of 15 m/s. In the case of Cabinet Office, Government of Japan research, 850,000 houses collapse or are destroyed by fire, and there are 11,000 fatalit

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地学雑誌

Journal of Geography 116 (3/4) 313-324 2007

首都 圏直下型地震 と地震被害想定か ら見 た震災像

中 林 一 樹* 瀬 野 徹 三**

Earthquakes Occurring below the Tokyo Capital Region and Earthquake Disasters from Viewpoint of the Damage Estimation Researches

Itsuki NAKABAYASHI* and Tetsuzo SENO**

Abstract

Earthquakes can be classified into three groups geophysically : (a) Interplate earthquakes, which occur at the boundary between two plates ; (b) intraslab earthquakes, which occur within the subducting plate ; and, (c) intraplate earthquakes, which occur within the overriding plate. Directly beneath earthquakes are defined as earthquakes that occur just beneath people or artifi- cial structures, causing casualties and damage. All three types of earthquake can be directly be-neath earthquakes if they occur beneath or close to a land area. Earthquakes occurring beneath the Tokyo Metropolitan Area are those within : (1) the Okhotsk plate (type c) ; (2) at the inter-face between the Philippine Sea and Okhotsk plates (type a) ; (3) within the Philippine Sea slab

(type b) ; (4) at the interface between the Philippine Sea and Pacific slabs (type a) ; and, (5) within the Pacific slab (type b) . Although all of these types of event could be directly beneath earthquakes, damage caused by (1) or (2) seems to be larger than that caused by the others. There does not seem to be a consensus yet on rating the probabilities of the future occurrence of these events. It is important to conduct future studies on what types of earthquake pose a future threat beneath the Tokyo Metropolitan Area.

An earthquake as a geophysical phenomena is not a disaster. When an earthquake causes various human casualties, it is called a disaster. If a huge scale of damage is caused by an inter-mediate scale of earthquake, even if the earthquake is not so severe the result might be a large-scale disaster. When the next earthquake of M7 class hits central Tokyo, it is imaginable that it will cause a large-scale disaster. It is called the next Tokyo Earthquake which is an earthquake occurring directly beneath the Tokyo Metropolitan Area, in this volume. We have to prepare var-ious measures against the next Tokyo Earthquake, which require us to understand the general nature of the disaster caused, and to estimate the extent of damage. In 2005, the Cabinet Office, Government of Japan conducted damage estimation research on earthquakes occurring below the Tokyo Capital Region. Eighteen types of earthquake were evaluated under various condi-tions including season, time of occurrence, and wind speed. In 2006, Tokyo Metropolitan Govern-ment (TMG) also conducted damage estimation research on the next Tokyo Earthquake to un-derstand the damage that would occur under the jurisdiction of each government•\ Special ward. of central Tokyo, City, Town, and Village•\ because each local government has to revise its earth- quake disaster management plan.

According to these damage estimations, the Northern Tokyo Bay Earthquake of M7.3 causes most damage under conditions of : occurring on a weekday evening in winter with strong winds *首 都 大 学東 京大 学院都 市環 境科 学研 究科

**東 京大 学地 震研 究所

* Graduate School of Urban Environmental Sciences

, Tokyo Metropolitan University ** Earthquake Research Institute

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of 15 m/s. In the case of Cabinet Office, Government of Japan research, 850,000 houses collapse

or are destroyed by fire, and there are 11,000 fatalities. This scale of damage to housing is eight

times that of the Hanshin-awaji Earthquake in 1995. As a result, this must be called a super

ur-ban disaster, compared to the Hanshin-awaji Earthquake, which was an urban disaster. Cabinet

Office, Government of Japan published "General Policy Principles Relating to Countermeasures

Policies for Tokyo Earthquakes" in 2005 and the "Tokyo Earthquake Disaster Mitigation

Strate-gy" in 2006. TMG revised the "Earthquake Disaster Management Local Plan" in 2007. TMG

plans to reduce damage by half over the next decade.

Key words : directly beneath earthquake, plate, Earthquake occurring directly beneath the

To-kyo Metropolitan Area (ToTo-kyo Earthquake) , damage estimation, Northern ToTo-kyo

