リコメンドシステムのプログラミングを導入した
模擬
POS システム教材の開発
†Development of a Simulated POS System as a Teaching Aid in
Introducing Programing of the Recommended System
鈴木 隆将* 木下 優奈** 小島 一生***
才田 亘**** 村松 浩幸*****
Takamasa SUZUKI Yuna KINOSHITA Issei KOJIMA Wataru SAITA Hiroyuki MURAMATSU
情報システムの仕組みや特徴について実践的・体験的に学習できる教材として模擬 POS(Point of sales)システム教材が開発され,その有効性が確認されている。一方,2017 年告示の学習指導要領にお いて,双方向性のあるコンテンツのプログラミングが示された。そこで本研究は,情報システムの仕組 みや特徴について体験的に学習できると共に,リコメンドシステムのプログラミングができる模擬 POS システム教材の開発を目的とした。中学校 2 年生を対象に授業実践を行い,開発した教材の評価 を行った。質問紙調査の分析結果より,開発した教材は面白く,わかりやすく,データ分析からプログ ラムを考えることができると共に,リコメンドシステムの考え方が理解でき,情報システムの活用を考 えることができることが確認された。加えて,技術科教員らに教員研修で試用してもらったところ,開 発した教材は,学習指導要領に対応し,授業で実践可能な水準にあることも確認された。 キーワード:情報システム,プログラミング教材,リコメンドシステム,POS システム
1.はじめに
本研究は,情報システムの仕組みや特徴について体 験的に学習できると共に,リコメンドシステムのプロ グラミングができる模擬POS システム教材の開発を目 的とした。 現代の社会において,技術が単独で成り立つもので はなく,システムとして社会を支えていることや,情 報システムが社会や生活のあらゆる場面で活用されて いることを踏まえ,情報システムに関する学習が情報 技術を学ぶ上で有効だと考える。そこで木下らは,情 報システムの仕組みや特徴について体験的に学習でき る教材として,模擬 POS システム教材(以下,前教材) を開発した 1)。前教材を用いた授業実践による検証で 教材の有効性の確認はできたが,2017 年告示の中学校 学習指導要領(以下,学習指導要領)における技術・家 庭技術分野(以下,技術科)の「D(2)生活や社会におけ る問題を,ネットワークを利用した双方向性のあるコ ンテンツのプログラミングによって解決する活動(以下, D(2))2)」への対応が課題であった。 D(2)に関しては,情報技術の進歩や社会の変化と いった背景を踏まえ,制作するコンテンツのプログラ ムに対して「ネットワークを利用した双方向性」を規 定しており,これらの機能を有している情報システム を扱う学習が対応すると考えられる2)。 古川は,技術科での学習について,技術をシステム 的に捉える概念が重要であると述べている 3)。同時に, 情報の技術の指導の要点として,世の中の多くの物が ネットワークに接続され,物の状態を把握できるよう になり,人間の行動様式もデータ化されて様々なサー ビスが提供されていること等を踏まえて,作る側と使 う側との両方の立場から情報技術との付き合い方につ いて総括的に考えさせるべきだとも述べている。 (2019 年 4 月 9 日受付,2020 年 2 月 4 日受理) * 信州大学大学院 (学生会員) ** 愛知県大府市立大府中学校 (正会員 B) *** 長野県大町市立仁科台中学校 (正会員 B) **** 長野県塩尻市立広陵中学校 (非会員) ***** 信州大学 (正会員 A) † 2018 年 8 月本学会第 61 回全国大会(信州)にて発表D(2)に関する授業設計として,Scratch4)やドリトル 5)等を用いた授業設計例が紹介されている6),7)。情報シ ステムの仕組みの学習をねらいに据えた授業設計も紹 介されているが,データベースを活用した授業設計は 見られない。教材としてデータベースを活用すること で,様々なデータ化された情報がネットワークを介し て蓄積されていることやそれらの蓄積されたデータが 情報システム内で活用されることを通して様々なサー ビスが提供されていること等の情報システムへの理解 がより進むと考えられる。 POS システムにおいても,得られた顧客情報や購入 履歴等のデータは,分析がなされ,活用されている。 こうしたデータ分析は,集合知技術の一種であるリコ メンドシステムとして,Amazon8)に代表される EC サ イト等でも活用されている。リコメンドシステムでは, 協調フィルタリングやコンテンツベースでのデータ分 析に基づいてユーザ間やアイテム間の類似性を定義し, リコメンドを決定している9)。近年では,AI(Artificial Intelligence)技術の 1 種である機械学習を活用して協 調フィルタリング等のデータ分析を行い,レコメン デーションを提供してくれるAmazon Personalize10)の ようなシステムサービスもある。こうした顧客情報や 購入履歴等のデータを活用し,リコメンドをプログラ ムする機能を前教材に付加することで,ブラックボッ クス化されている情報技術への理解が深まると共に, 生徒が情報システムを使う側だけでなく,作る側の視 点で情報技術を捉えることができると考えた。 前教材は,PC室内の共有フォルダに配置した本教材 の実行ファイルを生徒が各PC から起動し,各 PC で動 いている実行ファイルが共有フォルダ内のデータベー スとデータをやり取りすると共に,他の PC ともデー タベースを介してデータをやり取りしながら教材とし ての機能を運用することで,PC間での直接的なデータ のやり取りではないが,一定の双方向性を有していた。 また,各 PC で起動している実行ファイルとデータ ベースとがデータのやり取りをする際に,PC 室内の ネットワークを利用している。したがって,ネット ワークを利用し,一定の双方向性を有しているが,プ ログラミング機能を有していないため,前教材にプロ グラミング機能を付加することで,D(2)に対応した学 習が展開できると考えた。そこで本研究では,情報シ ステムの仕組みや特徴について体験的に学習できると 共に,リコメンドシステムのプログラミングができる 模擬POS システム教材を開発した。
