• 検索結果がありません。

ソフトウェア保護の基礎的研究

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "ソフトウェア保護の基礎的研究"

Copied!
10
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

愛知工業大学研究報告 第19号 B 昭和59年

1

1

9

ソフトウェア保護の基礎的研究

工 藤 市 兵 衛 ・ 鈴 木 達 夫 ・ 近 藤 高 司

A Study on t

h

e

B

a

s

i

c

F

a

c

t

o

r

s

f

o

r

Legal P

r

o

t

e

c

t

i

o

n

o

f

Computer Software

I

c

h

i

b

e

i

KUDO

Tatsuo SUZUKI and Takashi KONDO

I

n

r

e

c

e

n

t

y

e

a

r

s,

a

demand o

f

computer s

o

f

t

w

a

r

e

s

h

a

s

b

e

i

n

g

grown a

s

t

h

e

computer s

y

s

t

e

m

s

were w

i

d

e

l

y

u

s

e

d

i

n

advanced c

o

u

n

t

r

i

e

s

.

The more advanced computer s

y

s

t

e

m

s

r

e

q

u

i

r

e

t

h

e

d

e

v

e

l

o

p

m

e

n

t

o

f

a

l

a

r

g

e

s

c

a

l

e

s

o

f

t

w

a

r

e

.

The d

e

v

e

l

o

p

m

e

n

t

o

f

t

h

i

s

k

i

n

d

o

f

s

o

f

t

w

a

r

e

s

r

e

q

u

i

r

e

s

a

l

a

r

g

e

amount o

f

c

a

p

i

t

a

l

i

n

v

e

s

t

m

e

n

t

.

Nowadays,

t

h

e

s

o

f

t

w

a

r

e

i

s

r

e

c

o

g

n

i

z

e

d

a

s

v

a

l

u

a

b

l

e

p

r

o

p

e

r

t

y

However

i

t

seems t

h

a

t

t

h

e

c

u

r

r

e

n

t

laws do n

o

t

p

r

o

v

i

d

e

s

o

f

t

w

a

r

e

s

w

i

t

h

enough p

r

o

t

e

c

t

i

o

n

a

g

a

i

n

s

t

l

e

g

a

l

l

y

d

i

s

h

o

n

e

s

t

a

c

.

t

T

h

i

s

i

s

due i

n

l

a

r

g

e

p

a

r

t

t

o

t

h

e

c

h

a

r

a

c

t

e

r

i

s

t

i

c

s

o

f

t

h

e

s

o

f

t

w

a

r

e

s

u

c

h

a

s

i

n

t

a

n

g

i

b

l

e

p

r

o

p

e

r

t

y

and i

t

s

new e

x

i

s

t

a

n

c

e

which i

s

n

o

t

d

i

r

e

c

t

r

y

c

o

v

e

r

e

d

by t

h

e

c

u

r

r

e

n

t

l

a

w

s

.

The

p

r

e

s

e

n

t

s

t

u

d

y

examines t

h

e

r

i

g

h

t

p

r

o

t

e

c

t

e

d

and t

h

e

f

e

a

t

u

r

e

o

f

s

o

f

t

w

a

r

e

and d

i

s

c

u

s

s

e

s

t

h

e

b

a

s

i

s

f

o

r

t

h

e

l

e

g

a

l

p

r

o

t'

e

c

t

i

o

n

o

f

s

o

f

t

w

a

r

e

s

.

1.緒 言 今日, コンビュータは社会のありとあらゆる分野で使 用され, コンビュータ技術の進歩は社会に大きな影響を 与えている。その反面新たな問題が発生しつつあり,そ のーっとしてソフトウエアの法的保護のあり方が議論さ れている。我が国の汎用コンビュータ設置数は昭和

5

7

6

月には

1

1

万台を超え1) 産業界において

OA

FA

と叫 ばれる合理化のため汎用大型コンピュータからマイクロ コンビュータまで広範聞に利用され,将来とも増加する 傾向にある。コンビュータのハードウェアは半導体技術 の飛躍的進歩により,その経済性は年々改善されて,よ り高性能になって来ている。その, コンビュータの持つ 能力を有効に引き出すソフトウエアは,そのほとんどを 人間の知的労働により生み出されている。そしてオンラ インシステム等の高度なシステムになればなるほど複雑 化,高度化したソフトウエアを必要としている。高度な 機能は大規模なソフトウエア,例えば,

IBM

の汎用コン ビ ュ ー タ に 使 用 さ れ る 基 本 ソ フ ト ウ エ ア で あ る

OS/

MVS

は約

5

0

0

万ステップの大きさ2)であり,多数の人が その作成に従事し高額な投資を要している。しかし今日 の法律制度においてはコンビュータ・ソフトウエアの法 的保護の明確なる条文はなし、。急速に増加するソフトウ エアは新しい時代の新しい社会秩序を維持するため,よ り合理性のある保護のあり方について,新たな理論を如 何に構成するかという問題に直面している。知的所有権 であろうソフトウエアは今,著作権法や工業所有権法で その思想を拡大解釈し適用せんと努力がなされている が, ソフトウエア保護とし、う課題の基本的問題について 展望することにした。

2

.

法工学的アプローチ コンビュータに係わるソフトウエアの問題が社会科 学,自然科学的な研究対象となることから法律学の各分 野における共同研究は勿論,経済学,社会学,会計学な ど社会科学分野ばかりでなく,自然科学的解明をも不可 欠とするものであり,自然科学の各専門領域との研究, 所謂学際的研究が強調される針。ソフトウエアの保護とい う問題はその対象が自然科学理論により成立しているコ ンビュータの構成要素の一部分であり,その実能に合致 する法律的な社会秩序が形成されなければならない。つ まり,法律学自体の学問的,内在的な枠組を脱却し,対 象を自然科学的アプローチに広げ,本来的な法律学の守 備範囲の追求を見直す必要のある点を強調したい。法工 学とは社会秩序の維持を目的とした「法学」と物的生活 向上を目的とする「工学」を融合せしめた概念で、あり, 将来において発生するであろう紛争問題を解決する補助 として工学の力を貸し,更に法工学により規制された法

(2)

律,その他の諸規定と共に企業経営のための意思決定を 援助する学であるとみたい。

3

.

