MGMT.SYS. RvA C371 Accredited by RvA EMS 371-01
2006
年
春
号
(No.49)目
次
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新社長−ひとこと−………
2
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トピックス 新品種紹介………
2
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地域レポート
ハクサイの局所施肥技術………
3
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誌上セミナー
有機物連用による土壌の変化………
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ジベレリンと有機質肥料の併用処理がナシ「幸水」の
果実の肥大と品質に及ぼす影響………
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情報BOX ………
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▲局所施肥によるハクサイのほ場 (茨城県 八千代町安静地区)お茶
の
いろいろ
本年1月1日付で朝日工業 株式会社の社長に就任致し ました赤松です。 大塚前社長同様、皆様方の ご支援とご協力をいただき ながら一緒になって頑張っ ていきたいと考えておりま す、どうぞ宜しくお願い致 します。 さて、私は仕事の関係で平成16年4月まで8年 間中国上海市に住んでいました。中国は食材も豊富 で料理も美味しいですが、今日は皆様も良くご存知 の中国茶について、上海時代に読んでいた雑誌の記 事を参考にお話したいと思います。中国には様々な お茶がありますが、醗酵度の違いで、緑茶、白茶、 黄茶、青茶、紅茶、黒茶の6種類に分ける事が出来 ます。中国ではお茶は薬ではありませんが健康に良 いものとして古くから愛飲されてきました。1)緑 茶は日本での緑茶と同様、中国でも最も一般的なお 茶ですが、不醗酵茶に属し血液の流れを促進し、内 臓関係にも良い働きをする効能があると言われてい ます。2)白茶は軽醗酵または弱醗酵のお茶であり、 排毒、解熱効果があると言われていますが、日本で はあまり見かけない種類のお茶です。3)黄茶は後 醗酵茶に属し、緑茶同様の効能があるそうです。こ ちらも日本では見かけない種類です。4)次に青茶 ですが、代表的なものに烏龍茶があり、半醗酵茶に 属し、脂肪を分解する作用があり、ダイエットにも 効果があると言われている事から日本では最もポピ ュラーな中国茶となっています。しかし、空腹時や 寝る前には飲まない方がよいとされています。5) 紅茶は完全発酵茶でありますが、体を温める効果が あると言われ、胃腸が弱い人にも良いとされていま す。6)最後に黒茶ですが堆積醗酵茶と言われてお り、血圧やコレステロールを下げる効果があると言 われています。プーアール茶等がこの種類になりま す。お茶にはカテキン、カフェイン、ビタミンC,E, テアニン、βカロテン等幅広い効能がある成分が含 まれていると言われており、これがお茶、中国茶の 人気の秘密ではないでしょうか。そう言えば8年間 の中国生活でいやと言うくらいフルコースの中華料 理を食べましたが、1.5キロの体重増で済んだのも、 運動以外にお茶の効果もあったかも知れませんね。 ここで、私のプロフィールを簡単に紹介しておき ます。 氏 名 赤松 清茂 1948年 大阪府岸和田市(玉葱とだんじり祭りの 町)生まれ。 1972年∼2004年 銀行勤務(この間、上海など 海外勤務 18年)。 趣 味 格闘技・時代小説・食べ歩き そ の 他 高校まで実家で食料品(乾物)販売・配 達の修行。今年のいちおし
種苗部 0274-52-6304 サンプル種子用意しています。スーパースター
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1.高温下でも生育が停滞せず、素直に伸びる。