Bay Earthquake, Suburban Tama Earthquake, urban disaster

キ ー ワ ー ド:直 下 型 地 震,プ レ ー ト,首 都 直 下 型 地震,被 害想 定,東 京 湾 北 部 地 震,多 摩 直 下 地震, 都 市 型 災 害 I. 直 下 型 地 震 とは な に か? 「直 下 型 地 震 」 はそ もそ もマ ス コ ミで 使 わ れ始 め た 言 葉 で あ る ら しい 。 純粋 な学 術 用 語 で は な い た め,こ の 語 を使 うの を嫌 う学 者 も い る よ うだ 。 この 言 葉 に代 えて 「直 下 地 震 」 が,政 府 関係 の委 員 会 で使 わ れ て い る の は そ の た め か も しれ ない 。 しか し直 下 地 震 は 後 で 述 べ る よ うに 直 下 型地 震 と は異 な るニ ュ ア ンス を持 って い る。 一 方 直 下型 地 震 は長 年 使 用 され て きて お り,マ ス コ ミの み な ら ず 学 者 間 にお い て もそ れ な りに 定 着 した 言葉 と言 え るだ ろ う。 実 際,数 年 前 まで使 わ れ た 高校 地学 IAの 教 科 書 の い くつ か に は直 下 型 地 震 とい う言 葉 が 出 て い た 。 しか し一 方 で,直 下 型 地 震 とい う言 葉 が しば し ば誤 って 使 用 され た 結 果,あ る種 の 混乱 が起 きて き た こ と も事 実 で あ る。 例 え ば,あ る地 震 学 者 は,地 震 に は 「海 溝 型 地 震 」 と 「内 陸直 下 型 地 震 」 が あ る と並 置 す る。 これ だ と直 下 型 地震 は,あ る 種 の地 震 が 属 す る 地 学 的 な分 類 の よ うに 見 え る。 実 際 地 学IAの 高校 教科 書 の 一 部 に見 られ た"M (マ グ ニ チ ュ ー ド)の 大 き な地 震 が 必 ず しも大 き な災 害 を引 き起 こす と は限 らな い 。 プ レー ト内 の 震 源 の 浅 い 直 下 型 地 震 は,プ レー ト間 地震 に比 べ てMは 小 さい が,震 源 が都 市 に近 い こ とが 多 い た め 大 きな 被 害 を もた らす こ とが あ る"(東 京 書 籍 「地 学 の 世界IA」p.107)と い う記 述 は,こ の よ うな使 用 の例 で あ る。 こ こ で は,直 下 型 地 震 を 次 の よ う に 定 義 し よ う。 そ れ は 「人や 人 工 建 造 物 ・ラ イ フ ラ イ ン ・都 市 機 能 な ど と,地 震 との 関 係 を示 す 語 で あ っ て, 前 者 の ほ ぼ直 下 に震 源 が 位 置 す る た め,前 者 に影 響 が 出 て,被 害 や 災 害 が 生 じる よ う な地 震 」 を言 う。 つ ま りこ の語 は,後 で解 説 す る プ レー ト境 界 地震 な どの地 学 的用 語 とは,別 の カ テ ゴ リ ー に属 す る とす る の で あ る。 II. 地 震 の地 学 的分 類 地 学 的 に 見 る と,地 震 は 次 の3種 類 に 分 類 さ れ る。(a)プ レー ト境 界 で 起 こ る 地 震(プ レ ー ト問 地 震 と もい う),(b)沈 み 込 む プ レー ト(こ の部 分 を ス ラブ と呼 ぶ)内 で起 こる 地 震,(c)上 盤側 プ レー ト内 で起 こ る地 震,で あ る。 こ れ らの 地震 の位 置 を,上 盤 側 プ レー トとそ の下 の ス ラ ブ の模 式 的 断 面 図(図1)に 示 す。 また,日 本 列 島 付 近 の プ レー トの 配 置 とプ レー ト相 対 運 動 を図2 に示 す 。 (a)は,ス ラ ブ と上 盤 側 プ レ ー トの 境 界(接 触 面)で 起 こる地 震 で,プ レー トとプ レー トの 相 対 運 動 を表 す 。 日本 列 島付 近 で は,太 平 洋 ス ラ ブ と東 北 日本 一北 海 道 が 載 る オ ホ ー ツ ク(北 米)プ レー ト間,太 平 洋 ス ラ ブ と伊 豆 一小 笠 原 弧 の 載 る

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(c)上盤 側 プ レー ト内 地 震 (a)プ レ ー ト問 地 震 (b)スラ ブ 内地 震 フ ィ リ ピ ン海 プ レ ー ト間,フ ィ リ ピ ン 海 ス ラ ブ と 西 南 日 本 一琉 球 弧 の 載 る ユ ー ラ シ ア(ア ム ー ル) プ レ ー ト間,東 北 日本 一北 海 道 の 載 る オ ホ ー ツ ク (北 米)プ レ ー ト とユ ー ラ シ ア(ア ム ー ル)プ レ ー ト間(日 本 海 東 縁-フ ォ ッ サ マ グ ナ)の 地 震 が あ る 。 こ こ で,オ ホ ー ツ ク(北 米)の よ う に 記 述 し て い る の は,プ レ ー トの 同 定 に 異 な る 考 え が あ る か ら で あ る(こ れ に 関 し て は 例 え ば 瀬 野,1995参 照)。 (b)に は,東 北 日 本 一伊 豆 一小 笠 原 弧 の 下 に 沈 み 込 む 太 平 洋 ス ラ ブ 内 の 地 震,関 東 一西 南 日 本 一琉 球 弧 の 下 に 沈 み 込 む フ ィ リ ピ ン 海 ス ラ ブ 内 の 地 震 が あ る 。 (c)に は,東 北 日 本-北 海 道 が 載 る オ ホ ー ツ ク (北 米)プ レ ー ト 内 の 地 震,西 南 日本 が 載 る ユ ー ラ シ ア(ア ム ー ル)プ レ ー ト内 の 地 震 が あ る 。 図1を 見 る と,(a),(b),(c)の タ イ プ の 地 震 い ず れ もが,そ の 震 源 が 人 や 都 市 の 直 下 近 く に 来 る 可 能 性 が あ る こ と が わ か る 。 す な わ ち こ れ ら い ず れ も が,直 下 型 地 震 に な り う る の で あ る 。 こ の よ う に 考 え る と,直 下 型 地 震 を,プ レ ー ト境 界 (問)地 震 な ど と 並 置 す る こ と は,誤 りで あ る こ とが は っ き りす る 。 III. 首 都 圏 に お け る 直 下 型 地 震 図3は,さ ら に 首 都 圏(関 東)下 の プ レ ー ト の 模 式 図 と直 下 型 地 震 の タ イ プ を 示 し た も の で あ る(中 央 防 災 会 議,2004)。 こ の 図 で,(1)は 上 盤 側 の オ ホ ー ツ ク(北 米)プ レ ー ト内 の 地 震(c-type),(2)は フ ィ リ ピ ン 海 ス ラ ブ と オ ホ ー ツ ク (北 米)プ レ ー ト問 の 地 震(a-type),(3)は フ ィ リ ピ ン 海 ス ラ ブ 内 の 地 震(b-type),(4)は 太 平 洋 ス ラ ブ と フ ィ リ ピ ン 海 ス ラ ブ 問 の 地 震(a-type),(5)は 太 平 洋 ス ラ ブ 内 の 地 震(b-type), と な る 。(4)の よ う な,ス ラ ブ ース ラ ブ 問 で プ 図1  沈 み 込 み 帯 の 断 面 図 に お け る3種 類 の 地 震. (a)プ レー ト境 界(問)地 震 海 洋 プ レー ト と上 盤 側 プ レー トの 問 の 相 対 運 動 を 表 す.(b)ス ラ ブ 内 地 震 沈 み 込 む 海 洋 プ レー ト(ス ラ ブ)内 で 起 こ る.(c)上 盤 側 プ レー ト内 地 震.こ れ ら い ず れ もが 直 下 型 地 震 と な り得 る.