保護される権利 科学技術が急速に進む中でソフトウエアの重要性は高 くなり様々な分野で利用される今日,企業経営の観点か らいかなる法秩序が必要であるか,その基礎をなす権利 について考える。営利を目的とする企業においてその存 続 。 発 展 す る た め 経 済 的 価 値 を 有 す る 営 業 財 産 を 断 続 的e集団的に活用している。我国において,その社会体 制は資本主義的体制であり, 日本国憲法において財産権 の不可侵について「財産権は, これを侵してはならない」

(

2

9

1

項)と規定している。この規定は私有財産制を 保障したものであり,財産権には物権,債権,無体物財 産権その他いっさいの財産的権利をさしている。そこで 計画的・継続的に経済行為を営む企業にその経済的欲望 の目的を満足させるため有形・無形の諸手段である権利 のうち物権は目的物を直接支配でき,その所有する権利 者は誰に向かっても権利を主張できる物権法定主義(民 法

1

7

5

条〉を有する。これは社会秩序の維持のため望まし いと認め,人(法人)がある行為をし,その利益を受け ること,そして支配しうる利益を適当に配分ずることが できるとして法律で保護される法秩序である。有史以前 から,牛馬など動産,土地などの不動産に対し,その経 済的な価値は社会から認められ財産権が自然に発生して いた。しかし近代になってから,有形ではない直接的に 支配不可能な無体物あるいは知的な創作物が出現して来 た。物的生産を高める発明や芸術的表現による創作物が 社会的に経済価値を持ち重要となって来ている。現在の ように科学技術の発達する産業界においては,人の知的 創作による無体財産としての工業所有権と著作権が認め られ社会秩序として確立されている。しかし,

1

9

5

0

年代 から実用化して来たコンビュ タとしづ電子装置は有体 物であり直接に支配できたが,コンピュ タ技術の発達 は 新 規 の 概 念 を 持 つ ソ フ ト ウ エ ア と い う 無 体 物 を 産 ん だ。コンピュータが社会で使用されはじめた頃は,装置 の付随物であり,その社会的認識は低かったけれど,高 度なコンビュータシステムの利用を望む社会はその貴重 な経済価値を持つ対象として独立して取引される様にな って来ている。なぜなら, ソフトウエアの開発作成に大 きな資本の投入が必要で,そこで支払われた代価の回収 が必要である。ソフトウエアのほとんどの部分は人の知 的労働の成果であり,これを売買取引することにより科 益を受けるであろう商品となりうる経済的価値を持つ財 産であることは社会に認められている。無体物としての ソフトウエアはその特殊で取り扱い困難な点から現在法 的にはほとんど認められておらず,いかなる権利により 保護するのかは明確ではなレが,先行開発者の投下資本 に対するソフトウエアの所有権を有するのは明白ではな かろうか。 4.コンビュータ・ソフトウエア 公正なコンビュータ社会の発展と秩序の維持のため法 的保護の対象となるソフトウエアという言葉の定義を考 えてみる。ランダムハウス英和辞典によれば「①コンビ ュ タに関係するプログラム,手順,規則およびそれに 関連する文書類の総称,②機械,商品などの付加価値を 高めるための手段,方法」とあり, 日本工業規格情報処 理用語に「データ処理システムの運用に関係「る計算機 プログラム,手11頂,規則及びそれらに関連Fる文書」と 定義されている。この用語はハードウエア〔デ タ処理 ンステムを構成する装置の総称)としづ用語に対応して 作られたもので,昭和

3

0

年代になってからソフトウエア とし寸用語が確立した九ソフトウエアを広義の意味とす る利用技術と訳される場合があるが以下については狭義 の意味と解する。米国のコンビュ←タ産業では, この言 葉をプログラムとデータベース(両力とも情報)を意味 するものとし他方では磁気テープ,磁気ディスクそして 印刷されたドキュメンテ ションという情報を含む物理 的媒体を意味するものとし無差別に使用されてレる5)。ソ フトウエアという用語は狭義に解しでも大変抽象的な概 念であり,知的な無体物財産と考えて法的保護の権利が いかなる対象範囲に及び,社会的に認識するか考えるこ とは重要であると思う。そこで, コンビュ タシステム の具体例を用いて考えてみる。コンピュ←タの構成をハ ートウエアとソフトウェアに分けると表lの様になる。 ここでは, ソフトウエアを狭義に解し,プログラム類と ドキメント類と大別することとした。図Iは,銀行で運 表 l コンピュータ@システムの構成要素 ハードウェア 中央処理装置 入力装置 カードリ ダ タ ミナノレ 出力装置 fリンター ターミナノレ 補助記憶装置 磁気ディスク装置,磁気テープ装置 通信装置 ソフトウェア 7'ログラム 基本プログラム 適用業務プログラム ドキュメント マニュアノレ類 システム仕様書 フロ チャ←卜図

(3)

ソフトウェア保護の基礎的研究

1

2

1

オンライン処理系 ブロタラム致50本 アセンフリ語 12kステッブ 一 一 ぅ 営 諜 居 へ

γ

オンラインヘ 図l 適用業務処理システムの概要 用される適用業務処理システムのー処理(取

5

1

)

の情報 の流れを簡略に示した図て、ある。処理はオンライン処理 系とオフライン処理系から構成されて,銀行の営業応に 設置してある端末から取引の情報を入力し元帳ファイノレ の内容と照合しつつ追加ノレァイノレの中と磁気テ フcへ情 報を書き,そのテーフeの情報を読み込み元帳ファイノレの 内容を変更したり各業務に必要な情報と磁気テーフ。へ書 き,営業広に対して報告書の印刷を行う。このシステム は現在, コンピュータで処理されている業務へ新しく追 加する機能であり,その開発に15カ月を要し,投入され たコンビュータ要員は

2

0

0

人月であった。新しい業務を追 加するにあたり,新業務を分析するシステム設計が行な われた。表2は当システム開発に必要とした開発日数と 開発工数割合を示す。設計は銀行の新業務の方法や企業 経営のノウハウが導入され,業務知識やコンピュータの 知識に基くシステム設計書(基本と詳細設計〕が作成さ 表2 システム開発の工程別日数と工数 開発日数 開発工数割合 シ ス ァ ム 基本設計