2.教材開発
2.1 教材の概要 本教材は,前教材にインターフェイスの設計やデー タ分析に基づいてインターフェイスの構成および提示 物のリコメンドのアルゴリズム等をプログラムできる 機能を追加し,情報システム系プログラミング教材へ と拡張させた。拡張に伴い,前教材と同様に店舗を経 営したり,データ分析をしたりする部分(以下,システ ム本体)に,プログラムを作成する専用プログラムエ ディタ(以下,プログラムエディタ)を追加し,システ ム本体と合わせて模擬POS システムを構成した。題材 設定は,前報 11)を踏まえると共に,近年普及してきた EC サイトとの関連のしやすさ,商品内容の自明さ等 から,コンビニエンスストア(以下,コンビニ)とした。 2.2 教材の構成 本教材での活動の流れを図 1 に示す。本教材のシス テムは,1)会員情報登録機能,2)店舗機能,3)プログ ラム作成(店舗準備)機能,4)履歴閲覧機能,5)データ分 析機能の 5 つの機能で構成した。加えて,教員のみア クセス可能な管理機能を設定し,データベースに蓄積 されたデータのリセットや確認を容易にできるように した。前教材からは,会員情報登録機能,店舗機能, 履歴閲覧機能,データ分析機能のシステムや背景画像 等を引き継ぎ,題材設定や授業設計等に合わせて改良 や機能追加を行った(表 1)。本教材では,プログラム作 成機能を有さず,前教材と同様の体験ができ,模擬 POS システムの体験を通して情報システムの仕組みや 構造等を学習することができる「POS システム体験 モード」とプログラミング機能を有し,ネットワーク を介して集積されたデータをプログラミングによって 活用する「プログラミングモード」の 2 種類を用意し た。プログラミングモードでは,表示文字の内容や色, 図1 本教材での活動の流れ表1 前教材からの改良点一覧 画像等の店舗機能でのインターフェイス(以下,コンビ ニ画面)をプログラムしてインターフェイスを工夫する 機能,提示商品のアルゴリズムをプログラムしてリコ メンドを工夫する機能,生徒が作成したプログラムを 読み込んで反映させる機能を実装した。また,提示商 品は,教員が予め登録する仕様へと変更した。 前教材と同様に,本教材のシステムの開発には, HSP(Hot Soup Processor)3.512),会員情報や履歴等の
データの管理には SQLite3.24.013)を用いた。動作環境
は,Windows 7(32bit および 64bit)以降を想定した。
本教材のシステム概念図を図 2 に示す。実線矢印が 各機能とデータベースとの関連データの通信を表し, 破線矢印が手順を表している。共有のフォルダにデー タベースを含む本教材を配置することで,データを共 有しながらシステムを利用することができる。 2.2.1 会員情報登録機能 会員情報は,図 3 の画面で登録および更新をする。 前教材と同様に,各会員の会員番号に紐付けて名前・ 性別・年代・所持金を登録する。本教材では,新規に パスワードを各会員に与え,設定および登録させる仕 様にした。設定したパスワードは,会員情報を開く時 や買い物での会計時,購入履歴の閲覧時に必要となる。 パスワードの認証機能を設けることで,現実の情報シ ステムに近づき,リアリティが増すという利点だけで なく,技術の本質的な概念であるトレード・オフの関 係にあるセキュリティの度合いと利便性とを考えなが らパスワードを設定する体験を通して,情報セキュリ ティについての学習に発展できるという利点もある 14)。 2.2.2 店舗機能 店舗機能は,架空のコンビニでの買い物体験ができ る機能である。コンビニ画面は前教材を踏襲し,1)シ ステム本体でコンビニを開店させたときに最初に表示 される来店画面,2)会員番号を入力し,会員情報を確 認する会員確認画面,3)商品情報が提示され,購入す る商品を選択する店舗画面,4)パスワードを入力し, 会計をする会計画面の 4 画面で構成し,基本的なシス テムも引き継いだ。また,店舗画面や会計画面におい て,商品名や金額等をSpeech API 5.315)で自動音声読 み上げする機能を追加した。さらに,前教材で商品は 名刺サイズの商品カードとして別途用意していたが, 項 目 内 容 教材の構成要素 専用プログラムエディタ,各班フォル ダ,メディアフォルダを追加 模擬POS システム 本体のモード 前教材のサンプルモードと実践モードを 練習モードと実践モードとし,両者を POS システム体験モードに内包して, POS システム体験モードとプログラミ ングモードに再編成 会員情報登録機能 パスワード設定を追加 店舗機能 POS システム体験モードでは固定の店 舗,プログラミングモードではプログラ ムを読み込んでオリジナル店舗を開店す る仕様へ変更 買い物中や会計時に,商品名や金額を自 動で音声読み上げする機能を追加 会計する際にパスワード入力を設け,精 算する会員を確認する仕様に変更 プログラム作成 (店舗準備)機能 店舗種をコンビニのみに変更 商品を固定の20 品目に変更 商品カードを廃止し,商品情報を画面内 で表示する仕様へと変更 リコメンド商品および買い物の画面をプ ログラムする機能を新設 データ分析機能 利用者の年代および性別ごとに売り上げた商品名と売上数・売上高が提示できる 仕様に変更 図2 本教材のシステム概念図 図3 会員情報登録画面例