Fig. 1 Three types of earthquake in subduction zones.

(a) Interplate earthquakes, which represent the relative motion between subducting and overriding plates. (b) Intraslab earthquakes, which occur within the subducting oceanic plate. (c) Intraplate earthquakes, which occur within the overriding plate. All of these types of earthquake can be directly beneath earthquakes.

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レー ト境 界 地 震(a-type)が あ る の は や や特 殊 で あ る。 これ は,関 東 の 下 に フ ィ リ ピ ン海 ス ラブ が 沈 み 込 み,さ らにそ の 下 に太 平 洋 ス ラブ が沈 み 込 んで い て,そ れ らの 間 に相 対 運 動 が 起 こっ て い る ため で あ る。 首都 圏 と は,広 い 意 味 で は1都7県 を表 す(後 述)。 しか し本 当 に 地 震 が 怖 れ られ て い る の は, 都 心 あ る い は そ の周 辺 の3県 の 中 核 都 市 周 辺 の, 人 ロ や建 造 物 密 集 地 帯 で あ ろ う。 歴 史 資 料 に記 録 され て い る地 震 で,首 都 圏直 下 型 地 震 と呼 べ る も の は そ れ ほ ど多 い わ け で は ない 。 そ の う ちか な り の数 を小 田原 付 近 の地 震 が 占 め る。 これ らの い わ ゆ る小 田原 地 震 は,大 局 的 に は,相 模 トラ フか ら 沈 み込 む フ ィ リピ ン海 ス ラ ブ と,伊 豆 の 北 方 で 衝 突 す る 同 ス ラ ブ の運 動 の差 を反 映 して お り(石 橋, 1993),し たが っ て この 地 域 は,他 の地 域 よ りは 図2  日 本 付 近 の プ レ ー ト,プ レ ー ト 境 界,プ レ ー ト相 対 運 動(瀬 野,1995).

プ レ ー ト 相 対 運 動(mm/yr)は 上 盤 側 を オ ホ ー ツ ク プ レ ー ト,ユ ー ラ シ ア プ レ ー ト と し て い る(Seno et al., 1993,1996に よ る).本 特 集 号 で と り あ げ る 地 域 を 点 線 で 示 す.

Fig. 2 Plates, plate boundaries, and relative plate motions near the Japanese islands (Seno, 1995) . The relative plate motions are from Seno et al. (1993, 1996) ; the upper plates are assumed to be the Okhotsk and Eurasian plates. The Metropolitan area is shown by the dotted rectangle.

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地 震 活 動 が 高 くな っ てい る。 小 田 原 付 近 の 地 震 を 除 い たM7前 後 以 上 の 主 な 歴 史 地 震 を表1に 示 す 。 こ れ らが 地 学 的 に 見 て どの タイ プ に属 す る のか を理 解 す る こ と は,発 生 ・被 害 の予 測 に とっ て 重 要 で あ る。1703年 元 禄 関 東 地 震,1923年 大 正 関 東 地 震 は,相 模 トラ フで 起 こ っ た プ レー ト問 巨 大 地 震 で あ るが,878 年,1293年 もそ の よ う な地 震 で あ る ら しい(石 橋, 1994)。1703年,1923年 の 地 震 の 前 後 に,よ り 小 さ い 地 震 が 起 こ っ た が(瀬 野,2007参 照), 878年,1293年 に 関 し て も そ の 傾 向 が 見 え る。 この 巨大 地 震 前 後 に地 震 が 起 こ る傾 向 は,将 来 の 直 下 型地 震 の発 生 確 率 を,過 去 の地 震 の発 生 頻 度 を も と に考 え る上 で 重 要 で あ る。 今 後30年 間 に M7ク ラ ス の 大 地 震 の 発 生 確 率 が70%以 上 と い う推 定(地 震 調 査 研 究 推 進 本 部,2004)は,こ の 傾 向 を無視 して お り,過 大 評 価 で あ る だ ろ う(瀬 野,2007)。 比 較 的 最 近 の 地 震 に つ い て は,1855 年 安 政 江 戸 地 震,1931年 西 埼 玉 地 震 が 上 盤 側 プ レ ー ト内 地 震(C-type)で あ る よ うだ が(古 村 ・ 竹 内,2007参 照),上 の 地 震 調 査 研 究 推 進 本 部 (2004)に よ っ て確 率 計 算 に用 い られ た1894年 明 治 東 京 地 震 以 来 の 地 震 す べ て が,上 の(3), (4),(5)に 属 す るス ラ ブ 内 地 震 か ス ラ ブ 問 地 震 で あ る こ と(瀬 野,2007)に も注 意 す べ きで あ ろ う。 これ らの タイ プ の地 震 は,震 源 が 深 い た め に 壊 滅 的被 害 は もた ら さな い。 した が っ て 中央 防災 会 議(2004)が 注 目 し,被 害 想 定 の 中 心 と し て い る の は,(1)と(2)に 属 す る 地 震 で あ る。 大 正 関 東 地 震 タイ プの 巨大 地震 は(2)に 属 す るが, 発 生 が さ し迫 って い な い た め 除外 され て い て,そ の 断 層 面 の さ ら に 深 部 延 長 に 東 京 湾 北 部 地 震 (M7.3)が 想 定 され,最 大 の被 害 を もた らす と さ れ て い る(後 述)。 こ の 部 分 の プ レー ト境 界 が, 本 当 にM7ク ラス の 地 震 を発 生 し う る か は,地 球 物 理 学 的 に見 る と,相 当 に疑 問 で あ る(瀬 野, 2007)。 今 後,首 都 圏下 で起 こっ た 歴 史 地 震 の属 す る タ イ プ は どれ なの か,ま た 将 来発 生 す る 地震 は どの よ う な も の な の か,歴 史 資 料 の 発 掘 と解 読,お よ び,現 在 の 地 震 活 動,構 造 調査,テ ク ト 図3  首 都 直 下 の 地 震 の 発 生 様 式(中 央 防 災 会 議(2004),第1回 岡 田 委 員 提 供 資 料 よ り).

