日本歌曲の研究とその応用 : 研究成果を伴奏,創作に生かす
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(2) らに、その中から、音楽作品として理解しやす. 七音を中心に作られている作品が非常に多く、. い作品や特徴的な作品を抽出し楽曲分析を行っ. 日本語にとって、この五音、七音は最も言葉の. た。楽曲分析においては、モティーフの特徴、. 調子や、流れが自然であることがわかった。 し. フレーズの特徴、和声の特徴、詩とメロディー. かし、歌詞も現代に近づくにつれて、自由にな. の対比、伴奏の特徴等、特にある部分を中心に. っており、それに合わせて、楽曲も現代風にな. ということなく、多岐にわたり分析を行った。. っている。. 最終章では、この研究成果を基に、筆者自身. 第3章‘日本歌曲の楽曲分析’・では、日本歌. が伴奏傾向1と伴奏傾向2の伴奏パターンを使. 曲の楽曲分析を行った。この分析の結果、日本. い、童謡や唱歌、各2曲に伴奏をつけた。伴奏. 歌曲の歌詞とメロディーと伴奏の見事な融合性、. 傾向3と伴奏傾向4においては、筆者白身が既. 楽曲の綴密な構成力、転調や借用和音などの効. 存の詩、各2編にメロディーと伴奏をつけた。. 果的な和声、表現の奥深さ、伴奏の重要性など 改めて、音楽作品としての日本歌曲のすばらし. 4.まとめと今後の課題. さを知ることとなり、作品による伴奏の傾向や、. 筆者は、本研究により、日本歌曲について、. メロディー創作の留意点などがわかった。歌曲. 多くの知識を得ることができた。. の伴奏というものは歌詞の内容によって、概ね. まず、第ユ章の‘日本歌曲の歴史’では、日. 4つの伴奏の傾向に分けられることがわかった。. 本歌曲の歴史イコール日本の西洋音楽の歴史で. 最終章の第4章‘楽曲分析に基づく応用’で. あることがわかった。なぜ歌曲であったかとい. は第2章と第3章の分析結果により導かれた研. うと、当時の日本では、まだピアノを始め管楽. 究成果を基に、4つの伴奏傾向とメロディー創. 器、弦楽器、打楽器などの楽器が一般に普及し. 作の留意点を挙げ、その分類された傾向に沿っ. ていなかったということと、やはり‘歌’が最. て、童謡や唱歌の伴奏づけをし、既存の歌詞に. も身近であったということだと考えられる。そ. メロディーと伴奏の創作を行った。本研究が、. の後、徐々に日本にも西洋音楽が普及していき、. 今後、最も身近であるメロディー講への伴奏づ. 歌曲から器楽曲へと発展していく。. けや、歌詞へのメロディーと伴奏の創作をする,. 西洋音楽の歴史と日本の音楽の歴史の大きな. 際の一助になれば幸いである。. 違いは、西洋音楽は、ずっと発展を続けている. 今後の課題として、興味を持った作曲家の作. が、日本では、明治以降日本に西洋音楽が導入. 品を詳しく調べたり、ある年代に焦点を当てて. されて以来、日本古来の音楽が、全くなくなっ. 調べたり、ある作品を比較研究したりという研. たわけではないが、すたれていったように思わ. 究をしたいと考えている。. れる。さらに、決定的に違うことは、西洋音楽. さらに、筆者は創作活動も続けていく考えで. は発展の歴史を経て今日に至っているが、日本. ある。今後も、さらに良い作品の創作をするた. では、西洋音楽の様々なスタイルが、同時に導. めに研鐙に励む。. 入されたのである。そのことで、日本の作曲家 たちは、音楽のスタイルを取捨選択できたので ある。それを基に作曲家たちは、‘日本歌曲’と. いう独自のスタイルを確立していったというこ とがわかった。. 第2章‘日本歌曲の詩の分析’では、日本歌 曲の歌詞は、七・五調、五・七調など、五音、. 主任指導教員 草野次郎.
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