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タブレット端末の騒音計アプリを用いた中学校家庭科「快適な住まい方」授業の提案 : 家庭科教育法履修大学生への試行実践を通して

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タブレッ ト端末の騒音計アプリ を用いた中学校家庭科 「快適な住まい方」 授業の提案

-

家庭科教育法履修大学生への試行実践 を通 し て 一

Proposal of a Lesson Plan of “Dwelling Comfortably” Using a Sound Level

M eter of Tablet Application in Junior High School Home Economics Education:

Through an Examination Practice to an University Students Belonging to a

Home Economics Teacher Training Course

永 田 智 子*

村 田 晋太朗**

小 林 裕 子***

NAGATA Tomoko

MURATA Shintaro

KOBAYASHI Yuko

家庭科教員の苦手意識や騒音計な ど教具の少な さ から , 中学校家庭科住生活領域におけ る授業の実施率は低い ものと な っ てい る . そ こ で今後導入が期待で き る タ ブ レ ッ ト 端末に着目 し , 騒音計 ア プリ を用い た住生活領域の授業 を提案す る. 騒 音計 ア プリ を用い た グループでの実験的活動 を取 り 入 れた 「快適な住ま い方」 の学習指導案 と ワ ーク シー ト を開発 し , 家 庭科教育法 を履修 し てい る大学生 を対象 に授業実践 を試みた. 授業中のワ ーク シー ト の記述や授業前後のア ンケ ー ト 調査 を分析 し た結果, タ ブ レ ッ ト 端末の騒音計 ア プリ は騒音の大き さ が視覚化 ・ 数値化 さ れる ためわかり やす く , かつ楽 し く 学習 で き る と の意見が多 く 見 ら れ, 今後の実践可能性が示唆 さ れた. キーワ ー ド : 中学校, 家庭科, 住生活, タ ブ レ ッ ト 端末, 騒音計

1 . 研究の背景と 目的

1 .1 . 住生活領域の学習指導の課題 中学校技術 ・ 家庭家庭分野 (以下, 中学校家庭科と す る) では, 「 A 家族 ・ 家庭 と 子 ど も の成長」 , 「 B 食生活 と自立」 , 「 C 衣生活 ・ 住生活と自立」 , 「 D身近な消費生 活 と 環境」 の 4 つの内容 を指導す る よ う 示 さ れてい る (文部科学省2008) . 小川 ら (2014) の調査によ る と , 「 C 衣生活 ・ 住生活 と 自立」 におけ る住生活分野の実施 率は他分野に比べ て低 く , ま た, 住生活分野にあ て ら れ る学習時間は少 ない こ と が明 ら か と な っ た. こ の原因 の 一つ と し て, 多 く の家庭科教員が住生活分野を苦手 と し てい る こ と , 苦手 と し てい る理由は 「実際に手に と っ て み ら れな い た め, 概念的 , 抽象的 に な り やす い た め」 「適当 な教材が少 ない ため」 「専門的 に学 んで こ なか っ た た め, 知 識が不足 し てい る ため」 で あ る と い われてい る (石井ほか2014) . 速水 ・ 関川 (2000) も教材が不足 し て い る こ と を指摘 し てい る . 住生活分野の中で も 「 健康で快適に住ま う 」 の採光 ・ 照明, 騒音, 温度 ・ 湿度に関す る実践状況は他の項目に 比べて低い (小川他2014) . そこ で, 石井ら (2014) は, 専門的知識 を有す る者に よ るサ ポー ト と し て照度計, 温 湿度計, 騒音計 を用いた授業実践 を提案 し , 中学校家庭 科教員 で も実施可能であ るこ と を示 し た. し かし , 温湿 度計の所有率が約 6 割, 照度計の所有率が約 5 割に対 し, 騒音計の所有率は約 3 割 と どま っ ており (石井他2014) , 騒音計 を用い た授業は現実的 には難 し い こ と が予想 さ れ る. こ う し た現状 を踏まえ て, 豊増ら (2007, 2011) , 岡 ら (2007) の研究では, 騒音計 を使用 し ない 「 騒音と 防音」 の指導計画 を立案 し , 大学生や中学生への実践 を 通 し て一定の効果があ る こ と を示 し てい る. 2015年検定 済みの束京書籍の中学校家庭科教科書 (佐藤ほか2015) で も , 音の聞 こ え方調べにおい て騒音計 を使わない方法 が絵で示 さ れてい る. し かし開隆堂およ び教育図書が発 行す る中学校家庭科教科書 (大竹ほか2016, 汐見ほか 2016) では, 騒音計 を活用 し て音 を測定す る調べ活動が 例示 さ れてお り , ま た豊増 ら (2007) の研究で も 騒音計 の活用 を希望す る学生がい る こ と か ら も , 騒音計 を活用 す る方が望 ま し い と いえ る. 1.2. タ ブ レ ッ ト 端末の普及と 騒音計 ア プ リ 活用の可能性 近年, 学校では教育の情報化が進んでい る. 2011年に 文部科学省 よ り 「教育の情報化 ビ ジ ョ ン」 が示 さ れた. そ こ では, 学 びの場におけ る情報通信技術 と し て, 情報 端末, す なわち タ ブ レ ッ ト 端末の導入 ・ 活用が例示 ・ 推 進 さ れてい る . さ ら に, 2013年 に閣議決定 さ れた第 2 期 教育振興基本計画 を踏まえ て, 2014年には文部科学省よ り 「教育の IT 化に向け た環境整備 4 か年計画パ ンフ レ ッ ト 」 が出 さ れ, 設置場所 を限定 し ない コ ン ピ ュ ー タ , す な わち タ ブ レ ッ ト 端末 を40台導入す る こ と が ICT 環境 整備目標 と し て示 さ れた . 総務省 の フ ユー チ ヤー ス ク ー ル事業, 文部科学省の学 びのイ ノ ベー シ ョ ン事業以降, 小中学校に タ ブ レ ッ ト 端末 を導入す る地方自治体 も増え ており , 2015年 3 月現在, 教育用 コ ンピ ュ ータ のう ち タ ブ レ ッ ト 型 コ ン ピ ュ ー タ が占め る台数は、 前年度 の 7 万 2678台から15万6356台へと 、 2 倍以上に増加 し た (文部 科学省2015) . 次の学習指導要領改訂 を見据え , 学習者 * 兵庫教育大学大学院教科教育実践開発専攻生活 ・ 健康 ・ 情報系教育 コ ース 教授 * * 吹田市立南千里中学校 * * * 兵庫教育大学大学院 (修士課程) 教育内容 ・ 方法開発専攻行動開発系教育 コ ース 平成28年 6 月28 日受理

