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教育統計にみる障害児教育の近年の動向

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茨城大学教育学部紀要(教育科学)48号(1999)275−287

教育統計にみる障害児教育の近年の動向

広田泰彦*・小野美千代**・星 美恵子**・荒川 智***

(1998年10月6日受理)

Recent Tendencies in the Education for Children with Disabilities regarding Educational Statistics

Yasuhiko HIRoTA, Michiyo ONo, Mieko HosHI and Satoshi ARAKAwA

(Received October 6,1998)

は じ め に

1981年の国際障害者年から約20年の歳月が流れた。1980年代における日本の障害児教育は,国内外 の2つの大きな出来事の影響を受けているといってよい。国内的には1979年に養護学校義務制が実施 されたことであり,国際的にはイギリスの1981年教育法が,「特別な教育的ニーズ」の概念を取り入 れ,従来の障害概念を転換させたことにあると考えられる。その結果,国内では重度・重複障害を 含めた障害児のための教育実践が進むとともに,さまざまな施策により養護学校が量的に整備され たことがあげられる。また,子どもたちの障害の種類や程度以上に,その教育的なニーズに着目し ていくことの必要性が少しずつ海外からわが国に紹介され,徐々に認識されるようになってきてい る。さらには,国際障害者年以降国連障害者の十年(1983〜1992年)などによる継続した施策の 結果,障害児・者に対する理解が少しずつ深まってきていることもあげられよう。

それに対し1990年代は,日本の障害児教育が大きく転換し始めた時期と位置づけることができる のではないだろうか。これまでは通常学校,通常学校内の障害児学級,障害児学校にしか教育の場 がなく,非障害児と障害児を分離して教育する方針が取られてきた。しかしながら,1993年4月から は,通常学級に在籍する言語障害や情緒障害などの軽度の障害をもつ子どもに特別なケアやサービ スを提供することを目的とした,通級による指導が制度化された。これによって障害児が,通常学 級にも在籍することが認められるようになった。これは障害をもっている児童生徒に新たな教育の 場が提供されたという意味で,大きな意義のあることと考えられる。その結果現在全学齢の児童 生徒の0.18%(1997年)が通級による指導を受けているとされている。また,障害児の後期中等教 育を保障していく観点から,養護学校高等部の整備が進むとともに,高等部単独校や軽度の知的障

*茨城大学教育学部研究生(〒310−8512水戸市文京2−1−1).

**茨城大学大学院教育学研究科障害児教育専修.

***茨城大学教育学部障害児教育講座

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害児を主として受け入れる「高等養護学校」の設置が進んだ結果,知的障害養護学校高等部の設置 率は,1996年現在で76.1%に上昇した。また,1997年4月から高等部段階での訪問教育が試行的に実 施されるようになった。これらのことから,障害の程度にかかわらず,後期中等教育の場の整備は 格段に進んできているとみることができるのではないだろうか。

ところで,1994年6月にユネスコとスペイン政府が「特別なニーズ教育に関する世界会議」を共同 で開催し,「サラマンカ声明と行動大綱」を採択した。その中で,特別なニーズ教育は,従来の医学 的・心理学的な診断にもとついて障害があるとされた子どもだけでなく,社会的・経済的・文化的 な要因によって,学校での学習に困難をかかえる広範な子どもたちを対象とした教育であると位置 づけた。これは,障害児を含めた特別なニーズをもつ子どもたちに,通常教育の中で適切なケアを 提供する上での1つの方向性を与えてくれるだろう。

しかし,それについての議論はようやく始まった段階であり,具体的な方策はまだ見い出せては いない。そこで,通常学級における特別なニーズ教育の諸条件を検討する材料として,障害児学級 や学校の近年の動向を適切に把握する必要があるといえる。よって本研究は,荒川(1992)が学校 基本調査から,全国や都道府県の障害児学級や障害児学校の在籍率などを調べた研究1)を引き継ぎ,

1990年代以降の日本の障害児教育における動向を探ることを目的とする。

1.障害児学校の児童生徒数の推移

まず,全国的な動向を把握していきたい(表1(1)参照)。1990年まで低下する傾向にあった障害児 学校小学部の在籍率(C)が95年には0.02%上昇している。特に小学校第1学年段階において,障害 児学級(B )や障害児学校(C )における在籍率がそれぞれ0.07%,0.05%上昇している。これは通常 学級を志向する傾向がやや落ち着いてきたことや,就学指導委員会が全力をあげて就学指導を行っ ている結果であるともいえるのではないか。しかしながら,小学校障害児学級在籍率(B)は81年以降 低下し続けており,このことは中学校障害児学級(E)や障害児学校中学部(F)においても確認するこ

とができる。

続いて在籍率に特徴のある東京都,大阪府,秋田県の動向をみていくことにする(表1(2)参照)。東 京都では障害児学級や学校への在籍率はおおむね上昇している。特に90年から95年にかけての伸び

は著しく,それは何らかの形で障害児学校中学部の在籍率の伸びにも少しずつ影響を与えてきてい るといえるのではないだろうか。それに対して大阪府は,障害児学級の在籍率が全国平均に比べ0.

