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地盤工学ジャーナル Vol.15,No.3, 液状化地盤中の電柱の沈下および傾斜の抑制に対するドレーン化工法の適用性検証 伊藤広和 1, 石丸真 2, 中井健太郎 3, 野田利弘 4 1 東京電力ホールディングス 経営技術戦略研究所技術開発部需要家エリア 2 電力中央研究所 地球工学研

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Academic year: 2021

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液状化地盤中の電柱の沈下および傾斜の抑制に対するドレーン化工法の適用性検証

伊藤広和

1

,石丸 真

2

,中井健太郎

3

,野田利弘

4 1 東京電力ホールディングス・経営技術戦略研究所 技術開発部 需要家エリア  2 電力中央研究所・地球工学研究所 地震工学領域 地盤工学グループ  3 名古屋大学・大学院工学研究科 土木工学専攻  4 名古屋大学・減災連携研究センター 

液状化地盤中の電柱の沈下および傾斜の抑制に対するドレーン化工法の適用性検証

伊藤

広和

1

,石丸

2

,中井

健太郎

3

,野田

利弘

4 1 東京電力ホールディングス・経営技術戦略研究所 技術開発部 需要家エリア 2 電力中央研究所・地球工学研究所 地震工学領域 地盤工学グループ 3 名古屋大学・大学院工学研究科 土木工学専攻 4 名古屋大学・減災連携研究センター

2011 年東北地方太平洋沖地震の影響により,関東地方でも広範囲に液状化が発生し,多数の電柱が沈下・ 傾斜の被害を受けた。都市部では電柱は狭小な場所に設置される場合が多いため対策範囲が限られており, また液状化地域だけでも膨大な数量の電柱が施設されているため,安価で簡易な対策工法の開発が望まれ ている。本研究では排水工法に着目し,砂地盤の液状化時における電柱の沈下・傾斜の抑制を目的として, 電柱にドレーン孔を設ける工法を新たに考案した。電柱底部,および電柱底部・地中部側面にドレーン孔 を設けた模型を用いて遠心力模型実験を行ったところ,沈下量・傾斜量ともにドレーン化の程度に応じて 小さくなり,電柱のドレーン化は液状化地盤の電柱の沈下・傾斜に対して一定の効果があることを実証し た。 キーワード:電柱,液状化対策,傾斜,沈下,遠心力模型実験

1. はじめに

1.1 研究の背景 近年,高度情報化社会の進展や生活水準の向上に伴い, 平常時の電気の安定供給に加えて,災害時の早期復旧が求 められている。電力システムの中でも,需要家に最も近接 している架空配電設備の電柱については,東京電力管内に 約591 万基(2016 年現在)1)が施設されており,インフラ 設備として重要な役割を担っている。一方で,災害時にお いては,膨大な設備数に対して迅速な巡視・改修による公 衆安全確保が必要不可欠となる。2011 年 3 月 11 日に発生 した東北地方太平洋沖地震においては,電柱の被害(傾 斜・沈下・ひび割れ)が14,276 基2)で生じ,供給支障につ いては3 月 18 日 22 時 10 分に停電を解消した。電気の安 全・安定供給の維持向上のために,面的に広がる配電設備 の被害軽減化と復旧迅速化は必須であり,耐震性能向上が 喫緊の課題である。 1.2 東日本大震災における液状化による電柱の被害 千葉県,茨城県を中心に電柱の被害が生じ,その被害要 因の多くが広範囲に発生した液状化による電柱傾斜であ った3)。特に,千葉県浦安市では,当該エリアの設備数の 約1 割に当たる電柱 636 基において,沈下・傾斜の被害が 発生し,いずれも液状化による道路や住宅の被害が大きい 地域に集中した 4)。沈下・傾斜が大きい電柱の周辺では, その影響によって,家屋損傷や交通支障に至った。また, 沈下・傾斜した電柱において,改修に時間を要する設備に 対しては,仮復旧として支柱や支線による倒壊防止措置等 の安全処置を実施した被害箇所もあった2)。このような液 状化に起因した電柱の沈下・傾斜の影響を考慮し,被害軽 減に向けて,電柱の液状化対策を検討する必要がある。 1.3 電柱の液状化対策に関する既往の研究と本研究の 目的 これまでに検討されている電柱の液状化対策工法とし て,グラベルドレーン工法 5)6)があげられる。これは電柱 の根入れ部分を砕石で覆い,囲い網もしくは袋状の透水シ ートで固定することで,震動時に生じる過剰間隙水圧を早 期に消散させる工法である。液状化抑制効果は期待できる ものの,その効果はグラベルドレーン径に依存することか ら,住宅等の狭隘箇所への施設が困難となる可能性がある。 本研究では,液状化地盤における電柱の沈下および傾斜 の抑制を目的として,グラベルドレーン工法と同様に排水 工法7)に着目する。ただし,狭隘箇所に適用するため,鉄 筋コンクリート製の電柱内部の中空部を利用して排水す る工法を新たに考案する。すなわち,従来の電柱の施設範 囲を変えることなく,震動時に生じる過剰間隙水圧を早期 に消散させることにより,電柱周囲の地盤の剛性低下を抑 制する工法である。本稿では,その工法の適用性検証とし て実施した遠心力模型実験の結果について報告する。 地盤工学ジャーナル  Vol.15 , No.3 , 643-652