1

8

0

8%

設 計 詳 細 設 計

1

2

0

20%

フ ロ グ ラ ム フローチャート 開 発 コーテイング

9

0

30%

単体テスト ア ス ト 結合テスト

9

0

26%

総合テスト

4

5

16%

れる。この書類には業務の内容が充分に盛り込まれてお り貴重な情報が含まれるドキュメントとなる。次の工程 はプログラム開発又はプログラミングと呼ばれ,前工程 で作成された設計書に基き, コンピュータのプログラム 言語の知識を用いてフロ チャ ト図を作成する。その フロ チャ ト図に忠実に従いプログラム言語に書きな おし,コ ディング用紙に書く,用紙に書かれたプログ ラ ム を コ ン ビ ュ ー タ に 入 力 し 誤 り が な い か テ ス ト を 行 い,操作説明書,利用者マニュアノレ(書類)を作成し完 成する。この様に適応業務処理システムを開発するため には,その各工程から知的労働により,多種類のトキュ メントが作られ,磁気テープ等の磁気記憶媒体の中には 完成したプログラム(情報)が納まっている。表3はソ フトウエア開発の標準工程と作成されるプロクラム, ト キュメン卜類を示している。当開発で発生した費用は約 1億円で,大部分は開発に従事した要員の人件費であっ た。現実的に発生した費用は当企業の無形財産であろう。 今日のコンビュータ技術は迅速な処理能力を有しており 磁気的記録〔磁気テーフ。媒体等)である無体財産の複製 は非常に容易であり,他の企業が不法手段で入手し使用 すれば上述の開発コストの大部分が不要であることは明 白である。しかしコンピュータのプログラムは複製が容 易であり先行開発者のプログラムがなくなる,つまりそ の経済的価値が無になる損害が起きることではない特徴 がある。そして, ↑キュメント類に関しては著作権法2 条1項「著作物,思想又は感情を創作的に表現したもの であって文芸,学術,美術又は音楽の範聞に属するもの をいう。」とあり,言語の著作物,図表の著作物に該当す ることは明白であると考えられる。しかし,その内容(情 報)までを保護する権利を受けるのではなく,高度な技 術的情報までは保護されない。この様にしてコンピュー タを利用する企業は各業種業務の目的に合致する適用業 務処理システムを作成,開発している。しかしコンビュ ータには基本ソフトウエアと言うコンピュータのハートー ウエアと共にコンビュータメ カから供給されるオベレ ーティングシステムが存在している。オベレーテインク システムとは「計算機プログラムの実行を制御するソフ トウエアであって,スケ、ノュ りング,テノミッキング, 入出力制御,課金処理, コンパイノレ,記憶割振り,デー タ ー 管 理 , 及 び こ れ ら に 関 連 し た 諸 サ ー ビ ス を 行 う も の。」と

J

r

s

では定義されている。基本的な役割りは, コ ンヒュータの資源を利用者が共有して仕事をする様に資 源を適正に配分しコンビュ←タの処理能力を最高に維持 することである。それは制御プログラムと処理プログラ ムからなり図2,図3で示す機能を持つプログラムの集 合である。オベレーテイングシステムの重要な機能のー

(4)

表3 ソ フ ト ウ エ ア 開 発 に お け る 標 準 工 程 と ト キ ュ メ ン ト , プ ロ グ ラ ム 類 標 準 工 程 作 業 範 囲 ア ウ ト ブ ツ ト 調 査 分 析 現 状 分 析 調 査 報 告 書 予 備 設 計 開 発 計 画 技 術 計 算 の 場 合 の 理 論 解 析 理 論 解 析 説 明 書 シ ス ァ ム 設 計 基 本 設 計 機 能 設 計 シ ス テ ム 基 本 設 計 書 シ ス テ ム 構 成 と サ ブ シ ス テ ム 分 析 ファイノレ設計 入出力帳票と基本ファイノレの設計 シ ス テ ム 評 価 方 法 の 設 定 テ ス ト 仕 様 の 計 画 ・ 内 容 詳 細 設 計 プ ロ グ ラ ム 構 成 の 設 定 詳 細 設 計 書 プ 口 グ ラ ム 基 本 設 計 プ ロ グ ラ ム 構 能 仕 様 の 作 成 共 通 エ リ ア , メッセ←シ,詳細ファイノレ, 内 部 コ ー ド 等 の 定 義 技 術 計 算 の 場 合 の 数 値 解 析 数 値 解 析 説 明 書 フロロクラミンク プ ロ グ ラ ム 設 計 プ ロ グ ラ ム 仕 様 の 作 成 プ ロ グ ラ ム 設 計 書 メ ッ セ ー ジ 覧 , エ リ ア の 定 義 含 む 単 体 テ ス ト 仕 様 の 作 成 プ ロ グ ラ ム テ ス ト 仕 様 書 プ ロ グ ラ ム 作 成 プ ロ グ ラ ム 。 フ ロ ー チ ャ ー ト の 作 成 プ ロ グ ラ ム aフ ロ ー チ ャ ー ト コーデインタ 机上デハツグ, アセンフノレ, コンパイ フ。ログラムリスト ノ レ (媒体含む〉 単 体 テ ス ト デ ー タ の 作 成 テ ス ト 結 果 単 体 テ ス ト ( = デ バ ッ タ 〕 総 合 テ ス ト サ ブ シ ス テ ム 総 合 テ ス ト 総 合 テ ス ト 結 果 報 告 書 シ ス テ ム テ ス ト テ ス ト ラ ン プログラム(完成品〕 総 合 テ ス ト デ ー タ 作 成 マニュアノレの作成 操作説明書,利用者マニュアノレの作成 操 作 説 明 書 納 品 物 件 整 理 を 含 む (出典 ソフトウェア産業振興協会〉 制 御 プ ロ グ ラ ム ス パ パ イ ザ ジ ョ ブ 管 理 デ ー タ 管 理

VSAM

通 信 管 理 回 復 管 理

TSS

AIM

〔出典

FACOM OSIV

/F4

解説書〉 図

2

制 御 プ ロ グ ラ ム の 構 成 っ と し て ジ ョ ブ 管 理 が あ る 。 図4に そ の 機 能 の 流 れ を 示 ' す 。 シ ス テ ム の 総 合 的 処 理 能 力 の 向 上 は こ の 機 能 に 依 存 し て い る 。 ジ ョ ブ は , カ ー ド リ ー タ , 磁 気 テ プ , 大 記 利用者マニュアノレ 憶 装 置 や り モ ー ト 端 末 機 か ら 入 力 さ れ る 。 シ ス テ ム 入 力 制 御 部 は , 入 力 ジ ョ ブ ス ト リ ← ム を シ ス テ ム デ ー タ セ ッ ト に 書 き 込 み , 利 用 者 の 指 示 し た ジ ョ ブ 制 御 の 情 報 は シ ヨフキューデータセットにま~,[意さ;hる。イニシエータの 解 釈 部 は ス プ ー ノ レ デ ー タ セ ッ ト よ り 入 力 を 読 み 込 み な が ら, ジ ョ フ 制 御 情 報 を 必 要 に 応 じ 取 り 出 し コ ン ビ ュ ー タ 資 源 の 割 当 て な ど 行 う 。 利 用 者 の ジ ョ フ は イ ニ シ エ ー タ が 持 つ 仮 想 空 間 て 、 処 理 さ れ , 処 理 さ れ た 結 果 情 報 は ス プ ノレデ タセット

