理学 療 法 学 第41巻 第7号 439
〜
446頁 (2014年〉 研 究論文 (
原著)
足
関
節
固
定
下 に お
け
る
歩行
パ
タ
ーン
の
選 択
と
エ
ネ
ル
ギ
ー
コス
ト
の
関係性
*高
橋
一
揮
1)# 西 山徹
1)小 野部
純
1)鈴
木 博 人 1> 藤澤 宏 幸
1) 要旨 【目 的】本研 究の 目的は,
足 関節 固 定におい て 4条 件の歩 行パ ター
ン の呼吸循環応答を 比較 し,
足 関節 固 定 下に おける歩 行パ ター
ン の選 択とエ ネルギー
コス ト (Energy
cost ;以下,
EC
)の関 係性につ いて検討 する こと と した。 【方 法 】対 象 者は健 常 若 年男性37
名を 対象と し,
右 足関 節 固定にて 4条 件の歩 行パ ター
ンと装具のない状 態で の歩 行 (コ ン トロー
ル)ヘ ランダムに分 類し た。
歩行パ ター
ンは外 旋 歩 行,
つ ま先 歩 行,
ぶ ん回 し歩 行,
後 型 歩 行の4
条 件 とし た。
また.
ト レッ ド ミ ル歩行は歩行 速 度1.
0.2.
0,3.
O,
4,
0,
5.
Okm ・
h
−
1の漸増 に て 実施し た。
さ ら に8
名の対 象 者は,
足 関節 固定 下に て 自由歩 行 (歩 行パ ター
ン の意 図 的指定な し)を各歩行 速度に て行い,
歩容を観 察 して4
条 件の歩 行パ ター
ンに分 類した。
【結 果】歩 行 パ ター
ンに よっ て呼 吸循 環 応 答 なら び に単 位 移 動 距 離 あ た りのEC
にも違い が 生じた。一
方,
自由歩行で はEC・
単 位 移 動 距 離 あ た りの EC が高い歩 行パ ター
ンを選 択 する対 象 者は見ら れ な かっ た。
【結 論】歩行 パ ター
ンご と に異 なる特 徴を有 し,
エ ネルギー
コス トの最 小 化 を歩 行パ ター
ンの選 択 する指標と し ている 可能性が示 唆さ れ た。 キー
ワー
ド 歩 行パ ター
ン.
足 関節 固定,
エ ネルギー
コ ス ト は じ め に 動作の最 適性 を判 断 するの にい くつ かの モデルが存在 する。 最 適 化モデル には 運 動の滑 らか さ を 関数 化し たJerk
cost やSnap
costな ど と,
移動効率を関 数 化し たエネルギ
ー
コ ス ト(Energy
cost ;以 下,
EC
)や メ カニ カル コ ス トな どが挙 げられ る。
健常者の歩行を移 動 効 率の観 点か ら捉 えると,
身体重 心の軌 跡が最 適にコ ン トロー
ル さ れ てい ることが わ か る。Ihman
1)は歩行 の6
つ の決 定 要 素 ( 骨 盤の回旋 骨 盤の傾 斜,
立 脚 期の膝関節 屈 曲 足部の メ カニ ズム,
足 関節の メ カニ ズム,
身体の側 方 変 位 ) が 互い に影 響 すること を提 唱し,
質 量 中心の軌 跡は滑ら かで合 理 的に大 きな 曲率 半 径 を もっ て おり,
EC が最 小であると報告してい る。
*The Relationship of 廿1e Optimal Gait Pattern with Energy CQst
upon Ankle mob 皿zation
l> 東北文 化 学 園 大 学 医 療 福 祉 学 部 リハ ビリテ
ー
シ ョン学 科 (〒981−
8551 宮 城 県 仙 台 市 青 葉 区 国見6−
45−
1)Kazuki
Takahashi
,
PT,
MS,
Toru Nishiyama,
PT,
PhD.
Jun Onobe,
PT
,
MS,
Hirote Suzuki,
PT,
MS,
Hiroyuki Fujisawa,
PT,
PhD :Department of Rehabilitation
,
Faculty of Medical Science and WeLfare,
Toheku Bunka Gakuen University# E
−
mai 且:kztaka@rehab.
tbgu.