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2005年第56回全日本そ菜原種審査会 1等特別賞受賞 最適播種期 冷涼地:5月∼8月 一般地:5月∼6月 ●ご注文はお近くのJAまで⑴ 耕種概要 品種 八千代っ娘 作型 秋冬どり 定植 9月14日 収穫 12月1日(調査日) 土壌 表層腐植質黒ボク土 ⑵ 施肥設計 現地のほ場条件は化学肥料中心の施肥や長年の連作 によって富栄養化傾向にあります。このため、局所施 肥により施肥量を30%削減した施肥技術の実証を行 うことで、河川や地下水等環境への負荷を軽減するた めに生産農家への啓発を図っています。 ●地域の特徴… 茨城県の南西部にあり、東西に約10km、南北に約30kmの南北に長い地域で、 関東平野のほぼ中央に位置している今回の試験圃、JA常総ひかりは、2市2町1村 にまたがる農業協同組合です。年間の平均気温は13∼14度、降水量も年間1,300㎜前 後と農業を営むには恵まれた気象条件下にあります。 また、中央に鬼怒川、東に小貝川、西に飯沼川が南流し水田地帯を形成、猿島台地に連なる西部地域は、畑作地 帯を形成し、露地野菜を中心とした園芸作物の一大産地です。 ●主たる作物… 稲 作 こしひかり、きぬひかり 野菜類 白菜、キャベツ、レタス、キュウリ、ホーレン草、チンゲン菜 他 果実類 メロン、果樹類、スイカ 当地区を管轄する結城地域農業改良普及センターでは、環境保全型農業はじめ、作物体内の硝酸態窒素の軽減に 向け新しい施肥管理・栽培技術に取り組んでいます。
地 域
レ ポ ー ト
ハクサイの局所施肥技術
1. ハクサイの局所施肥試験
局所施肥区 慣行(全面全層)施肥区 基 肥 なっぱ倶楽部 プレミアム (10-8-6) 45.0㎏/10a なっぱ倶楽部 プレミアム (10-8-6) 90.0㎏/10a 追 肥 (8-8-8)追肥化成 75.0㎏/10a 追肥化成 (8-8-8) 75.0㎏/10a 施肥量 合 計 10.5-9.6-8.7 15.0-13.2-11.2 土 壌 改良材 (共通) 苦土重焼燐40㎏ 粒状サンライム40㎏ 畑のカルシウム60㎏ 保土源60㎏ 茨城県農業総合センター 結城地区農業改良普及センター⑶ 結果 現地の実証試験では、生産者や関係機関 を対象に、条施肥機の実演会を行いました。 当日は晴天に恵まれ、参加者が条施肥機の 性能について質問する姿が見られるなど、 有意義な検討会となりました。 12月に行った収穫調査の結果、局所施 肥は慣行施肥と同等の収量が得られ、有効 な減肥技術であることが実証されました。 また、収穫時の土壌には畦内の株間、畝間 とも硝酸態窒素量はわずかしか残っておら ず、肥料が効率よく利用されたことが推察 されました。 pH EC (㎎ /100g)石灰 (㎎ /100g)苦土 (㎎ /100g)カリ (㎎ /100g)リン酸 硝酸態窒素 6.6 0.1 606 61 37 23 1.5 作付け前の土壌肥料成分量 全重 (g) 調整重(g) 縦径球径(㎝)横径 (g)根重 中心部 糖度 外側 局所施肥区 3,250 2,440 28.8 18.4 24.8 5.4 2.3 慣行施肥区 3,530 2,530 29.5 18.8 20.6 5.2 2.0 全重、調整重、根重については各区10株、糖度および球径については各区5株を調査した。 ハクサイの収量と品質 ※ pH EC (㎎ /100g)石灰 (㎎ /100g)苦土 (㎎ /100g)カリ (㎎ /100g)リン酸 硝酸態窒素 局所施肥区 株間上 6.5 0.1 394 54 22 18 1.0 株間下 6.5 0.1 439 59 31 23 1.4 畝間上 6.5 0.1 398 49 18 21 1.4 畝間下 6.5 0.1 410 53 17 16 1.0 慣行施肥区 株間上 6.3 0.1 365 42 19 31 1.4 株間下 6.4 0.1 365 57 27 20 1.4 畝間上 6.5 0.1 420 50 24 2 1.9 畝間下 6.6 0.1 439 51 22 26 1.2 ※ 採取位置を示す。上は土壌表面、下は深さ約20㎝の土壌を採取した。 収穫後の土壌肥料成分量 結城地区農業改良普及センター 技師 萩原 愛 朝日工業㈱ 担当 山上 達也 ▲条施肥機の実演風景