3%以上高い。もともと大阪府は,同一地域の中で同学年の非障害児と一緒に教育を受けることへの 志向が強かった地域である。だが,近年の通常学級では「いじめ・不登校」といった問題や子ども の「荒れ」といった現象が生じており,障害児を統合して教育を受けることに一定の根拠が失われ かけているといえるのかもしれない。また,81年の時点で小学校障害児学級の在籍率が全国一高かっ た秋田県では,この15年ほどの間に1%も減少し,全国平均を下回る数値に落ち着いた。この理由と

しては知的障害養護学校の適正配置があげられよう。81年度において,秋田県は知的障害養護学校3 校と分校4校であった。それが徐々に適正配置が進んだ結果,96年現在では知的障害養護学校9校と 分校2校となっている。加えて,障害を主因としない学習困難のために障害児学級に入級していたと

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広田ほか:教育統計にみる障害児教育の近年の動向      277

表1義務教育段階障害児学校・学級在籍率

(1)全国

1981年 1985年 1990年 1995年 児童・生徒 在籍・・児童・生徒 在籍・ 1童・生徒 在籍 児童・生徒 在籍率

全国小学校(A) 11,924.65 11,095.37 9,373.29 8,370.24 小学校障害児学級(B) 75,961 0.6 69.62 0.6 49,971 0.5 43.85 0.52 障害児学校小学部(C 42.01 0.3 36.55 0.3 30.42 0.3 28.91 0.34 小学校第1学年(A 1,972.57 1,669.27 1,490.97 1,290.45

卜学校障親報第1学年(B ) 8.02 0.41 6,921 0.41 5.62 0.3 5.81 0.45

轄児学校小学部第1学年(C 5.98 0.3 4.87 0.2 4.55 0.3 4.50 0.35

全国中学校   (D) 5,299.28 5,990.18 5,369.16 4,570.39

中学校障害児学級(E  35,39 0.6 34.36 0.5 27,191 0.5 22.18 0.49 障害児学校中学部(F)  26,50 0.5 27.66 0.4 24.26 0.4 20.62 0.45

(2)県別

1981年 1985年 1990年 1995年 児童・生徒 在籍撚 児童・生徒 在籍・・1童・生徒 在籍 児童・生徒 在籍率

東京都(A) 1,009.09 852.99 678.83 586.94

(B 4.15 0.41 3.63 0.4 2.73 0.4 2.74 0.4

(C 2.73 0.2 2.43 0.2 2.06 0.3 2.21 0.3

(D 435.12 467.18 352,731 271.72

(E) 1.76 0.4 1.98 0.4 1.63 0.4 1.27 0.4

(F) 1.81 0.4 1.85 0.4 1.61 0.4 1.38 0.51

大阪府(A) 909.27 779.68 606.67 528.49

(B) 7.44 0.8 7.11 0.91 4.77 0.7 4.48 0.8

(C 1.79 0.2 1.52 0.2 1,341 0.2 1.28 0.2

(D 390.25 442.16 349.90 270.00

(E) 2.60 0.6 2.95 0.6 2.26 0.6 1.94 0.7

(F) 1,561 0.4 1.58 0.3 1.33 0.3 1.13 0.4

次田県(A) 106.72 105.33 93.72 80.02

(B 1.76 1.6 1.44 1.3 47 0.51 361 0.4

(C) 491 0.4 44 0.4 35 0.3 32 0.41

(D 51.68 52.56 51.47 45.28

(E 721 1.3 52 1.0 17 0.3 15 0.3

(F) 28 0.5 291 0.5 25 0.4 23 0.51

小学校障害児学級在籍率= B  ×100, 障害児学校小学部在籍率= C  xlOO,小学校障害児学級第1学年在籍率= B ×100

A十C       A十C A 十C

障親学校小学鱗1学年在籍率・ C ×100,中学校障害児学級在籍率= E ×100,障害児学校中学部在籍率= F x100

A 十C D十F      D十F

(4)

