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英国電力市場改革と
発送電分離
Contents
各国政府の重要課題 「電力市場改革」
...4
改革へのロードマップ 複数の手法と目標設定
...5
電力市場改革を成功に導くために
...6
英国における電力市場改革
...7
発送電分離のゴールデンルール
...8
市場参加者の要件
...8
投資のための価格シグナル(発電、送電、配電)
...10
競争上の優位性(小売の場合)
...11
PwCの貢献/英国における電力自由化支援の実績
...12
お問い合わせ先
...14
垂直統合体制 シングルバイヤーモデル プールモデル 相対取引モデル
各国政府の重要課題
「電力市場改革」
垂直統合型電力事業者 (発電、送電、配電、小売)は電力市場 の自由化により電力卸市場(発電事業)や小売市場での競争に さらされています。 従来の垂直一貫体制から競争環境への移行時には、まず、独 立系発電事業者(IPP)の参入機会を促すシングルバイヤーモ デルが採用されます。 競争を促進するために、卸電力市場と小売電力市場での取引 制度のさらなる徹底した自由化が行われます。変動価格市場の 例として、電力プールと需給調整市場での相対取引モデルがあ り、またこれらを組み合わせたハイブリッドモデルも存在しま す。改革へのロードマップ
複数の手法と目標設定
電力市場の自由化では、国による従来型の管理形態から市場 原理の導入へと大きく変化します。その変化は大きく分けて、 以下の三領域があげられます。 ◦ 「自由化」の限界を明確に認識する必要があります。卸電 力市場で価格決定を行う目的を一貫して価格低減とするの であれば、市場からの電力の調達(電力プールでの入札) では原子力が最も安価な供給元であるという解釈も成り立 ちます。 − 異なる発電事業者の管理下に小規模の発電システムや タイプの異なる発電システムが置かれるため、シング ルバイヤーモデルまたは制約されたコストベースの電力 プールモデルの方が相対取引モデル(需給調整市場を 含む)よりも効果的で信頼性が高くなるという解釈が成 立します。よって、卸電力市場の自由化に際しては、最 初に電力購入契約(PPA)、または電力プールの市場ルー ルの適用期間、契約上の取り決め(エネルギー価格変 動と支払い費用の分離)を行う必要があります。英国の 強制電力プール市場で起きたような発電事業者による市 場支配が起きないように制御することが求められます。 ◦ 歴史的に電力業界のパフォーマンスは高くないとされてき ました。自由化に際して、どの程度の効率目標を設定する か、電力改革に期待される市場変化と潜在的な利益をど う考えるかが重要です。 − 重要な要素の一つ目は、スケールメリットを生かすと いうことです。新しい電力システムおよび電力市場の オペレーターは、安定供給のための発電コストを削減 するために、従来の地域ごとの視点から、電源ポート フォリオメリットオーダーによる選択を行う視点へと切 り替えます。この考え方に基づき、アメリカではPJM Interconnection Poolが設立され、英国ではGreat Britain System Operator Arrangementのもとでイ ングランド、ウェールズ、スコットランドの市場統合が 行われ、EUでは「市場カップリング」が進んでいます。 − 二つ目に重要な要素として、上流と下流の電力のバ リューチェーンに競争の原理を持ち込むことによる経済 効果があります。特に大口需要家は異なる発電方法、 異なる燃料から発電される電力に対して選択肢を得るこ とになります。 − 三つ目の重要な要素は、目指すゴールに到達するまでに かかる時間とコストであり、現状に即して、市場参加者 に十分な時間と能力があるかどうか、達成可能で意味 がある解決策があるかを検討することが重要です。市 場改革において、予期せぬ悪影響が発生しないように するために検討を重ね解決策を設計しなければなりませ ん。カリフォルニア市場での停電事故や、英国の原子力 発電事業者British Energyが供給過剰の中で経営危 機に陥った経緯、あるいは北欧のノルドプールで卸電力 価格変動が小売事業に与えた影響などから学び、グロー バルでの知見を集約して検討を重ねることが必要です。 ◦ 何が正しくて何が間違っているかということは、異なる経 済状況や時代によって異なります。