acjp(受付H 2013年4月3日/ 受 理 日 2014年7月正7日)
一
方,
臨床で対 面 する患 者は解 剖 学 的 要因 やバ ラン ス 障 害,
機 能 障 害 など に よ り 身 体 拘 束 を 強 制さ れ,
Inman
1)の提 唱 する6つ の決 定 要 素 が 欠 落 するこ と で,
い わ ゆ る異 常歩 行を 呈する こ と が多い。 歩 行の獲 得はADL
の み な らずQOL
向 上の ため にも重 要な 因子で あ り理 学療 法介 入の中 心となる が,
どの ような歩 行パ ター
ンを教 育 すべ きか 明確な基準 は 見 あ た ら ない。
例 と して 脳 卒 中片 麻 痺 患 者での歩行に対 する 理学療法介入の効 果 と しては,
左 右 対 称 性の是正や歩行 速 度の増 大な どを改 善の ア ウトカム と している 2)3)。 つ ま り,
健 常 者の歩行 の ように関節運動が滑ら かで重 心 移 動 が最 適となる よう な最 適 化モデルを 重要 視し,
その結 果として社 会 的生 活 を担 保で き る 速度4’
6)を獲 得で きる よ う方 針 を立 て て い る と考 えられる。 歩行に おけるEC に 関 する研 究で は,
生理的コ ス ト(physical cost index ; PCI) などに よ る運 動 耐 容 能評価 の妥 当性や信 頼 性の検 討7
−
9),
速 度 を独 立 変数とし た歩行 時…エ ネルギ
ー
消 費やエ ネルギー
効 率の検 討10)ll)が 散 見さ れ る。
し か し な が ら,
EC の特 性から異 常 歩 行を検 討し た報 告は見 あた らない 。 身 体 拘 束の条 件か ら獲 得可440 理学 療 法学 第41巻 第7号 表
1
歩 行パ ター
ンご との対 象 者 基 本 属 性 年 齢 [歳 亅 身 長 [cm ] 体重 [kg亅 BMI22.
2 .f
:
9
22.
4 土 2.
9 21.
6 ± 0.
7 21.
7 ± 1.
9 21.
9 ± 2,
6 棘.
ト.
長 [cml 普 通歩行 (ll=
5) 外 旋歩 行 (n=
8) つ ま先 歩行 (n=
8) ぶん 回 し歩 行 (n=
8) 後型歩行 (n=
8) 21.
6 ± 0.
8 21.
9 ± 1.
5 21.
1 ± 1.
1 21.
9 ± 1.
5 21.
6 ± 0.
9 171.
9 ± 4.
O l71,
5 ± 4.
4 172,
4 ± 3,
6 171.
4 ± 5.
5 171.
9 ± 5.
8 65.
6 土 5.
8 64.
6 ± 6.
9 64.
1 ± 4.
1 63.
6 ± 4,
4 65.
1 ± 10.
9 87.
9 ± 3.
2 87.
9 ± 2,
9
88,
4 ± L8 87.
3 ± 2、
2 87.
2 ± 3.
5 (mean ± SD) きな役 割があると考 える。
その ため に は,
歩行パ ター
ン ご と の EC を検 討し,
最 適 化モ デ ル を確立する こと が 必 要である と考 える。 仮に歩 行の再 獲 得が EC の最 適 化に て 選 択 さ れ てい る な ら ば,
EC
に よっ て歩 行パ ター
ン の 選 択は規 定さ れ る はずで あ る。
よっ て本研 究の 目 的 は,
健 常者に おい て 足 関節固定下 で の歩 行パ ター
ン選 択 とEC の 関 係 性 を 検 討 す る た め に,
4条 件の歩 行パ ター
ンを意 図的 に行わ せ た と きの 呼 吸循 環 応 答を 比較 するこ と と し た (第1
実 験)。
加 え て,
足関節固定下で自 山歩 行に て歩 行速度を増 加さ せてい っ た際に,
各々 の速 度に てEC
が最 小の歩 行パ ター
ンを 選 択する かを検 討 するこ と とし た 〔第2
実 験 〉。
本 研 究の 意 義と しては,
身 体拘束下 に お け るEC を検 討 する こと で 最 適 化モデルに 関 す る知見 を得て,
歩 行の再 教 育の ひ とつ にEC の視 点 を取 り入れる ことで,
選 択の幅が広が る こと を期 待 する。 第1実 験 対 象および方 法1.
対 象 対象者は健 常 若 年 男 性37
名 (年 齢21.
5
± 1,
1歳,
身 長171.
8
± 4,
5cm,
体 重64.
8
± 7.
5 kg,
BMI 21,
9 ± 2,
1,
棘果 長87.
7
±2.
7cm
;平 均± 標 準 偏 差 )と し た。 取 り 込み基 準は運 動 部に所 属してい ない,
もしくは 運動を習 慣的に実 施し てい ない 男 子 大 学生 と し,
除外基準は ト レ ッ ド ミル歩 行に影 響のき たす 整 形 外 科 的 疾 患を有 する 者な らびに呼 吸 器・
循 環 器に障 害 を有 する者と し た。 ま た,
対象者にはヘ ル シ ンキ宣 言に したが い,
研 究の主旨 な ら び に危 険 性や 同意の撤回 はいつ でも可 能で あ り不 利 益 を 生じ ない こ と,
匿 名 性の保 護 など を十分に説 明し,
書面.