Fig. 3 Mode of occurrence of earthquakes directly beneath the metropoli-tan area (Central Disaster Management Council, 2004 ; material at the 1st meeting, presented by Dr. Y. Okada) .

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ニ ク ス に も とつ い た解 明 の努 力 が 続 け られ ね ば な らな い だ ろ う。 結 局 の とこ ろ,直 下 地 震 とい う用 語 は,被 害 と の 関係 性 を む しろ は ぎ取 っ て,地 学 的 な用 語 に近 づ け よ う とす る意 図が あ る と考 え られ る。 確 か に 飛 騨 山脈 直 下 型 地 震 は ほ と ん ど成 り立 た な い が, 飛 騨 山脈 直 下 地震 とい う言 い方 は で きる。 しか し 一 方 で,地 震 と被 害 との 関 係 性 が 失 わ れ た結 果, 地震 の特 徴 が,単 に あ る地 域 の地 下 とい う無 機 質 な もの に 還 元 され て し ま う こ とに な る。 Iv. 首都 圏直 下型 地 震 が襲 う 「首都 ・東 京 」とは 1)「 都 市 型 災 害 」 と 「都 市 災 害 」 「直 下 地 震 」 が 無 機 質 な 地 震 現 象 を 表 す と考 え る と,「 直 下 型 地 震 」 は あ る種 の 土 地 利 用 や 施 設 の 直 下 で 地震 が発 生 す る こ とに よっ て もた らさ れ る,特 徴 的 な 「地震 災 害 」 とい う意 味 を付 与 して い る こ と に な る。 首都 圏 とい う世 界 ス ケ ー ル で の 活 動 と空 間的 広 が りを持 つ 巨 大都 市 の 直 下 で,あ る規 模 の 地 震 が発 生 し,そ の 直 上 で の 地 表加 速 度 や 速 度 が 一 定 の 強 さ に な る と,そ こに は特 徴 的 な 「災 害様 相 」 が 出現 す る。 飛 騨 山 脈 に も人 間 に と っ て の 「財 」 が あ り, 「人 々 の生 活 」 も あ る が,強 い地 震 動 に よ っ て も た らされ た 斜 面 崩 壊 が 大 き くて も,人 間 に とっ て の損 失 は,小 規 模 で す む の で あ れ ば,特 徴 あ る 「大 災 害 」 と は な らな い 。 しか し,規 模 が そ れ ほ ど大 き くな い地 震 で も,そ れ が 巨 大都 市 を直 撃 す れ ば,膨 大 な直 接 被 害 と 間接 被 害 を もた らす 可 能 性 が あ る。 そ う した相 対 的 に小 規 模 な地 震 に もか か わ らず,そ の特 徴 的 な災 害 様 相 の 発 現 を イメ ー ジ して,「 都 市 直 下 型 地 震 」 と言 わ れ て きた 。 つ ま り,地 震 が 引 き起 こ す 災 害 は,地 震 の エ ネ ル ギ ー の規 模,地 表 で の 揺 れ の 強 さ と と も に,そ の 表1  首 都 圏 直 下 型 の 歴 史 地 震(M≧6.7). M((推 定)マ グ ニ チ ュ ー ド)は,理 科 年 表(国 立 天 文 台,1981)に よ る.

Table 1 Major historical earthquakes directly beneath the metropolitan area (M•†6.7). The values of M are from Rikanenpyo (National Astronomical Observatory, 1981) .

