by
環境負荷量配分問題 に関するゲー ミング分析
岡田
憲夫
キ
・ 錦織
敦
*・
海洋土木工学科
(1984年
8月 2日 受理
)A Gating Analysis of the Alloca―
tion of Environmental Loads
Norio OKAう
Att and Atushi NIsttlkORrイ・ Department of Ocean Civ■
EngineeFing
lRecpived A■lgust 2, 1984)
The paper diSCrtlSSCる a new type of conflict whicII antt ft・ Om the newly edtablished
anbiё nt regulaioni the polluters meet the tOtal lcads oF COD standards t9 be ttt up by the national gOvernHlent.
Assu■ ling that threc Oities which cuFretatly dischargeャ aste wat∝ ntolneir llealby
lake.contemolate develooilag la lol■t seWage treatnent racility rather han doing it
independently_
The natinal goverlllneⅢ
ャ
ho霊
IIIajor concern is With how to best motivate thosepolluttts to collaborate―in levelling klp the perfOrhance of COD treatment,,oins‐ in the
gane as an arbitratoF WhiCh has a Haandal ca,d! The,lay∝
s(cities)COmpete in gatting mOre aHocatiOn of the subsidy by the national=oveFament at le箋 唸r cOsts of pr91ect inveStment,A man―
machitt interact e appFOaCh hTllich maktt fllH ttsel of micrOc.Omputσ diviteS is deve10ped to aid the olayers in practicilag the ga。 lillg, The,aper ends with鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第
15巻
1は
じ め に 最 近 にお け る我 が 目 の公 共 水 域 の特 徴 は,C)工
場 拝 水,生
活排 水,お
よび農 葉 排水 に対 す る水質 規制 の 強化 等 に よ って,一
般 に河 川 等 の水 域 の環 境 が 改善 され つ つ あ る こ と,ま
た,②
都 市 囲 内 の 中小 河 川 や,内
湾,内
海,勘
沼等 の閉鎖 性 水 域 で は,有
機 物 に よ る汚濁 の程 度 が依 然 と して高 く,富
栄 養 化 が進 行 して い る こ とで あ る1 こ う した閉鎖 性 水域 の富栄 養 化 の進 行 に伴 い,上
水道 へ の影 響,赤
潮 に よ る漁 葉抜 害 とい った種 々 の障 害 が 生 じた た め,政
府 は昭和 54年 度 か ら汚 涌 の著 しい広 域 的 な 閉鎖 性 水 域 を対 象 に水 質 環 境 基準 の達成 を図 るた め に水 質総 量規 制 を導 入 した。 しか し,総
量規 制 方 式 を 目 や 県 が導 入 す るに 当 って は,汚
濁 源・ 排 水源 で あ る各 水 利 用 主体 に どのよ うに負 担 ・配 分 させ るか とい う ことが問 題 とな る。 例 え ば,一
方 の水利 用 主体 の負担 を軽 減 す れ ば す る ほ ど残 りの関連 水 利 用 主 体 の負 担 はそ の分 だ け増 大 す るので,都
市 間 で その負担 方 式 の導 入 の仕 方 を め ぐっ て コ ンフ リク トが 生 じるで あ ろ う。 従 って そ の導 入 を 図 る国 や県 と して は, この コ ンフ リク トを いか に調 整 す る か を考 え な けれ ば総 量 規 制 方 式 の導入 自体 が 困難 とな る。 そ こで本研 究 で は,水
質 総 量 規 制 が設 定 され た閉鎮 性 水 域 を想 定 す る と と もに,そ
の周 辺 都 市 に負 荷 量 を配 分 す るの に伴 って生 じる コ ンフ リク ト問題 を取 り上 げ る。 具体 的 に は関連 緒 都 市 が一 体 とな って共 同 処 理 場 を 建 設 す るに伴 って の それ に参 入 す るた め の各 都 市 の動rBlづけ の条 件 な らび に,各
都 市 間 の コ ンフ リク トの調 整 問 題 と い う視 点 か らこの負 荷 量配 分 問題 を 取 り上 げ る。 つ いで そ の コ ンフ リク トを調 整 す るため の方 法論 を開 発 す る と と もに その多 角 的 運 用 を通 して その実用 性 を検 討 す る。2場
面 設 定 ①Fig.1の
よ うに 直径 10kmの 湖 を共 有 す る3都
市A, B,Cを
想 定 す る。 ②A,B, C各
都 市 の人 口は現 在 それ ぞれ彦5万人) 40万 人,お
よび75万 人 で あ る。 ①A,B,Cの
3都
市 は現在 いず れ も汚水 を末 処 理 の ま ま放 流 して い る。 各都市 か ら排 出 され る汚濁負荷 量 は それ ぞれSス, ss, S∫
で あ る。 ① 回 は この湖 を水 質 総 量規 制 の指 定 水域 と し,そ
の 総 量規 制 値 を び態 に設 定 した。 ① 国 は3都
市 が共 同 助 金 を与 え る。 一 方,清
都 市
B
都 市C
た さなか った場 合 に はそ の程 度 に応 じて 当該 都 市Fig。
l Establlshment
に負 荷 金 (負の負荷 金)
°f Situation.
