- 1 -
大阪湾の状況及び主な施策の実施状況について
「瀬戸内海の環境の保全に関する大阪府計画(平成 20 年5月)」に掲げる「目標達成のため講 ずる施策」の内容を踏まえ、大阪湾の状況及び主な施策の実施状況について整理した。1 大阪湾の状況
(1)概況 (地形) ・大阪湾の海底地形は図1に示すとおりであり、湾中央部のおよそ水深 20m 等深線を境に東 側と西側で様相が異なっており、湾奥東部海域では海底勾配が小さく平坦な地形となって いる。水深 20m までの海域面積は 672km2で、全域の 46%を占めている。 (海水の流動) ・ 大阪湾の潮流の状況は図2-1及び図2-2に示すとおりであり、明石海峡東流最強時に は、神戸沖を東進する流れは、湾奥部から時計回りの円弧を描きながら泉州沖では沿岸に ほぼ平行な南西流となっている。明石海峡西流最強時には、大阪湾東岸を北上する流れは、 泉南沖では沿岸にほぼ平行な北東流となり、泉南沖から湾奥部へ反時計回りの円弧を描い ている。 資料 3 図1 大阪湾地形図 (平成 14 年 11 月 社団法人日本水産資源保護 協会「大阪湾の海域環境と生物生産」) 図2-1 大阪湾の潮流(明石海峡東流 最強時) (平成 18 年2月 神戸市「神戸港港湾計 画資料その2」)- 2 - ・大阪湾の恒流及びエスチュアリー循環流*は図3、図4に示すとおりである。東部海域に は年間を通して河川水の流入があり、成層化し、その上層に密度流系の残差流である西宮 沖還流がある。西部海域では流速が速く、海水は鉛直方向に混合しており、潮汐残差流系 の沖ノ瀬還流が見られる。 *エスチュアリー循環流とは、低塩分の河川水が海域上層を沖合に流れていくのに伴い、 高塩分の海水が下層を陸に向かって進入してくることにより生じる流れのことである。 図3 大阪湾における恒流図 (藤原建紀ら「大阪湾の恒流と潮流・渦」 1989 年海岸工学論文集) 図4 エスチュアリー鉛直循環と淀川 河川水の振る舞い (平成 21 年5月 中辻啓二「新しい海 辺づくり No.5 大阪湾の流れ」環境技術 ) 図2-2 大阪湾の潮流(明石海峡東流 最強時) (平成 18 年2月 神戸市「神戸港港湾計 画資料その2」)
- 3 - (大阪湾に流入する河川の流量) ・大阪湾に流入する河川の流量は図5に示すとおりであり、湾奥部で、淀川・神崎川・大和 川などの流量の大きい河川が流入している。 図5 大阪湾に流入する河川の流量(平成 19 年から 21 年の6月から8月の平均値) (近畿地方整備局ホームページ「大阪湾環境データベース」) 神崎川 71.0 184.3 淀川 16.9 大和川
- 4 - (2)海岸の状況 (埋立の状況) ・埋立の状況は図6に示すとおりであり、府域の海岸の多くは港湾や工業用地として埋立が行 われている。 ・府域には、大阪市が管理する大阪港、府が管理する堺泉北港、阪南港の3港湾がある。 ・自然海岸が府域の海岸に占める割合は1%であり、自然の浄化機能が低い。また、海との触 れ合いの場が少ない。 (大阪湾岸における主な産業集積地等) ・大阪湾岸における主な産業集積地等は図7に示すとおりであり、湾の北部から中部にかけて コンビナートや下水処理場が立地している。 図6 大阪湾における埋立の変遷 (公益社団法人 瀬戸内海環境保全協会資料) 堺泉北臨海コンビナート 泉佐野食品コンビナート 二色浜産業団地 岸和田市鉄工団地 南大阪湾岸流域下水道 北部水みらいセンター 南大阪湾岸流域下水道 中部水みらいセンター 南大阪湾岸流域下水道 南部水みらいセンター 図7 大阪湾岸における 主な産業集積地等 大阪北港コンビナート
- 5 - (海水浴場) ・大阪府域においては、図8に示すとおり4箇所で海水浴場が開設されている。 (自然海浜保全地区) ・大阪府自然海浜保全地区条例に基づき、図9に示すとおり、岬町の小島地区及び長松地区の 海岸を自然海浜保全地区に指定し、水質の監視や清掃を行っている。 二色の浜(貝塚市) 淡輪(岬町) 箱作(阪南市) りんくう南浜(泉南市) 図8 大阪府域における海水浴場の開設状況 図9 自然海浜保全地区の指定状況
