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月刊 最新時事問題&現代用語 2018 年3月号

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Academic year: 2021

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(1)

問1 2018年1月22日、京都大学はiPS細胞(人工多能性幹細胞)に関する研究論文でiPS細胞研 究所の助教授による不正があったと発表したが、iPS細胞研究所の説明で間違っているも のはどれか、①~④から選べ。 ① 正式な名称は、国立大学法人京都大学iPS細胞研究所で、略称はCiRAである。 ② iPS細胞研究所の教職員は、ほとんどが研究所の正規雇用者である。 ③ 研究環境を整備し研究の加速化を図るために、「iPS細胞研究基金」への寄付を募っ ている。 ④ 不正のあった論文に関する研究費用約310万円の大部分は寄付によるものである。 2018年1月22日、京都大学はiPS細胞(人工多能性幹細胞)に関する研究論文でiPS細胞研究所の助教授 によるデータの改ざんやねつ造の不正があったと発表。17年2月に米科学誌『ステム・セル・リポーツ』 に発表した論文の撤回を申請した▼所長の山中伸弥教授は「論文不正を防げなかった。責任を感じ反省 している」と謝罪。その後、山中教授は給与を当面の間「iPS細胞研究基金」に全額寄付するとした。「iPS 細胞研究基金」は長期雇用の財源や、若手研究者の育成、知的財産の確保・維持の費用などに使うとし て支援を募っている。

iPS 細胞研究所の助教授が論文不正

<環境/科学>

問2 2018年1月22日、関東平野部で大雪となり気象庁は大雪警報を発令するなど日本列島は寒 波に覆われた。日本の観測史上最低気温は北海道旭川で観測されているが何℃か、①~④ から選べ。 ① -39.0℃ ② -41.0℃ ③ -43.0℃ ④ -45.0℃ 2018年1月22日、関東平野部で大雪となり気象庁は大雪警報を発令した。東京都心で23センチの積雪を 記録。交通網は運休や欠航で大きく乱れ、雪で転倒するなどけが人も相次いだ▼日本列島は度々寒波に 覆われ、1月25日には、東京都心で氷点下4℃まで下がり、1970年以来48年ぶりの寒さとなった。東京 都府中市では氷点下8.4℃を記録。また、2月7日には、福井県の小浜市で氷点下9.6℃を記録。統計開 始以来2番目に低くなった。香川県東かがわ市氷点下6.7℃、愛媛県今治市大三島町氷点下6.0℃、宮崎 県日向市氷点下7.1℃など、最低気温が統計開始以来最も低くなった。

大雪警報

<環境/科学>

(2)

問5 2018年2月9日、第23回冬季五輪平昌大会が開幕したが、冬季五輪の説明で間違っている ものはどれか、①~④から選べ。 ① アジアでの冬季五輪開催は1972年に札幌、1998年に長野で開催されており、平昌で 3度目の開催である。 ② 2022年冬季五輪は中国・北京で行われる。 ③ 冬季五輪の第1回は、夏季大会に28年遅れて1924年にフランスのシャモニーで行わ れた。 ④ 冬季五輪は第1回大会から、夏季大会の2年後に開催されている。 2018年2月9日、第23回冬季五輪平昌大会が開幕した。アジアでの冬季五輪は1972年に札幌、1998年に 長野で開催されており、平昌で3度目の開催となる。日本選手団は、海外で開催される冬季五輪では史 上最多の269人(うち選手は124人)が参加▼冬季五輪は1924年に第1回が開催され今回で23回目。40年 に日本、44年にイタリアで開催される予定だったが、第二次世界大戦の影響で中止となっている。