平成13年には「食品リサイクル法」が、さらに平 成16年11月より「家畜排せつ物法」が完全施行され 堆肥の供給量は増大しています。また、消費者は「食 の安全・安心」から、有機農業や減農薬減化学肥料栽 培への関心が高まっています。このような背景から、 圃場への堆肥施用量は増大しつつあります。そこで有 機物を24年間連用した圃場の土壌理化学性を調査し、 有機物の長期連用が土壌や環境に及ぼす影響について 検討したので紹介します。 1 試験方法 試験は北巨摩郡長坂町の山梨県総合農業試験場高冷 地分場内(淡色黒ボク土、標高710m)の畑地で行い ました。試験区は無窒素区、三要素区、稲ワラ堆肥 1.5t区、稲ワラ堆肥3.0t区、牛ふん堆肥区、稲ワラ 区(堆肥化されていない物施用)、落ち葉区(堆肥化 されていない物施用)、総合改善区の8区で、施肥は 作物の標準施肥量を化学肥料で行い、連用する有機物 は 上 乗 せ と し ま し た。 総 合 改 善 区 に は ヨ ウ リ ン 60kg/10a、微量要素肥料FTEを4kg/10a施用しまし た。作物は野菜を年2作(バレイショ、ハクサイ等) 栽培しました。 2 作土の改善 有機物の施用は①養分供給②保肥力の増大③生理活 性作用による収量の安定④キレート作用によるアルミ ニウムの無毒化及びリン酸肥効増大⑤緩衝作用増大⑥ 土壌物理性の改善⑦生物性の改善等の優れた効果があ り、地力の維持向上図るためには安全でしかも安価な 方法であると言われています。この試験でも同様(下 記の事項)の結果が得られたので紹介します。すべて 三要素区(化学肥料だけを連用した区)との比較です。 ○陽イオン交換容量(CEC)が増加し、保肥力は向上 は増加しました(表1)。 ○作物が吸収できるリン酸(有効態リン酸)が増加し ました(表1)。 ○全炭素量が増加し、腐食含量が高くなりました(表 1)。 ○孔隙率が増加し、有効水分保持量が大きくなり、保 水力は向上しました(表2)。 ○バイオマス窒素量が増加し、微生物量は多くなった ことが分かりました(表3)。 ○可分解性窒素量(N₀)が増加し、地力窒素が三要 素区と比較して有機物連用区は2.4∼5.8kg高くな りました(表3)。 3 下層土の化学性の改善 第2層では全窒素、全炭素、塩基類が上昇し、作土 とほぼ同様の化学性を示しました(表1)。このこと から有機物を連用すると、有機物が直接鋤込まれた作 土だけでなく下層土も改善することが分かりました。 この試験圃場では毎年トラクターによるロータリー 耕耘を行っていたことや、また、下層土のち密度が 25∼30kg/㎜と硬いことなどを考慮すると、作土に施 用した有機物が下層土に直接鋤込まれたため、下層土 の化学性が改善したとは考えられません。カリウムな ど水に溶けやすい養分は、水と一緒に下層土に溶脱し、 蓄積したと考えられます。窒素、炭素、りん酸などの 水に溶けにくい養分は、有機物の連用によって、微生 物量は多くなることを前項で記しましたが、その微生 物によって、有機物が水に溶ける形(水溶性有機物) になって、下層土へ溶脱し蓄積したと考えています(図 1)。 山梨県総合農業試験場 企画環境部 作物栄養科 研究員 長坂 克彦
有機物連用による
土壌の変化
作 土 有 機 下層土 分解しない有機物は蓄積 (連用初期) 微生物活性上昇 水溶性養分 塩基上昇 有機物蓄積 全窒素 全炭素 上昇 低分子化 水溶性タンパク 無機態窒素 (連用後期) 図1 有機物連用による、下層土への養分集積メカニズム誌上セミナー
誌上セミナー
層 区 名 pH EC CaO MgO K2O P2O5 T-N T-C NH4-N NO3-N CEC C/N