思われるような児童生徒の数が大幅に減少したためと考えられるだろう。

続いて,障害種別・学部別の推移について検討していくこととする(図1)。まず障害種別であるが,

児童生徒数は盲・聾・病弱養護学校においてほぼ減少の一途をたどっている。81年から96年までの間 で,盲学校はピーク時の56%,聾学校では62%,病弱養護学校では54%となっている。これらの減 少の理由としては「少子化」に伴う児童生徒数の全体的な減少とともに,視覚,聴覚,病弱といっ た障害をもつ子どもたちにとって,通常学級や障害児学級で教育を受けることが可能になったもの として考えられる。これに対し,肢体不自由養護学校ではピーク時の91%,知的障害養護学校では 95%となっている。ただし81年と比較するならば,養護学校全体では99.8%とほぼ横ばいに,知的 障害養護学校においては111%となっており,唯一増加している。これは養護学校高等部もしくは高 等部単独校が,各都道府県に整備され始めたことが大きく影響しているとみることができる。障害 児学級においては知的障害学級の児童生徒数が81年に比べ減少し続けており,96年現在でピーク時の 52%である。また,病弱学級で36%,難聴,弱視学級でも約半分に児童生徒数が減少している。言 語障害学級ではピーク時の33%に減少している。特に通級による指導が制度化された93年以降,年 800人以上のペースで減少している。これは現在のところ週1〜3時間通級する言語障害児が,言語 障害の通級指導教室に通う子ども全体の97%を占めており,固定式の言語障害学級に在籍して指導 を受けるメリットが余り見い出せなくなったことが最大の原因であるといえよう。その一方で,情 緒障害学級の伸びは著しく,81年と96年を比べれば児童数は137%に増加している。80年代半ばまで は「精神薄弱」特殊学級からの振替が多く見られたようだが,現在は「いじめ・不登校」の問題か

らも情緒障害学級が見直されているのではないだろうか。

学級数としては知的障害養護学校と肢体不自由養護学校の小学部が80年代後半からゆるやかな上 昇を続けている。それ以外の障害児学校では減少を続け,81年と比較して盲学校では545学級から380 学級へ,聾学校は818学級から727学級へ,病弱養護学校は現在は1,070学級から704学級へと大幅に 減少し,それぞれ1,000学級を大きく割り込んでいる。中学部でもやはり知的障害養護学校と肢体不

自由養護学校では81年に比べゆるやかな伸びを示している。高等部では養護学校においてはどの障 害種別でも増加しており,特に知的障害養護学校高等部では81年の1,176学級から96年には3,818学 級へ,肢体不自由養護学校では81年の703学級から96年には1,501学級へとそれぞれ大幅に増加して いる。これも高等部の量的な整備が一番の要因としてあげられる。それとともに障害児学校中学部 卒業生の進学率が95年には80%を越えたことがあげられるだろう。また,中学校障害児学級からの 進学者も95年には52%となったこともあり,障害児に対する後期中等教育の保障が一層進んだもの

と考えられる。

学級編制が3人以下である重複障害学級についても若干記しておく。81年では5,949学級であり,小・

中学部の児童生徒数に対する重複障害児童生徒数の割合が33.0%であったのが,95年で43.8%へと 上昇している。この間に重複障害をもつ児童生徒数は2万人程度で推移しているものの,小・中学部 の児童生徒数が2万人近く減少していることもあって,重複障害学級の在籍率が上昇している。ただ,

少しでも多くの教員を確保するために校内操作という形で,表向きは重複障害学級の申請をしてい る学校も多く,重複障害の実態を正確に反映させていないともみることができるのではないだろう

か。

学部別就学者数は,小学部全体では80年代に1万人以上の大幅な減少を記録している。しかし,90

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広田ほか:教育統計にみる障害児教育の近年の動向 279

90000

80000

70000

60000

50000

40000

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30000

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1981年 1982年 1983年 1984年 1985年 1986年 1987年 1988年 1989年 1990年 1991年 1992年 1993竿 1994年 1995年

養護学校全体    盲学校全体  一・・一聾学校全体 小学部全体  一・… 中学部全体      高等部全体 一一一{護学校小学部一・一・養護学校中学部・66養護学校高等部

図1障害児学校児童・生徒数の推移

(6)

年代から持ち直し,1500人程度のゆるやかな減少となっている。中学部全体の生徒数は80年代末まで は2万人台後半で推移してきた。だが,90年代以降は学齢生徒数の減少と重なり,6,000人ほど減少し ている。高等部全体では90年まで倍以上の増加を続けていたものの,90年代以降はほぽ横ばい状態と 言える。養護学校だけを取り上げてみても,ほぼ各学部全体のグラフと同じような軌跡を描いてい る。しかしながら,ここ数年で養護学校の高等部が1,000人ほど増加している点が特徴的であろう。

2.都道府県別障害児教育在籍率

障害児学校小学部の全就学児童に占める割合を都道府県別にみた結果は以下のとおりである(表2 左参照)。81〜95年の障害児学校在籍率の全国平均をみる限りでは,ほとんど変動はみられないが,そ の中には大幅な変動がみられた都道府県もある。81年と90年を比較してみると,東京,愛知,大阪と いった大都市圏で特に増加する傾向がみられた。他方で,80年代には特に四国・九州地方で減少が目 立ったが,その傾向も90年代では落ち着いた感がある。また80年代には,東京と静岡が大幅な増加 を示した一方で,逆に岩手と大分は大幅な減少を示している。90年代では,島根と大分の2県の減少 が目につくが80年代ほどの急激な減少ではなく,全国的にはわずかだが増加傾向もみられる。