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地 表 で の土 地利 用 や そ こ に展 開 さ れ て い る地 域 社 会 の状 況 に よ っ て,そ の 被 害 の 様 相 が 規 定 さ れ る。 同 じ震 度7の 強 い 揺 れ を 引 き起 こ し た 地 震 で も,阪 神 ・淡 路 大 震 災 の災 害 様 相 と新 潟 県 中越 地 震 の そ れ とは全 く異 な る もの で あ る。 兵 庫 県 南 部 地 震 が 引 き起 こ した 阪神 ・淡 路 大 震 災 を都 市 災 害 とす れ ば,中 越 地 震 の そ れ は 田 園災 害 あ る い は 山 間 地災 害 とも言 うべ き様 相 で あ る。 河 田(2006) は この よ うな 災 害 の様 相 に着 目 して,都 市 災 害 と 都 市 型 災 害 も また,区 分 す べ きで あ る と して い る。 都 市 の特 徴 あ る地 震 災 害 が 指 摘 され た の は 1978年 宮 城 県 沖 地 震 で あ る。 この 地 震 時 に,仙 台 を中心 に ライ フ ライ ン被 害 が特 徴 的 に都 市 生 活 に多 大 な 支 障 を もた ら した こ とか ら,大 都 市 で は ない が都 市 に特 徴 的 な災 害様 相 が発 現 した と して 「都 市 型 災 害 」 と評 され た 。 そ れ に比 べ る と阪 神 ・ 淡 路 大 震 災 の 災 害 様相 は,大 都 市 を直 撃 した 「都 市 災 害 」 そ の もの で あ る と して い る。 2)東 京 の 都 市 的 様 相 東 京 を中 心 とす る巨 大都 市 に は,さ まざ まな表 現 が あ る。 以 下 で は,次 の よ うな定 義 で,そ の都 市 的 空 間 の 広 が り を表 現 す る。 「東 京 」 は 東 京 特 別 区 部(23区)に 代 表 さ れ る 巨 大都 市 の 中 心 市 街 地 を 指 す こ とに す る。 「東 京 大 都 市 圏 」 は一 連 の 連 坦 市 街 地 を構 成 して い る南 関東 の範 囲 で,実 質 的 に は東 京 を都 心 とす る巨 大都 市 で あ る 。首 都 圏 整 備 計 画 にお け る既 成 市街 地 と近郊 整 備 地 帯 に 対 応 し,川 崎 ・横 浜,八 王 子 ・立 川,さ い た ま (浦 和 ・大 宮),千 葉 に 業 務 核 都 市 整 備 を 進 め て, 多 核 多 圏 域 型 の 巨 大都 市 づ く り進 め て きた エ リア で あ る。 「首 都 圏 」 は,首 都 圏 整 備 法 で は1都7 県(東 京 ・神 奈 川 ・埼 玉 ・千 葉 ・茨城 ・栃 木 ・群 馬 ・山梨 の130km圏)と 定 義 して い る。 現 行 法 で は 「首都 」 の 定 義 は な い。 強 い て言 え ば,「 首 都 機 能 」 を有 す る都 市 が 首都 とな る。 そ して,現 状 で は,首 都 機 能 は東 京(区 部)に 集 中 して い る 傾 向が 強 い が,首 都 機 能 の 定 義 に よっ て は,首 都 圏一 円 に多 様 な首 都 機 能 が 分 散 配 置 され,政 策 的 に も分 散 化 を 目指 して い る。 こ の 巨 大 都 市 東 京 は,表2の よ う に,日 本 の 多 様 な機 能 を集 中 させ て い る 「メ ガ シテ ィ」 で あ る。 首 都 圏 で は,わ が 国 の 人 口 の3分 の1を 占 表2  首 都 圏 ・東 京 の 都 市 的 様 相.

