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(1)

都市研究報告77,1976 

都立大学理学部忠、よび工学部にi>、ける水・クロムbよび、水銀

の 流 れ に つ い て 一 一 研 究 活 動 に と も な う 物 質 循 環 の 研 究 く そ の ー 〉 一 一

半谷高久

1.  はじめに…………・・・・…・・・……・・・…・・・……・・・・・……43 2.  大学における物質のインフ。ット,

アウトプットのモデル…...・H43 2.1  人間の出入...・H・−−…−−………...・H...H44 2.2 物の出入…....・H.......H...H・−……・・・・…45 3.  都立大学理学部工学部における水の

流れに伴なう物質循環…・・HH46 3.1水の流れの量的考察・…....・H....H....H46 3.2理学部と工学部におけお薬品の流れの概要……50

1. は じ め に

われわれは都立大学における都市研究の一環として,

都市の構造や機能の解明,また環境問題解決の基礎的知 識の確立を目指し,都市の物質循環の研究を行ってい る口。本稿もその一部をなすものであって,ここでは都 市のサブシステムのーっとして,大学システムをとりあ

げた。

都市における文化的活動のうち,大学,高校,中学校,

小学校における教育活動,大学その他研究機関における 研究活動は都市全般の諸活動の中できわめて重要な意義

をもっ。

都市における物質循環の様相を明らかにする上に,こ れらの教育,研究活動がどのような特徴をもつかを明ら かにすることは,都市の物質循環の一つの特徴を明らか にする点で,きわめて重要であると考えられる。

東京都を例にとるならば,東京都に存在する大学,高 校,中学校などの教育機関,および公共的研究機関の存 在の数は表lに示すごとくきわめて多数にのぼるへそ して,研究実験を行う機関の概数は約270である。単位 面積あたりに換算すると表l,右櫛に示すようで,これら の数値の高いことは東京の都市の一つの特徴であろう。

本稿では,都立大学の理学部,工学部を例として,そ

金 森 滋

3.3  クロムおよび水銀の流れ…....・H...H...H…53 4.  大学内の物質循環を支配する因子…...・H....H60 4.1物質の使用と廃棄の必然性....・H....H....H60 4.2廃棄物の廃棄の法律または条例による制約……60 4.3 実験研究の規模…HHHHH...H 4.4実験方法の質・…....・H・……HH...H....H62 4.5廃棄物の処理…....・H ......H...HHH....H62 4.6  環境管理の制度・…....・HHH....H....H.....62  ....H...HHH...H....H...H..・62 

1 東京都内教育機関2)および実験研究機関2)の 数,および単位面積あたり存在数

|実 数|密度(個/凶〉

a.  104  0.049 

且寸A 84  0.039  428  0.20  738  0.34  4・ 校 615  0.29  〉関 272  0.13 

こに行われる物質物循環のうち,最も多量に流れる水お よび,微量であっても人体健康と密接な関係のあるクロ ムおよび水銀の流れを主体として,大学における物質循 環の特性を追跡することにしたい。

2.  大学における物質のインプット,

ア ウ ト プ ッ ト の モ デ ル

年具体的に都立大学を論ずる前に,教育,研究機関 の一つの大学というシステムを想定し,そこにどのよう な物質のインプット,アウトプットがあるかをモデル的

(2)

7578

ある。学生の出入のパタンは,大学院,学部,研究生,

研修生などの種々の区別があり,それぞれにより,また 理系,工系,文系では,それぞれ大きく異なる。これら の学生の出入の総数は,学生定員,学生存籍者総数によ って,ある程度推定できるが,その詳細な実状について は,実演jlが必要であろう。

(3)大学に所属しない人:大学では人間の出入りがき わめて自由であり,大学に所属しない人々の出入りもき わめて多い。それらは一応次のように分類できる。

(a)教員との個人的打合せ:研究,教育に関する打合 せ,あるいは事務連絡のために出入する。

(b)事務職員との事務連絡:他の機関との事務連絡,

あるいは物品購入のための業者の出入がある。

(c)教員への業者の訪問:;事務職員を経ない直接の事 務連絡,セールスの存在も大学の一つの特徴であろう。

(d)学内の研究集会の開催による一般の人々の出入:

学会,臨時の講演会,夏期講座などの大学関係、以外の参 加者の出入は定常的と考えてよい位であろう。

(e)  学内の工事,修理などによる関係業者の出入:営 繕関係ではこれもかなり定期的に業者の出入がある。

(f)学内への荷物,用品の搬入:運送業者の出入があ

(g)食堂,生協の職員およびそれに関連する人々の出 入:学内での営業行為に伴なって,それに従事,および 売買などに関係して人々が出入する。

(h)校舎の他の機関への臨時的貸与による一般人の出 都市研究報告

大学には種々の人間が出入する。人間の出入は,人間 の身体自体の出入と同時に,人間の着する衣服,持ち歩 く諸道具,および人間が大学内において行う飲食,排池 などの諸行為に関連する物質の流れを伴なう。そういう 意味で,人間の出入の量は,大学における物質の流れの 量を推定する一つの基本的因子である。大学に出入する 人聞は次のように分類される。

(1)  大学所属の教職員:大学が正常に運営されるため に,定常的に出入する人間として大学所属の教員,職員 があげられる。これらの人々は,きわめて規則正しく,

大学に出入する。その人数は大学の定める公式文書によ ってかなりの程度把握できる。

なお,正規に所属する教職員であっても,常勤,非常 勤の別があり,非常勤については,この出入のパタンが 異なる。

また,常勤教職員についても,大学においては勤務態 様によって,出入の状況が著しく異なることに注意しな ければならない。

そういう点で,大学においては,大学所属の教員につ いても,その出入を精密に把握することは,そう簡単で はない。

(2)  大学所属の学生:大学に出入する量的にもっとも 大きいウェイトを占める人聞は,大学に所属する学生で

44 

に考察してみよう。

2.1人間の出入

大 学 に お け る 物 質 の 流 れ

謀議ぴ↑ l普段関野

1

'II 研究用交換試料

(薬品その他)

固形廃棄物,温厚廃液 生物死体

コンテナ

研 究 室 実 験 室

修理用備品,実験器具 図 書 館

教室,講堂 空 気

実験用消耗品

実験生物

図書,印刷物

食堂,売店 厨 芥 事 務 室 路股備

生活物質 食料品

機 械 室 建築建材 ボイラー

重 油

都市ガス

廃水,下水

し 尿 汚 泥 使

水道水

図書,印刷物 建築材料

(3)

入:大学は公共機関としての機能をもつもので,他機関 の主催する講演会などにしばしば利用され,それに伴な って人々の出入が生じる。

(i)全く無関係の人々の学内散策:大学キャンパスは 都市公園などの機能をも一部果しており,一般人の散策 のための出入を,たとえ規則では,それが禁止されてい ても,実際には行われている。

2.2物の出入

大学はその機能を発揮するために,種々の物質とエネ ノレギーとを必要とする。同時にそれらの一部は大学内に 蓄積されるが,大部分は,再び大学外に廃棄物として,

排出される。図1は大学の物質の流れの一般的モデノレを 示す。次のその一つ一つをごく簡単に論じてみよう。

2.2.1 

研究教育活動にとっても水は必須物質である。大学構 内への水の供給源としては,水道水,大学内の自家用地 下汲上げ水,雨水がある。

水の用途としてはは)実験用水,(2)実験室住人の生活 用水,(3)事務室の生活用水,(4)食堂などの飲料水,雑用 水,(5)水洗便所用水,(6)体育用プーJレ用水,(7)キャンパ スの散水,(8)建築物清掃用水,自動車の洗車用水などが 主なものであろう。

