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Factors which Contribute to the Quality of Life in University Students (1)

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(1)

大 学 生 のQOLに 関 連 す る要 因 の検 討(1)

若 松 拓 也*・ 内 山 聡**・ 茂 原 直 樹***・ 大 木 桃 代****

Factors which Contribute to the Quality of Life in University Students (1)

Wakamatsu Takuya, Uchiyama Satoshi, Mohara Naoki & Ohki Momoyo

1.は じ め に

QOL(QualityofLife)と は 「生 命 の 質 」、 「人 生 の 質 」、 「生 活 の 質 」 な ど と訳 され る概 念 で あ る 。 も と も と は 、1960年 代 後 半 に社 会 経 済 的 な指 標 と して 用 い られ た 言 葉 で あ る が 、 現 在 で は 、 社 会 学 、 医 学 、 福 祉 学 、 心 理 学 な ど さ ま ざ ま な 分 野 にお い て 、 こ のQOLと い う言 葉 が 使 わ れ て い る 。 しか し、QOLと い う言 葉 に は必 ず し も決 ま っ た概 念 が あ る わ け で は な く、 そ の 定 義 は研 究 者 に よ っ て様 ・々で あ る 。 例 え ばWHO/QOLで は 、QOLをr個 人 が 生 活 す る文 化 や 価 値 観 の な か で 、 目標 や期 待 、 基 準 、 関 心 に 関 連 した 自分 自身 の 人 生 の 状 況 に対 す る認 識 」 と定 義 して い る 。(田 崎 ・中 根,1997)ま た 、 永 田 ・姫 野 ・岡 本 ・伊 東 ・釜 野 ・金 子 ・奥 秋(1989)は 、 「よ く 食 べ られ 、 よ く眠 れ 、 排 泄(主 に排 便 ・排 尿)に 支 障 が な く、 疼 痛 が な く、 た とえ あ って も苦 痛 に は な らず 、 心 理 的 に安 定 し、 職 場 や 家 庭 ・学 校 とい った社 会 環 境 に お い て、 十 分 そ の 役 割 を果 た す こ とが で き、 生 きが い を もっ た 日 々 を送 れ る こ と」 と、 身 体 ・心 理 ・社 会 ・倫 理(実 存)的 医療 モ デ ル に 基 づ い てQOLを 定 義 して い る 。

QOLに は客 観 的 に 測 定 され る部 分 と主 観 的 に評 定 さ れ る部 分 が あ る 。 柴 田(1996)は 、 こ れ まで のQOL研 究 に つ い て 、 社 会 政 策 的 、 医 学 的 、 社 会 心 理 学 的 、 老 年 学 的 の4つ の 流 れ の な か で 進 め られ て き た と述 べ て い る 。 医 学 的領 域 で は 、健 康(病 気)と の 関 係 を 強 く意 識 し、 治療 の 効 果 を 測 定 す る こ と を 目 的 に、 主 に事 実 と し て 第 三 者 に よ る観 察 が 可 能 な要 素 に よ りQOLを 捉 え よ う と して い る 。 一 方 、 老 年 学 お よ び社 会 心 理 学 領 域 で は、 健 康 との 関係 は 意 識 しつ つ も、 日 常 生 活 全 体 や 人 生 に対 す る、 本 人 に しか 分 か りえ ない 主 観 的 な 要 素 に よ りQOLを 捉 え よ う と し て い る。 前 者 は主 に健 康 関連QOLと 呼 ば れ 、 後 者 は 主 観 的QOLと よば れ る。

ま た 、 医 療 場 面 に お い て は 、 延 命 治 療 行 為 の 際 にQOLが 問 題 と し て あ が っ て い る 。 今 井 (1999)に よ る と、 医 療 が 長 ら く延 命 を基 本 と して き た 中 で 、 無 理 な 延 命 の 意 味 が 問 わ れ る よ う

*わ か ま つ た くや 文 教 大 学 人 間 科 学 部

**う ち や ま さ と し 文 教 大 学 人 間 科 学 部

***も は ら な お き 文 教 大 学 人 間 科 学 部

****お お き も も よ 文 教 大 学 人 間 科 学 部

(2)

に な っ た。 また 、 医療 の 内 容 に つ い て 患 者 の 自己 決 定 権 が 尊 重 さ れ る よ う に な り、 医 療 の 内 容 の 多様 化 や 、 延 命 治 療 の相 対 化 に つ な が る と指 摘 して い る 。 ター ミナ ル ケ ア やパ リア テ ィ ブ ケ ア と い う考 え方 も、 こ の よ う な風 潮 か ら現 れ て きた も の で あ ろ う。

以 上 の よ う に、 今 ま で のQOL研 究 は 、 高 齢 者 や 肉体 的 に ハ ン デ ィの あ る人 々 、 疾 患 を抱 え た 患 者 のQOLに 焦 点 を当 て た も の が 多 か っ た。 「生 活 全 体 の 質 」 を測 る もの とい う よ りは 、 「身 体 能 力 の 質 」 を測 る もの と して、QOLと い う概 念 が使 わ れ て きた よ うに思 わ れ る。

しか し、WHO/QOLの 定 義 に 則 る な らば 、 高 齢 者 や 疾 患 を抱 え た 患 者 に 限 定 され たQOLの 測 定 尺 度 で は 、 「生 命 の 質 」 「人 生 の 質 」 を 問 う こ と に 限界 が あ る の で は ない だ ろ うか 。 全 体 的 な生 活 、 生 命 、 人 生 に つ い て 議 論 す る な ら ば、 身体 的 な要 素 以外 に、 心 理 的 、 社 会 的 、 環 境 的側 面 に も注 目 し な け れ ば な ら な い 。 こ の よ う な従 来 のQOL研 究 に 限 界 が あ る の な らば 、 特 に そ の よ う な 問 題 を 抱 え て い る わ け で は な い 、 い わ ゆ る 「一 般 の 」 人 々 のQOLに 関 して も研 究 を 進 め る 必 要 が あ る。

そ こ で 本 研 究 で は 、 い わ ゆ る 「一 般 の 人 々 」 に 焦 点 を当 て 、 特 に今 回 は大 学 生 を対 象 に した QOL研 究 を行 う。 大 学 生 は、 年 齢 も若 く、 身 体 的 に は特 に問 題 を抱 え て い な い比 較 的健 康 な 人 が 多 く存 在 す る と考 え られ 、 従 来 のQOL研 究 で は あ ま り焦 点 の 当 て られ なか っ た 対 象 で もあ る 。

しか し、 学 生 生 活 を 送 る上 で 、 交 友 関 係 、 学 業 な ど の 日常 生 活 に 関 す る もの か ら、 成 人 、 卒 業 、 就 職 な ど の さ ま ざ まな ラ イ フ イ ベ ン ッ を迎 え る時 期 で あ り、 心 理 的 、 社 会 的 に様 々 な 困難 、 葛 藤

を抱 え て い る と考 え られ る。 ま た 鶴 田(2002)は 、 大 学 生 を理 解 す る際 、 そ の 心 理 的 意 味 を理 解 す るだ け で は 、 問 題 の 解 決 に結 び つ か な い こ と も多 く、 学 生 の 現 実 生 活 を支 え る 必 要 性 を示 唆 し て い る。

さ ら に 、Erikson(1959小 此 木 啓 吾 訳1973)の 発 達 段 階 に則 る な らば 、 大 学 生 は 「青 年 期 」 の 後 期 に あ た る年 代 で あ る。Eriksonは 、 人 の 生 涯 を8つ の 心 理 ・社 会 的 発 達 段 階 に分 け た上 で 、 そ れ ぞ れ の段 階 は特 有 の 課 題 と危 機 に よ っ て特 色 付 け られ て お り、 そ の 課 題 と危 機 の 解 決 の あ り方 が そ の 人 の そ の 後 の 心 理 ・社 会 的 段 階 の対 処 の 仕 方 に 影 響 を与 え る と した 。発 達 段 階 の 中 で 最 も 重 要 と さ れ る青 年 期 の 基 本 的 な 心 理 ・社 会 的 危 機 は 、 ア イ デ ンテ ィテ ィ対 ア イ デ ン テ ィテ ィ拡 散 で あ る。 ア イ デ ンテ ィ テ ィ は 、 現 にい ま存 在 して い る 自分 自 身 と、 今 後 の 人 生 計 画 の 中 で 目指 し て い く目標 と して の 自分 自 身 の 両 者 に よっ て構 成 さ れ て い く もの で あ る と され て い る 。