小学校障害児学級の全就学児童に占める割合について都道府県別にみると(表2右参照),81年の時 点で最も在籍率が高かった秋田は90年には81年の3分の1以下に低下している。第2位だった福島も 90年に約3分の1,95年には約5分の1にまで低下している。なお,80年代初頭に全国的傾向とは逆 の例としてよく取り上げられていた大阪は85年を境に減少していたが,95年には増加に転じ,81年よ りもさらに高い割合を示している。85年から90年,95年と増減の傾向を追うと,一貫して減少の傾向 にある都道府県は約半数になるが,80年代前半にみられた大幅な減少は,岩手を除いてはみられなく なっている。しかし,全国的には依然として緩やかな減少傾向が続いている。例外として,81,85,

90年と多少の変化はあったものの95年になって大幅な増加をみせたのが千葉である。また,これま でほぼ横ばい状態で推移していたが95年に増加に転じた2都県がある。それは,もともと平均的な割 合を示していた高知が90年代前半に大幅な増加をみせ,全国でも5番目に高い割合を示している。ま た,東京も90年代に入り増加傾向を示している。

3.障害種別にみる障害児学校・学級

まず,視覚障害についてみてみると,小学校弱視学級については,学級を開設している都道府県 は,少ないながらも少しずつ増加している。81年に15,その後徐々に増え,95年には20の都道府県で 開設されている。しかし,在籍数が2桁以上の都道府県は減少しており,弱視学級へ通う児童が減っ ているといえる。その中でも,北海道,大阪,静岡,神奈川,福島では,在籍数が2分の1〜8分の 1に大きく減少し,盲学校の在籍児童数が横ばいであることから,通級を含め,通常学級へ通う視覚 障害児が増加していると考えられる。しかし奈良では,81年に0人であった小学校弱視学級在籍数が,

95年には13人へと増加し,盲学校在籍児童数が3人という少ない数字となっているため,弱視学級の

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広田ほか:教育統計にみる障害児教育の近年の動向       281

表2都道府県別障害児教育在籍率

小学校障害児学級在籍率 障害児学校小学部在籍率 1981年 1985年 1990年 1995年 1981年 1985年 1990年 1995年

北海道 0.64 0,67● 0,72● 0.67 0.39 0.35 0.35 0,36●

青森 0.47 0,50● 0.41 0,48● 0.44 0,45● 0,47● 0,49●

岩手 0.88 0,91● 0,96● 0.72△ 0.57 0,58● 0.51 0.48

宮城 0.71 0.61△ 0.56 0,6ユ● 0.41 0.33 0,37● 0.35

秋田 1.65 1.37△ 0.51△ 0.45 0.46 0.42 0.38 0,41●

山形 0.69 0.60 0.46△ 0,48● 0.42 0.35 0.29 0,30●

福島 1.42 1.06△ 0.52△ 0.31△ 0.42 0.40 0,42● 0,44●

茨城 0.84 0.83 0.70△ 0.59△ 0.38 0,40● 0.39 0,44●

栃木 0.51 0,57● 0.46△ 0.41 0.38 0.36 0,37● 0,43●

群馬 0.68 0,69● 0.59△ 0.55 0.43 0.43 0.41 0,42●

埼玉 0.46 0,50● 0.45 0,47● 0.24 0,27● 0.27 0,30●

千葉 0.53 0.52 0,55● 0,65● 0.29 0.29 0.29 0,32●

東京 0.39 0.39 0.38 0,44● 0.27 0,28● 0,30● 0,38●

神奈川 0.43 0.43 0.39 0,48● 0.22 0.19 0.19 0,23●

新潟 0.70 0.63 0.50△ 0.45 0.36 0.34 0.30 0.27

富山 0.61 0.50△ 0.41 0,44● 0.46 0.46 0,47● 0.47

石川 0.26 0,27● 0.26 0,27● 0.52 0.41△ 0.37 0.36

福井 0.63 0.58 0.52 0.49 0.55 0.48 0.43 0,46●

山梨 0.88 0.75△ 0.49△ 0.43 0.44 0.35 0.30 0.28

長野 0.82 0,95● 0.77△ 0.63△ 0.40 0.35 0.34 0,40■

岐阜 0.56 0,63● 0,66● 0.64 0.32 0,33● 0.29 0.29

静岡 0.61 0.61 0.52 0.39△ 0.37 0.34 0,37● 0,45●

愛知 0.43 0,47● 0.47 0.47 0.33 0.33 0,35● 0,36●

三重 0.61 0.58 0.47△ 0,49● 0.25 0,26● 0.24 0.23

滋賀 0.56 0,60● 0.54 0,59● 0.37 0.29 0.26 0,28●

京都 0.76 0,83● 0.77 0.71 0.29 0,30● 0,34● 0,39●

大阪 0.82 0,91● 0.79△ 0,85● 0.20 0.20 0,22● 0,24●

兵庫 0.66 0.60 0.49△ 0,51● 0.31 0.26 0.25 0.25

奈良 0.72 0.69 0.58△ 0,68● 0.28 0.23 0.23 0,26●

和歌山 1.29 1,33● 0.80△ 0.75 0.39 0.30 0.28 0,35●

鳥取 0.82 0.65△ 0.48△ 0,54● 0.45 0.34△ 0,42● 0.41 島根 0.63 0.61 0.56 0.54 0.45 0.41 0.39 0.33