それらのうち,大学における特殊な水の流れは第一の 実験用水に関するものである。

その量についていえば,そこで行われる実験の種類,

実験設備の規模によって著しく異なる。特に化学系実験 室では,器具の洗浄に多くの水が使われ,また理工系の 研究室の機械設備および冷房設備は多量の冷却水を必要

とする。

質についていえば,実験室水槽を通過する水は,実験 に用いられる種々の化学薬品,実験によって生成した新 しい化学物質を含み,その化学組成について未知のもの が存在することが特徴であろう。

大学構内への雨水による水の供給も,水の流入として 重要な経路である。これらの水の流出経路は,下水シス テムにより異なるが,合流式の場合,相当量が下水処理 系に流入する。雨水の物質循環における重要性は,雨水 そのものではなくて,雨水が大学の構内を洗浄あるいは 地中を浸透する際,そこに存在する物質を溶かしこんで くることにある。それらの物質の種と量とは大学におけ る国型廃棄物の処理体制とも密接に関連する。

2.2.2空気

空気は,大学に生活する人々や動物の呼吸をささえ,

また燃料の燃焼を維持し,また気体や微粒子となって いる実験生成物を大気中に搬出するのに重要な役割をも っ。現在,特別な実験室を除き,空気の流路については,

実験室のドラフト以外特に設計されておらず,自然のま

まに流れることが多い。しかし,今後は,空気の流れに ついても,実験室内外の環境保全の見地から強制的流れ がつくられる場合がますます増加するであろう。

2.2.3燃料

都市ガス,石油などは,電力とともに大学内の活動を 支えるエネノレギー源である。これらの燃料は大学内で燃 焼し,炭酸ガス,水蒸気その他の化学物質となって大学 系から気体となって流出する。その燃焼生成物は,大気 汚染源となる。

2.2.4研究・教育実験用消耗資材

大学では,そこに在籍する研究者の研究題目,教育の カリキュラムに応じて,きわめて種々様々の消耗的資材 がインプットされる。それらは,化学薬品(放射性物質 を含む〉,ガラス器材,器具材料,生物試料などに大別 される。これらは経済価値ある商品としてインプットさ れるが,いずれは廃物として種々のルートを通じて廃棄

される。

化学薬品の中では,水酸化ナトリウムなどのような国 体試薬,塩酸,硫酸などのような無機物の液体,エーテ ノレ,クロロホJレムなどのような有機物の液体,酸素ガス やヘリクムなどのボンベにつめられた気体などが含まれ る。これらの薬品のインプットは同時に,それらの容器 のインプットでもある。気体状の物質は使用済後,大気 中に逸出する。固体試薬は,究極的には水溶液または有 機溶媒中に含まれた廃棄される。しかし,これらはその すべてが,直接大学外に下水として流出するわけではな く,水処理を受け,汚泥として廃棄または構内に蓄積さ れるものもある。

また,有機溶媒は焼却されあるいは自然蒸発して大気 中に放出されるか,また下水中に放流される。大学にお ける物質のアウトプットの特徴の一つは,この薬品に関 するものである。

放射性物質は,一部は希薄溶液となって下水に放流さ れるが,その他は実験終了後放射性廃棄物として,特別 の廃棄物として構外に搬出される。また一部は大気中に 放出される。

ガラス器材などは,使用後,国形廃棄物として廃棄,

搬出される。金属部品なども恐らく同じ運命を辿ること であろう。

生物試料は,焼却または構内敷地に埋められる。また ある部分は他の廃棄物とともに搬出される。

2.2.5研究用諸般備

いわゆる備品と名づけられる諸設備は,大学構内に維 持される期間は著しく長い。古い大学では,普からの諸 器械が保存されている。しかし,いずれ廃棄処分され,

大型のゴミとなって搬出される運命を辿る。また諸施設 や諸器械内に組みこまれている化学物質,たとえば, ト ランス内のPB,あるいは水銀などは設備の解体とと

(4)