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2. 実験条件

本研究では,1/25 縮小率の電柱模型を作製し,遠心加速25G の遠心力場において表 1 に示す 2 ケースの遠心力 模型実験を実施した。表 2 に遠心力模型実験の相似則 8) を示すとともに,以下に実験条件の詳細を記す。 表 1 遠心力模型実験のケース概要(電柱の条件) ケース 対策工法種類・本数 根入れ深さ 頂部水平力 CASE1 素柱(対策なし)×2 本 3.4m (深入れ) なし 底部ドレーン化×2 本 底部・側面ドレーン化×2 本 CASE2 素柱(対策なし)×2 本 2.4m (標準) 各対策工法 について電 柱1 本のみ 考慮 底部ドレーン化×2 本 底部・側面ドレーン化×2 本 表 2 遠心力模型実験の相似則(遠心加速度25G の場合) 物理量 実物 模型 長さ 1 1/25 面積 1 1/(25)2 体積 1 1/(25)3 重さ 1 1/(25)2 応力 1 1 ひずみ 1 1 時間 1 1/25 変位 1 1/25 速度 1 1 加速度 1 25 2.1 地盤模型 地盤模型はCASE1,CASE2 とも共通条件として,せん 断土槽中に珪砂7 号と粘性流体(25mN/m2・s のメチルセ ルロース水溶液)を用いて作製した。地盤高さは 400mm (実規模換算10m)で,地下水位は地表面から-40mm(実 規模換算1m)の位置とした。 地盤模型の作製方法は,次に示す通りである。脱気した 粘性流体を用いて水中落下により液状化(飽和)層を作製 した後,気中落下により地下水位より上の表層地盤を作製 した。相対密度については,出来上がりの実績で,液状化 層はCASE1,CASE2 ともに 55.5%,表層は CASE1:69.0%, CASE2:68.0%であった。なお,本実験で用いた地盤模型 は,谷ら9)の研究を参考に作製した。 2.2 地盤材料の物性値 珪 砂 7 号 の 基 本 的 な 物 性 値 は , 土 粒 子 の 密 度 : 2.625Mg/m3,最大間隙比:1.198,最小間隙比:0.699 であ る。せん断弾性係数,動的変形特性,および液状化強度に ついては,相対密度:約55%の供試体(直径 50mm×高さ 100mm)を作製し,繰返し三軸試験により求めた。 せん断弾性係数については,拘束圧を変えて微小繰返し 載荷を行い,拘束圧𝜎 (kPa)とせん断弾性係数𝐺 (kPa)の 関係を整理した。図 1 に,試験結果と式(1)による近似曲 線を合わせて示す。 𝐺 4900 ⋅ 𝜎 . (1) 図 2,図 3 には,動的変形特性と,液状化強度曲線(両 振幅軸ひずみDA=5%のときの繰返し載荷回数𝑁 と繰返し 応力振幅比𝐶𝑆𝑅の関係)をそれぞれ示す。繰返し三軸試験 は拘束圧𝜎 =30,60kPa で行ったが,図 2,図 3 とも拘束 圧による違いはあまり認められないことが確認できる。図 3 の試験結果を最小二乗法により累乗で近似したところ, 以下の関係が得られた。 𝐶𝑆𝑅 0.14 ⋅ 𝑁 . (2) これより,繰返し載荷回数𝑁 =20 回のときの値を液状化強 度𝑅 とすると,𝑅 =0.10 である。 図 1 せん断弾性係数の拘束圧依存 図 2 動的変形特性 0 10000 20000 30000 40000 50000 60000 70000 0 15 30 45 60 75 90 105 120 135 150 165 180 せん断 弾性 係数 G0 (kP a) 拘束圧σ'c(kPa) 試験結果 近似曲線 0.00 0.02 0.04 0.06 0.08 0.10 0.12 0.14 0.16 1 10 100 繰返し 応力振幅 比 繰返し載荷回数 拘束圧30kPa 拘束圧60kPa 累乗 (拘束圧30kPa) 累乗 (拘束圧60kPa) DA=5% 図 3 液状化強度曲線 0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 0.000001 0.00001 0.0001 0.001 0.01 減衰 定数 h せん 断弾 性係 数比 G / G 0 せん断ひずみγ 拘束圧30kPa_G/G₀ 拘束圧60kPa_G/G₀ 拘束圧30kPa_h 拘束圧60kPa_h