を謀 す る もの とす る。 ① 各 都市 間 の コ ンフ リク トを 調 整 す る場 と して 次 の2つ
の レベルを想 定 す る。(Fig。
2
参 照)(│)レ
ベ ル1:各
都 市 にお い て 水 処 理 施 設 の タ イ プ と規 模 な らび に それ に必 要 な 予算 額 を計 上 す る。(il)レ
ベル2:目
を 中心 とす る負 荷 量 の割 り振 り お よび補 助金 の配 分額 を め ぐる3都
市 間 相 互 の交渉 の場 。3
ゲ ーム の手順 毎 回ゲ ー ミ ングに 当 って は3人
の参 加 者 に湖 の周 辺 都 市A, B, C当
局 の役 割 を受 け持 って も らい,マ
イ ク 複 ぢ と し ︼ 都 市C ‐hc―Hin xc≦cc岡田憲夫・錦織
敦 :環 境負荷量配分問題 に関す るゲー ミング分析
コ ンピュ ータ の カ ラーデ ィス プ レイ装 置 を用 いて視 覚 化 情 報 を提 示 しなが ら(Photo. 1, 2, 3参
照)参
加 者 に 自身 の行 動 を選 択 ・決 定 して も ら う方 法 を と った。 以 下 ゲ ー ミ ングの手順 につ いて説 明 す る。 (「ig. 3
参 照)(1)レ
ベ ル1(都
市 レベル) 各 参 加 者 は,国
が 当該 都 市 に対 して設 定 した 将 来 (計画対 象 年)の
規 制 値 ん(ど=A,B,C)が
現 在 排 出 して い る負荷 量 お よび処 理 場建 設 に充 当で き る予算 を 勘 案 して投 資 領Xを(ど=A,8,C) を決 定 す る と と もに それ に よ って 可能 な単 独 の 下 水処 理 施設 の タ イプ (タ イプ1=20%の
除 去 革 を もつ下 水 処 理 施 設,タ
イプ2=40%,タ
イ プ3=60%,
タ イブ4=80%)と
それ に よ って 達 成 可能 な排 出負 荷 量Sど (ι=AIB,C)を
選 択 す る。 なお 各都 市 の最終 的 な関 心 事 は共 同建 設事 業 に参 加 す る こ とに よ り多 くの補 助 金 Mど の配 分 を得 る と と もに,そ
の貫 献 度 (後述 の よ うに 関 係 して きま る)に
応 じて 目 か らで き るだ け 自 身 の投 資 額Xど は低 く抑 え る こ とで あ る。 た だ しこの二 つ の要求 は相 互 に競 合 す るので,つ
ま る と こ ろ雨者 の差 額 と して の純 支 出Xど 一Mτ を最 小 に す る こ とが 目標 とな る。 この とき レベ ル1の
問 題 は都 市 ど につ いて次 の よ うに定 式 化 され る, XどMど
→Min
・・ ・(3)
(Xど,Sど
≧;′=A,B,C)
(2)レ
ベ ル2(国
レベル) レベル2の
問 題 は大 別 して負 荷 量 配 分 とそ の 結 果 に基 づ い た補 助 金 配分 な らび に各 自の水 質 お よび費 用負 担 の達成 値 の評 価・ 検 討 を 求 め る プ ロセ スか らな る。a)負
荷 畳 配 分 プ ロセ スまずレベル
1で決定した投資額父ゼ
(√=A,hOの
総 靴Ffで
共 同 処 麟 機 設 し, 共 同 処理 を した ときの総負 荷 量 SABCを 求 め る。 一 般 に規 模 の経 済 性 か らこの総 排 出 豊 は各 自が単 独 で行 った ときのJF出 量 の総 和景辞 よりも小さい。このときまず
SA醜が
国 の規 制 植 すABIを充足 す る必 要 が あ るの で 次 式 が成 立 す る。 SAB●≦
σABC ・・・・・
(4)
も しこの段 階 で計算 され たSA髄が(4)