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用 デ ジ タ ル教科書の導入が検討 さ れてお り , タ ブ レ ッ ト 端末の導入は一層進む と 考え ら れる. タ ブ レ ッ ト 端末では, カ メ ラ やメ ール, ブ ラ ウザと い っ た一般的 な ツ ー ル ア プ リ の外 に , タ ブ レ ッ ト 端末の光 セ ンサ ーやマ イ ク 機能 を利用 し た照度計 や騒音計 な どの専 門的 な ア プリ も使用 で き る. 有料の も の も あ るが, 無料 の ア プリ も多 く 出回 っ てお り , 手持 ちの タ ブ レ ッ ト 端末 にイ ンス ト ールす れば容易 に照度や騒音が測定で き る. 騒音計 を単体で購入す る と 数千円以上す る ため, 予算の 関係 で購入 で き ない学校 で あ っ て も , も と も と あ る タ ブ レ ッ ト 端末 に無料 の ア プ リ を イ ン ス ト ールす るの で あ れ ば, 予算 を気にす る こ と な く , 照度や騒音の測定がで き る. ま た学校や教育委員会での タ ブ レ ッ ト 購入が難 し い 場合 で も , 教員が所有す るスマ ー ト フ オンを活用で き る. 総務省 (2014) の調査によ る と , 平成25年度末の 「携帯 電話 ・ PHS」 の世帯普及率は94.8% で, その内 「 スマ ー ト フ オン」 は62.6%, 20歳代で94.5%, 30歳代で92.4% と90% を超え, 40歳代, 50歳代 も70% を超え てい る. ス マ ー ト フ オンに も 照度計や騒音計 ア プリ な ど をイ ンス ト ー ルす る こ と は可能 であ る ため, 騒音計 ア プリ を活用 で き る可能性は大 き い. 1.3. 目的 以上の住生活学習の問題 と タ ブ レ ッ ト 端末の普及 を踏 ま え , タ ブ レ ッ ト 端末の騒音計 ア プリ を活用 し た住生活 分野の授業 を提案 し , 家庭科教育法を履修 し てい る大学 生 を対象 に授業 を試行 し , 中学校での実践可能性 を検討 す る こ と を本研究の目的 と す る.

2 . 方法

2.1 . 騒音計 ア プ リ の選定 10S お よ び Android の タ ブ レ ッ ト 端末, ス マ ー ト フ オ ンで も 使え る よ う , App Store で も Google Play で も 入

手可能 で, 無料の騒音計 ア プリ を収集す る . 測定値や機 能, デザイ ン等か ら 精選 し , 1 種類 を選定す る . 2.2. 授業案 ・ ワ ー ク シ ー ト の開発 中学校家庭科教科書 (大竹他2016, 佐藤他2016, 汐見

他2016) , 豊増ら (2008) や石井ら (2014) の騒音計を

用いた授業計画等 を参考に, 中学校家庭科教員である第 2 , 第 3 著者と 共に, 学習指導案及びワ ーク シー ト 等 を 開発す る. 2.3. 大学生への試行実践 と 評価 H 大学で家庭科免許取得 を目指 し家庭科教育法 を履修 し てい る大学生12名 を対象に, 開発 し た学習指導案に基 づい て授業 を実施す る. 授業中に受講生が記述 し たワ ー ク シー ト 及び事前事後に行 っ た ア ンケー ト 調査で, 授業 の効果等 を評価す る.

3 . 結果 と 考察

3.1 . 騒音計 ア プ リ の選定結果

App Store お よ び Google Play と も に入手可能 で , 無 料の騒音計ア プリ を 3 種類入手 し た (表 1 ) . 3 種類の騒音計 ア プ リ を同 じ 環境 で起動 し , そ れぞれ の測定値 を計測 し た結果, No 3 の 「ベス ト サウ ン ド メ ー タ ー」 (図 3 ) は, マ イ ク に声 を当 て ない と 測定で き な い こ と が判 明 し た た め 除外 す る こ と と し た . No. 1 の 「 騒音 Checker」 (図 1 ) は現在値がアナロ グお よ びデ ジ タ ルで測定で き るが, 変動が激 し い為 , 瞬間的 な騒音の 計測が難しい. No 2 の 「Decibel 10 一プロ 騒音計」 (図 2 ) は, 「平均値」 「 ピーク値」 「最大値」 が表示 さ れる. No. 1 同様平均値は変動が激 し い ため, 瞬間的 な記録は 難 し いが, 変動が グラ フ で 表示 さ れる と と も に, 「 ピ ー ク値」 「最大値」 は比較的安定 し ており , 記録 しやすい. 検討 の結果, 今回の実践では, No 2 の 「Decibe1 10