- 6 - (3)藻場・干潟 ・主要な藻場の分布は図 10 に示すとおりであり、湾南部から湾西部の沿岸に分布している。 ・主要な干潟の分布は図 11 に示すとおりであり、府域では、泉州諸河川の河口付近に小規模 な干潟が分布している。 図 11 大阪湾における主要な干潟の分布状況 (平成 24 年 12 月 中央環境審議会答申 水生生 物の保全に係る水質環境規準の類型指定につ いて) 図 10 大阪湾における主要な藻場の分布状況 (平成 24 年 12 月 中央環境審議会答申 水生 生物の保全に係る水質環境規準の類型指定に ついて)
- 7 - 0 20 40 60 80 100 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 環境基準達 成率 ( %) 年 度 0 20 40 60 80 100 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 環 境 基準達 成率 ( %) 年 度 (4)水質 (環境基準の水域類型の指定状況) ・CODについては図 12‐1に示すとおりであり、12 水域に区分して指定されている。 ・全窒素・全りんについては図 12‐2に示すとおりであり、3水域に区分して指定されている。 (環境基準の達成状況) ・CODの環境基準達成率は、環境基準点における全層平均の年 75%値が、水域ごとに全ての 環境基準点で達成しているかどうかで評価している。近年の達成率は 67%で横ばいである。 ・全窒素・全りんの環境基準達成率は、環境基準点における表層の年平均値を水域ごとに平均 した値が達成しているかどうかで評価で評価している。達成率の推移は図 13-1及び 13-2に 示すとおりであり、平成 22 年度以降達成している。 ・平成 26 年度における、COD、全窒素・全りんの状況は表1-1~1-3に示すとおりである。 図 13-1 全窒素の環境基準達成率の推移 図 13-2 全りんの環境基準達成率の推移 図 12-1 CODの環境基準の水域類型の指定状況 図 12-2 全窒素・全りんの環境基準の水域類型の指定状況 C-7 C-5 A-11 C-9 C-8 A-10 A-6 神崎川 淀川 大和川 A-7 A-3 A-2 B-3 B-4 B-5 C-4 C-3 大阪湾(1) C類型 C-5 ● 大阪府測定点 兵庫県測定点 大阪湾(2) B類型 大阪湾(3) A類型 大阪湾(4) A類型 大阪湾(5) A類型 兵庫運河 C類型 津名港 C類型 深日港 C類型 洲本港(1) C類型 洲本港(2) B類型 淡輪港 C類型 尾崎港 C類型 西宮市沖1 西宮市沖2 神戸市東部沖1 神戸市東部沖2 神戸市東部沖3 神戸市中央部沖 神戸市東部沖4 神戸市西部沖1 神戸市西部沖2 C-5 A-11 A-10 A-6 神崎川 淀川 大和川 A-7 A-3 A-2 B-3 B-4 B-5 C-4 C-3 C-5 ● 大阪府測定点 兵庫県測定点 西宮市沖1 西宮市沖2 神戸市東部沖1 神戸市東部沖2 神戸市東部沖3 大阪湾(ハ) Ⅱ類型 神戸市中央部沖 神戸市東部沖4 神戸市西部沖1 神戸市西部沖2 大阪湾(ロ) Ⅲ類型 大阪湾(イ) Ⅳ類型 淡路島東部沖
- 8 - (海域別に見た水質の推移) ・CODの表層の年平均値の推移は図 14 に示すとおりであり、3.4~4.0mg/L(1972 年度から の5か年平均)から、2.7~3.8mg/L(2009 年度からの5か年平均)に減少している。 表1-2 平成 26 年度における全窒素に係 る環境基準の達成状況 表1-3 平成 26 年度における全りんに係 る環境基準の達成状況 表1-1 平成 26 年度におけるCODに係 る環境基準の達成状況 図 14 表層の COD 年平均値(mg/L)の推 移(大阪府が測定する環境基準点における データ)
- 9 - ・窒素、りんの表層の年平均値の推移は図 15 及び 16 に示すとおりであり、湾奥部(Ⅳ類型)で は湾西部・湾南部に比べて濃度が高く、経年変化の減少率が大きい。 (5)底質 ・粒径別に見た底質の分布状況は図 17 に示すとおりであり、湾奥部から湾央部にかけては粘 土質シルト、明石海峡や紀淡海峡付近は砂となっている。 