通所介護事業所における、
機能訓練等に関する指導
佐賀県作業療法士会
倉富 眞
~ 生活機能向上に繋がる
訓練ができていますか ~
今日の研修会の概要
①通所介護の役割について
②生活機能とは
(
ADLとIADLについて)
③生活行為(機能)向上について
(私たちの生活はさまざまな作業・
生活行為の連続で成り立ってる)
通所介護・介護予防通所介護とは
(
1)通所介護
要介護状態となった場合においても、その利用者が可能
な限りその
居宅において
、その有する能力に応じ
自立した
日常生活を営むこと
ができるよう、
必要な日常生活上の世
話
及び
心身の機能の維持
並びに
利用者の家族の身体的
及び精神的負担の軽減
を図る。
(
2)介護予防通所介護
要支援状態となった場合においても、その利用者が可能
な限りその
居宅において
、
自立した日常生活を営むことが
できる
よう、
必要な日常生活上の支援
及び
機能訓練を行う
ことにより、
利用者の心身機能の維持回復
を図り、もって
利用者の生活機能の維持又は向上
を目指す。
ADL(Activities of Daily Living)
一般的には『日常生活動作』と訳さ。日常生活を営む上で、普通におこなってい
る行為、行動のことです。具体的には、食事や排泄、整容、移動、入浴等の基
本的な行動をさします。
リハビリテーションや介護の世界で一般的に使われている用語の一つで、要介
護高齢者や障がい者等が、どの程度自立的な生活が可能かを評価する指標と
しても使われます。
ADLはとても重要な概念であり、ADLが自立しているという場合、普通は介護を
必要としない状態であると考えることができます。
IADL(Instrumental Activity of Daily Living)
IADLは『手段的日常生活動作』と訳され、日常生活を送る上で必要な動作のう
ち、ADLより複雑で高次な動作をさします。例えば、買い物や洗濯、掃除等の家
事全般や、金銭管理や服薬管理、外出して乗り物に乗ること等で、最近は、趣
味のための活動も含むと考えられるようになってきています。
8
生活機能とは?
リハビリテーションではADLとIADLから生活機能を評価します。
身体障害領域のリハビリテーションで問題になったこと
片麻痺患者がリハビリを受けた後の能力
・
50m歩行が可能になった
・訓練室でのトイレ動作が可能になった
・起居動作自立
※ さて、何割くらいが病棟で自分でトイレに行っていたか?
理学療法・作業療法の役割について
基本能力
応用能力
社会適応能力
OT
環境の調整
PT
PT
理 学 療 法(
PT)
身体に障害のある者
に対し、主として
基本
的動作能力の回復
を
図るため、治療体操
その他の運動を行わ
せ、及び電気刺激、
マッサージ、温熱その
他の物理的手段を加
えることをいう
作 業 療 法(
OT)
身体又は精神に障害
がある者
に対し、主と
してその
応用的動作
能力又は社会的応用
能力の回復
を図るた
め、手芸、工作その他
の作業を行わせること
をいう
身体機能 認知機能 物的環境 人的環境 椅子、畳に座る ・椅子の立ち座りができる ・畳の立ち座りができる ・座位保持 ・臀部の感覚(痺れ・痛み・感覚鈍麻) ・テーブルと身体、イスとの距離の把握が認識で きる ・お皿と身体の距離の把握できる ・ナプキンを適切に使用で きる ・ 椅子の種類 ・ テーブルの高さ ・ 座布団、クッションの形状 ・ 畳、絨毯の形状 箸・スプーン・ フォーク・ ナイフを把持する ・手指巧緻性 ・手指の感覚(痺れ・痛み・感覚鈍麻) ・上肢のリーチに必要な機能 ・物品を把持できる握力 ・座位保持 ・目と手の協調 ・メニューに合った食事具を選定する ・食材に合った把持の仕方をする ・食事のマナーを守る ・ 箸ぞうくん ・ 太柄スプーン ・ 太柄フォーク 食物をすくう ・手関節の柔軟性 ・食物を物品を使用し一口大に調整する ・はさんだり、乗せたり食材に合わせてすくう ・座位保持 ・目と手の協調 ・皿の形状に合わせて食物をすくう ・一口大の認識 ・ すべり止めマット ・ 淵のある皿 ・ 取っ手付きの容器 食物を口まで運ぶ ・取りこぼすことなく口まで 素早く運ぶ ・上肢のリーチに必要な機能 ・座位保持 ・食物が口唇に触れた際、口唇閉鎖し口腔内へ食物をとどめる ・目と手の協調 ・食物を食物と認識で きる ・ ポータブルスプリングバラ ンサー ・ 食物を咀嚼する ・咀嚼力 ・座位保持 ・正常な 味覚 ・唾液分泌し、食塊形成できる ・異物が口腔内に入った際に吐き出す判断ができる ・ 義歯調整 ・ とろみ剤 ・ 食材を刻む 食物を嚥下する ・正常な 味覚 ・座位保持 ・食塊を舌で送り込む ・軟口蓋が閉鎖し、誤嚥を防止する ・額をやや下方に引くように嚥下する ・誤嚥した際に咳をすることで吐き出そうと判断する ・食塊形成後、嚥下するタイミングを計れる ・ とろみ剤 ・ 食材を刻む 箸・スプーン・ フォーク・ ナイフを置く ・皿の中、お膳の中に物品を置く ・上肢のリーチに必要な機能 ・目と手の協調 ・口腔内に食物残渣がないか確認できる