本教材では,店舗画面内に商品カードと同様の商品情 報(イラスト,値段,商品コード,バーコード)を表示 される仕様へと変更した。バーコードは,サイズや画 面輝度にも依存するが,安価なCCD タイプのバーコー ドリーダー(分解能 4mil/0.1mm@PCS90%)で読み取り 可能である。画面に表示する商品は,見やすさの観点 から1 画面あたり 2,3 品目とし,画面下部のボタンか ら表示商品を切り替えられる仕様とした。 POS システム体験モードでは,練習モードおよび実 践モード共に,店舗のプログラムを読み込む必要をな くし,コンビニ画面の表示内容を固定とした。加えて, 練習モードおよび実践モードでの店舗画面における商 品提示数は,それぞれ5 品目,20 品目とした。5 品目 は,前教材のサンプルモードでの商品を引き継いだ。 20 品目は,地域性がなく,商品内容が自明で,コンビ ニに置かれている商品を 5 品目に加えて選定した。商 品のジャンルは,飲み物,食べ物,デザートの 3 つと した。提示順は,商品コードの昇順とした。 プログラミングモードでは,作成したプログラムを システム本体で読み込むことで,それに準じたコンビ ニ画面と会員の年代および性別(以下,会員属性)によ る商品提示順となったオリジナル店舗を開店できる(図 4)。リコメンドのプログラムがされている上位 5 品目 以外の15 品目は,上位 5 品目を除いた商品コードの昇 順で上位5 品目以降に提示される。 本教材のリコメンドのアルゴリズムに関しては,主と してユーザベースの協調フィルタリングの考え方を参 考にしている 5)。本来,ユーザベースの協調フィルタ リングのリコメンドの手法は,好みが近い人(評者)を 類似度計算で抽出し,評者によるアイテムごとのスコ ア計算し,アイテムを順位付けしてリコメンドのアル ゴリズムを決定している。しかし,評者の抽出に関し ては,生徒の理解や実現には難易度が高くとなること と,時間の制約を考慮し,本教材では,会員属性が同 じであるユーザであれば,好みが同等で類似性が高く, 評者であると仮定をし,生徒がデータ分析に基づいて 会員属性が同じであるユーザごとにリコメンドを決定 する仕様とした。加えて,後述のデータ分析機能にお ける商品のジャンル別でのデータ分析を活用すること で,先述の商品のジャンルというメタデータを基準と したコンテンツベースでのユーザベースのリコメンド のアルゴリズムを決定できるようにした。 2.2.3 プログラム作成(店舗準備)機能 班ごとにコンビニを経営する題材設定とした。班員 で分業しながら,プログラムエディタを用いて班で 1 つのプログラムを作成する(図 5)。プログラムエディタ は,システム本体とは別ファイルで用意した。これに より,システム本体でデータ分析を行いながら,プロ グラムエディタでプログラムを作成することができる。 プログラム作成は,タイピングミス等による文法的な ミスの発生をできるだけ防ぎ,プログラムのアルゴリ ズムを考えることに重点が置けるように,各種パラ メーターを指定後に命令ボタンを押すことで,画面右 上部のプログラムボックス内のキャレット位置に自動 反映される選択入力式の仕様とした。各種命令のパラ メ ー タ ー を 指 定 す る 入 力 ボ ッ ク ス や プ ル ダ ウ ン メ ニュー等のオブジェクトは,プログラム構造に近しい 配置とし,プログラムを作成しやすいようにした。 プログラムの命令一覧を表 2 に示す。下線部には, 各種パラメーターが入る。プログラムする対象として は,コンビニ画面を工夫するための文字や画像等を指 定するプログラム(店舗プログラム),商品のリコメン ドを工夫するためのアルゴリズムを指定するプログラ ム(リコメンドプログラム)の 2 点とした。両者共に, HTML のタグのように,命令間に各種命令を挟み込む 構造でプログラムする。本教材において,表 2 に示す 「店舗プログラム」に挟まれている各種命令では順次 処理を行っている。表 2 に示す「オススメプログラム」 に挟まれている「オススメ命令」については,ユーザ の条件に応じた分岐処理を行い,条件を満たした場合 には,命令文による商品のリコメンド決定およびオス スメコメントに基づいた提示処理を行う。よって本教 材は,順次および分岐処理をプログラムとして記述・ 処理する機能を有している。一方,反復処理について は,店舗機能において顧客が会員確認画面で会員情報 を参照する度に,表 2 に示す「オススメプログラム」 に挟まれているプログラムを確認するという反復処理 図4 オリジナル店舗での店舗画面例
をシステム本体で自動的に行っている。よって本教材 は,反復処理を行う機能を有し,情報処理の流れとし て授業で扱うことができるが,反復処理の命令自体を プログラムとして記述・処理する機能は有していない。 そこで,反復処理の学習については,計測・制御のプ ログラミングや他の題材において補完する必要性があ ると考えられる。また,「店舗プログラム」に関して は,プログラムボックス内にあるプログラムをシステ ム本体で実行した場合のコンビニ画面を画面下部でプ レビューすることができる。プログラムは,プログラ ムボックス内をテキストファイル形式で保存する。 班員で分業して作成したプログラムを1 つのプログ 図5 プログラムエディタ 表2 プログラムの命令一覧 命令名 命令の書式 命令の内容 店舗 プログラム 店舗プログラ命令 <===店舗プログラム===> <==/店舗プログラム===> この画面のプログラムとして実行される2 行に挟まれている命令が,コンビニ 店舗名命令 !店舗名=“店舗名”,色 店舗名とその文字を何色で表記するかをプログラムできる 画像命令 !来店画像=“ファイル名” !店舗画像=“ファイル名” 来店画面または店舗画面での表示画像をプログラムできる カラー命令 !テーマカラー=色 会員確認画面と会計画面での色合いをプログラムできる オススメ プログラム オススメプログラム命令 <***オススメプログラム***> <**/オススメプログラム***> この2 行に挟まれている命令が,リコメン ドのアルゴリズムのプログラムとして実行 される オススメ命令 !もし 会員=年代 かつ 性別 なら 1=商品 コード, 2=商品コード, 3=商品コード, 4=商品コード, 5=商品コード,“オスス メコメント” 指定した会員属性の会員が来店した場合, 1~5 番目に提示する商品と 1 番目に提示 する商品と共に表示されるオススメコメン トをプログラムできる