式 を満 た さな けれ ば レベル1に戻 って この 条 件 が充 足 され るまで この手 順 を繰 り返 す。(4)式
が充 足 され る こ とが保 証 され た な らば次 に この総負 荷 量SABcを 各 自に原 因 者 負 荷 量/t・と して形式 的 に配 分 す る こ とを考 え る。 これ は後述 す るよ うに国 の水 質 規 制 植 σA確の充 足 度 へ の各 自の寄与 の程 度 を測 る量 と して 重 要 にな る。 この配 分 問 題 はつ ぎの よ うに定 式 化 され る, ガA≦
SA,
χB≦
SB
ガ。≦Sc
・ ・ 。(5)
(1)
(2)
Xど ≦ Cど sど≦
ズど
1にVEL i ガぉ+
刀B≦
sAら
だB +
ガc
≦sBc
れ+
ガ0≦
SAC l t r J(6)
列A+ガ D+ノ
9= sAB●
・・。
(7)
こ こにSAD, SB●
, SACは
それ ぞ れAと
B,Bと C,Aと
Cが
共同 で単 独 事 業 資 を 合せ た額 で処 理場 を作 った と仮 定 した と き の処 理 量 (排出量)を
表 す。 各 自の原 因 負 荷 量 と して配 分 され る豊 刀ど(ゼ=A,8,C)は
上 記 の条件 を 充足 しな けれ ば,
この三 者 に よ る共 同 事 業 に参 加 す る動 機 づ けが で き な い こ とを定 式化 した もので あ る。 これ は三 投kth Xiの 決定 負荷量の事]り雲り り 振 り 手 法 沢鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第
15若
人 の プ レーヤ が れ (ど=A,8,C)の
配 分 を得b)
る上 で成 立 す べ き公 正 配 分 の必 要 条 件 で コ ア と呼 ばれ る。 この コ アを充 足 す る唯 ― の 解 を定 め る方 法 と して い くつ か の手法 が 開 発 され て い る。 た とえ ばYoung et
at(1982)は
費 用 割 り振 り手 法 の観 点 か らこの問 題 を研 究 し,
シャプ レイ値, SC
RB法
,仁 ,弱
仁,比
例 仁 の各 種 手法 の比 較 を して い る。 そ こで各 参 加 者 は,ゲ
ームが1回
目で あ れ ば5つ
の負 荷 量 の割 り振 り手 法 (シャプ レイ値, SCRB法
,仁 ,弱
仁,比
例 仁) の 中か ら1つ
を選 択 す る。 つ い で国 は,選
択 され た手 法 を用 いて各 参顔 者 に割 り振 る べ きれ を決 定 す る こ とに な る。TM=k+
補 助 金 配 分 プ ロセ ス 各 参加 者 に割 り振 られ た負 荷 畳刀ど(ガ=A,8,C)を
も とに各 参加 者 に補 助金 を配 分 す る。 ゲ ー ミ ングで は国 はつ ぎ の2つ
の タ イプ の配 分 公 式 の いず れ か を用 い た。 い ず れ も基 本 的 に1ま総 負 荷 量 の回 の規 制 値 ●uc の充 足 度 に対 す る寄 与度 に応 じて補 助 金 を 配 分 す る考 え方 を と って い る。 タ イプI:
α 伴)
Sゼ ーガf Mゼ=―
――一――xTM
S議
SABc
(τ=A,B,C)
こ こに,T IM:国
が3都
市全 体 に出 す 補 助 金 Mぢ:都
市 ιに配分 され る補助金 Иィ°処理前 の各都市 の負荷量 (ぢ=A,B, C)
S島
:処 理前の3都
市 の総負荷登 (末処理 の排出量 の総和 三ど為Sf)
k :補
助金 の最低額 (10億円) :追加 の補 助 金 係 数 (tV=0.4)(8)
(9)
Phot,1
Display system,
岡田憲夫・ 錦織
敦 :環 境負荷量配分問題 に関す るゲー ミング分析