それぞれの国により資 源の埋蔵状況も異なり、隣国との電力融通や取引状況も 異なるため、電力市場における下記の三つの「トリレンマ」 のバランスをとりながら解決策を模索する必要があります。 たとえ正しい解決策であったとしても、それは必ずしも最終形 ではありません。各国の電力改革の実情を見るまでもなく、常 に変化し続ける市場に対応を迫られることになります。 環境配慮 価格 安定供給新設発電所への EPSの適用 目標とする容量報酬 初期の固定容量報酬の 可能性 新しい原子力発電所 の稼働開始 最初の原子力発電所 への最終投資判断 FIDを通じた投資の実現 原子力発電所の新規投資準備 -プロジェクト資料および設備準備 CCS設備の 試験稼働 NER300の 最初の資金配分 2019-2023年における 配電計画の公開
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
2017年
2018-19年
2020年+
【凡例】
利害関係者
成果 電力業界 規制当局 政府 系統運用機関 電力市場改革(EMR) 長期固定買取制度(FiT CfD) 低炭素電力に長期固定価格買取制度を 2014年から適用 投資誘致(FiD Enabling) 低炭素技術開発を目的とした、原子力と低炭素 プロジェクトによる二酸化炭素回収・貯留(CCS) 技術の検証 二酸化炭素排出原単位(EPS) 二酸化炭素排出原単位(Emissions Performance Standard) を 450gCO2/kWh に設定 容量市場(Capacity Market) 断続的な需要応答に対して、安定した電力供給の 確保と卸売価格の不安定さを軽減 買取価格案の 公開 CfD運用基盤の 完成と公開 エネルギー法案導入 EPSの規制に 関するコンサル テーション EPS規制の 議会上程 脱炭素化に向けた EPSの議会報告 脱炭素化に向けた EPSの議会報告 2015年よりEPS報告の提出 系統運用機関 からCfDとCPMの 配電計画公開 2014-2018年の 配電計画公開 (二次法の発効) 長期固定買取 制度の採用 長期固定買取 制度の開始 現行の徴収制御協定 の締結 固定買取制度の 全面見直し 2019-2020年に おけるCfD価格制度 の二次制定 第1次原子力 計画決定 NER300資金 配分の判断 CCSプロジェクトの 供給契約締結 NER300による2回目の プロポーザル 新たな容量市場設計の 選択肢と供給安定保障 レポートの公開 容量評価 (2018/19年 の容量要件決定) 行動指針案の公開 CPMを用いた 最初の容量市場 提供電力市場改革を成功に導くために
最初に明確にしておくべき最も重要なことは、ステークホルダー と協働するために、電力市場改革の戦略と目的および根拠を 明確にすることです。次に重要なことは、改革のベネフィット を分析・特定し、既存の電力供給プロセスのポジティブな面を 損なわないようにすることです。電力市場改革における四本の 柱を次に示します。 1. メリットオーダーによる電力配分 2. 安定した電力供給実現のためのルール(緊急時における予 備電源確保などのバックアップ計画) 3. 顧客サービスレベルの維持義務(周波数、電圧安定度、停 電後の再通電までの時間の最小化、接続義務など) 4. 環境への影響に配慮した適切な価格設定と管理 改革の実現に向けた計画の策定に際しては、目標設定に時系列 を加え、どの改革の成果をいつまでに実現できそうかを含める ようにします。(たとえば、ナショナルグリッドの新組織、小売 市場の開放、卸売市場の組織計画、新しい系統連系線の接続 など) 計画の統合も重要です。新しい構造改革では一連のイベントを 計画し実施するため、移行期においては複数のプロジェクトの 相互依存関係を認識することが重要です。 プロジェクトの終了段階においては、平常通りのパフォーマン スを目指し、逆方向へのインパクトを回避します。 新たな責任主体となる組織を新しい市場の取り決めと「業務モ デル」に沿って準備し、この新しい組織が新しい市場での役割 を効果的に担って行けるようにします。英国における電力市場改革
新設発電所への EPSの適用 目標とする容量報酬 初期の固定容量報酬の 可能性 新しい原子力発電所 の稼働開始 最初の原子力発電所 への最終投資判断 FIDを通じた投資の実現 原子力発電所の新規投資準備 -プロジェクト資料および設備準備 CCS設備の 試験稼働 NER300の 最初の資金配分 2019-2023年における 配電計画の公開