ラムへと編集する機能として,まとめる機能を設けた。 選択されたプログラムは,プログラムボックス内に表 示されているプログラムの下に追加することができる。 これも同様にプログラムとして保存できるため,協同 での制作活動が可能となる。 加えて,班ごとに暗号化・復号キー(以下,キー)を 与えた。キーとプログラムをそれぞれASCII コードに 変換し,変換後の両者で排他的論理和を計算すること で,プログラムを暗号化または復号できるようにした。 暗号化後も同様にプログラムとして保存でき,さらに, キーは変更可能なため,班員のみが解読可能なプログ ラムを作成することができる。 2.2.4 履歴閲覧機能 顧客ごとの購入履歴と班ごとの売上履歴を確認する ことができる両履歴閲覧機能は,基本システムを前教 材から引き継ぎ,題材設定に準じてフォントサイズ等 を変更した。 2.2.5 データ分析機能 データ分析機能も基本的なシステムは前教材から引 き継ぎ,班ごとおよびクラス全体でのデータ分析がで きるようにした。リコメンドのプログラムへの対応と して,会員属性ごとにどの商品がどの程度買われてい るのかがデータ分析できる仕様に変更した。データ分 析をする会員の年代とその年代が購入した商品または 商品のジャンルで分析するかを選択し,グラフ化する (図 6)。データは選択された年代が購入した商品または 商品のジャンルを男女別でグラフ化し,男性データを 青色,女性データを赤色で表示される(図 7)。これによ り,会員属性ごとにデータ分析することができる。画 面に表示するデータは,見やすさの観点から 1 画面あ たり 10 項目を上限とし,画面下部のボタンから表示 データを切り替えられる仕様とした。また,全体を俯 瞰することもできるように,会員の全データを対象と してデータ分析できる前教材からの機能は,班ごとお よびクラス全体でのデータ分析の両者に残した。これ により,社会でチェーン系列の店舗がどのようにデー タを解析し,経営戦略を立てているのか等,ビック データ活用の学習に発展できると考えた。
3.授業計画
3.1 授業概要 本教材を用いた授業は,技術科の50 分の授業を 3 校 時分,1 クラス 40 人程度,1 班 4 人程度での活動を想 定した。POS システムおよびリコメンドシステムを例 として扱いながら情報システムの学習を行うにあたり, 学習内容を知識・理解の観点および思考力・判断力・ 表現力の観点から次のように据えた。知識・理解の観 点においては,情報システムの構成や仕組み等を踏ま えた概念的知識,またデータ分析やプログラミング等, 情報システムの活用に関する技能等の情報技術に関す る知識・技能を対象とした。思考力・判断力・表現力 の観点においては,情報システムが与える社会生活や 家庭生活への影響の理解やこうした情報システムの適 切な評価と活用に関する思考力・判断力・表現力を対 象とした 2)。これらを踏まえ,主眼は,「情報システ ムについて学習する生徒が,情報システムが社会や生 活の中でどのような役割があるのかを考える場面で, 身近なPOS システムとリコメンドシステムに着目し, 顧客側になって買い物したり,店舗側になってデータ 分析に基づいたプログラミングよってオリジナル店舗 を経営したりする模擬体験を通して,情報システムの 仕組みや特徴をまとめることができる」とした。 図6 データ分析する年代の選択画面例 図7 データ分析画面例3.2 授業設計 第 1 校時目の授業では,導入で,身近な情報システ ムとしてネットショッピングやポイントカードを挙げ, 様々な情報システムの中からPOS システムについて具 体的に取り上げ,本教材につなげる。POS システム体 験モードの練習モードまたは実践モードを用いて本教 教材の使い方に慣れたり,POS システムの処理の流れ や仕組みを把握したりする。生徒はまず会員情報を登 録し,練習モードで買い物体験をする。設定した会員 属性の人がどのような商品をどの程度購入するかを考 え,その会員になりきって買い物をする。終了後,生 徒は店舗側の立場となって,購入履歴のデータを確認 したり,そのデータを分析したりする活動を通して, 情報通信ネットワークを介して人間の行動様式がデー タ化されて収集され,データベースで管理されている ことやそのデータを活用することでリコメンドシステ ム等のサービスが提供されていることを体験的に知る。 加えて,情報の処理や流れに注目しながら,情報通信 ネットワークやデータベース等の情報技術は単独では なく,相互に組み合わされることにより,情報システ ムとして成り立っていることにも気づかせる。そして, 店舗側および顧客側の双方の視点からPOS システムの メリット・デメリットをまとめる。 第2,3 校時目の授業では,前時の収集されたデータ が活用されてリコメンドシステムが提供されているこ とを踏まえ,班ごとに商品提示のアルゴリズムおよび コンビニ画面をプログラムし,リコメンドを導入した オリジナル店舗を経営する。まず,前時にPOS システ ム体験モードで収集された売上履歴のデータ分析を行 う。そのデータ分析を基に,オリジナル店舗において 会員属性ごとにリコメンドする商品および順序を決め る。