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表 1 入手 し た無料の騒音計ア プ リ NO. ア プ リ 名 アイ コ ン表示名 制作者

1 騒音 Checker 騒音 Checker YOTSUBA KANTEI

2 Decibel 10 一プ ロ騒音計 Decibel 10 Sky Paw Co. Ltd 3 べス ト サウン ド メ ー タ ー Sound Meter NETIGEN Kluzowicz sp j.

図1 「騒音 Checker」(注

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プロ 騒音計」 を使用す る こ と と し た 3.2. 授業案等の開発 先行研究 を踏まえ 1 時間 (50分) の授業 を開発 し た. 学習指導案の詳細は資料 1 , ワーク シー ト の詳細は資料 2 に示す通り で あ る . 授業の目標は, 騒音の性質 や防音 の考え方 を理解 し , 自分だけ で な く 他者にと っ て も快適 な生活 をす る ための防音の工夫 を考 え る こ と と し た. 授業 の導入 では , 事前に録音 し て おい た教室の騒音 (85dB) を聞 かせ, 騒音のう る さ さ と 防音の必要性 を実 感 さ せ る . 理科では, 音の高低 をヘルツ (Hz) , 大 き さ が振幅であ る と 学習す るが, 家庭科では騒音の大き さ を デ シベ ル (dB) で 表す こ と を教え た後, ワ ー ク シー ト の図 と 照 ら し合 わせ る と , 導入 で聞い た85dB の音声は 「 う る さ い」 か ら 「 極 め て う る さ い」 の間 に位置す る こ と を確認す る . 展開 1 では, タ ブ レ ッ ト 端末や騒音計 ア プリ 「Decibel

10'

h

-

プロ 騒音計」 の使い方の習得 を兼 ねて, ①自分 た ちが普通に会話 を し てい る時の音の大 き さ , ②小声で会 話 し てい る時の音の大 き さ , ③大声で会話 し てい る時の 音の大 き さ を測定 さ せる. 一人では操作が不安な受講生 で も安心でき るよ う , タ ブ レ ッ ト 端末 を複数人で 1 台使 用 さ せ る. 測定にあ た っ て変動が激 し く 読み取 り に く い 平均値ではな く , 最大値 を記録 さ せる. 展開 2 では, 条件 を変え る こ と で騒音の大 き さ が変わ る こ と を, 実験 を通 し て理解 さ せる. ま ず, 中学 1 年理 科で 「音は空気や固体 を振動 さ せて伝わる」 と 学習 し た こ と を思い出 さ せ, 人の声のよ う に空気 を伝わっ てい る 「空気音」 , 足音が床に響 く 「固体音」 があ る こ と を教え る. 空気音であ る A 「生徒の声」 , 固体音で あ る B 「物 を落 と す音」 , C 「椅子 を引 き ず る音」 を実験用音源 と し , A は ド ア を閉める 「遮音」 , B は振動 を吸収す るマ ッ ト を用 い る 「 吸音」 , C はそ も そ も 音 を出 さ ない よ う に す る 「 エ チ ケ ッ ト ・ マ ナ ー」 , と い っ た方法 で音 を小 さ く でき る こ と を実験的に確認 さ せる. 用語と し ては出て き てい ないが, いずれも 中学校家庭科教科書で防音の工 夫 と し て取 り 上げ ら れてい る方法 であ る. 別実験の音が 影響 し ないよ う , 実験 ごと に部屋 を用意 し , 部屋 を回ら せる. 実験は 4 人 1 グループで行わせ, 役割分担 (測定 係, 記録係, 操作係) を し て, 1 実験 5 分程度で終了す るよ う 指示 をす る. 全実験終了後, 全員の結果 を模造紙 に書いて共有す る. それぞれ 「遮音」 , 「吸音」 , 「エ チケ ッ ト ・ マナ ー」 で音が小 さ く な る と い う ま と め を し た上で, 今回行 っ た方法以外 に どのよ う な方法があ るか受 講生か ら 意見 を聞 き , 具体的 な工夫のバリ エ ー シ ョ ンを増やす. 表 2 展開 3 では, 統計資料 を用い て, 生活騒音は特殊な も のでは な く 自分 も 出 し てい るか も し れない こ と , 自分が 快適 に思 っ てい る音 で も 他人 には不快 に な る こ と も あ る こ と に気付 かせ る . さ ら に, 騒音がき っ かけ で起こ っ た 殺人事件の新聞記事 を紹介 し , 場合によ っ ては事件にま で発展す る こ と を知 らせ, 聞き手の状況や気持ち で聞こ え方が変わるこ と を理解 させ る. こ れら を理解 し た上で, 自分は生活騒音 を出 し てい ないか振 り 返 ら せ, どう す れ ば音 を出 さ ない よ う に し た り , 減ら し た り で き るか具体 的 な工夫 を考え さ せ る . まず各自 でワ ーク シー ト に書か せた上で, 時間の許す限り , 多 く の意見 を発表によ り 共 有 す る . ま と めでは, こ れま で の学習の要点 を黒板 にま と め, ワ ー ク シー ト に本時の感想 を書かせ る . 3.3. 大学生への試行実践 と 評価 2016年 5 月, H 大学で家庭科免許取得 を目指 し家庭科 教育法 を履修 し てい る大学生12名 を対象に, 開発 し た授 業 を実施 し た. 中学校での授業実践を想定 し て50分で授 業 を行 っ た. 授業者は第1著者で あ る . 授業中にワ ーク シ ー ト に記入 さ せ る と と も に , 授業 の前後 に ア ンケ ー ト 調査 を行 っ た . 事前 ア ンケ ー ト 調査の結果, 受講生12名中, 騒音計 を 使っ た授業経験者は中学校家庭科で 1 名, 高等学校家庭 科 で 1 名のみで あ っ た. つま り , ほ と ん どの受講生が 騒音計 を活用 し た こ と がなか っ た. 実験的活動 では, 4 人 1 グルー プ を構成 し , 3 グルー プに わかれて騒音計 ア プ リ で測定 を行 っ た . 各班の実験 結果は表 2 の通り で あ る . すべて測定結果は理論通り と な り , ド ア を閉める, マ ッ ト を敷 く , 椅子 を持 ち上げ る と い う 工夫 で防音で き る こ と を受講生は実感 と と も に理 解 し た よ う で あ る . ワ ー ク シー ト に書かれた授業 の感想 を 4 つの カ テ ゴリ に ま と め た (表 3 ) . カ テ ゴ リ はい ず れも 授業目標に関 す る項目であ る. すべての項目 を満たす記述を し た受講 生はい なか っ たが, 少な く と も 1 項目以上は記述 し てい た. こ のこ と から , 本授業実践によ り 「 騒音の性質や防 音の考え方 を理解 し , 自分 だけ で な く 他者に と っ て も 快 適 な生活 をす る ための防音の工夫 を考え る」 と い う 目標 が達成で き る可能性が示唆 さ れた. 事前 ア ンケ ー ト 調査 で, 騒音の大き さ の単位 ( デ シベ ル) につい て尋ねた と こ ろ , ヘ ル ツ (Hz) と 誤回答 し た者が 2 名で, 後は未記入で あ っ た. 事後 ア ンケ ー ト 調 査で, 同 じ こ と を尋ねたと こ ろ, 12名中11名が正 し く デ シベル (dB) と 記入で き てい た. 1 名は記入忘 れであ っ 実験結果 A 生徒の声 B 物 を落 と す音 C 椅子 条件 ド ア を開け る ド ア を閉め る 机の上 机上にマ ッ ト 引 き ず る 持 ち上げ る 1 班 83 dB 74 dB 87 dB 77 dB 85 dB 68 dB 2 班 76 dB 71 dB 94 dB 82 dB 70 dB 67 dB 3 班 82 dB 72 dB 91 dB 70 dB 87 dB 59 dB