図 16 表層の全りん(T-P)及び溶存性無機態窒素 (DIP)の年平均値(mg/L)の経年変化 (大阪府が測定する環境基準点におけるデータ) 図 15 表層の全窒素(T-N)及び溶存性無機態窒素 (DIN)の年平均値(mg/L)の経年変化 (大阪府が測定する環境基準点におけるデータ) 0.00 0.50 1.00 1.50 2.00 19 77 19 79 19 81 19 83 19 85 19 87 19 89 19 91 19 93 19 95 19 97 19 99 20 01 20 03 20 05 20 07 20 09 20 11 T-N ,DI N (m g/L ) 年度 Ⅲ類型海域 表層 T-N DIN 0.00 0.50 1.00 1.50 2.00 1977 1979 1981 1983 1985 1987 1989 1991 1993 1995 1997 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 T-N ,D IN (m g/L ) 年度 Ⅱ類型海域 表層 T-N DIN 0.00 0.50 1.00 1.50 2.00 1977 1979 1981 1983 1985 1987 1989 1991 1993 1995 1997 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 T-N ,D IN (m g/L ) 年度 Ⅳ類型海域 表層 T-N DIN 0.000 0.050 0.100 0.150 0.200 19 77 19 79 19 81 19 83 19 85 19 87 19 89 19 91 19 93 19 95 19 97 19 99 20 01 20 03 20 05 20 07 20 09 20 11 T-P,D IP (m g/L ) 年度 Ⅱ類型海域 表層 T-P DIP 0.000 0.050 0.100 0.150 0.200 19 77 19 79 19 81 19 83 19 85 19 87 19 89 19 91 19 93 19 95 19 97 19 99 20 01 20 03 20 05 20 07 20 09 20 11 T-P,D IP (m g/L ) 年度 Ⅲ類型海域 表層 T-P DIP 0.000 0.050 0.100 0.150 0.200 1977 1979 1981 1983 1985 1987 1989 1991 1993 1995 1997 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 T-P, D IP (m g/L ) 年度 Ⅳ類型海域 表層 T-P DIP 図 17 大阪湾における底質の分布状況 (平成 24 年 12 月 中央環境審議会答申 水 生生物の保全に係る水質環境規準の類型 指定について)
- 10 - ・環境省「瀬戸内海環境情報基本調査」(平成 13 年~17 年)によると、大阪湾における底質 のCOD、強熱減量、全窒素、全りん、酸化還元電位の状況は図 18 に示すとおりであり、 いずれの項目においても、瀬戸内海の他の海域と比較して高い値を示している。また、経 年変化については、全りん、強熱減量は増加傾向、COD、全窒素は減少傾向であると評 価されている。 COD 全りん 強熱減量 全窒素 酸化還元電位 図 18 大阪湾における底質の状況 (平成 13 年~17 年 環境省「瀬戸内海 環境情報基本調査」)
- 11 - (6)水温 ・大阪湾における水温の推移を、大阪府の公共用水域の水質測定データから見た結果は 図 19-1~19-3に示すとおりであり、いずれの海域も上昇傾向にある。 図 19-1 水温の推移(A類型海域) 図 19-2 水温の推移(B類型海域) 図 19-3 水温の推移(C類型海域) 14.0 15.0 16.0 17.0 18.0 19.0 20.0 1 9 72 1 9 73 1 9 74 1 9 75 1 9 76 1 9 77 1 9 78 1 9 79 1 9 80 1 9 81 1 9 82 1 9 83 1 9 84 1 9 85 1 9 86 1 9 87 1 9 88 1 9 89 1 9 90 1 9 91 1 9 92 1 9 93 1 9 94 1 9 95 1 9 96 1 9 97 1 9 98 1 9 99 2 0 00 2 0 01 2 0 02 2 0 03 2 0 04 2 0 05 2 0 06 2 0 07 2 0 08 2 0 09 2 0 10 2 0 11 2 0 12 2 0 13 水 温( ℃ ) 年度 水温(表層) 水温(底層) 14.0 15.0 16.0 17.0 18.0 19.0 20.0 1972 1973 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 水 温( ℃ ) 年度 水温(表層) 水温(底層) 14.0 15.0 16.0 17.0 18.0 19.0 20.0 1972 1973 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 水 温( ℃ ) 年度 水温(表層) 水温(底層)