した が っ て 、 人 生 全 体 を通 して のQOLを 構 成 す る 要 素 を把 握 す る こ とが 、 大 学 生 の 時 期 に お け る価 値 観 、 人 生 観 を調 査 、分 析 す る こ と につ なが り、 大 学 生 の 生 活 の意 味 を捉 え る こ と に つ な が る と思 わ れ る。

2.目

本 研 究 で は 、 大 学 生 に特 徴 的 なQOLに 関連 す る 要 因 を明 らか に す る こ と を第1の 目的 とす る 。 ま た 、 領 域 に よっ て は 、QOLに 関連 す る 要 因 と して 、 男 女 に 考 え 方 や 感 じ方 の 違 い が あ る可 能 性 が あ る 。 よ っ て性 差 を検 討 す る こ と に よ り、 そ の 違 い を明 らか にす る こ と を第2の 目的 とす る 。

3.方 法

調 査 協 力 者 関東 の2つ の私 立 大 学 に通 う大 学 生265名(男 性85名 、 女 性180名)を 対 象 と した 。

(3)

手 続 き:大 学 の授 業 時 間 内 に各 教 室 に お い て 質 問 紙 を配 布 し た 。 回収 は調 査 者 に 直 接 手 渡 す か 、 学 内設 置 の 回収 ボ ッ クス を用 い た 。 調 査 は 匿 名 で行 わ れ る こ とか ら、 回答 す る こ と自体 が 同 意 の 意 思 表 明 とみ な され る もの と した 。 ま た 、 匿 名 で あ る た め 、 通 常 の 同意 文 書 の 作 成 は不 可 能 で あ る こ とか ら、 同 意 文 書 は用 い な い こ と と した 。

質 問 紙:大 木 ・山 内 ・織 田(1998)を 参 考 に選 定 され た20領 域(健 康 、 自信 、 価 値 観 、 財 産 、 仕 事(ア ルバ イ ト)、 仕 事(ア ル バ イ ト)仲 間 、 遊 び 、 学 習 、創 造 性 、 援 助 、 愛 情 、 友 人 、 子 ど も、

両 親 ・兄 弟 、 親 戚 、 住 居 、 隣 近 所 、 地 域 、 国 家 、 宗 教)、 さ ら に 大 学 生 に特 徴 的 で あ る思 わ れ る 4領 域(恋 人 ・配偶 者 、 自立 、 外 見 、 イ ン タ ー ネ ッ ト)を 付 け加 え た 計24領 域 か ら構 成 され て い た 。24の 生 活 領 域 につ い て 、 そ れ ぞ れ の領 域 が 現 在 の 自分 の 幸 福 に どの 程 度 寄 与 して い る か と い う 「現 在 の 重 要 度 」 と、 そ の 領 域 に関 す る 自分 の 欲 求 や 目的 、 願 望 が どの 程 度 満 た され て い る か とい う 「現 在 の 満 足 度 」、 ま た そ の 領 域 が 将 来 の 自分 の 幸福 に ど の程 度 寄 与 す る と考 え ら れ る か とい う 「将 来 の 重 要 度 」 を問 う計72項 目 か ら成 っ て い た。 現 在 ・将 来 の 重 要 度 は 「重 要 で な い:0」 〜 「非 常 に 重 要:2」 の3段 階 で 、 満 足 度 は 「非 常 に不 満:‑3」 〜 「非 常 に満 足:3」

の7段 階 で 回 答 を 求 め た(資 料1)。 な お 、QOLを 示 す 指 標 と して 、 各 領 域 の 現 在 の 重 要 度 と満 足 度 を掛 け合 わせ た得 点(重 み付 け 満 足 度)と 、 そ れ ら を合 計 した 得 点(QOL得 点)を 用 い た 。 調 査 時 期:2006年11月 か ら12月 で あ っ た 。

4.結 果

(1)現 在 の 重 要 度

24の 生 活 領 域 に 対 す る 現 在 の 重 要 度 は 「友 人 」 が 最 も 高 く 、 「健 康 」 「遊 び 」 「愛 情 」 「住 居 」

「自 信 」 「両 親 ・兄 弟 」 が 続 い て い た 。 逆 に 現 在 の 重 要 度 が 低 か っ た 領 域 は 、 「宗 教 」 「隣 近 所 」

「親 戚 」 「子 ど も 」 で あ っ た 。

ま た 、 男 女 間 で 、 各 領 域 の 平 均 値 のt検 定 を 行 っ た 。 そ の 結 果 、 「創 造 性 」(t(260)=2.96, P<.01)の 領 域 に お い て 女 性 よ り も 男 性 の 方 が 、 「両 親 ・兄 弟 」(t(60)=4.10,P<.001)「 外 見 」(t

(261)=3.36,p<.01)の 領 域 に お い て 男 性 よ り も 女 性 の 方 が 現 在 の 重 要 度 が 有 意 に 高 か っ た(表1)。

(2)現 在 の 満 足 度

24の 生 活 領 域 に 対 す る 現 在 の 満 足 度 は 「友 人 」 が 最 も 高 く、 「両 親 ・兄 弟 」 「住 居 」 「仕 事 仲 間 」 が 続 い て い た 。 逆 に 現 在 の 満 足 度 が 低 か っ た 領 域 は 外 見 」 「自 信 」 「国 家 」 「自 立 」 「学 習 」 で あ っ た 。

ま た 、 男 女 間 で 、 各 領 域 の 平 均 値 のt検 定 を 行 っ た 。 そ の 結 果 、 「自 信 」(t(263)=3.11,P<.01) の 領 域 に お い て 、 女 性 よ り も 男 性 の 方 が 、 「両 親 ・兄 弟 」(t(261)=2.33,P<.05)「 住 居 」(t (262)=2.91,P<.01)「 子 ど も」(t(176.34)=3.74,P<.001)「 隣 近 所 」(t(261)=2.19,P<.05)の

領 域 に お い て 、 男 性 よ り も 女 性 の 方 が 現 在 の 満 足 度 が 有 意 に 高 か っ た 。 ま た 、 「国 家 」(t (129.63)=1.82,P<.10)の 領 域 に お い て 男 性 よ り も女 性 の 方 が 有 意 に 高 い 傾 向 が 見 ら れ た(表2)。

(3)将 来 の 重 要 度

24の 生 活 領 域 に対 す る将 来 の 重 要 度 は 「友 人 」 が 最 も高 く、 「健 康 」 「自立 」 「愛 情 」 「自信 」

「住 居 」 「遊 び」 「恋 人 ・配偶 者 」 が 続 い て い た 。 逆 に将 来 の 重 要 度 が 低 か った 領 域 は 「宗 教 」 「親

(4)

表1.大 学生 の男 女別 現在 の重 要度 の平 均値 ・SDとt検 定結 果

領 域 平 均(全 体 男 性 女 性 t値

SD)平 均(SD)平 均(SD) 有意差

友 人1.72(0.51) 健 康1.65(055) 遊 び1.64(0.53) 愛'i青158(0.61) 住 居1.54(0.58) 自 信152(0.57) 両 親 ・兄 弟1.49(0.60) 学 習1.48(057) 財 産1.46(059)

イ ン タ ー ネ ッ ト1.41(0.63) 価 値 観1.40(0.65)

自 立1.40(0.67) 外 見1.30(0.65) 恋 人 ・配 偶 者1.30(0.73) 倉U造'性ヒ1.25(0.72) 仕 事1.17(0.69) 仕 事 仲 間1.12(0.73) 国 家0.98(0.72) 地 域0.97(0.71) 援 助0.92(0.72) 子 ど も0.91(0.82) 親 戚0.73(0.70) 隣 近 所0.59(0.66) 宗 教0.17(0.45)

