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TLIFES におけるスマートフォンの消費電力低減の検討

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Academic year: 2021

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TLIFES

におけるスマートフォンの消費電力低減の検討

090425142 竹腰 昇太

渡邊研究室

1. はじめに

近年,スマートフォンが普及したことにより,加速度セン サや方位センサ,GPS,Wi-Fi,Bluetoothといった,様々な機 能が搭載された端末が手軽に利用できるようになった. のため,これらのセンサ情報を活用することにより,ユーザ の状況に合わせたサービスの提供や,ライフログとして活 用するサービスが登場している.

我々はスマートフォンのセンサ類から収集したデータをイ ンターネット上のサーバで蓄積,解析することにより,ユーザ の状態を常に把握することができるシステムTLIFES(Total LIFE Support system)を提案している.[1]しかし,スマー トフォンにTLIFESを導入すると消費電力が多くなるとい う課題があった.そこで本稿では,TLIFESの消費電力を検 討したので報告する.

2. TLIFESの概要

TLIFESでは,スマートフォンの通信機能とセンサ機能

を活用し,ユーザ同士が情報を共有できるシステムを実現 する.センサ情報の取得には,スマートフォンに搭載されて いるGPSや加速度センサ,地磁気センサなどを用いる.ス マートフォンは,これらの取得したセンサ情報をインター ネット上の管理サーバに定期的に送信し,データベースに 蓄積する.蓄積された情報は,許可されたメンバであれば家 庭端末や携帯端末からいつでも閲覧できる.管理サーバで ,現在と過去のセンサ情報を比較することにより,ユーザ の異常やその前兆がないかを判断する.異常が検出された 場合には,予め登録されたメールアドレスに対し,管理サー バからアラームメールを配信する.これにより,緊急時に おいても迅速な対応が可能である.しかし,TLIFESでは多 くの機能を使用するため,消費電力が多く,頻繁に充電する 必要がある.外出中に電池が切れてしまった場合は,ユーザ の状態が把握できなくなり,万が一のときに対応できない 可能性がある.そのためスマートフォンにおける消費電力 の低減は重要である.

3. TLIFESの消費電流

TLIFESで使用を検討している3種のセンサとGPS ついて消費電流を測定した.測定機材はSAMSUNG Nexus S,波形測定記録装置,直流安定化電源を使用する.測定する センサは,加速度センサ,地磁気センサ,ジャイロセンサであ .各種センサは約20ms間隔でセンサの値を取得するもの ,GPSは常に位置情報を取得し続けた場合として,Android アプリを用いて利用する.記録装置のサンプリング間隔を 5msとして取得した結果を表1に示す.加速度センサ,地磁 気センサは,常に数mAで推移しているのに対してジャイ ロセンサは平均で100mAを消費することが確認できた. のことから加速度センサ,地磁気センサを用いた行動判定に は電力を消費しないことがわかった.この結果,TLIFES ,ジャイロセンサを今後とも使用しないこととする.GPS もジャイロセンサと同様に100mA以上を消費することが わかり,常に位置情報を取得した場合は約14時間しかバッ テリーが持続しないことになる.

1: 消費電流の測定結果 測定内容 消費電流(mA) 加速度センサ 4.29

地磁気センサ 4.56 ジャイロセンサ 109.81

GPS 108.81

4. GPSの消費電力低減の提案

TLIFESでは位置測位の方法をGPSを基本にしてお

,GPSをいかに効率良く利用できるかが最大の課題とな .以降,GPSの消費電力を減らすために提案を行う. 4. 1 補足衛星数を利用したGPSの起動時間削減

Android端末では,GPSを利用することで位置情報だけ でなく補足している衛星数の確認が可能である.GPSを起 動してからの衛星数の変化を測定すると,場所ごとに捕捉 できる衛星数,位置測位までの時間が異なることがわかっ .[1]この結果を利用して,GPSを起動して10秒後に 衛星が4機確認できない場合は,屋内にいると判断を行い GPSを終了させる.4機以上を捕捉できている場合は,位置 測位を継続させる.これにより,屋内・屋外の判定ができる ようになり,GPSの起動時間を削減できる.

1: 補足衛星数の変化

4. 2 提案プログラムの評価

位置測位ができない室内にスマートフォンを2台放置し .片方の端末には2分間隔でGPSを起動し,位置測位が 完了した場合はGPSを即座に終了させる従来のTLIFES を導入した.もう一方には,従来のプログラムに4.1節で提 案した機能を追加した.その結果,提案方式では従来と比べ, 稼働時間を11時間延長できた.

5. まとめ

TLIFESにおけるスマートフォンの消費電力について

検討した.今後は更なる消費電力削減のために調査を継続 する.