46  都 市 研 究 報 告 第75〜78 もに,器械とは別に,構内に流出,蓄積したり,あるい

は下水を通じて排出される。

したがって,特に化学薬品として認知されないものも,

消耗品的に学外に流出する可能性もある。

2.2.6建築資材,建築物構成物

建築物についても,常に改築,修繕が行われている。

そのつど種々の廃棄物が生ずる。それらの中には,実験 に使用された諸薬品,たとえば水銀などが含まれている ことも十分考えられる。特に排水管などについては,水 銀粒やアマ/レガムの蓄積の危険性が大きい。

2.2.7書籍および事務用品などの紙

書籍および,通信連絡用の紙製品は,大学における物 の流れの主要なー径路を形成する。書籍は知的物質とし て大学内に年々蓄積されるが,事務用,通信用の紙は,

使用済後大量に廃棄される。

2.2.8生活物質

大学内においても,人間の生活が行われ,それに応じ た物資の出入がある。しかし,これは大学の特徴的な物 質の流れではない。

2.2.9食料品飲料および残飯

大学内における食堂の存在により,食料品,飲料が搬 入され,残飯および容器が排出される。

2. 2.10 し尿

学内に生活する人々の生理的廃棄物として,し尿など が下水を通じて排出されるが,これらは,バキュームカ によりあるいは下水道により構外に搬出される。

2.2.11運搬機関自体の出入

人間および物品,図形廃棄物などの搬入搬出には,す べて運搬機関を必要とするが,これらは毎日毎日出入を くりかえし,それと同時に燃料の燃焼生成物を大学にイ ンプットし,それらは大学系外にアウトプットされる。

3.  都立大学理学部工学部における水の 流れに伴なう物質循環

大学における物質の流れの実体を明らかにするために は,前項で論じたすべての経路について詳細な検討を行 う必要があるが,本稿では,都市環境問題を論ずる上で もっとも重大な意義をもっ水および水に伴なって行われ る物質の流れについて検討を加えることにする。

3.1水の流れの量的考案

3. 1.  1理学部,工学部における水の供給量

2に昭和45年および50年における水道水使用量を示 す。その総使用量は昭和45年および50年でそれぞれ18 m3および22ma 5年間で18%の増加を示してい

一方降水によってキャンパス内に供給される量は,東 京における降雨量を年平均1,563m mとし,それに理工

2都立大学,理学部および工学部水道使用量

(単位 ms)

年 度 昭和45 昭和50

\\理・工

月 \ \

9,241 4,430  13,671  7,833 5,040  12,873  8,410 5,454  13,864  10,512 6,315  16,827  7, 123 5,347  12,470  12,182 6,275  18,457  8,602 9,026  17,628  12,731 6,928  19,65  8,464 8,309  16,773  14, 161 8, 050 22, 211  7,987 8,144  16, 131  13,128 7,828  20,956  10  10,230 8,525  18,755  13,501 7,846  21,347  11  7,773 6,551  14,324  12,591 7,615  20,206  12  7,387 6,370  13,757  10,186 5,389  15,575  9,299 7,624  16,923  9,833 6,149  15,982  7, 174 5,587  12,761  10,251 7,046  17,297  9,084 6,803  15,887  8,884 5,833  14, 711  100, 77 4 82,170 182,944 135, 793 80,314 216, lO'i  学部敷地面積40,635.69m2を乗ずると, 年間63,513m8 6万トンとなる。

すなわち,人為的に行なわれる水の流れは,天然現象 の水の流れの約3.4倍になっている。東京都全体では,

その比は約1に等しいので,都立大学理工学部というシ ステムは水に関しては,単位面積に換算すると,都の平 均よりも著しく水を消費するシステムといえる。

3.1. 2水の流れと他の物質の流れとの比較

理・工学部で,物質として多量の流れが存在すると想 定される:接持十および固型廃棄物の流れの量はそれぞれ表 3および4に示される〕水の流れは燃料の553倍,国型 廃棄物の203倍に達し,いかにその量の大きいかが理解