(SYSOUT)

へ ー 詩 的 に 記 憶 さ れ , プ リ ン タ ー , 磁 気 テ ー プ 装 置 へ 情 報 が 出 力 さ れ る 。 こ の よ う な 複 雑 な 操 作 機 能 の 全 体 を 制 御 プ ロ グ ラ ム が 持 ち , ハ ド ウ エ ア と 一 体 と な っ て 機 能 し て い る 。 初 期 の コ ン ビ ュ タ は オ ベ レ ー タ の 子 操 作 時 間 を で き る だ け 減 ら し , コ ン ビ ュ ー タ の 異 常 に よ り 停 止 さ せ な い 目 的 で 開 発 さ れ

(5)

ソフトウェア保護の基礎的研究

1

2

3

処理プログラムー「言語処理プログラム

J

I

S

COBOL

コンパイラ

FORTRAN N GE

コンパイラ

FORTRAN N HE

コ、ノパイラ

pν1

コンパイラ

ALGOL

コンパイラ

S

L

!

1

0

0

コンノミイラ アセγブラ

BASIC

LISP

サービスプログラム ソート/マージ リンケージエディタ/ローダ データセットユティリティ システムユーティリティ システムゼネレーション 独立ユティりティ サーピスエイド (出典

FACOM OSN

/F4

解説書〉 図3 処理プログラムの構成 ていた。しかし, より高い処理能力が要求されマノレチプ ログラミング,仮想記憶,仮想計算機等の新しい概念に 基ずく技術の開発により今日は大規模なプログラムとな ってしまっている。

IBM

1

9

6

4

年発表した

IBM360

のオ ベレーティングシステム

OSj360

1

5

0

万 ス テ ッ プ の 規 模で,システム設計,プログラミング, ドキュメント作 成等の作業を含むものであったとしているヘ莫大な費用 の発生はオベレーティングシステムを初めとするコンビ ュータのソフトウエアの有償化であり,

1

9

6

9

IBM

は, ハードウエアとソフトウエアの価格分離の営業方針すな わちアンパンドリングを発表し社会に独立した経済的価 値を有する商品として認識されるようになり今日に至っ ている。ところが,この莫大な基本ソフトウエアの開発 投 資 を 充 分 に 行 わ ず し て

IBM

の ソ フ ト が 利 用 で き る

IBM

コンパチフソレコンビュータが

1

9

7

0

年 代 米 国 で 出 現 し始めた。わが国でも

1

9

7

1

3

月特定電子工業及び特定 機械工業振興臨時措置法を制定し,国産コンピュータ

6

社を 3グノレープ化し,そのうちの富士通と日立製作所は,

IBM

のコンパチフツレ路線を進み

IBM

に急追した。それ に対抗する技術的手段として

IBM

はオベレーティング システムのファームウエア化である。従来オベレーティ ングシステムのソースコード等を公開してきた。従って, 分析すれば同じコンビュータを製造することが可能であ った。しかし,オベレーティングシステムの重要な機能 をもっプログラム(基本ソフトウエア)をマイクロコー ドと言われる電子回路の一部品とすることができた。こ の機能を分析することは容易ではなく相当な時聞を必要 とする。

IBM

の大型コンピュ-.9

3081K

で約

1

0

0

0

語程度 から

3081K

8

0

0

0

語程度がマイクロコード化されている ようである。但し,これは,一見ハードウエアとソフト ウエアの中間領域の概念に考えられるが,内容(情報) はソフトウエアであり,電子回路の部品(ハードウエア) とし、う媒体の中に記憶されていると考えれば中間領域の 概念はなくなるものと考えられよう。次のソフトウエア の保護という観点からどの範閤までをその権利を認める かという問題点として, ソースプログラムとオブジェク トプログラムという分類がある。通常,一般のコンビュ ータ利用者は,基本ソフトウエアに含まれる言語処理プ ログラムを使いソースプログラムをオブジェクトプログ ラムに変換(コンパイノレ, アセンフツレする作業を行って いる。開発の工程からシステム設計書がより詳細に,そ のシステムの仕様を決定し,変換で使用されるプログラ ミング言語の諸機能を充分に考慮してフローチャート図 が作られる。場合によって,より詳細な仕様を表現した ディテイノレフローチャート図が作られる場合もある。こ れらのフローチャート図からプログラミング言語に合わ せて文字,記号の組合ぜであるソースプログラムがコー ディング用紙の上に書かれる。図 5はマイクロコンピュ -.9で使用されているオベレーテイングシステム

CPj

M-80

上で作動するプログラミング言語である

PLjI

の ソースプログラムのコンビュータで,印刷したリストで ある。ソースプログラムはコンビュータの利用者が, コ ンビュータの機能を使う場合に,その機能を人間の言語 にできるだけ近ずけるように表現している。例えば,デ ータを入力する場合,

GET

と書き,ファイノレの中へデー タを書く場合,

WRITEFILE

と表現する。しかし,コン ビュータはそのハードウエア自身,その内部は電子回路 により構成されてデジタノレ回路による, 0か lという 2 進数表現を根本的に取り扱うようになっている。

2

進数 表現はコンピュータの最も得意とする情報表現の最小単 位であり,デジタノレ論理演算回路が経済的に製造で、きる。 それ由に,コンビュータの最も基本となるプログラム又 はコードは2進数で表現し扱われている,当然,オブジ エクトプログラム一一コンビュータが直接理解できる ーーは,機械語(マシン・コード)であり 2進数表現で ある。今日のコンビュータはバイトを

l

単位とする表現 で,

1

6

進数の

2

桁により表現される形式て、人間に表示す ることができる。図

6

には,前述のオベレーティングシ ステムの下で動作する,アセンブラーの形式表現による 記号語のソースプログラム(右側)とアセンフソレ(変換) により作成された機械語が

1

6

進数表現で示されている。

(6)