作 土 無 窒 素 7.4 0.16 522 86 115 12 0.22 3.07 0.22 1.46 21.6 13.8 三 要 素 6.5 0.18 266 43 55 16 0.25 3.01 0.39 0.95 19.6 12.2 堆 肥 1 . 5 t 6.5 0.14 285 43 62 22 0.28 3.38 0.17 0.77 21.6 12.0 堆 肥 3 . 0 t 6.4 0.15 290 41 76 20 0.30 3.41 0.20 1.25 23.6 11.3 牛フン堆肥 6.3 0.18 275 39 69 24 0.32 3.65 0.48 1.74 22.4 11.2 稲 ワ ラ 6.4 0.17 244 42 60 18 0.30 3.61 0.17 1.19 23.3 12.1 落 ち 葉 6.4 0.17 273 44 51 30 0.31 3.53 0.24 1.49 22.0 11.5 総 合 改 善 6.6 0.15 374 68 63 44 0.30 3.45 0.21 1.64 25.3 11.5 第 2 層 無 窒 素 7.6 0.18 454 70 123 12 0.24 2.66 0.04 0.98 − 11.1 三 要 素 6.5 0.21 265 34 29 15 0.28 2.69 0.22 0.87 − 9.8 堆 肥 1 . 5 t 6.5 0.22 324 38 51 16 0.30 3.21 0.65 1.75 − 10.8 堆 肥 3 . 0 t 6.4 0.20 311 44 78 20 0.34 3.34 0.48 2.73 − 9.9 牛フン堆肥 6.3 0.19 263 51 62 25 0.33 3.37 0.62 1.56 − 10.2 稲 ワ ラ 6.3 0.22 228 30 55 11 0.30 3.33 0.34 1.32 − 11.2 落 ち 葉 6.3 0.20 286 36 31 26 0.32 3.51 0.39 0.56 − 11.0 総 合 改 善 6.7 0.16 407 66 55 44 0.30 3.26 0.49 0.52 − 10.8 第 3 層 無 窒 素 6.5 0.29 129 28 61 0 0.16 1.13 0.62 2.57 − 7.2 三 要 素 6.4 0.31 181 25 19 0 0.17 1.02 0.45 2.34 − 6.0 堆 肥 1 . 5 t 5.3 0.26 154 27 33 0 0.15 1.23 0.53 2.68 − 8.4 堆 肥 3 . 0 t 6.2 0.32 159 27 50 0 0.15 1.23 0.86 2.93 − 8.2 牛フン堆肥 6.3 0.30 208 28 32 1 0.16 1.45 0.65 2.47 − 8.8 稲 ワ ラ 6.3 0.35 197 30 11 0 0.17 1.61 0.65 1.16 − 9.2 落 ち 葉 6.1 0.26 176 28 28 0 0.17 1.58 0.57 0.94 − 9.3 総 合 改 善 6.4 0.29 172 37 18 0 0.17 1.56 0.59 1.49 − 9.2 単位 EC:(㎳/㎝)T-N、T-C:(%),CEC:(me/100g),その他:(㎎/100g soil)
表1 有機物連用(23年)圃場の土壌化学性(1997年10月採取) 区 名 孔隙率(%) 有効水分保持量㎖ /100g 無 窒 素 69.7 7.7 三 要 素 72.2 6.6 堆 肥 1 . 5 t 74.8 7.5 堆 肥 3 . 0 t 76.4 10.8 牛 ふ ん 区 73.3 7.2 稲 ワ ラ 区 74.1 10.5 落 ち 葉 区 73.2 7.2 総合改善区 71.9 7.5 表2 三相分布 区 名 連用に伴う可分解性窒素の増加重* ㎎/100g バイオマス窒素 μg/g 無 窒 素 − 10.5 三 要 素 − 27.8 堆 肥 1 . 5 t 2.4 33.7 堆 肥 3 . 0 t 5.8 44.6 牛 ふ ん 区 5.1 38.3 稲 ワ ラ 区 4.9 32.2 落 ち 葉 区 3.9 34.1 *:三要素区との差を示す 可分解性窒素:作物が吸収可能な窒素 バイオマス窒素:土壌有機物のうち生きている窒素の画分を 示し、その大部分は細菌、糸状菌など微生物の窒素で占めら れる。 表3 有機物連用に伴う可分解性窒素の増加量およびバイオマス窒素