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2.3 電柱模型 本研究では,電柱底部および地中部側面に排水用のドレ ーン孔を設け,電柱周囲地盤の剛性低下を防ぐことにより, 電柱の沈下・傾斜を抑制する工法を考案し,その適用性を 検証する。実験では,対策なしの素柱と,電柱底部にドレ ーン孔を設けた底部ドレーン化,電柱底部および地中部側 面にドレーン孔を設けた底部・側面ドレーン化の3 種類の 電柱模型を使用した。 2.3.1 素柱(対策なし) 表 3 に,電柱模型について想定する実物と模型の関係 を示す。実物の電柱は上部ほど径が小さくなるが,本実験 では簡素化のため地際径で均一とした。また,実物の電柱 は鉄筋コンクリート製であるが,本研究の電柱模型は外径 14mm×肉厚 1mm のアルミパイプの内側に,外径 12mm× 肉厚1mm のアクリルパイプを挿入・接着して作製した。 表 3 電柱模型(括弧内は模型スケール) 想定する実物 模型 長さ CASE1:15m CASE2:14m CASE1:15m(模型 600mm) CASE2:14m(模型 560mm) 根入れ 深さ CASE1:3.4m CASE2:2.4m CASE1:3.4m(模型 136mm) CASE2:2.4m(模型 96mm) 外径 0.345m 0.350m(模型 14mm) 肉厚 0.05m 0.05m(模型 2mm) 質量 CASE1:1,490kg CASE2:1,350kg CASE1:1,423kg(模型 91g) CASE2:1,328kg(模型 85g) 密度 径均一 の場合 CASE1:2,144kg/m3 CASE2:2,081kg/m3 CASE1:2,013kg/m3 CASE2:2,013kg/m3 図 4 に,本加振前のホワイトノイズ加振による電柱頂 部/地表面のフーリエ振幅比を示す。電柱模型の固有振動 数は実規模換算で約 1.5Hz であり,構成材料は異なるが, 実物の電柱10)とも概ね整合した値である。なお,素柱の場 合の電柱模型の底部は,実物の電柱と同じく閉塞条件とし た。 2.3.2 底部ドレーン化 底部ドレーン化は,素柱の底部(内径10mm,実規模換 算0.25m)の閉塞を取り除き,目開き 0.087mm のステンレ スフィルターを設置することで電柱底部をドレーン化し た。底部ドレーン化の模型の様子を写真 1 に示す。なお, 加振中および加振後の電柱内部の水抜き用として,地表面 から 12mm(実規模換算 0.3m)上部の位置に,径 1.5mm (実規模換算37.5mm)のドレーン孔を対面位置に 2 箇所 設けた。 2.3.3 底部・側面ドレーン化 底部・側面ドレーン化は,底部ドレーン化に加えて電柱 の地中部側面にもドレーン孔を設けた。底部・側面ドレー ン化の模型の様子を写真 2 に示す。また,図 5 には CASE1 図 4 ホワイトノイズ加振による電柱模型の固有振動数(実 規模換算済) 0.01 0.1 1 10 100 0.1 1 10 フ ーリエ 振幅比 振動数 (Hz) 電柱頂部/地表面 写真 1 底部ドレーン化 写真 2 底部・側面ドレーン化(CASE2・根入れ深さ 2.4m) 図 5 地中部側面のドレーン孔(実規模換算済) 3.4m ・側面のドレーン孔の径:37.5mm ・地上部のドレーン孔(全2個)の配置 地表面より0.3m上の対面位置 ・CASE1:地中部のドレーン孔(全12個)の配置 底部から0.3mピッチ(6深度,千鳥配置) 1深度にドレーン孔2個(対面位置) ステンレスフィルター:底部から2.0mの高さまで側面に設置 ・CASE2:地中部のドレーン孔(全8個)の配置 底部から0.3mピッチ(4深度,千鳥配置) 1深度にドレーン孔2個(対面位置) ステンレスフィルター:底部から1.4mの高さまで側面に設置 1.8m 2.4m 1.2m CASE1 CASE2 電柱の液状化対策

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およびCASE2 の地中部側面のドレーン孔の配置を示す。 地上部の水抜き用のドレーン孔とステンレスフィルター の条件は,底部ドレーン化と同様である。なお,地中部側 面のドレーン孔の径は,1.5mm(実規模換算 37.5mm)と した。この径の大きさは,実物の電柱に設けても強度上問 題ないと考えられる範囲で,できるだけ大きな径として設 定した。 2.4 電柱模型と計測器の配置 電柱模型と計測器配置の平面図(模型スケール,単位: mm)を図 6 に示す。各ケースでせん断土槽内に 6 本の電 柱模型を設置し,CASE1 では再現性確認のため土槽の E 側とW 側で同一条件の電柱模型を設置した。CASE2 でも E 側と W 側で同一条件の電柱模型を設置したが,E 側では 左右の電線の自重差等による電柱頂部の水平力(以下,頂 部水平力と呼ぶ)を考慮した。 図 7 には,計測器配置の側面図(X-X 断面,Y-Y 断面 の位置は図 6 を参照)を示す。計測項目は地表面・地中 部の加速度,地表面の変位,地中部の水圧,および電柱模 型頂部の加速度である。地中部の水圧計については,過剰 図 6 電柱模型と計測器配置の平面図(模型スケール,単位:mm) N S E W 250 300 250 X X Y Y 1950 加振方向 575 400 400 575 底部ドレーン (BW) 素柱 (CW) 底部・側面ドレーン (AW) 底部ドレーン (BE) 素柱 (CE) 底部・側面ドレーン (AE) :電柱頂部加速度計 ( は加振直交方向) :加速度計 :水圧計 :レーザー変位計 水平 水平 鉛直 鉛直 図 7 電柱模型と計測器配置の側面図(模型スケール,単位:mm,X-X 断面は CASE1 の場合) 液状化層 (珪砂7号,Dr=55.5%) 10 13 6 46 4 底部ドレーン 素柱 底部・側面ドレーン C L 50 50 50 1950 575 400 400 575 12 0 360 40 電柱側面の水圧計位置: 電柱芯と水圧計中心の間隔は20mm 支持層(ソイルセメント,qu=1000kN/m2) C L 40 100 x 3 60 100 x 2 80 30 50 N S (回転中心側) 120 360 40 <X-X断面> <Y-Y断面> 土槽中央加速度計の測点名 上からA-C1,C2,C3,C4,C5,C6 土槽中央水圧計の測点名 上からPW-C2,C3,C4,C5 D-CH D-CV D-NH D-NV :電柱頂部加速度計 :加速度計 ( は鉛直方向) :水圧計 :レーザー変位計