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2020年+
【凡例】
利害関係者
成果 電力業界 規制当局 政府 系統運用機関 電力市場改革(EMR) 長期固定買取制度(FiT CfD) 低炭素電力に長期固定価格買取制度を 2014年から適用 投資誘致(FiD Enabling) 低炭素技術開発を目的とした、原子力と低炭素 プロジェクトによる二酸化炭素回収・貯留(CCS) 技術の検証 二酸化炭素排出原単位(EPS) 二酸化炭素排出原単位(Emissions Performance Standard) を 450gCO2/kWh に設定 容量市場(Capacity Market) 断続的な需要応答に対して、安定した電力供給の 確保と卸売価格の不安定さを軽減 買取価格案の 公開 CfD運用基盤の 完成と公開 エネルギー法案導入 EPSの規制に 関するコンサル テーション EPS規制の 議会上程 脱炭素化に向けた EPSの議会報告 脱炭素化に向けた EPSの議会報告 2015年よりEPS報告の提出 系統運用機関 からCfDとCPMの 配電計画公開 2014-2018年の 配電計画公開 (二次法の発効) 長期固定買取 制度の採用 長期固定買取 制度の開始 現行の徴収制御協定 の締結 固定買取制度の 全面見直し 2019-2020年に おけるCfD価格制度 の二次制定 第1次原子力 計画決定 NER300資金 配分の判断 CCSプロジェクトの 供給契約締結 NER300による2回目の プロポーザル 新たな容量市場設計の 選択肢と供給安定保障 レポートの公開 容量評価 (2018/19年 の容量要件決定) 行動指針案の公開 CPMを用いた 最初の容量市場 提供発送電分離のゴールデンルール
◦ 電力業界の収益額を10年先まで見通して管理する。価格設定が重要である。 ◦ 既存の資産・システムの技術的能力と、目標とする‘サービス基準’を実現するために必要な新規投資を把握する。 ◦ 電力市場改革の移行期および改革後において、市場参入企業が債務不履行に陥るリスクを回避し、必要な資金調達を可能と するため、バランスシートの健全性や業務実行力が十分に開示されるような情報開示の整備が必要となる。 ◦ 長期的視点(たとえば10年)で考えた時に、電力業界だけでは制御できない不確定な要因が存在するため、特に世界的な燃 料価格、金利や為替、鉄とコンクリートの価格変動に対応した経営を行う必要がある。また、商業運転開始日が当初予定か ら遅延することもあるため、運用シナリオ、不測事態への対応計画、感度テストは稼働スケジュールを決定する上で重要である。市場参加者の要件
発送電分離を計画し推進するには、機能分離後の企業におけ る運営資金調達力を考慮することが重要です。どのような商業 契約がキャッシュフローを保護し、貸借対照表の健全性を維 持するか、という点が市場設計における制約になります。 発送電分離のプロセスに政府がどのようにかかわるかを問わ ず、国や市場間でプロセスが異なり、多くの場合、何を需要家 に提供できるかが鍵となります。 ◦ 民間融資は一般的に公的融資よりも高額になるため、政 府は民間事業者にリスクを移管するように努めます。 ◦ 新しい市場設計により、需要家と事業者の双方に市場で のコストと価値を開示することになります。適切なシステム の設計があって初めて、市場参加者は全体最適を図るこ とができます。市場参加者の独立した行動に関する詳細 な取り決めは、広域系統運用者を中心とした市場・技術 規制に基づいて整備され、展開されます。 − 小売事業会社から送電設備会社への支払いは、送電設 備使用料と電力調達契約による価格協定によって、収 益の変動幅を少なくすることができます。 − 組織構造や会計制度を適切に整備することにより、分 離された電力各社が電力システム全体の利益を追求す るようにインセンティブを働かせる必要があります。そ れぞれが独立したオペレーションを行いながら、バ リューチェーン内のほかの事業体に悪影響を与えない動 機づけが重要です。 ◦ 機能分離後のバリューチェーン全体の信用力は、 新規の市場モデルにおいて長期的な持続可能性へ の鍵となります。発電事業会社
• マーケットシェア • 価格競争 • 不可抗力 • 燃料供給 • 供給停止や投資のタイミングTSO
広域系統運用会社