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表 3 ワ ーク シ ー ト に書 かれた授業の感想 ( N = 12) カ テ ゴ リ 例 人数 他者への配慮 ・ 他人 を思いや る気持 ちが大切 だ な と 思っ た ・ 周囲の人への視点が大切 だ と 知 つた 6 名 防音の工夫 ・ 窓や ド ア を閉めた り , 防音マ ッ ト を敷い た り す る な ど, 物 を使っ てで き る こ と も あ る ・ 騒音 を防 ぐには, 遮音, 吸音, マナ ー ・ エ チ ケ ッ ト の 3 つ がある と 知 つた 6 名 自分が騒音 を出 し てい るか も し れない こ と の気づ き ・ 自分が何気 な く 行動 し てい る と き に出 る音に不快 を感 じ る人 もい る んだ な と 改めて思っ た ・ 僕が周囲の騒音に対 し て嫌 だ と 思 う こ と は, 自分に対 し て思われてい る こ と で も あ る 4 名 今後の生活への意欲 ・ 態度 ・ 今後の生活の中で快適 に住める よ う に, 音につい て も 考えてみよ う と 思い ま し た ・ 生活 を改 めない と い け ない な, と 感 じ た 3 名 表 4 防音の工夫 ( N = 12) ( ) は人数, 〔 〕 内はよ り 具体的な記述 事前 事後 交通音 ・ ド ア を し め る (1) ・ 窓 を閉める (12) 〔二重窓 (1) , 防音ガラ ス (1) , 段ボール を貼 る (1) , 防音材 を貼る (1) 〕 ・ カ ーテ ン を閉める (8) 〔防音カ ーテ ン (1) 〕 ・ 雨戸 を閉める (1) , ・ 耳栓 をす る (1) , ・ じ ゆう た ん を し く (1) , ・ テ レ ビ をつ け る (2) , ・ 音楽 を流す (1) , ・ 壁に防音材 をはる (1) ・ ド ア を閉 め る (3) ・ 窓 を閉める (12) 〔二重窓 (7) , 重い ・ 厚い ガ ラ ス (7) , 防音ガラ ス (1) 〕 ・ カ ーテ ン を閉める (12) ・ 壁 をつ く る, 壁 を厚 く する (5) ・ 防音マ ッ ト や ボー ド を設置 (2) ・ 耳栓 をする (1) 足音 ・ じ ゆう た ん ・ マ ッ ト ・ カ ーペ ッ ト をひ く (12) 〔厚 めの じ ゆう た ん (1) 〕 ・ 静かに歩 く (11) ・ ス リ ッ パ をは く (6) 〔柔 ら かい, ク ツシ ヨ ン性のあ る ス リ ッ パ (2) 〕 ・ 靴下 をは く (2) , ・ ス リ ッ パ をはかない (2) ・ ド ア を閉める (1) ・ じ ゆう た ん ・ マ ッ ト ・ カ ーベ ツ ト をひ く (12) 〔防音 ・ 吸音の も の (10) 〕 ・ 静かに歩 く (9) ・ ス リ ッ パ をは く (5) 〔吸音 さ れ る よ う な ス リ ッ パ (1) 〕 ・ 靴下 をは く (1) ・ ド ア を閉 める (1) 話声 ・ 小 さい声で話す (12) ・ 相手の方 を向いて話す, 近 く で話す (5) ・ 耳 をふ さ ぐ , 耳栓 を付け る (1) , ・ 低い 声にす る (1) , ・ 筆談にす る (1) , ・ すみの方で話す (1) , ・ ホームで話す (1) ・ イ ヤホ ン をす る (3) ・ 小 さい声で話す (12) ・ 相手の方に向いて話す. 近 く で話す (2) ・ で き るだけ し やべ ら ない (7) ・ 耳栓 をする (1) , ・ 低い音にする (1) , ・ 筆談にす る (1) , ・ 周 り の状況 をみる (2) ・ イ ヤホ ン をする (1) た. よ っ てほぼ全員 が, 単位につい ては理解で き た と い え る . 次に, 防音の工夫につい て受講生が記述 し た内容 を表 4 の よ う に ま と め た . 交通音につい ては, 事前事後 と も に全員が 「窓 を閉め る」 と 記述 し ていた. 事前は単に 「窓を閉める」 が多 かっ たが, 事後には 「二重窓」 「厚い ・ 重い ガラ ス」 と い つ たよ り 具体的 な記述が増え てい た. 次 に 「 カ ーテ ン を閉 め る」 が多 く 見 ら れた. 事前 8 名だ っ た も のが, 事後は 12名全員 が記述 し てい た. 窓の具体例 も カ ーテ ン も 実験 後, 授業者から の問いかけ で受講生から出てき た意見で あ る . カ ー テ ンに つい ては素材 や隙間 の有無 な どに よ り 効果は大き く 変化す るが, 今回の授業ではそこ ま で伝え ら れな か っ た ため, 窓のよ う に具体的 な記述 と し ては表 れな か っ た . 今後は, カ ー テ ンの素材 や閉め方 につい て 解説 をす る か, 実際に カ ーテ ンの実験 を加え る な どの改 善が必要だ ろ う . ま た 「壁 をつ く る, 壁 を厚 く す る」 と い っ た意見 も受講生か ら 出 て き た. 壁 をつ く る な ど構造 に関す る工夫は確かにあ るが, 中学生に も で き る工夫 を 超え てい る . 「中学生で も で き る工夫」 と 限定す る な ど の必要があ る だ ろ う . なお, 実際に授業 で実験 と し て取 り 上げた 「 ド ア を閉め る」 と い う 記述は, 事前だけ で な く 事後 も少 なか っ た . こ の点 につい ては原因 が不明 で あ り , 今後の解明が必要で あ る. 足音 につい ては, 事前も事後 も全員が 「 じ ゆう た ん ・ マ ッ ト ・ カ ーペ ッ ト を ひ く 」 と 記述 し てい た. 事後 には 「防音 ・ 吸音の も の」 と 具体的 な記述が増え た. こ れは コ ルク マ ッ ト を使 っ た実験後に, それが防音マ ッ ト であ っ たこ と を教員 が解説 し たためだ と 考え ら れる. ま た受講 生か ら 「吸音 ボー ド」 と い う 発言が出 て, そ れを板書 し た こ と も 要因 であ る と 考え ら れる . 「静かに歩 く 」 も事 前の段階から多 く 記述 さ れてい た. ま た, 事前事後共に 「 ス リ ッパ をは く 」 と い う 記述が一定数みら れた. ス リ ッ パについ ては, ソ ールが固い も のについ ては騒音のも と に な り かねない ので , どのよ う な ス リ ッ パが適切 な のか の解説, あ るいは新 た に実験 を加え る な どの工夫が必要 だろ う . 話声 につい ては, 事前 も事後 も全員が 「小 さ い声で話 す」 と 記述 し た. 事後には 「 で き る だけ し やべ ら ない」 と い う 記述 も 増え た. こ れも 実験後に受講生の発言から 板書 し た こ と であ っ た. 事前事後 ア ンケ ー ト の記述から , 大学生で あ る受講生