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間隙水圧の発生状況を比較するため,電柱模型周囲にも配 置した。また,電柱模型頂部にはひずみ型の加速度計を設 置することで,加振中の電柱模型の傾斜量を計測した。な お,図 7 の X-X 断面は CASE1 の場合を示しており,CASE2 では電柱模型の根入れ深さが異なる。 2.5 頂部水平力 CASE2 の土槽 E 側に設置した AE,BE,CE(図 6 参照) の3 本の電柱模型については,頂部水平力として,実規模 換算で電柱頂部から0.25m の位置に 3.12kN に相当する力 (同設計荷重の実際の電柱を対象に,左右の張力差をサン プル調査した平均値)を考慮した。 図 8 に,実験における頂部水平力の載荷方法を示す。 実験では設定値と転倒モーメントが等しくなるように,錘 により頂部水平力を模擬した。なお,図 8 に示した錘系 の固有振動数(実規模換算で約0.3Hz)は加振波の主要振 動数範囲とずれているため,錘は加振中に大きく振動しな いことを確認している。 頂部水平力の載荷方向は,図 8 において W から E に向 かう方向(加振直交方向)とした。加振による電柱の振動 と頂部水平力の重畳は問題が複雑になるため,本実験では 加振波は地盤の液状化(支持力低下)の主因,頂部水平力 は電柱の傾斜の主因として,外力の影響を区分した。 2.6 入力波 入力波は,2011 年東北地方太平洋沖地震の際に K-NET 浦安で観測された地震動を基盤まで引き戻し,加速度レベ ルおよび本震と余震のインターバルを調整した水平加速 度波形を振動台指令波として用いた。なお,余震について は,余震により被害が拡大したとのアンケート結果11)を参 考に,過剰間隙水圧が上昇した状態でさらに地震動が入力 される厳しい条件を想定して設定した。 図 9 に,入力波形の一例とその加速度応答スペクトル を示す。図には振動台上面と支持層上面(計測位置:A-C6) の水平加速度を示しているが,高振動数域で若干違いはあ るものの両者は概ね等しいことが確認できる。本実験では, 支持層上面の水平加速度を液状化層への入力と考えた。表 4 には,CASE1 および CASE2 の本震の最大加速度(計測 位置:A-C6)を示す。なお,CASE1 は小・中・大の 3 加 振,CASE2 は小・中の 2 加振の実験を実施した。加速度 レベルについては,液状化の程度が異なる状況を考慮して 設定しており,小地震は液状化が生じないか,一部の深度 のみ液状化が生じる加速度レベル,中地震は地盤全層で液 状化が生じる加速度レベル,大地震は非常に大きな地震動 を想定して中地震の約2 倍の加速度レベルとした。 表 4 入力波形の最大加速度(計測位置:A-C6,実規模換算済) ケース CASE1 CASE2 小加振 0.8m/s2 0.9m/s2 中加振 5.8m/s2 6.5m/s2 大加振 13.3m/s2

3. 実験結果と考察

CASE2 を例に,実験前後の模型全体の様子を写真 3 と 写真 4 に示す。なお,以降のデータは特に断りのない限 り,全て実規模換算した値で示す。 3.1 地盤の応答 例として,CASE2・中加振の場合の土槽中央の過剰間隙 水圧比と水平加速度の時刻歴を図 10 および図 11 にそれ 図 9 入力波形の一例(CASE2・中加振,実規模換算済) (a) 水平加速度時刻歴 (b) 加速度応答スペクトル -8.0 -6.0 -4.0 -2.0 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 0 100 200 300 400 500 加 速 度 (m/ s 2) 時 間 (s) A-C6 振 動台上 面 0.1 1 10 0.1 1 10 加速 度 (m/s 2) 振動数 (Hz) A-C6 振動台上面 h=5% 図 8 CASE2 における頂部水平力の載荷方法 ワイヤ 114mm 錘の質量 (26.5g) ※ワイヤの 質量含む <設定:頂部から0.25mの位置に3.12kNの水平力> (模型スケールの転倒モーメント) ・頂部水平力:0.20N ・載荷位置:地表面から0.454m ⇒転倒モーメント:0.091N・m W E 加振方向: 紙面奥行方向 パイプ (ストッパー) 350mm 96mm (模型) ・錘の質量(ワイヤ含む):26.5g ・頂部水平力:0.26N ・載荷位置:地表面から0.350m ⇒転倒モーメント:0.091N・m 電柱の液状化対策

