大人とのやりとり場面における「Pretend Play」の
発生と系列化について
著者
杉山 弘子, 鈴木 牧夫
雑誌名
東北教育心理学研究
巻
1
ページ
41-47
発行年
1986-03
URL
http://hdl.handle.net/10097/00121865
大 人 と の や り と り 場 面 に お け る
iPretend P
l
a
y
J
の発生と系列化について
杉 山 弘 子 拳 ・ 鈴 木 牧 夫 “
来東北大学 村 山 梨 学 院 短 期 大 学問 題
Pretend playとは,i
.
.
・H・である(……をする)よ うなふりをする」遊びであり,たとえば,空のコップを 口に当て,水を飲む時のように頭を後ろに傾けるが,実 際lとは水を飲む乙とを目的としないような行動をする遊 びである。誕生後 1年目から 2年自にかけての子どもに, 生活用品のミニチュアを提示して遊びを観察すると,誕 生後12か月か13か月頃から,i
食べるふりをするJ
, 「眠るふりをする」などのpretend playが見られる ようになると言われる(Lo we, 1975: F ensonら, 1980 : Bel skyら, 1981)。 本研究では, 1, 2歳 児期のpretend playの発達について,以下の2点を 明らかにしたいと考える。 1. pretend playの出現 2. pretend play における行動の系列化 1. pretend playの出現 前述のように, i食べるJ
, i眠る」などの,日常生 活の中で繰り返し経験される行動のpretend playは, 誕生後12か月か13か月から見られると報告されている。 しかし, pretend playを行った子どもの比率は,ふ りをする行動がどのような対象に向けられているか(た とえば,自分で食べるふりをする行動か,人形に食べさ せるふりをする行動か)によって異なっている。 Lowe ( 1975)の研究では,自分の髪の毛をとかすふりをする 行動は, 12か月児の33%花見られるのに対し,人形の髪 の毛をとかすふりをする行動は, 13%となっている。と のように,従来の研究では,人形に向けられた行動は, 自分に向けられた行動に比べてその出現の時期が遅いと 報告されている。本研究では 観察の対象を人形に向け られた行動に限定して,誕生後12か月, 18か月, 24か月 の子どものpretend playの出現状況を見る乙とにす る。 Feinら(1979)は,食器のミニチュアを中心とする 玩具を提示して, 1, 2歳児のpretend playを観察 しているが,人形に向けられた行動を行った子どもの比 率は, 12か月児一19%,18か月児一88%,24か月児-91 %, 30か 月 児 -100労であったと報告している。 Lowe の研究の,人形の髪の毛をとかす行動と同様, 12か月で 人形に向けられたpretend playが観察された子ども の比率は, 20%以下となっており,人形に向けら亀れた行 動が被験児全員に出現するのは,誕生後30か月という結 果になっている。 しかしながら,乙れらの研究の条件設定では,日常生 活のどのような文脈でpretend playが生まれ,股関 されていくかが分析されておらず,前述のような結果が 日常の遊び場面においても当てはまるかどうかについて は,検討の余地がある。 Loweは, 玩呉を提示するだ けの条件で,またFeinらは,実験者が玩具を提示した 後,子どもの母親との会話の合い聞にpretend play を促すととばかけを行う条件の下で観察を行っているが, 保育実践においては, pretend play (つもり遊び*) は,保育者がpretend playを演示し,子どもが共感 的に横倣する,という文脈で生まれる乙とが示されてい る。例を挙げてみよう。 実践例 1綿 「マンマパクパク おいしいねえ」とまずそのにんじ ん綿来をみせ,保母が食べるまねをします。 iけん君も どうぞ」と渡すと,持ったとたんにパクと自分の口に入 れてしまい,妙な顔つきです。i
ちがうちがう,まねっ とだけ・乙うやってパクパクおいしいね」と食べるまね をしてみせると,けん君(1歳2か月)もにんじんを口 帯保育実践においては, ,12歳児のpretend playを つもり遊びと呼んでいる。 耕土方弘子他編著「乳幼児のあそびJ
P.101より引用 料朱保母が作ったフェノレトのにんじんから出し,タッタッと舌をならして食べるまねをします。 「うさぎさんもにんじん好きだって, ピョンピョンうさ ぎさんにもあげ
7
こらJ