ヒにて同意 を得た。 なお同意 書は,
未成年 者が対 象 と なっ た際に は保 護者の許 可 を書 面に て得ら れ るものを 作 成した。
2.
方 法 1)固定機器 な らびに歩 行パ ター
ン の分 類 固 定 機 器は3
点 固 定型の プラス チ ッ ク製Shoe Horn Brace (以 下,
SHB
)を使用 し た。
SHB
はお およそ 成人 男性の大 き さの もの を数 種 類 用 意 し,
足 底 は対 象 者の足 趾 が 先 端 か らで ない もので 下 腿 近 位 まで が しっ か りと フ ィ ッ トする もの を 選 択 し た。
足底の厚さ は約3mm
で,
内外 果の後 方を ト リミングライン と し,
装 着 後の足 関節は底 背 屈0度である こと を確認 して統一
し た。
固定 側は右 足 関節とし,
左 足 関節には装 具は使 用せずに裸 足 で 実 施 した。
歩 行パ ター
ン は右 足 関節 固 定下に て外旋 歩 行,
つ ま先 歩 行,
ぶん 回 し歩 行,
後 型 歩 行の 4条 件と し,
これ にSHB
の ない 状態での 普通歩 行を参 考とし て加え た。
普 通歩行以外の 各歩行パ ター
ン は意図的に行わせ,
以下の 定 義に則っ て実 施 し た。
外 旋 歩 行は 固定 肢 を外 旋 位 約 45度に て保 持し,
骨 盤の引 き ヒげ にて遊 脚 肢 を矢 状 面 上に て ス イングする歩行,
つ ま先 歩 行 は固 定 肢 が立脚 中 期か ら 下 腿前傾 に て 見 か け 上の足 関節 底 屈 位 をつ くる歩 行,
ぶん 回 し歩行 は 固定肢 が 遊 脚初 期か ら円弧を描 くよ うに 遊 脚 肢 をス イン グ する歩 行,
後型歩 行は歩 行周期 を 通 し て固定肢 が非固定 肢より も前 方にある歩 行とした。 歩 幅や歩 数 膝 関節や 上肢の コ ン トロー
ル に 関する指 示 は行わずに,
定 義F.
の歩行が保た れているこ とを確 認し なが ら測 定を進め た。
な お,
本 研究で は 取 り込み基準に て対 象者 間の ば らつ き を 小 さ く して い た た め被験者間比 較を採用 し12)13),
対象 者を各 条 件へ と無 作 為に割 り 振 っ た。
群問 での基 本 属性に有 意 差は認め られなかっ た (表1
)。
2
)測定方法 対 象 者は割 り あ て ら れ た歩 行パ ター
ン で の練 習を 行っ た 後 に 測 定 を 開 始 し た。
対象 者は,
練習後に十 分な 安 静を取 り,
呼 気ガ ス 分析の た め の マ ス クを装 着し た 状 態 で トレ ッ ドミ ル (ミナ ト医 科 学 株 式 会 社 製,
AUTORUNNER AR−
200)上 に て安 静立位を3分 間とっ た。
その 後,
各々 に 割 り振ら れた歩 行パ ター
ンにて1,
0km ・
h
−
】,
2.
Okm ・
h
−
1,
3.
Okm ・
h−
1,
4.
Okm・
h
−
1,
5.
Okm ・
h
−
1での各 歩行速 度 を連 続で 3分 間 ずつ 計18分 問実 施 した。
測定 中.
測 定 者は対 象 者の歩 容 を 観 察 し,
必 要 に応じ て定義 上の歩 容 を保つ ように 口頭にて修正 を 指 示 し た。
試 験 環 境は一
般 的に生 理学的 反 応に影響をき た さ ない室温18〜
27度,
湿 度30一
60% と し,
無 風で歩行パタ
ー
ン の選 択とエ ネルギー
コ ス ト 441 1.
80 1,
60 1.
40葺
1鞏
1灘
・.
・・螽
。册 椡 α40 0.
20 0.
00! V
=
0’
0115x ノ y三
〇・
Olll xハ
ノ
ブ
ーメ
塑
猟
ダ
づ
・
鱗
・ 。 。,
7
..
!ダ
1 0 50 100 150 歩 行 率 (steps /min ) 図1 歩行パター
ンごとの重 複 歩 距 離一
歩 行 率の 関係 200 表2
普 通 歩 行の呼 吸循 環応答 (参考) 酸 素 摂取 量 (ml /kg/min ) 心拍 数 (beats/min ) 分 時換気量 (e/min ) LO km/h2,
0km /h3,
0km /h4.
