同志社大学のキリスト教主義の再確認と推進のため の取り組み
著者 横井 和彦
雑誌名 新島研究
号 108
ページ 26‑29
発行年 2017‑02‑28
権利 同志社大学同志社社史資料センター
URL http://doi.org/10.14988/pa.2018.0000000214
同志社大学のキリスト教主義の再確認と 推進のための取り組み
横 井 和 彦
1.はじめに
−学生や教職員のキリスト教主義に対する理解−まず、同志社大学の学生や教職員のキリスト教主義に対する理解の現状に ついてご報告いたします。毎年、学習支援・教育開発センターが「キャンパ スライフに関するアンケート調査」行っていますが、その結果からキリスト 教に対する学生の意識を垣間見ることができます。建学の精神やキリスト教 について学ぶ「同志社科目」を履修している1年次生は80% 近くいます。
しかし一方で、大学に対する要望として、「単位習得・履修登録の方法」や
「施設・設備・大学で利用できる制度」について教えてほしいと回答した割 合がそれぞれ40% 程度であったのに対して、「建学の精神や理念」について
は8% であり、逆に、教えてほしくないとの回答が13% もありました。ま
た、3年次生に対する「3年間学んで得た能力感」への回答では、キリスト 教精神が、「身につかなかった」が24.5%、「あまり身につかなかった」が 32.9% という状況であり(表を参照)、我々の力不足を痛感しています。
また、学生に影響を与える専任教職員の意識についても聞いてみました。
キリスト教文化センターの取り組みの参考とさせていただくために、「同志 社大学のキリスト教主義教育に関するアンケート」を、今年初めて5月末か ら6月下旬に実施し、約300人から回答を得ました。「同志社大学のキリス ト教主義教育が教職員にどれくらい理解されていると思いますか?」との問 いへの回答は、「十分理解+ある程度理解」が47.3%、「ほとんど+あまり理 解されていない」が52.7% とほぼ同じでした。自由記述を見てみますと、
3
年間学んで得た能力感(出所)『2014年度「キャンパスライフに関するアンケート調査」調査結果報告 書』64ページ。
同志社大学のキリスト教主義の再確認と推進のための取り組み
「キリスト教主義とは何かについて学ぶことができる研修や資料があっても よいと思う」「同志社大学に就職した理由がキリスト教とは無関係であり、
キリスト教自体に興味がない」などの意見が見られました。また、7月11 日(月)にキリスト教主義に対する理解の促進のための研修会を行いました が、「強制はいけないが、もっとキリスト教主義について触れ、学ぶ機会を 増やしていくことが重要である」という意見を複数の方々からいただきまし た。
2.キリスト教文化センターの新たな取り組み
建学の精神として同志社の創立以来位置づけられているキリスト教主義に ついて学生や教職員の理解を得るために、今年度から以下の取り組みを進め ています。端的に言えば、キリスト教主義をより身近に感じていただくため のものと言えます。
①新町・烏丸キャンパスにおけるランチタイム・チャペル・アワーの実施 新町ウィーク:5月17日(火)、5月18日(水)、5月20日(金)
烏丸ウィーク:11月8日(火)、11月9日(水)、11月11日(金)
両キャンパスで主に学ぶ学生が、よりチャペル・アワーに参加しやすくな るように実施しました。新町ウィークでは社会学部の3人の先生に奨励を行 っていただきました。
秋学期の烏丸ウィークでは、政策学部、グローバル・スタディーズ研究 科、国際教育インスティテュート(ILA)の先生方にお話していただく予定 です。
②外国人留学生歓迎チャペル・アワーの実施
春学期には4月20日(水)13 : 30〜14 : 15に神学館礼拝堂にて実施しま した。秋学期には英語によるチャペル・アワーとして行います。
③同志社大学のキリスト教主義の理解促進のための資料作成
現在、キリスト教文化センター委員会の下に検討部会を立ち上げ、同志社 大学のキリスト教主義の理解を促進するための小冊子と動画コンテンツを作 成しています。2017年度から新入生オリエンテーションなどで利用する予 定です。
④教職員を対象としたキリスト教主義に対する理解の促進のための研修会の 開催
同志社大学のアイデンティティに対する理解を共有するために、本学のキ リスト教主義について学ぶための研修会を7月11日(月)17 : 30〜19 : 00 に実施し、約50人の教職員が参加してくださいました。
3.おわりに
−理解と協力の輪を広げるために−キリスト教文化センターは、キリスト教を強要するつもりは毛頭ありませ んが、学生には建学の精神についての理解を深めてもらいたいと考えていま す。学生に同志社大学のキリスト教主義を知ってもらうためには、教職員の 働きが重要です。
今年度のチャペル・アワーでは、神学部の「建学の精神とキリスト教」の 講義担当者や心理学部、商学部の先生方の協力を得て、講義時に「チャペル
・アワー案内」などを配布して参加をうながしていただいたお陰で、春学期 の参加者は両校地合わせて6,088名となり、前年度より約2,400人増加しま した。
キリスト教文化センターの専任教員2名と事務スタッフだけでは限界があ りますので、ご協力をいただける教職員を増やしていきたいと考えていま す。
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