加えて,オリジナル店舗でのコンビニ画面で表示 する際の店舗名や背景画像等を決める。次に,プログ ラムエディタを用いて,決定事項を班内で分業してプ ログラムを作成する。分業して作成したプログラムを 1 つにまとめ,システム本体のプログラミングモード でプログラムを読み込み,オリジナル店舗を開店する。 そして,前時と同様に会員になりきり,他班のオリジ ナル店舗で買い物体験を行い,店舗側として売上履歴 を閲覧したり,データ分析を行ったりする。分析結果 から課題や改良点を班ごと議論し,プログラムを改良 することを通して,より良いオリジナル店舗へと修正 をする。修正後は,再度分析を行う。最後に,本教材 での体験を踏まえ,POS システムとリコメンドシステ ムの具体例を紹介しながら,店舗側(作る側)および顧 客側(使う側)の双方の視点から情報システムのメリッ ト・デメリットをまとめる。それらを踏まえ,生活や 社会の中でどのような情報システムをどう活用してい けば良いのかを考えさせ,授業をまとめる。
4.授業実践と教員評価
4.1 授業実践 4.1.1 授業実践の概要 2018 年 6 月に N 県の N 中学校および S 中学校で本 教材を用いた授業を行った。対象は,中学 2 年生 106 名(男子 53 名,女子 53 名)である。情報の技術の授業 として,50 分の授業を 3 回行った。各クラス 3,4 名 ごと合計7 班に分かれて活動を行い,PC を生徒 1 人に 1 台,バーコードリーダー(株式会社テクニカル:USB BARScan)を各班 1 台ずつ計 7 台使用した。対象生徒 は,情報システムについての学習は行っていない。本 教材は,PC室のサーバ内の共有フォルダに配置し,生 徒用の全PC からアクセスできるようにした。 全生徒が顧客として買い物体験を実施できると共に, 全班がプログラミングを通してオリジナル店舗を設定 したり,データ分析やオリジナル店舗の改良をしたり する等の店舗側の活動を設定した時間内に実施できた ことが確認された。 生徒はバーコードリーダーの読み取りや買い物に熱 中すると共に,データ分析結果を踏まえての議論やプ ログラミングを通した改良に班員と協力しながら意欲 的に取り組む姿が全ての班で見られた。 生徒がグループで協同制作したプログラムの一例を 図 8 に示す。プログラムエディタのまとめる機能を用 い,グループごと協同してプログラムを制作すること ができたことを制作プログラムからも確認することが できた。加えて,制作プログラムにおける「オススメ 命令」によるリコメンド決定のプログラムに関しては, 各グループの制作したプログラムとデータ分析機能で 表示される履歴データとを対応させながら参照するこ とを通して,グループによって以下のような差異が推 察される。データ分析機能を活用し,1)自分のグルー プの店舗での売上のデータ分析を基に,比較的売上量 が多い商品やジャンルの商品を抽出してリコメンドを 決定したと推察されるグループ,2)自分のグループの 店舗での売上のデータ分析を基に,比較的売上量が多 い商品と合わせて,その商品と同じジャンルの商品を 抽出してリコメンドを決定したと推察されるグループ, 3)クラス内の全店舗を対象としたクラス全体のデータ分析を基に,自分のグループの店舗での売上量に関わ らず,クラス全体で比較的売上量が多い商品やジャン ルの商品を抽出してリコメンドを決定したと推察され るグループ,4)1)~3)を組み合わせて商品を抽出し, リコメンドを決定したと推察されるグループ等が考え られる。 4.1.2 調査方法 本教材の評価は,授業設計を踏まえた質問紙による 事後調査の分析で行った。事後調査の調査項目として, 本教材への興味・関心に関する評価,そして,情報シ ステムにおける情報の蓄積とデータ分析による情報の 活用およびプログラミングの知識・技能に関する学習 を踏まえた本教材での体験に関する評価として 7 項目 (以下,本教材の構成や設計に関する評価),情報シス テムの仕組みと役割および情報の流れの知識に関する 学習を踏まえた本教材の教育的効果に関する評価,そ して,情報をシステムとして情報を扱うことによる利 点や注意点の学習および情報システムの活用を考える 思考力・判断力に関する学習を踏まえた情報システム への理解・活用に関する評価として4 項目(以下,本教 材の教育効果に関する評価)の計 11 項目を設定し,5 件 法で行った。 4.1.3 結果と考察 事後調査は,3 校時目の最後に実施した。回答結果 について,5(かなり思う),4(まあまあ思う)の回答を肯 定,3(どちらとも言えない)以下の回答を否定として, 肯定と否定の母比率を2:3 とし,直接確率計算を行っ た。分析結果を表 3 に示す。また,Q11 における制作 ○班[氏名:A 制作,日付:2018 年◯◯月◯◯日]【メモ:△△】 <====================店舗プログラム====================> !店舗名="いらっしゃい mart",青 !来店画像="raiten4.jpg" !店舗画像="shopping3.jpg" !テーマカラー=白 <====================/店舗プログラム====================> 2 班[氏名:B 制作,日付:2018 年 5 月 24 日]【メモ:10 代】 <********************オススメプログラム********************> !もし 会員=10 代 かつ 女 なら 1=01, 2=16, 3=03, 4=12, 5=07,"カフェの様なひとときを!" !