岡山 1.18 1.17 0.69△ 0.60 0.35 0.35 0.30 0.30

広島 0.65 0.65 0.57 0.56 0.31 0.26 0.19 0,21●

山口 0.44 0,45● 0.42 0,46● 0.38 0.30 0,32● 0,34●

徳島 1.07 1.01 0,751 0.74 0.46 0.40 0.40 0.38

香川 0.94 0.88 0.85 0,88● 0.45 0,46● 0.44 0.40

愛媛 0.79 0.71 0.58△ 0.50 0.48 0.43 0.33△ 0,34●

高知 0.54 0.54 0.54 0,70● 0.43 0.35 0.33 0.30

福岡 0.56 0.46△ 0.32△ 0.27 0.42 0.36 0.30 0,32●

佐賀 0.73 0.64 0.49△ 0.45 0.51 0.40△ 0.38 0.35

長崎 0.40 0.30△ 0.28 0.26 0.38 0.34 0,36● 0.33

熊本 0.50 0.37△ 0.33 0,36● 0.42 0.34 0.29 0.28

大分 0.73 0.67 0.48△ 0.47 0.49 0.48 0.41 0.32

宮崎 0.60 0.39△ 0.32 0,34● 0.49 0.39△ 0.34 0,36●

鹿児島 0.72 0,74● 0.57△ 0.40△ 0.50 0.46 0.43 0.42

沖縄 0.84 0.77 0.64△ 0.51△ 0.54 0.43△ 0.41 0,44●

(小数点第3位を四捨五入)

●:増加した都道府県△:0.1%以上減少した都道府県

(8)