- 12 - ・表層と底層との水温差の推移は図 20 に示すとおりであり、水温差は概ねC類型>B類型>A 類型の順に大きく、また、1994 年度以降は、水温差が増大する傾向が見られる。 図 20 表層と底層との水温差の推移 (7)貧酸素水塊 ・底層DOの年度最小値の推移は、図 21 に示すとおりであり、長期的にはいずれの海域におい ても上昇傾向にある。 ・C類型海域では、年度最小値は、貧酸素耐性が高い水生生物の生息に必要とされる2mg/Lを 下回っている。 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 19 81 19 82 19 83 19 84 19 85 19 86 19 87 19 88 19 89 19 90 19 91 19 92 19 93 19 94 19 95 19 96 19 97 19 98 19 99 20 00 20 01 20 02 20 03 20 04 20 05 20 06 20 07 20 08 20 09 20 10 20 11 20 12 20 13 表 層 と 底 層 と の 水温差( ℃ ) 年度 A海域 B海域 C海域 図 21 底層 DO の年度最小値(mg/L)の経年変化 (大阪府が測定する環境基準点におけるデータ。年 度につき1個のデータであり、年々の変動が大き いため、5年移動平均して経年的な変化傾向を見 やすくしている。)
- 13 - ・平成 24 年度における貧酸素水塊の発生状況は図 22 に示すとおりである。 (8)赤潮 ・赤潮発生件数の経年変化は図 23 に示すとおりであり、近年は横ばいである。なお、赤潮の確 認方法として、規模の大小にかかわらず、継続している間は1件とカウントするため、確認件 数の推移が必ずしも発生規模の推移を示さないことに留意する必要がある。 図 22 平成 24 年度における貧酸素水塊の発生状況 数値は酸素飽和度(%)を示す。 ((地独)大阪府立環境農林水産総合研究所調べ) 図 23 大阪湾における赤潮確認件数の推移 ((地独)大阪府立環境農林水産総合研究所調べ)
- 14 - (9)生物 (植物プランクトン数及びクロロフィル a) 植物プランクトン数及びクロロフィル a の推移は図 24-1~24-3に示すとおりである。 植物プランクトン数の推移は横ばいの傾向であり、概ねC類型>B類型>A類型の順に多い。 クロロフィル a はA、B類型の海域については減少傾向にあり、C類型の海域については横 ばいである。 図 24-1 植物プランクトン数及びクロロフィル a の推移(A類型海域) (大阪府が測定する環境基準点におけるデータ) 図 24-2 植物プランクトン数及びクロロフィル a の推移(B類型海域) (大阪府が測定する環境基準点におけるデータ) 図 24-3 植物プランクトン数及びクロロフィル a の推移(C類型海域) (大阪府が測定する環境基準点におけるデータ) 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 1.E+00 1.E+01 1.E+02 1.E+03 1.E+04 1.E+05 1.E+06 1.E+07 1.E+08 1.E+09 19 72 19 73 19 74 19 75 19 76 19 77 19 78 19 79 19 80 19 81 19 82 19 83 19 84 19 85 19 86 19 87 19 88 19 89 19 90 19 91 19 92 19 93 19 94 19 95 19 96 19 97 19 98 19 99 20 00 20 01 20 02 20 03 20 04 20 05 20 06 20 07 20 08 20 09 20 10 20 