もし 会員=10 代 かつ 男 なら 1=01, 2=20, 3=11, 4=16, 5=18,"コーヒーで爽やかな朝を!" <********************オススメプログラム********************> ○班[氏名:C 制作,日付:2018 年 5 月 24 日日]【メモ:60 代】 <********************オススメプログラム********************> !もし 会員=60 代 かつ 男 なら 1=16, 2=10, 3=02, 4=18, 5=06,"孫と一緒にどうぞ)" !もし 会員=60 代 かつ 女 なら 1=19, 2=02, 3=17, 4=01, 5=05,"暖かいお茶と一緒にどうぞ" <********************/オススメプログラム********************> 2 班[氏名:D 制作,日付:2018 年 5 月 24 日]【メモ:20 代・30 代 40 代・50 代】 <********************オススメプログラム********************> !もし 会員=20・30 代 かつ 男 なら 1=14, 2=07, 3=01, 4=05, 5=18,"夕食はこれで!!" !もし 会員=20・30 代 かつ 女 なら 1=05, 2=06, 3=01, 4=20, 5=02,"お酒と一緒にどうですか?" !もし 会員=40・50 代 かつ 男 なら 1=05, 2=09, 3=01, 4=14, 5=10,"これを飲んで寝よう!!!" !もし 会員=40・50 代 かつ 女 なら 1=06, 2=19, 3=07, 4=08, 5=14,"今日のご飯の一品に!" <********************/オススメプログラム********************> 図8 グループで協同制作したプログラム例 表3 授業実践の事後調査の分析結果 Mean SD 肯定(%) 否定(%) P値 Q01 POSシステムを使った学習は面白かったと思う。 4.08 0.88 86(81) 20(19) 0.000 *** Q02 設定した年代や性別になりきってコンビニ利用ができたと思う。 4.08 0.93 79(75) 27(25) 0.000 *** Q03 POSシステムの操作はわかりやすかったと思う。 3.95 0.89 72(68) 34(32) 0.000 *** Q04 データ分析からオススメ商品のプログラムを考えることができたと思う。 4.22 0.86 89(84) 17(16) 0.000 *** Q05 年代別や性別など異なる視点からのデータ分析で新たな発見があったと思う。 3.94 0.89 72(68) 34(32) 0.000 *** Q06 POSシステムのプログラム作成は面白かったと思う。 4.12 0.92 82(77) 24(23) 0.000 *** Q07 POSシステムのプログラム作成はわかりやすかったと思う。 3.85 0.94 68(64) 38(36) 0.000 *** Q08 オススメ商品の仕組みについて理解することができたと思う。 4.08 0.81 81(76) 25(24) 0.000 *** Q09 POSシステム以外の情報システムについても考えることができたと思う。 3.72 0.90 60(57) 46(43) 0.001 *** Q10 これから生活や社会の中で情報システムをうまく活用していきたいと思う。 3.93 0.86 75(71) 31(29) 0.000 *** Q11 自分でも情報システムを作ってみたいと思う。 3.35 1.21 44(42) 62(58) 0.823 ns N=106 *:P<.05,**:P<.01,***:P<.001 [本教材の教育効果に関する評価] 調査項目 [本教材の構成や設計に関する評価]
に対する態度については,本教材を活用してではなく, 情報システム一般を制作するということを指している。 本教材の構成や設計に関する評価(表 3:Q01~Q07) においては,全項目において肯定的な回答が有意に多 く得られた。この分析結果から,本教材でのPOS シス テムを使った学習およびPOS システムのプログラミン グは面白いと共に,会員設定に準じてコンビニ利用で きたと考えられる。さらに,本教材でのPOS システム の操作およびプログラム作成はわかりやすいもので あったと共に,本教材はデータ分析機能を活用してリ コメンドのプログラムを考えることができ,異なる視 点からデータ分析で新たな発見ができる教材であると 言える。 本教材の教育効果に関する評価(表 3:Q08~Q11)に おいては,Q11 以外の項目において肯定的な回答が有 意に多く得られた。この分析結果から,本教材は,利 用者の履歴データが集積され,そのデータが分析され ることを通して,利用者に応じた提示物および提示順 が決定されて提示されていること,そしてそれがプロ グラムで実行させているというリコメンドシステムの 考え方を理解することができる教材であると推察され る。加えて,POS システム以外の情報システムについ ても考えることができ,生活や社会の中で情報システ ムを活用していきたいと考えることができる教材であ ると言える。一方,Q11 の分析結果,自分でも情報シ ステムをつくってみたいと思えるまでには至っていな かったと考えられる。主体的に技術に関わり,技術を 工夫し創造しようとする実践的な態度 2)を養えるよう にするために,授業設計を含めた本教材の改良が必要 だと考えられる。具体的には,POS システム以外の題 材設定を検討することや,限定的であったプログラム 作成機能に関しては,反復処理のプログラムを記述し, それを処理して反映できる等の機能拡張を行うことを 通して,よりプログラミングの自由度を高め,プログ ラミング等によって工夫・創造がしやすい題材へと発 展させる等の改良が考えられる。 以上のことから,改良すべき課題は一部あるものの, 全体として肯定的な評価が得られ,本教材は,目的と した教材になっていると言える。 