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【資料1】

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Academic year: 2021

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(1)

佐藤 主光(もとひろ)

一橋大学政策大学院

(2)

視点 留意点 マクロ=量 教育予算(国・地方)の総額確保 ミクロ=質 財源の 内訳 既存の予算配分の見直し =メリハリ・「優先順位付け」 費用対効果(政策評価・事務 事業評価)の徹底 新たな 財源 増税・課税強化 教育と税の機能(効果)の連結 投資と再分配 民間資金等の活用 収益性と公共性の整合化 自助努力の促進 ボランティアの活用 以下で説明

教育の位置づけ(=機能)に応じた財源

(3)

狙い 教育の位置づけ 教育の成果 教育レベル 経済政 策 長期的経済成 長を促進 労働の生産性の向上=人的資本の 蓄積 専門的・実践的 知識の取得 高等教育 財政面=将来の税収増 公共政 策 人材育成 人間力・幸福度 の向上 国家公共財 基礎的学力(生きる 力)の提供 基礎的学力向上 初等・中等教育 <基礎知識> 地方公共財 地域社会の活力 地域にあった多 様な人格形成 初等・中等教育 <応用知識> 社会政 策 所得再分配(格 差是正) 「事前的」再分配 =世代間の貧困の連鎖の解消 教育機会の均等 化 教育全般(幼児 教育を含む) 財政面=将来の福祉支出(=事後 的再分配)の節減 税の再分配 機能との連結

(4)

対象:高等教育(大学等) 機能:労働生産性の向上 財源の原則: 成長(効率性)を損なわない「広く薄い課税」 教育投資の誘因を促す「受益と負担」のリンク 具体的な財源 課税所得を拡大(所得控除等を縮減)した所得税 現行の所得税ままでは課税ベースが狭い 「包括的」所得課税=勤労所得・公的年金等所得、金融所得等を対象 所得税と授業料・教材費等教育経費控除(給与所得控除の見直しと「特定支 出控除」の拡充)の組み合わせ 対象=社会人(リカレント)教育

(5)

「真に必要なセイフティー・ネットは社会保障によって担保されるべき」としつつも、 「税制も・・、それ自体として再分配機能を適切に発揮」(政府税制調査会「抜本 的な税制改革に向けた基本的考え方」(2007年11月)) ⇒課税ベースの拡大を含む所得課税(+資産課税)の強化 「社会・経済の構造変化を踏まえ、・・・今後どのような世帯に税制上の配慮の重 点をシフトしていくべきかについて検討」(政府税制調査会「働き方の選択に対し て中立的な税制の構築をはじめとする個人所得課税改革に関する論点整理」 (2014年11月) ⇒「夫婦を形成し子どもを産み育てようとする世帯」重視 税制改革の方向性 所得税・相続税等の再分配機能の強化 子育て世帯重視への政策的配慮のシフト ただし、再分配は課税に給付(現物・現金)を合わせて完結 教育=子育て世帯中心の(広義の)現物給付

(6)

対象:教育全般(幼児教育を含む) 機能:世代間の貧困の連鎖の解消 効果: ①所得階層の流動化 ②自立の促進と(将来的)福祉コストの削減 財源の原則 応能課税と低所得世帯への所得移転の連結(=再分配機能の担保) 具体的財源 累進的所得税(所得税の累進構造の強化を含む)・資産課税(相続税) 現物給付 狭義=児童教育を含む教育サービスの充実 広義=幼児教育の無償化・高等教育の授業料軽減等 現金給付 低所得子育て世帯を対象とした給付付き税額控除 税額控除は子供の教育費(授業料の他・教材費、塾等を含む)に充当

(7)

財源 支出 消費税 社会保障(年金、医療・介護) 社会保障と税の 一体改革 子育て支援 現金給付=児童手当等 現物給付=保育所等の整備 教育と税の一体改革? 所得税・相続税強化 学校教育 幼児教育 給付=授業料補助等

(8)

出所:財務省資料 所得税の累進性=再分配 力は①税率構造(最高税 率)だけではなく、②課税 ベース(控除額)の大きさ や③控除の仕方(所得控 除VS税額控除)による ⇒ 手厚い所得控除が課税 ベースを浸食 高所得層、高齢者世帯に 有利な所得控除 給与所得控除 公的年金等控除 ⇔再分配の強化・子育て世帯 重視

(9)

再分配としての相続税の活用 相続税の強化(基礎控除の縮減・最高税率の引き上げ)+贈与税の非課税枠 (例:教育資金1500万円非課税枠)の拡大 家族内における資金移転(親世代⇒子世代)へのシフト=家族内再分配⇒格差 の固定化? 強化された相続税 ⇒教育に充当することで所得階層の流動化(固定化の回避) 贈与税減税=家族内移転と相続税強化=再分配の棲み分け 「応益課税」としての固定資産税の活用 教育サービスの充実等が地域の魅力を向上 ⇒資本化=地価の上昇⇒固定資産税の増収 「足による投票」(孟母三遷) 教育コストの一部をSelf finance ただし、地価を反映した評価が前提⇒課税評価の見直し=小規模住宅・農地へ の軽減措置の圧縮等

(10)