11 20 12 20 13 ク ロロ フ ィ ル a( μg /L ) 植 物 プ ラ ン ク ト ン 数 ( 個/ L) 年度 植物プランクトン数 クロロフィルa 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 1.E+00 1.E+01 1.E+02 1.E+03 1.E+04 1.E+05 1.E+06 1.E+07 1.E+08 1.E+09 19 72 19 73 19 74 19 75 19 76 19 77 19 78 19 79 19 80 19 81 19 82 19 83 19 84 19 85 19 86 19 87 19 88 19 89 19 90 19 91 19 92 19 93 19 94 19 95 19 96 19 97 19 98 19 99 20 00 20 01 20 02 20 03 20 04 20 05 20 06 20 07 20 08 20 09 20 10 20 11 20 12 20 13 ク ロロ フ ィ ル a( μg /L ) 植 物 プ ラ ン ク ト ン 数(個/ L) 年度 植物プランクトン数 クロロフィルa 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 1.E+00 1.E+01 1.E+02 1.E+03 1.E+04 1.E+05 1.E+06 1.E+07 1.E+08 1.E+09 19 72 19 73 19 74 19 75 19 76 19 77 19 78 19 79 19 80 19 81 19 82 19 83 19 84 19 85 19 86 19 87 19 88 19 89 19 90 19 91 19 92 19 93 19 94 19 95 19 96 19 97 19 98 19 99 20 00 20 01 20 02 20 03 20 04 20 05 20 06 20 07 20 08 20 09 20 10 20 11 20 12 20 13 ク ロ ロ フ ィ ル a( μg /L ) 植 物 プ ラ ンク ト ン 数 ( 個/ L) 年度 植物プランクトン数 クロロフィルa
- 15 - (植物プランクトンの綱別の構成割合) ・植物プランクトンの綱別の構成割合の推移は図 25-1~25-3に示すとおりであり、年度に よる違いはあるが、珪藻綱が最も多くを占めている。なお、珪藻綱では、Skeletonema costatum が卓越しており、次いで、Thalassiosira sp.、Chaetoceros sp. が多く出現している。 図 25-1 植物プランクトンの綱別構成割合の推移(A類型海域) (大阪府が測定する環境基準点におけるデータ) 図 25-2 植物プランクトンの綱別構成割合の推移(B 類型海域) (大阪府が測定する環境基準点におけるデータ) 図 25-3 植物プランクトンの綱別構成割合の推移(C 類型海域) (大阪府が測定する環境基準点におけるデータ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 1 9 72 1 9 73 1 9 74 1 9 75 1 9 76 1 9 77 1 9 78 1 9 79 1 9 80 1 9 81 1 9 82 1 9 83 1 9 84 1 9 85 1 9 86 1 9 87 1 9 88 1 9 89 1 9 90 1 9 91 1 9 92 1 9 93 1 9 94 1 9 95 1 9 96 1 9 97 1 9 98 1 9 99 2 0 00 2 0 01 2 0 02 2 0 03 2 0 04 2 0 05 2 0 06 2 0 07 2 0 08 2 0 09 2 0 10 2 0 11 2 0 12 2 0 13 不明 微小鞭毛藻類 藍藻 緑藻 黄緑色藻 プラシノ藻 ミドリムシ ハプト藻 ラフィド藻 黄金色藻 クリプト藻 渦鞭毛藻 珪藻 0% 20% 40% 60% 80% 100% 19 72 19 73 19 74 19 75 19 76 19 77 19 78 19 79 19 80 19 81 19 82 19 83 19 84 19 85 19 86 19 87 19 88 19 89 19 90 19 91 19 92 19 