4.2 技術科教員による評価 4.2.1 技術科教員による評価の概要 2018 年 8 月に I 県および N 県での技術科の教員研修 において,本教材を4.1.1 に示す授業実践と同様の環境 下で試用後に評価してもらった。対象は技術科教員 19 名である。試用では,前半で,本教材を技術科教員に 操作してもらいながら,共同研究者がワークショップ 形式で本教材の概要や開発背景,使用方法の説明を 行った。後半では,技術科教員を 3 名程度ごとのグ ループに割り振り,生徒の活動と同様にグループごと オリジナル店舗を作成する活動を行った。 4.2.2 調査方法 本教材に対する評価は,質問紙による事後調査の分 析で行った。評価項目として,学習指導要領に対する 本教材の妥当性の評価 9 項目,本教材の実践水準に関 する評価2 項目の計 11 項目を設定し,5 件法で行った。 4.2.3 結果と考察 回答結果について,授業実践と同様に分析処理をし た。分析結果を表4 に示す。 学習指導要領に対する本教材の妥当性の評価(表 4: Q01~Q09)においては,全項目において肯定的な回答 が有意に多く得られた。この分析結果から,本教材を 表4 技術科教員による評価の分析結果 Mean SD 肯定(%) 否定(%) P値 Q01 本教材はネットワークを利用した双方向性のコンテンツによるプログラミングを用いた問題解決の教材として有効だと思う。 4.63 0.48 19(100) 0 (0) 0.000 *** Q02 本教材は情報通信ネットワークの構成と情報を利用するための基本的な仕組みについて学習するのに有効な教材有効な教材だと思う。 4.74 0.44 19(100) 0 (0) 0.000 *** Q03 本教材は情報の技術の見方・考え方を学習するのに有効な教材だと思う。 4.58 0.67 16 (84) 3(16) 0.000 *** Q04 本教材は個人情報の保護の必要性について学習するのに有効な教材だと思う。 4.16 0.87 13 (68) 6(32) 0.023 * Q05 本教材は情報セキュリティについて学習するのに有効な教材だと思う。 4.00 0.79 13 (68) 6(32) 0.023 * Q06 本教材は簡単なプログラムの制作とデバックを体験するのに有効な教材だと思う。 4.53 0.68 17 (89) 2(11) 0.000 *** Q07 本教材はプログラムの基礎的知識や技能を学習するのに有効な教材だと思う。 4.16 0.74 15 (79) 4(21) 0.001 ** Q08 本教材はメディアの特徴や活用を学習するのに有効な教材だと思う。 4.11 1.02 14 (74) 5(26) 0.006 ** Q09 本教材は情報システムの仕組みを学習するのに有効な教材だと思う。 4.74 0.44 19(100) 0 (0) 0.000 *** Q10 本教材は技術の授業で実践可能な教材だと思う。 4.53 0.60 18 (95) 1 (5) 0.000 *** Q11 本教材を使った実践をしてみたいと思う。 4.79 0.41 19(100) 0 (0) 0.000 *** N=19 *:P<.05,**:P<.01,***:P<.001 [本教材の実践水準に関する評価] 調査項目 [学習指導要領に対する本教材の妥当性の評価]
用いた学習が対応すると想定している D(2)の内容に対 して,本教材は妥当であると考えられる。ただし, Q04,Q05 の個人情報の保護やセキュリティについて は否定が 6 名であった。パスワードや暗号化等の機能 はあるものの,授業での活用イメージが十分でなかっ たのではと想定される。授業での扱いを補足する必要 があると考えられる。 本教材の実践水準に関する評価(表 4:Q10~Q11)に おいては,同様に全項目において肯定的な回答が有意 に多く得られた。Q10 の否定 1 名は,バーコードリー ダー購入予算への心配が想定される。商品コード等の 入力をキーボード中心とし,バーコードリーダーを補 足的に扱う形で紹介する等,試用時の説明の改良も必 要ではないかと考える。以上の分析結果から,課題は 一部あるが,本教材は,技術科での授業で使用するこ とができる水準に達していると考えられる。
5.おわりに
本研究は,情報システムの仕組みや特徴について体 験的に学習できると共に,リコメンドシステムのプロ グラミングができる模擬POS システム教材の開発を目 的とした。 中学生対象の調査結果から,本教材でのPOS システ ムを使った学習およびPOS システムのプログラミング は面白くかつわかりやすく,データ分析からプログラ ムを考えることができると共に,リコメンドシステム の考え方が理解でき,情報システムの活用を考えるこ とができる教材であることが確認された。また,技術 科教員による評価からも,本教材は授業で実践可能な 水準にある教材であることが確認された。 以上のことから,本教材は,目的としていた教材と して開発できたことが確認された。今後は,より自由 度の高いプログラミング教材への発展や授業展開の改 良等の課題への対応を検討し,授業設計を含め,本教 材の改良を行っていく予定である。謝辞
本研究は,JSPS 科研費 17H01978 の助成を受けた。参考文献