4 下層土の脱窒活性の上昇する。 表1を見ると、第3層のC/N比が高いことが分かり ます。C/N比が高いと脱窒活性が高いと言われていま す。脱窒とは、硝酸態窒素が空気の少ないときに主に 窒素ガスに変わることを言います。そこで有機物連用 土壌の脱窒活性を調べてみました。 詳細な実験方法は省きますが、ビンに各試験区の土 壌と硝酸態窒素を加え、空気が入らないように水を加 えふたをして、30℃で培養しました。すると硝酸態 窒素はどの区でも徐々に減少しました(図2)。消失 した硝酸態窒素の量は、有機物を連用した土壌が、三 要素区(化学肥料単用区)と比較して多い傾向でした。 硝 酸 ︵ ㎎ / 100g ︶ 0 5 10 0 2 4 6 8 10 12 培養日数 硝 酸 ︵ ㎎ / 100g ︶ 0 5 10 0 5 10 15 培養日数 第3層 第2層 化学肥料区 牛ふん堆肥区 稲わら堆肥区 図2 還元状態での硝酸態窒素の推移 さらに10日後に、消失した硝酸態窒素の動態につ いて測定したところ、土壌や微生物にに取り込まれた (有機化)のではなく、大半が脱窒(窒素ガス化)し ていました(図3)。このことから有機物を連用する と土壌の脱窒活性が上昇することが分かりました。 5 まとめ 有機物を連用すると、作土ばかりでなく、下層土の 化学性、物理性、生物性が改善され、また下層土の脱 窒活性も上がり、地下水の汚染物質である硝酸態窒素 を、無害の窒素ガスにかえることができる力が増える ことが分かりました。 しかし、この試験は牛ふん堆肥が年間2t/10a、 稲わら堆肥が3.0t/10aの試験です。これ以上施用 すると脱窒活性を上回る硝酸態窒素が発生して、地下 水を汚染してしまう可能性があります。また土壌の養 分バランスを考慮しないで、有機物を施用すると加里 過剰などの作物へ悪影響を与えることもあります。有 機物施用するときは、有機物の成分量から圃場に投入 される養分量を把握し、土壌分析を行い、養分バラン スを崩さないように有機物や化学肥料の施用量を加減 することが大切です。 硝 酸 態 窒 素 ︵ ㎎ / 100g ︶ 化 学 肥 料 区 稲 わ ら 堆 肥 区 牛 ふ ん 堆 肥 区 化 学 肥 料 区 稲 わ ら 堆 肥 区 牛 ふ ん 堆 肥 区 0 2 4 6 8 10 12 脱窒 (大半が窒素ガス として大気中に) 有機化 (微生物の中) 土壌中に残存 (大半が溶脱) 第2層 第3層 図3 10日後の硝酸態窒素の動き
誌上セミナー
協和発酵工業㈱のジベレリン協和ペーストは、日本 ナシの果実の肥大と熟期の促進に優れた効果を示しま すが、その年により、樹によってはその効果にバラツ キが見られる場合もあります。この原因として樹勢の 強弱、とりわけ樹体の栄養状態の良否(貯蔵養分の多 少)が関係している様に考えられます。 一方、朝日工業㈱ではここ数年来、日本ナシの高品 質・大玉果生産を挙げるための樹勢向上対策として、 土づくり(土壌改良)と施肥改善の面から試験を行い、 成果を挙げております。 そこで私達は平成17年に、このナシの肥料試験園 でジベレリンペーストを使用し、ジベレリンの処理効 果と樹勢及び処理時の果径(貯蔵養分や細胞数が関係) との関連性について検討しましたので、その概要を紹 介し参考に供します。 1)試験園 千葉県富里市にある田中彬行氏園の11年生幸水で、 平成14年より樹勢向上のための肥料試験を継続して 行っています。 図−1は本試験を行う前年の秋期落葉直前(平成 16年10月下旬)の慣行区と試験区の状況です。試験 区で地上部(枝梢の充実した生長)及び地下部(根の 広がり、細根の増加)共に改善されてきています。ま た、休眠期(12月下旬)に樹体の貯蔵養分(枝梢及 び細根の全炭水化物量)を見ますと、慣行区に比べて 試験区の枝梢で1.8∼1.9倍、細根で1.4∼1.5倍あり、 貯蔵養分の蓄積量も多くなっている事が窺われまし た。参考までに試験区の施肥設計を表−1に示してお きます。
ジベレリンと有機質肥料の併用処理が
ナシ「幸水」の果実の肥大と品質に及ぼす影響
ジベレリンと有機質肥料の併用処理が
ナシ「幸水」の果実の肥大と品質に及ぼす影響
ジベレリンと有機質肥料の併用処理が
ナシ「幸水」の果実の肥大と品質に及ぼす影響