自助努力の促進 教育資金確保=貯蓄・投資口座への拠出・利子、配当に対する非課税措置 例:こども版NISA? 社会人教育(再チャレンジ)支援=授業料等に係る特定支出控除の拡充 給与所得控除等の改編 PFI・PPPの活用 収益事業と公共施設(学校教育)の併用 例:小中学校等、教育施設の集約・再編を図る際、空いた土地について商業施設 等の「収益事業」を認める一方、新たな学校施設の管理・運営を(コスト込みで)委託 ボランティアの活用 地域の高齢者(=年金生活者)を動員 放課後教育(「見守り」)、社会・実務教育(お金の知識など)の実施 コスト(人件費)が掛らない他、高齢者も地域社会との繋がりを保てる「一石二鳥」

(11)

教育=投資であれば、経費は控除することが望ましい 教育資金の源泉 贈与=教育資金一括贈与非課税措置 稼得所得=所得税控除の措置なし 教育投資に対する課税措置の対称性・公平性の確保 ⇒ 社会人教育等に係る経費(授業料等)に控除=特定支出控除の改編・拡充

(12)

国・地方とも財政難⇒公共施設・サービス提供 の「持続性」が問われている 公共施設に収益事業を抱き合わせ⇒公共性 を持続させるための収益性の確保 12 収益性と公共性は矛盾しない 民間活用 の形態 特徴 指定管理 者制度 公共施設(病院等を含 む)の管理・運営を民間 事業者に委託 委託先は競争入札で決 定 市場化テ スト 政策執行の契約を公共 (従来の事業主体)と民 間(新規参入主体)で競 争 例:社会保険料の徴収 保育施設運営 PFI 施設・事業の建設・資金 調達、管理・運営を一括 的に民間事業者に委託 例:公共施設(官庁等) 公立病院・学校

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(14)

成果の範囲 財源 留意点 経済政策 ・社会全体 +教育を受け た個人 所得税等 (自助の促進) 非課税貯蓄・投資口座 所得税は課税所得の拡大が前提 公共政策 国家公 共財 地方公 共財 ・地域および 個人 (地域的応益課税) ・固定資産税等 地方の創意工夫の活用 社会政策 ・社会全体 (応能課税) ・累進的所得税+相続 税 現物給付=教育による再分配の強化 貧困の連鎖の解消 子育て世帯への政策的配慮の転 換 税金以外の財源 対象 民間資金(PFI/PPP) 学校施設の管理運営 高齢者ボランティア 放課後教育(見守り)・実務教育

(15)

改革の内容 効果 課題 所得税 (ゆるやかな目 的税) 所得課税の強化 ・財源確保 ・所得再分配 ・課税所得の拡大 所得控除の縮小等 ・所得捕捉の適正化 マイナンバーの活 用・拡充 +教育向け特定支出 控除の拡充 ・社会人教育投資の促進 +非課税貯蓄(投資) 口座の創設 ・教育資金の確保 +給付付き税額控除 ・子育て世帯への教育支援 固定資産税・ 個人住民税 教育目的税の創設 ・応益課税 ・地方独自の取り組みの財源 ・課税ベース(課税標 準額)の拡大 相続税 課税強化 ・再分配・世代間の所得流動化(格 差の固定化回避) ・資産の捕捉・評価 課税強化とのセッ ト策で教育を促進

(16)

チームジャパンで 教育を支える 公的教育関連支出 私学授業料 塾代等私的支出 社会的利益 ・経済成長・活性化、基礎研究 等「外部性」 (直接的には)私的利益 ・給与の増加、雇用機会の拡 大等 所得税等「広く薄い課税」 所得連動 型奨学金 授業料 自己負担 財源 非課税口座(自助) 低所得層・子育て世帯支援 ・給付付き税額控除 ・授業料無償化等 累進的所得税・相続税 教育(幼児・高等教育を含む)を社会全 体で支えるという合意形成が前提 説得のためのビジョンと定量評価

(17)

納税者の信認=課税の目的・効果の明確化 教育効果の定量化・情報開示 政策(事務事業)評価・PDCAの徹底 政策目的(理念)は手段=政策・事業を正当化しない! 「共感」の確保 子供は「社会全体の財産」=受益の範囲を子育て世帯に限定しない ⇒(皆が受益する)公共財としての教育 「国造り」は人づくりから=長期的視点から教育を評価 ⇒ (社会)投資としての教育 当事者意識? オプトアウト=公的教育が充実しなくても私学・塾に子供を通わせる「逃げ道」 あり ⇔ 社会保険=原則、全ての個人をカバー

(18)

政策の取捨選択 政策の優先順位づけ=メリハリのある予算配分 ⇔予算総額の拡大=屋上屋を重ねる見直し 政策目的は手段を正当化しない⇒効率益な手段の選択 「屋上屋を重ねる改革」を避ける ⇒ 既存政策の見直しを合わせたビルドアンド スクラップ 政策の見直し マネジメントサイクル= 政策評価の結果を予算編成に反映 公共部門の文化の転換 予算偏重(予算消化主義)から 成果重視へ 手続き重視から結果責任へ 国土交通省:政策評価の仕組み

参照

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