1) 木下優奈・鈴木隆将・小島一生・村松浩幸:情報 システムを体験的に学ぶ模擬 POS システム教材 の開発,日本産業技術教育学会第 29 回北陸支部 大会講演要旨集,p.11 (2017) 2) 文部科学省:中学校学習指導要領(平成 29 年告示) 解説 技術・家庭編,開隆堂出版,pp.18-21, 48-58 (2018) 3) 古川稔:中学校教育課程実践講座技術・家庭, ぎょうせい,pp.9-10, 65-71 (2017) 4) Scratch:https://scratch.mit.edu/ (最終アクセス 日:2019 年 6 月 17 日) 5) プログラミング言語「ドリトル」:https://dolittl e.eplang.jp/ (最終アクセス日:2019 年 6 月 17 日) 6) 田口浩継・村松浩幸・森山潤:(技術分野)すぐに 使える移行期からの指導計画・指導資料,東京書 籍,pp.13-22, 38-41,https://ten.tokyo-shoseki.c o.jp/ten_download/2018/2018058134/201805813 4-01.pdf (最終アクセス日:2019 年 6 月 17 日) 7) 浅水智也・安藤明伸・大村基将・木村浩之・紅林 秀治・藤原英治・宮内智:やってみようプログラ ミング,開隆堂出版,pp.1-13, 18-27,http://ww w.kairyudo.co.jp/contents/02_chu/gijutsu/h33iko /yattemiyo.pdf (最終アクセス日:2019 年 6 月 17 日) 8) Amazon:https://www.amazon.co.jp/ (最終アク セス日:2019 年 2 月 25 日) 9) Toby Segaran:集合知プログラミング,オライ リー・ジャパン,pp.1-58 (2013) 10) Amazon Personalize:https://aws.amazon.com/j p/personalize/ (最終アクセス日:2019 年 6 月 17 日) 11) 鈴木隆将・木下優奈・村松浩幸・小島一生・才田 亘:情報システムを体験的に学ぶプログラミング 機能を付加した模擬 POS システム教材の開発, 日 本 産 業 技 術 教 育 学 会 技 術 教 育 分 科 会 研 究 会 (2017)講演要旨集,pp.47-48 (2017) 12) HSP3:http://hsp.tv/index2.html (最終アクセス 日:2019 年 2 月 25 日) 13) SQLite:https://www.sqlite.org/index.html (最終 アクセス日:2019 年 2 月 25 日) 14) 谷田親彦・向田識弘・田鎖浩太・田中誠也:技術 科授業でトレード・オフの思考・判断を導く学習 の枠組みと実践的指導法,日本産業技術教育学会 誌,第58 巻,第 2 号,pp.81-89 (2016)15) Microsoft:Speech API 5.3,https://docs.micros oft.com/en-us/previous-versions/windows/deskto p/ms723627(v%3dvs.85) (最終アクセス日:2019
年2 月 25 日)
Abstract
As a teaching aid that can be used in learning about the mechanism and features of information systems in a practical and experiential way, a simulated POS (Point of sales) system has been developed, and its effectiveness has been confirmed in previous study. Furthermore, “the activities to solve issues in daily life and society through programing interactively contents using the network" were established in technology education in the Japanese middle school course of study in 2017. Therefore, our goal was to develop a simulated POS system teaching aid that could be used in teaching about the mechanism and features of information systems and program the recommended system. We organized classes for middle school second graders and evaluated the developed teaching aid. The questionnaire results confirmed that the developed teaching aid was interesting and easy to understand and that it was possible to think about the program from data analysis, understand the concept of the recommended system, and consider the utilization of the information systems. In addition, we asked the technology education teachers to test the developed teaching aid in teacher training, where it was also confirmed that the developed teaching aid corresponded to the course of study and was applicable in class. Key words: Information System, Programming Teaching Materials, Recommended System, POS System