と言うと そばにあったうさぎの ぬいぐるみを持ってきて,にんじんをうさぎの顔にくっ つけてパクパクと口を動かしています。 はじめ,食べるまねができずに,にんじんを口に入れ てしまい,妙な顔つきをしている乙とから,乙の子ども は, pretend playの発生期にあると考えられる。乙 乙では,保育者が, i食べるまねjをする行動を演示し, 乙とばかけを行う乙とによって,子どもたちにも「食べ るまね」ゃ「食べさせるまね」をする行動を引き越乙し ており,遊び相手としての大人とのやりとりの中で pretend playが生まれたと言える。 そ乙で,本研究では,乙の実践と同様に,大人が遊び 相手として子どもとやりとりをする状況の下で, 1, 2 歳児のpretend playを観察する乙とにする。それは, 大人が人形に向けられた行動を演示し,乙とばかけによ って子どもに同様の行動を促す条件の下で観察を行った 場合,従来の研究結果とどのような違いが見られるかを 明らかにしたいと考えるからである。 従来の研究では,人形に向けられた行動は,自分に向 けられた行動に比べて,出現期が遅い傾向があると報告 されているが,実践例 lでは, pretend playの発生 期にあると見られる子どもに,両者が同時に観察されて いる。乙の例で,大人は,人形i乙向けられた行動そのも のを演示してはいないが,大人が遊び相手としてpr e-tend playを演示し,子どもとやりとりする場面では, 人形に向けられた行動の生起が早まる乙とを示唆してい ると言えよう。とのととから,大人が遊び相手として演 示や乙とばかけを行う条件の下では,前述の研究結果ζl 比べて高い比率の 1,2歳児!c,人形iζ 向けられた行動 が観察される乙とが予想される。 2. pretand playにおける行動の系列化 「カップの中をスプーンでかきまぜる」ふりをしてか ら.r
カップを人形の口につけて人形に飲ませる」ふりをす る場合のように,ふたつ以上のふりをする行動を,時間的, 論理的順序に従って,連続して行う乙とを,系列化と呼ぷ。 乙の系列化という乙とに関連して, Fensonら(1980) は,玩具を提示するだけの条件で,誕生後13か月, 19か 月, 24か月の子どもの遊びを観察したととろ,上述のよ うな系列化は13か月児には見られず, 19か月児では25$ぢ 24か月児では71%の子どもに観察されたと報告している。 彼らは,その後の研究 (Fensonら.1981)で,実験者 の演示が, 19か月児における行動の系列化を促進するこ とを明らかにしているが,乙の研究では,実験者が系列 を無言で演示するだけであり,大人と子どもがやりとり する場面は設定されていない。ふりをする行動の観察の 場合と同様に,本研究では,人形に向けられた行動の系 列を,大人がことばによる意味づけを行いながら演示し, ことばかけによって系列化を促す条件の下で, 1, 2歳 児のpretend playにおける系列の出現状況を明らか にしたいと考える。 系列化を研究する場合には 系列の構成要素となる行 動の単位が問題となる。たとえば, Fersonら(1980) は,子どもが「お皿からスプーンですくって人形に食べ させる」ふりをした場合,i
すくう」行動と「食べさせ る」行動が系列化されているとみなすが,本研究では乙 れらをひとつの行動,すなわち,系列を構成する単位と みなす。乙れら一連の動作で,i
人形lと食べさをる」と いう意味を表わしていると考えるからである。従って, 本研究の結果とFensonらの研究の結果を単純に比較す る乙とはできないが, 1の場合と問機,玩具を提示する だけの条件に比べ,本研究の条件が系列化を促進する効 果があるのかと、うかについて検討したい。 乙乙まで述べてきた行動の系列化は,あるテーマに関 する行動の系列化である。たとえば.i
ナべからスプー ンですくい,茶わんに盛るjふりをする行動と,i
茶わ んからスプーンですくい,人形l乙食べさせるjふりをす る行動は,i
食事」というテーマに関する行動であり, 乙れらの系列化は, i食事J
のテーマの展開とみなす乙 とができる。しかし, pretend play における行動の 系列化は,乙のようなひとつのテーマ内に限られるもの ではない。i
人形に食べさせるJ
ふりをした後,i
人形 を風自に入れるJ
ふりをする乙とも,系列化と考えられ る。乙の場合,ふたつの行動の系列は.i
食事」のテー マと「入浴J
のテーマの系列を表わしていると雷える。 1, 2歳児の pretend playの変化をとらえる指標 として,従来の研究で問題にしてきた系列化は,ひとつ のテーマ内の行動の系列化であったが,次の保育実践は, テーマの糸列化を表わす行動の系列化もまた, 1, 2議 l号制
pretend playをとらえる指標になりうる乙と を示している。 実践例 2来 カーテンをひいた暗い部屋の中で,子どもたちと保母 来土方弘子他編著「乳幼児のあそびJ
P.108-P, 109より 引用.文中の「みはるjは1歳11か月,けんは1歳10か 月. -42ーもいっしょに寝ています。
r
あーよくねた。もう朝だよ, 下のとおり。 おきてj,r
保育園に遅れるよ」とカーテンをあけながら 保母が言うと,r
アチャヨーJ
とみはるちゃんが高い声 でいいました。r