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ぞれ示す。地表面および地中の水平加速度は高振動数成分 のノイズが確認されたため,図 11 では 8Hz(実験に用い た振動台の制御可能な振動数の上限 200Hz の実規模換算 値)のローパスフィルターをかけた波形も合わせて示す。 図 10 より,地盤浅部だけでなく,支持層直上の地盤深 部においても過剰間隙水圧比はほぼ1 に達し,液状化層全 体が完全に液状化している様子が確認できる。そのため, 支持層上面の最大水平加速度6.5m/s2に対し,図 11 の液状 化層における最大水平加速度は 1.5m/s2程度まで大幅に減 衰している。なお,図 10(c)の地盤深部の過剰間隙水圧比 は,本震中に1 に達した後で,400 秒付近の余震までの間 に減少に転じているのに対し,図 10(a)(b)の地盤中央~浅 部では本震~余震の間もほぼ 1 の状態がキープされてい る。これは,過剰間隙水圧の消散に伴い,地盤深部から浅 部に向かって水が流入するためである。 図 12 には,CASE2・中加振の場合の過剰間隙水圧が消 (d) 計測位置:A-C5 図 11 土槽中央の水平加速度(CASE2・中加振,実規模換 算済) (a) 計測位置:A-C1 (b) 計測位置:A-C2 (c) 計測位置:A-C3 -2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 0 100 200 300 400 500 加 速 度 (m/ s 2) 時 間 (s) A-C1 ロ ーパス _8Hz -2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 0 100 200 300 400 500 加 速 度 (m/ s 2) 時 間 (s) A-C2 ロ ーパス _8Hz -2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 0 100 200 300 400 500 加 速 度 (m/ s 2) 時 間 (s) A-C3 ロ ーパス _8Hz -2.0 -1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 0 100 200 300 400 500 加 速 度 (m/ s 2) 時 間 (s) A-C5 ロ ーパス _8Hz (c) 計測位置:PW-C5 図 10 土槽中央の過剰間隙水圧比(CASE2・中加振,実規 模換算済) (a) 計測位置:PW-C2 (b) 計測位置:PW-C3 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 0 100 200 300 400 500 過 剰間 隙 水圧比 時 間 (s) 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 0 100 200 300 400 500 過 剰間 隙 水圧比 時 間 (s) 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 0 100 200 300 400 500 過 剰間 隙 水圧比 時 間 (s) 写真 3 実験前の模型全体の様子 写真 4 実験後の模型全体の様子