朝日工業㈱肥料事業部 平田 尚美 冨澤 清嗣 協和発酵工業㈱農薬課 宮崎 忠勝 梅崎 信 慣行区 ▲図−1 慣行区及び試験区における幸水ナシの地上部と地下部(細根発生量)の状況(平成16年10月下旬、田中氏園) 試験区 地下部 地上部2)試験方法 試験は①樹勢とジベレリンの効果 ②処理時の果径 (果実の大きさ)とジベレリンの効果の二つの面から 行いました。供試樹は肥料試験を行っている慣行区及 び試験区からそれぞれ2樹を選び、更に各樹ともジベ レリンの処理時に果径18.1∼20.0(A)、20.1∼22.0 (B)、22.1∼24.0(C)の果実を50個ずつ選び区分 けしました。慣行区及び試験区とも1樹をジベレリン 処理し他の1樹を無処理とし、ジベレリンは5月24日 に処理しました。1果実当たり、20∼30㎎のペース トを果梗部に塗布処理しました。 3)果実の肥大と品質調査 果実の収穫調査は8月16日に行いました。果実の 肥大(大きさ)は果径と果重の面から、果実の品質は 糖度、リンゴ酸及び果肉硬度の面から検討しました。 4)試験結果 幸水ナシの果実の肥大と品質に及ぼすジベレリンと 有機質肥料の併用処理の効果について表−2に示しま した。 更に図−2では慣行区と試験区の成熟果実について、 図−3には初冬落葉期(11月中旬)の地上部と地下 部(細根の発生量)の比較を示しています。 肥 料 名 保証成分量(%) 施肥時期 (袋/10a)施肥量 施肥成分量(kg/10a) チッソ リンサン カ リ チッソ リンサン カ リ 礼肥 有機入り追肥化成NN330 13.0 3.0 10.0 8月下旬 2 5.2 1.2 4.0 有機入り追肥化成NN330 13.0 3.0 10.0 9月上旬 1.5 3.9 0.9 3.0 元肥 有機アグレット673特号 6.0 7.0 3.0 11月上旬 10 12.0 14.0 6.0 粒状とん骨りん 3.0 20.0 11月上旬 2 1.2 8.0 レオグリーン特号 2.5 3.7 0.8 11月上旬 10 5.0 7.4 1.6 追肥 有機入り追肥化成NN330 13.0 3.0 10.0 5月下旬 1.5 3.9 0.9 3.0 有機入り追肥化成NN330 13.0 3.0 10.0 6月中旬 2 5.2 1.2 4.0 合 計 36.4 33.6 21.6 Nに対するP,Kの成分比率 10.0 9.2 5.9 注)11月中旬に苦土石灰を100∼200kg及び完熟堆肥1∼2トンを施用する。 ▼表−1 幸水ナシの試験区施肥設計 肥 料 試験区 ジベレリン処理の有無 ジベレリン 処理時の果径 (㎜) 成熟果実 横径 (㎜) (㎜)縦径 一果重(g) 果肉硬度(kg) (Brix)糖度 リンゴ酸(%) 慣行区 無処理 18.1∼20.0 77.6 67.9 237.7 5.1 11.9 0.09 20.1∼22.0 85.3 72.5 321.3 5.1 12.3 0.07 22.1∼24.0 87.1 75.0 332.4 4.0 12.0 0.08 ジベレリン処理 18.1∼20.0 81.0 72.3 270.0 4.9 12.3 0.08 20.1∼22.0 90.3 75.4 362.7 5.0 12.6 0.07 22.1∼24.0 97.3 83.0 454.7 4.5 12.6 0.07 ▼表−2 ジベレリンと有機質肥料の併用処理が幸水ナシの果実の肥大と品質に及ぼす影響(平成17年、田中氏園) 試験区 無処理 18.1∼20.0 77.8 64.0 231.7 5.8 11.6 0.08 20.1∼22.0 87.8 72.9 333.7 5.6 12.2 0.07 22.1∼24.0 91.4 79.4 388.0 5.5 12.4 0.06 ジベレリン処理 18.1∼20.0 86.0 72.9 320.3 5.1 12.3 0.07 20.1∼22.0 97.1 83.2 456.7 5.1 12.8 0.06 22.1∼24.0 100.7 87.3 526.0 5.2 12.8 0.06 注)ジベレリンは、満開後30日(5月24日)に果実の果梗部へジベレリン協和ペーストを塗布処理した。処理量は1果実当たり20∼30㎎である。