Okm /h5.
0 km/h 8.
1 ± 1.
29.
2 ± O.
8 10.
3 ± 1,
1 11.
8 ± 1.
4 14.
5 ± 1.
4
92.
2 ± 10.
3 95.
4 ± 8.
1 98.
8 ± 6.
2 1042 ±7,
0
109.
4 ± 103 17.
3 ± 3,
0 20.
0 ± 2,
0 20.
4 ± 2,
522.
4
±2,
3 27.
4 ± 3.
2 (mean ±SD) 静か な室内と し た 14)。3
)デー
タ測 定 呼吸循環 応答を 測定す る た め,
呼 気 ガス分 析装置 (ミ ナ ト医 科 学 株 式 会 社 製,Aeromonitor
AE −300S
)を使 用 した。 測 定はbreath
−by−breath
法を用い,
酸 素摂 取量 (Oxygen
consumption ;以 下.
VO2
),
分 時 換 気 量(
Minute
ventilation :以下,
守E) を 算 出 し,
胸 部 双 極 誘導にて心 電 図 (日本 光 電 社 製,
BSM−
7201)か ら心 拍 数 (HeartRate
;以 下t
HR)を導出 し た。
ま た,
歩 行 率 と歩 幅の 関係 性 を比較する た め に,
各 歩行 速 度で の最 後 1分 間に歩 行 率 をカウン ト し た。
な お,
本 研 究では左 右 で の 歩 幅が異な る た め,
重 複 歩距 離 (歩 行速 度 [m・
min−
11/ 歩 行率[steps・
min−
1 】×2
)に て算 出 して検 討 した。EC
はVO2
を熱 量へ 変 換し (1202=
5kca1),
同時に歩 行 率で 除 して 単 位 移動距離あ たりの EC を算 出 し て各 歩 行パ ター
ン間に て 比較し たe 4) 統 計 処 理 呼 気ガ スデー
タ とHR
はAT
windows (ミナ ト医 科 学 株 式 会 社 製 〉に て解 析し,
各 歩 行 速 度での代 表 値は視 覚 的に反 応 が 定 常 状 態であること を確認 し たうえで最 後1
分 間 を平 均 化した値と した 15 )。
統 計 処理解 析はSPSSI3.
OJ
を 用い,
等分散 性と帰 無 仮 説の棄 却 を確 認した後に歩行速 度ごとの歩行パ ター
ン間 にお ける呼 吸ガ ス デー
タの比較に は一
元 配置 分 散 分 析 を.
多 重 比 較 検 定に はTukey
法 を 用い た。
な お,
統 計 学 的 有 意水準は5
%未満と し,
すべ て の値は平 均 値±標 準 偏 差で表示 し た。
結 果 1.
歩 行 率 と重 複 歩 距 離の 関 係 (歩 行比) 歩 行 率と重 複 歩距 離の関 係 性 を 図1
に示し た。
後型歩 行で は他の歩 行パ ター
ンと 比較し て 傾 き が小さく な り,
つ ま先 歩 行 が外 旋 歩 行 と,
普通歩行が ぶ ん回し歩行と ほ ぼ同様の傾 き を 示 し た。
2,
呼 吸 循 環 応答 普 通 歩 行な ら び に各 歩行パ ター
ンと もに歩 行速度の増 大に伴っ て呼吸循 環 応答の増 大が見 ら れ た (表2.
3
), VO2 はすべ て の歩 行 速 度に おいて後型歩行が高 値を示 して お り,
つ ま先 歩 行 (2.
Okm ・
h
’
1以 上),
ぶ ん回し歩442 理 学 療 法 学 第41巻第7号 表
3
歩 行パ ター
ン問の呼 吸 循 環 応 答の比較 1.
Okm /h 酸 素摂 取 量 CmVkg/min ) 心 拍 数 (bcats/min ) 分時換気量 (efmin) 外 旋歩行 つ ま 先歩行 ぶ ん回 し歩 行 後型歩 行 9.
8 ± 129.
1± 1.
・
19、
4 ± 1.
4 10,
8 ± 1.
5 ’:
1
:
:
;
静
7]
† 99、
9 ± 17.
7 98.
2 ± 8.
5 19、
4 ± 1.
6 18、
7 ± 1319.
2 ± 52198 ± 32 † pく0.
05 つ ま 先歩 行vs 外 旋 歩行 2.
Okm /h 外旋 歩 行 つ ま先歩行 ぶ ん回 し歩 行 後型歩 行 ll5 ± 1.