タ イ プH:
TM=3. 3 oO'025(魏
Ⅲs耐.。
(11)RF
ME=―
― ―TM
・ ・ ・ ・ ・ 。 (■) ΣRどJ批
)5…
⑫
C)検
討・ 評 価 プ ロセ ス 各 参 加 者 は割 り振 られ た負 荷 量 を,補
助 金 お よびFig, 4の
よ うな評 価 指 標 (ヨ ン ピュ ータで デ ィス プ レイ表 示 した)に
満 足 す るか ど うか を検 討 し,満
足 す る場 合 は レベ ル1に戻 って 再 び ゲ ームを 行 な う こ と に な る。 F→ g。4 1ndex of evaluatiOn
4
実 験 結 果 の分 析 お よび考 察 実 験 は補 助金 配 分 公 式 タ イプIにつ いて10ケース,ま
た タ イプHに
つ いて6ケ
ースを行 った。(Table.
1, 2, 3, 4参
照)4-1
負荷 量 配 分 手 法 の基 本 的 特 性 に関 す る分析 こ こで は各 プ レーヤ に割 り振 られ る負 荷 量 お よび そ の結 果 に基 づ く補 助 金 額 が割 り振 り手 法 に よ って どの よ うに異 な って い るか につ いて分 析 す る。 具体 的 に は プ レーヤA,B, Cが
処 理 場 施 設 の タ イプ と して1,1, 2(以
降パ タ ー ン(1, 1, 2)と
表 記 す る)を
選 択 した とき,パ
タ ー ン(1, 2, 2)お
よびパ タ ー ン(1, 2, 3)の
それ ぞ れ の場 合 に つ いて 割 り振 り 負荷 量 と補 助金 の配 分 額 を 各 手 法 別 に比較 した。 そ の 結果Table. 5∼
7(タ
イプ1)お
よびTable
. 8∼ 10(タ
イプH)を
得 た。 ま た,パ
タ ー ン(1, 1,
2)を
基 準 に して パ タ ー ン(1, 2, 2),パ
タ ー ン(1, 2, 3)と
比 較 し,実
質 の費 用 負 担 増 分 と負 荷 量 増 分 を求 め た ものをTable.■
(タ イプI)と
12 (タ イプH)に
示 す 。 な お表 中 マ イナ ス記 号 は減 少 を示 す。 これ よ りつ ぎ の よ うな こ とが言 え よ う。(1)都
市Aは
B, Cに
比 して 人 口が少 な い た め排 出負 荷 量 も小 さ く,従
って必 要 な投 資額 も少 な い。 いず れ の パ タ ー ンにつ いて も都 市Aに
割 り振 られ る負 商 量 が少 な く,補
助 金 の還 元 の多 い (すなわ ちAに
有 利 な)手
法 は シ ャプ レイ値 とSCRB法
で あ る こ とが 分 る。 この こ と は例 え ばYoung et at(1982〉
が既 に理 論的 に 証 明 して い る こ とで あ る。(2)と
ころが,パ
タ ー ン(1,1,2)か
ら(1,2,
2)次
いで(1, 2, 3)と
移 行 す る と(Table,
11,12参
照)Aは
自助 努 力 を全 くしな い に もか かわ らずAの
実 質 の費 用 負 担 の減 少 分 は,(1)の
場 合 に はAに
と って有 利 な手 法 で あ った シ ャプ レイ植 とSCRB法
が む しろAに
有 利 で は なか った手 法 で あ る弱仁 や比 例 仁 よ り も小 さい (すなわ ち不 利 に な る)と
い う逆転 現象 が認 め られ る。(3)従
って,本
ゲ ーム の よ うに各参 加 者 の行 動 が ゲ ー ムの進 行 過 程 で 変 るダ イナ ミ ックな交 渉 ゲ ーム に弱仁, 比 例仁 等 の手 法 を導 入 す る場 合 に は,ス
タテ ィ ックなゲ ームで は現 わ れ な い特 性 が顕 在 化 す る こ とが分 る。4-2