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散するまでの地表面の沈下量(中加振開始時を初期値とす る)を示す。これより,土槽中央と土槽中央から加振方向 に 10m 離れた位置の地表面沈下量はほぼ同じであること が確認できる。なお,約100 秒時の変位の急激な変動は, 電圧のノイズによるものと推測される。 3.2 CASE1 CASE1 では,中加振および大加振の加振時に撮影した ビデオより,ドレーン化した電柱模型の地上部のドレーン 孔からの排水を確認した。写真 5 と写真 6 に,中加振時 の排水状況を示す。底部・側面ドレーン化の方が排水のタ イミングが早く,排水量も多かった。 中加振および大加振後に,重力場で計測した電柱模型の 沈下量と傾斜量を表 5,表 6 にそれぞれ示す。なお,重 力場と 25G の遠心力場でほぼ同様の状態と仮定し,ここ でも沈下量は実規模換算した値で示す(重力場の計測値を 括弧内に記載)。また,電柱周囲の地表面沈下の計測は, 模型スケールで電柱から約 30mm 離れた位置で行ってお り,電柱沈下の値が正の場合は,地表面の沈下量に対して 電柱の沈下量が小さいことを表している。 まず,表 5 に示した中加振では,電柱の沈下・傾斜に ついて対策の有無による大きな違いは確認できなかった。 このことから,根入れ3.4m がそもそも沈下・傾斜に対し て効果が大きい可能性がある。なお,傾斜については概ね 1°以下であるが,加振直交方向の方が加振方向よりも大 きな値を示すケースもあることから,1°程度の傾斜は, 電柱設置時の僅かなずれ(初期傾斜)や,地盤模型作製時 の物性のバラツキが加振時に影響したと考えられる。次に, 表 6 に示した大加振では,底部・側面ドレーン化は沈下 なし,底部ドレーン化は素柱の約36%の沈下量であり,ド レーン化の程度と対策効果が符合した結果が得られた。傾 斜については最大でも素柱の 2.8°であり,大きな差では ないものの,相対的な比較では対策の有無による違いが確 認できた。 CASE1 の実験条件では,被害モードは沈下の傾向であ り,傾斜はあまり発生しなかった。これは,根入れ 3.4m により傾斜し難い状況であった点に加えて,電線等による 頂部水平力を考慮していないことが原因と考えられる。 なお,CASE1 では再現性確認のため,土槽の E 側と W 側で同一条件の電柱模型を設置したが,両者はほぼ同様の 結果であった。各電柱模型は,加振方向には10m,加振直 交方向には7.5m 離した位置に設置しているが,地盤に対 して電柱模型が占める割合は小さいため,電柱模型が相互 に影響を及ぼす可能性は小さいと考えられる。 3.3 CASE2 CASE2 でも中加振の加振時に,ドレーン化した電柱模 型の地上部のドレーン孔からの排水を確認した。CASE1 と同様,底部ドレーン化よりも底部・側面ドレーン化の方 が排水のタイミングが早く,排水量も多かった。なお, CASE1 との比較では,写真 7(底部・側面ドレーン化, 余震開始時)に示すように,側面のドレーン孔や根入れが 少ないCASE2 の方が排水量は少なかった。 表 5 CASE1・中加振後の電柱模型の沈下量(括弧内は重力場の計 測値)と傾斜量 AW BW CW AE BE CE 電柱周囲 地表面沈下 沈下:- (mm) -300 (-12) -350 (-14) -350 (-14) -325 (-13) -375 (-15) -350 (-14) 電柱沈下(地表 からの相対値) 沈下:- (mm) 25 (1) 50 (2) 0 (0) 25 (1) 75 (3) -25 (-1) 傾斜 加振方向 S 側:+ (°) 0.4 -0.5 -0.8 -0.9 -0.8 -0.6 傾斜 加振直交方向 W 側:+ (°) 0.4 -0.1 0.1 1.0 1.3 0.6 -300 -200 -100 0 100 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 変 位 (m m) 時 間 (s) D-CV D-NV 図 12 地表面の鉛直変位(CASE2・中加振,実規模換算済) (a) 余震開始時 (b) 消散時 写真 5 底部・側面ドレーン化の排水状況 (a) 余震開始時 (b) 消散時 写真 6 底部ドレーン化の排水状況 電柱の液状化対策