ライタ町出力曲作伽 l 閤 イニシエータの終了

E

~T"

タコマンド出っす システムフ ル デタセット システムフ ノレテータセット コマンド文 コマンド文 〔出典 FACOM OSN /F4 解説書〕 オベレーテインク・システムのジョブ管理 図 4

(7)

ソフトウェア保護の基礎的研究 GRADIN臼z F'F(口C OF'TI ONS 111 向 II~)= DCL A CHAR (10) V向F:YIN日z DCL B CHAR(20) VARYIN白: DCL C CHAR(50) V向Ri'IN日z DCL 1 RECORD STATIC剛

2 S CH向RACTERII0) VARYIN日 INITI{

LI司 (000(1),;) ~

2 NUI1BER CHAF:白CTEF:(20) V向F:Yli'l13 INITI向し (司 II¥ID NLWIBEF:)')

2白RADE CH向RACTER(5り) VAfWINC3 INITI!;LI" (1¥1口NE)"i =

DCL N FIXED 日It, ; χREF'LACE Tf¥LJE BY唱1'B

F向LSEBY 司(l 'B~ DCL 1'1向STER FILE; DCL SYSIN FILE ; DCL K FIXED BIN;

日CL EDFILE BITll) 包丁向TIC INITIALIFALSE);

DF'EN FIL.E (刊両日TER) RECDRD UF'DATE DIRECT KEYED ENV(F(日(1) )

TITLE("B:MASTER.DAT') :

D口 K=O .1口 20(1 =

S=CHARACTER(K司10)

凶FaTE FIL.E (門ASTER) FROMIRECDRD) KEYFRO門IK)=

END

J : F'UT SKIF'(3) L.IST(' 本*本 INF'UT REC-N日本**本水崎)

白ET LIST (N):

IF N::=守守守圃c¥THEN GCITO F;

READ FILE I門ASTER) INTOIRE~DRD) KEY(川}

F'UT L.IST (6噌NLJIVIBEH咽GHADE) PUT Sド[F'; C3ET LIST(向"B

C); S=内 p NU門BER=B

I3R向DE"C

凶HITE FIしE (MAS1.ER) FROMIREC口RD) KEYFRIJ11 (卜n

GClTD ,J:

F: CLDSE FILE (門f.¥STER) ;

ST口Fニ ; END GRADIN白z 図5

PL

!l

に よ る ソ ー ス プ ロ グ ラ ム の 例

C

lRG

O

{J

OOOH

AOO

(l'

F5

F・

U

!

:

i

H

m

:

:

AOOl '

::::;{-~

E

A

5

~i

LD

《司 (OE l-ì~;~)H

)

?i004 '

F5

F'

US

1

AF

A005'

:

:

:

;

;

E

74

D

A略

(

_

)

ア 4H

A007'

03 8

C

lUT

(

:

f

l

アトI>.A

(K)()

9

'

3E 60

LD

A

060H

AOOB

D3 85

()UT

(

f

:

l

5H)

r

i

{)(lOD'

3E EA

LD

A喝

の EAH

AOOF'

D::-~;

1

3

5

仁川

JT

(B5H).A

{

)

(

l

l

L

'

:

:

:

:

;

A

9FFF

LD

A

(09FFFH)

A014

・・

INC

A

A015

:

:

:

:

;

2

9FFI

LD

(09FFF

卜1

)"

A

AO

1

1

3

:

'

3E 01

しむ

《司

1

A01A'

32 9FFC

LD

(CJFFCH)

A

AO

L

:

D'

D

:

_

:

:

:

E5

[

)

U

l

(OE5H)

珂《

A01

F

:

:

:

;

;

:

2

EA5~i

D

(OEA~i5H)

A

A022'

3:~

EA56

LD

(OEA56H)

句《

A025'

FB

EI

A026

F1

F'()F'

AF

l

-

i027 '

32 EA55

LO

(

OE {-,~55H) 司《

A02A'

0

:

:

:

:

;

E~S

OLJ1

(

O

E

:

:

'

:

i

H

)

A

{i02C'

Fl

F'

(

)

F

'

{-~F

A02D:

じ9

RE1

END

図6 記号語と機械語

(8)

件 付 町 一 一 圃 r ・ ‘

1

I

"

H

I

1

旬 開 U 3 J 叫 コ わ μ T U " E l l f i l -2 ! 日 " t ) 仁 B T t 伽 " 回 同 " Y H 2 " H H H =町一ー﹄ z l J l l 、

t

-H

M

m

n

S

"

吋 白 一 コ J 一 一 日 t z a f , t j f i l l " 口 ,

r L

戸 ﹂ " l w

z

l

L

U

口い J T " 組 " “ 円 k n け 園

X

留 、 J 一 H f a 川 町

"

C

D

H

ω

H

H

(

l

L

n

u

"

H

U

l 寸 i } 月 川 、 , ﹁ い 一 - 4 一 f { , i : 1

2

4

O

Z

1

7

4

4

o

r

R

C

L

m

H

h

z u

r J

つ ﹄ 一 什

7

7

4

F

h

v

臼 ヲ リ

1

0

1

4

4

2

3

0

一 り け

7

7

4

7

1

7

4

d

﹃ J ﹂ 2 1 1 一 コ J d ' i t t i

q

n

﹀ 什

2

1

5

A

442nJ26C

2

4

ο

E

I

A

1

5

4

2

C

C

R

-9002-H1

5

2

4

3

0

B

7

0

C

3

0

5

2

5

2

4

2

H

7

6

: ) 2 5 ) 2 5

F

ー(二一一

I

;

E

A

, て

- c

u r

l

r k

一 什 民 E ﹂ ﹁

J

1

2

0

一 り

1

41.-4500C

1

q

ロリロ

J

E

-j

3

4

4

} 之 ︺ { i 4 4 { : I

D

1

3

6

1

5

1

3

3

5

5

0

D

一 什

T

J

O

u

d

o

o

m

一 り 日

C

2

4

2

2

0

5

9241E7J

H h

h

r

J

L

U

t

-4

F

C

3

0

4

5

7

3

B

4

2

4

C

5

2

1

C

4

5

0

3

2

4

4

C

U

7

1

1

2

3

4

5

6

4

1

4

1

1

4

1

4

1

E

h

-白

1

ふ り

ο

0

0

句 。 。 司

1

0

1

2

0

D

D

D

日 日 正

D

U

1

3

c

c

c

c

E

E

F

U

1

3

5

E

O

3

4

5

6

E

E

B

E

A

m

什 心 の

1

1

1

1

1

1

C

C

2

D

n

U U

E

E

E

3

0

9

D

D

C

E

0

ο

0

0

6

7

2

c

o

F

O

E

D

B

B

B

B

A

A

E

5

E

1

1

C

E

r

E

E

2

2

F

O

F

7

E

5

2

E

L

E

E

-5

9

4

6

1

0

'

b

1

1

1

1

1

7

n

C

2

0

D

q

A

?