パスに乗って保育闘にい乙うかj,r
ウ ン,イリナカパスJ
と毎日パスで通園しているけん君は 段ボーノレ箱のパスに乗って「ブーブー」とのったつもり です。一方みはるちゃんは朝ごはんの準備です。r
シュ ンクン ノ、イ,コンドハトモクン,ソウクンモオイデ、-j と一人ずつにコップを持たせてやかんからお茶を入れて やっています。 乙の例で保育者は,毎日の生・活をモデソレlとしながら, いくつかのテーマをつなぎ合わせて遊びを展開できるよ うはたらきかけており,子どもたちは,保母の乙とばか けを受け入れて,あるいは,保母のことばに触発されて, 新しいテーマを展開している。保育者の意図的なはたら きかけがある場合には, 1, 2歳の時期から,テーマを 系列化してpretend playを展開できる乙とを示して いると言えよう。本研究では,r
食事j,r
入浴j,r
就 寝jの3つのテーマの系列として演示内容を設定し,テ ーマの系列化という側面からも, pretend pl ayの変 化をとらえたいと考える。 以上のように,本研究では,全体がテーマの系列にな っており,さらにテーマ内がいくつかの行動の系列にな っている pretend playを大人が演示し,ととばかけ によって,行動や行動の系列化を促す条件の下で, 1, 2歳児の pretend playを観察する。本研究の目的は 以下のとおりである。 1.r
前述のような条件の下では,玩具を提示し,乙 とばかけを行うだけのFeinら (1979)の研究に比べ, 高い比率の子どもに,人形ζl向けられた行動が観察され るJ
という予測を確かめる。 2.r
前述のような条件の下では,玩具を提示するだ けのFensonら (1980)の研究に比べ,テーマ内の行動 の系列化が促進される傾向がみられるJ
という予測を確 かめる。 また,r
前述のような条件の下では, 1, 2歳児にお いても,テーマの系列化を表わすような行動の彩1111::(テ ーマ間系列化と呼ぶ乙と iとする)が見られる」という予 測を確かめる。方 法
被 験 児 : 仙 台 市 内K保育園の0,1歳児クラスの乳 幼児15名。各月齢どとの人数,月齢範聞γ 平均年齢は以 月縦四(包月,日) 1.O. 1--1. 1.3 1.6. 9,...,1.7.11 1.10. 21,.,2... 1.0 組察の場所と日時: K保育園の事務室。 1982年6月 , . . . . . ,1984年 4月の午前 8時 30分から 9時 30分までの自由 遊びの時間。 手 続 き : 子 ど も を 1人ずつ部屋に連れてくる。実験 者の1人がはたらきかけ手 (player, 以下 Pと記す) となって,以下の内容のpretend playを演示する。 ( )内は, Pの乙とばによる演示内容の意味づけであ る。 テーマA :r
食事」 al ナべからスプーンですくってチャワンの上で スプーンをさかさにする(キューピーちゃん, おなかすいたって。ごはんあげようね。お茶 わんに盛って) a2 チャワンからスプーンですくって人形の口へ スプーンをもっていく(アムアム,キューピ ーちゃん,どはんおいしいって) テーマB :r
入浴J
b1 :人形をフロに入れて出す(キューピーちゃん, もうおなかいっぱいだって。今度,お風呂に 入れようか。ジャブーン) b2 :セッケンで人形の体を乙する(セッケンで体 洗おうね。ゴシゴシゴシ) b3 :フロからオケですくって人形の上でオケをさ かきまにする(セッケン流そうね。ジャー ジャー)b
4
:タオルで人形の体をふく(タオルで体,ふと うね) テーマc:
r
就寝」 Cl カケブトンをとってシキブトンに人形を置い てカケブトンをかける(キューピーちゃん, お風邑入って気持ち良くなったら,ネンネし たくなったって。お布団にネンネさせようね) C2 .人形の体をカケプトンの上から軽くたたく (ネンネ,ネンネ,お休みなさい) 演示後,被験児ζl人形で遊ぶように指示する。子ども が遊び始めて遊びが展開している場合には,P
は介入しないで見守る。子どもが遊ぼうとしなかったり,遊んで いてもテーマに関する行動をしなかったり,ひとつのテ ーマ内の繰り返しで次のテーマに移行しない場合には, Pが乙とぼや行動によって促したり,再度,演示してみ せたりして,子どもにテーマに関する行動や系列化を促 した。演示内容をおおよそ遂行したとみなした場合や, 乙れ以上遊びが展開しないとみなした場合,遊びを終了 させた。 使 用 玩 具 : レンジ,ナベ,スプーン2本,チャワン 2個,フロ,セッケン,オケ,タオJレ,カケブトン,シ キブトン,人形(それぞれミニチュア玩具) 玩具は,使用されるテーマごとにまとめて子どもの前 に置いた。ナベはレンジの上に,カケブトンはシキブト ンの上に置いたが,他は震なりなく並べた。 観察の方法:遊びの全場面をVTRにおさめた。分 析にあたっては, pとVTR担当者の 2名で VTRを視 聴してスクリプトを作成した。
結
果
1
.