4 ll3 ± 1.
4 11.
7 ± 1.
0 13.
9 i:
1.
91
*
llO、
3
±8,
0
91.
8 ± 6.
9 105.
8 ± 13.
3 114.
4 ± 11.
6 †]
]
22.
3 ± 2.
7 219 ± 1.
9 22.
2 ± 4823.
9 土 4.
5 * p〈0.
05 後 型歩行 vs つ ま先 歩行 † p<0.
05 つ ま 先歩 行 vs 外 旋 歩行,
後 型歩 行 3.
Okm !h 外 旋 歩行 つ ま先 歩 行 ぶ ん 回 し歩行 後 型歩行 13.
8 ± L2 12.
6 ± 2.
4 12,
5 土 1.
1 17.
3 ± 2.
9¶
1捻
:
1
:
1
:
1
]
†lll
:
1
:
1
:
:
1
]
26,
8 ± 2.
9 26.
4 ± 3ユ 24ユ ± 5.
9 30.
7 ± 6.
7 * p〈0.
05 後 型 歩 行 vs つ ま先 歩 行,
ぶ ん 回 し歩行 † p<0.
05 つ ま 先 歩行 vs 外 旋 歩 行,
後型歩行 4.
Okm /h 外 旋 歩 行 つ ま先 歩 行 ぶ ん回 し歩 行 後 型 歩 行 168 ± 1.
4 15.
3 ± 2.
5 16ユ± 1.
2 21.
6 ± L91
** 121.
8 ± 15.
6 103ユ ± 8.
8 ]17.
7 ± ll.
0 139.
0 ± 16ユ け]
28.
9 ± 3.
3 28.
9 ± 1.
4 29,
8 ± 5.
7 35.
5 ± 5.
01
¶ * * pく0.
01 1’
† p〈0.
01 ¶ p〈0.
05 後 型 歩 行vs 外 旋 歩 行.
つ ま先 歩 行,
つ ま先 歩 行vs 後 型 歩行 後型歩行 vs つ ま 先歩 行 ぶん回 し歩行 5.
Okm /h 外 旋 歩 行 つ ま先 歩 行 ぶん 同 し歩 行 後 型歩行lil
:
1
。 131.
1 ± 17.
4 115.
4 ± 10.
3 129.
7 ± ]6.
3 152.
1 ± 14.
9 11]
34.
2 ± 5.
2 36.
8 ± 4.
6 35.
6 ± 8.
8 56.
4 ± 9.
5 ¶¶
* * Pく.
01 †’
k pく0.
01 ¶¶ pく0.
1 後 型歩行 vs 外 旋 歩 行,
つ ま先 歩 行,
つ ま 先歩行 vs 後型歩 行 後型歩行vs 外旋 歩 行,
つ ま先 歩 行,
ぶ ん回 し歩行 ぶ ん 回し歩 行 (mean ± SD) 行 (3.
Okm ・
h’
1以上),
外 旋歩行 (4.
Okm・
h−
1以 上)そ れ ぞ れ と有 意 な差を示し た。
しか し,
つ ま 先歩行と ぶ ん 回 し歩 行,
外 旋 歩 行の比 較ではいずれの歩行速 度 で あっ て も 有 意 差 は 見 ら れ なかっ た。 ま た,
普通歩 行と各 歩 行 パ ター
ンの差 は歩行 速 度が大 き くなる につ れて顕 著 に 大 き くなっ た (図2
)。
HR はすべ て の歩行速 度に おい てつ ま先歩行が低 値 を 示し
,
後型歩 行が高 値を 示 し た。
歩 行パ ター
ン問におい て は,
つ ま先歩行が2.
Okm ・
h
−
1 以E
の速 度で後型歩 行 に対して有意に低 値を示し た。
▽E で もVO2
と 同様にすべ ての歩 行 速 度におい て後型 歩行が高値を示し た。
歩行パ ター
ン間におい ては,
つ ま 先 歩 行 が4,
0km・
h−
1以 上,
ぶ ん回し歩 行と 外 旋歩行 が5.
Okm ・
h−
1以 上の速度で後 型歩 行に対 し有 意に低 値を 示歩行パ タ
ー
ンの選択 とエ ネルギー
コス ト 443 180.
0 盆 150’
0量
12。 。重
k
go’
076
α。竺
旨
… 0,
00.
0 1.
0 2.
0 3.
0 4.
0 歩行速 度 (km/h) 図 2 速度 変 化に よ るエ ネルギー
コ ス トの比 較 5,
0 0 0 0 0 0 0 0 5 0 5 0 5 4 3 3 2 2 L(
∈ \ 望 \ て o)
亠 K 冂 − 等 ミ 耗 He ⊃ 霧 総 謎 皿 咀 1.