冬季五輪平昌大会

<文化/スポーツ>

問3 2018年2月3日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は超小型ロケット「SS-520」5号機の打 ち上げに成功したが、日本のロケットについての説明で間違っているものはどれか、①~ ④から選べ。 ① SS-520の4号機は2段式で、5号機は3段式である。 ② SS-520の全長はH‐ⅡAロケットの5分の1弱の電柱サイズである。 ③ SS-5205号機の愛称は「たすき」である。 ④ 日本でロケットは種子島宇宙センターと内之浦宇宙空間観測所で打ち上げている。 2018年2月3日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は超小型ロケット「SS-520」5号機の打ち上げに成功 した。「SS-520」5号機は、2段式の観測用ロケット「SS-520」4号機を改造して3段式にしたもの。全 長9.54m、直径は52㎝、重量は2.6tと細長い▼「SS-520」は17年1月に4号機の実証実験に失敗してお り、今回の打ち上げは再実験として行われた。近年、超小型衛星を超小型ロケットで打ち上げ、コスト 削減することが期待されている。

ロケット開発

<環境/科学>

問4 2018年1月31日、日本の全国各地で皆既月食が観測されたが、月の現象に関する説明で間 違っているものはどれか、①~④から選べ。 ① 皆既月食は、太陽-地球-月が一直線に並び、満月がすべて地球の影に覆われる現象 である。 ② 今回の皆既月食は約1時間17分続いたが、皆既月食の継続時間は毎回変わる。 ③ 「スーパームーン」という言葉は天文学の正式な用語で、月が地球に近づいて普段 よりも大きく明るく見える満月のことである。 ④ 米国航空宇宙局(NASA)は、今回の「皆既月食」を非常に珍しい「スーパーブルー ブラッドムーン」だと紹介した。 2018年1月31日、日本の全国各地で皆既月食が観測された。前回日本で皆既月食が観測できたのは15年 4月4日で、そのときの継続時間は12分だったが、今回は約1時間17分続いた▼今回の「皆既月食」を 米国航空宇宙局(NASA)は、非常に珍しい「スーパーブルーブラッドムーン」だと紹介している。「スー パームーン」は、月が地球に近づいて普段よりも大きく明るく見える満月。「ブルームーン」は、1カ月 で2回の満月を迎えること。また、月食の際に月が赤銅色になことから「ブラッドムーン」と呼ばれる。

皆既月食

<環境/科学>

(3)

内 之 浦 宇 宙 空 間 観 測 所 / ス ペ ー ス X 社

ロケット開発競争

イプシロン3号機では民間の衛星を初搭載

電柱サイズの超小型ロケット「SS-520」は超小型衛星に対応

米国ではスペースX社がファルコンヘビーで火星を目指す

2018年に入り、次世代を担っていくさまざまな ロケットの打ち上げが行われています。 1月18日には内之浦宇宙空間観測所(鹿児島 県)から高性能小型観測衛星(ASNARO-2)を搭載 した固体燃料ロケットのイプシロン3号機が打 ち上げられ、予定の軌道で衛星を分離することに 成功しました。 また、2月3日には同じ内之浦宇宙空間観測所 から、超小型衛星TRICOM-1R(愛称:たすき)を 搭載した超小型ロケット「SS-520」5号機が打ち 上げられました。「SS-520」は17年1月に4号機 の実証実験に失敗しており、今回の打ち上げは再 実験として行われたものです。5号機は2段式の 観測用ロケットだった4号機を改造して3段式 にした固形燃料ロケットで、計画通りに衛星を分 離し、軌道投入に成功しました。 イプシロンは宇宙航空研究開発機構(JAXA)と IHIが共同で開発を行ってきましたが、今回の3 号機で初めて民間企業(日本電気)の衛星が搭載 されました。打ち上げが成功して必要な技術検証 が終わりましたが、本格運用に向けて課題となっ ているのが打ち上げコストの削減です。イプシロ ンでは30億円程度を目標としていますが、3号機 では45億円と、それを大幅にオーバーしています。 コスト削減とともに打ち上げ実績を積んで信頼 性を高めていくことが、諸外国との打ち上げ獲得 競争に大きな課題となっています。 一方、「SS-520」はイプシロンよりもさらに小 型化・低コスト化が図られたロケットです。全長 10m弱の電柱サイズ。部品には家電で使われてい る半導体など民生品が用いられ、大幅にコストが 抑えられています。このロケットの開発は、打ち 上げ需要が増加していく超小型衛星に対応して いくことを目的としています。超小型衛星は気象 衛星などの大型 衛星に比べると 大幅に低いコス トで開発できる ことから、企業 や大学などでも 自分の衛星を持てるようになってきました。今回、 搭載されたTRICOM-1Rは東京大学の超小型衛星で す。米国では超小型衛星の打ち上げに特化したベ ンチャー企業が設立されており、18年1月にはロ ケットラボ社が2回目の打ち上げに成功してい ます。日本国内でも法整備が進められたことで参 入する企業が出てきました。今回の「SS-520」に もキヤノン電子がIHIなどと共同で設立した会社 が参画していますが、自前でロケットを打ち上げ ようとする動きもあり、17年7月に堀江貴文氏が 出資するインターステラテクノロジズが観測ロ ケットの打ち上げを試みました。同社は18年春に も観測ロケットの2号機の打ち上げを計画して います。 また、米国では小型ロケットの開発とともに大 型ロケットを打ち上げる企業もあります。18年2 月には米国の宇宙産業スペースX社の大型ロケッ トのファルコンヘビーがケネディ宇宙センター から打ち上げられました。ファルコンヘビーは全 長約70mの2段式のロケットで、27基のエンジン を搭載。宇宙服を着たマネキンが座った赤いス ポーツカーというユニークな積み荷が搭載され たことでも話題を集めました。地球と火星の間の 太陽を回る軌道を目指していますが、民間の宇宙 産業でこれほどの威力を備えたロケットの打ち 上げは史上初とされています。ファルコンヘビー は再利用が可能なロケットであることから、人が 降 り立 っての 火星 探査の 実現 への可 能性 が高 まったともされています。 こうした民間企業の躍進が目立つ米国ほか、欧 州、ロシア、新興国のインド、中国など、宇宙ビ ジネスの世界的な競争は続いています。