p
r
e
t
e
n
d
p
l
a
y
の出現 表 1I,と pが演示した行動の出現状況を,被験児ごと に示した。 表 1を見ると, pの演示した行動が 1種類以上見られ る子どもの数は, 12か 月 児 -3.名, 18か月児-5名, 24 か月児-5名となっており, 18か月児, 24か月児では, 被験児全員に,ふりをする行動が見られた。 被験児1人あたりに見られる行動の種類は, 12か月児 -1--2個 (3名の平均は, 1.3個) , 18か月児一 2--6個(平均4.2個) , 24か月児-6--8偲(平均7個) となっており,月齢とともに, 1人あたりの行動の種類 が増えている。また,各月齢で1人以上の子どもに観察 された行動の種類も, 12か月児-2個, 18か月児-6個, 24か月児一8個と,月齢とともに増加している。2
.
p
r
e
t
e
n
d
p
l
a
y
における行動の系列化 表2は,各被験児ごとの系列の出現状況を示している。 テーマ内の系列について見てみると, 12か月児では系 列化は見られず, 18か月児の2名, 24か月児の 5名全員 に系列化が見られた。 18か月のS10は, a1(ナべからス プーンですくってチャワンの上でスプーンをさかさまに する)を行わなかったが,ナベをチャワンの上でさかさ にした後, a2 (チャワンからスプーンですくって人形の -44-口にスプーンをもっていく)を行っている。 Pの演示ど おりではないが,r
盛りつけJ
て,r
食べさせる」とい う系列化を行ったとみなされる。 表1.行動の出現状況 行動の 食 事 入 浴 就 寝 種類 被験児 a1 a2 b1 b2 b3 b4 C1 C2 S1。
12 S2。
7J:' S3 月 S4 S5。 。
S6。
。 。。。。
18 S7。
。 。。。。
カ3 S'8。 。
。
月 S9。
。 。
。
SlO。
。
Sl1。
。。。。。。
24 S12。
。
0 0 0 0
。。
か S13。。。。。。
月 S14。
。。。。。
S15。
。
0 0 0 0
。。
注. 0
印は,行動が見られた乙とを示す。 表2
.
行動の系列化 系列種類の テ ー マ 内 ?Bテ C?マ間A?
C a1b1bb↓ 3 2bgCl 被験児 Sl 12 S2 7J:' S3 月 S4 S5 S6。
。
18 S7。
か S8 月 S9 SlO Sl1。。 。
0 0 0 1
24 S120 0 0 0 0 0
カ ョ S13。 。
月 S14。
0 0 0
S15。。 。
0 0 0
注.O
E!Jは,系列が見られたととを示す。 演示された系列の内, 18か月児で観察されたのは,al→a2, C1→C2の 2種類であるのに対し, 24か月児では 5種類全部がいずれかの被験児によって遂行されている。 「入浴
J
のテーマについては, pが演示した以外のやり 方でも系列化が可能で、ある(b1→ b3, b1→ b4, b3→ b2 )。乙のような系列の出現状況を見てみると, b1→ b3が24か月児の 1名に, b1→b4が24か月児の4名に見 られた。 次i乙,テーマの系列を表わしていると考えられる行動 の系列について見てみる。本研究では, a2, b1, C1をそ れぞれ..i
食事J
,i
入浴J
,i
就寝」のテーマの基本要 素と考えた。基本要素とは,そのテーマがあるかぎり, 行動や乙とばによって表現される部分であり,テーマに かかわる一連の行動の中に基本要素が含まれている場合 には,テーマが存在するとみなす。 表2IC.示したテーマ聞の系列化とは,あるテーマの基 本要素を含む一連の行動(基本要素だけでもよい)と, 他のテーマの基本要素を含む一連の行動とが連続して行 われること,すなわち,テーマの系列化を意味する。 P が演示したようなテーマ聞の系列が見られるのは, 24か 月児の遊びにおいてである。 24か月児では, 5名全員に テーマ間の系列が見られ813を除く 4名は, i食事J
, 「入浴J
,i
就寝」の3つのテーマ聞の行動の系列化を 行っている。 18か月児には, pが演示したような系列は見られない が,i
食事」のテーマと「就寝」のテーマ聞の系列化が おと810の 2名に見られた。考