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は授業前にあ る程度防音の工夫につい て理解 し てい たた め工夫創造に関 し て大 き な向上は確認で き なか っ たが, 具体的な深ま り が部分的に確認で き た. こ れは実験後の 結果のま と めに影響 を受け てい る こ と が示唆 さ れた. 今 回, 展開 2 で工夫のバリ エ ー シ ョ ン を広げた り 深めた り す る場面 では, 受講生から の意見聴取 を行 っ たが, 実際 の中学生の場合は工夫 に関す る知識が乏 し い こ と から , 中学校 で実施す る場合は, 生徒から 意見聴取 をす るので はな く , 授業者が知 つておいてほ し い工夫 を教え てから , 展開 3 で考え さ せるほう が効果的であ る と 考え ら れる . 最後 に, 事後 ア ンケ ー ト 調査で, 騒音計 ア プリ を使 っ た活動につい て自由記述で尋ねた と こ ろ, 「楽 し かっ た ・ 面白かっ た」 な どポジテ ィ ブな感情 を記述 し た者が 8 名, 「 視覚化 ・ 数値化 さ れるので わかり やすい」 と 記述 し た 者が 7 名 と 過半数 を超え てい た. 「 タ ブ レ ッ ト 端末 で遊 んだり し ない よ う 使用上の注意が必要であ る」 と 記述 し た者が 2 名い たが, 騒音計 ア プリ の活用自体 を否定す る 記述は なか っ た. 以上のこ と から , 騒音計 ア プリ を使用 し た活動は, 視覚化 ・ 数値化でわかり やす く さ せ, かつ 楽 し く 学習 で き るこ と が示唆 さ れた.