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め,大 企 業 や 情 報 関 連 企 業 の3分 の2,経 済 活 動 の過 半 が 集 中 して い る 。 そ の東 京 を 中心 とす る都 市 空 間 は,38haに 及 ぶ 地 下 街,65,000棟 も の地 下 室 を持 つ ビ ルが 密 集 し,高 さ60m(20階 建 て 程 度)以 上 の 超 高 層 ビ ル は744棟(う ち100m 以 上 が251棟,200m以 上 で15棟)が 林 立 し て い る,超 高密 ・超 立 体 都 市 とな っ て い る。 こ の よ うな 巨大 都 市 の直 下 で,地 震 が 発 生 す る ので は な い か と予 想 され て い る の で あ る。 こ の よ うな東 京 へ の集 中 が も た らす 弊 害 に対 処 す る た め に 「首 都 機 能 移 転 」 問題 に取 り組 まれ て きて い る。 しか し,今 日の 首都 機 能 分 散 論 で は, 分 散 化 の最 大 の理 由 は 「一極 集 中 に よる過 密 問題 」 よ り も 「地 震 災 害 か らの リス ク の分 散 」 と な って い る 。1980年 代 後 半 の 時期 に始 ま っ た 一 極 集 中 問題 も,今 や 「集 中 は,利 便 性 の 向上 で あ る」 と い う考 え方 も提 示 さ れ,霞 が 関の 中央 官 庁 舎 や 首 相 官 邸 も順 次 建 て 替 え られ,都 市 再 生 と して の 「東 京 の リニ ュー ア ル 」 も推 進 しつ つ あ る。 V.  首都 機 能 を 直 撃 す る直 下 型 地 震 と 震 災対 応 対 策 の現 状 「首 都 圏 直 下 で のM7ク ラス の 地 震 が30年 以 内 に 発 生 す る確 率 は70%程 度 で あ る 」 と い う切 迫 状 況 に対 処 す る取 り組 み と して,中 央 防 災 会 議 は,内 閣 府 を 事 務 局 と して,2003年 に 「首 都 直 下 地 震 対 策 専 門調 査 会 」 を設 置 した 。 こ の 委 員 会 は,2005年2月 に は 「首 都 直 下 地 震 に 関す る被 害想 定 」(中 央 防 災 会 議,2005a)を 公 表 し,そ れ を も と に2005年9月 に は 「首 都 直 下 地 震 対 策 大 綱 」(中 央 防 災 会 議2005b)を 公 表 した。 さ らに,2006年4月 に は,内 閣府 は今 後 10年 で 被 害 半 減 を 目標 とす る 「首 都 直 下 地 震 の 防 災 戦 略 」(中 央 防 災 会 議,2006a)を 公 表す る と と も に,関 東 大 震 災 以 来,自 ら も被 災者 とな る政 府 と して の 震 災 対 策 の 取 り組 み と して 「首都 直下 地 震 応 急 対 策 活 動 要 領 」(中 央 防 災 会 議,2006b) を策 定 し,公 表 して い る。 しか し,こ の 中 央 防 災 会 議 の被 害想 定 で は,都 県 単 位 の 想 定 被 害 は 公 表 した が,災 害 対 策 の最 前 線 とな る市 区 町村 単 位 で の被 害 を想 定 した もの で は ない 。 つ ま り,基 礎 自治 体 が 災 害 対 策 基 本 法 に も とつ く地 域 防 災 計 画 を改 定 し,直 下 型 地震 に対 す る震 災 対 策 に取 り組 む た め の 被 害 想 定 とは な っ て い ない 。 逆 に,従 来 の都 道 府 県 単 位 の被 害想 定 で は地 震 災 害 の 全 体 像 が 把 握 で きな か っ た の で あ るが,直 下 地 震 の 想 定 震 度 分布 な ど,地 震災 害 の 全 体 像 を明 らか に し,帰 宅 困 難 者 問 題 な どを 空 間 的 に理 解 す る こ と を可 能 と して い る 。 東 京 都 は,区 市 町 村 が 地 域 防 災 計 画 を見 直 し て,震 災 対 策 を充 実 す る た め に は,首 都 直 下型 地 震 に対 す る市 区 町村 単位 の きめ細 か な 災 害情 報 が 必 要 で あ る こ と に加 え て,風 速6mで の火 災 被 害 想 定 な ど,従 来 の 被 害 想 定 条 件 も 加 味 して, 2006年5月 に 「首 都 直 下 地 震 に よ る東 京 の 被 害 想 定 」(東 京 都 防 災 会 議,2006)を 公 表 した 。 引 き続 き東 京 都 は地 域 防 災 計 画 の 改 定 に取 り組 み, 2007年3月 に改 定 計 画 を公 表 し た。 東 京 都 の地 域 防 災 計 画(2007年)で は,予 防 対 策 編 に関 して, 今 後10年 間 で 被 害 を半 減 す る こ とを 目標 と して 掲 げ て い る 。 また,神 奈 川,埼 玉,千 葉 の各 県 な どで は,首 都 直 下型 地震 に対 す る取 り組 み は今 後 の 課 題 とな っ て い る 。 VI. 首 都 直 下 型 地 震 の 「震 災 像 」 文 部 科 学 省 地 震 調 査 委 員 会 に よ る と,30年 以 内 の発 生 確 率 で は 宮 城 県 沖 地 震(ほ ぼ100%), 東 海 地 震(参 考値:87%)に つ い で,3番 目 に発 生 確 率 が 高 い 。 震 源 が 特 定 で き な い.M7ク ラス (M6.7∼7.2程 度)で あ る た め,中 央 防 災 会 議 の 被 害 想 定 で は,3種 類 の 地 震 を18箇 所 に 震 源 を設 定 して,被 害 を想 定 して い る(表3)。 地 震 災 害 と して の被 害 状 況 の違 い は,地 震 モ デ ル の差 異 と と もに,発 災 の時 間季 節 お よ び気 候 条 件 に よ る。 冬 の早 朝(阪 神 ・淡路 大 震 災 型),夏 の 昼 食 時(大 正 関 東 大 震 災 型),冬 の 夕 方(火 災 最 多 型(中 越 地 震 型)),そ して春 ・秋 の朝8時(ラ ッ シ ュ ア ワ ー タ イ ム型)の4タ イ プ と,風 速3m(阪 神 ・淡 路 大 震 災 時 の 平 均 風 速),風 速15m(大 正 関東 大 震 災 時 の平 均 風 速)を 設 定 した 。 そ の 結 果 は,「 冬 の 夕 方 ・風 速15m」 の 下 で の 地 震 被 害 が もっ と も厳 しい もの とな っ た(中 林,2005b)。 し

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か も,も っ と も過 密 市 街 地 とな っ てい る東 京 区部 の 直 下 で 発 生 し,下 町 低 地 な ど で 震 度6強 の 揺 れ と想 定 さ れ た プ レー ト境 界 面 で の地 震 が,震 度 7が 想 定 され た5つ の活 断 層 型 地 震 よ りも被 害 規 模 は大 き くな っ て い る(表3)。 想 定 さ れ た被 害 規 模 が 最 大 とな っ た東 京 湾 北 部 地 震(M7.3,風 速15m)の 被 害 想 定 結 果 を, M8ク ラ ス の 巨大 地震 で 日本 の3大 都 市 圏 に影 響 を与 え る東 海 地 震,東 南 海 ・南 海 地 震 の被 害 想 定 と比 較 す る と,マ グニ チ ュー ドが1.0程 度 小 規 模 で あ る に もか か わ らず,そ の 建 物 被 害 の 規 模 は, 東京 湾北 部 地震 の そ れ が もっ と も大 きな もの とな る。 さ らに,直 接 被 害 の大 規 模 さ に加 え て,間 接 被 害 規 模 の 大 き さ が,政 治 ・経 済 の 中 心 で あ り, 過 密 市 街 地 で あ る首都 東 京 を直 撃 す る,首 都 直 下 型 地 震 と して の特 徴 とい え る(表4)。 全 壊 全 焼 す る建 物 が住 家 で85万 棟 に達 し,平 日の 中 間 の 地 震 で あ れ ば 首都 圏 の すべ て の交 通 網 が 停 止 し,帰 宅 困 難 者 は650万 人 に も な る。 徒 歩 帰 宅 が 可 能 と思 わ れ る外 出者 は,帰 宅 困 難者 を 上 回 る規 模 に な る と想 定 さ れ,1,500万 人 規 模 の 人 々 が 自 宅 以 外 の 外 出 先 で 被 災 す る 可 能 性 が あ る。 冬 の早 朝 の 地 震 で あ っ た 阪神 ・淡 路 大 震 災 で は,ほ とん どの 被 災 者 は 自宅 で被 災 した た め,帰 宅 困 難 者 問 題 は ほ とん ど発 生 しな か っ た が,逆 に 出社 困 難 の 問 題 が 顕 在化 した の で あ る 。全 壊 全 焼 で 住 宅 を失 う人 は(阪 神 ・淡 路 大 震 災 と同 様 に1 棟 あ た り1.8世 帯 とす る と)150万 世 帯 に も達 し, 表3  首都 直 下型 地 震 の被 害想 定 にみ る建 物 被 害 と死 者 数 の 比 較. 首都 直 下 地震 に 関す る被 害 想 定(中 央 防 災 会 議,2005a)に よる.