93 19 94 19 95 19 96 19 97 19 98 19 99 20 00 20 01 20 02 20 03 20 04 20 05 20 06 20 07 20 08 20 09 20 10 20 11 20 12 20 13 不明 微小鞭毛藻類 藍藻 緑藻 黄緑色藻 プラシノ藻 ミドリムシ ハプト藻 ラフィド藻 黄金色藻 クリプト藻 渦鞭毛藻 珪藻 0% 20% 40% 60% 80% 100% 19 72 19 73 19 74 19 75 19 76 19 77 19 78 19 79 19 80 19 81 19 82 19 83 19 84 19 85 19 86 19 87 19 88 19 89 19 90 19 91 19 92 19 93 19 94 19 95 19 96 19 97 19 98 19 99 20 00 20 01 20 02 20 03 20 04 20 05 20 06 20 07 20 08 20 09 20 10 20 11 20 12 20 13 不明 微小鞭毛藻類 藍藻 緑藻 黄緑色藻 プラシノ藻 ミドリムシ ハプト藻 ラフィド藻 黄金色藻 クリプト藻 渦鞭毛藻 珪藻
- 16 - (ベントス) ・環境省「瀬戸内海環境情報基本調査」(平成 13 年~17 年)におけるマクロベントスの生息状 況は図 26 に示すとおりであり、東部よりも西部のほうが個体数・種類数とも多い。 (主要魚種の産卵場及び生育場) ・主要魚種の産卵場及び生育場は表2に示すとおりであり、湾内の各地が利用されている。 表2 大阪湾における主要魚種の産卵場及び生育場 (平成 24 年 12 月 中央環境審議会答申「水生生物の保全に係る水質環境規準の類型指定について」) 図 26 大阪湾におけるマクロベントスの生息状況 (平成 13 年~17 年 環境省「瀬戸内海環境情報基本調査」) 個体数 種類数
- 17 - (漁獲量) ・大阪府における漁獲量は図 27 に示すとおりであり、1970 年代から 80 年代にかけてマイワ シをはじめとする多獲性魚が多く漁獲された時期があり、近年は2万トン前後で推移している。 0 2,000,000 4,000,000 6,000,000 8,000,000 10,000,000 12,000,000 14,000,000 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 140,000 S 31 34 37 40 43 46 49 52 55 58 61 H元 4 7 10 13 16 19 22 25 全国漁獲量(t) ⼤阪府漁獲量(t) 大阪府 全国 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 140,000 S55 S57 S59 S61 S63 H2 H4 H6 H8 H10 12H H14 H16 H18 H20 H22 H24 大阪府漁獲量 ( ト ン) 多獲性魚 多獲性魚以外 海面養殖業 図 27 大阪府における漁獲量 (近畿農政局大阪農政事務所「大 阪農林水産統計年報」、農林水産省 「漁業・養殖業生産統計年報」)
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2 主な施策の実施状況
(1) 水質汚濁の防止 (生活排水の適正処理) ・生活排水適正処理率は表3に示すとおりであり、下水道の整備等を進めた結果、平成 26 年度 末時点で、21 年度末から比べて 2.3 ポイント増加し、95.0%となった。 (下水道の高度処理の推進) ・府域の高度処理普及率は表4に示すとおりであり、平成 22 年度に竜華水みらいセンターの供 用を開始するなど下水道の高度処理を進めた結果、平成 25 年度末時点で、21 年度末から比べ て 8.9 ポイント増加し、58.9%となった。 図 28 生活排水適正処理率の推移 表3 生活排水処理の状況 表4 大阪府域の高度処理普及率の推移 図 29 平成 22 年度に供用を開始した 竜華水みらいセンター (処理方式:生物学的脱リン+ステップ流 入式2段硝化脱窒法+生物膜ろ過) 整備手法 人口(千人) H21 H26 処理⼈⼝ 公共下水道 7,936.2 8,167.4 農業集落排⽔施設 1.0 0.8 合併浄化槽 294.6 250.0 コミュニティプラント 0.5 0.5 計 (総人口に占める割合) (92.7%)8,232.3 (95.0%)8,418.7 未処理⼈⼝ 652.1 442.