7

9

D

4

-A

C

7

E

2

0

6

6

6

2

2

F

C

Fο10nHAnHAO

J

6

F

0

6

0

7

0

2

2

2

2

7

C

O

7

0

c

r

J

E

B

O

1

1

1

1

E

3

F

E

9

E

2

2

0

7

7

7

7

1

0

F

C

5

1

0

1

日日日日一什“卜

D

0

2

D

7

1

2

2

2

2

7

4

C

C

O

E

1

に ﹂ 守 一 り

-Hoo-3905

7

0

l

C

7

7

アア

2

C

0

1

2

9

E

E

E

E

9

0

5

E

P

E

6

6

1

1

1

1

1

c

o

F

h

h

C

1

3

1

ド 日

A

C

E

E

O

O

B

A

O

C

2

5

6

6

6

6

1

0

0

C

O

A

ス-?っ﹂1111F05CE

7

1

C

3

2

2

2

2

5

0

一 り

2 v

u

-2

2

0

9

9

9

9

2

6

0

E

M

け じ

1

1

CCCC30CFMH

7

4

F

S

E

0

0

0

0

3

E

8

5

0

5

0

1

u

一 り 。 。 口

U

I

C

1

'

b

A

け つ ﹂ 円

υ

E

'

J

u

d

r

J

U

J

F

q

H U

E-ACruοo

HOC-り 什 仁 川

J

︺ コ

J

-J

1

m

コ コ

-J

)

J

1

-4 ︿ 4 t t { { { { { { ( {

7

8

9

A

B

C

D

E

0

1

2

3

1

1

1

1

1

1

1

1

1

2

2

2

2

00000oho-O

。 一 り

0

0

0

~.,片仁~}..c) "側側 ~2 "..I干"p十仁I*e"網 戸 " ち , ! h. pートq市q局 " 同!i.

p

q

車1悶 , I 1固!ーj+q車.1, 臆 調 併 'n.p+q草 川 凶 側 同 M 旬~

n

!

ド}開p+仁1字。"句 "“()剥町事"車巳錫.

"

v

町 伺句....""""“事省側 初 旬 開 a n LF + 伺 姐 個 川 組 問 、

h J

6 阻 個 師 a n a ﹃ 白 川 “ “ 吋 品 同 網 打 倒 削 l n 町 H " " H Y パ m V

M

M

W

1

M

M

一 I r " 一 正 例 町 村 刊 印 r l u 舗 N e m “ 固 M " u M m u " “ 川 村 白 園 町 4 a E K 幽 r , 、 -w " 州 市 p u 口

D

A

9

2

y:;):

, 目 、

r t

L r

t h

/

r L

3

0

0

日 。 勺 品 目 付 一 円

L

U

, 一 什

O

C

E

D

D

2

1

C

7

6D'

t

J

D

3

c

o

一 什

F

C

6 2 口 向 日 9

M

H

O

-7

1

C

八 門 戸 い 八 円 ﹁

J

A

7

u

u

e

J

C

O

I

n

u

o

臼 巳 ち - m ベ d 、 , 、 ︾ J

1 i

;

1

t

I

(

4

7

8

一 り 円

7

}

γ

J

J

J

f

A

7

'

{ 区 、 白 ご ﹄ L J

1 ﹃ L j コ

t

t

-E

t

り け

-CF4

A

5

9

1

H7-UF2

9

1

8

6

E

J

η

ι

l

t

わ い

A

A

u

d

A

日 目 じ の 一

C

D

E

O

E

D

八 門 出 、

J -

J

J

回 二

3 J

I

{

-f

E

-1 白

1

-一 一 1 ( 一二

F

l

︺ コ } 一

}

-Z

II((i;

4

0

3

C

52A'bD

H

C

6

0

Z

り の -O り " J

4LJ678

門 ﹄ 吋 E﹄ 円 ﹂ つ ム 吋 ム り の 目 。 。 。 図

7

オ フ ジ エ ク ト プ ロ グ ラ ム の

1

6

進 数 表 示 の 例 例 え は

LDA

COEA55H)

と書かれているソースプログ ラムは,

3

EEA55

と変換され,

i

E

A55

番地の情報(lノζ イト〉をアキュームレータへ転送せよJとしづ機能を, この1行 が 表 現 し て い る 。 図5,6からソースプログラ ム は 比 較 的 , 人 間 の 言 葉 に 近 い ( 英 語 的 表 現 〉 の 取 り 扱 し、が容易でそのプログラムの有する機能の情報の基本的 部 分 は 第3者でも理解しやすいて、あろう。通常, コンビ ュ タ を 利 用 す る 場 合 , オ ブ ジ ェ ク 卜 プ ロ グ ラ ム 又 は 機 械 語 プ ロ グ ラ ム だ け あ れ ば コ ン ビ ュ ー タ を 稼 動 す る こ と ができ,最近のビデオゲーム機のプログラムの盗用では, 前 述 の フ ァ ー ム ウ エ ア

(ROM)

に 書 き 込 ま れ て い る 機 械 語を複製している点(不当に)に問題がある。

EDP

に 使 用さ

h

るコンビュータのプログラムは, ソースプログラ ム を 販 売 又 は 公 開 し な い で , オ ブ ジ ェ ク ト プ ロ グ ラ ム だ け を 売 る 営 業 方 針 が

IBM

な ど で 多 く 見 ら れ る 。 ソ ス プ ロ グ ラ ム を 見 て そ の 機 能 の 詳 細 な 情 報 又 は ア イ デ ア の 秘密を保護する一対策である。図7は,前述の

CPjM-80

に 付 属 す る ユ ー テ ィ リ テ ィ @ プ ロ グ ラ ム の

DDTCOM

(デハツグ@ツーノレ〕の最初の内容を左から,番地,

1

6

進 数

2

桁 で 表 示 し た 機 械 語

06

バ イ ト 分 を 一 行 と し て い る ) と そ の 値に対応するアスキ コ ドを示す。このり ス ト を 見 て も 容 易 に 機 能 情 報 を 知 る こ と は 困 難 と 考 え ら れ る 。 ア ス キ コ ドによる表示ではプログラムに含ま れ る 熟 語 を 読 む こ と が 可 能 で あ り 著 作 権 の 表 示 が 含 ま れ て い る 。 米 国 製 の プ ロ グ ラ ム で あ り 米 の 著 作 権 法 で そ の 表 示 を 義 務 づ け て い る の で オ ブ ジ エ ク ト プ ロ グ ラ ム の 中 にまで表示させである。このように, ソ スプログラム と オ フ ジ エ グ ト プ ロ グ ラ ム は 性 質 が 大 き く 異 な り 個 別 に 保護の理論を考える必要がある様に曹、われる。

5

.