表3都道府県別障害児教育(盲・聾)在籍率

盲教育小学部在籍率 聾教育小学部在籍率

1981年 1985年 1990年 1995年 1981年 1985年 1990年 1995年

北海道 0.04 0.03△ 0.02△ 0.02 0.05 0.05 0.05 0.04△

青森 0.02 0.02 0.02 0.Ol△ 0.06 0.05△ 0,06● 0.05△

岩手 0.03 0.02△ 0.01△ 0.Ol 0.05 0.05 0.05 0.05

宮城 0.02 0.01△ 0.01 0.01 0.06 0.04△ 0.03△ 0,05●

秋田 0.01 0.00△ 0,OI● 0.01 0.05 0.04△ 0.04 0.03△

山形 0.04 0.02△ 0.01△ 0,02● 0.03 0,04● 0.04 0.03△

福島 0.02 0.02 0.01△ 0.0ユ 0.05 0.05 0.05 0.03△

茨城 0.01 0.01 0.Ol 0.01 0.04 0.03△ 0,041 0.04

栃木 0.02 0.01△ 0,02● 0.02 0.03 0,05● 0.04△ 0.04

群馬 0.01 0.01 0.Ol 0.01 0.06 0.05△ 0.04△ 0,05●

埼玉 0.01 0.01 0.00△ 0,01● 0.03 0,04● 0.04 0,05●

千葉 0.Ol 0.Ol 0.Ol 0.01 0.03 0.03 0.03 0.03

東京 0.01 0.01 0.01 0.01 0.03 0.03 0.03 0,04●

神奈川 0.01 0.Ol 0.01 0.Ol 0.03 0.03 0.02△ 0,03●

新潟 0.02 0.01△ 0.01 0.01 0.03 0,05● 0.05 0.04△

富山 0.OI 0.01 0.0王 0.01 0.03 0.03 0,05● 0.03△

石川 0.02 0.02 0.01△ 0.01 0.03 0.03 0.02△ 0,03●

福井 0.02 0.02 0.02 0.02 0.03 0.03 0.03 0.03

山梨 0.03 0.02△ 0.01△ 0.00△ 0.03 0.03 0.03 0.03

長野 0.02 0.01△ 0.01 0.Ol 0.03 0,04● 0.03△ 0.03

岐阜 0.01 0.01 0.01 0.01 0.04 0.04 0.03△ 0.03

静岡 0.02 0.02 0.01△ 0.01 0.03 0.03 0.03 0,04●

愛知 0.02 0.Ol△ 0.01 0.01 0.04 0,05● 0.04△ 0.04

三重 0.Ol 0.01 0.01 0.00△ 0.03 0,04● 0.02△ 0,04●

滋賀 0.02 0.01△ 0.0] 0.Ol 0.03 0.03 0.03 0.03

京都 0.01 0.01 0.Ol 0.01 0.08 0.07△ 0.06△ 0.04△

大阪 0.01 0.0玉 0.01 0.01 0.04 0,05● 0.04△ 0.04

兵庫 0.01 0.01 0.01 0.01 0.05 0.05 0.04△ 0.04

奈良 0.Ol 0.01 0.01 0.00△ 0.05 0.04△ 0,05● 0,06●

和歌山 0.02 0.02 0.01△ 0.01 0.05 0.03△ 0,04● 0.03△

鳥取 0.02 0.01△ 0,02● 0.01△ 0.04 0,05● 0.05 0,06●

島根 0.02 0.01△ 0,02● 0.01△ 0.06 0.06 0.05 0.03△

岡山 0.02 0.02 0.01△ 0.Ol 0.06 0.05△ 0.03△ 0,04●

広島 0.02 0.02 0.01△ 0.00△ 0.06 0.06 0.05△ 0.05

山口 0.02 0.01△ 0.Ol 0.00△ 0.05 0.05 0.04△ 0.04

徳島 0.04 0.03△ 0.02△ 0.01△ 0.05 0.05 0,06● 0.02△

香川 0.02 0.01△ 0.01 0.00△ 0.06 0.05△ 0.04△ 0.04

愛媛 0.03 0.02△ 0.02 0.01△ 0.05 0.05 0.02△ 0,03●

高知 0.02 0.Ol△ 0.01 0,02● 0.05 0.05 0.04△ 0,06●

福岡 0.02 0.Ol△ 0.01 0.Ol 0.04 0.03△ 0.02△ 0.02

佐賀 0.02 0.02 0.01△ 0.01 0.03 0,04● 0.03△ 0,04●

長崎 0.02 0.Ol△ 0.01 0.01 0.03 0.03 0.03 0.03

熊本 G.02 0.Ol△ 0.01 0.01 0.04 0,06● 0.04△ 0.04

大分 0.01 0.01 0.01 0.01 0.03 0.03 0.02△ 0,03●

宮崎 0.03 0.01△ 0.01 0.01 0.04 0.04 0.02△ 0.02

鹿児島 0.02 0.01△ 0.OI 0.01 0.04 0,05● 0.04△ 0.03△

沖縄 0.02 0.01△ 0.01 0.01 0.02 0.01△ 0.01 0,02●

(小数点第3位を四捨五入)

●:増加した都道府県 △:減少しだ都道府県

(9)

広田ほか:教育統計にみる障害児教育の近年の動向      283

表4都道府県別知的障害児教育在籍率

小学校知的障害学級在籍率 知的障害養護学校在籍率

198工年 ユ985年 1990年 1995年 1981年 1985年 1990年 1995年 北海道 0.31 0.30 0.30 0.29 0.20 0.19 0.19 0.19