000.
500.
000.
0 1.
0 2,
0 3.
0 4.
0 歩行速 度 (km/h) 図 3 単 位移 動 距 離 あたりのエ ネルギー
コス トの 比較 5.
0 し た。
し か し.
つ ま先 歩 行とぶ ん回 し歩 行.
外 旋 歩 行の 比較で はい ずれの歩 行 速 度であっ ても有 意 差は見ら れ な かっ た。
3.
単 位 移 動 距 離 あ た りのEC
(図3
)普通歩行を除い て各 歩 行パ タ
ー
ンは4.
Okm ・
h−
1が最 小 値 と な る 下に凸の 2次 関数 を示し た (決定係 数 :O.
964
〜
O.
988
)。
普 通 歩 行において は5.
Okm ・
h
一
工が最小値と なっ た が4.
Okm ・
h
−
1 と ほ ぼ同 値であっ た。
また,
歩 行 パ ター
ン間の比 較で は,
後型歩 行が もっ とも高 値を 示 し た が,
つ ま先 歩 行と外 旋歩行,
ぶん回し歩 行はほ ぼ同様 の値 を示 した。 第2実験 対 象お よ び方 法 1.
対 象 者 健 常 成人男 性8
名 (年 齢20.
4 ±0.
4
歳,
身 長172.
0
± 4.
4cm,
体 重63.
2
±3.
2
kg,
BMI21,
2 ± O.
8,
棘 果 長86.
4
± 1.
8cm
;平 均±標 準 偏 差)と し た。
対 象 者の取 り込み基 準と除外 基準な ら び に 研 究へ の同意 は第1実 験 と同様とした。 2.
方 法 固 定機 器は第1
実 験と同様の手 順で選択,
確 認 を行っ た。 固定 側は右 足関節と し,
左 足 関節に は装具 を使用 せ ずに裸 足で実 施した。
対象者 は 足 関節固定に て自由歩 行 (歩行パ ター
ン の意 図 的 な 指 定は せずに ト レッ ドミ ル速 度に 合 わ せて行っ た歩 行 ) を実 施し,
速 度を増 加させ て い っ た際に,
第1実 験に て 示 し た各々 の速度で の EC・
単 位 移 動 距 離 あ た りのEC
がもっ とも低 値の歩 行パ ター
ンを選 択 する かを検 討し た。
測定方 法は第1実 験と同様 のプロ トコル と し た。
歩 行パ ター
ンへ の分類方法は前 額 面 なら び に矢 状 面か ら ビデオ撮 影 を行い,
動画編集ソ フ ト (DARTFISH 社444
理学療法学 第41巻 第7号 製,
DARTFISH ) ヒにて 第1
実 験の各歩 行パ ター
ン の 定 義 (外 旋 歩 行,
つ ま先歩行,
ぶ ん 回 し歩 行,
後 型歩行) に照 ら し合わ せて判 定し た。 結 果8
名の対象者はすべ て の歩 行 速 度におい て,
つ ま 先 歩 行を選択し た。
特徴 と して,
立脚 中 期か ら 下腿 前 傾に て 見かけ上の足 関節 底 屈 位をつ く り,
非固定側接 地よ りも heel誼 が早 期に出現し ていた。
ま た,
速 度の増 大に伴っ て わずか に見かけ上の足関 節底 屈位へ の変 移が早 期よ り 出 現した。 な お,
遊 脚 期は 主 と して矢 状 面上 での運動と なっ ていた。 歩行 中の 足 関節の 動 きは,
底 背 屈ともにわずか な 可 動 性を有し ていた が,
画像E
に て5
度 を超 える可 動 性の 出 現は な かっ た。
考 察 ヒ トの正常歩行はエ ネルギー
を 最小限とするため に 四 肢・
体 幹 を滑ら か に連 動し,
重 心 移動が 適 切 に な る よう コ ン トロー
ルさ れてい る。 身 体 拘 束によ る 正常歩行か ら の逸 脱 はエ ネルギー
消 費 を増 大さ せ,
移 動の制限因子の ひ とつ に なり得る/6)。 よっ て障 害を有 する者の歩行の 再教育を考える際に,
EC
を 考 慮 する こ と は重 要な因子 であ る と考 え ら れ る。
1.