ソ フ ト ウ エ ア 保 護 のあり方 現在の法律制度の下でコンビュータ, ソフトウエアの 主 た る 保 護 方 法 は , ① 著 作 権 法 に よ る 保 護 , ② 特 許 法 に よ る 保 護 , ③ 契 約 に よ る 保 護 , ④ 刑 法 に よ る 保 護 , ⑤ 不 正 競 争 防 止 法 に よ る 保 護 などが考えられよう。どのよう な 方 法 が 適 切 で あ ろ う か , 高 名 氏 は こ の 問 題 に対し3つ の視点を総合して決すへきことを述べている。①ソフト ウ エ ア 権 者 に 対 し , 出 来 る 限 り 容 易 , 迅 速且つ経済的な 保 護 が 与 え ら れ る も の で あ る こ と 。 ② ソ フ ト ウ エ ア 権 者 の 保 護 と 同 時 に そ の ユ ー ザ ー ( 社 会 ) の 利 益 と の 調 和 が 保 た れ る こ と 。 ③ ソ フ ト ウ エ ア の 国 際 的 保 護 が 十 分 で あ る こ と 九 中 山 氏 は ソ フ ト ウ エ ア の 保 護 の 理 由 と し て , ① 先 行 投 資 者 の 保 護 , ② 重 複 投 資 の 防 止 , ③ 流 通 の 促 進 を 主 張8)さ れ て い る 。 両 者 共 に ソ フ ト ウ エ ア の 持 つ 特 徴 か ら,その開発に必要とされるアイデアを保護するのか, プ ロ グ ラ ム自体を保護するのかにより方法が異なると考 え ら れ る 。 著 作 権 法 で 保 護する場合,開発者が作成した ソ フ ト ウ エアを他人が無許諾で複製使用することは禁止 で き る が す 他 人 が 独 自 に 作 成 し た ソ フ ト ウ エ ア の 実 施 す る こ と は 差 し っ か え な い とするか,特許権で保護される

(9)

ソフトウェア保護の基礎的研究

1

2

7

場合,先行開発者の排他的な独占的実施権を認めるとい う態様がある。ソフト開発に必要とされるアイデアを保 護するならば特許権を主張すべきであるが前述の様にソ フトウエアの開発に莫大な投下資本を要するのでその回 収を確保するとしづ立場から, ソフトウエアを保護の目 的物と考え,先行開発者以外の他人が不正に使用したり, 盗用,複製することを禁止すれば現実的によL、。しかし, アイデアの保護も将来的には必要であろう。国際的には, 国連の世界知的所有権機関

(WIPO)

1

9

8

3

6

1

3

日か ら

1

7

日までがユネ ブの本部で専門会議を開きソフトウ エア法的保護に関して保護条約草案が出された。それに は防止すべき権利侵害を,①未公開のソフトウエアを権 利者に無断で公開したり公開の手助けなどをすること, ②未公開のソフトウエアを権利者に無断で保有したり, 複製すること, もしくはその手助けなとをすること,③ どのような形態手段にかかわらず,権利者に無断でソフ トをコピーすること,④権利者に無断で,あるプログラ ムを作ったり,プログラム・りス卜を作成すること,⑤ 権利者に無断でプログラム@リストなどを利用して,同 じか同様のプログラムやプログラム・リストを作ること, ⑥権利者に無断でコピー,盗用,まねなどによるプログ ラムをマシン上で使用したり複製したり蓄積すること, ⑦コンピュ タ,ソフトやコピ 盗用,まねによるソフ トウエアを権利者に無断でレンタノレ,販売,輸入,輸出, リ ス,ライセンシングしたり,営業目的でソフトを保 有すること,⑧権利者に無断で賃金,販売,輸入,輸出, リ ス,ライセンスされた, ソフトウエアもしくはコピ 盗用,まねなどによるソフトウエアを保有したり複製 すること。以上の

8

点であるとしている9)。そこではコン ビュータソフトウエアにおける知的創作の結果に直接関 係する特許法,著作権法及びその他秘密保護法等を個別 に検討している。そして基本目的はコンビュ タ,ソフ トウエアの創作及び開示に対する報酬として権利者に排 他的権利の期間から生ずる利益を認めることではなく, 単にコンビュータ,ソフトウエアの創作と拡布を促進し, 他人の価値ある労作の成果の盗用を防ぎ,コンビュ タ, ソフトウエアの取引の促進と権利者による一層の活用を 促すための法的安定性を導入することに在る10)とされて いる。ソフトウエアの法的保護の必要性が高まるなか, 昭和

5

7

1

2

6

日,テレビゲーム機の不正行為事件を審 理していた東京地方裁判所民事部

2

9

部は,我国初の,プ ロ グ ラ ム の 著 作 物 性 と そ の 保 護 を 認 知 す る 判 決 を 下 し 7こ11)。この裁判は閥タイトーが昭和53年 8月中旬以降,販 売していたマイクロコンピューターシステムを組み込ん だゲームマシン「スベ スーインヘ ダ 。パート IIJ のROM化したオブジェクト・プログラムを側アイ eエ ヌ。ジ eエンタ プライゼスが顧客の注文により,タイ トーに無断で顧客の手持ちのゲーム機のROMに収納, 改造を行っていたとして著作権侵害の不法行為による損 害賠償を請求した事件である1九 裁 判 所 は 原 告 の 主 張 を 全面的に認め,被告が改造したゲーム機1台あたりの利 益

