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厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患政策研究事業) 

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Academic year: 2021

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厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患政策研究事業) 

分担研究報告書   

稀少てんかんに関する調査研究   

研究分担者  川合謙介  自治医科大学脳神経外科  教授  研究要旨 

限局性皮質異形成に伴う難治性てんかんについて、

全国規模で症例を集積し、その臨床的特徴を解 析した。発症年齢の中間値は2歳で、焦点てんかんが約80%、全般てんかんが約20%であった。2割弱 が重度以上の知的障害を有しており、およそ2割が  West症候群で発症して全般性てんかんとして知的 障害に至ると推定された。登録症例のおよそ半数で外科治療が行われていた

。 

 

A.研究目的 

 

分担研究は、限局性皮質異形成に伴う難治性 てんかんについて全国規模で症例を集積し、追 跡調査を行って、病態、発達・併存障害、治療 反応、社会生活状態、死亡に関する疫学的根拠 を得ることを目的とする

。 

 

B.研究方法 

レジストリ登録症例から、限局性皮質異形 成を病因とするものを抽出し、その臨床的特 徴について検討を加えた。

倫理面への配慮)症例登録に関する倫理的 配慮は全体研究に従う。本分担研究に関する 特別な配慮は不要である。 

 

C.研究結果 

  RES‑R登録2573例中、てんかんの原因疾患 が皮質発達異常による奇形でその分類が限 局性皮質異形成であるものは136例であっ た。発症年齢は0〜42歳(中間値2歳)で、

登録時年齢は0〜67歳(中間値14歳)であっ た。てんかんの診断名は、その他の焦点て んかん107例、West症候群24例、徐波睡眠期 持続性棘波を示すてんかん性脳症3例、新生 児発症難治性てんかん1例、大田原症候群1 例であった。すなわちおよそ80%が焦点性て

んかんであり、20%がWest症候群であった。

その他の焦点てんかんの細分類では、前頭 葉16例、側頭葉9例、後部皮質9例、一次感 覚運動野が4例、多葉が3例、その他が4例で あった。知的障害の程度は、なし56例、軽 度31例、中等度28例、重度13例、最重度6 例であった。主たる発作型は焦点性が80例、

スパスムが29例であった。全例でMRI病変の 診断が行われ、病変有りと診断されていた。

外科治療は64例で施行されていた。また、

福祉制度は86例で利用されていたが、41例 では利用なく、不明が9例であった。 

  なお、わが国における難治性てんかんに 対する迷走神経刺激療法の導入初期3年間 の全例登録データ(380例)からは、このう ち限局性皮質異形成を原因とするものが50 例あったことが確認できた。また、その転 帰からは、限局性皮質異形成に伴う難治性 てんかんにおいても、他の病因とほぼ同様 の発作減少効果が得られることが明らかと なった。 

  また、自験例からは診断治療が困難とさ れる頭頂葉内側病変(限局性異形成を含む)

による難治性てんかんに対して離断手術が 有効であることが示された。 

 

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D.考察 

  わが国における本レジストリ登録症例に おける限局性皮質異形成の臨床所見は、これ まで海外から報告されたものとほぼ同様で あった。およそ8割が焦点性、2割が全般性の てんかんとなり、後者ではWest症候群で発症、

知的障害につながる、と推定される。およそ 半数で外科治療が行われていたが、実際の外 科治療施行率については登録バイアスが排 除できず不明である。また、本レジストリで は薬剤治療の効果や外科治療の転帰の詳細 までは不明であった。 

  文献上、焦点性てんかんの原因としての限 局性皮質異形成に対する切除術の有効性は ほぼ確立されているが、外科的切除の計画、

術式の選択、緩和的治療の位置付けなどにつ いては、文献上のエビデンスはなく、標準化 も行われていない。さらなる研究が必要であ る。 

 

E.結論 

 

限局性皮質異形成に伴う難治性てんかんに ついて、レジストリ登録データからその臨床的 特徴を明らかにした。 

およそ80%の症例が焦点性であり、およそ半 数に外科治療が行われていた。 

 

F.健康危険情報    なし。 

 

G.研究発表  論文発表、著書 

1. Ishishita Y, Kunii N, Shimada S, Ib ayashi K, Tada M, Kirihara K, Kawai  K, Uka T, Kasai K, Saito N. Devian ce detection is the dominant compon ent of auditory contextual processi ng in the lateral superior temporal

 gyrus: A human ECoG study. Hum Bra in Mapp 2019; 40: 1184‑1194 

2. Emami A, Kunii N, Matsuo T, Shinoza ki T, Kawai K, Takahashi H. Seizure  detection by convolutional neural  network‑based analysis of scalp ele ctroencephalography plot images. Ne uroimage Clin 2019; 22: 101684. 

3. Emami A, Kunii N, Matsuo T, Shinoza ki T, Kawai K, Takahashi H. Autoenc oding of long‑term scalp electroenc ephalogram to detect epileptic seiz ure for diagnosis support system. C omput Biol Med 2019; 110: 227‑233. 

4. 中嶋剛, 川合謙介. てんかん治療のEBM.

側頭葉てんかんと迷走神経刺激. Epile psy:てんかんの総合学術誌13巻1号 Pag e15‑19(2019.05) 

5. 石下洋平, 川合謙介. 小児てんかんの 外科治療. 難病と在宅ケア24巻10号 Pa ge10‑14(2019.01) 

6. 川合謙介, 石下洋平. 薬剤抵抗性てん かんに対する迷走神経刺激療法. 日本 医師会雑誌148巻9号 Page1730(2019.1 2) 

7. 川合謙介【指定難病ペディア2019】個別 の指定難病  神経・筋系  限局性皮質異 形成[指定難病137]. 日本医師会雑誌(0 021‑4493)148巻特別1 Page S112‑S113 (2019.06) 

8. 川合謙介. 大脳半球切除術と離断術の 歴史と進歩. 脳神経外科2019 Oct;47(1 0):1021‑1036 

 

H.知的財産権の出願・登録状況      (予定を含む。)   

1. 特許取得 

てんかん判定装置、てんかん判定システ

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ム、てんかん判定方法及びてんかん判定

プ ロ グ ラ ム   特 願 2018‑51262 、 特 開 2019‑162237 

2. 実用新案登録  なし

3.その他  なし

参照

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