1.66(0.57)1.75(0.47) 1.62(0.53)1.66(0.56) 1:61(0.60)1.66(0.50) 1.52(0.61)1.60(0.60) 1.50(0.57)1.56(0.59) 1.46(0.63)1.54(0.54) 1.27(0.65)1.59(0.56) 1.46(0.61)1.49(0.55) 1.49(0.57)1.44(0.60) 1.49(0.61)1.37(0.64) 1.47(0.65)1.37(0.64) 1.40(0.64)1.40(0.68) 1.11(0.66)1.39(0.63) 1.27(0.73)1.31(0.74) 1.44(0.72)1.16(0.71) 1.12(0.70)1.19(0.68) 1.16(0.77)1.10(0.71) 1.07(0.76)0.94(0.69) 0.94(0.77)0.98(0.68) 0.91(0.74)0.93(0.71) 0.94(0.86)0.90(0.81) 0.67(0.67)0.77(0.71) 0.65(0.71)0.57(0.64) 0.20(0.49)0.16(0.44)

1.22 0.51 0.58 0.91 0.75 1.08 4.10***

0.36 0.69 1.37 1.16 0.01 3.36**

0.49 2.96**

0.82 0.66 1.35 0.38 0.13 0.37 1.07 0.56 0.77

男 性 く女性

男 性 く女性

男性 〉女 性

(***P<.001,**P<.01)

戚 」 「隣 近 所 」 で あ っ た 。

ま た 、 男 女 間 で 、 各 領 域 の 平 均 値 のt検 定 を 行 っ た 。 そ の 結 果 、 「学 習 」(t(167.32)=2.36, P<.05)「 イ ン タ ー ネ ッ ト」(t(261)=2.94,P<.01)「 創 造 性 」(t(260)=2.62,P<.001)「 宗 教 」(t

(125.58)=2.39,P<.05)の 領 域 に お い て 、 女 性 よ り も 男 性 の 方 が 、 厂友 人 」(t(117.19)=2.27, P<.05)「 愛 情 」(t(127.08)=3.12,P<.01)「 両 親 ・兄 弟 」(t(122.46)=5.25,P<.001)「 外 見 」(t

(161.67)=3.61,P<.001)の 領 域 に お い て 、 男 性 よ り も女 性 の 方 が 将 来 の 重 要 度 が 有 意 に 高 か っ た 。 ま た 、 「健 康 」(t(127.41)=1.91,P<.10)の 領 域 に お い て 、 男 性 よ り も 女 性 の 方 が 有 意 に 高 い 傾 向 が 見 ら れ た(表3)。

現 在 の 重 要 度 と将 来 の 重 要 度 と の 各 領 域 の 平 均 値 のt検 定 を 行 っ た 結 果 、24領 域 中21領 域 で 有 意 差 が 認 め ら れ 、 将 来 の 重 要 度 の 方 が 高 か っ た(P<.05)。 特 に 、 「仕 事(ア ル バ イ ト)」 「恋 人 ・ 配 偶 者 」 「子 ど も」 「隣 近 所 」 「自 立 」 な ど の 領 域 で 大 き な 差 が 認 め ら れ た 。

(5)

表2.大 学生 の男 女別現 在 の満足 度 の平均 値 ・SDとt検 定結 果

領 域 全体 男性 女性

平 均(SD) 平 均(SD) 平 均(SD)

t値 有 意差

友 人1.35(1.46) 両 親 ・兄 弟1.10(1.60) 住 居0.87(1.56) 仕 事 仲 間0.63(1.68)

イ ン タ ー ネ ッ ト054(1.50) 価 値 観0.51(1.32) 親 戚0.46(1.31) 愛11青0.38(1.78) 遊 び0.36(158) 子 ど も0.31(1.28) 宗 教0.22(1.09) 地 域0.17(1.50) 援 助0.05(1.14) 隣 近 所0.02(1.33)

恋 人 ・配 偶 者 一 〇.02(1.90)

健 康 一 〇.04(1.79)

仕 事 一 〇.30(1.72)

創 造 性m.31(1.47)

財 産 一 〇.42(1.66)

学 習 一 〇.45(1.52)

自 立 一 〇.64(1.55)

国 家 一 〇.71(1.37)

自 イ 一 〇.76(1.67)

外 見 一 〇.98(1.48)

1.21(1.55)1.42(1.42) 0.76(1.60)1.25(1.58)

0.47(1.63)1.06(1.50) 0.75(1.70)0.56(1.69) 0.55(1.68)0.54(1.42) 0.61(1.35)0.46(1.31)

0.58(1.15)0.40‑(1.38) 0.15(1.69)0.49(1.81) 0.35(1.44)0.36(1.65)

‑0 .10(1.17)0.50(1.30)

0.12(1.17)0.26‑(1.06) 0.17(1.59)0.17(1.45)

0.02(1.08)0.06(1.17)

‑0 .24(1.41)0.15(1.28)

‑0 .22(1.84)0.07(1.92)

‑0 .29(1.75)0.08(1.81)

‑0 .28(1.78)‑0.30(1.70)

‑0 .34(1.61)‑0.29(‑1.40)

‑0 .65(1.70)‑0.31(1.64)

‑0 .40(1.67)‑0.47(1.45)

‑0 .73(1.55)‑0.59(1.55)

‑0 .95(1.61)‑0.59(1.23) 一 一〇

.31(1.62)‑0.98(1.65)

‑0 .80(1.4‑5)‑1.07(1.48)

1.07 2.33 2.91 0.05 0.85 0.87 1.05 1.46 0.04 3.74 0.99 0.03 0.21 2.19 1.15 1.58 1!:

0.23 1.54 0.33 0.69 1.82 3.11 1.41

*

**

男性 く女性 男性 く女 性

***男 性 く 女 性

* 男性 く女性

+男 性 く女 性

**男 性 〉 女 性

(***p<.001,**p<.01,*p<.05,+p<.10)

(4)重 み 付 け 満 足 度 お よ びQOL得

24の 生 活 領 域 に 対 す る 重 み 付 け 満 足 度 は 、 「友 人 」 が 最 も 高 く、 「両 親 ・兄 弟 」 「住 居 」 「仕 事 仲 間 」 が 続 い て い た 。 逆 に 重 み 付 け 満 足 度 が 低 か っ た も の は 外 見 」 「自 信 」 「自 立 」 「国 家 」 「財 産 」 「学 習 」 で あ っ た 。

ま た 、 男 女 間 で 、 各 領 域 の 平 均 値 のt検 定 を 行 っ た 。 そ の 結 果 、 「自信 」(t(263)=3.13,P<.01)

「外 見 」(t(192.01)=3.13,P<.01)の 領 域 に お い て 、 女 性 よ り も 男 性 の 方 が 、 「両 親 ・兄 弟 」(t (261)=2.67,P<.01)「 住 居 」(t(261)=3.11,P<.01)「 子 ど も」(t(194.31)=3.06,P<.01)「 隣 近 所 」(t(261)=3.01,P<.01)の 領 域 に お い て 、 男 性 よ り も 女 性 の 方 が 重 み 付 け 満 足 度 が 有 意 に 高

か っ た(表4)。

(6)

表3.大 学 生 の男女 別将 来 の重要 度 の平均値 ・SDとt検 定結 果

平 均(全 体 男 性 女 性 t値

SD)平 均(SD)平 均(SD) 有意差

友 人1.85(0.37) 健 康1.83(0.42) 自 立1.79(0.42) 愛 」i青1.75(0.47)

自 信1.67(0.52) 住 居1.63(0。54) 遊 び1.61(0.56) 恋 人 ・配 偶 者1.61(0.59) 財 産1.59(0.54) 学 習1.57(0.55) 両 親 ・兄 弟1.56(058) 子 ど も1.53(0.65) 仕 事1.51(0.62) 価 値 観1.49(0.63)