(4)

仮想通貨って

何ですか?

仮想通貨ではどんなことができるの?

わたしは、仮想通貨がどんなものなのか、調べてみました。 仮想通貨は主にインターネット上でやりとりされる「お金のよ うなもの」で、現在では1000種類以上あるといわれます。代表 的な仮想通貨として知られるのがビットコインで、「ナカモ ト・サトシ」と名乗る謎の人物が書いた論文に基づいて開発さ れたといわれ、2009年ごろに登場しました。 利用者は、パソコンなどからネット上にある「取引所」にア クセスして口座を開き、円やドルなどの通貨を仮想通貨と交換 したり、仮想通貨を通貨に換えたりしています。コインチェッ クも取引所の一つで、国内外に数多く存在する取引所では、こ うした取引行為が常に行われていて、そのため仮想通貨の価値 も一般の通貨と同じように常に上がったり下がったりします。 仮想通貨の価値は日々動いており、2018年1月末時点での時価 総額は約60兆円ともいわれます。 仮想通貨では、買い物や送金もできます。インターネットで海外の商品を買おうとする場合、多くは クレジットカードでの決済になりますが、クレジットは手数料がかかるし、カード番号など個人情報を 公開することになります。また、海外に送金するには銀行を経由しますが、ここでも手数料がかかりま す。これに比べて、仮想通貨での支払いは手数料が安く済み、送金や決済にかかる時間が大幅に短縮で きます。現金で買い物をするのと同じ感覚で、通貨以上に便利に買い物できる気軽さが、仮想通貨の魅 2018 年1月、仮想通貨の取引を行うコインチェックという会社 がインターネットの不正アクセスを受け、利用者が預けていた約 580 億円相当の仮想通貨「NEM(ネム)」が流出する事件が起きまし た。金融庁は利用者の資産を管理する体制に問題があったとして、 コインチェックに業務改善命令を出しています。「仮想通貨」と聞 くと空想の世界での通貨というイメージがありますが、好きな商品 を買えるなど実際に使えるのです。一体、仮想通貨とはどんなもの なのでしょうか。

(5)

力の一つです。

仮想通貨は誰が発行しているの?