される。

3.1.3水の流れとエネルギーの流れとの比較 大学における研究実験活動の物的尺度の一つはそこで 消費されるエネルギー量である。

5に昭和50年度における電気使用量を示す。年間総 使用量は2,185, 167kwH。これは1.88×lO"Kcalに相当 する。

燃料ガス使用量は表3より 137,606m8で 6.88Xl06 Kcal,暖房用重油は310KIでこれは2.87×109Kcalに相 当する。これから総計5.46×109Kcalのエネルギーが消 費されたと計算される。

今これらの値から大学および東京都全体の水使用量と

(5)

3都立大学理学部および工学部における燃料消費 都 市 ガ ス

年 度 50 

月~

11, 250  5,596  8,799  4,293  4,517  1,496  4,959  1,638  3,7'2:7  1,293  3,017  1,061  10  3,486  1,255  11  4,790  1,910  12  12,518  7,293  11, 814  6,422  11, 972  5,938  11,847  6,715  92, 696  44, 910  言十(重量〉 104,580kg 

*重量換算 m 0.7

kl =830kg 

Cm•)本

16,846  13,092  6,013  6,597  5,020  4σ78  4,741  6,700  19,811  18,236  17,910  18,562  137,606 

| 重油〈暖房用〉

50  (k

38  40  78  46  48  94  46  32  78  30  30  60  160 150  310 

257,000kg  361, 580kg 

4都立大学理学部および工学部における同型廃棄 物の発生量

ゴミ,実験材料,屑

年度 50  (kg)  (kg) 

総 計

食 堂

8, 100  10, 800  64,800  560  65,36(  5  16,200  13,500  91,899  580  92,38(  6  10,800  16,200  97,200  660  97,86C  7  18,900  10,800  75,600  600  76,20C  5,400  10,800  75,600  460  76,06C  9  18,900  13,500  83,700  480  84, 18C  10  10, 800  13, 500  89,100  940  90,04C  11  10,800  10,800  116, 100  800  116,900  12  24,300  16,200  110, 700  680  111,380  1  8, 100  13, 500  64,800  560  66,360  2  13,500  10,800  81,000  500  81,500  3  21,600  16,200  124,200  540  124,740  167' 400 156, 600  1,074,600  7,360  1,081,960 

5 都立大学理学部および工学部 電気使用量(kwH)

年 度 50 

~

80,108  67,205  147,313  100,380  71,971  172,351  103,9 80,618  184,603  112,854  84,2fl8  197, 152  112,925  88,567  201,492  112, 948  90,727  203,675  10  90,595  77,018  167,613  11  87,298  82,260  169,558  12  90,713  86,501  177,214  98,012  94,493  192,505  101,073  99,331  200,404  91,007  80,280  111,2sr  1,181,898 1,003,269  2,185,167 

=1.88×109Kcal = 1. 88×109Kcal 

6都立大学理学部および工学部と東京都との比較 理 工 学 部 東 京 都 年 間 水 使 用 量 22万トン 20億トン Jレ ギ 一 年 間 量15・ 5 109Kcal山 町

水~lエfネkcルギ−al 40  18 

とオーダーは同じであるが,やや大学は水を多量に消費 していることが明らかである。

次に理工学部の水の流れについてさらに詳しく検討す ると,大学における水の使用目的は大きく次のように分 類される。

a.  実験室用水:実験を伴う研究室では,水は主とし て器具の洗浄,実験に使用した薬品の廃棄,冷却媒体と して水が使用される。また同時に研究室においても,あ る程度の飲食,喫茶が行われ,それに要する水の使用も ある。

b.  生活用水:実験を伴わない研究室,事務室,食堂,

便所,その他では,建物の掃除,散水などに使用される。

従来は,種々の目的に使用された水は,一括して,直 接下水に排出されたが,廃水処理を合理的に行うために,

現在では,その第一歩として,図2に示すように,廃水 エネルギー消費目の比較を試みると,表6のようであり, 処理施設を経るものと,直接放流されるものとの2系統

lKcalあたりの水の使用量は,大学で401,都全体で181 に区分されている。

(6)