4 . ま と めと 今後の課題

家庭科教育法 を受講す る大学生 を対象に, 騒音計 ア プ リ を使 っ た住生活の授業 を試行 し た. ワ ーク シー ト や事 前事後調査の結果, 騒音計ア プリ で音の大き さが視覚化 ・ 数値化 さ れる ためわかり やす く , かつ楽 し く 学習で き る こ と がわか っ た. ただ し , 今回の授業対象者は大学生で あ る ため, タ ブ レ ッ ト 端末の使用 に関 し て注意 し な く て も適切に使用 し てい たが, 中学生の場合指示 し た ア プリ 以外 を起動 さ せない よ う 注意が必要に な るかも し れない. 今回提案 し た授業案が実際の中学校で実践可能であ り 効 果的 であ るか どう か実証す る こ と が今後の課題 であ る . ま た, 今回は グルー プ学習 で き る台数の タ ブ レ ッ ト 端 末 を確保 で き た. 学校現場に タ ブレ ッ ト 端末が普及 し始 めてい る と はいえ , 自治体によ り 導入の程度は さ ま ざま であ る. ま た導入 さ れてい て も自由 にア プリ をイ ンス ト ー ルで き ない場合 も あ る. その場合, 教員が個人で所有す る スマ ー ト フ オン 1 台で効果的に授業 を行う 方法 を検討 す る こ と も今後の課題 であ る.

引用文献

速水貴子 ・ 関川千尋 (2000) 学校教育におけ る住居領域 の教育 シス テムの有効性について, 日本家政学会誌,

51 (4) , 317-330

石井仁 ・ 小川裕子 ・ 小川正光 ・ 田中勝 ・ 杉浦淳吉 ・ 三品 智代 (2014) 中学校家庭科におけ る通風 ・ 換気およ び騒音に関す る授業実践, 人間 一 生活環境系 シ ンポ

ジウム報告集 38, 131-134

文部科学省 (2008) 中学校学習指導要領 文部科学省 (2011) 教育の情報化 ビジ ョ ン 文部科学省 (2014) 「教育の I T 化に向け た環境整備 4 か年計画パ ン フ レ ッ ト ー 学校の ICT 環境 を整備 し ま し よう ! 」 文部科学省 (2015) 「学校におけ る教育の情報化の実態 等に関す る調査」 日本建築学会 コ ンパ ク ト 小川裕子 ・ 中島喜代子 ・ 石井仁 ・ 田中勝 ・ 杉浦淳吉 ・ 小 川正光 (2014) 中学校, 高等学校家庭科におけ る住 居領域授業実践の実態から みた課題と 提言, 日本家 庭科教育学会誌, 57 (1) , 3-13 岡俊江 ・ 豊増美喜 ・ 萩原夏美 (2007) 中学校 ・ 高等学校 家庭科 「 騒音と防音」 の指導計画一授業実践と大学 の家庭科教育法履修生によ る評価 , 日本建築学会 九州支部研究報告, 46, 109-112 大竹美登利ほか73名 (2016) 技術 ・ 家庭 家庭分野, 開 隆堂 佐藤文子 ・ 金子佳代子ほか63名 (2016) 新編 新 しい技 術 ・ 家庭 家庭分野, 東京書籍 汐見稔幸ほか31名 (2016) 新技術 ・ 家庭 家庭分野, 教 育図書 総務省 (2014) 平成25年通信利用動向調査, 情報通信白 書平成26年度版 豊増美喜 ・ 岡俊江 ・ 萩原夏美 (2007) 中学校技術家庭科 「室内の騒音と 防音の工夫」 の指導計画と授業実践 によ る検討一 中学校 ・ 高等学校家庭科 「 騒音 と 防音 の工夫」 の指導計画に関す る研究その 1

-

, 日本建 築学会学術講演梗概集, D 1 分冊, 163-164 豊増美喜 ・ 岡俊江 ・ 萩原夏美 (2011) 中学校技術家庭科 家庭分野におけ る 「室内 の騒音 と 防音の工夫」 の指 導計画に関す る考察, 福岡教育大学教育学部附属教 育実践総合セ ンタ ー, 教育実践研究 (19) , 139-142 豊増美喜 ・ 岡俊江 ・ 萩原夏美 (2008) 中学校 ・ 高等学校 家庭科におけ る, 騒音計 を用い た 「 騒音と 防音」 の 指導計画の検討一大学の家庭科教育法履修生によ る 評価一 , 日本建築学会九州支部研究報告, 47,

45-48

財津庸子 ・ 中西雪夫 ・ 柳昌子 (2005) 教員志望大学生の 住生活につい ての意識 と 実態 : 小学生 ・ 中学生 ・ 高 校生の意識 と の比較, 大分大学教育福祉科学部研究

紀要, 27 (1) , 73-84

注 1 ) 「 騒 音 Checker 」 https://itunes.apple.com/jp/app/sao-yinchecker/id929967390?mt=8 2 ) 「 Decibel 10 プロ 騒音計」 https://itunes.apple.com/ jp/app/decibel-10th-puro-sao-yin-ji/id448155923?mt=8 3 ) 「 ベ ス ト サ ウ ン ド メ ー タ ー」 https://itunes.apple.com/ jp/app/id901506954?mt=8&ign-mpt=uo%3D4

(6)