各歩行パ ター
ンに おける呼 吸 循 環 応 答とEC 第1実 験 よ り 各歩行パ ター
ン の特徴と して歩 行 率と 重 複歩距 離の関係を 述べ る。
歩 行 率と歩 幅の関係 性は 歩 行 比 と し て表さ れ,
健 常 成 人の場 合では歩 幅 / 歩 行 率=
0,
006の傾 き を 示 す。
これは歩 行比一
定の法 則と呼ば れ,
歩行のEC
を 最 小 にする ことが 関与して いる 可 能 性 が 示 唆さ れ てい る 17)。 本研究は左 右 脚の ス テッ プ長が異な るた め 歩 幅 を 重 複歩距 離 に て表現 した。
結 果か ら,
ぶ ん 回 し歩 行以外は速 度の増大 に 対 して歩 行 率 増 大による依 存 度が高く なっ て お り,
歩 数 を増 大させ ている こ とが わ か る。
特 に 後 型歩行 で は 顕著に歩 行 率 増 大による依存が 見ら れ る。
呼 吸 循 環 応 答で は
,
▽02 におい て速度増加に伴っ て 普 通歩行 と他の 歩 行パ ター
ン の差が顕著になっ た。
足 関 節の固定はロ ッカー
作 用 を減 少ない し消失 させ る。
その た め滑ら か な 重 心 移動の た めの協 調性 が得ら れない こ と に よ り,
VO2
は 増 大 し た と考 えら れる。 実 際,
足 関 節 固 定 下に おい てRalston
18)は約6%,
Waters ら19 )は 約 13%†02
が 増 大 し たこと を報 告 して い る。 ま た各歩 行パ ター
ンの特 徴 を 比 較 す る と,
結 果より後型歩行が他 の 歩 行パ ター
ン と 比較し て有 意に高 値を示し た。
つ ま り,
後 型 歩 行以外の歩 行パ ター
ン はその いずれ も がEC
の観点で は選 択 肢 と な る得る 可能 性 を示し て い る。
ま た,
健 常 若 年 男性に よ る結 果で は あ る が,
後 型 歩 行は道 路 横 断 速 度の 目安4 )と なる歩行速 度3.
6km ・
h
−
1に近い 4.
O km・
h−
1で のVO2
が 有 意 に 大 き く,
HR
も60〜
70%HRmax
の強 度となっ て い る。 高齢 者で は,
同一
動 作で あっ て も 運動強度が高い傾 向が あるた め20),
後 型 歩 行 の選 択 時に はEC
や循 環 応 答に留 意 する必要性が あ る と 考え ら れ た。一
方,
つ ま先 歩 行に て心 拍 数 が 低 値を示し たこと は,
固 定 側の 足 関 節底屈筋の筋 活 動が生 じ,
筋ポ ンプ作 用によ る静 脈還 流 量 が 増 大 してい るため で は ない か と推 察さ れ る。
単 位 移 動 距 離あ たりの EC で は,
歩 行パ ター
ン に よ ら ず4.
Okm ・
h’
1にて低 値を示し た。
その た め,
もっ とも 効 率の よい 至 適 速 度 (optimal speed )はVO2
」P
EC
の 小さ かっ た1.
Okm ・
h−
1 で は な く,
4.
Okm・
h一
正 で あっ た とい え る。
健 常人 に おける単 位 移 動 距 離 あた りのEC
は,
Ralston 2D が2
次関数Em =32・
v−
1+0、
0050
v (v l速 度 ) に て 導 き だ せ る こ と を 示 し,
お お よ そ 分 速 80km・
h−
1付近 に て 最 小 と な るこ とを報 告 してい る。 こ の至 適 速 度よ り遅い歩行では,
姿勢 保 持に費やすエ ネル ギー
が増 大 し,
結 果と して単 位 移 動 距 離あた りの EC も 増 大 する。 本研 究の結 果か ら,
歩行パ ター
ンに よ らず 単 位 移 動 距離あた りの EC が最小 と な る 至適 速 度が存 在 し,
歩行パ ター
ンに よっ て至 適 速 度は大き な 違い が ない 可能性 を示 唆 した。 また,
後型歩 行がEC
な ら び に単 位 移 動 距 離 あた りの EC に てもっ と も高値 を示し たが,
こ れ 以外の歩 行パ ター
ン間で は大 きな 差 は 見 ら れ な かっ た。
よっ て,
単 位 移 動 距 離 あたりのEC
の観 点か らも後 型歩行 以外の 歩 行パ ター
ン は選 択肢 と な り得る可 能 性 を 示 し てい る。2.EC
か らみた歩 行パ ター
ンの選択 第2
実 験で はすべ て の対 象 者は歩 行速 度 に かか わ らず つ ま先 歩 行 を選 択 し,
他の歩 行パ ター
ンは 選択しなかっ た。
つ ま 先歩 行にて速 度の増 加に伴っ て早期か ら見かけ 上の足 関節 底 屈が出現し たのは,
健 常 者の歩 行 変 化に お い て歩 行 速 度が 速い ほ ど底 屈ピー
ク を 示すタ イミ ングが 早 まる こと と一
致して いる22 )。
外 転 歩 行やぶ ん回 し歩 行の特 徴は,
足 部ク リアラン スを確 保 するた めに意 図 的 な体 幹 側 屈 もしくは骨盤挙上 が 必要とな り,
側 方動 揺を 発生させ る歩行パ ター
ンであるといえる。一
方,
つ ま先 歩行に おい ても足 関 節 背 屈 制 限に よ り立脚 中 期に て矢 状 面の強 制 的 骨 盤 落 下は発生する が,
これ は中 枢 神 経の運 動制 御か ら の変 調に よる対 応 が 比較 的 容 易であるこ とが 考 えら れる。 よっ て,
EC や単位 移動 距 離 あたりの EC が 同 程 度であっ た場合,
そ の選 択として関 節 運 動パ ター
