スポーツ用品市場に関する調査結果 2013
【調査要綱】
【調査結果サマリー】
2012 年のスポーツ用品国内市場は、前年比 103.4%とプラス成長の見込み
2012 年のスポーツ用品国内市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、前年比 103.4%の 1 兆 2,838 億円の見込みである。2009 年より 3 年連続でマイナス成長となっていた当該市場だが、ようやくプラス 成長へと転じている。 2012 年は 15 分野でプラス成長に転じる
2011 年は、東日本大震災の影響もあり、全 18 分野の中で 10 分野がマイナス成長となった。しかし、そ の反動もあって、2012 年では 15 分野がプラス成長を果たし、マイナス成長は僅かに 3 分野に激減した。 アウトドア、スポーツシューズ、フィットネスは 2009 年から 4 年連続プラス成長
アウトドア用品、スポーツシューズ、フィットネス用品の 3 分野は、堅調な成長を遂げ、2009 年から 4 年連続の成長を見込む。これは、健康目的をきっかけに参加した人々がスポーツの「楽しさ」「達成感」 を味わうことで嵌っていき、シリアス化(かじりかけの趣味という範疇を超え、生活の一部としての活動が 定着)していることが背景にあると考える。 2013 年のスポーツ用品国内市場は、前年比 102.4%と予測
2013 年のスポーツ用品国内市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、引き続きほとんどのカテゴリー でプラス成長となり、前年比102.4%の 1 兆 3,143 億 4,000 万円と予測する。 資料体裁 ◆ 株式会社 矢野経済研究所 所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝 設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/ 本件に関するお問合せ先(当社HP からも承っております http://www.yano.co.jp/) 矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内スポーツ用品の市場調査を実施した。 1.調査期間:2012 年 12 月~2013 年 3 月 2.調査対象:スポーツ関連企業・メーカー・卸売業・輸入商社・小売業 3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、ならびに郵送アンケート調査を併用 <スポーツ用品市場とは> 本調査におけるスポーツ用品市場とは、ゴルフ、スキー・スノーボード、釣り、アスレチックウエア、アウトドア、ス ポーツシューズ、テニス、スイム、野球・ソフトボール、サイクルスポーツ、バドミントン、武道、卓球、フィットネス、 サッカー・フットサル、バスケットボール、バレーボール、ラグビーの主要18 分野の関連用品を対象とし、メーカー 出荷金額ベースで市場規模を算出した。 また、各分野の対象アイテムは、注1 の通り。 本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。 資料名:「2013 年版 スポーツ産業白書」 発刊日:2013 年 3 月 29 日 体 裁:A4 判 725 頁 定 価:162,750 円(本体価格 155,000 円 消費税等 7,750 円)【
調査結果の概要 】
1. 市場概況
2012 年のスポーツ用品国内市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、前年比 103.4%の 1 兆 2,838 億 円の見込みである。2009 年より 3 年連続でマイナス成長となっていた当該市場だが、ようやくプラス成長 へと転じている。(表1 参照) 1-1. ゴルフ用品 2012 年 3 月と 4 月には、2011 年に対して大きな反動需要が見られた。その 2 ヶ月間の需要増が年間 の販売を底支えしたことにより、2012 年は 5 年ぶりのプラス成長となる前年比 101.9%の 2,470 億 4,000 万円を見込む。だが、ゴルフクラブを中心とした値引競争に収束の気配は見られず、業界内の過当競争 は益々混迷を極めている。 1-2. スキー・スノーボード用品 2012 年末から寒波が到来し、降雪にも恵まれたことで年内より店頭商品の消化が促進された。加えてメ ーカー、小売店舗双方において、需要と供給の量を見極めて、在庫を残さないビジネススタイルが定着し た。結果として、長期にわたるマイナストレンドが下げ止まり、2012 年は前年比 100.8%の 519 億 8,000 万 円を見込む。 1-3. 釣り用品 ブラックバス釣りにおいて新しい釣法「ベイトフィネス」が人気となり、海釣りを楽しんでいた層の内水面 (淡水の湖沼や河川)釣りへの流入がみられた。結果として、2012 年は、前年比 103.1%の 1,159 億円を 見込む。だが、最大人口を誇る海釣りは、東日本大震災の影響を未だ残しており総じて厳しい状況に有 る。 