Table 3 Comparison of collapsed buildings and casualties caused by each earthquake occurring below the Tokyo Metropolitan Area.

From Damage Estimation of Earthquakes occurring directly beneath the Tokyo Metropolitan Area (Central Disaster Management Council, 2005a) .

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直 後 に 公 的 避 難 所 へ の 避 難 を希 望 す る者 は700 万 人 に も達 し,1か 月 後 で も270万 人 に達 す る の で は な い か とい う想 定 結 果 で あ る。 この よ うに 直 接 被 害 規 模 で 阪 神 ・淡 路 大震 災 の 7∼10倍 にお よ び,間 接 被 害 だ け で も 国家 の 一 般 会 計 予 算 総 額 の半 分 を超 え る とい う巨大 震 災 で あ る。 量 的 に も質 的 に も空 前 の 被 害 規 模 とな る 「巨 大 震 災 像 」 は,阪 神 ・淡 路 大 震 災 が 都 市 災 害 で あ る とす れ ば,そ れ は ま さ に"ス ー パ ー都 市 災 害" で あ ろ う(中 林,2005a)。 そ して,東 京 区 部 を直 撃 す る か否 かが,そ の都 市 的特 性 を反 映 して,被 害 の様相 を大 き く規 定 す る ので あ る。 内 閣府 の 被 害 想 定 の東 京 分 と,東 京 都 が 行 った 被 害 想 定 と を 比 較 した の が 表5で,そ こ に,「 東 京 を襲 う首都 直 下 型 地 震 の ス ー パ ー 都 市 災 害 と して の 震 災 像 」 を垣 間見 せ る ので あ る(中 林,2007)。 風 の 強 い冬 の平 日の 夕 方,首 都 東 京 を襲 っ た 直 下 型 地 震 は,首 都 圏 の す べ て の 交 通 網 を 停 止 さ せ,1,500万 人 以 上 もの 人 々 の帰 宅 の 足 を奪 い, 高 層 ビル や 高 層 マ ン シ ョンの 高 層 階 か ら も出火 し て い るが,都 心 か ら眺 め 回す と,都 心 ・副都 心 を ぐる りと取 り巻 い て 燃 え さか る火 が,赤 々 と夜 空 を染 め る 。 自宅 の あ る郊 外 に 向 か お う と して も, そ の 行 く手 の 空 は真 っ赤 に照 ら され て い る。 道路 に は人 と車 が 溢 れ,被 災 者 が 落 ち着 い て い る こ と が 不 思 議 で あ る。 停 電 の 暗 闇 の 地域 で救 出救 助 を 待 っ て い る 人 々 が壊 れ た 建 物 の 中 に い る。1万 を 超 え るエ レベ ー ター に閉 じ込 め られ た 人 々 が救 出 を待 っ て い る。 す べ て の エ レベ ー タ ー が停 止 し, 数 メ ー トル の振 幅 で大 き くゆ っ く り揺 れ る超 高 層 階 。 液状 化 に よっ て ライ フ ライ ンに致 命 的 な被 害 が発 生 す る区 部東 部 地域 。延 焼 火 災 が発 生 した木 造住 宅 密 集 市街 地 で は,近 隣 の避 難 所 に一 時避 難 を して い た 人 た ち は,市 街 地 大 火 か ら も安 全 で あ る と して 指 定 され て い た広 域 避 難 場 所 へ,助 け 合 っ て避 難 を開始 して い る。 携 帯 電 話 はつ なが ら ず,携 帯 メ ー ル で 家 族 の 安 否 確 認 を試 み る 人 々 。 そ して,こ こか ら未 曾 有 の 巨大 災 害 へ の対 応,お そ ら く10年 以 上 か か る で あ ろ う首 都 東 京 の 災 害 復 旧 ・復 興 へ の取 り組 み が 始 ま るの で あ る。 表4  3大 都 市 圏 に影 響 を及 ぼ す 地 震 の 被 害 想 定(中 央 防 災会 議)の 比 較. 防災 白書(内 閣 府,2006)よ り.

Table 4 Comparison of estimated damage caused by Tonankai & Nankai Earthquake, Tokai Earthquake, and Northern Tokyo Bay Earthquake by Central Disaster Man-agement Council.

From White Paper on Disaster Management (Cabinet Office, Government of Japan, 2006) .

「30年 以 内 の 発 生 確 率 」 は,2007年1月 時 点.火 災 は 「冬 夕 方18時 風 速15m」 の ケ ー ス. 東 南 海 地 震 の 死 者 数 は 「防 災 意 識 が 低 い 津 波 被 害(8,600人)」 の ケ ー ス.

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表5  東 京 湾 北 部 地震 の被 害 想 定 結 果 の 比 較.