補 助 金 配 分 政 策 関 数 とその効 果 み)タ
イプI(1)こ
の配 分 方 務 は,(3),(9)式
か ら明 らか な よ うにつ ぎ の よ うな考 え方 に基 づ いて い る。 す なわ ち補 助 金 の総 額 は国 の総 負 荷 量 の規 制 植 を ク リヤ ー した程 度 に応 じて比 例 的 に増 減 す る。 ま た各 自へ の補 助 金 は共 同 事業 に参 加 した場合 の 自身 の水質 改善 の相 対 的 な貢 献 度 に応 じて比 例 配 分 され る。(2)こ
の タ イプ の場 合 に は,ゲ
ームが2回
以 上繰 り返 され たの は10ケース中5ケ
ース あ り, そ の うちの1ケー スを除 いて1回
目 の よ り2ロ
ロ以 降 の方 が水 質 が 改善 さ れ る とい う結 果 が得 られ た。(Table, 1お
よびTable. 3参
照)こ
の よ うに補 助 金 を め ぐって プ レ ーヤ間 の争 いが 行 わ れ る こ とに よ り,水
質 が 改 善 され る な らば本 タ イプ の方 法 に よ る補 助金 の配 分 の効 果 はか な 大 きな もの とい え る。 % 割 り 振 り 指 標 ア エ シ 配 率 量 革 金 荷 去 助 負 除 将鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第
15巻
(3)し
か し,
この タ イプ の場 合 に は,プ
レーや3人
が 多 数決 に よ って ゲ ー ミ ングが終 了 した もの の,そ
の うち プ レーヤBま
た はCの
い ずれ か は,
ほ とん どの場 合 補 助 金 が 自身 の貢 献 のわ りに は少 なす ぎ る と ク レーム を つ け る結 果 とな った点 に注 意 す る必 要 が あ ろ う。b)タ
イプH
(1)そ
こで この タ イプの補 助 金 配 分方 法 で は,タ
イプ Iの場合 に指 摘 され たブ レーヤB, Cの
ク レームを あ る 程 度受 け入 れ るた め につ ぎ の よ うな改善 を試 み た。 まず(10)式
に示 す よ うに,国
の補 助 金 の総 領 を 国 の総 負 荷 量規 制 値 を ク リヤ ーす る度 合 で はな く,現
在 と比 べ て共 同事業 に よ りどの程 度 改 善 され たか とい う尺 度 に準 拠 す る とと もに,そ
の程 度 に応 じて 指数 的 に増 大 す る関 数 形 を採 用 した。 さ らに これを 各都 市 に配 分 す るに 当 って は,都
市Bや
特 に都 市Cに
有 利 に な るよ うに補 助 金配 分 政 策 関数 を式(12),(13)の
よ うに設 定 した。 す なわ ち 都 市Bや Cの
ク レームの根 底 に は,彼
等 の現 在 の状 態 と 比 べて の水質 改 善 へ の貢 献 度 (幼・ ―翔/暢
義 ―SA斃 ) が 明示 的 な尺度 と して用 い られ て い な い こ と,な
らび に その程 度 が比 例 的 に しか増 減 しな い こ との不満 が あ った もの と解 釈 され るの で, これを解 決 す るた め に上 述 の よ うな関 数 を設定 したわ けで あ る。 この場 合 さ らに, 3人
の プ レーや が多数 決 で妥協 して も,他
のパ タ ー ンを見 せ て3人
全 部 が清足 す るまで行 った。(2)こ
の結 果,ほ
とん どの ケ ースが1回
か2回
で プ レ ーヤ は妥 協 し,プ
レーヤCが
不 満 足 で あ る とい うヶ ―ス は1ケースのみ で あ った。(Table. 2お
よび4参
照)(3)3人
