九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
The Incidence and Associated Factors of Sudden Death in Patients on Hemodialysis: 10-Year
Outcome of the Q-Cohort Study
冷牟田, 浩人
http://hdl.handle.net/2324/4060053
出版情報：九州大学, 2019, 博士（医学）, 課程博士 バージョン：
権利関係：©2019 Japan Atherosclerosis Society. This article is distributed under the terms of the latest version of CC BY-NC-SA defined by the Creative Commons Attribution License.
氏 名 ： 冷 牟 田 浩 人
論 文 名 ：
T h e In c id en c e an d A ssoc ia te d Fa c to rs o f S u dd en De a th in P a tie n ts o n H e mo d ia lysis: 1 0 -Y e a r O u tco me o f th e Q -C o hort S tu d y
（ 血 液 透 析 患 者 の 突 然 死 の 発 症 率 及 び 危 険 因 子 の 検 討 ：Q コ ホ ー ト 研 究 10年 予 後 ）
区 分 ： 甲
論 文 内 容 の 要 旨
目 的 ： 血 液 透 析 患 者 に お け る 突 然 死 の 発 生 率 と そ の 危 険 因 子 は 一 定 の 見 解 が 得 ら れ て い な い 。 本 研 究 は 、 血 液 透 析 を 受 け て い る 日 本 人 患 者 の 突 然 死 の 発 生 率 と そ の 危 険 因 子 を 明 ら か に す る こ と を 目 的 と し た 。
方 法：18 歳 以 上 の 血 液 透 析 患 者 3505 名 の 患 者 を 10 年 間 追 跡 し 、突 然 死 の 発 症 率 を 検 討 し た 。ま た Cox 比 例 ハ ザ ー ド モ デ ル を 用 い て 、突 然 死 の 危 険 因 子 の ハ ザ ー ド 比（HR）を 計 算 し た 。
結 果 ：10 年 間 で 1735 名 が 死 亡 し 、そ の う ち 227 名(13%)の 死 因 が 突 然 死 で あ っ た 。突 然 死 の 発 症 率 は 1000 人 年 あ た り 9.13で あ っ た 。多 変 数 調 整 Cox比 例 ハ ザ ー ド モ デ ル で は 、 男 性[HR 1.67;95％ 信 頼 区 間(CI) 1.20–2.33]、 年 齢 （HR 1.44; 95％CI 1.26-1.65 10年 増 加 毎 ）、 糖 尿 病 の 罹 患 （HR 2.45; 95％CI 1.82-3.29）、 心 血 管 疾 患 の 既 往 （HR 1.85; 95％CI， 1.38-2.46） 、 心 胸 郭 比(HR 1.21; 95％CI, 1.07-1.39 5％ 上 昇 毎 ） 、 血 清 C 反 応 性 タ ン パ ク 質 濃 度 （HR 1.11; 95％CI 1.03-1.20 1 mg/d L 上 昇 毎 ） 、 お よ び 血 清 リ ン 濃 度 （HR 1.15; 95
％CI 1.03–1.30 1 mg/dL上 昇 毎 ） が 、 突 然 死 の 独 立 し た 危 険 因 子 で あ っ た 。 性 別 ま た は 年 齢 に よ る 層 別 分 析 で は 、女 性 で は 血 清 補 正 カ ル シ ウ ム 濃 度 低 値 、ビ タ ミ ン D 受 容 体 作 動 薬 未 使 用 、 男 性 お よ び 65 歳 以 上 の 群 で は 短 い 透 析 時 間(5 時 間 未 満)が 突 然 死 の 危 険 因 子 で あ っ た 。
結 論 ： 本 研 究 は 、 日 本 人 の 血 液 透 析 患 者 に お け る 突 然 死 の 発 生 率 と そ の 危 険 因 子 を 明 ら か に し た 。