イ ン タ ー ネ ッ ト1.42(0.62) 創 造 性1.40(0.66)

仕 事 仲 間1.37(0.71) 外 見1.32(0.64)

国 家1.30(0.66) 地 域1.24(0.65) 援 助1.20(0.69) 隣 近 所0.98(0.69) 親 戚0.92(0.67) 宗 教0.26(0.55)

1.77(0.45)1.89(0.31).2.27 1.75(0.51)1.87(0.37)1.91 1.76(0.43)1.81(0.42)0.91 1.61(0.54)1.82(0.41)3.12 1.68(0.54)1.76(0.51)0.18 1.61(0.54)1.64(0.57)0.49 1.59(0.54)1.62(0.56)0.45 1.58(0.57)1.62(0.60)0.58 1.59(0.54)1.59(0.54)0.01 1.68(0.54)1.51(0.55)2.36 1.26(0.68)1.69(0.48)5.25 1.44(0.75)1.57(0.60)1.39 1.51(0.70)1.55(0.81)0.47 1.48(0.65)1.49(0.62)0.08 1.58(0.54)1.35(0.64)2.94 1.55(0.61)1.33(0.67)2.62 1.39(0.73)1.36(0.70)0.35 1.12(0.63.)1.42(0.63)3.61 1.37(0.71)1.27(0.63)1.05 1.18(0.64)1.27(0.65)1.11 1.21(0.70)1.20(0.69)0.12 1.01.(0.74)0.97(0.67)0.50 0.85(0.63)0.96(0.69)1.25 0.39(0.66)0.20(0.48)2.39

*

男 性 く女性 男 性 く女性

**男 性 く 女 性

*

***

**

**

男性 〉女 性 男性 く女 性

男性 〉女性 男性 〉女性

***男 性 く 女 性

* 男 性 〉女性 (***p<.001,**p<.01,*p<.05,+p<.10)

5.考 察

(1)現 在 の 重 要 度

現 在 の重 要 度 の 結 果 は 、 社 会 人 を対 象 と した 大 木 他(1998)、 お よ び 大 学 生 を対 象 と した 大 木 (1999)と 、 順 序 は や や 異 な る もの の ほ ぼ 同 じ結 果 で あ り、 日常 生 活 に お い て 重 要 視 され る 領 域 は年 齢 や 職 業 、 立 場 、 時代 に よ っ て ほ と ん ど差 が な い こ とが 明 ら か に な った 。 また 、 「友 人 」 厂遊 び」 厂愛 情 」 「両 親 ・兄 弟 」 な どの 親 密 な対 人 関係 や 、 仲 間 、外 集 団 との 関 わ りに 関 す る領 域 が 高 い 重 要 度 を 示 した 。 この 傾 向 はEriksonが 青 年 期 に 中 心 とな る環 境 と して挙 げ た もの と も一 致 す る。 た だ し、 全 体 を通 して 最 も高 い重 要度 を示 した 領 域 が 「友 人 」 で あ っ た とい う結 果 は 、社 会 人 対 象 の大 木 他(1998)の 結 果 と は若 干 異 な り、 さ ら に、 大 学 生 対 象 の 大 木(1998)の 結 果 と同

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表4.大 学 生 の男女 別重 み付 け満足 度 お よびQOL得 点 の平 均値 ・SDとt検 定結 果

領 域 全体 男性 女性

平 均(SD) 平 均(SD) 平 均(SD)

t値 有 意差

友 人2.62(2.62) 両 親 ・兄 弟2.00(2.76) 住 居1.35(2.68) 仕 事 仲 間1.16(2.43) イ ン タ ー ネ ッ ト0.98(2.42) 価 値 観0,87(2.20)

愛'i青0.76(3.17) 親 戚0.71(1.63) 遊 び0.65(2.86) 恋 人 ・配 偶 者0.32(3.12) 子 ど も0.30(1.80) 地 域0.30(1.96) 援 助0.17(1.69) 宗 教0.15(0.74) 隣 近 所0.14(1.48)

健 康 一 〇.11(3.16)

創 造 性 一 〇.31(2.27)

仕 事 一 〇.40(2.58)

学 習 一 〇.58(2.63)

財 産 一 〇.65(2.76)

国 家m.74(2.11)

自 立 一1.03(2.57)

自 信 一1.20(2.87)

外 見 一1.46(2.36)

QOL得 点5.78(25.08)

2.35(2.81) 1.35(2.65) 0.60(2.66) 1.35(2.65)

1.23‑(2.55) 1.1 .8(2.17) 0.46(2.99) 0.65(1.19)

0:7T(2.64) 0.17‑(2.97)

‑0 .15(1.53)

0.13(2.09) 0.13(1.60)

0.20(0.77)

‑0 .25(1.60)

‑0 .32(3.11)

‑0 .32(2.58)

038(2.57)

‑0 .36(2.85)

‐i .os(Z.so>

‑1 .06(Z.sg>

‑1 .12(2.48)

‑0 .41(2.65)

‑0 .85(2.04)

4.43(25.17)

2.75(2.53)1.12 2.31(2.77)2.67 1.69(2.62)3.11 1.07(2.32)0.89 0.86(2.36)1.11 0.73(2.20)1.56 0.90(3.25)1.04 0.75(1.80)0.50 0.63(2.96)0.19 0.39(3.19)0.54 0.51(1.88)3.06 0.37(2.09)0.94 0.19(‑1.73)‑0.23 0.13(0.72)0.76 0.33(1.39)3.01

‑0 .01(3.18)0.75

‑0 .31(2.12)‑0.02

‑0 .41(2.59)0.11

‑0 .69(2.52)0.93

‑‑0.46(2.72)1.61

‑0 .59(1.85)1.51

‑0 .99(2.61)0.37

‑1 .57(2.90)3.13

‑1 .75(2.45)3.13 6.40(25.09)0.58

**

**

男性 く女 性 男性 く女 性

**男 性 く 女 性

**男 性 く 女 性

**

**

男性 〉女 性 男性 〉女 性

(**P<.01)

様 で あ っ た 。 こ こ に大 学 生 に特 有 の 生 活 観 を見 る こ とが で き よ う。 また 、 「健 康 」 が 「友 人 」 に 次 ぐ重 要 度 の 高 さ で あ っ た 。 大 木 他(1998)で も同 様 に非 常 に高 い 重 要 度 を示 した 領 域 で あ る 。

「健 康 」 は 、 多 くのQOL研 究 で もそ の 項 目が 挙 げ られ 、 心 身 の健 康 がQOLを 構 成 す る重 要 な要 素 で あ る こ とが 本 研 究 に お い て も確 認 され た。

「宗 教 」 「隣 近 所 」 「親 戚 」 な ど、重 要 度 の低 い 領 域 は 、 社 会 人 対 象 の 大 木 他(1998)の 結 果 と 一 致 して い る。 「宗 教 」 に対 す る重 要 度 の低 さ は 、 大 学 生 に 限 らず 、 内 閣 府(2004)の 青 年 意 識 調 査 に よ り指 摘 さ れ て い る。 青 年 の 宗教 に対 す る 意 識 は 年 々低 下 して お り、 ま た 世 界 と比 べ て も

日本 の青 年 の 宗 教 観 は低 い と言 わ れ て い る。 そ の 傾 向 が本 研 究 に お い て も確 認 され た 。 「隣 近 所 」 に対 す る 重 要 度 が 低 い とい う結 果 は、 大 学 生 は 一 人 暮 ら しの割 合 が 高 い 可 能 性 が あ り、 近 隣 の 人 と の 関 わ りが 希 薄 で あ る とい わ れ る 昨 今 の社 会 状 況 を表 す もの で あ る とい え よ う 。 同 様 に 、 「親

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戚 」 の 重 要 度 の低 さは 、 核 家 族 化 が 進 み 、親 戚 の 数 自体 の 減 少 、 付 き合 い の 希 薄 化 な ど の社 会 情 勢 をそ の ま ま表 す 結 果 で あ る と言 え るか も しれ な い 。