• 供給停止や投資のタイミング • 第三者アクセス • 電力供給制約 • 安定供給電力市場
• タイムリーで正確な情報 • 信頼できるシステムと通信特定規模需要家
• 安価な電力 • 電力の安定供給 • 電力コスト削減IPP
新卸電力会社
• 商業契約 • 株主還元 • 財政が強固な取引先小売事業会社
• マーケットシェア • 価格競争 • 不可抗力 • 正しい支払記録 • 安定した顧客基盤 ◦ 自由化は規制市場だけでなく競争市場においてもリスクを もたらします。 − 競争市場における電力取引のリスクには、取引量の不均 衡リスクと長期および短期の両方における価格変動リス クがあります。 − このような競争におけるリスクは、次のような重要な問 題につながっています。 ◦ 発電および供給事業の両方における支払不能 ◦ 超過販売および販売未達の両面のリスクと予期し ないインバランス解消のための支払い ◦ 取引協定における負担しきれない担保 ◦ 発送電分離の過程において各利害関係者はさまざまな方 面から影響を受けます。 − 系統運用者は新たな運用方法を要求され、活動と費用 の分離、新システムの構築、内部統制と手順の設計に 加えて、従業員の技術向上のためのトレーニングが必要 とされます。 − 政府の関心は、該当する規制や環境指令に準拠した設 備への投資、市場の効率性の改善、競争の導入にあり ます。 − 規制当局と消費者団体は、安価な電気料金と適切な競 争の維持、電気料金算定の透明性の確保による消費者 保護に焦点を当てる可能性が高い。投資のための価格シグナル
(発電、 送電、配電)
発送電分離を実現するには、課税を含めた価格調整、財務的 な安定、環境フットプリントを考慮した電力安定供給など、多 くの制約と課題に対処する必要があります。 自然独占の送電ビジネスの環境では、規制の構造やパターンに よって統制された資産構成をもとに投資を呼び込む環境を形成 します。企業が実行する設備投資が、ユーザーに対する価値 提供を実現するための費用であることを正当化する必要があり ます。さらに、広域系統運用の送電ビジネスはオープンなアク セスを確保し、透明で平等であることを義務づけられます。 投資シグナルは、適切なレベルでの取引の頻度と取引量および 市場参加をもたらします。英国では、容量市場の導入など卸電 力市場の流動性を高めるための方策が検討されています。 また、卸電力市場への参加者条件は下記のような課題を生み 出します。 ◦ 電力卸売価格の変動性にどう備えるか。売買契約の段階 で考慮するのか、もしくは、ほかの戦略との組み合わせ を含めて総合的に対処するのか。 ◦ 再生可能エネルギーへの投資や、再生可能エネルギーの 供給者からの電力購入に対し、どのようにインセンティブ を与えるのか。Network costs Common costs 健全な競争市場における 企業のコスト構造 “競争可能な価格設定” 過度の利幅を追及し 価格を高騰させた企業 “過大な価格設定” “略奪的な価格設定” 利益 販売・広告費 利益 共通費 ネットワーク費 上限価格 引き下げ が必要 下限価格 引き上げ が必要 過大な利益を享受する より競争力を高めるための運 転資金を獲得する 競争の欠如は、需要家の他 社からの購入能力が制限され ていることを意味する 略奪的価格設定の典型例 支配的企業による過度の低 価格設定は競合他社のシェア を奪う要因となる 支配的地位を維持する 継続すると競合他社の市場退 出を招く可能性がある
競争上の優位性(小売の場合)
小売市場では、需要家に対して魅力的な価格を提示した企業が競争上の優位性を獲得します。それは、一般的な顧客サービス戦 略と同様に、以下の図式で示すことが可能です。 英国のガス・電力規制委員会(Ofgem)は、買取価格に関する 情報の不足や、小売事業会社間の比較が困難であるという需 要家の課題に対応すべく、電力小売市場の評価を実施してい ます。 電力小売市場では、小売価格を技術的要素によって分類してお り、需要家の選択のしやすさと市場競争の活性化を目的として います。小売価格は、たとえば以下のような要素により分類さ れています。 ◦ 支払方法…電気料金の支払方法には、口座振替払い、現 金払い、小切手払いが存在する。また、月々の一括決済 かプリペイド決済かを選択できる。 ◦ 電力メーターの種類…電力メーターには、前払い式のメー ター、スマートメーター、一般のメーターが存在する。 ◦ 再生可能エネルギーに対する税制優遇…グリーンエネル ギーの供給のための追加コストが考慮される。 ◦ スマートメーターの利用…使用料/使用地域/使用時間PwCの貢献