青森 0.41 0,45● 0.32△ 0,34● 0.21 0,22● 0,24● 0,26●

岩手 0.52 0,53● 0.44 0.36 0.29 0,31● 0.27 0,28●

宮城 0.40 0.31 0.30 0.29 0.19 0.18 0,22● 0,24●

秋田 1.15 0.88△ 0.40△ 0.31 0.26 0.24 0.21 0,25●

山形 0.40 0.36 0.32 0.32 0.19 0.18 0.15 0,17●

福島 0.95 0.70△ 0.40△ 0.28△ 0.22 0,23● 0,25● 0,27●

茨城 0.71 0.68 0.60 0.48△ 0.27 0,29● 0.27 0,31●

栃木 0.38 0.38 0.33 0.30 0.20 0,22● 0,231 0,28●

群馬 0.51 0.50 0.41 0,44● 0.26 0,27● 0.25 0,27●

埼玉 0.30 0,31● 0.27 0,28● 0.15 0.15 0,16● 0.14

千葉 0.34 0.33 0.32 0,36● 0.15 0.15 0.15 0,17●

東京 0.29 0,30● 0.29 0,35● 0.12 0.12 0,13● 0,17●

神奈川 0.34 0.29 0.25 0,29● 0.10 0.09 0.08 0,ユ0●

新潟 0.44 0.38 0.31 0.29 0.21 0.19 0.16 0.15

富山 0.55 0.43△ 0.34 0,35■ 0.27 0.26 0.26 0.25

石川 0.16 0.16 0,18● 0,20● 0.28 0.21 0.19 0.18

福井 0.43 0.36 0.28 0.25 0.37 0.29 0.23 0,27●

山梨 0.64 0.50△ 0.42 0.39 0.22 0.18 0.16 0.11

長野 0.68 0,73● 0.53△ 0.44 0.23 0.20 0.20 0,26●

岐阜 0.44 0,46● 0,48● 0.44 0.20 0,22● 0.17 0.17

静岡 0.45 0.42 0.35 0.33 0.20 0.17 0,20● 0,27●

愛知 0.33 0,34● 0,35● 0.35 0.17 0,19● 0.19 0.19

三重 0.46 0.42 0.32△ 0,33● 0.10 0,11● 0.09 0.06

滋賀 0.41 0.40 0.39 0,41● 0.23 0.19 0.15 0,19●

京都 0.39 0,42● 0,43● 0,49● 0.11 0.09 0,10● 0,13●

大阪 0.64 0,66● 0.42△ 0.38 0.08 0.08 0,09● 0,11●

兵庫 0.46 0.41 0.36 0.36 0.16 0.14 0.12 0.12

奈良 0.37 0.29 0.26 0,28● 0.11 0.07 0,09● 0,10●

和歌山 0.96 LO4● 0.56△ 0.54 0.21 0.18 0.18 0,28●

鳥取 0.77 0.60△ 0.43△ 0,45● 0.23 0.16 0,23● 0.22

島根 0.46 0.43 0,45■ 0.42 0.19 0.19 0.17 0.14

岡山 0.94 0.90 0.52△ 0.43 0.20 0,22● 0.17 0,18●

広島 0.45 0.43 0.36 0.34 0.18 0.13 0.10 0,13●

山口 0.31 0.30 0.26 0.26 0.23 0.19 0,21● 0,24●

徳島 0.89 0.80 0.52△ 0.47 0.14 0.14 0.14 0,16●

香川 0.79 0.74 0.74 0.71 0.19 0,21● 0,22● 0.19

愛媛 0.61 0.50△ 0.42 0.36 0.32 0.27 0.21 0.21

高知 0.37 0,39● 0.33 0,38● 0.17 0.16 0.14 0.13

福岡 0.52 0.42△ 0.29△ 0.24 0.25 0.22 0.18 0,19●

佐賀 0.63 0.57 0.44△ 0.43 0.24 0.ユ8 0.17 0.13

長崎 0.34 0.26 0.24 0.21 0.16 0.15 0,16● 0.15

熊本 0.39 0.28△ 0.22 0.21 0.23 0.19 0.17 0.17

大分 0.55 0.50 0.34△ 0.30 0.25 0,28● 0.25 0.18

宮崎 0.46 0.32△ 0.27 0,32● 0.29 0.24 0.18 0,2ユ●

鹿児島 0.66 0.66 0.49△ 0.39△ 0.25 0.24 0.22 0,23●

沖縄 0.75 0.65△ 0.53△ 0.43△ 0.31 0.25 0.2ユ 0,24●

(小数点第3位を四捨五入)

●:増加した都道府県△10.1%以上減少した都道府県

(10)

位置付けが変化してきている可能性もある。盲学校小学部在籍児童数について全国的にみると,1桁 に減少している県が多く,95年には17県にまで増えている。特に中国・四国地方の減少が著しい。小 学校弱視学級と盲学校小学部の在籍率を足した数値(盲教育小学部在籍率,表3左参照)でみると,

81年には,0.04%という在籍率がみられたが,90年代以降ほとんどの都府県で0.01%,高いところで も0.02%となり,全国的に低い傾向となっている。

次に聴覚障害についてみてみると,小学校難聴学級は,ほとんどの県で開設されている。開設さ れていないのは,81〜95年において,富山,福井,山梨の3県,95年において,それ以外に東京,滋 賀,和歌山,島根,宮崎の5都県が含まれる。この中で,聾学校小学部は,東京のみ在籍率が上昇し ている。それ以外は,横ばいまたはやや低下しており,通級を含δ6,通常学級への志向が高いとい えるのではないだろうか。聾学校小学部の在籍率は,全国的に0.02〜0.04%の範囲の変動にとどま

り,一定のニーズがあるといえる。しかし徳島は,90年代に入り,0.05%から0.01%へと低下した一 方で,小学校難聴学級在籍率はほぼ変化していないことから,通常学級への移行と考えられる。高 知についても同様に,0,03%から0.Ol%へと下がっているが,難聴学級の在籍率は上昇している。北 海道,福島,新潟,京都,大阪,鹿児島では,90年から95年にかけて,小学校難聴学級在籍数が大き く減少し,聾学校小学部在籍率がほぼ横ばいとなっている。これらの道府県においても,通級を含 め,通常学級への移行が考えられる。小学校難聴学級と聾学校小学部の在籍率を足した数値(聾教 育小学部在籍率,表3右参照)をみると,80年代には低下する傾向がみられたが,90年代になるとそ の傾向に歯止めがかかっている。しかし,東北では,90年代に入り,依然として低下している県が目

⊥⊥ムつo

最後に知的障害を取り上げる(知的障害児教育在籍率,表4参照)。小学校知的障害学級在籍率の全 国平均は,81年で0.53%,95年には0.36%にまで下がっている。81年の時点で在籍率0.5%以上の都 道府県数が20あったのに対し,95年には,和歌山と香川の2県のみとなっている。81年に西日本で全 般的に数値が高かったのに対し,95年には低下し,逆に首都圏で上昇しているという傾向がみられる。