社 会 人 対 象 の 大 木 他(1998)の 研 究 と異 な る結 果 とな っ た 領 域 が 「子 ど も」 で あ る。 大 学 生 は ほ とん どが 未 婚 で あ り、 子 ど もが い る可 能 性 も低 い 。 そ の結 果 、 現 在 の 重 要 度 が 低 か っ た と考 え られ る 。

性 差 を検 討 した とこ ろ 、 「創 造 性 」 の 領 域 で は男 性 の 方 が 重 要度 が 高 か っ た。 この 結 果 は、 男 性 は 与 え られ た 課 題 を こ な す だ け で な く、 よ り創 造 的 で い るべ き だ とい うジ ェ ン ダ ー ス テ レオ タ イ プ が 存 在 す る 可 能 性 が あ る 。 ま た、 「両 親 ・兄 弟 」 が 女 性 の 方 が 重 要 度 が 高 か っ た とい う結 果 は 、平 石(2004)の 「女 子 が 男 子 よ り も家 族 との結 び つ きが 強 い 傾 向が 示 唆 され て い る」 を支 持 して い る。

(2)現 在 の 満 足 度

満 足 度 に 関す る結 果 に つ い て は、 社 会 人対 象 の大 木 他(1998)と ほ ぼ一 致 す る もの とな り、 対 人 的 な領 域 が 高 程 度 、 あ る い は 中程 度 の満 足 度 を示 した 。 ま た 、 大 学 生 対 象 の 大 木(1999)と も 同 様 の結 果 で あ った 。

「友 人 」 の領 域 に対 す る 、現 在 の 重 要 度 、 満 足 度 が 共 に最 も高 い とい う結 果 か ら、 大 学 生 活 や 青 年 期 に お け る 友 人 の存 在 は 、 彼 らのQOLを 考 え る う え で 、 重 要 な領 域 に な り う る こ と を示 唆 し て い る 。 ま た この 結 果 は 、 内 閣 府(2004)の 調 査 の 「友 人 関 係 に満 足 を感 じて い る青 年 は 98.1%で あ る」 との 結 果 を支 持 して い た 。

「住 居 」 の 満 足 度 が 高 い とい う結 果 は 、大 学 生 に な り、 一 人 暮 ら し を始 め て 、 自 由 を手 に入 れ た 、 自分 の 好 きな よ う にで きる 空 間 を手 に入 れ た とい う意 識 が 存 在 す る可 能 性 が 示 唆 さ れ た 。 あ る い は 、大 学 進 学 以 前 に家 族 との 同 居 に 関 して 満 足 度 の低 か っ た者 が 、 大 学 進 学 を機 に一 人 暮 ら

し を選 択 し、 そ うで な い 者 は 同居 を継 続 した結 果 で あ る 、 とい う可 能 性 も考 え られ る。

「外 見 」 「自信 」 「自立 」 な ど、 個 人 を形 成 す る要 素 に 関 す る領 域 にお い て は満 足 度 が 低 か っ た。

これ は 、 社 会 人 対 象 の大 木 他(1998)と は異 な り、 大 学 生 対 象 の 大 木(1999)と 一 致 し て い た 。 これ ら の 領 域 にお け る 満 足 度 の 低 さ は 大 学 生 独 自 の もの で あ る と い え よ う。Erikson(1959小 此 木 啓 吾 訳1973)が 述 べ て い る 、 ア イ デ ン テ ィテ ィ拡 散 の危 機 に 直 面 す る とい わ れ る大 学 生 の 時 期 は 、 ア イ デ ン テ ィテ ィ確 立 の た め に模 索 して い る時 期 で あ る。 ア イ デ ン テ ィテ ィ と は、 自分 が 自分 で あ る とい う 自覚 の こ とで あ り、 自分 自身 が 時 間 的 に 連 続 して い る とい う 自覚 と、 他 者 か ら もそ の よ うな もの とみ な され て い る とい う感 覚 が 統 合 さ れ た も の で あ る。 青 年 期 に作 り上 げ る こ の 自分 が 自分 で あ る とい う感 覚 、 つ ま りア イ デ ンテ ィ テ ィは 、 ア イ デ ンテ ィ テ ィ拡 散 とい う危 機 に直 面 して 問題 に な る もの で あ り、拡 散 を克 服 して ア イ デ ンテ ィ テ ィが獲 得 で きる 。 そ の よ う な 心 理 的 葛 藤 が これ らの領 域 に関 す る満 足 度 が 低 い とい う結 果 につ なが った 可 能 性 が あ る。

性 差 を検 討 した と こ ろ 、 「自信 」 の 領 域 で は 、 男 性 よ り も女 性 の 方 が 満 足 度 が 低 か っ た 。 この 結 果 は 、 山 本(2005)の 「適 応 的 な個 人 志 向性 の 傾 向 が 強 い の は男 性 性 タ イ プで あ る 」 「男 性 は 早 くか ら適 応 的 自己 を確 立 で き る」 とい う指 摘 と も一 致 す る もの で あ る 。個 に対 す る 意 識 が 強 く、

さ ら にそ れ を肯 定 的 に捉 え る こ とが 「自信 」 に つ なが る の で あ ろ う。 ま た 、 「男 性 は 自信 を持 つ べ きで あ る」 との 日本 の文 化 にお け る ジ ェ ン ダ ー ス テ レ オ タイ プ の影 響 に よ る もの で あ る可 能性

もあ る 。

ま た 、 「両 親 ・兄 弟 」 「住 居 」 「子 ど も」 「隣 近 所 」 な ど、 近 しい 他 者 関係 に関 す る領 域 で は女 性

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の方 が 満 足 度 が 高 く、 山本(2005)の 「女 性 の方 が 社 会 性 傾 向 が 強 い」 との 指 摘 と一 致 し、 女 性 の ソー シ ャル ス キ ル の 高 さ が伺 え る 。 た だ し、 「子 ど も」 の結 果 に関 して は 、 「い な い 」 こ とに 満 足 して い る可 能 性 が あ る。 大 学 生 の 時期 の女 性 に と っ て 、子 ど もが で きる こ と は人 生 そ の もの を 左 右 して し ま う 。 「仕 事 」 や 「自立 」 の 将 来 にお け る重 要 度 が 高 い こ とか ら も そ の こ と を示 唆 し て い る と言 え よ う。

(3)将 来 の 重 要 度

将 来 の 重 要 度 の 結 果 は 、 現 在 の重 要 度 の結 果 と類 似 して い た。

将 来 の 重 要 度 に関 して は 、 「学 習 」 「イ ン ター ネ ッ ト」 「創 造 性 」 な どの よ り現 実 的 な 目標 と し て 設 定 さ れ や す い 領 域 に お い て 、 男 性 の 方 が 有 意 に高 か った 。 成 果 が見 え や す く、 実 感 さ れ や す い 領 域 は 、 男 性 の 方 が 将 来 重 要視 して い る 。 ま た、 「友 人 」 「愛 情 」 「両 親 ・兄 弟 」 な ど非 常 に 近

しい 対 人 関係 に関 す る領 域 で は 、 女 性 の方 が 有 意 に高 か っ た。

「宗 教 」 に 関 して は 、 男 性 が 将 来 にお い て 、 重 要 度 が 高 か っ た 。 「家 を継 ぐ」 とい う言 葉 は 日 本 の 文 化 にお い て は主 に 男 性 に使 わ れ る もの で あ り、 男 女 平 等 が 世 間 で 叫 ばれ る よ う に な り久 し い が 、 未 だ に そ の よ うな 考 え が 人 々 の 心 根 に潜 ん で い る 可 能 性 を示 した。 また 、 「外 見 」 の領 域

に 関 して は、 現 在 の重 要 度 、 将 来 の 重 要 度 共 に女 性 が 重 要 視 して お り、 「日本 で は暗 黙 の う ち に 女 性 に は外 見 を求 め る伝 統 的 な土 壌 が あ り、 女 性 の方 が外 見 の美 し さの 追 及 に熱 心 で あ る 。」(森, 2002)と の 指 摘 を支 持 す る結 果 と な っ た 。現 代 女 性 の痩 身 願 望 や 無 理 な ダ イエ ッ トを して し ま う

