位 概 念 す べ て の 有 意 な 上 昇 が 認 め られ た 。 これ まで 、 大 学 で の さ ま ざ ま な取 り組 み が キ ャ リ ア 成 熟 の 上 昇 に 影 響 を与 え る こ とが 示 さ れ て きた 。 ま た 、 イ ン ター ン シ ッ プへ の 参 加 が 個 人 の 自己 効 力 感 を 高 め る こ とが 示 さ れ て き た(楠 奥,2006)。 こ れ に 加 え本 結 果 は 、 イ ン タ ー ン シ ッ プ へ の 参 加 が 、 参 加 し た学 生 の キ ャ リ ア 成 熟 に 寄 与 す る こ と を示 唆 す る 。 イ ン ター ン シ ッ プへ の 参 加 に よ り、 自 ら の 職 業 的 自己 概 念 を 模 索 し、 よ り自 己 概 念 を発 達 させ る こ とが で き る と い え る 。

(14)

ま た 問 題 解 決 能 力 を発 揮 す る た め に 必 要 な チ カ ラ と し て 、 本 学 に お い て 独 自 に作 成 さ れ たC‑PLATSに つ い て も概 ね 有 意 な 上 昇 が 認 め ら れ た 。 成 長 が 確 認 さ れ た10の チ カ ラの う ち 、LogicalThinkingの 成 長 に つ い て は 、 参 加 前 段 階 に お け る キ ャ リ ア 成 熟 の 関 心 性 、 自律 性 が 高 い 参 加 学 生 に お い て の み 認 め られ た 。 キ ャ リ アへ の 関 心 が 低

く 自律 的 な 姿 勢 で 取 り組 み が で き て い な か っ た 学 生 に お い て は 、LogicalThinkingの 成 長 が み られ な か っ た 。 論 理 的 に 話 を した り ま とめ た りす る チ カ ラ の 成 長 は 、 あ らか

じめ 自 らの キ ャ リ ア に 関 心 を もつ 、 あ る い は キ ャ リ ア に 対 す る取 り組 み に 自律 的 で あ る 学 生 に お い て 顕 著 で あ る こ とが わ か る 。 しか しな が ら、 関 心 性 、 自律 性 が 低 い 参 加 学 生 も、 イ ン ター ン シ ッ プへ の 参 加 を きっ か け と し、 関 心 性 、 自律 性 を 高 め る こ とが で きた な ら ば 、 今 後 の イ ン ター ン シ ッ プ を は じめ とす る キ ャ リア 教 育 に お い て 論 理 的 な 思 考 を 向 上 させ る こ とが で きる と い え る だ ろ う 。

さ ら にActionの 成 長 に つ い て は 、 興 味 深 い 知 見 で あ る 。 キ ャ リ ア 成 熟 の 計 画 性 が 低 い 参 加 学 生 に お い て 、 そ の 効 果 が 確 認 さ れ た 。 イ ン タ ー ン シ ッ プ に 参 加 す る前 は 、

自 らの ビ ジ ョ ンや 将 来 の 展 望 が 不 明 瞭 で あ り、 計 画 性 が 低 か っ た 参 加 学 生 も、 イ ン ター ン シ ッ プへ の 参 加 を通 じ、 計 画 性 を 高 め る だ け で な く、 主 体 的 な 行 動 を完 遂 の チ カ ラ を 成 長 させ た とい え る 。 そ し て そ の 効 果 は 、 イ ン ター ン シ ッ プ に 参 加 す る 前 段 階 で 計 画 性 が 高 か っ た 参 加 学 生 と同 じ程 度 に ま で 達 す る もの で あ っ た 。 こ の 点 は 、 イ ン

ター ン シ ッ プ の 意 義 を考 え る う え で 重 要 な 示 唆 とい え る 。

本 研 究 は イ ン タ ー ン シ ップ へ の 参 加 が キ ャ リ ア成 熟 と問 題 解 決 能 力 の 上 昇 に 正 の 影 響 を与 え る こ と を示 した 。 しか し な が ら、 イ ン タ ー ン シ ップ へ の 参 加 が 、 キ ャ リア 成 熟 な ど を 高 め る か に つ い て は 、 参 加 し て い な い 学 生 と の 比 較 検 討 が 必 要 だ ろ う 。 今 後 、 学 年 お よ び イ ン タ ー ン シ ップ へ の 参 加 の 有 無 が 、 キ ャ リ ア成 熟 や 問 題 解 決 能 力 に 与 え る 影 響 を検 討 して い く必 要 が あ る 。

引 用 文 献

半 澤 礼 之(2010).大 学 生 の 学 業 行 動 と職 業 成 熟 の 関 連:学 業 と職 業 の 接 続 に 対 す る 意 識 とい う観 点 か らの 検 討 日 本 青 年 心 理 学 会 大 会 発 表 論 文 集18,55‑56.

石 橋 里 美 ・林 潔 ・内 藤 哲 雄(2015).キ ャ リ ア 教 育 か らみ た 大 学 生 の キ ャ リ ア 目 標 設 定 行 動 に 及 ぼす 要 因 分 析 東 京 未 来 大 学 研 究 紀 要8,13‑25.

楠 奥 繁 則(2006).自 己 効 力 論 か らみ た 大 学 生 の イ ン タ ー ン シ ッ プ の 効 果 に 関 す る 実 証 研 究 一 ベ ン チ ャ ー 系 企 業 へ の イ ン タ ー ン シ ッ プ を 対 象 に し た 調 査 一 立 命 館 経 営 学44 ,

169‑185.

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松 井 賢 二(2014a).大 学 生 の キ ャ リ ア 成 熟 に 関 す る 縦 断 的 研 究(II)新 潟 大 学 教 育 学 部 研 究

(15)

大 手 前 大 学 論 集 第16号(2015) 紀 要 人 文 ・社 会 科 学 編7,239‑246.

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謝 辞

本 研 究 は イ ン タ ー ン シ ッ プ の 効 果 検 証 と し て 、 大 手 前 大 学 就 業 力 支 援 ・社 会 連 携 室 室 長 正 田 浩 三 氏 、 若 山 佳 史 氏 と の 協 力 に よ り 実 施 さ れ た も の で す 。 ま た C‑PLATSセ ル フ チ ェ ッ ク シ ー トは 両 氏 の 考 案 ・作 成 に よ る も の で す 。 イ ン タ ー ン シ ップ 事 前 事 後 に よ る ア ンケ ー トの 実 施 な らび に デ ー タ分 析 に お き ま して ご尽 力 、 ご 助 言 い た だ き ま した こ と、 こ こ に 深 く感 謝 申 し上 げ ま す 。

参照

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