ン,
筋 活 動パ ター
ンが 正常にもっ とも近い 歩 行を 選 択 す る可 能 性が考え られ た。
同時に,
足 関節固 定 下で の 自由 歩 行にて EC と単位移動 距 離 あ た りの EC が もっ とも高歩行パ タ
ー
ン の選択とエ ネルギー
コ ス ト 445 値 を示 し た後型歩 行を 選 択 し な かっ たこ と は,
EC の最 小化を指標とする可 能 性を示 唆して い る と考 える。3.
本 研 究の限界 本研 究で は健 常 若 年 男 性 を対象者と し,
強制的 に 足関 節 を固 定して意 図 的に歩 行パ ター
ンをつ く りだしてい る ため複雑な病 態を有する実 際の 足関 節 制 限 患 者に結 果を その ま まあて は め る の は困 難である。
ま た,
本研究は あ くまでEC
の観 点からのモ デル を検 討し たもの であ り,
運動学・
運動力学 的な考 察に は言 及で きてい ない 。 よっ て今後は健 常 者での運 動 学・
運 動 力 学 的 視 点 を加 え た 最 適 化モ デ ル を確立する ことが課 題である。 結 論 足 関 節固定下にお ける歩 行パ ター
ン選択をEC
の観点 か ら検 討 するため,
外 旋 歩 行,
つ ま先歩行,
ぶ ん 回 し歩 行,
後 型 歩 行の4
条 件に て 比較し た。 その結 果,
EC・
単 位 移 動距離あ た りのEC
が有意 に 高 値 を 示 し た後型歩 行がもっ と も非 効 率であ り,
自由歩行にて も選択 され な かっ たこと か ら,
歩行の再 教 育におい て EC 最 適 化 も重 要な検 討 課題である こと が示 唆 された。 文 献1)Inman VT:Special article:Human Locomotion
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<Abstract>
[Vhe
Relationship
of theOptimal Gait Patternwith
Energy Cost upon Ankle ImmobilizationKazuki
TAKAHASHL
PT, MS, Toru NISHIYAMA, PT,PhD,Jun
ONOBE,
PT,
MS,
HirotoSUZUKI,
PT,
MS,
HiroyukiFUJISAWA, PT,PhDDqpartment
ofRehabititation,
Fkicult-yofMedical Seienceand }lletfttre,7bhoku BunhaGafeuen
U}zivensdy
Purpose: The purposes of thisstudy were tocompare cardiopulmonary responses among
four
gaitpatternsand investigatethereLationship
between
theoptimal gaitpatternand energy cost upen ankLeimmobilization.
Method: Thirty-sevenhealthy men participated inthe study.
Subjects
were randomty assigned toone of fourgroups and instructedto walk using the specific gait pattern with or without
(control)
immobilization
ofthe right ankle.The gaitpatternswere asfoltows:
(1)
external rotation gait(external
rotation of therighthip
and a toe-outgait;(2)
circurnduction;{3)
toe gait{foot
flatininitial
contactand
forefoot
in
eontact from midstance to pre-swing; and(4)
behind step gait(step
at theback
of theimmobilized
foot),
Subjects
walked on a treadmi]1atan incrementat speeds(1.0,
2.0,
3.0,
4.0
and5.0km'h'1).In addition, for each speed, eight subjects walked on a treadmill infreegait
(no
intentionaldictation
of gaitpattern)with an ankleimmobilized,
and theirobserved walking patterns werecategorized.
Result: Cardiopulmonary responses and energy cost per meter varied according tothe gaitpattern.
Among
thesubjects who were alLowed to choose theirown gaitpatterns, none seLected a gaitpatternthat required highenergy cost andfor energy cost per meter.
Conclusion: Each gaitpatternhad unique characteristics.