の プ レーヤ が いず れ も清 足 す る場 合 は,パ
タ ー ン(1, 1, 2)と (1, 2, 3)の
2つ
の うちの い ずれか のパ タ ー ンに限 られ る こ とが 明 らか に な った。 と ころが既 述 した よ うに タ イプIの場 合 は,
この ど ち らの パ タ ー ンの ときで もプ レーヤBあ
る い はCの
い ず れ かが 不 満足 で あ った。 この こ とか ら,
こ こで採 用 した タ イプHは
タ イブ Iょ り もプ レーヤ の ク レームを 改善 しえ る方 法 とな って い る こ とが分 る.4-9
国 か ら見 た補 助金 の効果Table. 2お
よび4よ
り明 らか な よ うに本 ゲ ー ミ ングを行 な うこ とに よ って,各
参加 者 は国 の規 制 値 を(109.57t/日
)を
さ らに10∼40%下
まわ る負 荷 量 を達 成 して い る。 い ま仮 に この全 削減量 に相 当す る下 水処理 ブ ラ ン トを目 が 費 や した全 補 助 金額 内で達成 しよ うと し て も不 可能 な こ とが計 算上 示 され る。 従 って,(1),
(2)で
述 べ た よ うな形 で全 都 市 が 排 水 畳 削減 の形 で貢 献 しよ うとす るのを業 励 す る形 で補 助 金 を使 う こ とは, 十 分 に合理 的 で あ る こ とが分 る。4-4
人 間・ 機 械 系 対 話 型 情 報 シス テ ム の有 効 性 本 ゲ ー ミ ングに参 加 した人 々 に対 して聞 取 りの調 査 を した と ころ,マ
イ ク ロョ ン ピュ ータを 用 い た視 覚 化 情 報 シス テム はそ の都 度 必 要 に応 じて ブ レーヤ (人間)と
コ ン ピュ ータ (機械)が
対 話 す る形 で ゲ ー ミ ング の参 加 者 に そ こに組 み込 まれ た配 分 モ デ ル の特 性 や,参
加 者 自身 の置 か れ た立 場 な どを 具体 的 に把 握・ 学 習す る上 で効果 的 で あ る こ とが確 認 され た。5む
す び 本 研 究 は,今
後 閉 鎖 性 水 域 の水 質 を 改善 して い く上 で 不 可避 と考 え られ るCODの
総 不 可量 規 制 問 題 を取 り上 げ る と と もに,そ
の一環 と して生 じて くる関 連 搭 都 市 へ の負荷 量配 分 問題 に焦 点 を 当て た。 す な わ ち当該 問題 が 都 市間 の コ ンフ リク トの調整 問 題 と して み なせ る こ とを 指 摘 す る とと もに,特
に関 係 緒 都 市 が 一 体 とな って共 同 処 理 場 を決 定 す る場 合 の動 機 づ け と利 害 調整 とい う形 か らゲ ー ミング分 析 を行 った。 さ らに そ の一 環 と して 国 が 補 助 金配分 とい う形 で どの よ うに関 与 す るのが 妥 当か に つ いて も分 析 したが,そ
の結 果 次 の よ うな知 見 が得 られ た。(1)汚
漏負 荷 量配 分 問 題 は公 正 配 分 原 理 の選 定 問題 と み なす こ とが で きる。 従 って この種 の問題 の典型 と して 開 発 されて い る費用 割 り振 り手 法 な どが利 用 で き る。(2)た
だ し本 ゲ ー ミ ングの よ うに各 ブ レーヤ の立 場 が 変 るダ イナ ミックな交 渉 ゲ ーム の場 合 に は,ス
タ テ ィ ッ クなゲ ーム (従来 の ゲ ーム理 論 は ほ とん ど この範 ち ゅ う に入 る。)で
は現 わ れ な い特 性 が 顕 在 化 す るので適 用 に 当 って は この点 に留 意 す る必 要 が あ る。 ま た今 後 この点 につ いて の理 論 的 な確 定 が課 題 とな ろ う。(3)本