とい う現 象 も、 こ の よ う な考 え に基 づ い て い るの か も しれ な い 。

「仕 事(ア ル バ イ ト)」 「自立 」 の 領 域 が 将 来 にお い て 有 意 に 高 い 結 果 と な っ た の は、 現 在 は大 学 生 と して の 生 活 を送 っ て い る が 、 将 来 は社 会 に 出 て 職 業 人 と して の 生 活 を送 る こ と に な る とい う心 理 に よ る もの で あ る と考 え られ る 。 この 結 果 は 、 大 学 生 の 将 来 目標 に 関 して は 「職 業 」 が 最 も多 か っ た とす る都 築(2001)の 結 果 を 支持 した。 一 方 で 、就 職 活 動 の 長 期 化 、 早 期 化 、 大 学 院 進 学 率 の 高 ま りに よっ て 、 卒 業 を学 生 生 活 の 終 点 と と ら えず 、 また 、 定 職 に就 こ う と しな い 学 生 た ち が い る。 こ の よ う な学 生 に と っ て 、 卒 業 す る こ とや 社 会 に 出 る こ とが 、 人 生 の 節 目 とな って い な い(鶴 田,2002)、 と の 指 摘 が あ る 。 しか し、 本 研 究 にお い て は 現 在 よ り も将 来 に お い て 、

そ の重 要 性 を認 識 して い る とい う傾 向 が 強 く示 され 、 鶴 田(2002)を 支 持 しな か っ た 。 一 部 にそ の よ うな 学 生 が お り、 ま た増 加 傾 向 に あ る とい う可 能 性 は あ る が 、 少 な く と も、 本 研 究 の協 力 者 に 関 して は該 当 し なか っ た と言 え る 。

「恋 人 ・配 偶 者 」 「子 ど も」 「隣近 所 」 な どの 、対 人 関係 に関 す る領 域 が 将 来 に重 要 度 が 高 ま っ た とい う傾 向 は 、 現 在 の生 活 にお い て は実 感 が わ か ず 、 将 来 の 自分 像 を考 え た と きに重 要 で あ る 、 との 考 えが 表 れ た 結 果 で あ る と考 え られ る。

(4)重 み 付 け満 足 度 お よ びQOL得 点

重 み 付 け満 足 度 は、 重 要 度 が 高 く満 足 度 が 高 い 場 合 は得 点 が 高 く、重 要度 が 高 く満 足 度 が 低 い もの が 得 点 が 低 くな る た め 、 重 み 付 け 満 足 度 の 低 い群 にQOLに 関連 す る 問題 が あ る と考 え られ る 。 そ こ で 、 重 み 付 け 満 足 度 の 低 い群 に注 目す る と、 「自立 」 「自信 」 「外 見 」 な ど、 個 人 を構 成 す る領 域 にお い て 満 足 度 が 低 か っ た 。 つ ま り、 「自立 」 「自信 」 「外 見 」 な どの 満 足 度 を上 げ る こ とが 、 大 学 生 のQOL向 上 を考 え る上 で 重 要 で あ る こ とが 示 唆 さ れ た 。 自分 の 内 面 、 外 面 に対 す る 自 己 評 価 の 改 善 や 、 認 知 の 変 容 がQOLの 向 上 につ なが る の で あ れ ば、 今 後 大 学 生 に対 して は 、

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自尊 心 を高 め る よ う な ア プ ロ ー チ の 必 要 性 が あ る 。 ま た 、 自分 に対 す る 肯 定 的 な認 識 がQOL向 上 に つ な が る可 能性 も あ る だ ろ う。

ま た 、 「自信 」 「外 見 」 の領 域 に お い て 、 男 性 よ りも女 性 の 方 が 重 み 付 け満 足 度 が 低 い とい う点 に も注 目す る 必 要 が あ る 。 「自信 」 に 関 して は 、 山本(2005)の 「男 性 は早 くか ら適 応 的 自己 を 確 立 で きる が 、 女 性 は 、 時 間 が か か る 。 そ れ は、 女 性 は他 者 との 関係 性 に配 慮 しつ つ 独 自 な 自己 を求 め る傾 向 に あ る こ と、 また 、 生 ま れ て か ら期 待 され る役 割 に よ っ て 関係 性 に配 慮 す る よ うに な る た め 、 彼 女 た ち は 社 会 が 求 め る女 性 ら しさ を受 け 入 れ 、 そ の 後 に 自分 ら し さ を求 め る こ とに な る 。」 との 指 摘 よ り、 女 性 は 自 らの ア イ デ ンテ ィ テ ィ を確 立 させ る た め の葛 藤 の最 中 で あ る可 能 性 が あ る 。 「外 見 」 に 関 して は、 女 性 は 自 己 の 身体 に対 して 否 定 的 な認 知 をす る こ と や 、 身 体 的 魅 力 が 幸 福 感 や 自 尊 心 と 関 連 す る こ とが さ ま ざ ま な 研 究 に よ り明 らか に な っ て い る(例 え ば 島,1988、 金 本 ・横 沢 ・金 本,2000な ど〉。 さ らに 青 年 期 女 子 の 、 身体 的 自己 に 関 す る 自己 受 容 や 劣 等 感 や 、 望 ま しい 自己 に 関 す る 自 己受 容 や 劣 等 感 と 自己 満 足 度 とが 強 く関連 して い る(富 重 ・

川 畑,1999)と の指 摘 もあ り、 「外 見 」 に対 す る 自己 評 価 が 青 年 期 女 子 のQOLに 深 く関 わ る こ と が 考 察 され る。

6.本 研 究 の 問 題 点 と今 後 の 課 題

本 研 究 で は調 査 協 力 者 に女 性 が 多 か っ た た め 、 全 体 の 結 果 が 女 性 の 結 果 に影 響 を受 け て しま っ た 可 能 性 が あ る。 ま た 、 調 査 環 境 に よ り調 査 協 力 者 の 大 多 数 が 人 間 科 学 関係 の 大 学 学 部 で あ っ た こ と も結 果 に影 響 して い るか も しれ な い 。 大 学 生 のQOLを ア セ ス メ ン トす る た め に は、 さ ま ざ ま な大 学 、 学 部 の 生 徒 に対 す る調 査 を行 う必 要 が あ る だ ろ う。 また 、 「将 来 の 満 足 度 」 に つ い て は 、 「将 来 」 を特 に規 定 した わ け で は な か っ た た め 、 各 個 人 に よ りそ の 設 定 時 期 に ず れ が 生 じて し ま っ た可 能 性 が あ る 。 将 来 展 望 に 関 して は 個 人 差 や 諸 問 題 が 存 在 す る と思 わ れ る た め 、 「将 来 」 とい う記 述 に対 して の 配 慮 が 必 要 で あ ろ う。

本 研 究 の 質 問 紙 で は 、 身 体 的側 面 に 関 す る 項 目 は 「健 康 」 の み で あ っ た。 身体 的 に特 に問 題 を 抱 え て い な い 比 較 的健 康 で あ る と考 え ら れ る 大 学 生 対 象 で は あ っ た が 、 従 来 のQOL研 究 同 様 、

身 体 機 能 や 日常 生 活 に即 した項 目が 必 要 で あ る と思 わ れ る 。 これ は 、 本 研 究 で 質 問 した24項 目 以外 で 重 要 で あ る と思 わ れ る 項 目 を問 う 自由 記 述 の 欄 で 、 「睡 眠 」 や 「食 事 」 とい う 回答 が 多 か っ た こ とか ら も伺 え る 。 ま た 、 「携 帯 電 話 」 とい う 回答 が 多 か っ た こ とか ら、 よ り時 代 背 景 や 現 実 生 活 に即 した 項 目 に つ い て 質 問 す る必 要 が あ ろ う。