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表 6 CASE1・大加振後の電柱模型の沈下量(括弧内は重力場の計 測値)と傾斜量 AW BW CW AE BE CE 電柱周囲 地表面沈下 沈下:- (mm) -525 (-21) -525 (-21) -525 (-21) -600 (-24) -475 (-19) -550 (-22) 電柱沈下(地表 からの相対値) 沈下:- (mm) 0 (0) -100 (-4) -300 (-12) 50 (2) -100 (-4) -250 (-10) 傾斜 加振方向 S 側:+ (°) -0.1 -1.3 -1.6 -1.6 -1.7 -1.7 傾斜 加振直交方向 W 側:+ (°) 0.4 1.0 1.6 0.0 -0.4 -2.8 中加振後に重力場で計測した電柱模型の沈下量(実規模 換算値)と傾斜量を表 7 に示す。なお,前述したように CASE2 では,土槽 E 側に設置した AE,BE,CE(図 6 参 照)の3 本の電柱模型では頂部水平力を考慮している。 まず,頂部水平力を考慮しない場合(表 7:AW,BW, CW)では,被害モードは CASE1 と同様,沈下の傾向であ り,傾斜はほとんど発生していない。沈下量は素柱の 1.125m に対して,底部・側面ドレーン化と底部ドレーン 化の沈下はほぼなしの状態であり,ドレーン化することに よる対策効果が明瞭に確認できた。一方,同じ地震動レベ ルのCASE1 の結果(表 5)を見ると,根入れ 3.4m では対 策の有無に関わらず沈下はほぼなしであった。根入れ増大 とドレーン化の対策効果の優劣は本実験条件では確認で きなかったため,今後,実験ケースを追加するか,あるい は現象を再現できる数値解析による検証が必要であると 考えている。 次に,頂部水平力を考慮したケースでは被害モードは傾 斜が卓越し,他のケースと比べて明らかに傾斜量が大きく なった。3 本の電柱模型の比較では,底部ドレーン化(BE) と素柱(CE)は模型上の限界まで傾斜(図 8 に示すスト ッパーに接触)したのに対して,底部・側面ドレーン化(AE) は模型上の限界に対して約75%の傾斜量であり,ドレーン 化の程度と対策効果が符合した結果が得られた。 図 13 には,頂部水平力を考慮した AE,BE,CE の 3 本の電柱模型について,電柱周囲の過剰間隙水圧比を示す。 表 7 CASE2:中加振後の電柱模型の沈下量(括弧内は重力場の計 測値)と傾斜量 AW BW CW AE BE CE 電柱周囲 地表面沈下 沈下:- (mm) -425 (-17) -450 (-18) -475 (-19) -475 (-19) -475 (-19) -575 (-23) 電柱沈下(地表 からの相対値) 沈下:- (mm) 75 (3) -25 (-1) -1125 (-45) -300 (-12) -550 (-22) -475 (-19) 傾斜 加振方向 S 側:+ (°) 0.4 -0.3 3.0 -0.3 1.1 0.3 傾斜 加振直交方向 W 側:+ (°) -0.4 0.6 1.4 -12.9 -17.7 -16.9 図より,ドレーン化の効果によって,底部・側面ドレーン 化,底部ドレーン化,素柱の順で過剰間隙水圧の上昇が抑 制されている様子が確認できる。特に,底部・側面ドレー ン化の場合は,過剰間隙水圧比が0.8 程度にまで抑えられ ていることに加えて,余震時の過剰間隙水圧比の上昇が他 と比べて著しく抑制されている。なお,本震の加振初期の 過剰間隙水圧比の上昇率はいずれも同様であるが,これは 水圧計設置位置と電柱ドレーン孔の排水距離(電柱芯と水 圧計中心の間隔は模型スケールで20mm)により,ドレー ンの効果に遅れが生じたためと考えられる。 図 14 と図 15 には,頂部水平力を考慮した AE,BE, CE の 3 本の電柱模型について,電柱頂部の加振直交方向 の加速度と,電柱頂部の加速度から換算した傾斜角(どち らも中加振開始時を初期値とする)をそれぞれ示す。なお, 電柱頂部の加速度𝛼から傾斜角𝜃の換算は下式により行っ た。 𝜃 asin 𝛼 𝑔 (3) ここに,𝑔:重力加速度である。なお,加振中の電柱頂部 の加速度には,応答成分も含まれるため,式(3)から算出し た傾斜角は本震後および余震後の静止時のみ信頼できる 値である。 図 14 と図 15 を見ると,電柱模型の傾斜が本震中だけ でなく,余震でも生じていることがわかる。前述したよう に,ドレーン化の程度に応じて過剰間隙水圧比の上昇が抑 制されるため,その順で傾斜量も小さくなる。また,底部・ 側面ドレーン化および底部ドレーン化は周囲地盤の剛性 回復によって,余震時の揺れ(加速度)の振幅が大きくな 図 13 電柱周囲地盤の過剰間隙水圧比(CASE2・中加振, 実規模換算済) 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2 0 100 200 300 400 500 過剰 間 隙水 圧 比 時 間 (s) 素 柱_CE 底 部ドレ ーン化 _BE 底 部・側 面ドレ ーン化 _AE 写真 7 CASE2 の排水状況(底部・側面ドレーン化,余震開 始時)