2

万円に改造数

2

7

を乗じた

5

4

万円が著作権の侵害行為 により被告が得た利益の額とし,これと同額の損害を原 告が受けたと推定されるとして損害賠償を命じた。原告 の主張は次のとおりである。本件機械のコンビュータ e システムのROMiこ収納されている本件オブシェクト・ プログラムは,本件プログラムに用いられている記号語 (アッセンブり言語)を,開発用コンビュータ等を用い て, コンビュータが理解できる機械語〔本件の場合2個 の

1

6

進数を単位として表現される。〉に変換した上,これ を電気信号の形で本件機械のROMの記J慮素子に固定し て収納されていること,右記号語から機械語への変換は 右両言語が

I

1

の対応関係にあるため機械的な置き換 えによって可能であり,そこに何ら別個の著作物たるプ ログラムを創作する行為は介在しないこと,このROM に電気信号り形で固定して収納されている本件オブジェ タ卜 aプログラムは, ロムライタ一等の複製用具を用い て,他のROMに電気信号の形で収納することができる ものであり,訴外電商サ ビスらは,右の手段で本件オ フジエクト・プログラムを他のゲ ムマゾンのROMに 収納したこと,そしてROMは,プログラムを収納する と,一定の操作によってこれを消去しない限り,プログ ラムを記憶し続け,右ROM内の情報(プログラム)は コンビュ タ.:/ステムの電源スイッチが入ると中央演 算装置

(CPU)

によって読みとられ,

CPU

が順次その命 令を実行し,ゲ ムマシンの受像機面上本件ゲームの内 容を映し出すものであることが認められる。右事実によ れば,本件オフジエク卜 aプログラムは本件プログラム の複製物に当たり,訴外電商サ ビスらの本件オブジエ ク卜@プログラムを他のROMに収納した行為は,本件 プログラムの複製物から更に複製物を作出したことに当 たるから著作物である本件プログラムを有形的に再製す るものとして複製に該当する。この様な主張に対し,裁 判所は,①原告のゲ←ムが独自の新規なものであり, ソ ースプロクラムも従前のものとは別個独立に,新たに作 成されたものであること,笹川士事の分析,解法の発明の 積み重ねによる仕事の設計及びプログラミングという, 本件プログラム作成の一連の過程であること,③記号語 はその理解にある程度の専門知識と経験を必要とすると しても作成者の表現内容を第三者に伝達する機能を有す るものであることを認定し,解法の発見及び命令の組合 せの方法においてプログラム作成者の論理的思考が必要

(10)

とされ,メ最終的に完成されたプログラムは,その作成 者によって個人的な相違が生じるものであることは明ら かであるから,本件プロクラムはその作成者の独自の学 術的思相の創作的表現であり著作権法と保護される著作 物に当たると,判断を下した。ソ スプログラムに著作 権 を 認 め , 本 件 プ ロ グ ラ ム を 機 械 語 に 変 換 し 記 憶 素 子 に固定しているオブシェア卜・プログラムは「何ら別個 の著作物を創作する行為は介在していない

J

としづ理白 で,オブジェクトープPグラムに著作権を認めず, ソー スプログラムの複製物に該当すると判断を示した。そし てオブシェク卜・プログラムから他の

ROM

へ収納する 行為を著作権違反行為としての複製を認めた。この判決 は我国のソフトウエア法的保護の方向を示すものとして 注目され今後のあり方に大きく影響を与えるものであろ うと考えられる。

6

.

結 今後の社会において果たすコンビュータの役割は増々 重要なものとなることが予想され, コンピュータのソフ トウエアがコンビュータ・システムに大きな経済的価値 を持ち,種々な知的創意工夫が組み込まれるようになる。 その法的な保護の確立が社会的に急務な課題であること は明白である。そのための基礎的考案としての権利と保 護の対象物であるソフトウエアについて述べ,我国の法 的な方向づけに大きな影響を与えるであろう東京地方裁 判所の判決について考えてみた。しかし, ソフトウエア の持っきわめて特殊な性質や技術的問題点が充分に考慮 されて法的な保護が確立すればソフトウエアの開発投資 の刺激にもなりソフトウエア技術の発展にもつながるの であろう。あまり急ぐあまり形式的な規制や現行の法律 の拡大解釈のみが先行するのではなく,実質的な, ソフ トウ土アの内部に秘められている創意工夫の努力に対し でも,ある部分についてはなんらかの保護か必要であろ うと考える。前述の法工学的アプロ←チはその目的のた めソフトウエアの有

F

る自然科学的原理に基ずく工学の 基礎のよに,又立法を補助するためのアプローチとして 重要であることを最後に強調したい。 引 用 文 献 1 )日本情報処理開発協会編「コンピュ←タ白書1983J p. 3;, 1983 2 )阿部圭一「ソフ「ウエア入門Jp.12, 1883

3

)工藤市兵衛「工法学の環境法へのアプロ チ

J

愛 知 工業大学研究報告, No.18, p.126, 1983 4)池田敏雄「電子計算機概論Jp.205, 1975

5) Roy N Freed i

アメリカ合衆国におけるソフトウェ アの法的保護」ジュリスト, No.755, p.60, 1981 6) F. P. Brooks, Jr

i

ソフトウエア開発の神話Jp.28, 1980

7

)高石義…「ソフトウエア保護の法的課題」ジュりス 卜 , NO.784, p.20, 1983

8

)

中山信弘「コンビュータ eプログラムの法的保護」 シュリスト, No.784, p.15, 1983 9)

i

ソフトウエア権法の行方」日経コンビュータ,1983 8.8号, p.1l3, 1983 10)絞谷暢男

iWIPO

のコンビュ タ・プログラムの保 護モテソレ条項」シュリスト, No.784, p.27, 1983 11)永島考明「東京地方裁判所著作権判決の意義」コン ピュ トピア, p.13, 1983 12)判例時報, 1060号, p.18 ( 受 理 昭 和59年1月17日)

図 6 記号語と機械語

参照

関連したドキュメント

経済学研究科は、経済学の高等教育機関として研究者を

一般法理学の分野ほどイングランドの学問的貢献がわずか

具体的な取組の 状況とその効果 に対する評価.

本研究科は、本学の基本理念のもとに高度な言語コミュニケーション能力を備え、建学

本研究科は、本学の基本理念のもとに高度な言語コミュニケーション能力を備え、建学

本研究科は、本学の基本理念のもとに高度な言語コミュニケーション能力を備え、建学

社会学研究科は、社会学および社会心理学の先端的研究を推進するとともに、博士課

課題 学習対象 学習事項 学習項目 学習項目の解説 キーワード. 生徒が探究的にか