資料 1

中学校 2 年家庭科学習指導案

「誰もが快適に住ま う ために ~ 騒音と防音の工夫を考えよ う

~

0 題 材 に つ い て 快通 な 住ま い 方の学習 と し て , 小 学校家庭 科 では是 さ ・ 寒 さ , 通 風 ・ 換気 , 採光につ い て 学習 し てき てい る . 中学校家庭科で は さ らに 快通な 住まい方 の学習 と し て , 室内の空気調整や音 と 生活 と のかかわり につい て学習 す る こ と と な 、二>てい る . 本時 では , 快通な 生活 に及ぼす 音の影響 と し て 「音」 に つい て取 り 上げ る . 音 を出 さ な い で 生 精す る こ と は難 し い が , 大 き す ぎ る 音は不 快感 を与 え 健康に 影響 を及ぼ す こ と も あ る こ と や , 自 分に と 、っ・て は 快通 な音 環境 で あ っ て も 他人 は購 音で あ る と 感 じ る場合が あ る こ と を理 解 し , お互い に恩いや り を 持 っ て行 動 し , 誰 もが'快通 な音環境 で生摘で き るよ うに す る こ と が大切で あ る こ と を 学 . 自 分や 家庭内だ け で な く , 近隣 の人 々や 地 域に ま で 視野 を 広げ る こ と ので き る 教材 であ る. 中学 1 年理科 「身 の回 り の現象」 に おい て , 音は空気や個体 を振動 さ せて 伝わ るこ と 等に つい ては学習 し てい る . 指導に当 た 、, ては理 科に おけ る既習知 識 と も関連 さ せ る . 授業の導入で は , 教室の騒音 を開かせ , 騒音の う る さ さ と 防 音の 必要 性 を 実感 さ せ る . さ ら に 条 件 を 変え る こ と で 音 の大 き さ が変 わ る こ と 実 験 し て 理解 さ せ る . 実 験的活動 に あた っ て は , タ ブ レ ッ ト 端末 の騒音計ア プ リ を使用 し て 計測 さ せ る . さ らに , 統計資 料 を 用 い て自分 も生 活騒音 を 出 し てい るか も し れない こ と , 新聞記事 を用い て場合に よ 、二>ては事件にま で発展す るこ と を 知 ら せ , ど う す れば誰 もが 快通 な 音環 境で 生活 で き るか考え さ せた い . 0 授業の目 標 ・ l護音の性質や 防音 の考 え方 を理 解 し , 防 音の具体的 な方 法 を 考え , 自 分 だ け で な く 他者に と っ て も 快通 な生 活 を し よ う と す る . 0 評価 規準 ( 観点 ) [ 評価資料 ] ・ l護音 の性質に関す る知識 と 防音 の方法 を理解 し てい る (知識 ・ 理 解) [ 事前事後 テ ス ト ] ・ 自分が出 し てい る生活l護音に 気づ き , 習得 し た知識 を活用 し て防 音の工夫 を 考え るこ と が で き る (工夫創造) [ ワ ーク シ ー ト 3 ] ・ こ れか ら 體 音 ・ 防音 を意識 し た生活 を し よ う と し てい る (関心 ・ 意欲 ・ 態 度) [ ワ ーク シ ー ト 4 ] 授業の流 れ(50 分 ) 学習活動 教師の支援 - 留意点 教具 , 教材 導 入 分 0 事前に 録音し た教室の騒音を聞 き , l證音があ ると 快通に生活でき な い こ と に 気付 く . 0 音の大き さ を数値 (デシベルdB) で表すこ と を知り , 大き く なるほど う る さ く 感じ るこ と を 知る. ・ 元の騒音と同 じ大き さになるよ う調整し てお く ・ こ の音 を快通と 恩 う かど うか尋ねる. ・ 日常生活の中の音の大き さ を 数値 (デ シベル dB) で 確認す る . 1 年理科 「身の回りの現象」 で振幅数 ( へ ルツHz) が多く なると高い音と な り , 振幅が大きいほ ど大 き い音と なるこ と を学習済み. ・ 本時のめあ てを貼り , 確認す る. ・ 音源 ・ ワ ーク シー ト (W S ) 図 1 快適に 住ま う ために ~ l證音と 防音の工夫を考えよ う~ 展 開 1

i

、 0 分 、一 0 騒音計 アプ リの使い方を理解す る . 0 教室内のい く つかの場面での音の 大 き さ (最大値) を タ ブレ ッ ト端末 の ア プ リ で計測する. ・ lll量音計アプ リ を使 う こ と を伝え, アブ リの使い方を 説明す る . ・ 近隣の クラ スの授業の げに なら ないよ う配慮する ・ 表 1 と 比べて騒音の レ ベルを 確認する . ・ タ ブレ ッ ト (班に 1 台) ・ 騒音計 ア ブ リ (Decibel fofl、 プロl證音計) ・ W S I

(7)

展 開 2 0 分 0 騒音の 性質 を知る. 0 指定 さ れた条件で タ ブレ ッ ト 端末 の ア プ リ で計測す る. (D 進音実 験 < 教室のl疆音> ド ア を開けた時 ・ ドア を閉めた時 ②吸音実 験 く 落下音> 板床材 ・ コ ルク マ ッ ト ③ マ ナ ー ・ 工チ ケ ッ ト 実験 く 椅子の引き 方> 引 き ず る ・ 持ち上