▲図−2 幸水ナシの果実の肥大に及ぼすジベレリンと有機質肥料の併用処理効果(平成17年8月16日の果実成熟時、田中氏園) 慣行区 ▲図−3 慣行区及び試験区における幸水ナシの地上部と地下部(細根発生量)の比較(平成17年11月中旬、田中氏園) 試験区 地下部 地上部 慣行区及び試験区の標準果実 (ジベレリン無処理) 試験区のジベレリン処理及び無処理の果実 慣行区のジベレリン処理及び無処理の果実 慣行区及び試験区のジベレリン処理果実 注)A、B、Cはジ ベレリン処理時の果 径を示す。 A:18.1∼20.0㎜ B:20.1∼22.0㎜ C:22.1∼24.0㎜
①樹勢とジベレリンの効果 慣行区よりも施肥改善により樹勢が向上し、地上部 及び地下部の充実と高い貯蔵養分の蓄積が見られた試 験区で、果実の肥大、品質面においてやや優れた傾向 にありました。両区にジベレリンを処理すると、処理 時に果径の小さいものを除けば総じて試験区が慣行区 よりも、更に果径、果重が増加し果実肥大が見られ、 熟期もいくぶん促進されました。また成分では糖度が やや高まり、リンゴ酸は低下し、品質面でも向上しま した。 ②処理時の果径とジベレリンの効果 ナシに対するジベレリンペーストの処理時期は、果 肉細胞の分裂停止期(幸水では25∼30日後)です。 貯蔵養分の多い樹ほど果肉細胞の分裂も盛んに行われ ますので、ジベレリンの処理時には細胞数の多い果径 の大きい果実に生長します。処理時の果径とジベレリ ン効果との関係を見ますと、果径が22∼24㎜あるい はそれ以上であれば肥大効果はありますが、慣行区の 様に樹勢が低下し貯蔵養分の少ない樹では、果径22 ㎜以下の細胞数の少ない果実での肥大効果は期待でき ません。しかし、試験区で見られる様に、貯蔵養分が 多く樹勢が充実した樹では、大きさを1ランク下げた 果径20∼22㎜でも、ジベレリン処理によって十分肥 大する事が認められました。 ③初冬落葉期における地上部と地下部の比較 図−3で見られる様に、慣行区に比べ試験区の地上 部の発育は良好であり、新梢は太くて節間がつまり、 花芽の着生も良好でした。また、地下部の発育も試験 区で優れており、細根量も多い傾向にありました。な お、休眠期(12月下旬)に樹体の貯蔵養分(全炭水 化物含量)を見ますと、慣行区に比べ試験区の枝梢で 1.6∼1.7倍、細根で1.4∼1.5倍あり、有機質肥料主体 にした施肥改善により地上部、地下部共に充実した生 長を行い、貯蔵養分の蓄積も多くなっている事が窺わ れました。 以上の試験結果より、ジベレリンペーストによる幸 水ナシの肥大促進効果をより確実にするためには、図 −4に示す様に先ず細胞数の多い果実(処理時の果径 が22㎜以上)を作る事です。 その果実に細胞を肥大するジベレリンを果肉細胞の 分裂停止期(満開25∼30日後)に処理する事により、 大果で品質・日持ちの良いナシが生産できる事が明ら かになりました。 しかし、細胞数の少ない果実(18㎜以下)では、 ジベレリンを処理しても殆ど肥大効果は見られず、品 質不良や日持ちの悪いナシになりますので処理は控え ましょう。 ジベレリン処理によって肥大効果が顕著に現れる細 胞数の多い果実は、貯蔵養分の多い充実した樹によっ て生産されますので、第一に重要な事は、積極的な土 壌改良と施肥法改善によって活力のある根づくりと樹 づくりの推進です。 なお、施肥については表−1に改善例を示しました。 幸水ナシの肥培管理は、秋根にまだ活力のある11月 上旬に基肥として、土づくり・根づくりを狙い「有機 アグレット673特号」と「レオグリーン特号」(濃縮 堆肥)、「粒状とん骨りん」を施用し、11月中旬に苦 土石灰及び完熟堆肥を施します。追肥(夏肥)は5月 下旬と6月中旬、礼肥は果実収穫後の8月下旬と9月 上旬に「有機入り追肥化成NN330」を分施する事で、 ジベレリン処理による果実の肥大効果がよく現れる貯 蔵養分の多い充実した樹づくりができ、幸水の高品質・ 大玉生産も可能になりました。 開 花 期 貯 蔵 養 分 同 化 養 分 ジ ベ レ リ ン 細 胞 分 裂 停 止 期 (細胞数多い) (細胞数少ない) (26∼27日) (21∼22日) 貯 蔵 養 分 多 い 樹 貯 蔵 養 分 少 な い 樹 ︵ 品 質 ・ 日 持 ち 良 好 ︶ ︵ 品 質 ・ 日 持 ち 不 良 ︶ 果 実 成 熟 期 ▲図−4 貯蔵養分量の多少が幸水ナシの果肉細胞の分裂・肥 大と果実の大きさ・品質に及ぼす影響(平田)
スーパー
スター
4月∼8月 播種
アデル
