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自然科学研究科生体機能科学専攻

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Academic year: 2022

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氏 名 授 与 し た 学 位 専攻分野の名称 学 位 授 与 番 号 学位授与の日付 学位授与の要件 学位論文の題目 論 文 審 査 委 員

石井 雅人 博 士 薬 学

博甲第3613号 平成20年 3月25日

自然科学研究科生体機能科学専攻

(学位規則第5条第1項該当)

生体肺移植患者における免疫抑制剤の血中濃度と臨床検査値の関連に関する研究

教授 木村聰城郎 教授 川﨑 博己 准教授 北村 佳久

学位論文内容の要旨

日本における肺移植はそのほとんどが生体肺移植である。移植患者には免疫抑制剤としてシクロスポ リンおよびタクロリムスが汎用されるが、過剰な効果発現による副作用や効果不足による拒絶反応など を防ぐため、頻繁な血中濃度の測定を要する。

そこで、本研究では1998年10月から2006年1月までに岡山大学病院で生体肺移植を受けた患者36例を 対象に、入院中に測定された免疫抑制剤の血中濃度および血中濃度/投与量比と臨床検査値との関連を検 討し、臨床検査値を用いて簡便に血中濃度を評価・推定することが可能であるか検討した。

相関解析を行った結果、シクロスポリンにおいては血中濃度/投与量比と総コレステロール値の間に比 較的強い相関が認められ、その相関係数は0.46を示した。十分に強い相関ではないため、血中濃度を精 度よく評価することは難しいと考えられたが、総コレステロール値は血中濃度の変動を評価・推定し得 る有用な指標となる可能性が示された。

また、シクロスポリンの血中濃度/投与量比と総コレステロール値の相関を患者別に評価したところ、

シクロスポリン使用患者全25例のうち15例が相関係数0.5以上を示し、0.92と強い相関を示した症例が存 在することも明らかとなった。このことから、個々の患者において両者の相関関係を見ることにより、

シクロスポリン血中濃度の変動をある程度推定可能であることが示唆された。

(2)

論文審査結果の要旨

日本における肺移植はそのほとんどが生体肺移植である。移植患者には免疫抑制剤としてシクロスポ リンおよびタクロリムスが汎用されるが、過剰な効果発現による副作用や効果不足による拒絶反応など を防ぐため、頻繁な血中濃度の測定を要する。

本論文は1998年10月から2006年1月までに岡山大学病院で生体肺移植を受けた患者36名を対象に、入 院中に測定された免疫抑制剤の血中濃度および血中濃度/投与量比と臨床検査値との関連を検討し、臨床 検査値を用いて簡便に血中濃度を評価・推定することが可能であるか解析した結果が論述されている。

相関解析を行った結果、シクロスポリンにおいては血中濃度/投与量比と総コレステロール値の間に比 較的強い相関が認められ、その相関係数は0.46を示した。十分に強い相関ではないため、血中濃度を精 度よく評価することは難しいと考えられたが、総コレステロール値は血中濃度の変動を評価・推定し得 る有用な指標となる可能性が示された。

また、シクロスポリンの血中濃度/投与量比と総コレステロール値の相関を患者別に評価したところ、

シクロスポリン使用患者全25名のうち15名が相関係数0.5以上を示し、0.92と強い相関を示した症例が存 在することを明らかにした。これは、個々の患者において両者の相関関係を見ることにより、シクロス ポリン血中濃度の変動をある程度推定可能であることを示唆するものである。

本研究により得られた結果は、生体肺移植の術後初期における免疫抑制療法の成績向上に寄与する有 益な知見であると考えられ、本論文は博士(薬学)の論文として合格と判定する。

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