現 在 用 い られ て い るQOLア セ ス メ ン トは 、 人 生 に お い て 何 が 重 要 で あ る か とい う こ とが 画 一 的 に設 定 さ れ た 状 態 の もの が 多 い 。 しか し、 人 生 に対 す る考 え 方 や 見 方 は各 個 人 に よっ て 違 う も の で あ り、 一 方 的 な価 値 観 の 押 し付 け は 危 険 で あ る 。 今 後QOLに つ い て 考 え る 際 に は 、 人 生 の 各 年代 や 側 面 にお い て何 を重 要視 し、 どれ くらい 満 足 し て い る の か とい う こ と を 中心 に ア セ ス メ

ン トを行 うべ きで あ る 。

本 研 究 の対 象 者 は大 学 生 で あ っ たが 、 学 生 の 時 期 は 成 長 途 中 の段 階 で あ り、 ま た 人 生 の 一 時 点 で あ る と も言 え る。 この 時 期 は心 理 状 態 や価 値 観 が 大 き く変 動 す る 時 期 で あ り、 そ の分 さ ま ざ ま な 問 題 を抱 え て い る こ と も予 想 され る。 この 時 期 か らの 、 本 人 に と って の生 理 ・社 会 ・心 理 的 な さ ま ざ ま な側 面 につ い て の 健 康 的 な 日々 の積 み 重 ね が 、 人 生 全 体 のQOLの 向 上 に つ なが る と思 わ れ る。 大 学 生 の メ ン タル ヘ ル ス につ い て ア セ ス メ ン トを行 う こ とは 、 大 学 生 の 今 後 の 人 生 に お

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け るQOLを 考 え る 上 で も意 義 が あ る と言 え よ う。

7.結 論

本 研 究 で は 、 「現 在 の 満 足 度 」 「現 在 の 重 要 度 」 「将 来 の 重 要 度 」 に と い う観 点 か ら、 大 学 生 に 特 徴 的 なQOLに 関連 す る要 因 、 お よびi生差 を検 討 す る こ と を 目的 と した 。 大 学 生 のQOLに 関連 す る 要 因 と して は、 親 密 な 対 人 関 係 や 、 仲 間 、外 集 団 との 関 わ りに 関す る領 域 が 挙 げ られ た 。 ま た 、 個 人 を構 成 す る領 域 にお い て満 足 度 が 低 く、 これ らの領 域 の 満 足 度 を上 げ る こ とが 、 大 学 生 のQOL向 上 を 考 え る上 で 重 要 で あ る こ とが 示 唆 され た 。 今 後 大 学 生 に対 して は 、 自尊 心 を高 め る よ う な ア プ ロ ー チ や 、 自分 に対 す る肯 定 的 な 認 識 がQOL向 上 につ な が る 可 能 性 が あ る だ と思 わ れ る。

引 用 文 献

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謝 辞:本 論 文 の作 成 に あ た り、 ご 回答 くだ さ っ た 学 生 の 皆 様 、 質 問 紙 配 布 に ご協 力 くだ さ っ た 淑 徳 大 学 総 合 福 祉 学 部 木 村 登 紀 子 教 授 、 同 じ く小 川 恵 助 教 授 、 考 察 の 際 に助 言 をい た だ い た文 教 大 学 大 学 院 人 間科 学 研 究 科 人 間 科 学 専 攻 修 士1年 お よび 大 木 ゼ ミの皆 様 に感 謝 申 し上 げ ます 。

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[資 料1]

この 調 査 は 、 そ れ ぞ れ の 項 目 に対 す る、 あ な た 自 身 の 「現 在 の重 要 度 」 「現 在 の満 足 度 」 「将 来 の 重 要 度 」 を評 価 して い た だ く もの で す 。 あ なた に は 直 接 関 係 の な い 質 問 が あ るか も しれ ませ ん が 、 全 て の 質 問 に 回答 して くだ さい 。 こ の調 査 は あ く まで あ な た の 感 じか た や 意 見 を お尋 ねす る

もの で す の で 、 正 しい答 えや 間 違 った 回答 とい う の は あ りませ ん 。

重 要 と は 、 あ な た の 生 活 の そ の 部 分 が どれ だ け あ な た の幸 福 に 寄 与 す る か を意 味 して い ます 。

「重 要 で な い 」(1)、 「重 要」(2)、 「非 常 に重 要 」(3)の3つ の 選 択 肢 の 中 か ら1つ 選 ん で 、 あ な た の 重 要 度 を 示 して くだ さい 。

満 足 とは 、 生 活 の そ の 部 分 に あ な た の欲 求 や 目 的 、 願 望 が どの程 度 満 た され てい る か を意 味 し て い ます 。 「非 常 に不 満 」(1)か ら 「非 常 に満 足 」(7)ま で の7つ の 選 択 肢 の 中 か ら1つ 選 ん で 、 あ な た の満 足 度 を示 して くだ さい 。

次 のペ ー ジ か ら質 問 が 始 ま ります 。 以 下 の 例 を参 考 に各 々 の 質 問 に つ い て あ な た に 最 も よ くあ て は ま る数 字 を○ で 囲 んで くだ さい 。

[例]

「大 学 」 が 現 在 の 自分 に と っ て 「非 常 に重 要」 で あ る と考 えて い る場 合 (1)「 大 学 」 は現 在 の あ な た の 幸 福 に と っ て ど の く ら い重 要 で す か?

1 2 3

重 要 で ない 重 要 非 常に重 要 現 在 の 「大 学 」 に 「や や満 足 して い る」 場 合

(2)あ な た は現 在 の 自分 の 「大 学 」 に つ い て ど れ く らい 満 足 して い ま す か?

1 2 3 4 5 6 7

非 常に やや

不満 不 満

少 し どち ら 少 し

不満 で もな い 満 足

やや 非 常 に

満足 満足

「大 学 」 が 将 来 の 自分 に とっ て 「重 要 」 で あ る と考 え て い る場 合

(3)「 大 学 」 は将 来 の あ な た の幸 福 に と っ て どの く らい重 要 に な る と思 い ま す か?

1 2 3

重 要 で ない 重 要 非常 に重 要

1.「 健 康 」 と は、 心 身 の 調 子 が よ く、 病 気 や 痛 み が な い こ とで す 。 (1)「 健 康 」 は現 在 の あ な た の 幸福 に と っ て どの く らい 重 要 で す か?

1i 2 3

重 要 で ない 重 要 非 常に重 要

(13)

(2)あ な た は現 在 の 自分 の 「健 康 」 に つ い て どれ く らい満 足 して い ま す か?

1 2 3 4 5 6 7

非 常 に や や

不満 不満 少 し どち ら 少 し

不満 で もな い 満足 や や 非 常 に

満 足 満 足

(3)「 健 康 」 は将 来 の あ な た の幸 福 に と っ て どの く らい 重 要 に な る と思 い ま す か?

1 2 3

重要 で な い 重 要 非 常に重 要

(以 下 、 質 問 の 番 号 と定 義 及 び注 意 書 きの み 記 す 。 そ れ ぞ れ の 定 義 が 質 問 の 前 に提 示 され て い る 。 (1)で は現 在 の 重 要 度 を、(2)で は現 在 の満 足 度 を 、(3)で は将 来 の 重 要 度 を尋 ね て い る。) 2.「 自信 」 と は、 あ な た の 長 所 や短 所 、 成 功 や 失 敗 、 問題 を処 理 す る 能 力 に 関 して 、 自分 自 身 を

気 に入 っ て い た り、尊 敬 して い る こ と です 。

3.「 価 値 観 」 と は、 何 が 人 生 で最 も重 要 で あ るか 、 ど う生 き るべ きか につ い て の あ な た の見 方 で す 。 こ の 中 に は、 人 生 にお け る 目標 や 、 あ な た が 正 しい あ る い は 間違 っ てい る と思 う こ と、 そ