11月∼1月 播種
スーパー
スター
アデル
9月∼10月、2月∼3月 播種
アステアセブン
アステアセブン
周年栽培するには、その地域とその時期に合った品種を選択すること
が重要です。
● 秋∼春播き用べと病レース1∼ 7抵抗性品種。 ● べと病が発生しやすい冬から春 に収穫するハウス・トンネル栽 培に適し、濃緑・肉厚となる。 ● 草姿は立性で株揃いが優れ、葉 軸が折れにくく収穫作業が容 易。 ● 葉は浅く欠刻が入る広葉、株張 り良く多収。アデル
● 春∼夏播き用の濃緑・晩抽性品 種。 ● べ と 病 レ ー ス1∼5抵 抗 性 で、 萎ちょう病にも強い。 ● 晩抽性で、一般の5∼6月播き でも抽苔の心配がない。 ● 葉色は濃緑で、葉面はスムース な肉厚の中間葉で、葉先は尖る。 葉の揃いが良く、荷姿が優れる。 ● 草姿は立性で株張りが良い。葉 柄に柔軟性があり、調整作業が しやすい。スーパースター
第56回全日本そ菜原種審査会 1等特別賞受賞品種 ● 秋∼春播き用べと病レース1∼ 7抵抗性品種。 ● 秋(9∼10月)播きと春(2∼3 月)播きに適する。 ● 葉色濃く肉厚。葉柄が太く多 収。生育はじっくりで株張りが 良い。 ● 草姿は立性で、浅く欠刻が入る 広葉タイプ。 ● 下葉が取れやすく、調整作業が しやすい。アステアセブン
新品種各品種
の特性
「朝日のホウレンソウ
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周年栽培対応
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新品種カットマン
リーフレタス
種苗課の商品リーフレタス「カットマン」を紹介します。このレタスは普段皆さんがスーパーで見かけ る結球レタスではなく、中心部が結球しないタイプのリーフレタスです。リーフレタスは主にスーパーの お惣菜、ファミレス等の料理の下敷きに使用されたり、サラダに使用されることが多く、実際にスーパー で野菜として販売されるものは全体の2割程度です。 当社のカットマンは葉色が濃く、他社品種と比較して葉枚数が多いのが特徴です。夏場の収穫では平均 して葉枚数は少なくなる傾向がありますが、カットマンは2枚程度多く収穫できます。またレタスは夏場 に葉の先が黒く変色する生理障害の発生が問題になりますが、カットマンはその生理障害に強く、長野・ 茨城の夏場の栽培では高い評価が得られています。 近年、根腐れ病が多発し問題になっていますが、カットマンは根腐れ病レース1、2の内、レース2に 抵抗性、レース1耐病性を持ち、他社品種にはない特性を持ち合わせている為、今後の販売拡大が期待さ れます。 皆さん馴染みの薄いリーフレタスですが、料理の下敷きや付け合せに、サラダに、一度スーパーで見か けたら是非購入してみてください。 〒 367-0394 埼玉県児玉郡神川町渡瀬 222 朝日工業株式会社 種苗部FAX 0274-52-4534 e-mail [email protected]
朝日工業ホームページ http://www.asahi-kg.co.jp 本 社 〒 170-0013 東京都豊島区東池袋 4-21-6 第3キンズメンビル 2F TEL(03)3987-2163 平成18年3月27日㈪より下記新住所となります。よろしくお願い致します。 本 社 新 住 所 〒 170-6049 東京都豊島区東池袋3丁目1番1号 サンシャイン 60 49 階 関 東 営 業 部 〒 367-0394 埼玉県児玉郡神川町渡瀬 222 TEL(0274)52-2732 農材部種苗課 〃 〃 TEL(0274)52-6304 関 西 営 業 部 〒 530-0047 大阪府大阪市北区西天満 1-2-5 大阪 JA ビル 12F TEL(06)6311-6215 関 東 工 場 〒 367-0394 埼玉県児玉郡神川町渡瀬 222 TEL(0274)52-2722 千 葉 工 場 〒 289-0506 千葉県旭市さくら台 1-13 TEL(0479)68-1600 関 西 工 場 〒 528-0005 滋賀県甲賀市水口町水口 6776 TEL(0748)62-8171 ※ご使用にあたっては、有機JAS登録認定機関にお問い合わせ下さい。