48  都 市 研 究 報 告 第75〜78

図−2都立大学理・工学部における氷の涜れ 実 験 室 (1)

実 験 室 (2) 水道水

年量22x1o•m•

事務室,食堂

便 所

搬出 雨水

戸 ) 呑 川 〜 一

(1)薬品類を使用するもの s (2)薬品類を使用しないものI2

現在,研究室のうち,化学,生物などの特に水を通じ 7 廃水処理施設へ流入する排水量の曜日による変化 て薬品などの排出される可能性の大きい実験室は廃水処 1日の流入量(51.2 .. 14〜51.3.12) m8 理施設へは排出されているが,実験室排水においても単

なる冷却水は,清浄な水質を保っているので,生活系排 水に水路をつけかえるなり,また, リサイクノレの問題が 残されている。

3. 1.4理学部,工学部における水使用の月変化 2によると,昭和45年と50年とでは,必ずしも月変 化の傾向は一致しない。昭和45年では最低が2月および 6月,最高が7月および10月,昭和50年では最低が3 および 4月,最高が 8月および 9月である。

大学の講義のない8月と3月に使用量の最低が記録さ れるのではないかと予想されたが,その傾向は定着して いない。

水の使用量がいわゆる学生実験の有無によって左右さ れないことは,水の使用は主として職員の研究活動に基

くことを示す。

また,ガスや電気の使用量の月変化も学生の休みとは 無関係である。

ガスは冬期に多く,夏期に少ない点からみて,暖房用 にかなり多くの部分が使用されている傾向がみられる。

3.1. 5廃水処理施設における水量の曜日および詩刻に よる変動

廃水処理施設へ導入される水量および水質は,大学の 研究実験活動に伴う水およびそれに伴う物質の特性を示 すものと考えられる。

~I 月|火 l 水|木

51

2.92〜 .15  248.21 195.62  2.162.〜 22 261. 93 256.55 264.48 252.69 242.26 218.01 171.29  2.232.〜 29 242.04 250.62 254.38 253.25 239.30 226.27 167.28  3.13〜 .7 262.10 253.68 247.37 249.00 261. 92 213.02 148.37  3.83〜 .14 230.54 258.57 230.2C 226.55 213.28 

249.15 254.86 249.11 245.37 239.19 226.38 170.64 

昭和512月14日〜513月12日の聞において各曜日 ごとの流入水量の変化をみると,表7のごとくである。

一般的にみられる傾向としては,月〜木については,

大むね同程度の水が使用されている。金曜日はやや減 少,土曜日はさらに減少,日曜日は明らかに使用量の少 ないことがわかる。

しかし,ここに特記すべきことは,日曜日の使用水量 が平日の約76をも占めていることである。日曜日では ほとんどの研究者は休限であり,実験はほとんど行われ ていないとみるのが妥当であろう。とすれば,日曜日の 水の使用は,個々の実験にかかわりなく常時,昼夜の別 なく使用されている冷却水,常時流れる便所用水あるい

表 3 都立大学理学部および工学部における燃料消費 都 市 ガ ス 年 度 50  月~ 理 工 4  1 1 ,  2 5 0   5 , 5 9 6  5  8 , 7 9 9   4 , 2 9 3  6  4 , 5 1 7   1 , 4 9 6  7  4 , 9 5 9   1 , 6 3 8  8  3 , 7 ' 2 : 7  1 , 2 9 3  9  3 , 0 1 7   1 , 0 6 1  1 0  3 , 4 8 6   1 , 2 5 5  1 1  4 , 7 9 0  
図 1 0 廃水処理施叡流入水( W 点)におけるクロムの分布 (昭和4 9 年7 月 1 9 日〜昭和5 1 年1 月 1 2 日 ) 10‑1  ヒストグラム 10‑2  確率分布 宮 9

参照

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