ぼくは、仮想通貨の信頼性について調べてみました。 通貨は国が発行し管理するものです。ところが、仮想通 貨には特定の発行者もいないし管理する人もいません。 信頼できるのでしょうか。ビットコインを例にとると、 ビットコインはパソコンのプログラムから生み出されて います。利用者はビットコインを生み出すプログラムで とても難しい演算(計算)に取り組み、演算を進めてい くことで少しずつビットコインをもらうことができます。 これは金やプラチナなど貴金属を鉱山から苦労して発掘し手に入れるのと似た考え方です。 貴金属資源に限りがあるのと同様、ビットコインの埋蔵量にも限界があり、上限は2100万枚と決まっ ています。これまで約1500万枚以上が演算に参加した人によってはき出されているので、半分以上が発 掘されたことになります。ビットコインは「限りある資産」であることに価値があり、活発な取引が行 われるのもそのためです。

取引は許可制だが無認可業者も存在。国際ルールづくりが必要かも

日本では2017年4月、仮想通貨に関する法律が施行され、政府は仮想通貨を「貨幣」として認定しま した。仮想通貨取引所についても規定され、内閣総理大臣の許可を受けた「仮想通貨交換業者」でなけ れば業務ができないことになりました。17年12月末時点で16社が登録しています。ただ、今回問題を起 こしたコインチェックは未登録で、無登録業者が存在するのも事実です。世界では仮想通貨による取引 を禁止している国もあり、共通の取り決め事項を決めることが課題といえます。 あなたがロケットを開発するとしたら、どんなロケットを作りたいですか? 400字以内にまとめてください。 日本の宇宙開発は、「日本の宇宙開発の父」と 呼ばれる糸川英夫氏が1950年代の半ばに大学の 研究班で始めた30cmほどの小型ロケットから始 まりました。1990年代末から2000年代の初めに いくつかの失敗を経験した後、03年10月1日付で 日本の航空宇宙3機関が統合されて宇宙航空研 究開発機構(JAXA)が設置されました。 JAXAは国際宇宙ステーションへの物資補給の ための「こうのとり」も打ち上げています。 ロケットの役割は人を運ぶ以外にもいろいろ と考えられそうです(テーマ解説をよく読んでか ら執筆しましょう)。

(6)

解 答

問1 ②(研究所の財源のほとんどが期限 付きであることから、教職員は 9割以上が非正規雇用である) 問2 ②(1902年1月25日に観測した) 問3 ③(SS-5205号機で打ち上げられた 超小型衛星の愛称が「たすき」) 問4 ③(国立天文台によると、「スーパー ムーン」「ブルームーン」「ブラッ ドムーン」という言葉は天文学 の正式な用語ではなく、定義も はっきりしていないとしてい る) 問5 ④(夏季五輪の2年後に開催される ようになったのは、第17回リレ ハンメル大会からである)

用 語

●内之浦宇宙空間観測所 鹿児島湾東岸の大隅半島にある宇宙航空研究開発機構(JAXA)の施設。 ロケット・衛星の打ち上げ及びその追跡・管制などを行っており、1962 年の設立以来 400 機を超えるロケットが打ち上げられてきた。ロケッ トの発射場としては、人工衛星が赤道真上に打ち上げられるために赤 道に近いほどよい、打ち上げる東側が開けている方がよいなどの条件 がある。そのため、日本では内之浦の他に種子島に発射場(種子島宇 宙センター)が作られている。 ●スペース X 社 2002 年に設立されたロケット・宇宙船の開発・打ち上げなど宇宙産業 を担う米国の企業。中型クラスのロケット「ファルコン9」は同規模 の他国のロケットと比較して低コストなことから商業用衛星市場で シェアを伸ばし、すでに約 40 回打ち上げられている。ファルコン9で 打ち上げる宇宙船ドラゴンも開発しており、12 年には国際宇宙ステー ションとのドッキングにも成功。18 年中にはドラゴンの有人での打ち 上げも目指している。 ― 2018年3月号 ―

2018年2月20日 発行

発行:NPO現代用語検定協会

〒215-0006 神奈川県川崎市麻生区金程 2-3-13 坂野テラス B-2 電話 044-281-3262 FAX044-281-3263

編集:

(有)アルス

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参照

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