察 pretend play の出現について見てみると, 12か月 児の5名中 3名, 18か月児, 24か月児のそれぞれ5名に, 人形に向けられた行動が観察された。 Feinらの研究結 果に比べて高い比率の子どもに,人形に向けられた行動 が観察されたと言える。 pretend play における行動の系列化を見てみると, テーマ内の系列イじは12か月児では見られず, 18か月児の 5名中 3名(内, 1名は,ナベをチャワンの上でさかさ にした後,むを行った810), 24か月児の 5名に観察さ れている。 Fensonら(1980)の研究の19か月児, 24か 月児と本研究の18か月児, 24か月児をそれぞれ対応させ てみると,本研究の方が高い比率の子どもたちに系列が 観察されている。 Fensonらの研究では,i
人形をベッドに寝かせ,毛 布をかける」ととは, 2つの行動の系列とみなされる。 乙のような単位で行動を区切るならば,本研究のC1(カ ケプトンをとり,シキブトンに人形を寝かせ,カケブト ンをかける)は, 3つの行動の系列と言える。 C1は 18 か月児 5名全員に出現しており,彼らの単位で見れば, 18か月児全員に系列化が見られるととになる。 表1,表 2を見ると, i入浴」のテーマに比べ, i食 事J
と「就寝」のテーマに関する行動や系列が,早い月 齢から,より多くの子どもに出現する傾向が見られる杭 Feinや Fensonらの研究においても,乙れらのテーマ に関する行動が可能な玩具が提示してある。それにもか かわらず,本研究の方が高い比率の子どもたちに人形に 向けられた行動や系列が観察されたのは,観察条件によ ると考えられる。大人が遊び相手として, 戸retend playを演示し,子どもの行動を意味づけたり,促した りする乙とばかけを行う条件の下では,玩具を提示する だけの条件や,実験者が傍観者的lと乙とばかけを行う条 件に比べ, ,1 2歳児の pretend playが促進されると 言えよう。 次i乙,テーマの系列化について考えてみる。 18か月児 では,i
入浴J
のテーマの基本要素と考えたblが見られ ず, pが演示したようなテーマの系列化は見られなかっ た。しかし,i
食事J
と「就寝J
の2つのテーマ間の行 動の系列が見られ, 18か月児においてもテーマの系列化 が可能なととを示唆している。 24か月児では, 5名全員 にテーマ閣の系列が見られ 内4名は, 3つのテーマ聞 の系列化を行っている。本研究のような条件の下では, 1 , 2歳児でも,テーマを系列化しながら pretend play を展開できる乙とを示していると言えよう。 以上,目的にそって結果を検討してきたが,その他に も以下のようなととが明らかになった。 表1から明らかなように, 1歳から 2歳にかけての pretend play の変化は,ふりをする行動の種簡の増 加としてとらえる乙とができる。系列化は,系列の構成 要素となる行動の出現を必要としており,行動の種類の 増加とともに18か月児で出現し, 24か月児で系列の種類 が増している。しかし.87の alと a2のように,構成要 素が系列化されないままに出現している例もあり,系列 化は,単に行動の種類の増加によって起乙るものではな い乙とを示している。 18か月の 88,810のテーマ間系列を考え合わせれば, テーマ内系列とテーマ間系列の聞にはっきりとした出現 順序は認められない。 1,2歳児の pretend play にお いては,テーマ内の系列化とテーマ簡の系列化とが同時 に進行しながら,遊びの内容が変化していくと予想され るが,両系列の関係および,構成要素の出現在それらの系列化の関係については,今後,縦断的な研究によって 検討していきた
参 考 文 献
Belsky,
J
.
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V 01, 17, No, 5, 630 -639. Fein, G. G.& Apfel, N. 1979
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and Nineteen -McQ..thーOld ChUdren,
Child Development
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J
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Press. Printed in Britain.
-46-THE PROCESS OF OCCURRENCES OF PRETEND BEHA
VIOURS
AND THEIR SEQUENCES IN AN
INTERACTIONAL SITUATION
明