研 究 で はゲ ー ミングを 支援 す る シス テ ム と して マ イ ク ロョ ンピュ ー タを利用 した対話壼 情報 システ ムを 用 い た。 これ よ り内 部 に組 み込 ま れ た配 分 モ デ ル な どの 特 性 や,自
身 の置 か れ た状 況 お よ び他 の プ レーヤ との交 渉 可能性 な どそ の部 度 具体 的 に把 握 。学 習 す る上 で きわ めて有 効 的 で あ る こ とが実 証 的 に確 認 され た。(4)従
って本研究で提示 した方法論は今後, この種の
配分問題を科学的に論 じてい く上での一つの有効なテプ
ローチとなりうる。
岡田憲夫・ 錦織
敦 :環 境負荷量配分問題 に関するゲー ミング分析
1
今 後 は本 ゲ ー ミングで 明 らか にな った い くつ か の知 見 イを さ らに理 論 的 に裏 づ け る た め の研究 を実 施 して い く所 在 で あ る。 △ :目 の経嘱強を清たとない
Table I Results of experiments。 (Type I) Table II cOnti nued.(Type II)
趙
田 鴛髭
士
響二
ぽ
渤 医 鋼 描 誕 を1を彗ど 二 灯 縦 △ :目 の観朗恒を清たさない ケースr激
│ 2 3 4 5 6 1 A 1 O 1110
20 17.78 △ IS 58 1 I21X
2iO
24 65 △ 16.97 C 2 1 3 IO 56.81 △ 3481 35,95 2 △ 24 65 △ 56.81 3 1 liC △ 1イ.86 17.62 2210
lIC △ 22.74 31X △ 56 38 30.38 4 1 ll△ 21△ 21△110
△ △ 17.00 12.34 1185 2ltO IIO 21X 110
△ △ 24 68 22.91 16.81 盟 23 121X
IIO
3 △ △ 56.66 16.56 746S 32.48 5 A B V.2t 34.65 濶 1 2 3 5 6 1 ユiOItO
14.24 15.58 10.47 17.06 36.33 34.81 2 1 1 IIX 1l① △ 17.28 15.S8 2 liX21X
210
△ 24.65 17.33 I2iO 210 310
△ 56.81 5680 34.81 17.86 18.■ lT.18 24.88 5638 5608 4 16.49 17.47 1l① 17.72 22 94 16鶴 5 1786 18.45 17.18 24.80 56.38 S6.00Reports of the Faculty Of Engineering, TOttori Universittt v01. 15
鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第
15巻
Table III compromlsed values.(Type I) Table lv Continued。
(Type II)ケース 1 2 総負荷量 G電 ,96 91.42 99,24 91.42 99.24 補助金 26。28 16.63 13.77 16.83 13.77 ケース 7 8 総負荷量 70。74 91.42 67.46 70。75 99.42 補助金 24.17 16.62 25,37 24.17 13.77 単位 総負荷量
:t/日
補助金 :億 円Table V Allocated load quantity and Table VI Continued.(Pattern(1,2,2))
subsldy Of each methods.