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っており,このことからもドレーン化による過剰間隙水圧 の消散効果が確認できる。なお,素柱および底部ドレーン 化の余震時の傾斜が小さくなっているが,これは余震中に 模型上の限界まで傾斜(図 8 に示すストッパーに接触) したためである。

4. まとめ

本研究では,液状化地盤における電柱の沈下および傾斜 の抑制を目的として,鉄筋コンクリート製の電柱内部の中 空部を利用し,震動時に生じる過剰間隙水圧を早期に消散 させることによって,電柱周囲地盤の剛性低下を抑制する 工法を新たに考案した。 この方法の適用性検証のために,25G の遠心力模型実験 を実施した結果,下記の知見が得られた。 ・頂部水平力を考慮しない条件では,電柱模型の被害モ ードは沈下で,傾斜はほとんど発生しなかった。 ・電柱模型の根入れ2.4m で頂部水平力を考慮しないケ ースでは,沈下量は素柱(対策なし)の1.125m に対 して,底部・側面ドレーン化と底部ドレーン化ではほ ぼ沈下が発生せず,ドレーン化による対策効果が明瞭 に確認できた。 ・電柱模型の根入れ2.4m で頂部水平力を考慮したケー スでは,底部ドレーン化と素柱は模型上の限界まで傾 斜したのに対して,今回の条件下での底部・側面ドレ ーン化は模型上の限界に対して約 75%の傾斜量であ り,ドレーン化の程度と対策効果が符合した結果が得 られた。 今後の課題としては,下記の点があげられる。 ・本検討で行った実験では,根入れを3.4m に増大する ことでもドレーン化と同等の対策効果が得られてお り,根入れ増大とドレーン化の優劣が確認できなかっ た。このため,根入れ3.4m で頂部水平力を考慮する 条件での実験ケースの追加や,現象を再現できる数値 解析による検証が必要である。 ・本工法は沈下・傾斜を完全に抑制する工法ではなく, 対策効果は頂部水平力の大きさや作用する地震動の 大きさ・タイプ(海溝型,直下型),および地盤条件 や液状化程度によって異なることから,費用対効果等 について検討するためには,数値解析等により様々な 条件下での対策効果の定量的な把握が必要である。 ・本工法の実用化のためには,鉄筋コンクリート製の電 柱に対するドレーン孔・フィルターの加工方法等につ いても検討が必要である。 謝辞 遠心力模型実験の実施にあたり,大林組技術研究所:樋 口俊一氏および加藤一紀氏にご協力頂きました。また,防 災科学技術研究所のK-NET の強震記録を使用させて頂き ました。ここに記して,感謝の意を表します。 参 考 文 献 1) 電気事業連合会:電力統計情報 http://www5.fepc.or.jp/tok-bin/kensaku.cgi 2) 経済産業省原子力安全・保安部会電力安全小委員会:電気設備 地震対策ワーキンググループ報告書,2012. 3) 東京電力:東北地方太平洋沖地震に伴う電気設備の停電復旧記 録,2013. 4) 浦安市液状化対策技術検討調査委員会:浦安市液状化対策技術 検討調査報告書,2012. 5) 中野雅弘,吉川正昭,斉藤進,荒野政信:電柱基礎地盤の液状 化対策に関する実験的研究,土木学会論文集,No. 404/I-11, pp. 405-413,1989. 6) 橋本和樹,安井良介,下窪邦裕,髙見沢和俊,鈴木崇伸:模型 実験における電柱の液状化対策工法の効果検証,土木学会論文 集A1(構造・地震工学),Vol. 70,No. 4,pp. I_285-I_294,2014. 7) 地盤工学会・液状化対策工法編集委員会:液状化対策工法(地 盤工学・実務シリーズ18),第 II 編第4章間隙水圧消散工法, pp. 363-410,地盤工学会,2004. 8) 風間基樹,稲富隆昌:遠心力載荷模型実験手法の振動実験への 適用について,土木学会論文集,No. 477/I-25,pp. 83-92,1993. 9) 谷和夫,松下克也,橋本隆雄,山本彰,竹内秀克,野田利弘, 規矩大義,大林淳,清田隆:浅層盤状改良工法による戸建て住 宅の液状化被害軽減効果の検証と経済性評価,地盤工学ジャー ナル,Vol. 9,No. 4,pp. 533-553,2014. 10) 生頼直樹,一井康二:振動を用いた簡便な電柱基礎の健全度診 断技術の開発,土木学会第67回年次学術講演会,pp. 211-212, 2012. 11) 石川敬祐,安田進,萩谷俊吾:千葉県浦安市の液状化現象の発 生状況調査,日本地震工学会論文集,第12巻,第4号(特集号), pp. 56-64,2012. 図 14 電柱頂部の加振直交方向の加速度(CASE2・中加振, 実規模換算済) 図 15 電柱の傾斜量(CASE2・中加振,実規模換算済) -20.0 -10.0 0.0 10.0 20.0 30.0 0 100 200 300 400 500 加速 度 ( m /s 2) 時 間 (s) 底 部・側 面ドレ ーン化 _AE 底 部ドレ ーン化 _BE 素 柱_CE -90.0 -60.0 -30.0 0.0 30.0 60.0 90.0 0 100 200 300 400 500 傾斜 (° ) 時 間 (s) 底 部・側 面ドレ ーン化 _AE 底 部ドレ ーン化 _BE 素 柱_CE 電柱の液状化対策 ( 2020.1.7  受付)

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Validation of the applicability of a drainage method for reducing settlement and

inclination of utility poles in liquefied ground

Hirokazu ITO

1

, Makoto ISHIMARU

2

, Kentaro NAKAI

3

and Toshihiro NODA

4 1 TEPCO Research Institute, Tokyo Electric Power Company Holdings

2 Civil Engineering Research Laboratory, Central Research Institute of Electric Power Industry 3 Department of Civil Engineering, Nagoya University

4 Disaster Mitigation Research Center, Nagoya University

Validation of the applicability of a drainage method for reducing settlement and

inclination of utility poles in liquefied ground

Hirokazu ITO

1

Makoto ISHIMARU

2

Kentaro NAKAI

3

Toshihiro NODA

4 1 TEPCO Research Institute, Tokyo Electric Power Company Holdings

2 Civil Engineering Research Laboratory, Central Research Institute of Electric Power Industry 3 Department of Civil Engineering, Nagoya University

4 Disaster Mitigation Research Center, Nagoya University

Abstract

In the 2011 Earthquake off the Pacific coast of Tohoku, extensive liquefaction occurred in the Kanto region. This resulted in the settlement and inclination of thousands of utility poles. In urban areas, utility poles are often installed in narrow easements with limited clearance. Therefore, a simple and inexpensive countermeasure is desired. In this study, we attempted to reduce the settlement and inclination of utility poles in the liquefied ground by providing drain holes in the utility pole. In the centrifugal model tests conducted using pole models with drain holes at the bottom and sides, settlement and inclination decreased in relation to the amount of drainage. Therefore, it was determined that the drainage method has a definite effect on the reduction of both settlement and inclination of utility poles in the liquefied ground.

表  6 CASE1・大加振後の電柱模型の沈下量(括弧内は重力場の計  測値)と傾斜量  AW  BW  CW  AE  BE CE 電柱周囲  地表面沈下  沈下:-  (mm)  -525  (-21)  -525  (-21)  -525  (-21)  -600  (-24)  -475  (-19)  -550  (-22)  電柱沈下(地表 からの相対値) 沈下:-  (mm)  0  (0)  -100 (-4)  -300  (-12)  50  (2)  -100 (-4)  -250

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