1-4. アスレチックウエア トレーニングウエアの中でも、デザインがベーシックなタイプは苦戦しているが、ファッション性がありデ ザインに特徴があるタイプの製品は好調に推移した。また、ランニングやアウトドアの人気に後押しされた 機能性アンダーウエアが好調で、2012 年は前年比 103.4%の 1,702 億 1,000 万円を見込む。 1-5. アウトドア用品 エントリー(初心者)層が用品用具に対して本格的な機能を求め始めており、買い替えや買い増し需要 が拡大している。さらにはファミリーやグループでのデイキャンプ(日帰りや通常の宿泊施設を利用するキ ャンプ)や野フェス(野外音楽フェスティバル観戦)での需要が拡大していることにより、2012 年は前年比 105.6%の 1,649 億 9,000 万円を見込む。 1-6. スポーツシューズ 健康・美容志向の高まりを成長要因のひとつとする、ランニングシューズ、ウォーキングシューズといっ たシューズが引き続き好調を続ける。2012 年は前年比 106.5%の 1,952 億 3,000 万円を見込む。だが、ラ ンニングシューズやトーニングシューズは、供給過剰により特価処分品が氾濫している。 1-7. テニス用品 硬式ラケットの新製品が話題になっていることに加えて、特価処分品中心の販売からの脱却が図られ てきた。また、日本人プロ選手の活躍が多くの人の目をテニスに向けさせたことで、新規参加者も拡大し ている。2012 年は、前年比 103.7%の 560 億 4,000 万円を見込む。 1-8. スイム用品 2012 年は、前年比 101.5%の 234 億 3,000 万円とプラス成長を見込む。しかし、ロンドン五輪での日本 人選手の活躍が競泳水着に与えた波及効果は限定的であった。むしろ、ランニングやヨガのブームの影 響で、プール離れが加速していくと考える。1-9. 野球・ソフトボール用品 2013 年春のワールドベースボールクラシック(WBC)の開催に伴う需要増を期待し、2012 年は前年比 101.3%の 752 億 9,000 万円を見込む。だが、少子化や厳しい経済情勢から急激に販売状況が好転する とは考え難く、WBC に伴う波及効果が限定的にとどまると、今後はマイナス成長の可能性もありえる。 1-10. サイクルスポーツ用品 ブームによる市場成長は踊り場を迎え、2011 年までの成長に対する反動減が見られた。更には需給バ ランスの乖離による流通在庫のダブつき、それに伴う価格の下落も起き、2012 年は前年比 96.1%の 324 億5,000 万円を見込む。 1-11. バドミントン用品 ロンドンオリンピックでの日本人選手の活躍を追い風に、新規、復活を含めて参加者の増加が見られる。 加えて、健康ブームを背景に既存婦人層のプレー頻度が増加したことにより、2012 年は前年比 102.2% の116 億 8,000 万円を見込む。 1-12. 武道用品 2012 年からの中学校における武道の授業必修化での特需が一巡したことや、過去の入札結果の影響 による低価格化が進行している。加えて少子化や一般層の武道離れが進行していることで競技人口も減 少しており、2012 年は前年比 99.4%の 127 億円を見込む。 1-13. 卓球用品 ロンドンオリンピックや世界選手権での日本人選手の活躍によって卓球への注目度が向上し、シニア や家庭婦人の参加者が増加している。加えて、2011 年の一部メーカーの卸価格値上げによる一時的な 需要減少への揺り戻しなどにより、2012 年は前年比 106.0%の 96 億 5,000 万円を見込む。 1-14. フィットネス用品 ランニングをはじめ、ヨガやウォーキング等のスポーツの需要を幅広く囲い込み、また、スポーツブラや ショーツ等のアンダーウエアが日常用途や、その他の競技種目にも幅広く着用されて、好調に推移した。 2012 年は、前年比 100.4%の 217 億 3,000 万円を見込む。 1-15. サッカー・フットサル用品 女子サッカー人気の高まりやワールドカップ・ブラジル大会アジア予選、ロンドンオリンピックなどのイベ ントを商機に拡販を狙ったメーカー各社の積極的な販売促進策の効果もあり、2012 年は前年比 107.4% の626 億 2,000 万円を見込む。 1-16. バスケットボール用品 昇華プリントを施したチームウエアへの買い替え需要が高まったことや、シューズにおいて有力メーカー が新規参入をしたことで市場が活性化されたと考える。また、中学校では2013 年より 7 号球が採用される ことで特需が発生しており、2012 年は前年比 102.6%の 205 億 6,000 万円を見込む。 1-17. バレーボール用品 女子日本代表チームの活躍に合わせ、これを契機に競技を再開するママさんプレーヤーも散見され た。結果として、主に既婚婦人層の活動が活性化し、需要が喚起された。2012 年は、前年比 103.2%の 100 億 8,000 万円を見込む。 1-18. ラグビー用品 競技団体やトップリーグのチームが、競技人口の拡大を目的に普及活動に精力的に取り組み、またジ ュニアの育成に力を入れている。しかし、競技人口の伸び悩みや指導者不足など、業界の構造的な問題 が足かせとなっており、2012 年は前年比 98.7%の 22 億 2,000 万円を見込む。