-f る 0 そ れそ' れの結果をま と め, 防音の 考 え方 を 知る . 0 その 他の工夫を考え る . ・ 理科の学習 を思い出 させ, 音は, 空気や個体を振動 さ せて 伝わる性質を持 っている こ と を伝える. 空気音 : 雷鳴, 話声 , 交通音 固 体音 : 足音, 排水音, 振動音 ・ 近隣の ク ラ スの授業のll方l;f'になら ないよ う配慮する ・ そ れそ'れの実験から , 通音, 吸音 ・ マナー ・ 工チケ ッ ト と い った考え方があるこ と を伝える . ・ その 他の具体例を考 え させる ・ 生徒か ら 例が出 なけ ればい く つか教え る . ・ W S 2 ・ 音源 ・ 10円 ・ コ ルク マ ッ ト 展 開 3 0 分 0 「生活l證音」 につい て考える . ・ どん な ものがあるか知る ・ どん な時に気になるか思い出す 0 「生活l證音」 によ る ト ラ ブル事例 を 知 る . 0 自分が出し ている 「生活騒音」 を 考 え、 今後配慮する方法を考える。 ・ 表か ら , 便所 ・ 浴室の給l非水音, 掃除の音など生活 す る上で音は でてし ま うこ と に気付かせる ・ 時問帯、 集中し たい時、 知ら ない人の出す音など自 分の経験を思い出 させ る. ・ W S 3 表 新聞記事 ・ W S 3 ・ 1974 年 8 月 28 日 神奈川県平塚市でピアノ 音に 幅 を 立て た加害者が母子 3 人を 殺害。 ・ 2005 年 7 月 28 日、 島根県浜田市で飼い大の鳴き 声が う る さ いと 應を立てた加害者が飼い主を刺殺。 ・ 2016 年 5月 19 日 東京都江戸川区 上階がう る さ い と 男性を 読で撃 っ た後, 自殺. ・ 音に対す る感じ方には個人差があるこ と、 対策や配 慮 , コ ミ ュニケーシ ョ ンも大切なこ と を知らせる ・ めあ てに 「誰もが」 を赤字で つけたす . ・ 実験の内容 を参考に 考えるよ う 促す ・ ワ ー ク シー トに記入 し 、 発表 させる ま と め 分 、一 0 本時の感想 をワ ーク シー トに記入 す る ・ 授業 を 振り 返り、 し っかり 書 く よ う 指示す る ・ 学習し た内容を里板にまと め, こ れからの生活の中 で、 お互いに 気持ちよ く 暮らすために , 恩い りの気 持ち で行動す るこ とが大切であ ると まと める ・ W S 4

板書計画

t ,・'快適に住ま うために ~ !購音とE方音の工夫を考えよ う 実験結果 と 考察 i 音源 10円 橋手 O dB O dB O dB l言果 運 音 吸 音 エ1-0' シ

(8)

資料 2

誰 もが快適に住ま う ために ~ 騒音と防音の工夫~

ワーク シー ト

1 . 教室内のい ろい ろ な音JP声をア プリ で計測し てみよ う 音の発生源 最大値 0 生徒全員によ る普通の会話 d B ②生徒全員によ る小声での会話 d B ③生徒全員によ る大声での会話 d B M A X (最大値) の数値をみます M A X を長押し す ると リ セ゛ノト し ます 2 . 體音 を小 さ く す る方法 を考えよ う 図 2 騒音計ア プリ ・: l るさ さの

a

● 120 ジエ ツ l・'最の _,

-

・ _ . dB エ ン ジ ン書 ・ ・ .' , ヵ 限 界 a め て う る さ い う る さ い 書通 ◆ll か 110 自動◆の

-

- d B ク ラ ク ン ●

:

ンー

a

100 '●● が通 る と き dB の ガ ー ド下 大一

-

し、一 dB エ の中

-

80 一 dB 70 々 し い dB 事 所の中 50 ●l かな dB 事 所の 中

g

さ さ や き 声 20 本の の ● dB . 、れ 口 つ書 ◆ 図 1 騒音のレ ベルの例 (開隆堂 『技術 ・ 家庭 家庭分野』) 體音の 発生源 (214 室の音を廊下で聞 く ) A 生徒の声 B 10 円玉を落とす音

(210 室)

c 椅子

(215 室)

条件 1 . ドア開け る 2 . ド ア閉め る 1. 机 2_ tlL 上にコルクマット 1 . 引 き ず る 2 . 持ち 上

-f る 最大値 d B d B d B d B d B d B 結果 と 考察 その他 具体的 な方法

(9)

3 . 「生活騒音」 について考えよ う 表 自宅内の気になる體音 (日本建築学会編 『コ ンパク ト 建築設計資料集成 「住居」』) で る 71 自毛内で 気に な る 他の家に対し て気に な る 1 2 3 4 5

6

7 8

9

10 (票) ( %) 便所の給排水 100 14.1 換気 65 9.1 と びはねる音 44 6.2 玄関 の開閉 43 6.0 fl 室の:給排水 41 5.7 走り回る音

32

4.5 掃除機 28 3.9 子どもの声 27 3.8 台所の給排水

27

3.8

便所の行為音 26 3.7 (票) ( %) と びはねる音

178

25.0

走り回る音 155 21.8 便所の給t非水 125 17.5 室内の足音 82 11 .6 家具 ・ いすの音 75 10.6 玄関 の開開

68

9.6

ピアノ 64 9.0 i; とんをたたく 音 60 8.5 テレ ビ ・ ラ ジオ

59

8.3

ステレオ 57 8.0 自分が出し ている 「生活騒音」 場面 (場所 ・ B等問) でき るこ と 4 . 今日の授業の感想,を記入し よ う

表 3  ワ ーク シ ー ト に書 かれた授業の感想  ( N = 12)  カ テ ゴ リ 例  人数  他者への配慮  ・ 他人 を思いや る気持 ちが大切 だ な と 思っ た  ・ 周囲の人への視点が大切 だ と 知 つた  6名  防音の工夫  ・ 窓や ド ア を閉めた り ,  防音マ ッ ト を敷い た り す る な ど,  物 を使っ てで き る こ  と も あ る  ・ 騒音 を防 ぐには,  遮音,  吸音,  マナ ー ・ エ チ ケ ッ ト の 3 つ がある と 知 つた

参照

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