PwCは、英国電力公社の民営化以来、電力市場の再構築に 20年以上にわたって英国政府を支援してきました。 イングランドとウェールズにおける電力プール制度の初期構築 の段階から、PwCは政府機関とともに新市場設計の基準策定 を行い、その後も継続して市場変革の推進を支援しています。 PwCは、英国政府だけでなく規制当局および電力市場参入 者を含めた電力市場再構築の全領域でアドバイザリー業務を 行っています。 新規市場参入各社に対してはリスクアセスメントや市場監視の ルールに対する評価および行為規制の策定、ナショナルグリッド についてはその構築に参画し、運用関連文書の開発を支援して きました。また規制構造の構築後も定期的な運用文書の更新 を行って規制当局を支援しています。 また、市場参入者へのコンサルティングとして、各社のビジネ スプラン作成へのアドバイスや、議会や政府機関で提出される 市場変革案が市場に与えるインパクトおよび競争環境の分析を 行っています。 日本の発送電分離の実現に向けては、英国電力市場の最新構 造と規制およびオペレーションプロシジャなどに関する知見だ けでなく、その発展の経緯や背景の知見を活用できると考えて います。英国における電力自由化支援の実績
◦ 地域配電会社(Regional Electricity Companies - RECs)の民営化に際して、電力プール制度と容量報酬メカニズムおよび規制 の構築 ◦ 容量入札制度の設計およびプール価格の変動を抑制する差金決済契約(CfD)の設計、制度変更と規制変更による電力小売業者へ のインパクト分析を実施。 ◦ 電力プール制度の中長期レビューに参画し、需要家側の入札参加制度の導入、系統運用者の送配電サービスに対するインセンティ ブの導入を推進。 ◦ 1998年の電力小売全面自由化の際に電力プール制度の変更を支援し、新電力プール制度の規制化とシステム化作業を英国政府とと もに実施。 ◦ 新電力取引制度(NETA)構築の最終段階では、制度変更によって求められるオペレーションとリスクアロケーションについて業界 の理解を促し、相対取引制度の導入を推進。 ◦ 系統運用者が行うオペレーションへの新電力取引制度のインパクトおよびリスク開示のインパクトを分析し、系統運用者へのアドバイ スを実施。 ◦ 地域配電会社に対して、小売市場の自由化に際してデータ収集と集約のサービス化に関するビジネスプラン構築のアドバイスを実施 し、規制に従ったオペレーションプロシジャの策定を支援。 ◦ 財務的に困難な状況にある新規参入IPPに対して、発電再開に向けた対応を支援。 ◦ 英国発電市場への新規参入者に対して、リスクと機会のアドバイスを実施。 ◦ ガス発電事業者に対して、新電力取引制度の導入以来アウトオブザマネー状態にある燃料取引や取引量契約について支援。 ◦ 低炭素発電事業者など電力市場の参入者タイプごとに差額契約の導入可能性の検討。 ◦ 差額契約の詳細なオペレーションに関して政府機関の支援を実施。 ◦ 電力規制当局とともに、景気後退期における電力業界各社の収益への影響分析を行い、規制の適正水準について検討。
さらにPwCでは、英国事例をもとに以下に示す各国政府機関を支援した実績があり、各地域の市場環境に合わせた適切な選択肢 とソリューションを提供しています。 国名 実績 欧州 スロバキア スロバキア政府に対して、スロバキア電力(Slovenske Electrarne)の民営化を支援。原子力および従来型の発電 所の民営化・売却の設計および実行を支援。電力市場における入札方式の分析と取引方法を設計。政府が所有す る原子力発電所資産に関する廃炉費用の概算を支援 バルカン諸国 バルカン諸国の地域電力市場のインフラ整備についてコンソーシアムを主導。TSOと電力各社および政府と規制当 局を支援してEC域内規制に沿った安定供給と系統連系ルールを確立し、電力料金改革を実現。