(Type I) (Pattern(1,1,2))
109 手 法 ム C 合af シャノ レイ 17.78 2465 5681 9924 14.29 74.36 SCRB法 24.68 56.66 99.24 10.28 10.53 74.66 仁 1889 24,96 56.20 99.24 1.98 10.30 13,77 10.17 14.38 75.45 弱 仁 24.80 56.00 99,24 1.32 9.59 14.60 75.81 比例仁 13.■ 24.80 56.00 99.24 1,32 13.77 9.59 75.81 :革*:ヨ整掃身
,2暴
覇昼檻【
♂
) 手 法 ξ避くti
A B 合 計 シ ャア レイ 17.78 17.33 56.80 10.88 1663 10.22 24.35 65.43 SCRB法 17.40 17.38 5G.71 167 4.06 1663 65.55 仁 17.26 56.46 16.63 9.56 2441 66.03 弱 仁 17.85 17.18 56.38 91.41 1.55 10.99 9.32 24.59 66.09 比例仁 17.86 56.39 1.55 10.99 16.83 9,32 24.関 66.09 :華*:露整掃身
,2尋
観屋協者
デ
〕
ケ ース 1 4 5 総負荷量 64.45 67.45 99.24 54.46 99,24 67.45 構助金 30.59 13.82 42.32 13.82 30.59 単位 総負荷量:t/E
補助金 :億 円│
1 110 Reports of the Faculty of Engineering,「
Fottori University, Vol. 15岡田憲夫・ 錦織
敦 :環 境負荷量配分問題 に関するゲー ミング分析
Table VH continued.(Pattern(1)2,3)) Table vIH A1located load quantity and
itti:dYI'f(岳::te‖
岳
i4:千:と))手 法 旨\ 二 A B C 合 計 シャプ レイ 34.81 67.45 2.38 4.59 25,37 9.38 1809 7258
SCRB法
15.56 34.65 67.45 2.37 18.45 25.37 9.34 仁 lイ.54 餡.87 67.45 2.25 4.46 1866 25,37 B.87 17.58 73.関 1側 弱 仁 15,80 3365 67.45 432 25 37 73.86 比例仁 33.65 4,32 25,37 73.86::*i露
≧掃身
1雹轟霞基
1逸孟
耳
) TaЫe lx continued.(Pattern(1,2,2))
手 法 ヨポ も A B C 合 計 シ■プ レイ 17.78 24.65 SG.81 99,24 12.08 13.82 87.41SCRB法
24.68 56.66 99.24 13.82 4.63 87.63 仁 24,96 56.20 99.24 13.82 88.28 弱 仁 56.00 99,24 0.55 12.23 1382 88.49 比 例仁 99。24 12.23 13.82 3.98 7.53 88.49:*:劉
B綴ヨ
批倉
暴晟基檻拓
f) ***:比 率(%)Table X Continued。
(Pattern(1,2,3))
手 法 鵡 【ヒi A 合 計 シャブレイ 17.28 17.38 56.80 2.96 13.05 77.63 SCRB法 56.71 2.96 13.06 77.69 仁 54.46 0.73 2.96 13.12 17.61 73.85 弱 仁 17.86 56.38 2.98 17.73 比 開仁 17.86 5638 2.98 17.73
::*:ヨ
塗掃身
,2尋
覇基檻哲耳
) 手 法 ヨ甚ざ里1 A C 合 計 シャブ レイ 15.58 67.45 26.12 30.58 3.96 誘.42SCRB法
15.56 17.20 34.65 67.45 26.18 30.58 85.61 仁 17.54 33.87 67.45 3.08 26.41 30.58 86.36 弱 仁 67.45 2.94 26.50 30.58 86.66 比例仁 33.65 6745 2.94 26.50 30.58 3.76 86.66::*:讐
身
,倉尋覇憂格伊
鳥 取 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第
15巻
:∫H‖:4t,f i半,i:aliial c°
St burden and allocated
Table XI
Table xII
△ △ :事,々のln分 △■ △L :実質の費,刊贄‖■,} :糖 助金のrr分 ハSで :氏再H用分の '常 ,,Conti nued,(type II)
△V(S):節約A言量の■チ(2者民い) 創 :事素資のJけ分 :H助金のlH分 創 さ 針 :実 賓の貿川 貫にlln分 △V(s):節約負脅Itのlfr'(2者兵猟) :父 需r・爬分の■分 (1 2. 3) -1 201 0 00 0 581 -0 58 0. 23キ ー
0 23! -0 58
2081 11 86 2 311 11 63 -0 501 0 o0 -7 32113 94 -0 01169 20 0 141 -0 141 -o 50 13 041 1 91112
岡日憲夫・ 錦織 敦 :環境負荷量配分問題に関するゲーミング分析
参 考 文 献
1) 1-,P.You―ng,IN.Oka―da】and l,la∼ himd,。icosi niloca_
tiO正 II五
“
oter tos。■すoes Develo,mlon t一A case studv of snede.■,‖a teir ,osourte` Res19aFdl,Vol,11l Nっ ・81
」und(1982) 2〉 中村洋二 :賞 角割 り振 りに関す る基礎的研究