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 100.0 H3 H5 H7 H9 H11 H13 H15 H17 H19 H21 H23 H25 ⽣ 活 排⽔ 適 正処 理 率(%)- 19 - (事業場の規制指導) ・府域では、平成 26 年度末時点で、約 4,000 事業場に対し、法・条例に基づく排水規制を行っ ており、うち総量規制対象は 482 事業場である。 ・大阪府では、府が所管する総量規制対象 217 事業場に対し、毎月汚濁負荷量の報告を求め、 総量規制基準の遵守状況をチェックし、必要な指導を行っている。 (汚濁負荷量の削減) 府域における汚濁負荷量の推移 ・COD に係る汚濁負荷量は、図 30 に示すとおり、平成 25 年度末時点で、昭和 54 年度比で 68% 削減している。 ・窒素、りんに係る汚濁負荷量は、図 31 及び 32 に示すとおり、平成 24 年度末時点で、平成 11 年度比で、窒素は 34%、りんは 50%削減している。 図 30 CODに係る汚濁負荷量の推移 図 32 りんに係る汚濁負荷量の推移 図 31 窒素に係る汚濁負荷量の推移 134 111 99 88 76 63 52 48 51 46 34 30 27 21 15 9 8 9 10 8 8 7 6 5 4 4 5 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 S 54 年度 S 59 年度 H 元年 H 6 年度 H 11 年度 H 16 年度 H 21 年度 H25 年度 H26 目標 (トン/日) COD その他 産業系 生活系 48 41 37 36 36 25 11 8 8 8 17 19 16 16 17 0 20 40 60 80 100 H 11 年度 H 16 年度 H 21 年度 H25 年度 H 26 目標 (トン/日) T-N その他 産業系 生活系 4.0 2.8 2.5 2.2 2.1 2.0 0.9 0.6 0.5 0.6 1.2 1.1 0.9 0.9 0.9 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 8.0 H 11 年度 H 16 年度 H 21 年度 H25 年度 H 26 目標 (トン/日) T-P その他 産業系 生活系
- 20 - 府域における発生源別の内訳 ・ COD の発生源別の内訳は図 33 に示すとおりであり、生活系が占める割合が約8割と高い。 産業系は13%。全体としては、下水処理場が占める割合が約7割と高い。 ・窒素、りんの発生源別の内訳は図34、35 に示すとおりであり、生活系が占める割合が約6割と 高い。次いで、その他(面源等)が約3割で、産業系は 13-14%である。全体として下水処理場が 占める割合が、7~8割と高い。 図 33 平成 24 年度における CODの汚濁負荷量の発生源別の内訳 図 34 平成 24 年度における 窒素の汚濁負荷量の発生源別の内訳 図 35 平成 24 年度における りんの汚濁負荷量の発生源別の内訳
- 21 - (2)自然景観等の保全 (緑化) ・堺7-3区における「共生の森づくり」(府) 産業廃棄物埋立処分場である堺第 7-3 区(約 280 ヘクタール)のうち、市民・NPO 等の参 加のもと森として整備することが位置づけられた 100 ヘクタールの区域を「共生の森」とし て整備を進めている。平成 26 年度は 5,000m2に約 1,590 本の苗木を植え、これまで約 22,000 本の苗木を植えた。 (史跡等の保全) ・堺旧港における史跡旧堺灯台と調和した親水護岸整備(府) 高潮対策などの防災機能の拡充を図りながら、親水護岸の整備を進めている。整備延長は 2km を予定しており、平成 26 年度は護岸基礎部の整備を実施した。 (海面・海岸における清掃) ・府民による海岸美化活動を支援する「アドプト・シーサイドプログラム」の運用(府) 平成 26 年度は3海岸(二色の浜海岸、脇浜海岸、福島海岸)における活動を支援した。 ・漁船、魚網を用いた浮遊ごみ、堆積ごみの除去(府・民) 平成 26 年度は 1,432m3のごみを除去した。 (3)浅海域の保全等 ・自然海浜保全地区の指定(府) 大阪府自然海浜保全地区条例に基づき、岬町の小島地区及び長松地区の海岸を自然海浜保全 地区に指定し、水質の監視や清掃を行っている。 ・堺2区における人工干潟の整備(府) 生物生息環境の形成や生物による水質浄化等の活用を目的とし、大和川河口部に隣接した堺 泉北港堺第2区において、平成9年度から人工干潟の整備を行っている。これまでに 10ha の干潟を整備し、平成 26 年度は干潟内の土砂敷均しを実施した。 図 36 堺旧港における親水護岸の整備 図 37 堺2区における人工干潟の整備
- 22 - ・藻場の造成(府) 平成 26 年度は泉南市地先海域において藻場着生基質を設置。府の区域における藻場面積は、 平成 21 年度以降 13ha 増加し、365ha となった。 ・岸和田市~泉佐野市地先海域における攪拌ブロック礁の設置(府) 栄養塩が滞留している海域に、潮流攪拌ブロック礁(湧昇流発生ブロック)を設置し、底 層から表層にかけて海水を巻き上げて移送・攪拌させることにより、海底に酸素を供給し、 貧酸素水塊の発生を軽減するとともに、栄養塩が滞留している海域から南部海域に栄養塩を 供給することを目的としている。 平成 26 年度は岸和田市地先に 38 基のブロックを設置し、平成 29 年度までに 200 基の設 置を予定している。 ・窪地の埋め戻し (窪地について) ・海底の窪地は、昭和30 年代後半より埋め立て用の土砂 を海底から掘削した際に出来たもので、図40 に示すと おり、大阪湾に21 ヶ所存在する。(総容積 約 3,400 万 m3) ・内部にヘドロが溜まり、夏場、貧酸素状態になるため 魚介類が生息できず、有害な青潮発生の一因になって いる。 (窪地対策の実施体制) ・国及び民間企業が、航路浚渫や河川浚渫等の事業で発生 する土砂を活用し、埋め戻しを実施している。 ・国が、学識経験者及び行政で構成される「海底地形修復 技術に関する検討会」を設置し、環境改善効果の把握や 対策技術の評価を実施している。 図 38 造成した藻場の様子 図 39 攪拌ブロック礁と設置場所 図 40 窪地の位置図
- 23 - (実施状況) ・府が、漁業にとっての価値や施工性等を勘案して、優先的に埋め戻す3箇所を選定し、 国に提案した。 ・平成 26 年度は、国が、阪南2区沖において、大阪港主航路及び堺泉北港大津航路の 浚渫土砂を活用した埋め戻しを実施した。阪南2区沖における進捗率は表5に示すと おりであり、平成 26 年度末で 61%となっている。(国) (6)環境保全に係る意識の啓発、環境教育・環境学習の推進、広域的な連携の強化等 ・大阪湾環境保全協議会(大阪湾に面する1府2県 17 市3町で構成)において、住民への意識 啓発事業を実施している。(府・市) <H26 年度の取組状況> ・各種イベント等に9回出展した。 ・Facebook を活用した情報発信を開始した。 ・民間団体と連携して「ほっといたらあかんやん!大阪湾 フォーラム」を開催した。 「フィッシングショーOSAKA2015(H27.2/7-8)」への出展 ・当ブースへの来場者数:約3,000 人 ・啓発パネルの展示、関係自治体のパンフレットの配布。 ・ワークショップ「チリメンモンスターを探せ*」を 約300 人を対象に実施。 *チリメンジャコに混ざっているカタクチイワシ以外の様々な生き物を探し出し、生物の多様性を 知ることを通じて、大阪湾の環境保全の重要性を学ぶことを目的としたワークショップ。 ・魚庭の海づくり大会の開催(府・民) 「美しく豊かな大阪湾をみんなの手で取り戻そう」を合言葉に、若手漁業者が中心となって、 平成 15 年度から毎年開催している。平成 26 年度は岸和田市内で開催し、約 10,000 人が来場 した。 表5 優先して埋戻す窪地の規模と進捗状況(H26 年度末) 図 42 魚庭の海づくり大会の様子 図 41 出展の様子 位置 表面積(m2) 周辺海底と の水深差 (m) 容積 (万m3) 進捗状況 埋戻量 (万m3) 進捗率(%) 堺2区北泊地 359,850 3.5m 124.8 約31 25 阪南2区沖 452,540 5.8m 452.7 約275 61 阪南港4区沖 1,870,000 10.5m 1351.4 約2 0.1