地域市場の規制 整備を支援 フランス フランス電力会社(EDF)を支援して6000MWのVPPオークションを支援し、フランス初の大規模電力市場の開設 においてEDFとともにオークションルールの策定と契約条件の開発を実施 ドイツ ドイツ電力市場改革の際に、CHPの卸電力価格設定の構造改革に取り組み、有力CHP発電会社の戦略立案を支 援 オランダ オランダでは電力市場の設立と競争原理の導入を支援し、規制改革を欧州における複数のシナリオで検証した上で 市場形成までの計画を立案 スペイン スペインではEndesaを支援し、電力プール市場における水力と原子力の役割と時間軸の異なる入札方式の導入の 検討および市場取引がEndesaの事業に与える影響に関する分析を実施 ベルギー ベルギーでは電力の規制当局とともにElectrabelから中立 広域系統TSOの分離を支援。複数の規制方式で Electrabelが受ける収益構造の変化を分析し、規制当局とElectrabel間の調整を実施 ハンガリー 電力業界再編における小売市場の整備を支援し、市場での電力価格とストランデッドコストの算出モデルの変化を 検証 スロベニア 政府による電力民営化の準備計画を支援 ルーマニア 国有のHidroelectrica水力発電会社に対して、市場の構造ごとに異なる役割を担う水力発電の特徴を生かして投資 家からの投資を呼び込む戦略立案と民営化に向けた法規制改革の計画立案 コソボ 資源エネルギー省とともに発電事業への新規投資を支援。IPPによる長期取引量契約を可能とするための市場構造 改革を推進し、規制のフレームワークの見直しを実施 ロシア RAO UES統一電力機構に対して、電力市場への競争原理の導入によって同機構が直面するリスクの検討と対応策 立案 アジア タイ タイ政府が1994年に実施したIPP入札の支援に始まり、EGAT発電公社と2013年のIPP入札を推進、タイ政府の エネルギー計画立案を支援 オーストラリア 発電事業における電力強制プール市場のセットアップのための管理コストの見直しおよび電力市場改革の推進と競 争環境の更新
インドネシア 国営電力会社Perusahaan Listrik Negara(PLN)を支援して発送電分離を検討、発電事業での民間参入を促進し、 ジャワ島のIPPとの直接契約による電力調達を実現 マレーシア IPP参入促進政策に合わせてSiasin Energyの契約構造の改革を支援 インド 中央電力庁(CEA)を支援して、IPP参入の早期化に向けた規制改革を推進、発電市場に競争原理を導入 米州 アフリカ 中東 カナダ Nalcor Energyの発電事業プロジェクトを支援 米国 ◦ カリフォルニア州電力市場の創設を支援し、規制立案を推進、カリフォルニアのISOを支援して、システム導入を 推進、送電混雑管理とアンシラリーサービスオークションによる価格と取引決済をIT化 ◦ アルバータ州の電力プールでは、PPAの規制整備を行い、取引プロセスの公正透明化を推進 ◦ 米国全体の送電ビジネスに関する規制のベンチマークを実施し、各国市場での規制のアプローチに複数の選択 肢を提供 モロッコ 発送電分離の検討を行い、発電、送配電、小売の領域ごとに市場原理導入の検証を実施 南アフリカ ◦ 南アフリカ政府とともに再生可能エネルギーによるIPPの導入を推進し、新規参入の選定、評価基準と取引要件 の整備と電力供給契約の構造を整備 ◦ 国営電力会社Escomを支援して長期開発計画と新しい容量規制について政府と交渉し、燃料費や発電所開発の コストおよび電力の供給契約のコストの見積を実施 ナイジェリア 電力改革ではITOの設立を支援し、国営電力会社NEPAを発電、送電、系統運用、配電と小売に分割、取引契約 の整備や卸電力市場での相対取引の導入、バランスプール制および先渡し市場取引の導入と市場取引決済ルール を導入 サウジアラビア 電力規制当局の設立を支援し、組織構造設計とオペレーションプロシージャの整備および人材のスキル要件の定義 を実施
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PwC Japanは、あらた監査法人、京都監査法人、プライスウォーターハウスクーパース株式会社、税理士法人プライスウォーターハウスクーパース、およびそれらの関連会社の総称です。各法人は PwCグローバルネットワークの日本におけるメンバーファーム、またはその指定子会社であり、それぞれ独立した別法人として業務を行っています。
本レポートは、PwC メンバーファームが2013年3月に発行した『Electricity market unbundling and reform』を翻訳したものに、日本で情報を追加したものです。 日本語版発刊月: 2013年5月
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