最も在籍率の高い都道府県と最も低い県との全国格差は,81年0.99,85年0.88,90年0.56,95年0.51 というように縮まってきている。知的障害養護学校小学部在i籍率の全国平均は,81年,85年,90年,95 年の順に,0.21,0.19,0.18,0.19となっている。都道府県別にみると,東北での数値がもともと高 い上に,さらに上昇し続けている。逆に,中部,四国では低下し続けている県が多い。また,低か った東京が徐々に全国平均へと近づいてはいるが,依然として大都市圏での低い傾向がみられる。地 域によりばらつきがみられるが,あえていうならば,東日本で上昇,西日本で低下ということであ

ろう。また,小学部重複学級の学級数と在籍児童数をみると,91年では,2,084学級・5,880人,95年 には,2,416学級・6,378人と増加してきている。このことから,小学部段階で重度重複障害児の受け 入れが進んでいると思われる。小学校知的障害学級と知的障害養護学校小学部の在籍率を足した数 値をみると,85年から90年にかけて,0.1%以上低下しているのは20府県,上昇は4府県のみであっ た。それが90年から95年においては,0.1以上の低下は2県のみ,上昇が20都府県となっている。特 に,東京,京都,和歌山,宮崎での上昇が目立つ。全国格差については,81年,85年,90年,95年の順 に,1.0,0.86,0.63,0.54というように,徐々に縮まってきている。

(11)

広田ほか:教育統計にみる障害児教育の近年の動向      285

4.障害児教育入学年度別逐年各学年児童生徒数

小学校障害児学級第1学年から第2学年にかけての増加が著しいが,その増加の割合が低下してき ている(図2参照)。学年が進むごとに,第4,第5学年をピークとして徐々に入級児童数が増加して いることから,学習についていけなくなる児童が学年進行に伴って増加していくと考えられる。ま た,細かくみていくと,入級児童数の増加のピークが第4学年から第5学年へと移り変わっている。

小学校障害児学級第6学年から中学校障害児学級第1学年への減少は,障害児学校中学部進学の段階 で入学生徒数が急激に増加していることから,中学校進学段階で障害児学校へ移行していくケース が多いことを示している。

15000

14000

13000

12000

11000

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5000

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1981年  1982年  1983年  1984年  1985年  1986年  1987年  1988年  1989年  1990年  】991年  1992年  1993年  1994年  1995年

一■一一

図2小学校障害児学級入学年度別逐年各学年児童・生徒数

障害児学校でみてみると(図3参照),81年,85年,90年の障害児学校小学部の在i籍率にそれほど変 化がないにもかかわらず,小学部第1学年から第6学年への増加の割合が21%から11%へと低下し ており,小学部第1学年で障害児学校に入学する児童が増えている。このことから,入学時の就学指 導が改善されてきたと考えられる。しかし,中学部進学段階での生徒数の急増は続いており,小学 校在籍中の対応に依然として問題が残されていると推測できる。中学部段階では,障害児学級・学校 ともに学年を追うごとに生徒数が増加しており,これもやはり,学習についていけなくなることが 一因であろう。また,中学校情緒障害学級の在籍数が91年から95年にかけて,7,156人から9,000人へ と増加しているのは,不登校の生徒が増えているといわれていることとも関連しているのではない だろうか。

(12)

10000

8000

7000

     

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1981年  1982年   1983年  1984年  1985年  1986年  1987年  1988年  1989年  恰90年  1991年  1992年  1993年  1994年  1995年 一198!窪度入掌一1935年度入学一一一1986年度入掌・一。・・19B7年度入学一・一・1988年度入学一冊89年度入学

図3障害児学校小学部入学年度別逐年各学年児童・生徒数

お わ り に

以上のように,80年代から90年代にかけての障害児教育の動向をみてきたわけだが,まとめとして 次のような点をあげることができる。

障害児学級や障害児学校における第1学年の在籍率が90年代に入り少しずつ上昇していることから,

通常学級志向が若干落ち着いてきたといえるかもしれない。また,聾学校や養護学校の在籍率に大 幅な変化がみられないことから,それぞれに安定したニーズがあると思われる。例えば聴覚障害は,

視覚障害などに比べ,聴覚障害者のニーズが通常学級で生かされにくい。その一方で,聾学校では 聴覚障害者同士が集まり,同じような悩みをもつ仲間を増やしていくことが可能な場ととらえるこ ともできるだろう。また,養護学校では一人ひとりの障害や実態に応じた適切な教育が受けられる 場としてのニーズがある一方で,通常学級では依然として障害児が受け入れられる状況ではないた め,やむを得ず二者択一的に養護学校を選択するしかない状況になっているといえるかもしれない。

さらに情緒障害学級の在籍数や情緒障害のための通級指導教室に通う子どもの数が近年増加してい るが,これは「いじめ・不登校」問題との関連が推測され得るだろう。

弱視,難聴,言語障害をもつ子どもたちは,通級による指導の制度化により,通常学級に在籍し つつ,通級指導を受けるようになってきた。1997年現在で通級による指導を受けている児童生徒数は 弱視で141名,難聴で1,220名,言語障害にいたっては19,143名となっており,弱視や難聴で前年度

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