「首 都 直下 地 震 に よ る東 京 の 被 害 想 定 報 告 書」(東 京 都 防災 会 議,2006)お よび 「首 都 直 下 地 震 に 関 す る被 害想 定」(中 央 防 災 会 議,2005a)か ら筆 者 作 成

Table 5 Comparison of damage estimated by Tokyo Metropolitan Disaster Management Council and by Central Disaster Management Council, in case of Northern Tokyo Bay Earth-quake.

From Damage Caused in Tokyo by Earthquakes occurring directly beneath the Tokyo Metropo-lis (Tokyo Metropolitan Disaster Management Council, 2006) and from Damage Estimation of Earthquakes occurring directly beneath the Tokyo Metropolitan Area (Central Disaster Manage-ment Council, 2005a).

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文 献 中 央 防 災 会 議(2004):「 首 都 直 下 地 震 対 策 専 門調 査 会 (第12回)」,地 震 ワ ー キ ン グ グ ル ー プ(平 成16年 11月17日)報 告 書. http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/shutochok-ka/12/index.html [Cited 2006/12/201. 中 央 防 災 会 議(2005a):首 都 直 下 地 震 に 関 す る被 害 想 定. http://www.bousai.go.jp/ [Cited 2007/07/01]. 中 央 防 災 会 議(2005b):首 都 直 下 地 震 対 策 大 綱. http://www.bousai.go.jp/oshirase/h17/jishin _taikou. pdf [Cited 2007/07/01]. 中 央 防 災 会 議(2006a):首 都 直 下 地 震 の 地 震 防 災 戦 略 http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/taisaku_syuto/ pdf/senryaku/sen.pdf [Cited 2007/07/01]. 中 央 防 災 会 議(2006b):首 都 直 下 地 震 応 急 対 策 活 動 要 領. http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/taisaku _syuto/ pdf/yoryo/yoryo.pdf [Cited 2007/07/01] . 古 村 孝 志 ・竹 内 宏 之(2007):首 都 圏 直 下 の 地 震 と強 震 動― 安 政 江 戸 地 震 と 明 治 東 京 地 震―.地 学 雑 誌, 116,431-450. 石 橋 克 彦(1993):小 田 原 付 近 に発 生 し た歴 史 地 震 とそ の 地 学 的 意 義.地 学 雑 誌,102,341-353. 石 橋 克 彦(1994):大 地 動 乱 の 時代.岩 波新 書,234p. 地 震 調 査 研 究 推 進 本 部(2004):地 震 調 査 委 員 会,「 相 模 トラ フ沿 い の 地 震 活 動 の 長 期 評価」. http://www.jishin.go.jp/main/chousa/kaikou_pdf/sa-gami.pdf [Cited 2006/12/20]. 河 田 恵 昭(2006):ス ー パ ー 都 市 災 害 か ら 生 き残 る.新 潮 社,191p. 国 立 天 文 台 編(1981):理 科 年 表 丸 善,895p. 内 閣 府(2006):防 災 白 書(平 成18年 版). 中 林 一樹(2005a):「 ス ー パ ー 都 市 災 害 」 と し て の 首 都 直 下 地 震 と そ の 対 策 の 方 向.河 川,706,8-15. 中 林 一 樹(2005b):図 解 東 京 直 下 大 震 災.徳 間 書 店, 158p. 中 林 一 樹(2007):ス ー パ ー 都 市 災 害"首 都 直 下 地 震" の 被 害 軽 減 ・復 興 戦 略 に 関 す る 考 察.都 市 科 学 研 究, 1,7-25. 瀬 野 徹 三(1995):プ レ ー ト テ ク トニ ク ス の 基 礎 朝 倉 書 店,190p. 瀬 野 徹 三(2007)1首 都 圏 直 下 型 地 震 の 危 険 性 の 検 証 ― 本 当 に 危 険 は 迫 っ て い る の か?― .地 学 雑 誌, 116,370-379.

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害想 定 報 告 書 東 京 都 総 務 局 総 合 防災 部 防災 管 理 課

Fig.  1  Three  types  of  earthquake  in  subduction  zones.
Fig. 1 Three types of earthquake in subduction zones. p.3
Fig. 3  Mode  of occurrence  of earthquakes  directly  beneath  the  metropoli- metropoli-tan  area  (Central  Disaster  Management  Council,  2004  ; material  at  the  1st meeting,  presented  by Dr
Fig. 3 Mode of occurrence of earthquakes directly beneath the metropoli- metropoli-tan area (Central Disaster Management Council, 2004 ; material at the 1st meeting, presented by Dr p.5
Table  1  Major  historical  earthquakes  directly  beneath  the  metropolitan   area   (M•†6.7)

Table 1

Major historical earthquakes directly beneath the metropolitan area (M•†6.7) p.6
Table  3  Comparison  of collapsed  buildings  and  casualties  caused  by  each  earthquake  occurring  below  the         Tokyo Metropolitan  Area

Table 3

Comparison of collapsed buildings and casualties caused by each earthquake occurring below the Tokyo Metropolitan Area p.9
Table  4  Comparison  of  estimated  damage  caused  by  Tonankai  &  Nankai  Earthquake,  Tokai Earthquake,  and  Northern  Tokyo Bay Earthquake  by  Central  Disaster   Man-agement  Council

Table 4

Comparison of estimated damage caused by Tonankai & Nankai Earthquake, Tokai Earthquake, and Northern Tokyo Bay Earthquake by Central Disaster Man-agement Council p.10
Table  5  Comparison  of damage  estimated  by Tokyo Metropolitan  Disaster  Management  Council  and  by  Central  Disaster  Management  Council,  in  case  of Northern  Tokyo Bay   Earth-quake

Table 5

Comparison of damage estimated by Tokyo Metropolitan Disaster Management Council and by Central Disaster Management Council, in case of Northern Tokyo Bay Earth-quake p.11

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