して あ な た の 考 え る 人 生 の 目的 や 意 味 が 含 まれ て い ます 。

4.「 財 産 」 と は、 あ な た が 所 有 して い る金 銭 や も の(車 や パ ソ コ ンな ど)や 家 な どの こ と で す 。 5.「 仕 事(ア ル バ イ ト)」 と は 、働 くこ とで す 。 あ な た は職 場 で 働 い て い た り、 家 で 家 族 の 世 話 をや い て い た りす る か も しれ ませ ん 。 仕 事(ア ルバ イ ト)に は 、仕 事 上 で の 任 務 ・業 績 ・や り が い ・収 入 が 含 ま れ て い ます 。

6.「 仕 事(ア ル バ イ ト)仲 間」 とは 、 職 場 に お い て、 共 通 の 課 題 や 目標 を持 っ て い る人 々 の こ と で す 。 例 え ば、 職 場 の 同 僚 、 上 司 、 部 下 の こ とで す 。

7.「 遊 び」 と は、 余 暇 に リ ラ ック ス し た り、 楽 しん だ り、 リ フ レ ッシ ュ した りす る こ とで す 。例 え ば、 映 画 を見 た り、 友 人 を訪 ね た り、 ス ポ ー ツ や シ ョッ ピ ン グ の よ う な趣 味 に精 を出 す こ と で す 。

8.「 学 習 」 と は、 新 しい 知 識 や技 術 、 態 度 を 習 得 した り、 あ な たが 興 味 を持 っ て い る こ と に つ い て の情 報 を得 る こ とで す 。

9.「 創 造 性 」 と は、 新 しい もの を作 り出 した り、 新 しい こ と を考 え 出 す こ とで す 。 これ に は 、芸 術 作 品 を作 っ た り、科 学 的 な発 明 ・発 見 を す る こ とだ けで は な く、 日常 生 活 や仕 事 上 で 今 ま で

に な い 能 率 的 な方 法 を考 察 す る こ と も含 ま れ ます 。

10.「 援 助 」 とは 、 困 っ て い る 人 を助 け た り、 地 域 が よ り住 み よい 場 所 に な る よ う に手 助 けす る こ とで す 。 援 助 は あ な た 一 人 で行 う こ と もあ れ ば 、 地 域 組 織 、 サ ー クル 、 会 社 な どの 団 体 で行 う こ と もあ ります 。援 助 に は ボ ラ ン テ ィ ア や 寄 付 な どが あ りま す 。援 助 は あ な た の 友 人 や親 戚 で な い 人 々 を助 け る こ とを意 味 し ます 。

11.「 愛 情 」 と は 、 恋 愛 ・夫 婦 ・親 子 な ど の 人 間 関 係 に 関 わ る 感 情 の こ と で す 。 愛 情 に は 普 通 、 性 的 な 感 隋や 、 人 を愛 した り、気 に か け た り、 理 解 した り とい う感 隋 も含 ま れ ます 。

12.「 友 人 」 と は 、 つ き あ っ て い る 人 々 で 、 一 緒 に 遊 ん だ り、 個 人 的 な 問 題 に つ い て 話 した り、

お 互 い に助 け合 っ た り して い る人 々 の こ とで す 。 あ な た に友 人 が い な くて も質 問 にお 答 え くだ さ い 。

(2)も しあ な た に友 人 が い な け れ ば 、 友 人 が い な い こ とに つ い て 、 あ な た が ど れ く らい 満 足 を感 じて い る か お答 え くだ さい 。

13.「 恋 人 ・配 偶 者 」 と は、 親 密 な 関係 にあ る 、 特 定 の パ ー トナ ー の こ とで す 。 あ な た に恋 人 ・

(14)

配 偶 者 が い な くて も質 問 に お答 え くだ さい 。

(2)も しあ な た に恋 人 ・配 偶 者 が い な け れ ば 、 恋 人 ・配 偶 者 が い な い こ とに つ い て 、 あ な た が どれ く らい 満 足 を感 じて い るか お 答 え くだ さい 。

14.「 子 ど も」 と は、 あ な た 自身 の 息 子 や 娘 の こ とで す 。 あ な た が どの程 度 自分 の 子 ど も と う ま くや っ て い る か を 考 えて お 答 え くだ さ い 。 あ な た に子 ど もが い な くて も、 質 問 に お 答 え くだ さ

い 。

(2)あ な た に子 ど もが い な け れ ば 、 子 ど もが い な い こ と に つ い て 、 あ な た が どれ く らい 満 足 を感 じて い る か お答 え くだ さい 。

15.「 両 親 ・兄 弟 」 とは 、 あ な た 自 身 の 両 親 や兄 弟 姉 妹 の こ とで す 。 あ な た が 彼 ら と どの く らい う ま くや っ て い る か をお 考 え 下 さい 。 あ な た に現 在 生 きて い る両 親 ・兄 弟 が い な くて もお答 え くだ さ い 。

(2)あ な た に 両 親 ・兄 弟 が い な け れ ば 、 両 親 が い な い こ とに つ い て 、 あ な た が どれ く らい 満 足 を感 じ てい る か お答 え くだ さい 。

16.「 親 戚 」 とは 、 あ な た の 祖 父 母 、叔 父 、 叔 母 、 姻 戚 な ど の こ とで す 。 あ な た が 彼 ら と どの く らい うま くや っ て い る か を お考 え下 さ い 。 あ な た に現 在 生 き て い る 親 戚 が い な くて もお 答 え く だ さ い 。

(2)あ な た に 親 戚 が い な け れ ば、 親戚 が い な い こ と につ い て 、 あ な た が どれ く らい 満 足 を感 じて い る か お 答 え くだ さい 。

17.「 住 居 」 とは 、 あ な た の 住 ん で い る 家 や 屋 敷 の こ とで す 。 そ の 快 適 さや 、 あ る い は 家 賃 や 住 宅 ロ ー ン の支 払 い に つ い て お考 え下 さ い 。

18.「 隣 近 所 」 と は、 あ な た の 家 の 周 りの 区 域 や そ こ に住 む 人 々 で す 。 そ れ が どの く らい 快 適 に 思 え る か 、 あ な た が そ こ の人 々 に ど の く らい 好 感 を持 って い る か お 考 え下 さい 。

19.「 地 域 」 と は 、 あ な た の 住 ん で い る 市 や 町 、 地 方 で す 。 そ れ は 単 な る 近 所 で は あ り ませ ん 。 そ の地 域 の住 み や す さの 程 度 、 犯 罪 件 数 や あ な たが そ この 人 々 に どの く らい好 感 を持 っ て い る か 、 とい う こ とが 含 ま れ て い ま す 。 ま た 、 公 園 や コ ン サ ー ト、 ス ポ ー ツ イベ ン トの 有 無 や 、 物 価 、行 政 、 学 校 、公 害 の状 況 も含 ま れ ます 。

20.「 国家 」 とは 、 あ な た が 住 ん で い る 国 の こ とで す 。 そ の 国 の 国 際 的 な役 割 や 貢 献 も含 まれ ま す 。

21.「 宗 教 」 とは 、 神 聖 な もの を信 仰 す る こ とで す 。 も しあ な た が 特 定 の 宗 教 を信 仰 し て い な く て もお答 え くだ さい 。

(2)も しあ な た が 特 定 の 宗 教 を信 仰 し て い な け れ ば 、 そ の こ とに つ い て どれ く らい 満 足 して い る か お 答 え くだ さい 。

22.「 自立 」 とは 、 経 済 的 、 心 理 的 に他 に依 存 せ ず 、 独 立 して い る こ とで す 。

23.「 外 見 」 とは 、 あ な た 自 身 の 見 た 目の こ とで す 。 外 見 に は 、 ル ッ クス 、 ス タ イ ル 、 フ ァ ッシ ョン な どが 含 ま れ ます 。

24.「 イ ン タ ー ネ ッ ト」 と は 、 パ ソ コ ンや 携 帯 電 話 な どの コ ン ピ ュ ー タで 結 ば れ た ネ ッ トワー ク の 集 合 体 の こ とで す 。 こ の 中 に は、 イ ン ター ネ ッ ト上 の さ ま ざ ま なサ ー ビス 、 イ ン ター ネ ッ ト

を利 用 す る た め の 環 境 な ど も含 ま れ ま す 。

参照

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