参考文献

[1] 加藤大智,竹腰昇太,大野雄基,鈴木秀和,旭健作,渡邊

晃:TLIFESにおける省電力化を目的とした位置測位

手法の提案と実装,Vol.2013-CDS-6pp. 1-6 (2013).

(2)

渡邊研究室

090425142

竹腰昇太

(3)

少子高齢化や核家族化の進行

高齢者の徘徊行動、孤独死、運転事故の多発などが深刻な社会問題

国内スマートフォンが急速に普及

加速度センサ、GPS、Wi-Fiなど多彩な機能

ユーザ同士が協力し,安心安全な暮らしを実現するシス テム

1

統合生活支援システム

TLIFES

を提案

TLIFES

Total LIFE Support system

(4)

ユーザの見守りやライフログとして生活支援を行う

スマートフォンのセンサ類から情報を収集・解析

2

(5)

スマートフォンの消費電力を削減し、起動時間を延長

各種センサの消費電力を調査

最適な起動方法を検討

3

(6)

①基礎消費電流

②画面の消費電流

CPU

の消費電流

④センサの消費電流

Wi-Fi

の消費電流

GPS

の消費電流

4

(7)

スマートフォン、直流安定化電源、波形測定記録装置

5

(8)

動いているアプリケーションを可能な限り停止

画面を消灯、

CPU

のバックグラウンド処理のみ

→4.087mA

6

(9)

明度の違いによる消費電流

7

0 50 100 150 200 250 300

10(MIN) 50 100 150 200 255(MAX)

消費電流

(mA)

明度 基礎消費電流

4.087mA

最も暗い

最も明るい

(10)

歩数計を用いて、

CPU

で処理される消費電流・処理時 間を測定した

8

速 度 の 取 得

合 成 値 の 算 出

フ ィ ル タ 処 理

閾 値 判 定

歩 数 カ ウ ン ト

40ms

に1回実行

(11)

歩数計処理を

10

万回繰り返した結果

処理中の消費電流 → 5.08mA

10万回あたりの処理時間 → 9.711秒

歩数計動作による消費電流は極めて少ない

消費電流:0.993mA

1回あたりの処理時間:97.11μ秒

9

基礎消費電流

4.087mA

(12)

加速度、地磁気、ジャイロセンサの消費電流

10

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 150 160 170 180

NORMAL UI GAME FASTEST

消費電流

(mA)

取得間隔

加速度センサ

地磁気センサ ジャイロセンサ

基礎消費電流

4.087mA

加速度(GAME):4.29mA

(13)

アクセスポイントの有無による消費電力の違い

11

測定内容 消費電流

(mA)

Wi-Fi ON AP

なし

4.599

Wi-Fi ON AP

あり

5.975

基礎消費電流

4.087mA

(14)

いつでも

GPS

を起動できる状態の消費電流

12

測定内容 消費電流(mA)

GPS ON 4.576

基礎消費電流

4.087mA

(15)

常に

GPS

を起動し続けた場合の消費電流

消費電流

:108.81mA

13

500mA

250mA

(16)

GPS

の起動間隔:

2

分、最大起動時間:

1

位置情報の取得後は、

GPS

を直ちに終了させる

14

起動間隔

(2

)

起動時間

(30

)

測定場所:中庭

(

位置情報の取得可能

)

800mA

400mA

(17)

GPS

の起動間隔:

2

分、最大起動時間:

1

位置情報の取得後は、

GPS

を直ちに終了させる

15

起動間隔

(2

)

起動時間

(1

)

測定場所:研究室内

(

位置情報の取得不可能

)

位置測定ができない場所での起動は無駄 800mA

400mA

(18)

GPS

の起動と同時に捕捉衛星数のカウント

16

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 51 53 55 57 59

衛星数

(

)

時間(秒)

地下鉄 12号館入口 研究室 2号館前中庭 2号館入口 2号館1階

最初に位置情報が取得できた時間

(19)

10

秒後に捕捉衛星の取得

4

機以上あるか判定

17

(20)

比較項目 倍率

基礎消費電流

1.00

画面

(MAX) 61.17

CPU(

歩数計

) 1.00

加速度センサ

(GAME) 1.03

ジャイロセンサ

(GAME) 26.21

Wi-Fi(AP

あり

) 1.46

GPS(

常に起動

) 26.21

18

(21)

比較項目 倍率

基礎消費電流

1.00

GPS(

常に起動

) 26.21

GPS(

2分間隔、外

) 4.81 GPS(

2分間隔、室内

) 9.63 GPS(

2分間隔、室内、捕捉衛星数

チェックあり

) 3.21

19

(22)

スマートフォンの各種センサの消費電流を調査した

画面、ジャイロセンサ、GPSの消費電流が多い

オン・オフ制御、補足衛星数に用いた処理を追加する ことで

GPS

起動時における消費電力の削減を行った

20

(23)

ご清聴ありがとうございました

21

参照

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